JP2679733B2 - ホップフィールドネット - Google Patents

ホップフィールドネット

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JP2679733B2
JP2679733B2 JP63218041A JP21804188A JP2679733B2 JP 2679733 B2 JP2679733 B2 JP 2679733B2 JP 63218041 A JP63218041 A JP 63218041A JP 21804188 A JP21804188 A JP 21804188A JP 2679733 B2 JP2679733 B2 JP 2679733B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔概要〕 ユニット集合のハードウェアを時分割多重化使用して
ユニット間の重みが可変にできるホップフィールドネッ
トの実行を可能とするニューラルネットのアーキテクチ
ャに関し、 ユニット集合のハードウェアを時分割多重化使用して
ユニット間の重みが可変にできるホップフィールドネッ
トの実行を可能とするニューラルネットを提供すること
を目的とし、 複数のニューロンモデルを相互に接続することにより
形成されるニューラルネットにおいて、時分割多重化ア
ナログ信号を外部からのデジタル重みデータとの積を生
成し、かつその積を時分割的にコンデンサを介して加え
ることにより積分し、非線形出力関数を通した電圧を時
分割的に出力することを可能とするニューロンモデルの
ユニットを複数設置してユニット集合を形成するユニッ
ト集合手段と、前記ユニット集合手段の出力を同じユニ
ット集合の入力部に帰還する帰還手段と、前記ユニット
集合手段から出力される各ユニットからのアナログ信号
を時分割多重化し、さらに前記帰還手段を介して前記ユ
ニット集合手段を時分割多重使用するための制御を実行
する制御手段とを有し、前記ユニット集合手段を時分割
多重使用することによりユニット間の重みが可変にでき
るホップフィールドネットを形成するように構成する。
〔産業上の利用分野〕
本発明はアレイ状に相互配線されたニューロンで構成
されるホップフィールドネットのハードウェア化に係
り、更に詳しくはユニット集合体のハードウェアを時分
割多重化使用してユニット間の重みが可変にできるホッ
プフィールドネットの実行を可能とするニューラルネッ
トのアーキテクチャに関する。
数々のパターン認識問題が積分器と量子化器からなる
アナログニューロンを相互に結合したニューラルネット
によって解析できることがわかってきた。そして複数の
ニューロンで構成されるニューラルネットは演算の並列
性が極めて高いという特徴がある。さらにこのようにニ
ューラルネットで構成されるニューロコンピュータはパ
ターン認識や信号処理、知識処理、機械制御、論理的な
最適化問題に利用される得ると考えられている。
例えば音声認識の分野においては入力音声情報列を音
声情報の標準パターンと対応づけることにより、入力音
声が何であるかを認識することができる。また、トラベ
リングセールスマン問題(セールスマンが複数の都市
を、1回ずつ訪問して出発点にもどるとき、総距離が最
少になる都市の訪問順序を求める問題)のような最適化
問題では、ノイマン型の逐次計算機によると計算に指数
的な数の時間を要するが、ニューラルネットでは極めて
短い時間で最適近似解に収束することが知られている。
このようにニューラルネットはニューロをネットワーク
上に接続することにより、超並列処理を行い、高度な情
報処理を高速に行うことができ、広範囲な分野での利用
が期待されている。そしてニューラルネットの性能を引
き出すために必要とされるニューロンのハードウェア化
の実現が待たれている。
第9図はニューロンモデルのブロック図である。ニュ
ーロンモデルはニューラルネットの各ノードにあたる処
理要素であり、ユニットと呼ばれている。神経回路網、
すなわちニューラルネットの場合には、ユニットと伝達
線とを合わせてニューロン、すなわちユニットと呼び、
伝達線とユニットとの結合点をシナプス結合と呼ぶこと
もある。それぞれの結合には重みと呼ばれる量が付加さ
れている。この重みはユニット間の相互作用の強さを表
すパラメータであって通常Wihでユニットhからユニッ
トiへの結合とその結合の重みの両方をさす。ネットワ
ークの学習は通常この重みを変化させることで実現され
る。ニューラルネットの全ユニットの内部状態をネット
ワークの状態というが、各ユニットではxiが内部活性化
レベルと呼ばれる内部状態になっている。
各ユニットiは前段のユニットからの重み付入力を受
けて、その総和を計算し、その値に適当な非線形関数f
をほどこしたものを出力とする。すなわち、ニューロン
モデルは第9図に示すように他のニューロンモデル、す
なわち他のユニットからの出力yhに対して yi=f(xi) ・・・・・(2) の処理を行って出力するものである。
ここで、yhはユニットhの出力、yiはユニットiの出
力、Wihはiユニットとhユニット間のリンクの重み、
fは非線形関数、θは閾値である。
ニューラルネットは、このようなユニットをネットワ
ーク上に接続したものである。
ホップフィールドネットでは、ニューラルネットに、
エネルギー関数を定義して、このエネルギー関数が最小
値あるいは極小値になった時にニューラルネットは安定
状態になるとしている。
最適化問題はホップフィールドネットを適用した場合
には、ネットワークのエネルギー関数の最小値が最適解
となるので、ホップフィールドネットによって最適化問
題が解けることになる。
〔従来の技術〕
第10図はニューラルネットの基本概念図である。
Aは積分して量子化するアナログ的な増幅器であり、
その出力はハイレベル、またはローレベルのデジタル出
力変数である。出力変数はフィードバックされ、入力変
数xと共に、接続部の行方向に入力される。増幅器Aに
入力する接続部の列方向には、行方向に入る各出力変数
に行と列の交点に示される重み計数を掛けた値の総和が
微分変数として生成される。例えば、最も右側にあるV0
に対応する微分変数は−V×5、X×1、×2、
×4,×8の総ての総和であり、その微分変数を増
幅器A内にある積分器で積分することにより、状態変数
となる。その状態変数を量子化した出力変数がであ
る。このようなニューラルネットを構成することにより
ニューラルネットに入力したアナログ変数xに対応する
2値のデジタル変数が4ビットとして出力される。すな
わち、この回路では、 が満足するように制御され、このフィードバック制御に
より求められるV0,V1,V2,V3がデジタル出力変数とな
る。この場合、エネルギー関数は であるが、デジタル出力変数のVi(i=0,1,2,3)は2
値に対応する電圧でなくてはならないので(2)式のエ
ネルギー関数にViが1又は0であるという意味のエネル
ギー関数 を(2)式に加える。そして、変形すれば、 となる。この式の係数、すなわち Tij=−2(i+j) Ii=(−2(2i-1)+2ix) ・・・・・(5) がニューラルネットの交点にある係数行列に対応する。
第10図のニューラルネットでは、このように定義され
たエネルギー関数Eが最小になるように制御され、結果
的にアナログ的な遅延時間でAD変換が可能となる。xが
整数のとき、このような動作をもし逐次計算機で行うと
すると、式、 が示すように、与えられた入力値xに対して、整数集合
の部分集合を選びその部分集合の要素の和に分割する組
み合わせを選択することになる。これは、ある整数値x
を整数の和に分解する組み合わせであり、このような分
解の数は、非常に多く、そのうち要求される組み合わせ
のみが解となる。この解を得るためには、ノイマン型の
逐次計算機では一般に指数関数的な時間がかかることが
示されている。しかし、この解をニューラルネットによ
って解けば、高度な同時処理によるアナログ遅延時間で
計算され、実用的な時間範囲で求められる。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来のニューラルネットは、多量のユニット配置と膨
大なユニット間接続を必要とし、従って、多くのハード
量と非常に複雑な回路とを必要とする、という問題点が
生じていた。
また、ユニット間の結合重みの可変がハードウェア化
上での課題であった。
本発明は、ユニット集合体のハードウェアを時分割多
重化使用して重みが可変にできるホップフィールドネッ
トの実行を可能とすることを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
第1図は本発明の構成図である。複数のニューロンモ
デルを相互に接続することにより形成されるニューラル
ネットにおいて、時分割多重化アナログ信号3を外部か
らのデジタル重みデータ4との積を生成し、かつその積
を時分割的にコンデンサを介して加えることにより積分
し、単層ユニット集合手段6は非線形出力関数を通した
電圧を時分割的に出力することを可能とするニューロン
モデルのユニット5を複数設置してユニット集合を形成
し、帰還手段7は前記単層ユニット集合手段6の出力を
同じユニット集合の入力部に帰還し、制御手段8は前記
単層ユニット集合手段6から出力される各ユニット5か
らのアナログ信号を時分割多重化し、さらに前記帰還手
段7を介して前記単層ユニット集合手段6を時分割多重
使用するための制御を実行し、単層ユニット集合手段6
を時分割多重使用することによりユニット間の重みが可
変にできるホップフィールドネットを形成することを特
徴とする。
〔作用〕
本発明のニューラルネットでは、ユニット集合のハー
ドウェアを時分割多重使用することにより、ユニット間
の重みが可変にできるホップフィールドネットを形成し
ている。
〔実施例〕
次に本発明の実施例を図面を参照して説明する。
第2図は、本発明のニューラルネットの構成の概念図
である。同図において、U0、U1、U2はニューロンすなわ
ちユニット集合である。各ユニットから出力される出力
信号は同じバスに接続されたフィードバックによって帰
還され同じユニット集合の入力になる構造で、本発明で
はユニットU0〜U2を時分割多重化使用してユニット間の
重みが可変にできるホップフィールドネットを構成する
ものである。
第3図は、本発明のユニットの入出力電圧の波形を示
すタイミング図である。
本発明のユニットでは、積和に対応する振幅を有する
パルス電圧(D0,D1,D2)と重みデータ(W0,W1,W2)を時
分割で入力し、内部でW0D0+W1D1+W2D2の積和を求め、
さらにその結果を非線形関数演算し、CSinがハイレベル
のとき、その結果Doutを出力する。そして、CSoutの出
力制御信号を出す。本発明では、この動作をネットワー
クの出力が安定するまで繰り返してホップフィールドネ
ットを実行するものである。
第4図は第2図の本発明のニューラルネットで実現さ
れるニューラルネットの概念図である。また第5図は第
2図の本発明の時分割多重化使用ニューラルネットの伝
送波形の詳細なタイミングチャートである。
第2図において、Wデータ0、Wデータ1、Wデータ
2はユニットU0、U1、U2にそれぞれ入力する可変の重み
データである。第4図のホップフィールドネットを実現
するのに本発明では、第2図のユニット0を、第4図の
入力yiを生成するのに使用している。すなわち、ユニッ
ト0への重みデータWデータ0には、いつも重みゼロを
設定しておくことによって、ユニット0の出力が常に一
定になるようにして、これをユニットU1,U2への入力yi
として与えている。まず第5図のタイムチャートに示さ
れるように、ユニットU0、U1、U2の入力yi、y01、y02
与えられ、それとともにユニットU0、U1、U2にそれぞれ
重みデータWデータ0、Wデータ1、Wデータ2が時分
割的に与えられる。すなわち、時刻T0においてyiと同時
にWデータ1にWi1がユニットU1に、またWデータ2にW
i2が与えられ、次の時刻T1においてy01とW11がユニット
U1に、y01とW12がユニットU2に与えられ、次の時刻T2
y02とW21がユニットU1に、y02とW22がユニットU2に与え
られ、それぞれ積が計算されさらにシグモイド関数を通
る。T0〜T2の動作をT3〜T5、T6〜T8・・・と繰り返して
いく。ネットワークのエネルギー関数が最小値あるいは
極小値になった時にはネットワークの出力が変化しなく
なるので、前記動作を反復していけば、ネットワークの
出力は変化しなくなるので、それまで繰り返す。
なお、第5図に示される制御信号CS0、CS1、CS2、CS3
は入力信号と重みデータとの積をとりシグモイド関数を
出すまでの計算の実行を可能とする制御信号であり、例
えば、CS0はU0が実行状態となるときに1となるパルス
である。そのためyiがそれぞれ、時刻T0、T3、T6、T9
入力され、それに対応する重みデータが入力されている
ときに1となっているパルス信号である。同様にSC1はy
01がU1に入力されているときに1となるパルス信号で、
CS2はy02がU2に入力されているときに1となるパルス信
号である。また、制御信号CS3はユニットU2から出力さ
れるもので、U2の演算実行後に出されるパルスとなる。
このように本発明では、ユニット集合を時分割多重使
用してニューラルネットを構成するものである。
第6図は本発明のユニットのブロック図である。
(I)部は入力部である。入力信号は前時刻の複数のユ
ニットから出力された時分割アナログ入力である。この
入力パルス電圧は、入力インピーダンスが無限大で、出
力インピーダンスが0である1倍のアンプすなわち、バ
ッファで整形され、出力されるが、この入力部にオフセ
ットキャンセル機能がある。オフセットキャンセル制御
部からオフセットコントロール信号が与えられると、オ
フセットキャンセル部を介してそのバッファに強制的に
0電圧が入力され、次段に接続される各部のオペアンプ
の出力にオフセット電圧を発生させ、後述する機能によ
りオフセットをキャッセルするようにしている。
(II)部は掛算部である。入力部から出力された時分割
アナログ信号の各アナログ信号パルス電圧を正負切換回
路に入力し、デジタル重みデータの符号ビット(SIGN)
に従って興奮性の正電圧または抑制性の負電圧に切り換
え、D/Aコンバータに入力する。D/Aコンバータにはデジ
タル重みデータの数値ビットのMSBからLSBまで入力さ
れ、正負切換回路から出力された電圧をD/Aコンバータ
の内部にあるR−2R方式の抵抗回路に与える。このこと
により、数値ビットに対応した重み電流がR−2R方式の
抵抗回路に流れ、結果として、D/Aコンバータの出力に
は、アナログ信号とデジタル重みデータとの積が生成さ
れ、バッファから出力される。この掛算部(II)の機能
によりニューロン間の重みが可変にでき、ニューラルネ
ットの特性を動的に変化させることができ、外部制御に
よりネットワークの学習が可能となる。
(III)の部分は加算部である。ここでは、掛算部の結
果、すなわち時分割多重化アナログ信号とデジタル重み
データとの積の結果の電圧は積分器に入力されるが、入
力される信号は振幅値の異なるパルス電圧であり、これ
が時分割で入力されるので、時分割加算制御部の制御に
従って次段の積分器の内部にあるコンデンサにそのアナ
ログ信号とデジタル重みデータとの積の和が貯えられ
る。さらにオフセットキャッセル制御部の制御に従って
入力電圧を強制的に0にした時のコンデンサの電圧をス
イッチによって反転させ、実際の入力が加算された結果
からこのオフセット電圧を引くことによりオフセット電
圧をキャンセルしている。この回路によって精度が低下
することを防いでいる。
(IV)の部分はサンプル/ホールドである。積分器の出
力が(IV)部のサンプル/ホールド部に入力され、コン
デンサにその値がホールドされるが、ここでも、オフセ
ットキャンセル機能を持たせている。すなわちオフセッ
トキャンセル制御部からの制御に従って次段の回路に発
生するオペアンプのオフセット電圧をオフセットキャン
セル部にフィードバックし、そのオフセット電圧をキャ
ンセルするようにしている。
(V)の部分はシグモイド関数発生回路で、サンプル/
ホールド部においてサンプル/ホールドされたアナログ
信号とデジタル重みデータとの積の和がシグモイド関数
回路に入力される。
(VI)の部分は出力部である。本発明ではユニットから
次の時刻へのユニット(ただし、同一の層にある)へは
必ず時分割のアナログ電圧で伝送するため、出力制御部
に入力される出力制御入力信号の制御により、シグモイ
ド関数によって生成された出力電圧は時分割アナログ出
力部によって適当な時間に出力される。また、ユニット
間の相互の時間間隔を制御するために出力制御出力信号
が外部に伝送される。
第7図は、本発明のニューラルネットのユニットの詳
細図である。本発明のユニットでは入力部(I)、掛算
部(II)、加算部(III)、サンプル/ホールド部(I
V)、非線形関数部(V)、及び出力部(VI)から構成
されている。
入力部(I)はオフセットキャンセル部11と、1倍の
バッファ9から構成されている。1倍のバッファ9はオ
ペアンプの出力を−端子にフィードバックし、+端子に
入力電圧を入力することによって構成される。データ入
力はアナログの時分割されたパルス信号である。OCはオ
フセットコントロール信号であり、これが1のときアナ
ログスイッチ26がオンし、1倍のバッファ9には、0電
圧が強制的に設定される。一方、オフセットコントロー
ル信号OCが、0のときアナログスイッチ26はオフされ、
アナログスイッチの他方25がオンし、データ入力が1倍
のバッファ9に入力される。すなわち、オフセットコン
トロール信号OCが1である場合には、ニューロンモデル
のユニットには0ボルトが強制的に入力されて次段の回
路のオペアンプの出力に生じるオフセット電圧に対する
オフセットのキャンセルの動作を行うようにしている。
正負切換回路12は2つの倍数器をカスケード結合して
構成されている。倍数器では入力抵抗(10KΩ)とフィ
ードバック抵抗(10KΩ)によって10/10、すなわち1倍
の電圧の反転したものが形成され、それを1段だけを通
すか、2段を通すかによってアナログ電圧の符号を決定
している。その制御電圧はデジタル重みデータの符号ビ
ット(SIGN)であり、このSIGNビットはMOSスイッチ30
のゲートに接続されている。符号ビットが1である場合
に入力部からの入力電圧は第1段目の倍数器で反転さ
れ、さらにスイッチ27もオンしているので後段の倍数器
も通り、結果として正相となる。また符号ビットが0で
ある場合には、反転回路28を介して、スイッチ29がオン
となる。この時スイッチ27と30はオフしているため、入
力部からの入力電圧はスイッチ29を介して後段のオペア
ンプ31の−端子に入力される。従って、前段の抵抗32と
後段のオペアンプのフィードバックの抵抗33とによって
倍数器が形成され、1倍された形で反転される。すなわ
ち、符号ビットの正負によって入力部の入力が正または
負の電圧として形成され、これが、興奮性と抑制性のシ
ナップス結合に従った電圧となる正負切換回路12からの
出力は掛算部の中にあるD/Aコンバータ13のR−2R抵抗
回路網の34の点に入力される。
R−2R方式のD/Aコンバータをまず説明する。MSBから
LSBまでのデジタル重みによって内部のスイッチはオン
またはオフをとる。デジタル値が1である場合に、電流
は右側のスイッチ35を通って、オペアンプ36の仮想接地
点37′に流れ込む。オペアンプ36の仮想接地点37′は+
端子と同じ電圧になるように制御され、これがグランド
であるから仮想的な0ボルトである。スイッチの状態に
関わらず、2Rの抵抗には電流が流れ、デジタル値の値に
従ってその2Rに流れる重み電流が仮想接地点37′の方に
流れるかどうかが決定される。1番右の2Rに流れる電流
をiとする。右から2番目すなわちLSBに対応する2Rは
1番右の2Rに係る電圧を2Rで割った値であるから2R×i
÷2Rでiとなる。従って1番右の横方向のRには電流i
が流れる。右から3番目の2Rには2R×i+R×2iの電圧
がかかり、これを2Rで割るから2iの電流が流れる。以下
同様で左に行くに従って4i,8iとなって2のべき乗で増
える電流になる。この2のべき乗になった重み電流をオ
ペアンプの方に流すか流されないかを決めているのがMS
BからLSBである。従って、デジタル重みに対応する電流
が2のべき乗の形で仮想接地に入りこみ、オペアンプの
入力インピーダンスは無限大であるから、この電流がオ
ペアンプ36の帰還抵抗37に流れる。従って、出力電圧V
outは入力電圧をEとすれば、 となる。ここで、D0はLSBで、Dn-1がMSBであるとする。
すなわち、掛算部の出力は入力電圧に重みを掛けた値に
なっている。その重み係数はMSBからLSBに入力されるデ
ジタル値で制御されることになる。
次に加算部(III)を説明する。加算部(III)は38の
RTと帰還キャパシタCTによる積分器である。加算部の入
力部には時分割加算制御部15があり、サンプル/ホール
ド信号S/H信号が1のとき掛算部の出力電圧がオペアン
プの仮想接地点39に入力され、S/H信号が0のとき反転
回路40によりスイッチ41がオンとなって掛算部の出力が
RTを介してグランドに接続されるので加算部の帰還キャ
パシタCTには加算されないことになる。今、S/H信号が
1のとき、掛算部の出力電圧はRTを介してオペアンプの
39の−端子に入力し、入力電圧をRTで割った電流が仮想
接地を介して帰還キャパシタCTの方に入力される。キャ
パシタCTを含む積分回路の帰還回路42には4つのスイッ
チを用いてオフセットキャンセル機能が付加されてい
る。今オフセットコントロール信号OCが1になったとす
ると、スイッチ43と44がオンで、45と46がオフとなる。
オフセットコントロールOCは入力部2にも入力され、こ
れが1である場合にはデータ入力は強制的には0にされ
る。この場合、正負切換回路及び掛算部のD/Aコンバー
タを介してもオフセットがなければ、D/Aコンバータの
出力は0ボルトとなる。しかし、オペアンプがあるため
にオフセット電圧が生じ、そのオフセット電圧が加算部
のCTに蓄えられる。オフセットコントロール信号OCが0
のときには、データインプットに入力電圧が与えられ、
それに対応する掛算部の出力がRTを介してCTに入力され
る。この場合、前のオフセットコントロール信号が1で
ある場合と違ってCTの+−の極性は逆である。そのた
め、入力信号が入力されたときに生じるオフセット電圧
はOCを1にすることにより、CTの極性が変わり、結果と
して、オフセットがキャンセルされることになる。な
お、スイッチ47はリセット信号によって制御され、リセ
ット信号が与えられた場合に、加算部の出力を強制的に
0にリセットするものである。
加算部(III)の出力はサンプル/ホールド回路5の
入力となる。サンプル/ホールド部5では、サンプル/
ホールド制御信号S/HOUTが1である場合に、スイッチ48
を介して加算部4の出力がコンデンサChに蓄えられる。
S/HOUT信号が1である場合には、反転回路54′によって
スイッチ50の制御信号は0となり、コンデンサChの一方
の端子はグランドに接地されず、スイッチ51がオンにな
ることによりユニットの最終出力データの信号がそのス
イッチ51を介して入力される。すなわち、その時の最終
出力信号がフィードバックされてコンデンサChの下側に
与えられる。従って、Chのコンデンサには、加算器の出
力から最終出力データの値を引いた電圧が保持される。
一方S/HOUT制御信号が0のときには、スイッチ49と50が
オンし、コンデンサChの下側はグランドとなり、結果と
してChに蓄えられた電圧、すなわち加算部の出力から最
終出力値を引いた電圧値がスイッチ49を介して1倍のオ
ペアンプの+側に入力される。そしてバッファ53を介し
てシグモイド関数の入力となる。また、S/HOUT制御信号
が1のときスイッチ48がオンし、Chには加算器の出力値
と最終出力値との差の電圧が蓄えられているときには、
スイッチ52がオンしている。そのためバッファ53には0
ボルトが強制的に入力される。この時にシグモイド関数
及びオペアンプを介してデータアウトにはオフセット電
圧が生成される。これがスイッチ51を介してChの下側に
入力される。従ってS/HOUT制御信号が0の時点、すなわ
ちスイッチ49がオンでスイッチ52がオフである場合に
は、Chに蓄えられた電圧、すなわち(加算部の出力−オ
フセット電圧)がバッファ53とシグモイド関数を介して
最終出力になるが、オフセットコントロール信号OCが1
になると、この時に生成されるオフセット電圧もΔvで
あるから結果としてオフセット電圧がキャンセルされる
ことになる。
シグモイド関数を生成する非線形関数部(V)は非線
形回路選択制御部22があり、SelSig信号を1にするとス
イッチ55がオンし、シグモイド関数がオペアンプ56に入
力される。しかし、SelSig信号が0の時には反転回路57
を介してスイッチ58の制御信号が1となってそれがオン
し、シグモイド関数の出力はカットされる。すなわちSe
lSig信号が0の時には、サンプル/ホールドの出力電圧
がシグモイド関数を介さずに直接オペアンプ56に入力さ
れる。オペアンプ56は本質的には出力を−端子に直接帰
還する1倍のオペアンプでバッファの働きをする。すな
わち出力インピーダンスを0にするバッファとなる。
出力部(VI)には時分割アナログ出力部24と出力制御
部23が接続されている。CSINが1のときにはスイッチ59
がオンで、スイッチ61もオンであるため、最終出力値が
−端子にフィードバックされて、1倍のオペアンプとし
て働く。それと同時に最終出力値がサンプル/ホールド
部5にフィードバックされる。一方、CSINが0のときス
イッチ60がオンになり、スイッチ61がオフになる。すな
わちバッファ56の出力はデータアウト線には出力されな
いことになる。しかし、スイッチ60がオンすることによ
って1倍のバッファを形成するようにしているため問題
なく実行される。出力制御部23はCSINによって出力パル
ス電圧を伝達するかどうかを決める回路である。このCS
INをディレイ回路を介してCSOUTにし、他のユニット
(だだし、同じ層にある)に対する出力アナログ信号の
時間タイミングを決定することになる。すなわち、本発
明では出力部からのアナログ信号は時分割で伝送される
ため、他のユニットからのアナログ信号と競合しない。
第8図は本発明のニューロボードのブロック図であ
る。同図において、62はバスインターフェース部で、ニ
ューロボードとシステムとのインターフェースを行うも
の、63は入出力制御部でネットワーク部へのデータの入
出力を制御するもの、64はネットワーク部でユニット集
合で時分割多重使用によりニューラルネットが形成され
ているもの、65はメモリでニューラルネットのデジタル
重みデータを格納するもの、66はネットワーク制御部で
ネットワークの時分割多重使用するための同期制御信号
を出力する制御部である。
本発明のニューロボードでは、ネットワーク制御部66
でユニット総数よりネットワーク構造を決定し、かつユ
ニットの重みはメモリ65より出力される。このメモリの
内容を変えることによってユニット間の重みが可変にで
きる。またネットワーク64へのデータ入出力は入出力制
御部63より行われ、結果としてホップフィールドネット
の実行処理がニューロボードレベルで行われる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、ユニット集合のハードウェア構成
で、ユニット間の重みが可変にできるホップフィールド
ネットを実現することができ、従って大量のユニット配
置とユニット間接続を必要とせず、極めて実用的なニュ
ーラルネットを構成することができる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の構成図、 第2図は本発明のニューラルネットの概念図、 第3図は本発明のユニットの入出力電圧の波形を示すタ
イミング図、 第4図は第2図の本発明のニューラルネットで実現され
るニューラルネットの概念図、 第5図は第2図の本発明の時分割多重化使用ニューラル
ネットの伝送波形のタイミングチャート、 第6図は本発明のユニットのブロック図、 第7図は本発明のニューラルネットのユニットの詳細
図、 第8図は本発明のニューロボードのブロック図、 第9図はニューロンモデルのブロック図、 第10図は従来のニューラルネットの概念図である。 3……時分割多重化使用アナログ信号 4……デジタル重みデータ 5……ユニット 6……ユニット集合部 7……帰還部 8……制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松田 俊春 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 浅川 和雄 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 加藤 英樹 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 吉沢 英樹 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 市來 宏基 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 岩本 弘 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 土屋 主税 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 石川 勝哉 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 杉浦 義英 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数のニューロンモデルを相互に接続する
    ことにより形成されるニューラルネットにおいて、 時分割多重化アナログ信号(3)を外部からのデジタル
    重みデータ(4)との積を生成し、かつその積を時分割
    的にコンデンサを介して加えることにより積分し、非線
    形出力関数を通した電圧を時分割的に出力することを可
    能とするニューロンモデルのユニット(5)を複数設置
    したユニット集合を形成するユニット集合手段(6)
    と、 前記ユニット集合手段(6)の出力を同じユニット集合
    の入力部に帰還する帰還手段(7)と、 前記ユニット集合手段(6)から出力される各ユニット
    (5)からのアナログ信号を時分割多重化し、さらに前
    記帰還手段(7)を介して前記ユニット集合手段(6)
    を時分割多重使用するための制御を実行する制御手段
    (8)とを有し、 ユニット集合手段(6)を時分割多重使用することによ
    りホップフィールドネットを形成することを特徴とする
    ニューラルネット。
  2. 【請求項2】請求項1記載のニューラルネットにおい
    て、ユニット間の結合重みを可変にできることを特徴と
    するニューラルネット。
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