JP2668448B2 - 糖尿病性腎症診断のための尿中の蛋白量判定方法および感作ラテックス - Google Patents

糖尿病性腎症診断のための尿中の蛋白量判定方法および感作ラテックス

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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明は糖尿病性腎症の早期診断のために尿中の蛋
白量を検出,判定する方法及びそのための感作ラテック
スに関するものである。
「従来技術」 例えば,「病気の生化学(165),糖尿病性腎症」吉
川隆一,堀出直樹,「代謝」,VOL.27,No.2,p.145〜152.
(1990),「これからの免疫化学検査,糖尿病腎症と尿
中アルブミン」,吉川隆一,「衛生検査」VOL.38,No.9,
p.86〜89.(1989)にあるように,糖尿病性腎症は糖尿
病による慢性進行性の腎症である。腎臓の腎糸球体は体
内の老廃物を尿として排泄する機能を有するが,その際
分子量10万程度の蛋白成分がそれぞれ或る域値をもって
排泄される。糖尿病患者において尿中にこの域値を越え
て蛋白成分が検出されると腎症を併発していることが疑
われ,診断の目安とすることができる。この疾患の場合
には尿中の蛋白成分の検出は通常の試験紙(テープ)法
によっては検出できない微量分析を必要とするものであ
る。
従来からこのための尿中の蛋白成分の検出には尿中の
アルブミン(蛋白質の一種)を指標としてその微量測定
を行っている。そして現在この診断にはアルブミンの免
疫学的測定による方法が採用され,それには(1)ラジ
オアイソトープを用いた精密法,(2)抗ヒトアルブミ
ンヤギ抗体とヒトアルブミン感作ラテックスを用いた簡
便法が用いられている。
「発明が解決しようとする課題」 しかし前記の精密度では無希釈の尿で0〜0.2mg/mlの
濃度範囲しか測定できず,また高濃度のアルブミンの場
合には抗原過剰による偽陰性化が生ずる。また測定のた
めに放射性物質を使用するので特殊な設備及び施設を必
要であり,人体への安全性にも問題がある。
尿中のアルブミン濃度の域値は通常30mg/である
が,普通のアルブミン感作ラテックスを用いる免疫学的
判定は非常に敏感であり,アルブミン量が域値以下の場
合にも陽性となり,この判定に用いることはできない。
そこで現在発売されているアルブシュア(エイザイ株
式会社の商品名)のように,アルブミン感作ラテックス
と抗ヒトアルブミンヤギ抗体を用いてアルブミンに対す
る凝集反応を逆転させ,アルブミンの域値以上の存在を
判定するという簡便法が使用されている。しかしこの簡
便法は抗原過剰による偽陰性化はないが,実際には感作
ラテックス以外の抗体を用いるなど操作が煩雑で,しか
も通常のラテックス凝集反応と判定が逆転するので判定
の際に混乱を生ずるという問題がある。
すなわち従来の尿中のアルブミンを免疫学的方法によ
り測定あるいは判定する方法はいずれも満足し得るもの
ではなかった。
「課題を解決するための手段」 この発明は前記従来のアルブミン測定による診断の課
題を解消するために鋭意研究の結果,尿中にアルブミン
が排泄される時には同時にプレアルブミンも排泄される
ことに着目し,尿中のプレアルブミンを抗プレアルブミ
ン感作(結合)ラテックスを用いて凝集反応による判定
を行えばアルブミンによる域値の判定と診断価値が同等
であり,抗原過剰による偽陰性化が起こらず,特殊な設
備を必要とすることなく糖尿病性腎症を診断できること
を見出して本発明をなしたものである。
本発明は糖尿病性腎症の診断をするために,抗ヒトプ
レアルブミンの抗体をラテックス粒子に結合させた抗ヒ
トプレアルブミン感作ラテックスを用いて尿中のプレア
ルブミンを検出する方法であり,そのために使用する抗
ヒトプレアルブミン抗体を結合させた抗ヒトプレアルブ
ミン感作ラテックスである。
尿中には多くの種類の蛋白が含まれるが,その中でプ
レアルブミンはアルブミンと性状が類似する低濃度の蛋
白質である。本発明者らの研究の結果,尿中にアルブミ
ンが含まれる場合には同時に約1/200のプレアルブミン
が含まれていること,従って尿中のプレアルブミンの濃
度は低いので抗ヒトプレアルブミン感作ラテックスを用
いて普通の凝集反応による判定を行うとアルブミン濃度
の域値判定と判定水準が一致することが判った。それ故
尿中のプレアルブミンを抗ヒトプレアルブミン感作ラテ
ックスを用いて凝集反応を行うことにより糖尿病性腎症
の診断に用いることができる。また尿中のプレアルブミ
ンの量は重症者の場合でも少ないので偽陰性化は起こら
ない。
本発明の抗ヒトプレアルブミン感作ラテックスを製造
するには粒径1.0μm以下のポリスチレンラテックスを
トリス塩酸緩衝食塩水に懸濁し,これに抗ヒトアルブミ
ン抗体を加えて放置した後,感作ラテックスを遠心分離
して集めればよい。この感作ラテックスを使用するに
は,先ず尿試料をラテックス凝集判定板に滴下してその
上に,前記感作ラテックスを保存用メジュームを加えた
溶液に懸濁した液を滴下して判定板を左右に振って混合
した後に感作ラテックスの凝集を判定(プレアルブミン
の濃度が高いと凝集が起こる)すればよい。
以下実施例によって本発明を説明する。
「実施例」 実施例1 粒径0.2μmのポリスチレンラテックス(積水化学工
業(株)製,商品名N−200)をトリスヒドロキシルア
ミノメタン−塩酸緩衝食塩水(以下TBSという)に2.0%
となるように懸濁した。この懸濁液1容量部に抗ヒトプ
レアルブミン抗体1mg/mlの溶液1容量部を加え,室温で
2〜4時間放置した。この溶液を遠心分離してTBSで2
回洗浄して抗ヒトプレアルブミン感作ラテックスを得
た。
前記で得た抗ヒトプレアルブミン感作ラテックスを保
存用メジューム(0.1%ウシ血清アルブミン添加TBSに5
%トリエタノールアミン,0.2%アジ化ナトリウムを加え
たもの)に懸濁して,糖尿病性腎症診断用の尿中プレア
ルブミン検出用の感作ラテックス懸濁液を得た。
実施例2。
約45mg/mlのアルブミン及び0.25mg/mlのプレアルブミ
ンを含有する通常の血清を用いた。この血清を希釈して
3つ血清試料No.1,2,3を造った。
前記の血清試料のアルブミンを精密法(放射性物質を
用いた)を用いて実測した。
一方ラテックス凝集判定板に血清試料0.05mlを滴下
し,これに実施例1で得た感作ラテックスの懸濁液を0.
05mlを滴下して判定板を上下左右に振り,2分間後に凝集
の有無を判定した。結果は下表の通りであった。
以上の結果から従来の精密法では本試料にような高濃
度のアルブミン含有の場合には含有量が多いほど測定値
が低くなるという現象があり,偽陰性化があることが分
かり,アルブミンが域値より多いのに陰性と判定され
る。これに対し本発明のプレアルブミン感作ラテックス
によるとすべて(+)と判定できて抗原過剰による偽陰
性化が起こらないことが分かる。
実施例3. 110例の尿試料を用いて精密法によるアルブミン濃度
を測定し,一方実施例1の試薬を用いて実施例2の方法
によって凝集反応の有無を判定した。その場合アルブミ
ン濃度が0.03mg/mlを域値とした。結果は下表の通りで
あった。
以上の結果から本発明の感作ラテックスを用いたプレ
アルブミンによる判定は従来のアルブミン精密法による
域値判定と同様な成績を示しており,精密法の代わりに
用いることができることが分かる。
「発明の効果」 以上に詳しく説明したように,本発明の感作ラテック
スを用いて尿中のプレアルブミンを検出することは尿中
のアルブミン(蛋白量)が域値を越えていることを検出
すると同等の診断価値を有するので非常に便利である。
しかもこの方法は従来のアルブミン測定の精密法のよう
に特殊な設備を必要とせず安全に使用でき,また抗原過
剰による陰性化がなく,通常の凝集判定を行うだけで良
いので糖尿病性腎症の診断に用いて非常に有効である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】糖尿病性腎症を早期に発見するための尿中
    の蛋白量を判定する方法において,尿中のプレアルブミ
    ン濃度を抗ヒトプレアルブミン抗体を感作したラテック
    スを用いて検出して判定することを特徴とする尿中の蛋
    白量判定方法
  2. 【請求項2】抗ヒトアルブミン抗体をラテックス粒子に
    結合せしめたことを特徴とする尿中プレアルブミン量を
    判定するための糖尿病性腎症診断用感作ラテックス
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