JP2671457B2 - 車両用遊星歯車式変速装置 - Google Patents

車両用遊星歯車式変速装置

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JP2671457B2
JP2671457B2 JP63299284A JP29928488A JP2671457B2 JP 2671457 B2 JP2671457 B2 JP 2671457B2 JP 63299284 A JP63299284 A JP 63299284A JP 29928488 A JP29928488 A JP 29928488A JP 2671457 B2 JP2671457 B2 JP 2671457B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、自動車や鉄道車両などの車両において原動
機と駆動輪との間に設けられる遊星歯車式変速装置の改
良に関するものである。
従来の技術 車両においては、予め定められた複数の変速ギヤ段を
自動的に選択するために好適な遊星歯車式変速装置が多
用されている。例えば、特公昭50−32913号公報,特公
昭51−3012号公報に記載されている車両用遊星歯車式変
速装置はその一例で、遊星歯車装置を3組連ねて配列し
たものである。これによれば、比較的構造が簡単になる
とともに、前進5段の変速ギヤ段が得られて幅広い変速
比範囲を確保できる。また、各遊星歯車装置のギヤ比ρ
(サンギヤの歯数/リングギヤの歯数)が適切な範囲内
で、変速装置の外径を比較的小さくできる利点がある。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、上記従来の遊星歯車式変速装置におい
ては、第2速から第3速、或いは第1速から第2速への
ギヤ段の切換えに際して、それまでの動力入力経路を切
り離すと同時に次の動力入力経路を連結させるという所
謂入力切換えが行われるので、制御が微妙となる欠点が
あった。すなわち、それまでの動力入力経路を切り離し
てから次の動力入力経路を連結させるまでの間に動力伝
達の空白時間が発生するとエンジンが吹き上がり、反対
に、その入力切換えの際に一方が解放されるとともに他
方が係合させられる2つの係合装置が同時に係合させら
れると変速装置のロックおよびそれに起因するショック
が発生するから、エンジンの吹き上がりおよび変速装置
のロックを発生させない微妙な切換え制御が要求され、
円滑な切換え制御を安定的に行うことが困難なのであ
る。
なお、このような不都合は、特に、エンジンの高回転
域で変速が行われる変速比(入力部材の回転速度/出力
部材の回転速度)の大きい第1速乃至第3速の低速ギヤ
段の切換えに際して顕著となる。
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、そ
の目的とするところは、特に低速ギヤ段の切換えに際し
て入力切換えを必要としない車両用遊星歯車式変速装置
を提供することにある。
課題を解決するための手段 斯る目的を達成するために、本発明は、(a)第1サ
ンギヤ,その第1サンギヤに噛み合う第1遊星歯車,そ
の第1遊星歯車に噛み合う第1リングギヤ,および前記
第1遊星歯車を回転可能に支持する第1キャリヤを備え
たシングルピニオン型の第1遊星歯車装置と、(b)第
2サンギヤ,その第2サンギヤに噛み合う第2遊星歯
車,その第2遊星歯車に噛み合う第2リングギヤ,およ
び前記第2遊星歯車を回転可能に支持する第2キャリヤ
を備えたシングルピニオン型の第2遊星歯車装置と、
(c)第3サンギヤ,その第3サンギヤに噛み合う第3
遊星歯車,その第3遊星歯車に噛み合う第3リングギ
ヤ,および前記第3遊星歯車を回転可能に支持する第3
キャリヤを備えたシングルピニオン型の第3遊星歯車装
置とが同じ軸線上に設けられ、入力部材の回転を段階的
に変速して出力部材へ伝達する形式の車両用遊星歯車式
変速装置において、前記第1サンギヤと前記第2サンギ
ヤと前記第3リングギヤとの間、前記第1キャリヤと前
記第2リングギヤとの間,および前記第2キャリヤと前
記第3キャリヤとの間を、それぞれ常時連結または係合
装置により連結可能としたことを特徴とする。
実施例 以下、本発明の幾つかの実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。
第1図(a)は、本発明の一実施例である車両用遊星
歯車式変速装置の骨子図で、その車両用遊星歯車式変速
装置(以下、単に変速装置という)10は、車体に取り付
けられたトランスミッションケース12内において共通の
軸線上に順次配列された入力軸14,第1遊星歯車装置16,
第2遊星歯車装置18,第3遊星歯車装置20,および出力歯
車22を備えている。入力軸14は、トルクコンバータ24を
介して車両のエンジン26に連結され、出力歯車22は、図
示しない差動歯車装置を介して車両の駆動輪へ連結され
るものである。本実施例では、上記入力軸14および出力
歯車22が入力部材および出力部材にそれぞれ対応する。
なお、変速装置10およびトルクコンバータ24は軸線に対
して線対称に構成されているため、第1図(a)の骨子
図においては、軸線の下側が省略して示されている。
上記第1遊星歯車装置16,第2遊星歯車装置18,および
第3遊星歯車装置20は、それぞれよく知られたシングル
ピニオン型の遊星歯車装置であり、第1遊星歯車装置16
は、第1サンギヤ16s,第1遊星歯車16p,第1キャリヤ16
c,および第1リングギヤ16rを備えており、第1キャリ
ヤ16cにより回転可能に支持された第1遊星歯車16pは第
1サンギヤ16sと第1リングギヤ16rとの間に位置してそ
れ等と噛み合わされている。第2遊星歯車装置18は、第
2サンギヤ18s,第2遊星歯車18p,第2キャリヤ18c,およ
び第2リングギヤ18rを備えており、第2キャリヤ18cに
より回転可能に支持された第2遊星歯車18pは第2サン
ギヤ18sと第2リングギヤ18rとの間に位置してそれ等と
噛み合わされている。また、第3遊星歯車装置20は、第
3サンギヤ20s,第3遊星歯車20p,第3キャリヤ20c,およ
び第3リングギヤ20rを備えており、第3キャリヤ20cに
より回転可能に支持された第3遊星歯車20pは第3サン
ギヤ20sと第3リングギヤ20rとの間に位置してそれ等と
噛み合わされている。
かかる変速装置10は、その入力軸14と第1サンギヤ16
sとが互いに一体的に連結され、第1キャリヤ16cと第2
リングギヤ18rとが互いに一体的に連結され、第2サン
ギヤ18sと第3リングギヤ20rとが互いに一体的に連結さ
れ、第2キャリヤ18cと第3キャリヤ20cと出力歯車22と
が互いに一体的に連結されている。そして、入力軸14お
よび第1サンギヤ16sと第2サンギヤ18sおよび第3リン
グギヤ20rとを選択的に連結する第1クラッチK1と、入
力軸14および第1サンギヤ16sと第1キャリヤ16cおよび
第2リングギヤ18rとを選択的に連結する第2クラッチK
2と、入力軸14および第1サンギヤ16sと第3サンギヤ20
sとを選択的に連結する第3クラッチK3と、第1キャリ
ヤ16cおよび第2リングギヤ18rをトランスミッションケ
ース12に選択的に連結する第1ブレーキB1と、第1リン
グギヤ16rをトランスミッションケース12に選択的に連
結する第2ブレーキB2と、第3サンギヤ20sをトランス
ミッションケース12に選択的に連結する第3ブレーキB3
とが設けられている。上記第1クラッチK1は、第1サン
ギヤ16sと第2サンギヤ18sと第3リングギヤ20rとの間
を連結可能とする係合装置である。
上記第1クラッチK1,第2クラッチK2,第3クラッチK
3,第1ブレーキB1,第2ブレーキB2,第3ブレーキB3は、
従来の車両用自動変速装置においてよく用いられている
形式の油圧アクチュエータにより作動させられるもの、
例えば多板式のクラッチや1本または巻付け方向が反対
の2本のバンドを備えたバンドブレーキなど、或いは一
方向クラッチ等により構成される。また、第1クラッチ
K1と入力軸14,第1サンギヤ16s,第2サンギヤ18sとの
間、第2クラッチK2と入力軸14,第1サンギヤ16s,第1
キャリヤ16cとの間、第3クラッチK3と入力軸14,第1サ
ンギヤ16s,第3サンギヤ20sとの間には、連結部材が必
要に応じて適宜設けられ得る。同様に、第1ブレーキB1
と第1キャリヤ16c,第2リングギヤ18rとの間、第2ブ
レーキB2と第1リングギヤ16rとの間、第3ブレーキB3
と第3サンギヤ20sとの間、或いは各遊星歯車装置16,1
8,20を構成する各要素の間、第2キャリヤ18c,第3キャ
リヤ20cと出力歯車22との間においても、必要に応じて
連結部材が介在させられ得る。
以上のように構成された変速装置10では、たとえば、
第1図(b)の○印により作動状態が示されているよう
に、前記第1クラッチK1,第2クラッチK2,第1ブレーキ
B1,第2ブレーキB2,第3ブレーキB3がそれぞれ作動させ
られることにより、前進5段の中から所望する変速ギヤ
段が成立させられる。第1図(b)においては、第1遊
星歯車装置16のギヤ比ρが0.317、第2遊星歯車装置1
8のギヤ比ρが0.400、第3遊星歯車装置20のギヤ比ρ
が0.379の場合における各変速ギヤ段の変速比(入力
軸14の回転速度/出力歯車22の回転速度)が示されてい
る。シングルピニオン型の第1遊星歯車装置16,第2遊
星歯車装置18,第3遊星歯車装置20におけるリングギヤ
の回転数NR,キャリヤの回転数NC,およびサンギヤの回転
数NSは、そのギヤ比をρとすると次式(1)で表される
ため、上記各変速ギヤ段の変速比はかかる(1)式に基
づいて求められる。なお、第1サンギヤ16sの歯数を
Z1s、第1リングギヤ16rの歯数をZ1r、第2サンギヤ18s
の歯数をZ2s、第2リングギヤ18rの歯数をZ2r、第3サ
ンギヤ20sの歯数をZ3s、第3リングギヤ20rの歯数をZ3r
とすると、上記ギヤ比ρはZ1s/Z1r、ギヤ比ρはZ2s
/Z2r、ギヤ比ρはZ3s/Z3rである。
NR=(1+ρ)NC−ρNS ・・・(1) 以下、各変速ギヤ段の作動について説明する。
先ず、第1速ギヤ段の場合には、第1クラッチK1およ
び第1ブレーキB1が作動させられることにより、入力軸
14および第1サンギヤ16sと第2サンギヤ18sおよび第3
リングギヤ20rとの間、および、第1キャリヤ16cおよび
第2リングギヤ18rとトランスミッションケース12との
間が連結される。これにより、出力歯車22は入力軸14に
対して同じ正回転方向へ変速比(1+ρ)/ρにて
減速回転させられる。
第2速ギヤ段の場合には、第1クラッチK1および第2
ブレーキB2が作動させられることにより、入力軸14およ
び第1サンギヤ16sと第2サンギヤ18sおよび第3リング
ギヤ20rとの間、および、第1リングギヤ16rとトランス
ミッションケース12との間が連結される。これにより、
出力歯車22は入力軸14に対して同じ正回転方向へ変速比
(1+ρ)(1+ρ)/{ρ+ρ(1+
ρ)}にて減速回転させられる。
第3速ギヤ段の場合には、第1クラッチK1および第3
ブレーキB3が作動させられることにより、入力軸14およ
び第1サンギヤ16sと第2サンギヤ18sおよび第3リング
ギヤ20rとの間、および、第3サンギヤ20sとトランスミ
ッションケース12との間が連結される。これにより、出
力歯車22は入力軸14に対して同じ正回転方向へ変速比1
+ρにて減速回転させられる。
第4速ギヤ段の場合には、第1クラッチK1および第2
クラッチK2が作動させられることにより、入力軸14およ
び第1サンギヤ16sと第2サンギヤ18sおよび第3リング
ギヤ20rとの間、および、入力軸14および第1サンギヤ1
6sと第1キャリヤ16cおよび第2リングギヤ18rとの間が
連結される。これにより、各遊星歯車装置16,18,20は入
力軸14と一体的に回転させられ、出力歯車22は入力軸14
に対して同じ正回転方向へ変速比1にて回転させられ
る。なお、第4速ギヤ段は、3つのクラッチK1,K2,K3の
うち、少なくとも2つが作動させられることにより成立
させられ得る。
第5速ギヤ段の場合には、第2クラッチK2および第3
ブレーキB3が作動させられることにより、入力軸14およ
び第1サンギヤ16sと第1キャリヤ16cおよび第2リング
ギヤ18rとの間、および、第3サンギヤ20sとトランスミ
ッションケース12との間が連結される。これにより、出
力歯車22は入力軸14に対して同じ正回転方向へ変速比1
−ρρにて増速回転させられる。
以上詳述したように、本実施例の変速装置10によれ
ば、3組のシングルピニオン型の遊星歯車装置16,18,20
が共通の軸線上に配列されて構成されているので、比較
的構造が簡単になる一方、2つのクラッチK1,K2および
3つのブレーキB1,B2,B3の選択的な作動によって前進5
段の変速ギヤ段と幅広い変速比範囲が得られるので、高
速走行と発進・登坂性能とを両立させることができると
同時に、極め細かい変速により必要以上にエンジン26の
回転数を上げる必要がなくなり、燃費や静粛性能が向上
させられるのである。
しかも、隣あった変速ギヤ段の切換えに際して入力切
換えが必要とされないため、変速制御が簡単かつ容易と
なる。特に、本実施例では5つのクラッチおよびブレー
キの中の2つが同時に作動させられることによって前進
5段の各変速ギヤ段が成立させられるとともに、その中
の1つの作動を停止して他のクラッチおよびブレーキの
1つを作動させるだけで変速が可能であるため、変速制
御が一層容易となるのである。
また、本実施例の変速装置10によれば、各遊星歯車装
置16,18,20のギヤ比ρ12を適切な範囲内に維持
しつつ、第1速ギヤ段乃至第4速ギヤ段の変速比が、エ
ンジン26の特性に基づいて車両用有段変速装置の各変速
ギヤ段の変速比として望まれる等比級数に近い値に設定
されているため、変速装置10を比較的小型に維持しつ
つ、低速から高速に至るあるゆる車速において優れた動
力性能が得られる。
また、本実施例では第5速ギヤ段の変速比が0.848に
設定されているため、高速走行時における燃費や静粛性
が向上させられるとともに、加速時等において充分な動
力性能が得られる。
また、本実施例における各遊星歯車装置16,18,20のそ
れぞれの遊星歯車16p,18p,20pのキャリヤ16c,18c,20cに
対する相対回転数は比較的低回転であり、軸受等の耐久
性の点で有利である。
なお、前記第3クラッチK3は後進ギヤ段の成立に関与
するものである。
次に、本発明の他の実施例を説明する。
第2図の変速装置は、前記変速装置10に比較して第2
クラッチK2を変更し、入力軸14および第1サンギヤ16s
と第1キャリヤ16cおよび第2リングギヤ18rとの間の連
結を遮断するとともに、第1リングギヤ16rと入力軸14
および第1サンギヤ16sとを選択的に連結するようにし
たものであり、前記変速装置10の場合と同様に、第1図
(b)の○印により作動状態が示されているようにクラ
ッチK1,K2,およびブレーキB1,B2,B3がそれぞれ作動させ
られることにより、前進5段の中から所望する変速ギヤ
段が成立させられる。
第3図(a)の変速装置は、前記変速装置10に比較し
て、第1サンギヤ16sを入力軸14に選択的に連結する第
4クラッチK4を設けたものであり、第3図(b)の○印
により作動状態が示されているようにクラッチK1,K2,K
4,およびブレーキB1,B2,B3がそれぞれ作動させられるこ
とにより、前進5段の中から所望する変速ギヤ段が成立
させられる。なお、第3クラッチK3は、入力軸14と第3
サンギヤ20sとを選択的に連結するように設けられてお
り、後進ギヤ段の成立に関与するものである。
第4図(a)の変速装置は、前記第2図の変速装置に
比較して、第1クラッチK1を変更して第1サンギヤ16s
と第2サンギヤ18sとを互いに一体的に連結する一方、
それら第1サンギヤ16sおよび第2サンギヤ18sと第3リ
ングギヤ20rとを選択的に連結するようにするととも
に、第1サンギヤ16sとの連結が遮断された入力軸14に
第3リングギヤ20rを選択的に連結する第4クラッチK4
が設けてあり、さらに第1ブレーキB1を廃止して第1キ
ャリヤ16cおよび第2リングギヤ18rとトランスミッショ
ンケース12との間の連結を遮断し、また、第2キャリヤ
18cおよび第3キャリヤ20cと出力歯車22との間の連結を
遮断するとともに、上記第1キャリヤ16cおよび第2リ
ングギヤ18rと出力歯車22とを互いに一体的に連結した
ものである。かかる変速装置においては、第4図(b)
の○印により作動状態が示されているようにクラッチK
1,K2,K3,K4,およびブレーキB2,B3がそれぞれ作動させら
れることにより、前進5段・後進1段の中から所望する
変速ギヤ段が成立させられる。なお、第3速ギヤ段にお
いて(○)で示されている第2クラッチK2および第3ク
ラッチK3については、2つのクラッチのうち何れか一方
を作動させることを意味している。また、第4速ギヤ段
において(○)で示されている第2クラッチK2,第3ク
ラッチK3,および第4クラッチK4については、3つのク
ラッチのうちの少なくとも2つを作動させることを意味
している。また、上記第1クラッチK1は第1サンギヤ16
sと第2サンギヤ18sと第3リングギヤ20rとの間を連結
可能とする係合装置である。
一方、前記各実施例におけるクラッチK1,K2,K3,K4,お
よびブレーキB1,B2,B3は、それぞれ多板クラッチ,バン
ドブレーキ,および一方向クラッチなどを組み合わせた
ものにより構成され得るので、第5図乃至第15図にその
代表的なものを例示する。
第5図は、直列に設けられた多板クラッチ44および一
方向クラッチ46と、それ等に並列に設けられた多板クラ
ッチ48とから成るものである。第6図は、第5図におけ
る一方向クラッチ46の替わりに、その一方向クラッチ46
とは係合作用の方向が反対の一方向クラッチ50を設けた
ものである。第7図は、直列に設けられた多板クラッチ
44および一方向クラッチ46と、直列に設けられた多板ク
ラッチ48および一方向クラッチ50とを互いに並列に接続
したものである。第8図は、互いに直列に設けられた多
板クラッチ44と一方向クラッチ46とから成るものであ
る。第9図は、互いに並列に設けられた多板クラッチ44
と一方向クラッチ50とから成るものである。第10図は、
直列に設けられた多板クラッチ44および一方向クラッチ
46と、それ等に並列に設けられた一方向クラッチ50とか
ら成るものである。第11図は、互いに並列に設けられた
多板クラッチ44と一方向クラッチ46とから成るものであ
る。第12図は、直列に設けられた多板クラッチ44および
一方向クラッチ50と、それ等に並列に設けられた一方向
クラッチ46とから成るものである。第13図は、互いに並
列に設けられた一方向クラッチ46と一方向クラッチ50と
から成るものである。第14図は、回転制動すべき部材に
固定されるドラム52に、一端部がトランスミッションケ
ース12に固定された1本のバンド54を巻き付けるように
したバンドブレーキである。第15図は、回転制動すべき
部材に固定されるドラム56に、それぞれ一端部がトラン
スミッションケース12に固定された一対のバンド58a,58
bを互いに反対向きに巻き付けるようにしたバンドブレ
ーキである。
そして、前記クラッチK1,K2,K3,K4やブレーキB1,B2,B
3としてこれ等の係合装置を採用することにより、例え
ば、降坂走行や楕行走行などにおいてエンジンブレーキ
作用をなくし、燃費および車両の静粛性を向上させると
ともに、必要に応じてエンジンブレーキを作用させるよ
うにすることが可能となる。また、変速ギヤ段の切換え
に際しては、一方向クラッチの係合が自動的に解除され
ることにより、変速タイミングの微妙な制御を解消する
ことができる。
以上、本発明の幾つかの実施例を図面に基づいて詳細
に説明したが、これ等はあくまでも一具体例であり、本
発明は更に別の態様で実施することもできる。
例えば、前記実施例ではトルクコンバータ24が用いら
れているが、それに替えて、ロックアップクラッチ付き
トルクコンバータ,フルードカップリング,磁粉式電磁
クラッチ,多板或いは単板式摩擦クラッチなどが用いら
れ得る。
また、前記実施例では何れも第1遊星歯車装置16,第
2遊星歯車装置18,および第3遊星歯車装置20が同軸上
に順次配列されているが、これ等の遊星歯車装置の配列
順序を変更することも可能である。
また、前記実施例ではエンジン26およびトルクコンバ
ータ24と反対側に出力歯車22が位置させられているが、
入力軸14を各遊星歯車装置の軸心を貫通して配設するこ
とにより、出力歯車22をエンジン26およびトルクコンバ
ータ24側に配置することも可能である。
また、前記実施例では前進5段が成立させられる場合
について説明したが、前進6段以上の変速ギヤ段を成立
させることも可能である。
また、前記各実施例における各遊星歯車装置のギヤ比
や各変速ギヤ段の変速比は適宜設定され得る。
その他一々例示はしないが、本発明は当業者の知識に
基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実施すること
ができる。
発明の効果 以上詳述したように、本発明の車両用遊星歯車式変速
装置によれば、隣あった変速ギヤ段の切換えに際して入
力切換えが必ずしも必要とされず、変速制御を簡単かつ
容易にすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)は本発明の一実施例である車両用遊星歯車
式変速装置の骨子図である。第1図(b)は第1図
(a)の実施例および第2図の実施例の変速ギヤ段とそ
れを成立させるために必要なクラッチおよびブレーキを
示す図表である。第2図,第3図(a),第4図(a)
は、それぞれ本発明の他の実施例の骨子図である。第3
図(b),第4図(b)は、それぞれ第3図(a),第
4図(a)の実施例の変速ギヤ段とそれを成立させるた
めに必要なクラッチおよびブレーキを示す図表である。
第5図乃至第15図は、それぞれ本発明の車両用遊星歯車
式変速装置に好適に採用され得るクラッチやブレーキの
一例を示す図である。 10:車両用遊星歯車式変速装置 14:入力軸(入力部材) 16:第1遊星歯車装置 18:第2遊星歯車装置 20:第3遊星歯車装置 22:出力歯車(出力部材) 16s:第1サンギヤ、16p:第1遊星歯車 16c:第1キャリヤ、16r:第1リングギヤ 18s:第2サンギヤ、18p:第2遊星歯車 18c:第2キャリヤ、18r:第2リングギヤ 20s:第3サンギヤ、20p:第3遊星歯車 20c:第3キャリヤ、20r:第3リングギヤ K1:第1クラッチ(係合装置)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1サンギヤ,該第1サンギヤに噛み合う
    第1遊星歯車,該第1遊星歯車に噛み合う第1リングギ
    ヤ,および前記第1遊星歯車を回転可能に支持する第1
    キャリヤを備えたシングルピニオン型の第1遊星歯車装
    置と、第2サンギヤ,該第2サンギヤに噛み合う第2遊
    星歯車,該第2遊星歯車に噛み合う第2リングギヤ,お
    よび前記第2遊星歯車を回転可能に支持する第2キャリ
    ヤを備えたシングルピニオン型の第2遊星歯車装置と、
    第3サンギヤ,該第3サンギヤに噛み合う第3遊星歯
    車,該第3遊星歯車に噛み合う第3リングギヤ,および
    前記第3遊星歯車を回転可能に支持する第3キャリヤを
    備えたシングルピニオン型の第3遊星歯車装置とが同じ
    軸線上に設けられ、入力部材の回転を段階的に変速して
    出力部材へ伝達する形式の車両用遊星歯車式変速装置に
    おいて、 前記第1サンギヤと前記第2サンギヤと前記第3リング
    ギヤとの間,前記第1キャリヤと前記第2リングギヤと
    の間,および前記第2キャリヤと前記第3キャリヤとの
    間を、それぞれ常時連結または係合装置により連結可能
    としたことを特徴とする車両用遊星歯車式変速装置。
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