JP2663629B2 - 溶存酸素計の自動校正方法 - Google Patents
溶存酸素計の自動校正方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 本発明は溶存酸素計の自動校正方法に関する。
B.発明の概要 本発明は、溶存酸素計のスパン液出力（Vs）と水温
（ｔ）との関係式Vs＝a1＋a2t＋a3t2に基づいて溶存酸
素計のスパン校正を行うものにおいて、スパン液出力及
び温度をサンプリング計測して変換器に入力し、マイコ
ン等により前記式の定数a2,a3を一定値として定数a1を
演算し、更にこの定数a1の平均値を演算して、この平均
値を前記式の安定した定数a1としてスパン校正するもの
である。
（ｔ）との関係式Vs＝a1＋a2t＋a3t2に基づいて溶存酸
素計のスパン校正を行うものにおいて、スパン液出力及
び温度をサンプリング計測して変換器に入力し、マイコ
ン等により前記式の定数a2,a3を一定値として定数a1を
演算し、更にこの定数a1の平均値を演算して、この平均
値を前記式の安定した定数a1としてスパン校正するもの
である。
C.従来の技術 従来、下水処理場等で使用するプロセス用溶存酸素計
（DO計）は、い測定開始前及び測定開始後も出力確認又
は補正のため、定期的に無酸素液（ゼロ液）と空気飽和
水（スパン液）を用いての出力校正又は確認作業が必要
である。
（DO計）は、い測定開始前及び測定開始後も出力確認又
は補正のため、定期的に無酸素液（ゼロ液）と空気飽和
水（スパン液）を用いての出力校正又は確認作業が必要
である。
ゼロ校正，スパン校正ともDO電極をゼロ液，スパン液
に漬けて出力が安定したのを確認して調整する。
に漬けて出力が安定したのを確認して調整する。
DO計の自動校正を行う場合、ゼロ出力は温度係数がほ
ぼゼロで問題はないが、スパン出力は温度により変化す
るため、これを考慮しなくてはならない。
ぼゼロで問題はないが、スパン出力は温度により変化す
るため、これを考慮しなくてはならない。
通常、DO電極のスパン液での出力は、第３図（イ）の
ように、水温により変化し、実際のスパン液のDO濃度
は、水温に対し第３図（ロ）のように変化する。
ように、水温により変化し、実際のスパン液のDO濃度
は、水温に対し第３図（ロ）のように変化する。
マイクロコンピュータの普及に伴い、測温抵抗体等の
温度検出素子を電極に内蔵し、温度測定値により特性の
差を補償するタイプのものができている。この場合、第
３図（ロ）の特性は、対象が水であれば、飽和溶存酸素
濃度DOsは、水温ｔとして、 DOs＝14.161−0.3943t＋0.007714t2−0.0000646t3 ……（１） で近似できることが知られているので、第３図（イ）の
DO電極のスパン液出力Vsを、 Vs＝a1＋a2t＋a3t2 ……（２） で示すことができれば、測定時の水温ｔを知ることによ
り、測定時のDO電極出力Vmから測定DO濃度を次式で演算
補償することができる。
温度検出素子を電極に内蔵し、温度測定値により特性の
差を補償するタイプのものができている。この場合、第
３図（ロ）の特性は、対象が水であれば、飽和溶存酸素
濃度DOsは、水温ｔとして、 DOs＝14.161−0.3943t＋0.007714t2−0.0000646t3 ……（１） で近似できることが知られているので、第３図（イ）の
DO電極のスパン液出力Vsを、 Vs＝a1＋a2t＋a3t2 ……（２） で示すことができれば、測定時の水温ｔを知ることによ
り、測定時のDO電極出力Vmから測定DO濃度を次式で演算
補償することができる。
また、a2,a3を予め定めておけば、DC電極をスパン液
に入れた時の出力Vsとその時の水温ｔからa1を求めるこ
とができる。従来は、この方法で自動校正を行ってい
た。
に入れた時の出力Vsとその時の水温ｔからa1を求めるこ
とができる。従来は、この方法で自動校正を行ってい
た。
D.発明が解決しようとする課題 ところで、例えば、DO電極をスパン液に入れた場合の
出力安定時間は、数十秒要し、しかも周囲の気温とスパ
ン液の温度差等の影響によりVsは一定になり難く、上記
従来のものは、校正時の出力安定判断を行っていないた
め、迅速的確な校正ができない。
出力安定時間は、数十秒要し、しかも周囲の気温とスパ
ン液の温度差等の影響によりVsは一定になり難く、上記
従来のものは、校正時の出力安定判断を行っていないた
め、迅速的確な校正ができない。
本発明は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑
みてなされたものであり、その目的とするところは、校
正時の出力の安定判断を行い迅速的確な校正をなしうる
DO計自動校正方法を提供することにある。
みてなされたものであり、その目的とするところは、校
正時の出力の安定判断を行い迅速的確な校正をなしうる
DO計自動校正方法を提供することにある。
E.課題を解決するための手段 上記目的を達成するために、本発明における溶存酸素
計の自動校正方法は、溶存酸素計のスパン液出力（Vs）
と水温（ｔ）との関係式Vs＝a1＋a2t＋a3t2に基づいて
溶存酸素計のスパン校正を行うものにおいて、スパン液
出力及び温度をサンプリング計測して変換器に入力し、
マイコン等により前記式の定数a2,a3を一定値として定
数a1を演算し、更にこの定数a1の平均値を演算して、こ
の平均値を前記式の安定した定数a1としてスパン校正す
るものである。
計の自動校正方法は、溶存酸素計のスパン液出力（Vs）
と水温（ｔ）との関係式Vs＝a1＋a2t＋a3t2に基づいて
溶存酸素計のスパン校正を行うものにおいて、スパン液
出力及び温度をサンプリング計測して変換器に入力し、
マイコン等により前記式の定数a2,a3を一定値として定
数a1を演算し、更にこの定数a1の平均値を演算して、こ
の平均値を前記式の安定した定数a1としてスパン校正す
るものである。
F.作用 サンプリング計測したスパン液出力Vs及びスパン液温
度ｔを変換器で変換し、マイコン等により式 Vs＝a1＋a2t＋a3t2 の式より定数a2,a3を予め一定としてa1を演算する。a1
は水温により変化しないので、この定数a1の平均値を演
算して、定数a1の安定度を確認して定数a1を決定すれ
ば、スパン液温度が変化しても定数a1は安定しており、
スパン液温度が変化しても合理的にスパン校正ができ
る。
度ｔを変換器で変換し、マイコン等により式 Vs＝a1＋a2t＋a3t2 の式より定数a2,a3を予め一定としてa1を演算する。a1
は水温により変化しないので、この定数a1の平均値を演
算して、定数a1の安定度を確認して定数a1を決定すれ
ば、スパン液温度が変化しても定数a1は安定しており、
スパン液温度が変化しても合理的にスパン校正ができ
る。
G.実施例 本発明の実施例について説明する。
DO電極のスパン液出力Vsに関する式 Vs＝a1＋a2t＋a3t2 ……（２） 定数a1,a2,a3はDO電極の構造で決まる定数であるが、
実際の製作に於いてもある範囲幅の誤差を容認すれば、
DO電極と変換回路の互換性を含めて定数a2,a3の値はあ
る一定値に決定できる。従ってスパン校正において定数
a1を決定すればよい。
実際の製作に於いてもある範囲幅の誤差を容認すれば、
DO電極と変換回路の互換性を含めて定数a2,a3の値はあ
る一定値に決定できる。従ってスパン校正において定数
a1を決定すればよい。
実際のスパン校正において、空気飽和水中でスパン出
力Vsが安定したところで、その値をマイコン等に取り込
み定数a1を算出すればよいが、通常、DO計の設置現場で
空気飽和水の温度を一定に保つことは困難であり、か
つ、この温度変化に対して、スパン出力Vsはかなり大き
な変化を示す。ここで、（２）式より a1＝Vs−a2t−a3t2 ……（４） として、スパン出力Vs及び水温ｔを変換器に入力し、定
数a1を演算して、定数a1の安定度を確認して決定すれ
ば、空気飽和水の温度ｔが変化しても定数a1は安定して
おり、スパン校正に合理的なものとなる。
力Vsが安定したところで、その値をマイコン等に取り込
み定数a1を算出すればよいが、通常、DO計の設置現場で
空気飽和水の温度を一定に保つことは困難であり、か
つ、この温度変化に対して、スパン出力Vsはかなり大き
な変化を示す。ここで、（２）式より a1＝Vs−a2t−a3t2 ……（４） として、スパン出力Vs及び水温ｔを変換器に入力し、定
数a1を演算して、定数a1の安定度を確認して決定すれ
ば、空気飽和水の温度ｔが変化しても定数a1は安定して
おり、スパン校正に合理的なものとなる。
実際に安定値を決定するには、 1:a1の平均値 Ns:安定性判定に使用するデータ数 εs:判定値 として、この条件が成立したときの１を定数a1とする
ことにより、スパン校正を行う。このとき、データ数
Ns,サンプリング間隔及び判定値εｓは、対象とするDO
電極により適切な値とする。
ことにより、スパン校正を行う。このとき、データ数
Ns,サンプリング間隔及び判定値εｓは、対象とするDO
電極により適切な値とする。
また、ゼロ校正については、ゼロ出力の温度係数がほ
ぼゼロであるため、 Vo:ゼロ液中のDO電極出力o :Voの平均値 No:安定性判定に使用するデータ数 εo:判定値 として、この条件が成立したときのｏをゼロ出力値Vo
として記憶し、先出のスパン出力VsをVs−Voとして補正
する。
ぼゼロであるため、 Vo:ゼロ液中のDO電極出力o :Voの平均値 No:安定性判定に使用するデータ数 εo:判定値 として、この条件が成立したときのｏをゼロ出力値Vo
として記憶し、先出のスパン出力VsをVs−Voとして補正
する。
通常ゼロ校正をスパン校正の前に行う。なお、（６）
式を（５）式と同様の形にすると、ｏで除算が必要と
なり、かつ、Vo０であるため、合理的でなくなる。
式を（５）式と同様の形にすると、ｏで除算が必要と
なり、かつ、Vo０であるため、合理的でなくなる。
第１図は以上の内容を含むワンタッチ自動校正機能を
有するDO計のブロック図で、DO計のDO電極１及び温度検
出器２の出力信号はDO増幅器３及び温度変換器４でデジ
タル信号に変換されてマイコン５に取り込まれ、第２図
のフローにより測定及び校正がなされる。
有するDO計のブロック図で、DO計のDO電極１及び温度検
出器２の出力信号はDO増幅器３及び温度変換器４でデジ
タル信号に変換されてマイコン５に取り込まれ、第２図
のフローにより測定及び校正がなされる。
H.発明の効果 本発明は、上述のとおり構成されているので、次に記
載する効果を奏する。
載する効果を奏する。
ワンタッチ自動校正が実現でき、記録計のない現場で
も確実に、かつ必要最低限の時間でDO計の校正ができ
る。
も確実に、かつ必要最低限の時間でDO計の校正ができ
る。
スパン校正液の温度が校正中変化しても正確なスパン
校正ができる。
校正ができる。
定期的に自動的に行うDO計の自動校正に適用すれば、
全自動で校正及び出力確認ができ、精度の高いDO測定が
実現できる。
全自動で校正及び出力確認ができ、精度の高いDO測定が
実現できる。
第１図は本発明の実施例を示すブロック回路図、第２図
は第１図マイコンの概略フローを示すフローチャート、
第３図（イ）はDO電極の空気飽和水中の温度特性を示す
曲線図、第３図（ロ）は空気飽和水の溶存酸素濃度の温
度特性を示す曲線図である。
は第１図マイコンの概略フローを示すフローチャート、
第３図（イ）はDO電極の空気飽和水中の温度特性を示す
曲線図、第３図（ロ）は空気飽和水の溶存酸素濃度の温
度特性を示す曲線図である。
Claims (1)
- 【請求項１】溶存酸素計のスパン液出力（Vs）と水温
（ｔ）との関係式 Vs＝a1＋a2t＋a3t2 に基づいて溶存酸素計のスパン校正を行うものにおい
て、 スパン液出力及び温度をサンプリング計測して変換器に
入力し、マイコン等により前記式の定数a2,a3を一定値
として定数a1を演算し、更にこの定数a1の平均値を演算
して、この平均値を前記式の安定した定数a1としてスパ
ン校正することを特徴とする溶存酸素計の自動校正方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12509789A JP2663629B2 (ja) | 1989-05-18 | 1989-05-18 | 溶存酸素計の自動校正方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12509789A JP2663629B2 (ja) | 1989-05-18 | 1989-05-18 | 溶存酸素計の自動校正方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH02304345A JPH02304345A (ja) | 1990-12-18 |
| JP2663629B2 true JP2663629B2 (ja) | 1997-10-15 |
Family
ID=14901779
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP12509789A Expired - Lifetime JP2663629B2 (ja) | 1989-05-18 | 1989-05-18 | 溶存酸素計の自動校正方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2663629B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP6379777B2 (ja) * | 2014-07-15 | 2018-08-29 | 栗田工業株式会社 | 過酸化水素含有水の処理方法 |
| CN110687266A (zh) * | 2019-11-11 | 2020-01-14 | 广东省计量科学研究院 | 一种用于溶解氧测试仪校准的检定装置及其工作方法 |
-
1989
- 1989-05-18 JP JP12509789A patent/JP2663629B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH02304345A (ja) | 1990-12-18 |
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