JP2668420B2 - 誤食防止性能を有する固形燃料 - Google Patents

誤食防止性能を有する固形燃料

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千里雄 森田
健一 伊藤
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、誤食防止性能を保持せしめた固形燃料の組
成に関する。
[従来の技術] 従来、例えば、燃料成分としてのアルコールと基材成
分としての脂肪酸ソーダとからなる固形燃料は、屋外に
限らず、屋内に於いても、例えば鍋物の保温熱源とし
て、卓上用に多々利用されている。
[発明が解決しようとする課題] このような固形燃料の製品は、裸体のままその多数を
缶内に収容して或いは、樹脂フィルムによって包囲され
ているか、さらにはアルミ箔受け付きのものとして販売
されることもある。しかし、その固形燃料自体はその外
観が食物然としたゼリー状を呈していて、家庭用として
用いられる場合、誤食される虞れが多分にある。
また、この固形燃料の燃焼成分としては通常メタノー
ルが用いられており、メタノールではその8〜30mlで目
まい、衰弱感、頭痛、嘔吐、視力障害などの急性中毒症
状が現れ、その致死量が30〜100mlであることを考慮す
ると、前記した誤食がなされた場合の危険性は極めて大
きいと言える。
そこで、本発明では、誤食防止のため、万一口に含ま
れた場合であっても、飲食されずにその苦味で思わず吐
き出してしまうような味覚を保有すると共に、それ自体
毒性が低くかつ本来の燃焼特性等をそのまま保持する固
形燃料の提供を目的とした。
[課題を解決するための手段] 本発明は、上記の目的を達成するため、誤食防止性能
を有する固形燃料につき次の構成とした。
即ち、燃焼成分としてのアルコールと、基材成分とし
ての脂肪酸ソーダ、ジベンジリデン−D−ソルビトール
又はカルボキシビニルポリマーとからなる固形燃料に於
いて、デナトニウムベンゾエート、ブルシン、8アセチ
ル化ショ糖又はセンブリエキスを苦味物質として含有せ
しめてなることを特徴とする。
この固形燃料に於いて、燃焼成分としてのアルコール
の例としてはメタノール、エタノール又はイソプロパノ
ールを挙げることができ、また基材成分としての脂肪酸
の例としてはステアリン酸、パルチミン酸等を単一又は
複合物状態で適用することができる。
また、本発明に於いて、苦味物質としてデナトニウム
ベンゾエートは融点が160〜161℃であり、その化学構造
式は次のとおりである。
このデナトニウムベンゾエートの配合量については特
に限定はないが、好適な配合量はその苦味特性から0.00
01重量%以上である。またこの物質はラットの経口毒性
がLD50=820であり、配合比率からして問題とならない
レベルの毒性である。
またブルシンは融点178℃であり、その化学構造式は
次のとおりである。
このブルシンの配合量も特に制限はないが、好適な配
合量は苦味評価特性から0.01重量%以上である。また毒
性はLD50=8(犬の静脈注射)であるが、その使用量か
ら経口毒性では問題とならない。
また8アセチル化ショ糖は融点が80〜84℃であり、そ
の化学構造式は次のとおりである。
この8アセチル化ショ糖の配合量も特に制限はない
が、その好適な配合量はその苦味特性から0.1重量%以
上である。また経口毒性も低く問題とならない程度であ
る。
またセンブリエキスは、開花期にあるセンブリの全草
を粉末にしたもの、即ちセンブリ末1部に対し100部の
メタノールで抽出して得るこができる。
[作用] 本発明に係る固形燃料では、通常の味覚を有する人に
とって、それを口に取り入れた場合には速やかに吐き出
したいほどの苦味を生じ、また固形燃料本来の燃焼使用
に際し、燃焼温度、外観について変質を生じさせない
し、また異臭の発生などの弊害もない。さらに苦味物質
の配合量が極めて僅かであることと相俟ってその毒性も
極めて低い。
なお、このような本発明に於ける作用は、次に示す実
施例での結果により確認される。
[実施例] 次に、本発明の実施例を説明する。
先ず、脂肪酸ソーダを基材とする誤食性能を有する固
形燃料につき、次の第1表に示す処方No.1〜No.10の配
合比率に従ったものを次の製法により夫々得た。
つまり、メタノールと脂肪酸(ステアリン酸80%)及
び苦味物質としてのデナトニウムベンゾエート、ブルシ
ン、8アセチル化ショ糖若しくはセンブリエキスを夫々
該当する配合比率となるようにその夫々の所定量を混合
攪拌して約65℃下に加熱して溶解させた。次いで、該当
する配合割合量のメタノールを水溶液としてゆっくりと
攪拌しながら加えた。その後5℃下に冷却固化させて所
定形状(断面径4cm、長さ2cmの柱状体、以下同じ。)に
成形して固形燃料として得たものである。
また、ジベンジリデン−D−ソルビトールを基材とす
る誤食防止性能を有する固形燃料につき、次の第2表の
処方No.16〜No.25の夫々に示す配合比率に従ったものを
次の製法により得た。
つまり、アルコールと苦味物質としてのデナトニウム
ベンゾエート、ブルシン、8アセチル化ショ糖又はセン
ブリエキスとを該当する配合割合で混合し、これを約65
℃下で加熱し混合攪拌して溶解させたところへジベンジ
リデン−D−ソルビトールの所定量をゆっくりと攪拌し
ながら加え、その後これを約5℃下で冷却固化して所定
形状の固形燃料として得た。
また、カルボキシビニルポリマーを基材とする誤食防
止性能を有する固形燃料につき、次の第3表の処方No.3
1〜No.40の夫々に示す配合比率に従ったものを次の製法
により夫々得た。
つまり、所定量の半分のアルコールと苦味物質及びカ
ルボキシビニルポリマー(商品名:ハイビスワコー10
4、和光純薬(株)製)の所定量とを常温下で混合攪拌
し溶解分散させたところへ、残量のアルコールと所定量
の有機アミン(例えば、トリエチルアミン、ジイソプロ
パノールアミン又はジ−(2−エチルヘキシル)アミン
など)とを予め溶解させておいたものをゆっくりと攪拌
しながら加えゲル化させた後、それを所定の容器に充填
し固化させて所定形状の固形燃料として得た。
なお、第1表での処方No.11〜No.15、第2表での処方
No.26〜No.30及び第3表での処方No.41〜No.45の配合比
率に係る固形燃料を、比較例として、従来から苦味物質
として知られていたナリンギン、カフェイン、ジメチル
ホルムアミド又はホルムアルデヒドを前記と同一条件下
で配合して得た。
なお、このようにして得たいずれの固形燃料について
も苦味物質を添加しないものと比較して外観上の変化は
何ら認められなかった。
次に、このようにして得た各々の固形燃料の断片1gを
パネルである成人男子(25才〜30才)5名が各々口に含
んで、その苦味を評価した。この評価した結果を第1表
に対応する固形燃料につき次の第4表に、また第2表に
対する固形燃料につき次の第5表に、また第3表に対応
する固形燃料につき次の第6表に夫々示した。
なお、上掲の第4表から第6表に示す苦味評価基準は
次のとおりである。
0点…苦味を感じない。
1点…苦味を感じる。
2点…吐き出すほどの苦味を感じる。
また、これら得られた固形燃料を夫々25℃の室内に於
ける通常の使用条件下にて燃焼させて、その燃焼特性を
確認した。その結果は次のとおりである。
燃焼時に於ける異臭の発生の有無に関し、処方No.1
4、No.15、No.29、No.30、No.44及びNo.45の成分の固形
燃料では燃焼の際異臭(刺激臭)が生じたが、その他の
固形燃料では異臭の発生は認められなかった。
燃焼状態については、処方No.1〜No.45の成分の固形
燃料のいずれもが異常はなく、良好な燃焼状態であっ
た。
また、上記した結果から、特に処方No.15、No.30及び
No.45の固形燃料では第4表〜第6表に示すように有効
な誤食防止効果が得られる反面、その燃焼時の上記した
欠点から固形燃料としての利用には不適当であることが
判る。
また、本発明に於いて、苦味物質としてデナトニウム
ベンゾエートが添加される場合、デナトニウムベンゾエ
ートの配合量が0.0001重量%以上であるとき、好適な苦
味特性が得られることが判る。
[発明の効果] 本発明は上記したような構成特徴を有することから、
次のような効果が発揮される。
即ち、極めて有効な苦味作用が生じるので、確実に誤
食防止を図ることができる。また燃焼に際し、その燃焼
状態に異常はなくまた異臭の発生はないから、従来品と
同様の固形燃料として利用することができる。また苦味
物質の配合により外観上に変質化を生じさせないし、着
色の際の障害もない。
また苦味物質自体の配合量は極く微量であるから口内
に含まれることがあっても安全であり、かつ経済的に製
品化できる効果がある。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃焼成分としてのアルコールと、基材成分
    としての脂肪酸ソーダ、ジベンジリデン−D−ソルビト
    ール又はカルボキシビニルポリマーとからなる固形燃料
    に於いて、デナトニウムベンゾエート、ブルシン、8ア
    セチル化ショ糖又はセンブリエキスを苦味物質として含
    有せしめてなることを特徴とする誤食防止性能を有する
    固形燃料。
  2. 【請求項2】デナトニウムベンゾエートが0.0001重量%
    以上含有せしめられてなる場合の請求項1に記載の誤食
    防止性能を有する固形燃料。
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