JP2670513B2 - 加熱装置 - Google Patents

加熱装置

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JP2670513B2
JP2670513B2 JP63131286A JP13128688A JP2670513B2 JP 2670513 B2 JP2670513 B2 JP 2670513B2 JP 63131286 A JP63131286 A JP 63131286A JP 13128688 A JP13128688 A JP 13128688A JP 2670513 B2 JP2670513 B2 JP 2670513B2
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【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) この発明は加熱装置に関する。
(従来の技術) 半導体素子の高度化に伴い、例えば、集積回路に於け
るD−RAM及びCPUの如きは、その集積度が大きくなり、
シリコン表面の加工寸法が1.2μmの集積回路、例えば1
M D−RAMの如きものが商品化されるに至った。今後集積
度がより大きくなる過程で、Sub−μmの加工寸法が要
求されることは明白である。尚この高集積化の過程でプ
ロセス及び加工装置との経済性が考慮され、微細化の傾
向と平行して膜の多層化が採用されて行くことは確実で
あると考えられている。この様な半導体素子の技術革新
の中で、半導体基板への不純物原子の拡散及び半導体基
板表面への膜の形成は重要なプロセスである。この様な
浅いPN接合及び非常に薄い膜の形成には加熱装置を使用
するが一般的である。
従来の半導体素子の加熱装置では第7図に示す様に円
筒状発熱体(1)の外周を保温材(2)で包む様に作ら
れているのが一般的である。しかし、半導体素子をより
安価なものにする為に、一度の熱処理値でより多くの半
導体基板を挿入できる様にする要求に対し、保温効果を
より大きくし、加熱装置の均熱長Lをより長くする為に
保温材(2)より厚くすること、また装置熱処理空間に
より近い部分に熱伝導の非常に優れた、例えば、高純度
炭化珪素のチューブ(3)を挿入するなど種々の改良が
施されて来た。一方、加熱装置の稼働率を向上させる為
に、熱処理温度T1を一定に保持しながら複数枚の半導体
基板を乗せたボートの出し入れを自動化し効率向上に努
力して来た。またクリーン・ルームを中心として電力の
消費量が非常に大きいため、加熱装置自身の使用電力の
削減は云うに及ばず、加熱装置を設置する部屋の空調電
力を削減する目的で、発熱体からの熱の放射を防止する
為に加熱装置外周部に、例えば、冷却した空気とか水を
流すパイプから成る冷却装置(4)を具備することもあ
る。しかし、この様な要求に対し、結果として加熱装置
の発熱体の熱容量が大きくなっている。発熱体の熱容量
が大きくなると云うことは、発熱体の昇温・降温特性が
悪くなり、設定温度で安定するまでの時間をより多く必
要とし、設定温度より降温を必要とする場合は温度が下
る時間が非常にかかると云うことと等価である。上述し
たような降温時間を短縮する技術としては保温層の構造
を改善して実行することは例えば特公昭58−24711号公
報に開示されたものがある。
(発明が解決しようとする課題) 上記開示されている加熱装置は補助温度制御として、
ヒートパイプが使用されているが、ヒートパイプはパイ
プ内の作動流体の流動と蒸発・凝縮潜熱を利用している
為、その使用温度が作動流体の凝固点と臨界点との間に
限定される為、一つの作動流体で低温から高温までカバ
ーする事は難かしく、通常は冷却を目的とした時は、低
温使用範囲の作動流体を選び、高温使用の時は高温使用
範囲の作動流体を選ぶことになる。この為、冷却と高温
での温度コントロールを同時に行なう為には異なる作動
流体を持った複数のヒートパイプを夫々コントロールし
なければならず装置が複雑となり高価となる問題があ
る。しかしながら、半導体素子の高度化、即ち1M,4M,16
M,…などの微細化、多層化技術の進歩により、例えば0.
1μmの如き浅いP−N接合を必要とする半導体素子の
場合、従来に比較して低い温度での熱処理が必要であ
り、非常に数多くの半導体素子製造プロセスの中での熱
履歴が正確に制御されなければならないし、一度の熱処
理でも、熱処理を一定に設定し、数量の多い半導体基板
を立てたボートを出し入れしたのでは熱処理装置への挿
入方向でボートの最前列と最終部の基板では熱履歴が異
なり非常に浅いP−N接合の精密制御に不具合がある。
また、より一般的な酸化物の形成プロセスで、例えば、
珪素酸化膜を珪素の直接酸化で数十μm作る場合、従来
のボートの出し入れによる熱処理では、前記浅いP−N
接合の精密制御の場合と同様に基板の熱履歴が問題とな
り酸化膜の精密制御に不具合を起こすばかりか、ボート
に密集させ立てられた珪素基板の加熱炉への挿入の際、
空気中の酸素を加熱装置中にとり込むことも一つの大き
な問題点である。
また高集積化されたメモリに関しては、使用する珪素
基板中の酸素濃度も非常に正確に管理されている。一方
高温での珪素中の酸素原子の拡散係数は非常に大きく珪
素結晶中を自由に移動していると見做してもよい。しか
し珪素中の酸素原子の挙動は非常に問題で、酸化温度か
ら温度を徐冷却する過程で従来の様な熱容量の非常に大
きい装置では、珪素中のVacancyや格子欠陥に酸素原子
がPreciptateし、初期状態で、いかに酸素濃度を正確に
管理しても熱処理をすることにより、上記状態が起れ
ば、その意味を失ない、半導体素子の特性上問題であ
り、酸化後の熱履歴も正確に制御する必要がある。
一方、三次元集積回路素子まで行かないにしろ、その
プロセス過程では、微妙に異なる熱膨長係数を持った薄
膜の重ね合せが必要で、その熱処理及び膜形成には急熱
急冷は排除されなければならない等々、最今の加熱装置
に対しては、電力消費量の削減は言うに及ばず、加熱装
置の作業領域である温度の均熱長をより長くする必要が
ある為加熱発熱体の保温効果をよくする必要があるの
で、発熱体の熱容量をより大きくする温度の静特性改善
が求められている。一方高集積度素子からの要求では計
画的に温度制御された急熱急冷サイクル例えば5−20℃
/分のレートで加熱装置の発熱体を均熱長Lを保ちつつ
温度制御しなければならない。即ち温度の動特性改善が
求められており、発熱体の熱容量を小さくする必要があ
る。結論的には、加熱装置の発熱体に対し、物性上あい
矛盾する特性を要求することになる。
本発明は上記点に対処してなされたもので、温度特性
即ち静特性及び動特性を同時に改善する加熱装置を提供
しようとするものである。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段) 請求項1の発明は、保温材層を備えた加熱炉の中で被
処理体に対して熱処理を行う加熱装置において、 前記保温材層の中に、真空状態に保持可能であると共
に、流体取り入れ口と流体取り出し口とが設けられたセ
ラミックス製の容器を設け、 熱処理時には前記容器の中を真空にし、降温時には前
記容器の中に冷却用流体を取り入れることを特徴とする
加熱装置を得るものである。
請求項2の発明は、保温材層を備えた加熱炉の中で被
処理体に対して熱処理を行う加熱装置において、 前記保温材層の中に、真空状態に保持可能であると共
に、流体取り入れ口と流体取り出し口とが設けられた金
属製の容器を設け、 熱処理時には前記容器の中を真空にし、降温時には前記
容器の中に不活性ガスを取り入れることを特徴とする加
熱装置を得るものである。
請求項3の発明は、請求項1又は2記載の加熱装置に
おいて、前記容器を、加熱炉の長さ方向に複数個設けた
ことを特徴とするものである。
(作 用) 発熱体からの熱を保温する保温材層の間に空間層を設
ける為保温効果の比較的優れている流体例えば空気を空
間層に例えば密封した容器又は開放状態あるいは空間層
を真空にした容器で断熱材とし、見掛上熱容量を大きく
し、加熱装置の温度特性を改善すると同時に、密封され
た容器内で加熱装置の加熱時、加熱された高温の上記空
気を温度の低い新らしい空気で必要に応じて置換し又降
温を所望する時には冷却機能をもった空気を流入流通さ
せることにより加熱装置の降温特性を改善することもで
きるものである。
(実施例) 以下、本発明装置を半導体加熱装置に適用した一実施
例につき、図面を参照して説明する。
第1図は加熱装置の基本的な構成を示す図である。即
ち半導体加熱装置は円筒状例えば高純度炭素珪素からな
る均熱管もしくは石英製プロセスチューブ(3)とが設
けられ、この均熱管もしくはプロセスチューブ(3)を
囲繞する如くカンタル線(商品名)を巻いた抵抗加熱ヒ
ーターからなる円筒状発熱体(1)が設けられ、この発
熱体(1)を囲繞する如く外周に例えばセラミック系材
料からなる円筒状第1の保温材層(2a)が設けられ、こ
の保温材層(2a)を同心円状に囲繞する如く円筒上空間
層例えばセラミックス例えばアルミナ磁器製の空洞をも
ち、空洞内流体の置換及び封じ込め、あるいは真空状態
を保持可能なごと保温冷却器(容器)(5)が設けられ
ている。
この保温冷却器(5)を囲繞する如く上記保温材層
(2a)と同種又は異種材料からなる保温材層(2b)で全
体を保温する構成とし、保温材層(2b)の外側を例えば
ステンレス製のカバー(6)で覆うがごとく構成されて
いる。また上記保温冷却器(5)は複数個の流体取り入
れ口(7)を具備し、その反対側には複数個の流体取り
出し口(8)を有し、図示しない流体制御装置に接続さ
れている。そこで、加熱装置本来の目的で使用の時は図
示しない流体制御装置等により、保温冷却器(5)の流
体取り入れ口(7)及び流体取り出し口(8)を開閉制
御し、流体例えば、熱伝導率の比較的小さい空気を封じ
込み断熱層とする。そして所定の温度特性を達成できる
様に保温冷却器(5)の形状、寸法、材質及び封じ込め
る流体の比熱を決定できる。
前記の如く、一般には断熱効果をよりよくすると、加
熱装置の温度特性のうち均熱長Lの改善をすることがで
きるが、その反面装置全体の熱容量が増大し、例えば降
温速度を大きくすること、言い換えると温度を早く下げ
る様な装置の過渡特性が悪くなる。しかし降温時は保温
冷却器(5)の空洞内に封じ込められた高温の流体例え
ば高温の空気を流体取り入れ口(7)及び流体取り出し
口(8)を開閉制御し、低温の冷却用流体例えば常温の
空気と置換してやることにより、また急速冷却などの場
合には冷却した流体例えば冷却空気と置換することによ
り希望するい冷却速度で、加熱装置の降温サイクルを制
御することが可能であり、従来あい矛盾する二つの特性
改善をするものである。
次に上記実施例空洞部構成の他の実施例につき順次説
明する。
実施例−1(円周方向分割法) 前述の基本説明では、発熱体(1)を取り囲む様に第
1図では同心円の構造をもった二分割の円筒により、大
きな空洞部を作り、例えばその空洞内に熱伝導の比較的
悪い空気を封じ込め、発熱体(1)より外部への放熱を
遮断し、断熱効果をもたせたと同時に、温度の急冷却時
には、加熱装置の使用温度に限りなく近い温度に上昇し
た空洞内の流体をより低温度の流体と置換することによ
り冷却器として作用することができた。しかし装置が大
型化するに伴い空洞層の厚さ即ち同心円状にある内壁と
外壁との距離を実使用時も含め装置全体で一定に保つこ
とが困難である。云い換えれば第1図に於ける保温冷却
器(5)の長さ方向及び、円周方向の熱伝導に大きなバ
ラツキが発生することがある。
そこで、第2図に示す如く、保温冷却器(5)を円周
方向複数個に分割する方法で、第2図では四分割例を示
してある。プロセスチューブ(3),発熱体(1),保
温材層(2a)を中心とし、円周方向四分割した四個から
なる保温冷却器(5)を具備し、その表面に内部保温材
層(2a)と同種又は異種の保温材層(2b)で取り巻くこ
とにより、保温冷却器(5)の熱履歴に対する強度及び
熱履歴により変形と製作上の寸法精度による熱伝導の円
周方向のバラツキを改善できる。尚、この複数個からな
る保温冷却器(5)は夫々独立したものでもよく、内壁
で隔離された一体ものでも良い。
実施例−2(長さ方向分割法) 実施例−1で示した応用として長さ方向に複数個の空
洞に分割する方法。第3図に示す様に、加熱装置に於い
ては、発熱体(1)の長さに対し、前記均熱長Lを限り
なく長くする為に色々な工夫がなされている。一般には
発熱体(1)を複数個の領域に分け、それぞれの領域の
温度制御を行なっている。また発熱体(1)の長さ方向
両方の開口部の区別された領域は発熱体素線密度を大き
く、発熱体(1)の長さ方向の単位長さ当りの電力を中
央部より大きく設計するのが一般であり、実使用条件で
は、両開口部の発熱領域は制御系の温度設定値も、中央
部より高くすることが常套手段である。加熱装置の均熱
特性を向上する為には発熱体の制御領域の細分化を限り
なく多くすることが理想的ではあるが経済性を配慮し
て、広く一般に使用しているのは三領域制御であるの
で、第3図には三分割を一例として説明する。発熱体
(1)を保温材層(2a)で包み、その表面上を、発熱体
の開口部領域(1a),(1c)及び中央部(1b)に対応
し、中央に均一な空洞を具備した管状の保温冷却器(5
a),(5c),(5b)を配し、その表面を更に保温材層
(2b)で取り囲む。尚これら三つの保温冷却器(5a),
(5c),(5b)は夫々空洞内部の気体を置換すべき、取
り入れ口(7a),(7c),(7b)と取り出し口(8a),
(8c),(8b)を具備している。半導体素子の高度化に
伴ない、プロセス全体で数多くウエハの熱履歴を正確に
制御す必要がある。特に拡散及び成膜時の熱処理設定温
度は云うに及ばず、設定温度の昇温時及び降温時にも、
或る程度の制御を必要とし、且つ、熱処理実施の温度分
布を保ちながら、比較的時間の必要とする降温時は特に
その保持が必要である。
特に、加熱装置の処理能力向上の為、温度低下の時間
が掛る降温時に10〜20℃/分の速度で強熱冷却を必要と
し、この降温時でも半導体基板を挿入している部分の均
熱は保持しなければならない。そこで、三分割した発熱
体(1a),(1b),(1c)とそれぞれ保温冷却器(5
a),(5b),(5c)の異なった個有の熱容量をもった
領域を個々の制御系で降温制御するいことが望ましく非
常に適している。
実施例−3(多層構造法) 上述した2実施例は保温冷却器(5)が一層から成る
構造を説明してきたが、一般には多層構造も容易に採用
でき第4図に示すように、例えば保温冷却器を2層で構
成した場合に関し説明する。先ず発熱体(1)を第1層
の保温材層(2a)で取り巻くように覆い、続いて、その
表面を取り囲む様に第1の保温冷却器(5)を設置し、
更に、その外面上を第2の保温材層(2b)で囲繞し、次
に第2の保温材層(2b)を第2の保温冷却器(9)で取
り囲み、その表面に、第3の保温材層(2c)で囲繞し、
2層構造の保温冷却器(5),(9)を具備した加熱装
置ができる。一般には、加熱装置の温度特性をより向上
させる為には、加熱装置の保温効果を、一層改善しなけ
ればならない。その為には、保温材をより厚くしなけれ
ばならない。結果として加熱装置の熱容量が増大し、温
度特性の内、静特性は改善の方向となるが、過渡特性を
含めた動特性が悪化するのが一般的である。即ち、保温
効果の改善により加熱装置の均熱長Lの改善は効果的に
達成できるが、その均熱分布を保持しながら、比較的速
やかな降温制御が非常に困難である。しかし多層構造を
具備した保温冷却器を使用すると、比較的簡単に上記目
的を達成することができる。即ち、最外部に設置した第
2の保温冷却器(9)の高温に保持されている空洞内の
流体を、速やかに常温の流体と換置し、冷却装置として
作用させ、第2の保温材層(2b)内の温度分布を、半径
方向に向かって急激温度勾配を作り、見掛け上、加熱装
置の熱容量を小さくして置き、最内部に設置した第1の
保温冷却器(5)の空洞内の流体を制御しながら換置
し、かつ発熱体(1)電力も平行して制御することによ
り、容易に均熱分布を保持しながら、比較的速やかな降
温制御を達成することができる。
次に保温冷却器に使用する材質及びその形状の実施例
について説明する。
実施例−4(材質及び形状に関連して) 第5図は縦型加熱装置用の一体型保温冷却器の斜視図
である。円筒形の二つの主面、即ち、外囲円管壁(10)
と内囲円管壁(11)で包まれた空洞(12)が気密に保持
される如く構成され、例えば、空気層が一つの断熱層を
形成し、保温効果を助長し、加熱装置の温度特性である
静特性の改善に効力を発揮し、その空洞(12)の一部に
設置された流体取入れ口(7)及び流体取り出し口
(8)により、加熱装置の降温には、より低温の流体を
挿入置換することにより、効果的な降温特性を出すのに
有効に作用する。次に材質に関しては、例えば、1200℃
の如き高温用に関しては、アルミナ磁器を使用すると、
耐熱性等に優れ良好である。アルミナ材は比較的熱伝導
率が大きいので内囲円筒壁(11)の温度が側壁内の熱伝
導により均一化の方向に作用するのみならず、空洞(1
2)内の気密流体、例えば空気の場合、内囲円筒壁(1
1)からの輻射熱により加熱され、空洞(12)内で対流
が起こり、内囲円筒壁(11)面の温度分布をより均一化
させる方向に作用する。一方、低温用、例えば700℃程
度の用途に関してはステンレスを応用できる。形状的に
は第5図に示すものと同等でよいが、アルミナ磁器等の
焼物と比較し、寸法精度も良く、精密な温度冷却器とな
る。その効果はアルミナ磁器と同じであるが、ステンレ
スの如き金属の場合は、特に気密性も優れた容器を制作
可能なことにより、ステンレス魔法ビンに類似な、保温
冷却器を準備できる。即ち、予めステンレス板の片面を
鏡面研磨を施したものを用意し、通常使用されている加
工方法により、鏡面を、容器内面にして第5図に示す如
き容器を作る。半導体プロセスで低温仕様の加熱装置で
は、そのシステム中に真空系が具備されている場合が多
い。そこで加熱装置を温度上昇させる時、容器空洞(1
2)内を真空に保つことは容易である。材料を、例えば
アルミナの如き焼物を採用した場合は、容器の内囲円筒
壁(11)から外囲円筒壁(10)への熱移動は、容器空洞
(12)内の流体分子の内囲円筒壁(11)への衝突時に起
こる熱の授受と輻射熱により内囲円筒壁(11)から外囲
円筒壁(10)への熱移が起こる。しかし、空洞(12)内
を真空に保持すると、熱の移動は輻射熱のみに限られ、
保温効果はより改善される。降温時は、真空を昇圧し常
気圧に一度戻すこと以外は、前記のものと同一で要求を
満足できる。保温冷却器(5)を金属により構成した場
合には、輻射熱の反射効果を保持するためには内面の酸
化防止の目的で不活性気体を、冷却流体に使用すること
が望ましい。尚、輻射熱による壁面温度上昇をより効果
的にする為少なくとも外囲円筒筒(10)内面に金鍍金層
を付けることもできる。
実施例−5(材質及び形状に関連して) 実施例−4で示した、アルミナ磁器の如き焼物で、一
体物の保温冷却器を制作するのは、隔離された容器内空
洞の気密性及び容器の強度等を考慮すれば、非常に優れ
た装置を提供できる。しかし、容器が大型化すればする
程、容器空洞部の熱伝導方向の厚みの均一性を維持する
のが難しく、非常に高価な物になる。ここでは、比較的
加工性の優れた材質で安価な保温冷却器を提供する実施
例を述べる。第6図にて縦型加熱装置の長さ方向2分割
方法を、実施例として説明する。使用する材質は、シリ
カ繊維をアルミナの混合物で非常に多孔質の保温材が、
市販され入手が容易である。例えば、Fiberfrax(米国
カーボランダム社製)を使用すると、多孔質で非常に軽
く、保温効果の非常に優れた容器が出きる。第6図に示
すように容器外壁部(13)と容器内壁部(14)を張り合
わせることにより作られる空洞を作り、気密性を良くす
るためには容器外壁部(13)及び容器内壁部(14)にそ
れぞれ凸部、凹部を設け、嵌合させ、シリカ又はアルミ
ナを主成分とする接着剤で張り合わせることができる。
空洞流体の置換に関しては、上記同質材料のパイプによ
り置換流体取入れ口及び取り出し口を設置することは容
易である。この様にして作られた、容器2個を合わせる
ことにより、2個の空洞を持った円筒形の管が出来上
り、保温冷却器として活用できる。尚、空洞内流体の温
換により、容器の冷却をより壁面均一にする目的で、空
洞内に流体流が均一になるような仕切り板を容易に設置
でき、非常に便利である。本説明では、2個の部品によ
り1個の空洞を持った容器を作ったが、強度を向上する
目的で、複数個の部品により作ることも可能である。上
記実施例−1から−3は横型加熱装置で−4及び−5は
縦型加熱装置で説明したが、どの実施例も縦型及び横型
の加熱装置に適用できることは言うまでもない。また、
これら加熱装置は熱処理装置、酸化装置、拡散装置、CV
D装置、エピタキシャル成長装置などの半導体加熱装置
の炉に適用して特に有効である。
〔発明の効果〕
以上述べたように本発明によれば発熱体からの熱を保
温する保温材層間に空間層を設けたことにより、加熱装
置の保温効果を増し、熱容量を増大し均熱長を長くとれ
る等、温度特性の静特性を改善できると共に、冷却効果
を増し、熱容量を減少し比較的速やかな降温制御を可能
とする等、温度特性の動特性を改善できる。即ち、加熱
装置の温度特性で相反する、静特性と動特性を同時に改
善できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明装置の一実施例を説明する為の加熱装置
の構成図、第2図は乃至第4図は空洞部構成実施例を説
明するための構成図、第5図及び第6図は保温冷却器に
使用する材質及びその形状の実施例を説明するための説
明図、第7図は従来の加熱装置の構成図である。 1……発熱体、2a,2b,2c……保温材 5……保温冷却器、7……流体取入れ口 8……流体取り出し口、9……第2保温冷却器

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】保温材層を備えた加熱炉の中で被処理体に
    対して熱処理を行う加熱装置において、 前記保温材層の中に、真空状態に保持可能であると共
    に、流体取り入れ口と流体取り出し口とが設けられたセ
    ラミックス製の容器を設け、 熱処理時には前記容器の中を真空にし、降温時には前記
    容器の中に冷却用流体を取り入れることを特徴とする加
    熱装置。
  2. 【請求項2】保温材層を備えた加熱炉の中で被処理体に
    対して熱処理を行う加熱装置において、 前記保温材層の中に、真空状態に保持可能であると共
    に、流体取り入れ口と流体取り出し口とが設けられた金
    属製の容器を設け、 熱処理時には前記容器の中を真空にし、降温時には前記
    容器の中に不活性ガスを取り入れることを特徴とする加
    熱装置。
  3. 【請求項3】前記容器を、加熱炉の長さ方向に複数個設
    けたことを特徴とする請求項1又は2記載の加熱装置。
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JPS58159496U (ja) * 1982-04-20 1983-10-24 玉川機械株式会社 炉壁構造

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