JP2667296B2 - データ信号デコード方法及び装置 - Google Patents

データ信号デコード方法及び装置

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JP2667296B2 JP2406089A JP40608990A JP2667296B2 JP 2667296 B2 JP2667296 B2 JP 2667296B2 JP 2406089 A JP2406089 A JP 2406089A JP 40608990 A JP40608990 A JP 40608990A JP 2667296 B2 JP2667296 B2 JP 2667296B2
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    • G11INFORMATION STORAGE
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    • G11B20/00Signal processing not specific to the method of recording or reproducing; Circuits therefor
    • G11B20/10Digital recording or reproducing
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  • Error Detection And Correction (AREA)
  • Digital Magnetic Recording (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コード化信号処理チャ
ンネルにおいてコード化2進データを表わすサンプル値
を処理するための方法に関し、特に与えられたVLSI
技術により定まる予め選定されたクロック速度に対する
データ速度の整数倍でシーケンス検出信号を処理するた
めの方法に関する。
【0002】(発明の背景) 本発明は、1988年11月14日出願の係属中の米国特許出願
第07/270,895号(後に米国特許第4,945,538号となっ
た。対応する日本出願は特願平1-265310号である)に記
載されたチャンネル信号処理法の改善および拡張を記載
する。
【0003】この引用された前に出願された米国特許出
願に記載された方法は良好に作動するが、これに用いら
れた(1、7)コード化部分応答チャンネルのデータ速
度は、与えられたVLSI技術における電子回路の速度
によって制約され、特に8ビット加算を行なってこれを
レジスタに格納するため要する時間において制約され
る。また、同出願は、全てのエラー・モードが同様なノ
イズ状況により生じる時良好に働く、チャンネル・サン
プル値の処理のための5サンプル先読みアルゴリズムに
ついて記載している。しかし、磁気記録および光記録等
の特定の用途においては、リードバック・パルスがあま
りにも広範囲な方向に歪められる時、特定の1対のサン
プル値シーケンスに対する使用可能な距離が低減する。
この場合、デコーダの信頼度性能は、主としてこれらの
シーケンスと関連するエラーの下限値によって定まる。
【0004】演算当たりnサイクルを許容して一時にn
ビットを復号することにより、データ速度を増やすよう
に構成し直される先読みアルゴリズムを用いるコード化
信号処理チャンネルにおいてサンプル値を処理するため
の改善された方法に対する必要が存在する。
【0005】このような方法においては、(5ではな
く)6つのサンプル先読みからの別の情報を与えること
により、信号の検出におけるより高い信頼度およびリー
ドバック・パルスの歪みに対する公差の増進を達成する
アルゴリズムに対する必要も存在する。
【0006】(発明の概要) この目的のため、本発明によれば、信号処理チャンネル
においてコード化2進データを表わすディジタル化され
た入力アナログ信号と対応するディジタル値を処理する
方法が開示される。
【0007】状態に依存するシーケンス検出アルゴリズ
ムは、ディジタル・サンプル値の2つのグループの適当
な関数式を含み、この式は同じであるが1サンプル位置
だけ相互にオフセットしている。連続する対のクロック
・サイクルにおける各反復ステップの間、前記2つのグ
ループの式における各式の値は、その時のサンプル値の
前の予め選定された数のサンプル値から予め計算され、
これらの式の値の予め選定されたものが各グループの対
応する式に対して同じものである適当な閾値と比較され
て、2つのグループの各々と対応する各2進数の決定出
力を生じ、次いでその時の状態値が次の2つの連続する
状態値へ進む。
【0008】事前計算の間、その時のサンプルに先立
つ、予め選定されたより大きな数のサンプル値がパイプ
ライン形態において用いられ、前記グループの式の事前
計算のため余分な時間を許容することが望ましい。
【0009】(背景の記述−従来技術) 前記の米国特許出願からの以降の記述は、本発明が如何
にして実現されるかを更に容易に説明するための背景と
して本項に含まれる。
【0010】図1に示されるように、信号処理チャンネ
ルは、アナログ読出し信号がディジタル記憶装置におけ
る磁気あるいは光読取りヘッドの如きトランスジューサ
から送られる回線10を含む。この読出し信号は、書込み
操作の間(1,7)RLLコードでコード化された2進
データ・シーケンスである記録された(1,7)データ
・シーケンスと対応する。読出し信号は、自動利得制御
部(AGC)を持つ前置増幅器11および低域フィルタ12
を通る。フィルタ12の出力は、可変周波数発振器(VF
O)を含む位相ロック・ループ・タイミング再生回路を
含む位相ロック・クロック13に対して供給される。本装
置は、(1,7)コードを持つ従来のピーク検出チャン
ネルにおいて使用されるものと同じものでよい。
【0011】このチャンネルは、多項式(1−D)(1
+D)2で特徴付けられる拡張された部分応答最尤度
(EPRML)チャンネルと呼ばれるタイプのものであ
ることが望ましい。EPRML信号発信においては、信
号スペクトルは、望ましくは多項式(1−D)(1+
D)で特徴付けられる通常のPRMLチャンネルにおい
て必要とされるノッチ・フィルタを不要にする典型的な
磁気記録チャンネル転送機能と似ている。
【0012】更に、フィルタ12および等化器22は読出し
信号をフィルタして、1つの磁気遷移に対する応答がサ
ンプル値・・、0、2、4、2、0、・・で与えられる
パルスであるようにする。図2Aは、磁気飽和のレベル
+1乃至−1間のマグニチュード2の書込み遷移を示
し、図2Bはスケーリング・ファクタにより対応するよ
うに正規化される読出し応答を示している。
【0013】本文に述べた環境においては、(1,7)
RLLコードの使用は、PRMLあるいはEPRMLチ
ャンネルで経験されたものの3分の2まで媒体上の書込
み遷移の頻発(crowding)を低減する。この(1,7)
コードは、組み込み冗長度にその3分の2の比率を与え
るトレリス(trellis)コードとして働く。これは、高
密度の高データ速度の磁気記録チャンネルにおける非線
形性に対して許容度が非常に大きい。
【0014】要約すれば、フィルタ12からのコード化ア
ナログ読出し信号出力が遅延装置20へ与えられる。遅延
装置20は、クロックの速度に応じて、1ナノ秒の10分の
1もの小さな増分で選択的に調整可能な遅れを許容する
タイプのディジタル・チップでよい。遅延装置20は、ア
ナログ信号とアナログ/ディジタル・コンバータ(AD
C)21に対するクロック信号入力との間の遅れの整合を
生じる。ADC21は、連続するクロック時にこのアナロ
グ信号をディジタル・サンプル値へ変換する。ある場合
にはフィルタ12の特性に依存するこれらのディジタル・
サンプル値は、等化器22により等化することができる。
次いでこのディジタル・サンプル値は、デコーダ23へ送
られる。正および負の閾値定数が、それぞれ回線24、25
を介してデコーダ23へ与えられる。デコーダ23は、復号
アルゴリズムを等化されたディジタル・サンプル値に与
えて、回線26にコード化2進データ出力を生じ、また
適当な場合にクロック13の制御下で連続的なクロック時
に回線27にポインタ・フラッグを生じる。
【0015】図3は、クロック13によりクロックされる
時、ノイズのない環境における書込み/読出し波形およ
び関連する一連のデータおよびサンプル値を示してい
る。図2A、図2Bに示される如きパルス波形では、サ
ンプル値はデコーダの構成に従って離散値セット{−
4、−2、0、+2、+4}の範囲にわたることにな
る。しかし、実際のサンプルは、信号異常および付加的
なノイズを含み、またこのため、離散セットの整数付近
の種々の非整数値を範囲とすることになる。
【0016】読出しクロックは、クロック13における可
変周波数発振器(VFO)を駆動する従来のピーク検出
回路を用いて読出し信号10から得られる。先に述べたよ
うに、クロック13の制御下のADC21は、連続的なクロ
ック時にアナログ信号をディジタル・サンプル値へ変換
し、このディジタル・サンプル値が等化器22において等
化される。
【0017】
【実施例】(序説) これまでに述べた装置は、前掲の米国特許出願における
デコーダ23が図4のデコーダ100または図6のデコーダ2
00で置換される点を除いて、前掲の米国特許出願におけ
るものと同一である。
【0018】yiはi番目のクロック・サイクルに対応
するディジタル・サンプル値を示すものとする。次い
で、本願の図4に示される如く、yiの現時値はその時
のクロック・サイクルi=0と対応するy0として示さ
れる。デコーダ100は、これらのディジタル化され等化
されたサンプル値を繰返し処理し、6つのサンプル値の
先読みによりクロック時当たり1つの新しいサンプルを
受取る。このため、デコーダ100は、前に受取ったサン
プルを処理してyiを記録されたシーケンスのi番目の
桁へ復号する時、yi+6を受取る。
【0019】復号プロセスが状態に依存することに注意
すべきである。i番目のクロック・サイクルにおけるデ
コーダ100の状態は、3桁の2進数aiiiで表わさ
れ、ai、bi、ciは(図3に示されるように)i番目
のクロック・サイクルにおける最後の3ビット値に対す
る書込み電流の2進論理レベルを表わす。これは、6つ
の可能な状態、即ち000、100、110、111、
011および001の1つを識別する。(状態101お
よび010は、EPRMLチャンネルにおいて用いられ
る(1,7)コード化データでは生じない。)クロック
13の各サイクルの間、デコーダ100は記録された(1,
7)シーケンスの1つの桁を決定し、また次のサイクル
の処理のための次のデコーダの状態を識別する。
【0020】(復号アルゴリズム) デコーダ100は、表1における復号のためのテストの定
義および式を用いて新しい6つのサンプル先読みアルゴ
リズムを実行する。表1および他の全ての表は、本文の
付属書に含まれ、その一部をなす。このアルゴリズムに
おいては、その時復号されつつあるサンプル値は、クロ
ック・サイクルi=0と対応するy0により示される。
このプロセスは繰返され、読出しクロック13により駆動
される。
【0021】次に、正の相および負の相における状態に
対する復号ルールを示す表2および3をそれぞれ参照す
る。上記のように、デコーダ100は状態に依存し、即
ち、その時の状態a000およびサンプル値y0
1、y2、y3、y4、y5が与えられると、デコーダは
次の状態a111を決定する。このデコーダはまた、
この状態をデータ・ビットd0に1または0(磁気遷移
の存在あるいは不在)として、最初に記録された(1,
7)データ・シーケンスで復号する。実際の判定は、表
1における式により与えられる如きサンプル値について
のテスト結果から生じる。
【0022】表2および3は、デコーダ100が如何にし
て1つの状態から他の状態へ各状態におけるテストの組
合わせ結果に従って移るかを示している。1つの状態か
ら他の状態への移動が高度に構成化されること、また式
の形態が非常に簡単でありかつ色々な状態において類似
していることに注意されたい。信号の正の位相と対応す
る状態110、100、000(表2)は、それぞれ信
号の負の位相と対応する状態001、011および11
1(表3)と鏡像対称性をなす。この鏡像対称は、表
1、2および3に見出される如き2つの位相の対応する
状態におけるサンプル値の全ての式に対する符号の変化
と同じ構造を特徴とする。
【0023】デコーダ100の判定は、3つの基本的な検
討結果、即ち、(i)基線の検討、(ii)ピーク位置の
検討、および(iii)位相の検討、によって駆動される。
【0024】これらの検討結果は、基線の検討に対して
はA1、A2、B1およびB2により示されるブール変数の
形態で、ピーク位置の検討に対してはQ1、Q2により、
また位相の検討に対してはブール変数pによって表わさ
れる。
【0025】本発明の特徴によれば、Q1およびQ2はX
1、X2、Y1、Y2のみではなく、修正されたZ1、Z2
よび新たに加えられるW1、その関数式における6番目
の先読みサンプル値であるy5を使用するW2によっても
表わされる更に特定の検査の関数である。
【0026】各検査は、固定された閾値に対するサンプ
ル値の特定関数の比較である。各閾値は、リードバック
信号の形状と強く関連して対応するテスト式の右項で定
義される対応する定数により表わされる。下記のテスト
式においては、図2Bに示される如く、閾値の定数はサ
ンプル値・・、0、2、4、2、0、、および、・・
0、−2、−4、−2、0、・・を持つ公称パルス形状
と対応している。
【0027】 (i)基線の検討(A1、A2、B1およびB2) A1=1は、(y0+2y1+y2)≦4を示唆する (1) A2=1は、(y0+2y1+y2)≦6を示唆する (2) B1=1は、y0+2y1+y2−y3≦4を示唆する (3) B2=1は、y0+2y1+y2−y3≦6を示唆する (4) (ii)ピーク位置の検討(Q1およびQ2) Q1=X1+Y111 (5) Q2=X2+Y222 (6) 但し、 X1=1は、(y0+y1)−(y2+y3)≦−2を示唆する (7) X2=1は、(y0+y1)−(y2+y3)≦0を示唆する (8) Y1=1は、(y0+y1)−(y2+y3)≦0を示唆する (9) Y2=1は、(y0+y1)−(y2+y3)≦2を示唆する (10) Z1=1は、(y0+y1)−y2+2y4≦−5を示唆する (11) Z2=1は、(y0+y1)−y2+2y4≦−3を示唆する (12) W1=1は、y0+y1−y2+y4−y5≦−1を示唆する (13) W2=1は、y0+y1−y2+y4−y5≦1を示唆する (14) (iii)位相の検討(p) p=1は、(y1+2y2+y3)≦−7を示唆する (15) 基線検査および位相検査は、いくつかの代数式が相当す
る形態に変換されているが、前掲の米国特許出願に記載
されたものと同じであることに注意されたい。しかし、
改善されたピーク位置検査において、Q1およびQ2に対
する式(5)および(6)、およびZ1およびZ2に対する式
(11)および(12)が修正され、またW1およびW2に対する
式(13)および(14)が加えられて、6つのサンプルの先読
みを行う。
【0028】上記のテストは、信号の正の位相における
状態100および000と対応している。サンプル値の
全ての式に対する符号変更した同じテストが、信号の負
の位相における状態011および111に対して用いら
れる。
【0029】式(1)乃至(15)の左項における式は、ハー
ドウエアにおけるレジスタおよび加算器のパイプライン
化ネットワークにより6つのサンプルの先読みを用いて
予め計算される。図4に示されるように、レジスタ101
〜113はサンプル値y0乃至y5の各中間関数を保持す
る。各サイクルの間、8つの加算回路120〜127を介して
適当な関数が形成される時、各レジスタ101〜113の内容
が次のレジスタへ矢印の方向に移動される。状態レジス
タ140のc0ビットが負の位相における状態と対応する値
「1」を持つ時常に、6つの符号変更ブロック131〜136
が入力する2進数の符号を変更する。各符号変更ブロッ
ク131〜136からの出力は、コンパレータ141〜153へ送ら
れる。コンパレータ141〜153の出力は、それぞれ変数A
1、A2、B1、B2に対する式(1)乃至(4)、および変数
1、X2、Y1、Y2、Z1、Z2、W1、W2に対する式
(7)乃至(14)、および変数pに対する式(15)に示したも
のと対応している。コンパレータ141〜153からの出力
は、状態レジスタ140からの状態の値a0,b0,c0と共に
表4に示したロジックを実現するため論理ブロック160
へ送られる値「1」および「0」である。
【0030】ブロック160のロジックは、表4の項1の
ロジックに従い、状態a000と対応する復号された
データd0と消去ポインタを提供する。ブロック160はま
た、表4の項2の中間ロジックを含む項3のロジックに
従って次の状態に対する状態値a111を形成する。
この状態値は、状態レジスタ50へ与えられ、次のクロッ
ク・サイクルに対するその時の状態値a000とな
る。
【0031】(プログラム可能な復号あるいは適応性復
号) 関連する米国特許出願の表4は、一般的なパラメータα
1、β1、γ1、−α2、−β2、−γ2により与えられる信
号形態に関する閾値に対するプログラムされた値を提示
している。本願の表5は、ZおよびWと対応する新しい
式に対するものを含む閾値に対する同様なプログラム値
を提供する。
【0032】表5および以降の記述においては、プラス
符号とマイナス符号を用いてそれぞれ正および負の位相
に対する定数を示すが、「′」付きおよび「′」なしの
変数名は、それぞれ正および負の位相に対する変数を示
すため用いられる。例えば、ブール変数A1と対応する
テストは、正の位相における状態100に対する定数KA1
+を使用し、ブール変数A1′と対応するテストは、負の
位相における状態011に対する定数KA1 -を使用す
る。
【0033】プログラム可能性を実現するため、ブール
変数A1と対応する図4のコンパレータ回路141は、定数
オペランドに対する2つの個々の値即ちKA1 +およびK
1 -が与えられ、また図5に示されるように出力は、そ
れぞれ状態100および状態011と対応する2つの異
なるブール変数A1およびA1′となろう。図4の符号変
更ブロック131は、(−H1≦KA1 -)もまた(H1≧−
KA1 -)として実現することができるため不要である。
13個のブール変数(即ち、A1、A2、B1、B2、X1
2、Y1、Y2、Z1、Z2、W1、W2およびp)の各々
に対するコンパレータは、定数オペランドに対する2つ
の個々の値を受取るように同様に変更され、出力は2つ
の個々のブール変数(元の変数および「′」付き変数)
となり、これは各場合にそれぞれ正の位相(c0=0)
および負の位相(c0=1)における状態と対応してい
る。
【0034】信号形状の異常がフィルタ12および等化器
22等によって補償できないとき、プログラム可能デコー
ダ100は、デコーダの2つの位相における閾値を調整す
ることにより誤等化状態を補償する容易な手段を提供す
る。このような柔軟性は、リードバック信号の理想的な
形状が存在しない場合でさえ、略々最適な性能でデコー
ダ100を作動させることを許容する。ディスク・ファイ
ルにおいては、デコーダのプログラム性が異なるトラッ
クあるいは異なるトラックの帯域において閾値定数を変
更しかつ全てのトラックにおける略々最適な性能を得る
ため使用することができる故に、このことは特に重要で
ある。
【0035】デコーダ100のプログラム可能性はまた、
デコーダにおけるディジタル・パラメータを連続的に適
応調整することを可能にする。更に、デコーダ100の出
力における評価サンプル値は、受取ったサンプル値との
比較において監視することができる。予め選定された数
の類似サンプル値にわたり平均化されると、信号形態を
パラメータα1、β1、γ1、−α2、−β2、−γ2に照ら
して特徴付けることができる。この情報は、対応する閾
値定数(表5)を得て、信号の形態における変化を生じ
るようにデコーダを適応調整するように使用することが
できる。
【0036】また、デコーダの閾値は、多数のテストに
より容易に変更することができ、次いで信号の特定の異
常を許容する実験結果に従って調整することができる。
【0037】特に、基線検査と対応する第1の組の予め
選定された閾値A1、A2、B1、B2および負の位相にお
けるそれらの関連検査を用いて、入力するアナログ信号
における媒体の欠陥と関連する異常により生じる欠落ビ
ット誤りおよび余剰ビット誤りを管理し、ピーク位置検
査と対応する第2の組の予め選定された閾値X1、X2
1、Y2、Z1、Z2、W1、W2、および負の位相におけ
るその関連検査を用いて、前記信号における非線形性と
関連する異常により生じるピーク・シフト・エラーを管
理し、位相検査pおよびp′と対応する予め選定された
第3の組の閾値を用いて、前記信号の復号におけるエラ
ーの伝搬を管理してかかるエラーに対するポインタを生
成する。
【0038】(高データ速度復号) 先に述べたように、前掲の米国特許出願に記載された
(1,7)最尤度(ML)チャンネルでのデータ速度
は、与えられたVLSI技術における電子回路の速度に
より、特に2つの2進数を加算して結果をレジスタに格
納する如き(各クロック・サイクル内の)特定の厳しい
演算を実施するのに要する時間によって制限される。も
しこの演算がt秒を要するならば、クロック・サイクル
時間Tはt秒より大きくなければならず、このため、デ
ータ速度1/Tは毎秒1/tビットより小さく制限され
る。このデータ速度は、もしこの厳しい演算を実施する
ためnクロック・サイクルが得られるならば、n倍だけ
増すことができる。これは、一時にnビット復号する新
しい拡張アルゴリズムにより行われる。この拡張アルゴ
リズムは、計算をnサイクル毎に1回レジスタ間に移
す。これは、事前計算に充分な時間を与えるためにサン
プル値の先読み量を拡張することにより実現される。本
発明は、nが2である場合について記述する。
【0039】図6に示されるように、本発明を実施した
高速データ・デコーダ200は、復号操作後並直列コンバ
ータ200cへ出力する主要部200bへ出力が送られる直並
列コンバータ200aを含む。コンバータ200a、200b
は、2ビットの並行復号を容易にする。以降の説明にお
いては、デコーダ200が図1の(1,7)MLチャンネ
ルのデコーダ23に代えられ、図6に示されるようにその
クロック13はコンバータ200a、200cを駆動する主クロ
ックであるものと仮定する。
【0040】本発明の重要な特徴によれば、主デコーダ
部200bはサイクル時間2Tの補助クロック201により駆
動され、2Tはtより大きく、Tはデータを駆動する主
クロック13のサイクル時間である。その結果、データ速
度1/Tは毎秒2/tビットの増加した上限を有する。
補助クロック201は、主クロック13から得られる。主ク
ロック13により駆動されるため、図1のADC21はT秒
毎に1つのサンプル値を生じる。図6に示されるよう
に、これらのサンプル値は並直列コンバータ200aによ
り2つの異なるデータ・ストリームへ分配され、このコ
ンバータは2つの事前計算装置202、203の各々へ同時に
2つの連続するサンプル値を送る。
【0041】装置202、203は、それぞれ図7Aおよび図
7Bに略図的に示される。これらの装置202、203は、そ
れぞれ表6Aおよび6Bに示したサンプル値の2つのグ
ループの関数式に対する事前計算を同時に行う。これら
の表は、基線の検査、ピーク位置の検査および位相の検
査を用いて、2つの連続するデータ・ビットd0および
1に対するテストの定義および復号式をそれぞれ特定
する。事前計算装置202、203は、各デコーダのサイクル
期間に作動してレジスタ間にデータを移動させ、これに
より各加算および格納動作毎に時間2Tを許容すること
が望ましい。
【0042】データ・ストリーム毎に1つずつ2つのコ
ンパレータ論理回路204、205が設けられる。各回路20
4、205はそれぞれ、各データ・ストリーム毎に1つのこ
のような回路がある点を除いて、図4に関して記載した
一時に1ビットの構成から実質的に変ることはない。表
6Aは、データ・ビットd0との関連を弁別するため使
用されるサブスクリプトのみが表1と異なり、他の点で
は式は同じものである。例えば、H1はH10となり、H2
はH20となり、・・・、H6はH60となり、これらの新
しいサブスクリプトを付した式はそれぞれ、サンプル値
0および対応するデータ・ビットd0との関連を示す。
【0043】データ・ビットd1と対応する表6Bの事
前計算式は、対応する各サンプル値に対して1カウント
だけサブスクリプト値をシフトすることにより、表6A
の対応式H10、H20、・・・、H60から得られる新しい
式H11、H21、・・・、H61である。表6Bのこれらの
式は、サンプル値y1を対応する次のデータ・ビットd1
に復号するため用いられる。表6Aおよび表6Bにおけ
る閾値は表5におけるものと同じであり、両方のグルー
プの関数式についてプログラム可能である。コンパレー
タ204、205における正および負比較機能は、それぞれ図
5のものと同様に実施される。
【0044】表7Aおよび表7Bは、それぞれ中間ロジ
ック206、207を示し、状態a111およびa222
検出データd0、d1およびポインタP0、P1の計算を示
す。コンパレータ204、205の出力(A10、B10、等)が
得られる時、表7Aおよび表7Bの項2に示す如き中間
ロジックを用いて、R10、R20、R′10、R′20を、ま
たR11、R21、R′11、R′21を計算する。これらは、
復号されるべきサンプルy0を待つことなく同時に計算
される。再び、コンパレータ204、205における計算を完
了するため利用し得る時間量は2Tである。コンパレー
タ・ロジックおよび中間ロジックによる実行に必要な組
合わせ時間は、依然として加算および格納操作に必要な
時間であるt秒より短い。最終ステップは復号データ、
ポインタおよび次の状態の計算である。
【0045】ロジック・ブロック208は、表7Aおよび
表7Bの項1および3に示された機能を実現する。ここ
で最も長い経路は、a111のc1を要する状態a22
2に対するc2の計算である。このロジックに必要な時
間は、加算および格納操作に必要な時間であるt秒より
依然として短い。ロジック・ブロック208は出力a22
2を生じ、これは次に適当なレジスタ207に格納される
時、デコーダ・サイクルの次の反復に対するその時の状
態a000となる。ロジック・ブロック208の他の出力
は、2つの復号されたデータ・ビットd0およびd1、お
よび対応するポインタ値P0およびP1である。これらの
出力は、主クロック13によりクロックされる時間に1ビ
ットの最終出力に対する並直列コンバータ200cにより
直列化される。
【0046】デコーダ200のプログラム可能性は、前の
デコーダ100に関して「プログラム可能な復号あるいは
適応性復号」項において述べたものと同じ方法で達成さ
れる。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
【表3】
【0050】
【表4】
【0051】
【表5】
【0052】
【表6】
【0053】
【0054】
【表7】
【図面の簡単な説明】
【図1】コード化ディジタル信号処理チャンネルの概略
図である。
【図2】Aは、磁気飽和のレベル+1と−1間のマグニ
チュード2の書込まれた遷移状態を示す図である。B
は、書込まれた遷移状態と対応するようにスケーリング
・ファクタにより正規化された読取り応答を示す図であ
る。
【図3】(1,7)コード化データおよび読取りサンプ
ル値に対する書込みおよび読取り波形を示す図である。
【図4】6サンプル先読み特性および決定限界を用いて
を本発明を実現するデコーダの概略図である。
【図5】図4に示したデコーダをアナログ入力信号波形
における変動に適合するプログラム可能なデコーダに修
正できる方法を示す図である。
【図6】アナログ/ディジタル(ADC)サンプル値の
直並列変換、y0およびy1の復号のための2グループの
関数の事前計算、2つのグループの正および負の比較回
路、中間ロジック、および並直列コンバータによるデー
タ・ビットおよびエラー・ポインタの復号対を生成する
出力ロジックを含む(1,7)最尤度(ML)チャンネ
ルにおける2倍のデータ速度演算のためのデコーダを示
すブロック図である。
【図7】AおよびBは、y0およびy1をそれぞれ復号す
るためのサンプル値の2つのグループの関数式の事前計
算のため加算器およびレジスタにおけるパイプライン化
されたデータ・フローの詳細を示す概略図である。図
1、図2A、図2Bおよび図3は上記の係属中の米国特
許出願において同番号の図と同じものであり、本発明の
理解を容易にする背景として示されること、図4および
図5は6サンプル先読みアルゴリズムに対する新しい関
数を含む前記米国特許出願における同番号の対応図の変
更をなすこと、および図6、図7Aおよび図7Bは本発
明を実施する新しい方法のステップを示すことに注意さ
れたい。
【符号の説明】
10 回線 11 前置増幅器 12 フィルタ 13 主クロック 20 遅延装置 21 アナログ/ディジタル・コンバータ(ADC) 22 等化器 23 デコーダ 24〜27 回線 50 状態レジスタ 100 デコーダ 101〜113 レジスタ 120〜127 加算回路 131〜136 符号変更ブロック 140 状態レジスタ 141〜153 コンパレータ回路 160 論理ブロック 200 高速データ・デコーダ 200a、200c 主クロック駆動コンバータ 201 補助クロック 202、203 事前計算装置 204、205 コンパレータ論理回路 206、207 中間ロジック 208 ロジック・ブロック
フロントページの続き (72)発明者 ロバート・アンソニー・ラットレッジ アメリカ合衆国カリフォルニア州95120, サン・ノゼ,ポスト・オーク・サークル 5984 (72)発明者 バム・サック・ソー アメリカ合衆国カリフォルニア州95111, サン・ホセ,モンテレイ・ハイウェイ 5450,ナンバー 56

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】現在のサンプル値y0及びこれに続く複数
    のサンプル値y1乃至yiの内の異なる組み合わせのサン
    プル値の複数の関数式の値と該関数式のそれぞれに対応
    した所与の閾値との比較結果、及び現在のサンプル値y
    0 に対応する複数桁の状態値の関数式として次のサンプ
    ル値y1 に対応する複数桁の状態値及び現在のサンプル
    値y0に対応するディジタル・デコード値を生成する状
    態依存シーケンス検出アルゴリズムを用いてサンプル値
    をデコードするデコード方法において、 データ記憶媒体から変換器により読み取られた2進符号
    化データからアナログ電気信号を発生するステップと、 主クロックのnサイクル毎に補助クロック・サイクルの
    1つを反復するステップと、 前記補助クロック・サイクルの各々において、同じ構造
    であるが順次1サンプル位置づつオフセットしているよ
    うなn個の状態依存シーケンス検出アルゴリズムを用い
    て、前記サンプル値の相次ぐn個をn個のディジタル・
    デコード出力信号及びn個の状態値に変換するステップ
    と、 を含み、 前記変換するステップで変換されたn個の状態値のそれ
    ぞれを、次の補助クロック・サイクルにおけるn個の状
    態依存シーケンス検出アルゴリズムのそれぞれにおいて
    使用し、これにより主クロックの1サイクルに1つのサ
    ンプル値のディジタル・デコード出力信号をデコードす
    ることを特徴とするデータ信号デコード方法。
  2. 【請求項2】前記反復する補助クロック・サイクルの各
    々において、前記n個の状態依存シーケンス検出アルゴ
    リズムは、それぞれの関数式の値を対応する閾値と比較
    して前記n個の状態依存シーケンス検出アルゴリズムの
    各々に対応するそれぞれの2進決定出力を与える比較ス
    テップを含む請求項1に記載のデータ信号デコード方
    法。
  3. 【請求項3】前記比較ステップは、前記関数式の各々の
    値を前記n個の状態依存シーケンス検出アルゴリズムの
    各々における対応する関数式に対応するものと同じ閾値
    と比較することを特徴とする請求項2に記載のデータ信
    号デコード方法。
  4. 【請求項4】前記状態依存シーケンス検出アルゴリズム
    の各々は、現在のサンプル値y0に続く6個までのサン
    プル値を用いる関数式を含むピーク位置検査を予め計算
    するステップを含むことを特徴とする請求項2に記載の
    データ信号デコード方法。
  5. 【請求項5】前記ピーク位置検査を計算する関数式は、
    前記状態依存シーケンス検出アルゴリズムの1つとし
    て、 (y0+y1)−(y2+y3)、 (y0+y1−y2+2y4)、および (y0+y1−y2+y4−y5) を含み、ここでyはアナログ読み取り信号のサンプル
    値、yの添え字は現在のサンプル値y0に後続するカウ
    ントを表すことを特徴とする請求項4に記載のデータ信
    号デコード方法。
  6. 【請求項6】前記ピーク位置検査を計算する関数式は、
    次の状態依存シーケンス検出アルゴリズムとして、 (y1+y2)−(+y3+y4)、 (y1+y2−y3+2y5)、および (y1+y2−y3+y5−y6) を含み、ここでyはアナログ読み取り信号のサンプル
    値、yの添え字は現在のサンプル値y0に後続するカウ
    ントを表すことを特徴とする請求項5に記載のデータ信
    号デコード方法
  7. 【請求項7】現在のサンプル値y0及びこれに続く複数
    のサンプル値y1乃至yiの内の異なる組み合わせのサン
    プル値の複数の関数式の値と該関数式のそれぞれに対応
    した所与の閾値との比較結果、及び現在のサンプル値y
    0 に対応する複数桁の状態値の関数式として次のサンプ
    ル値y1 に対応する複数桁の状態値及び現在のサンプル
    値y0に対応するディジタル・デコード値を生成する状
    態依存シーケンス検出アルゴリズムを用いてサンプル値
    をデコードするデコード装置において、 データ記憶媒体から変換器により読み取られた2進符号
    化データからアナログ電気信号を発生する手段と、 主クロックのnサイクル毎に補助クロック・サイクルの
    1つを反復する手段と、 前記主クロックによりトリガされ、該主クロックの逐次
    のサイクルにおいて前記アナログ電気信号をディジタル
    ・サンプル値信号に変換するアナログ・ディジタル変換
    器と、 前記補助クロック・サイクルの各々において、同じ構造
    であるが順次1サンプル位置づつオフセットしているよ
    うなn個の状態依存シーケンス検出アルゴリズムを用い
    て、前記サンプル値の相次ぐn個ろn個のディジタル・
    デコード出力信号及びn個の状態値に変換する手段と、 を含み、 前記変換する手段で変換されたn個の状態値のそれぞれ
    を、次の補助クロック・サイクルにおけるn個の状態依
    存シーケンス検出アルゴリズムのそれぞれにおいて使用
    し、これにより主クロックの1サイクルに1つのサンプ
    ル値のディジタル・デコード出力信号をデコードするこ
    とを特徴とするデータ信号デコード装置。
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EP0438993B1 (en) 1997-03-05
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