JP2674765B2 - スクータ型自動二,三輪車の前照灯支持構造 - Google Patents

スクータ型自動二,三輪車の前照灯支持構造

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JP2674765B2 JP62269797A JP26979787A JP2674765B2 JP 2674765 B2 JP2674765 B2 JP 2674765B2 JP 62269797 A JP62269797 A JP 62269797A JP 26979787 A JP26979787 A JP 26979787A JP 2674765 B2 JP2674765 B2 JP 2674765B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、スクータ型自動二,三輪車の前照灯支持構
造に関し、特にレッグシールドの前側部分とフェンダ部
とを一体形成した場合に、このフェンダ部を支持するた
めの剛性を向上できるようにした前照灯支持構造に関す
る。 〔従来の技術〕 従来から、スクータ型自動二,三輪車では、操向軸筒
の前側を覆う前側レッグシールド部と、前輪の上部を覆
うフェンダ部とを一体形成してなるフロントカバーを装
着したものがある。このようなフロントカバーにおいて
は、全体の剛性を確保する等の観点から、上記フェンダ
部と前側レッグシールド部とを全体として側面視砲弾型
に一体形成して前方に突出させたものがあり、またこの
ような砲弾型フロントカバーに前照灯を装着する場合
は、デザイン上の要請等から、上記フロントカバーの上
端部に前照灯を装着した例がある。(例えば実開昭60−
72380号公報参照)。 〔発明が解決しようとする問題点〕 ところで前側レッグシールド部とフェンダ部とを一体
形成したフロントカバーには、上記砲弾型のものの他
に、前側レッグシールド部を操向軸筒に沿わせた下拡が
りに形成するとともに、フェンダ部を先細りのくちばし
状に形成したものもある。このようなフロントカバーで
は、フェンダ部が操向軸筒部分から前輪上方にかけてオ
ーバーハングすることとなるから、設計の如何によって
は、このフェンダ部の支持剛性が不足して走行振動等に
よって大きく振れる恐れがある。 また、このような形状のフロントカバーにおいて、上
記従来例に倣って、その上端部に前照灯を配設した場合
は、操向軸筒等の干渉を避けるため、前照灯を前側レッ
グシールド部の前縁から前方に大きく突出させざるを得
ず、そのため前照灯の前後方向配置位置の自由度が低い
とともに、下拡がりのデザインを損なう恐れがある。 そこで本発明の目的は、上記下拡がりの前側レッグシ
ールド部と、くちばし状のフェンダ部とを一体形成した
フロントカバーを採用した場合に、前方にオーバーハン
グするフェンダ部の支持剛性を確保でき、かつ前照灯の
前後方向配置位置の自由度が高く、デザインを損なうこ
ともないスクータ型自動二,三輪車の前照灯支持構造を
提供することにある。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は、操向軸筒の前側を覆う前側レッグシールド
部と、前輪の上部を覆うフェンダ部とを、側面からみて
前側レッグシールド部が下拡がり形状をなし、フェンダ
部が先細りのくちばし形状をなし、かつ前側レッグシー
ルド部とフェンダ部との境界部が車両後方に凹む屈曲形
状をなすように一体形成してなるフロントカバーを備え
たスクータ型自動二,三輪車の上記フロントカバーによ
り上記前照灯を支持する構造において、上記フロントカ
バーにランプ支持部を前方に膨出させて形成し、該ラン
プ支持部は、上記前側レッグシールド部の左右側縁から
前方に立設され該左右側力に沿って下方に延びる左,右
一対の側壁と、この左,右側壁の上縁間にかけ渡された
横壁と、該横壁及び左右側壁の前端周縁と上記フェンダ
部の上面と連結する縦壁とからなり、かつ上記前側レッ
グシールド部と略等しい幅に形成されてフロントカバー
の中央部に配置されており、上記前照灯を上記ランプ支
持部内の上記境界部付近に挿入配置して該ランプ支持部
の内壁に固定することによりフロントカバーで支持する
とともに、ランプ支持部の前面に形成した開口から前方
に臨ませ、上記前側レッグシールド部の前方でかつ上記
前照灯の上方に荷物収容部材を配置し、該荷物収容部材
をフロントカバーとともに車体フレームに固定したこと
を特徴としている。 〔作用〕 本発明に係る前照灯支持構造によれば、ランプ支持部
を、前側レッグシールド部の左右側縁から前方に立設さ
れ該左右側縁に沿って下方に延びる左,右一対の側壁
と、この左,右側壁の上縁間にかけ渡された横壁と、該
横壁及び左右側壁の前端周縁と上記フェンダ部の上面と
を連結する縦型とで構成し、かつ上記前側レッグシール
ド部と略等しい幅に形成してフロントカバーの中央部に
配置したので、側壁、横壁、及び縦壁により幅の大きい
膨出部がフロントカバー上に形成されフロントカバーの
縦方向の剛性が増大する。従って、フェンダ部をくちば
し状に前方に突出する形状に設定しながら走行振動等で
発生する振れを抑制でき、かつ重い前照灯をフロントカ
バーで直接支持してもフロントカバーが破損することは
ない。従って、車体フレームから前照灯を支持するため
にブラケットを延出する必要がなく、前照灯の取付構造
を簡単化できるとともに、ブラケットを設けるため前照
灯の位置が制約を受けることもなく配置位置の自由度が
拡大する。よって、前照灯をフロントカバーの比較的低
い位置である前側レッグシールド部とフェンダ部との境
界寄りの中央部に容易に配置することができる。 この場合、側面から見て前側レッグシールド部の奥行
きの深くなっている下側部分に前照灯を配設することと
なり、上記従来例のような上端部を装着する場合に比較
して前縁からの突出量をそれほど大きくしなくて済む。
従って前照灯の前後配置位置は良好なデザインが得られ
るように突出量を考慮して自由に選択でき、前側レッグ
シールド部の下拡がりデザインを損なうこともない。 またフロントカバーの前方でかつ前照灯の上方に荷物
収容部材を配置し、該荷物収容部材をフロントカバーと
ともに車体フレームに固定したので、前照灯の下方に荷
物収容部材が配置される車両のように、荷物収容部材の
上縁が地面を照射する前照灯の光を遮ることがなく、荷
物収容部材の前端上縁を充分に前方に延ばす等の大形化
することが可能となる。また大形化により荷物の搭載量
が増大しても前照灯が荷物の下方に位置しているので車
両の重心が高くなるのを抑制できる。 また本発明では荷物収容部材をフロントカバーととも
に車体に固定しており、荷物収容部材がハンドル操作で
左右に回動することはない。ちなみに荷物収容部材がハ
ンドルに固定された車両では、該荷物収容部材を大形化
するとハンドル操作で他の物体に衝突し易く、車両の取
回しが悪くなることが懸念されるが、本発明ではこのよ
うな問題を回避できる。 〔実施例〕 以下、本発明の実施例を図について説明する。 第1図ないし第4図は本発明の一実施例によるスクー
タ型自動車二輪の前照灯支持構造を説明するための図で
ある。図において、1はスクータ型自動車二輪であり、
これの車体フレーム2の前端には操向軸筒3が固着され
ている。該操向軸筒3により左,右フォーク4aの上端に
固着された操向軸4bが軸支されており、これの上端には
操向ハンドル7が固着されている。また上記左,右フォ
ーク4a間には、大径でかつ幅広のタイヤ5aが装着された
前輪5が車軸6で回転自在に軸支されている。 上記車体フレーム2の中央部には足載板支持部2aが下
方に屈曲形成されており、該足載板支持部2aの上側には
足載板8が、下側にはアンダーカウル9がそれぞれ配設
されている。また車体フレーム2の足載板支持部2aに続
くバックステー2b部分の上方にはシート11が搭載されて
おり、該シート11の下方部分はサイドカバー12で囲まれ
ている。また、このサイドカバー12の下方には、エンジ
ン13aと伝動ケース13bとを一体化してエンジンユニット
13が配置されており、該伝道ケース13bの後端部分には
上記前輪5と同程度の大径,幅広タイヤ14aを装着した
後輪14が車軸15で軸支されている。また、上記エンジン
ユニット13の前端部は、上記車体フレーム2の足載板支
持部2aに固着された支持ブラケット17にリンク16を介し
て枢支されている。 上記車体フレーム2の操向軸筒3から足載板支持部2a
にかけて後側のレッグシールド10が装着されており、該
レッグシールド部10の下端は上記足載板8と接続されて
いる。また操向軸筒3の前側にはフロントカバー18が装
着されている。このフロントカバー18は、操向軸筒3の
前側を覆う前側レッグシールド部19と前輪5の上部を覆
うフェンダ部20とを樹脂により一体成形したものであ
る。前側レッグシールド部19は側面から見て、下方ほど
前後方向深さが深くなった下拡がりになっており、操向
軸筒3に固着されたブラケット3aに取付ボルト18aが固
定されている。またフェンダ部20は前方ほど上下方向厚
さの薄くなった先細りのくちばし状に形成されており、
下縁は足載板8の延長部に接続されている。 そして上記フロントカバー18の、前側レッグシールド
部19とフェンダ部20とのコーナ部の少しレッグシールド
側寄りに、ランプ支持部21が前方に膨出させて形成され
ている。このランプ支持部21は、上記前側レッグシール
ド部19の左,右側縁から前方に立設され該左右側縁に沿
って下方に延びる左,右一対の側壁21b,21bの、この
左,右側壁21b,21bの上縁間にかけ渡された横壁21cと、
該横壁21c及び左右側壁21bの前端周縁と上記フェンダ部
20の上面と連結する縦壁21aとからなる。そしてこのラ
ンプ支持部21は上記前側レッグシールド部19と略等しい
幅に形成されてフロントカバー18の中央部に配置されて
いる。また上記縦壁21aには前方に開口する略矩形状の
ランプ支持穴21bが形成されている。このランプ支持穴1
1b内にはランプケース22が挿入され、取付ボルト23で該
ランプ支持穴21bの縁部に固定されており、該ランプケ
ース22は上記ランプ支持部21の縦壁21aの一部を構成し
ている。またこのランプケース22内には左右一対のラン
プ挿入孔22aが形成されており、該各挿入孔22a内にはそ
れぞれ前照灯24が挿入され、該ランプケース22にグロメ
ット24aを介して固定されている。この前照灯24は側面
から見て前側レッグシールド部19の前縁19aに位置し、
かつ前方から見て操向軸筒3の左,右側方に位置してい
る。なお、25は荷物収容用バスケットであり、これの脚
部25aは上記フェンダ部20とともにフレームのブラケッ
トにボルト締め固定されている。 次に本実施例の作用効果について説明する。 フロントカバーを下拡がりの前側レッグシールド部と
先細りのフェンダ部とを一体形成して構成した場合は、
上述のように、設計の如何によってはフェンダ部の支持
剛性が不足し、走行振動等でフェンダ部の特に前部が上
下左右に振れる恐れがある。しかし本実施例では、前側
レッグシールド部19とフェンダ部20とのコーナ部にラン
プ支持部21を膨出形成したので、この膨出部によってフ
ロントカバー18の特に該コーナ部の両剛性が向上し、従
ってフェンダ部20を支持するための剛性も向上し、上述
の走行振動等によるフェンダ部の振れの発生を大幅に抑
制できる。 またフェンダ部の剛性を向上するために、上述の従来
例のようにフロントカバーを砲弾型に形成した場合は、
フェンダ部が前輪の側方部分も覆う上下方向に厚い形状
になる傾向があり、この側方部分の前輪との干渉をさけ
るため、フェンダ部の幅が広くなり易いが、本実施例の
場合、ランプ支持部21で支持剛性を向上させたので、フ
ェンダ部20を上下に薄い形状にすることができ、従って
その幅も広くする必要はない。 また、上述の従来例のように、フロントカバーの上端
部に前照灯を配置した場合は、後方の操向軸筒等との干
渉を避けるため、前方に大きく突出させざる得ず、従っ
て前照灯の配置位置についての自由度は低いものとな
る。これに対して本実施例では、フロントカバー18のコ
ーナ部、つまり前側レッグシールド部19の前後方向深さ
の深い部分に前照灯24を配置したので、前照灯24の前後
方向の配置位置は、必要に応じて前側レッグシールド部
19の内方に後退させることもでき、それだけ配置位置、
ひいてはデザイン上の自由度を拡大できる。しかも本実
施例では、前照灯24を左右一対とし、前方からみて操向
軸筒3の左,右側方に配置したので、該前照灯24の後方
に大きな空間があることとなり、この点から上記配置位
置の自由度をさらに拡大できる。 なお、上記実施例では、ランプ支持部21をフロントカ
バー18のコーナ部の前側レッグシールド部19寄りに設け
たが、このランプ支持部21はフェンダ部20寄りに設けて
もよい。また、上記実施例では、前照灯24が左,右一対
の場合を説明したが、これの前照灯は勿論1個であって
もよい。さらにまた、上記実施例は、スクータ型自動二
輪の例であったが、本発明は勿論スクータ型自動三輪車
にも適用できる。 〔発明の効果〕 以上のように、本発明に係るスクータ型自動二,三輪
車のランプ支持構造によれば、フロントカバーの前側レ
ッグシールド部とフェンダ部とのコーナ部近傍にランプ
支持部を膨出形成し、該ランプ支持部を前側レッグシー
ルド部の左右側縁から前方に立設され、左,右一対の側
壁と、この左,右側壁の上縁部にかけ渡された横壁と、
該横壁及び左右側壁の前端周縁と上記フェンダ部の上面
とを連結する縦壁とで構成し、かつ上記前側レッグシー
ルド部と略等しい幅に形成してフロントカバーの中央部
に配置し、該支持部内に前照灯を配設したので、該ラン
プ支持部によってフロントカバーの両剛性が向上し、こ
れによりフェンダ部の支持剛性も向上し、該フェンダ部
の振れを抑制できる効果がある。また前照灯を前後深さ
の深いコーナ部近傍に配置したので、該前照灯の前後方
向配置位置を比較的自由いに選択でき、デザイン上の自
由度を向上できる効果がある。 またフロントカバーの前方でかつ前照灯の上方に荷物
収容部材を配置し、該荷物収容部材をフロントカバーと
ともに車体フレームに固定したので、前照灯の下方に荷
物収容部材が配置される車両のように、荷物収容部材の
上縁が地面を照射する前照灯の光を遮ることがなく、荷
物収容部材の前端上縁を充分に前方に延ばす等の大形化
することが可能となる。また大形化により荷物の搭載量
が増大しても前照灯が荷物の下方に位置しているので車
両の重心が高くなるのを抑制できる。 また本発明では荷物収容部材をフロントカバーととも
に車体に固定しており、荷物収容部材がハンドル操作で
左右に回動することはないので、該荷物収容部材がハン
ドル操作で他の物体に衝突したり、車両の取回しが悪く
なったりする問題を回避できる。
【図面の簡単な説明】 第1図ないし第4図は本発明の一実施例によるスクータ
型自動二輪車のランプ支持構造を説明するための図であ
り、第1図はその一部断面側面図、第2図はその正面
図、第3図はそのフロントカバーの側面図、第4図は該
実施例構造が適用された自動二輪車の側面図である。 図において、1はスクータ型自動二輪車、3は操向軸
筒、18はフロントカバー、19は前側レッグシールド部、
20はフェンダ部、21はランプ支持部、21aは縦壁、21bは
ランプ支持穴、24は前照灯である。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.操向軸筒の前側を覆う前側レッグシールド部と、前
    輪の上部を覆うフェンダ部とを、側面からみて前側レッ
    グシールド部が下拡がり形状をなし、フェンダ部が先細
    りのくちばし形状をなし、かつ前側レッグシールド部と
    フェンダ部との境界部が車両後方に凹む屈曲形状をなす
    ように一体形成してなるフロントカバーを備えたスクー
    タ型自動二,三輪車の上記フロントカバーにより上記前
    照灯を支持する構造において、上記フロントカバーにラ
    ンプ支持部を前方に膨出させて形成し、該ランプ支持部
    は、上記前側レッグシールド部の左右側縁から前方に立
    設され該左,右側縁に沿って下方に延びる左,右一対の
    側壁と、この左,右側壁の上縁間にかけ渡された横壁
    と、該横壁及び左右側壁の前端周縁と上記フェンダ部の
    上面と連結する縦壁とからなり、かつ上記前側レッグシ
    ールド部と略等しい幅に形成されてフロントカバーの中
    央部に配置されており、上記前照灯を上記ランプ支持部
    内の上記境界部付近に挿入配置して該ランプ支持部の内
    壁に固定することによりフロントカバーで支持するとと
    もに、ランプ支持部の前面に形成した開口から前方に臨
    ませ、上記前側レッグシールド部の前方でかつ上記前照
    灯の上方に荷物収容部材を配置し、該荷物収容部材をフ
    ロントカバーとともに車体フレームに固定したことを特
    徴とするスクータ型自動二,三輪車の前照灯支持構造。
JP62269797A 1987-10-26 1987-10-26 スクータ型自動二,三輪車の前照灯支持構造 Expired - Fee Related JP2674765B2 (ja)

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