JP2666826B2 - 魚群探知機における自動海底探査表示方法 - Google Patents

魚群探知機における自動海底探査表示方法

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JP2666826B2 JP63036581A JP3658188A JP2666826B2 JP 2666826 B2 JP2666826 B2 JP 2666826B2 JP 63036581 A JP63036581 A JP 63036581A JP 3658188 A JP3658188 A JP 3658188A JP 2666826 B2 JP2666826 B2 JP 2666826B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は超音波を送受信して海中の魚群等の存在を判
別探知する魚群探知機における自動海底探査表示方法に
関し、一層詳細には、魚群探知機を構成する送受波器か
ら超音波パルス信号を送信し、水中物標からのエコー信
号を受信してCRT(ブラウン管)等の表示器に表示する
際、水深に応じて受信感度を自動的に設定することによ
り海底に対応するエコー信号が前記魚群探知機の測深能
力範囲内に存在する時には映像範囲内の所定範囲内に海
底を表示するようにし、一方、海底に対応するエコー信
号が測深能力範囲外に存在する時には受信感度の増加を
所定値以内に制限してプランクトン層等の表層浮遊物を
誤って海底と特定して表示しないようにすることを可能
とした魚群探知機における自動海底探査表示方法に関す
る。
[発明の背景] 従来から、水中に存在する物標を確認するために水中
音響機器が広範に用いられている。その好適な一例とし
て魚群探知機を掲げることが出来よう。当該魚群探知機
は単一の振動素子、または適当な形状に配列した複数の
振動素子からなる送受波器から音波、特に、超音波パル
スを繰り返して所定範囲の水中に発射し水中物標から反
射して帰来するエコー信号を受波して、例えば、CRT等
の表示器上に表示する装置である。すなわち、魚群等の
水中物標からの反射エコーの強度が一般に魚群等の大小
および密度等に比例することに着目し、当該反射エコー
に係る信号波の信号レベルに応じてCRT等の表示器上に
カラー表示し、あるいは記録紙上に濃淡表示して魚群等
の存在を判別あるいは確認する装置である。
このような原理に基づく従来技術に係る自動海底探査
表示機能を装備する魚群探知機において、それを構成す
るCRT上の映像表示の例を第1図に示す。図中、水平方
向は時間を表し、垂直方向は距離(深度)を表す。もっ
とも、水平方向の時間は船速が明確であるために距離表
示と見ることも可能である。
そこで、先ず、自動海底探査表示機能を動作させない
場合の映像表示について説明する。この場合、映像範囲
Lは所定の設定深度Y0に対応する映像範囲Lを保持しつ
つ、図中、右端部X0から矢印A方向に移動するように表
示され、左端部Xnに至ると、映像が順次消滅するように
表示される。従って、右端部X0の下部に表示された映像
が最新の映像データであり左端部Xnに近づくにつれ、映
像データはより過去の時刻のデータ、すなわち、先のデ
ータとなっている。なお、図中、参照符号2は海面を表
しており、4a乃至4dは魚群を表し、6は海底を表し、8
はプランクトン層を表している。
ところで、このように映像表示される魚群探知機を、
例えば、底曳船等に搭載した場合には海底6を、常時、
映像範囲L内に表示することが要請される。その理由
は、海底6の近傍に生息する平目等の魚群、所謂、底付
の魚群の存在位置と海底6の深度とを確認することによ
って、投網の繰出し長さ、方向等を瞬時に判断すること
が出来、結局、漁獲高を向上することに寄与することが
期待されるからである。
そこで、この要請に応える従来の自動海底探査表示機
能の動作を次に説明する。当該自動海底探査表示機能は
自動映像範囲調整機能と自動感度調整機能の合成機能で
あり、先ず、自動海底探査表示機能の中、自動映像範囲
調整機能について説明する。
自動映像範囲調整機能は、第2図に示すように、映像
範囲Lを上限領域La〔例えば、La=(10/24)L〕、中
央領域Lb〔例えば、Lb=(11/24)L〕、下限領域L
c〔例えば、Lc=(3/24)L〕の3区分に分け、上限領
域Laまたは下限領域Lc内に海底レベルに対応するエコー
信号が所定回数連続して受信された場合、次の第(1)
式または第(2)式に示すように、現在表示している映
像範囲Lにその半分の映像範囲1/2Lを加算あるいは減算
して新しい映像範囲Lを設定する機能をいう。
L←L+(1/2)L …(1) L←L−(1/2)L …(2) なお、通常、海底のエコー信号は魚群あるいはプラン
クトン等のエコー信号に比較して大きなレベルであるの
で、エコー信号の受信器の後段に接続される図示しない
コンパレータに適当な閾値を設定することによりその閾
値を超えるエコー信号を海底信号として特定し抽出する
ことが出来る。
そこで、自動海底探査表示機能を動作させていた場合
に海底6からのエコー信号が下限領域Lc内に存在するも
のとして所定回数受信された時に(第1図参照)、その
映像表示は第3図に示すように表される。第3図におい
て、左半面は第1図に示す左半面と同一の表示であり、
第3図における右半面は海底深度がL+(1/2)L、す
なわち、深度が(3/2)Y0に変更されたことを示す。こ
のように自動映像範囲調整機能を用いることにより海底
6を、常時、略管面中央部より若干下の部位に表示する
ことが出来る。
そこで、次に、海底6が地形が第4図のように形成さ
れている場合について考察する。図から容易に諒解され
るように、横軸上時刻A5において海底深度が当該魚群探
知機の最大測深範囲LMAXを初めて超えた深度になってい
る。この場合、時間の経過は、前記したように、図中、
左側から右側に移動していく。この場合、映像領域α
の映像範囲L1については時刻A1において下限領域Lc内に
海底6が存在することとなったので、時刻A1以降におい
ては映像範囲LがL2の範囲となることが諒解されよう。
ここで、映像範囲L2は(3/2)L1に等しい。このように
して海底6の深度が徐々に深くなるにつれて、映像範囲
Lは順次L2、L3、L4と拡大される。なお、第4図におい
て、映像領域α(N=1、2、…8)内の2本の一点
鎖線は、夫々、上限領域La、中央領域Lbおよび下限領域
Lcの区分線を表している。
ところで、海底6からの反射信号は、周知のように、
海面2からの距離(深度)の増大に従って減衰され、こ
のため、図示しないコンパレータの閾値レベルを同一の
閾値レベルに設定している場合においては、水深が大き
くなるにつれ、海底6に対応するエコー信号を見失う虞
がある。そこで、この解決のため前記の自動感度調整機
能が採用されている。すなわち、この自動感度調整機能
は受信したエコー信号を増幅する増幅器の増幅度を深度
に応じて変化させる機能であり、前記図示しないコンパ
レータの閾値レベルを超える信号がなくなった場合に、
当該増幅度を増加させることにより、再びコンパレータ
の閾値レベルを超える信号を探索寸前にするための機能
である。従って、深度が大きくなるに従い、通常、増幅
度、すなわち、受信感度が高く設定される。
そこで、今、映像領域αに示す位置の海面2の直上
近傍に当該魚群探知機を装備する図示しない船が到達し
たものとする。この場合、時刻A4において海底レベルの
エコーレベルが下限領域Lc内に所定回確認出来たわけで
あるから、映像領域はαに示す領域に拡大される。当
該映像領域αにおいては、下限領域Lcと上限領域La
海底レベルのエコー信号が探索出来ないこととなり、増
幅器の増幅度は最大値まで高められる。そうすると、プ
ランクトン層8のエコーレベルが前記閾値レベルよりも
大きなレベルとなる虞があり、この場合においては当該
魚群探知機は海底6が上限領域La内に存在するものと誤
探知することになるので、映像範囲LはL6=L5−(1/
2)L5=(1/2)L5の値に設定される。これと同様に作用
効果が映像領域αについても実施され、映像領域はα
の範囲に設定され、ついには映像領域がαとなって
安定してしまうことになる。この場合、当該魚群探知機
は、前記したように、プランクトン層8を海底6と誤探
知していることに他ならない。
この場合において、時刻A8に示すように、海底6が再
び最大測深範囲LMAX以内となった時においても、既にプ
ランクトン層8を海底6と特定しているためにその映像
領域を変更することが出来ないという欠点がある。
[発明の目的] 本発明は前記の不都合を克服するためになされたもの
であって、魚群探知機を構成する送受波器から水中に超
音波パルス信号を送信し、水中物標からのエコー信号を
受信してCRT等の表示器上に表示する際、自動映像範囲
調整機能により、常に、海底が映像範囲内に表示される
ように、海底深度に対応して映像深度範囲を変化させる
と共に、自動感度調整機能の感度設定を水深に応じて所
定の感度以下に制御するようにして、海底の深さが当該
魚群探知機の最大測深範囲を超えた場合にもプランクト
ン層あるいは表層の浮遊微生物等を海底と誤って探知し
ないようにすることを可能とする魚群探知機における自
動海底探査表示方法を提供することを目的とする。
[目的を達成するための手段] 前記の目的を達成するために、本発明は、例えば、図
面に示すように、海底(6)の深度に応じて映像深度範
囲(L)を変化させ、海底が最大測深範囲(LMAX)内に
探知できなくなった後に適用される魚群探知機における
自動海底探査表示方法において、 探査区分(Fn)と感度区分(Sn)とにより指定される
感度により海底の探査を行うようにし、 前記探査区分は、最大測深範囲を深度に対応して区分
した複数の探査区分(F1、F2、F3、F4)とし、 各探査区分に設定する感度は、深度に対応して大きく
なるように設定した感度とし{例えば、表1の感度区分
S1の行では、F1(S1)=1、F2(S1)=3、F3(S1)=
10、F4(S1)=13}、 前記感度区分は、前記各探査区分に設定する感度が、
同一の各探査区分毎(F1毎、F2毎、F3毎、F4毎)に徐々
に大きくなるように設定した感度区分とし、 海底探査時において、最も低い感度区分(S1)におけ
る複数の探査区分(F1、F2、F3、F4)による探査から、
最も高い感度区分(S8)における複数の探査区分(F1
F2、F3、F4)に至るまでの探査を繰り返し、この海底探
査中に、同一感度の同一探査区分において数回海底を探
知したとき(例えば、第8図中、同一感度S3の同一探査
区分F4において、4回)、探知した海底の深度(第8図
では、時点t6における約630フィート)を含む所定深度
範囲(その時点t6の直後では、第8図に示すように、約
57フィート〜800フィート)で海底予測追尾ゲート
(SMG)を発生し(第9図aと第9図c参照)、以降、
海底の深度に応じて前記映像深度範囲を変化させる(第
10図中、α、α10、α11中のL5、L4、L3参照)ことを
特徴とする。
また、本発明は、例えば、第6図aに示すように、 最大測深範囲を深度に対応して区分した複数の探査区
分Fnは、隣り合う探査区分の一部が重複するように分割
されることを特徴とする。
[実施態様] 次に、本発明に係る魚群探知機における自動海底探査
表示方法について好適な実施態様を挙げ、添付の図面を
参照しながら以下詳細に説明する。
第5図において、参照符号20は本実施態様に係る魚群
探知機を示す。当該魚群探知機20は、基本的に、送受信
部22と、本体処理部24と、表示部26および操作パネル30
とから構成される。この場合、本体処理部24内には海底
信号抽出部32が配設される。
前記送受信部22はトリガ発生部34、送信部36、受信部
38、送受波器40、利得制御回路44および可変利得増幅回
路46とから構成され、トリガ発生部34は本体処理部24の
中、制御部42および海底信号抽出部32からの周期制御信
号に基づき一定または不定周期のトリガ信号を送信部36
に導入する。送信部36は当該トリガ信号をもとに一定振
幅で一定パルス幅の高周波電気信号である送信パルスを
発生し、受信部38並びに送受波器40に導入する。この場
合、送受波器40は魚群探知機20を構成する船(図示せ
ず)の船底に設置され、例えば、電歪素子を有してお
り、前記送信パルスに基づいて振動し超音波パルス信号
を水中に発射する。
この超音波パルス信号は水中のプランクト層、魚群ま
たは海底等の物標に当たって反射し、これらの水中物標
から帰来する超音波反射信号が前記層受波器40を構成す
る電歪素子によって受波され、当該電歪素子によって電
気信号(以下、エコー信号という)に変換される。この
エコー信号が受信部38に導入される。この場合、超音波
パルス信号を発射してからエコー信号を受信するまで超
音波が往復する間の時間遅れが存在する。この時間遅れ
の略1/2の時間を距離に換算した値が魚群等の水中物標
までの距離として得られる。次に、受信部38の出力信号
は、通常、微弱な信号であるために増幅される。この増
幅作用は制御部42の制御下に動作する利得制御回路44の
出力信号に基づいて可変利得増幅回路46により実行され
る。
送受信部22とからの出力信号、すなわち、可変利得増
幅回路46からの複合(複合とは、プランクトン層、魚群
または海底等のエコー信号が含まれていることを意味す
る。)エコーアナログ信号SCAは本体処理部24内のA/D変
換器48に導入されると共に、海底信号抽出部32の中、海
底レベル判別回路50に導入される。この場合、A/D変換
器48は複合エコーアナログ信号SCAのレベルの強弱に応
じてデジタル信号SD1を生成し、このデジタル信号SD1
バッファメモリ52に記憶される。バッファメモリ52は超
音波パルス信号の1回の送受信によって得られる複合エ
コーアナログ信号SCAに対応するデジタル信号SD1を記憶
する容量を持ち、表示部26中のカラーCRT54の1本の走
査線に該当する映像データを記憶する。
一方、前記海底レベル判別回路50に導入された複合エ
コーアナログ信号SCAは当該複合エコーアナログ信号SCA
の中、後述する閾値レベルαを超える強度レベルを有す
る信号SM(以下、海底判別信号という)が抽出され、海
底追尾ゲート発生回路56内で当該海底判別信号SMの中、
後述する真の海底信号SXが抽出され制御部42に導入され
る。前記海底レベル判別回路50には海底探索回路58から
海底探索ゲート信号SGを通して閾値レベルαが導入され
ている。
一方、前記バッファメモリ52からのデジタル信号SD1
は前記カラーCRT54の1画面分に相当する映像データ
(デジタル信号)を記憶するメインメモリ60に転送さ
れ、メインメモリ60に記憶された映像データSD2が制御
部42の制御下に順次読み出され、表示部26内のD/A変換
器62に導入される。そして、メインメモリ60から導入さ
れた映像データSD2はD/A変換器62によりアナログ信号、
すなわち、受信したエコー信号と相似と信号に変換さ
れ、カラーCRT54に送給される。この場合、カラーCRT54
の同期信号入力端子には同期信号発生部64からの同期信
号が供給されているので、前記受信したエコー信号が当
該同期信号をもとに映像表示される。なお、操作パネル
30はカラーCRT54上に表示される画像の映像範囲L(表
示深度)を設定する機能あるいは自動海底探査表示等を
設定する機能を有している。
本実施態様に係る自動海底探査表示方法を実施する魚
群探知機は基本的には以上のように構成されるものであ
り、次にその作用並びに効果について説明する。
先ず、操作パネル30を用いて本発明に係る自動海底探
査表示機能を選択する。この場合、制御部42は当該機能
選択命令を解読して海底探索回路58と利得制御回路44
に、夫々、所定の探査区分Fnと所定の感度区分Snとを設
定する。以下、感度区分Sn、探査区分Fnによる探査をそ
れぞれ記号Fn(Sn)で表現する。
前記探査区分Fnは、本実施態様において第6図aに示
すように、探査区分F1乃至F4に4分割される。探査区分
F1は深度範囲が0から75フィートまでの範囲であり、探
査区分F2は50フィートから200フィートまでの範囲であ
り、探査区分F3は175フィートから400フィートまでの範
囲であり、探査区分F4は300フィートから当該魚群探知
機20の最大測深範囲LMAXである800フィートまでの範囲
に設定される。
一方、利得制御回路44を介して可変利得増幅回路46に
設定される感度区分Snは、第6図bに記号P、Q、Rで
示すように、海底深度の増加につれて感度が高くなるよ
うに設定されている。なお、図の縦軸である感度軸の左
側に表示された目盛は増幅度をデシベル表示した感度目
盛であり、右側に表示された目盛は0デシベルを感度0
に、40デシベルを感度15にした時の等間隔目盛であり、
所謂、無次元数表示による目盛である。このように感度
曲線を複数設定したのは、例えば、海底の地質が岩等の
場合には反射信号のレベルが比較的高くなるので低レベ
ルの感度曲線Pを用い、柔らかい泥等の場合には高レベ
ルの感度曲線Qを用い、また、送受波器の装備状態が悪
い場合にはさらに高いレベルの感度曲線Rを用いるよう
に選択すると前記海底レベル判別回路50に導入される反
射信号である複合エコーアナログ信号SCAのレベルが略
同一のレベルとなり信号処理上極めて都合がよいことに
よる。実際の海底の探査は当該感度曲線P、Q、Rを参
考にして表1に掲載した感度区分Sn(Sn=1、2、…
8)によって連続的に海底を探査する。表1に示す探査
区分Fn、感度区分Snを用いる自動海底探査表示方法は第
7図に示すフローチャートによって実行される。
次に、この表1並びに第7図に示すフローチャートに
基づいて自動海底探査表示方法について説明する。この
場合、海底6の地形は第8図のように構成されているも
のとする。
そこで、先ず、第8図の時刻t0以前においては、海底
6が当該魚群探知機20の最大測深範囲LMAX外にあり通常
送信を行っているものとする。通常送信とは当該魚群探
知機20の測定深度が最大測深範囲LMAX=800フィートに
設定され且つ測定感度が最大感度15に設定される送信を
いう。次いで、時刻t0からt1間において、図に示すよう
に、探査区分F1乃至F4並びに表1の感度区分S1で順次探
査を行う(STP1乃至STP4)。すなわち、探査区分F
1(S1)=1、F2(S1)=3、F3(S1)=10、F4(S1
=13で探査する(表1の網掛処理部参照)。これで海底
6が探知出来なかった場合、再び測定深度800フィー
ト、感度15に設定される通常送信で海底探査を16回行う
(STP5:このステツプ5のサブルーチンの中で海底探査
が16回行われる。第8図、時刻t1からt2間参照)。次い
で、再びステップ1に戻り海底探査を行う。この場合に
おいて、探査区分F1乃至F4に設定すべき感度区分Snの値
は表1の次の行の感度区分S2に設定する。すなわち、探
査区分F1(S2)=2、F2(S2)=4、F3(S2)=11、F4
(S2)=14で探査する(再びSTP1乃至STP4)。このよう
にしても海底6が探知出来ない場合、通常送信をさらに
16回繰り返した後(再びSTP5:第8図、時刻t3からt4
過後参照)、次に、表1に示すその次の行の感度区分S3
によって海底6を探査する。そうすると、この場合、探
査区分F4(S3)=15において海底6が4回探知される
(STP4、STP6:第8図、時刻t5からt6参照)。若し、海
底6が探査されない時は、表1の感度区分S3乃至S8の順
で且つ探査区分F1(S3)乃至F4(S8)で海底を探査する
まで当該海底探査を繰り返す。感度区分S8の次は感度区
分S1に戻る。なお、表1に示す探査区分Fn(S8){すな
わち、探査区分F1(S8)=9→F2(S8)=12→F3(S8
=15→F4(S8)=15の順序}での探査中、例えば、最も
深い探査区分F4=300〜800フィートの範囲に海底6は存
在していないが、最も浅い探査区分F1=0〜70フィート
の範囲にプランクトン層8が存在している場合、探査区
分F4(S8)=15での探査中の複合エコーアナログ信号S
CA中には、最も浅い探査区分F1=0〜70フィートに存在
するプランクトン層8に係るエコー信号が含まれ、その
エコー信号のレベルが閾値αを超えることがある。しか
し、そのときは、あくまでも最も深い探査区分F4=300
〜800フィートでの探査中であるから、たとえ、最も浅
い探査区分F1=0〜70フィートにプランクトン層8が存
在していてもそれを海底6と誤認することはない。
今は、上述のように、ステップ4とステップ6の条件
判断が成立し探査区分F4(S3)において、時刻t5〜t6
間で海底6が4回探査されている。このように探査区分
Fn内に海底6が4回探知されると、第8図の時刻t6以降
において、第9図のタイムチャートに示す海底追尾予測
ゲートSMG(第9図a参照)が海底追尾ゲート発生回路5
6(第5図参照)内で発生される。この海底追尾予測ゲ
ートSMGは今回送信して探知出来た海底6の深度から次
に送信した場合、どの深度範囲に海底6を探知すること
が可能であるかという予測ゲートである。すなわち、海
底追尾予測ゲートSMGの中、ゲート期間TG以外の期間の
海底信号検出レベル以上の信号が出現しても海底信号と
して特定することがないようにするための防止ゲートで
ある。海底予測追尾ゲートSMGの発生についてさらに具
体的に説明すると、第8図中、時刻t6で発生される海底
予測追尾ゲートSMGは、時刻t6の直前の探査区分F
4(S3)の2回送信分で各々検出した海底6の深度の左
に基づき、その立ち上がり時点と立ち下がり時点とが決
定される。以下、同様にして、時刻t6以降の1回の送信
毎に直前の2回送信分で各々検出した海底6の深度差に
基づき海底予測追尾ゲートSMGを発生する。なお、海底
6が連続して4回探知されたときに、初めて海底予測追
尾ゲートSMGを発生する理由は、1回等のみ探知できた
魚群を海底6と誤探知してしまうことを防止するためで
あり、通常、同一の魚群が同一の位置の深さに4回も連
続して探知されることがきわめて稀であるという知見に
基づくものである。
次に、当該海底追尾予測ゲートSMGの作用、効果につ
いて第5図に示す魚群探知機20のブロック図を参照して
さらに具体的に説明する。なお、この説明にあたり、時
刻は時刻t6(第8図参照)の直後の時刻とする。
第5図において制御部42の制御下に海底探索回路58か
ら最大測深範囲LMAXに対応する周期信号(図示せず)が
トリガ発生部34に送給される。そこで、トリガ発生部34
は最大測深範囲LMAXに対応するトリガ信号STMAX(第9
図b参照)を発生し送信部36に送出する。送信部36は当
該トリガ信号STMAXを受けて送信パルスを発生し受信部3
8並びに送受波器40に導入する。送受波器40は当該送信
パルスを超音波パルス信号に変換して水中に発射する。
そして、海中のプランクトン層、魚群、海底等の物標
から反射して帰来する超音波反射信号が再び送受波器40
により電気信号であるエコー信号に変換され受信部38へ
導入される。受信部38の出力信号は前記した手順により
可変利得増幅回路46により当該エコー信号を増幅された
後、A/D変換器48並びに海底信号抽出部32を構成する海
底レベル判別回路50に送給される。
ここで、A/D変換器48、海底レベル判別回路50に導入
される複合エコーアナログ信号SCAを第9図cに示す。
当該複合エコーアナログ信号SCAには送信部36から受信
部38に直接入力するトリガ信号STMAX以外にプランクト
ン層によるエコー信号EP、魚群によるエコー信号Ef並び
に海底によるエコー信号ESが含まれている。
前記A/D変換器48は可変利得増幅回路46で増幅された
当該複合エコーアナログ信号SCAを制御部42の制御下に
測定深度と表示分解能に対応した時間間隔でサンプリン
グし、デジタル信号SD1に変換しバッファメモリ52に送
給する。バッファメモリ52は1本の走査線に該当する1
回送信分のデジタル信号SD1を一時記憶する。一時記憶
された1本の走査線に該当する1回送信分のデジタル信
号SD1はメインメモリ60に順次導入され、最新のエコー
信号として順次記憶される。
この場合、メインメモリ60は、例えば、ビデオRAMか
ら構成され、カラーCRT54の1画面分に対応した記憶容
量を有し、通常、画面の垂直方向に対応して1本の走査
線に該当する1回送信分のデジタル信号SD1を記憶し、
水平方向に対応して過去の数十乃至数百回の送信分のデ
ジタル信号SD1が記憶される。バッファメモリ52からメ
インメモリ60に対して1本の走査線に該当する1回送信
分ずつのデジタル信号SD1が転送される度にカラーCRT54
の管面上水平方向左側に対応する方向にシフトしてい
き、メインメモリ60の記憶容量が全て満たされると、最
も古い、すなわち、最先のデジタル信号SD1から順次走
査線1本の対応する分ずつ消滅していく。メインメモリ
60に記憶されたデジタル信号SD2はD/A変換器62を介して
アナログ信号であるカラー信号および輝度信号に変換さ
れカラーCRT54に送給される。この場合、カラーCRT54に
は同期信号発生部64からの同期信号が供給されており、
カラーCRT54上に超音波の送受信信号のデータが画像と
して表示される。なお、これら一連の回路動作のタイミ
ングは制御部42からの信号により制御されている。
一方、前記したように、可変利得増幅回路46から出力
された複合エコーアナログ信号SCA(第9図c参照)は
海底レベル判別回路50に送給され、当該海底レベル判別
回路50において制御部42から設定された閾値レベルα
(第9図c参照)と当該複合エコーアナログ信号SCA
信号レベルが比較され、閾値レベルαを超える信号が海
底判別信号SM(第9図d参照)として海底追尾ゲート発
生回路56に導入される。この場合、海底追尾ゲート発生
回路56は、前述したように、前回以前に受信した複合エ
コーアナログ信号SCAの中から既に判別の済んでいる最
新の海底信号に係る深度情報に基づき、海底の存在する
と予想される範囲を設定し海底追尾予測ゲートSMG(第
9図a参照)を時刻t6(第8図参照)以降に発生させ、
このゲート期間TG内に存在する海底判別信号SMを海底信
号SX(第9図e参照)と特定して制御部42に送給する。
この場合、制御部42はトリガ信号の発生時点T0から海底
信号SXの発生時点T1までの時間TXを距離に換算し海底6
の深度として算出し、当該海底深度が映像表示領域内の
上限領域La、中央領域Lb、下限領域Lcのどの領域にある
かを判定し、次に示すようにして表示すべき映像範囲L
を決定する。すなわち、前記第8図に示す時刻t6から時
刻t7間において海底6の位置は中央領域Lb内に存在する
ので映像範囲Lは、第2図、第3図を参照して説明した
ように、海底6が、表示範囲の加減領域LCに表示される
ことを防止するために最大測深範囲LMAXに保持され変化
しない。時刻t7において海底6の位置が上限領域Laに侵
入した時刻t8までの間に所定回数(第8図では6回:6回
としたのは、ハンチング等を避けるためである。)上限
領域Laに存在するに至った時、映像範囲Lは(2)式に
より最大測深範囲LMAXの1/2に制御される。(第7図、S
TP7参照)。
以上のように制御することにより、第4図に掲示した
従来の欠点、すなわち、プランクトン層8を海底6と特
定する欠点は除去される。換言すれば、海底深度が魚群
探知機20の最大測深範囲LMAXを超えた場合であっても映
像範囲Lは第4図に示すように圧縮されることはなく、
第10図に示すように、映像領域α(第4図αに対
応)の範囲に保持され、海底深度が、時刻A9、A10に示
すように、再び最大測深範囲LMAX内の深度となった時に
は、映像領域α10、α11に示すように、映像範囲Lは自
動的に狭い範囲に設定され海底6が自動的に表示出来る
ようになる。
[発明の効果] 以上のように、本発明によれば、魚群探知機を構成す
る送受波器から水中に超音波パルス信号を送信し、水中
物標からのエコー信号を受信してブラウン管等の表示器
上に表示する際、自動映像範囲調整機能により映像表示
範囲内に常に海底が表示されるように海底深度に対応し
て映像深度範囲を変化させると共に、自動感度調整機能
の感度設定を水深に応じて感度が大きくなるように制御
するよう構成している。このため、プランクトン層を海
底と誤探知する可能性は可及的に低減される。従って、
本発明に係る魚群探知機を利用することにより、例え
ば、底曳漁船においては投網時期、投網範囲、投網の繰
出し長さを極めて短時間に判断することが出来、結果と
して漁獲高を向上出来ると共に操業効率の向上が期待さ
れる。
さらに、当該自動海底探査表示機能はその取り扱いが
極めて簡単であるので、例えば、レジャーボート用の魚
群探知機に実施して搭載すればアマチュアが容易に取り
扱うことが出来る等の効果が期待される。
以上、本発明について好適な実施態様を挙げて説明し
たが、本発明のこの実施態様に限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の改良
並びに設計の変更が可能なことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第4図は従来の魚群探知機における自動海底
探査表示方法の動作説明図、 第5図は本発明に係る自動海底探査表示方法を実施する
魚群探知機の電気回路ブロック図、 第6図a、bおよび第7図は本発明に係る魚群探知機に
おける自動海底探査表示方法の動作原理説明図並びにフ
ローチャート、 第8図および第9図は本発明に係る自動海底探査表示方
法を適用した魚群探知機の動作説明図、 第10図は本発明に係る魚群探知機における自動海底探査
表示方法を実施した場合における表示器上の映像範囲の
説明図である。 20……魚群探知機、22……送受信部 24……本体処理部、26……表示部 30……操作パネル、32……海底信号抽出部 34……トリガ発生部、36……送信部 38……受信部、40……送受波器 42……制御部、48……A/D変換器 52……バッファメモリ、54……カラーCRT 56……海底追尾ゲート発生回路、SCA……複合エコーア
ナログ信号 SG……海底探索ゲート信号、α……閾値レベル

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】海底(6)の深度に応じて映像深度範囲
    (L)を変化させ、海底が最大測深範囲(LMAX)内に探
    知できなくなった後に適用される魚群探知機における自
    動海底探査表示方法において、 探査区分(Fn)と感度区分(Sn)とにより指定される感
    度により海底の探査を行うようにし、 前記探査区分は、最大測深範囲を深度に対応して区分し
    た複数の探査区分(F1、F2、F3、F4)とし、 各探査区分に設定する感度は、深度に対応して大きくな
    るように設定した感度とし、 前記感度区分は、前記各探査区分に設定する感度が、同
    一の各探査区分毎(F1毎、F2毎、F3毎、F4毎)に徐々に
    大きくなるように設定した感度区分とし、 海底探査時において、最も低い感度区分(S1)における
    複数の探査区分(F1、F2、F3、F4)による探査から、最
    も高い感度区分(S8)における複数の探査区分(F1
    F2、F3、F4)に至るまでの探査を繰り返し、この海底探
    査中に、海底を探知でき、それと同一感度の同一探査区
    分において数回海底を探知したとき、探知した海底の深
    度を含む所定深度範囲で海底予測追尾ゲート(SMG)を
    発生し、以降、海底の深度に応じて前記映像深度範囲を
    変化させることを特徴とする魚群探知機における自動海
    底探査表示方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の方法において、 前記最大測深範囲を深度に対応して区分した複数の探査
    区分は、隣り合う探査区分の一部が重複するように分割
    されることを特徴とする魚群探知機における自動海底探
    査表示方法。
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JPS57201872A (en) * 1981-06-08 1982-12-10 Furuno Electric Co Ltd Arithmetic circuit for depth in underwater finder

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