JP2676011B2 - トンネル掘削における地盤改良方法 - Google Patents
トンネル掘削における地盤改良方法Info
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り、特に、掘削地盤を凍結により安定させる、トンネル
掘削における地盤改良方法に関するものである。
性・工期を確保する上で、i)切羽の安定化、ii)湧水
の防止、iii)地表沈下の防止、等を常に図らなければ
ならず、地盤が軟弱である場合には地盤改良を行う必要
がある。特に、NATM工法等による掘削ではこれらが重要
な要素となる。上記の如くトンネルを掘削する際に行う
地盤改良法の一つとして従来より実施されているものに
凍結法がある。
ち込み、冷凍機で冷却したブラインを凍結管内に循環さ
せるか、あるいは液体窒素ボンベからのガスを凍結管に
放出することなどにより地盤の凍結化を図るものであ
る。
で止水性に富む、ii)薬液注入法と異なり地盤を化学薬
品等で汚染することがない、iii)一般に薬液注入法に
比して経済的である、等の利点がある。
地表ないしは間隔を置いて形成した立坑間で行なわれて
おり、そのため下記の如き不都合が生じていた。
ードを設置する必要があるためトンネルに対応した地表
面を占有し、例えば道路等の各種地上設備の運用に影響
を及ぼすおそれがあることに加え、ボーリング精度上の
問題から深度に限界があり大深度トンネルには適用が困
難であるといった問題があり、他方、立坑より行うもの
も立坑間距離に限界があるため効率的な施工が望めな
い、といったこと等である。
るトンネルに対応する地上部分を占有することなく、ま
た大深度のトンネルにも確実で効率的な施工を行うこと
のできるトンネル掘削における地盤改良方法を提供する
ことを目的とするものである。
良方法は、構築すべき本トンネルに先行して該本トンネ
ルを形成すべき掘削部に沿って作業用シールドトンネル
を構築する工程と、前記作業用シールドトンネルの内部
より改良すべき地盤内に、内部に冷媒を有してなる凍結
間を埋設する工程と、前記作業用シールドトンネル内に
設置した冷熱供給源により前記凍結管を介して前記掘削
部の全周域を凍結固化する工程と、を有することを特徴
とするものである。
地盤改良本発明は、請求項1記載のトンネル掘削におけ
る地盤改良方法において、前記凍結管および前記冷熱供
給源等の凍結設備を、前記本トンネルの掘削工程に伴っ
て本トンネルの既掘削部分から未掘削部分に対応させて
順次移行させていくことを特徴とするものである。
シールドトンネルから行うことにより、トンネルの形成
深度に影響させることなく効率的かつ確実に行うことが
できる。
本トンネルの掘削工程に伴つて本トンネルの既掘削部分
から未掘削部分に対応させて順次移行させていくように
すれば、設備の節約および省エネが図れるとともに能率
的な施工を望める。
る。
Tは構築されるべきトンネル、符号GはトンネルTが形
成されるべき地盤を示している。地盤Gはこの場合、未
固結含水地盤となっている。
って実施する。
ネルを形成作業用シールドトンネル2,2,…を形成する。
これら作業用シールドトンネル2は、本トンネルTを形
成すべき掘削部1に沿って構築する。図示例では、これ
ら作業用シールドトンネル2を、掘削部の三方に、三角
形を形成する如く設けたものとなっている。
もので、通常一般のシールドトンネル同様、セグメント
覆工を行いながらシールド掘進機により施工される。た
だし、ここで使用される覆工用セグメントのいくつか
は、図示は省略するが、後述の凍結管3,3,…をこの作業
用シールドトンネル2内部から周囲の地盤Gに埋設し得
るように、厚さ方向に貫通した開口部を形成したものと
なっている。上記の如く作業用シールドトンネル2が本
トンネルTの掘削部に沿って先行構築されたならば、次
いで、それら作業用シールドトンネル2の内部より凍結
管3,3,…を地盤内に埋設する。この凍結管3は、上記従
来の凍結法に用いられるものと同じものでよく、例えば
内部にブライン等の冷媒を有したものとなっている。
シールドトンネル2の内部から前記セグメントの開口部
を介して地盤を削孔した後、同様に作業用シールドトン
ネンル2の内部より前記セグメント開口部を介して行
う。
と作業用シールドトンネル2内に設置した図示しない冷
凍機(冷熱供給源)とを接続し、凍結管3内の冷媒を循
環させる。これにより、本トンネルTを形成すべき地盤
Gの掘削部周辺が凍結固化される。図中符号Fは形成さ
れた凍結領域を示している。
を占有することなく、しかもトンネルの深度に拘わらす
精度の高い地盤改良(地盤の凍結固化)を行えるととも
に、本トンネルTの掘削作業を干渉することもないの
で、本トンネルTの構築作業を極めて効率的に行うこと
ができる。また、本トンネルTに先行して構築される作
業用シールドトンネル2は、本トンネルT施工時には資
材の搬入路および掘削土砂の搬出路として、また、本ト
ンネルTの完了後には本トンネルTの付帯設備としての
避難坑、や換気坑、または共同坑等として利用できると
いった効果も得られる。また、作業用のトンネルは、こ
れをシールドトンネルとしたため、断面を充分大きなも
のとすることができ、また延長距離に制限を受けること
もなく、しかも曲線施工にも極めて容易に対応すること
ができる。
方法を示したものである。
…を予め本トンネルTに先行して構築した後、前記凍結
管3および冷熱供給源等による地盤の凍結作業は、本ト
ンネルTの進捗に合わせ、本トンネルTの切羽周辺のみ
について行っていくものである。
ネルTの切羽、符号Z1は現凍結ゾーン、Z2は次回凍結ゾ
ーン(未凍結ゾーン)、Z0は先に凍結作業を施工された
前回凍結ゾーンである。すなわち、いま、凍結管3(本
図では略されている)は、ほぼ現凍結ゾーンZ1のみに対
応して設置され、かつそれら凍結管3が作用しているも
のとなっている。そして、この図示の状態のときに、前
回凍結ゾーンZ0に設置されていた凍結管3および冷凍機
等の凍結設備を次回凍結ゾーンZ2に順次移動させてお
き、切羽4が該次回凍結ゾーンZ2に達する以前に該ゾー
ンZ2を凍結させておくようにする。このとき、上記凍結
設備の移設により、地盤Gの前回凍結ゾーンZ0は凍結操
作が停止され、やがて固結状態は緩み、最終的には元の
未固結地盤に戻るが、既に本トンネルTは覆工が完了
し、その構築が終了するものとなるため問題はない。
ーンZ1を順次盛り換えて行くようにすれば、凍結管3お
よび冷凍機等の凍結設備の使用を最小限に留め、それら
の効率的な運用が図られるものとなる。
ールドトンネル2の設定位置、設定数を上記第1図のも
のと変えた場合を示したもので、第3図のものは、作業
用シールドトンネル2を、形成すべき本トンネルTの上
方に1本設けたもの、第4図のものは、本トンネルTの
両側に本トンネルTからある程度の距離を置いて設けた
もの、第5図のものは本トンネルTを2本並行に構築す
る例で、作業用シールドトンネル2をそれら形成すべき
本トンネルT,Tの間に1本設けたもの、さらに第6図の
ものは、掘削部1のほぼ中央部に先行して形成したもの
である。第6図における作業用シールドトンネル2は、
本トンネルTの構築とともに取り壊されるものとなる。
作業用シールドトンネル2は、このように、その形成位
置および形成数を適宜に設定することができ、掘先地盤
Gの状況、あるいは構築すべき本トンネルTの態様に応
じて決定すればよい。
構築されるトンネルに限定されるものではなく、一般に
実施されているその他のトンネルにも適用可能であるこ
とは言うまでもない。
掘削における地盤改良方法によれば、地盤改良のための
装置・設備等が地上面を占有することなく、しかもトン
ネルの深度に拘わらす精度の高い地盤の凍結固化を行え
るとともに、本トンネルの掘削作業を干渉することもな
いので、本トンネルの構築作業を極めて効率的に行うこ
とができる。また、本トンネルに先行して構築される作
業用シールドトンネルは、シールドトンネル故に断面を
充分大きくとれるとともに延長距離に制限を受けること
がなく、かつ曲線施工にも容易に対応可能で、さらには
本トンネル施工時には資材の搬入路および掘削土砂の搬
出路として、また、本トンネルの完了後には本トンネル
の付帯設備としての避難坑や換気坑、または共同坑等と
しても利用できる、等の優れた効果を奏する。
地盤改良方法によれば、上記請求項1に係るトンネル掘
削における地盤改良方法を実施するにあたり、凍結設備
等の使用を最小限に留めると同時に無駄な凍結運転を行
うことがなく、極めて効率的、経済的な施工を実現する
ことができる。
ので、トンネル構築部の地盤を作業用シールドトンネル
等と共に示す正面縦断面図、第2図は本発明の請求項2
に係る地盤改良方法を示すもので、トンネル構築部の地
盤を示す側断面図、第3図ないし第6図は本発明に係る
作業用シールドトンネルの他の配置例を示したもので、
それぞれトンネル構築部の地盤を作業用シールドトンネ
ルと共に示した正面縦断面図である。 G……地盤、T……本トンネル、 1……掘削部、 2……作業用シールドトンネル、 3……凍結管。
Claims (2)
- 【請求項1】トンネルを掘削するにあたり予め掘削部地
盤を改良する際の地盤改良方法であって、構築すべき本
トンネルに先行して該本トンネルを形成するべき掘削部
に沿って作業用シールドトンネルを構築する工程と、前
記作業用シールドトンネルの内部より改良すべき地盤内
に、内部の冷媒を有してなる凍結管を埋設する工程と、
前記作業用シールドトンネンル内に設置した冷熱供給源
により前記凍結管を介して前記掘削部の全周域を凍結固
化する工程と、を有することを特徴とするトンネル掘削
における地盤改良方法。 - 【請求項2】請求項1記載のトンネル掘削における地盤
改良方法において、前記凍結管および前記冷熱供給源等
の凍結設備を、前記本トンネルの掘削工程に伴って本ト
ンネルの既掘削部分から未掘削部分に対応させて順次移
行させていくことを特徴とするトンネル掘削における地
盤改良方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14797789A JP2676011B2 (ja) | 1989-06-09 | 1989-06-09 | トンネル掘削における地盤改良方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14797789A JP2676011B2 (ja) | 1989-06-09 | 1989-06-09 | トンネル掘削における地盤改良方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0313688A JPH0313688A (ja) | 1991-01-22 |
JP2676011B2 true JP2676011B2 (ja) | 1997-11-12 |
Family
ID=15442380
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14797789A Expired - Lifetime JP2676011B2 (ja) | 1989-06-09 | 1989-06-09 | トンネル掘削における地盤改良方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2676011B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5550879B2 (ja) * | 2009-10-07 | 2014-07-16 | 西松建設株式会社 | トンネルの構築方法 |
JP6783692B2 (ja) * | 2017-03-28 | 2020-11-11 | 西松建設株式会社 | 広幅ブロックの構築工法、移動式止水バリア形成方法および止水バリア形成用冷媒回路 |
CN108843336B (zh) * | 2018-07-02 | 2024-02-02 | 中国铁建重工集团股份有限公司 | 掘进机、掘进机刀盘以及换刀方法 |
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-
1989
- 1989-06-09 JP JP14797789A patent/JP2676011B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0313688A (ja) | 1991-01-22 |
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