JP2663118B2 - 半導体発光素子 - Google Patents
半導体発光素子Info
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Description
【発明の詳細な説明】
〔概要〕
半導体発光素子の活性層の両脇に発光阻止層としてP+
・n+・SI・n+(SIは高抵抗層)構造を作る。 〔産業上の利用分野〕 本発明は半導体発光素子、特に埋込型半導体レーザに
関し、この半導体レーザにおいて活性層の両脇に設けら
れる高抵抗層(Semi−Insulator,SI)の負性抵抗の発生
を抑えるため、第1導電型半導体層・高抵抗層・第1導
電型半導体層・第2導電型半導体層の構造を形成し、高
出力,高効率を達成する。 〔従来の技術〕 半導体高抵抗層を電流阻止層として用いた従来の半導
体レーザの断面構造は第3図に示され、図中、21はn+−
InP基板、22は活性層となるn−InGaAsP層、23と25はp+
−InP層、24は半導体高抵抗層、26はTi/Pt/Au電極、27
はAu/Ge電極、28はSiO2膜である。 レーザとしての動作は、InGaAsP層12とInP層23が形成
するヘテロ接合ダイオードに順バイアスを加え、活性層
22に電流を注入することによって行われる。このとき、
発振条件を向上させるため、活性層22を通らない漏れ電
流をできるだけ小さく抑えることが必要となる。かかる
構造の半導体レーザでは、活性層22の両脇に形成されて
いるp+・SI(高抵抗層)・n+構造によって漏れ電流が抑
制されるのである。 高抵抗層としては、n−InPに遷移金属であるFeをド
ープしたものの他に、p−InPにTiをドープしたもの、A
l InAsにFeをドープしたものなどがある。 〔発明が解決しようとする問題点〕 前記したp+・SI・n+構造には次の問題点がある。 (1)p+・SI接合の拡散電位差が低く、小さなバイアス
電圧で電流が流れ、これが漏れ電流となる。 (2)SI層の両側にp+層とn+層が形成されているため、
SI層にはp+層からホールが、またn+層からは電子が注入
され、その結果第4図に示される如き電流制御型の負性
抵抗効果(turn on)が生じ、半導体の動作バイアスは
同図の臨界電圧(Vcr)以下でなければならないという
制限を生じる。同図で、横軸にlog V、縦軸にlog Iをと
るが、VcrまでV=IRの関係が成立するが、Vcrを超える
とVを下げてもIが上昇し、交流を加えた場合にはこの
負性抵抗によって高抵抗層に大量の電流が流れ込む。 (3)p+層からZnなどのドーパントが成長時にSI層の深
くまで拡散してSIがp型になり、その結果実効的なSI層
の厚みが小になり、電流阻止効果が低下する。 本発明はこのような点に鑑みて創作されたもので、高
い拡散電位、負性抵抗効果の抑制、p型ドーパントの拡
散の抑制が実現された半導体発光素子を提供することを
目的とする。 〔問題点を解決するための手段〕 上記問題点は、半導体基板上のメサ領域に形成された
半導体活性層の両脇の部分に、半導体高抵抗層、第1導
電型半導体層および第2導電型半導体層が下から順に形
成され電流阻止層が構成されてなることを特徴とする半
導体発光素子を提供することにより解決される。 第1図は本発明実施例要部の断面図で、図中、11は第
1導電型(n+型)の半導体基板、12は活性層、13と14は
第2導電型(p型)の半導体層、15は第1導電型半導体
層、16は高抵抗層(SI層)である。 本発明の電流阻止(閉じ込め)層17は第1図の破線内
のp+・n+・SI・n+の構造をもつものである。 〔作用〕 本発明の電流閉じ込め層17は、高抵抗層16と第2導電
型半導体層14の間に第1導電型の半導体層15をもってい
る。このため、第1,第2導電型半導体層の間に大きな拡
散電位をもち、第2導電型半導体層14から注入されたキ
ャリアは第1導電型半導体層15で消滅し(例えば半導体
層14がp型で半導体層15がn+型であれば、半導体14から
入ってくるホールは、電子を多く含む半導体層15の電子
と結合して消滅する。)、高抵抗層16内に侵入しないの
で、負性抵抗効果は発生しない。さらに、第2導電型半
導体層14からのドーパンドの拡散は、第1導電型半導体
層15中で止り、負性抵抗の幅は一定に保たれる。 〔実施例〕 以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明す
る。 第2図は本発明実施例である埋込型半導体レーザの断
面図で、図中、11はn+−半導体基板(例えばn+型InP基
板)、12はn−InGaAsP活性層、13はp+−InP層、14はp+
−InP層、15はn+−InP層、16は半導体高抵抗層(SI層,
例えばFeをドープしたn−InP層)、18はTi/Pt/Au電極
(p電極)、19はAu/Ge電極(n電極)、20はSiO2膜で
ある。 一実施例では、n−InGaAsP活性層12の幅と厚さはそ
れぞれ2μmと0.15μm、高抵抗層16の厚さは2μm、
n+−InP層15の厚さは1μm、p+−InP層14の厚さは1〜
2μm、SiO2膜20の厚さは1000〜2000Åに設定した。 この実施例において、活性層12の両脇の電流阻止層17
はp+・n+・SI・n+構造のものであり、p+−InP層14とSI
層16の間にn+−InP層15が設けられているので、p電極1
8から電流を流したとき、前記した如くp+−InP層14のホ
ールがn+−InP層15に入ってもn+−InP層15には電子が多
く存在し、ホールはこの電子と結合して消滅するので電
流阻止(閉じ込め)の効果を生じ、p電極からの電流が
効率よく活性層12に注入されるものである。さらには、
n+−InP層15は結晶成長時にp+−InP層14からのドーパン
ト(Zn)の侵入を防ぐ働きもなす。 〔発明の効果〕 以上述べてきたように本発明によれば、高い拡散電
位が得られ、負性抵抗(turn on)効果を抑制し、
p型ドーパントの拡散が抑えられ、十分な電流阻止効果
が達成され、高出力、高効率の半導体レーザが提供され
る。
・n+・SI・n+(SIは高抵抗層)構造を作る。 〔産業上の利用分野〕 本発明は半導体発光素子、特に埋込型半導体レーザに
関し、この半導体レーザにおいて活性層の両脇に設けら
れる高抵抗層(Semi−Insulator,SI)の負性抵抗の発生
を抑えるため、第1導電型半導体層・高抵抗層・第1導
電型半導体層・第2導電型半導体層の構造を形成し、高
出力,高効率を達成する。 〔従来の技術〕 半導体高抵抗層を電流阻止層として用いた従来の半導
体レーザの断面構造は第3図に示され、図中、21はn+−
InP基板、22は活性層となるn−InGaAsP層、23と25はp+
−InP層、24は半導体高抵抗層、26はTi/Pt/Au電極、27
はAu/Ge電極、28はSiO2膜である。 レーザとしての動作は、InGaAsP層12とInP層23が形成
するヘテロ接合ダイオードに順バイアスを加え、活性層
22に電流を注入することによって行われる。このとき、
発振条件を向上させるため、活性層22を通らない漏れ電
流をできるだけ小さく抑えることが必要となる。かかる
構造の半導体レーザでは、活性層22の両脇に形成されて
いるp+・SI(高抵抗層)・n+構造によって漏れ電流が抑
制されるのである。 高抵抗層としては、n−InPに遷移金属であるFeをド
ープしたものの他に、p−InPにTiをドープしたもの、A
l InAsにFeをドープしたものなどがある。 〔発明が解決しようとする問題点〕 前記したp+・SI・n+構造には次の問題点がある。 (1)p+・SI接合の拡散電位差が低く、小さなバイアス
電圧で電流が流れ、これが漏れ電流となる。 (2)SI層の両側にp+層とn+層が形成されているため、
SI層にはp+層からホールが、またn+層からは電子が注入
され、その結果第4図に示される如き電流制御型の負性
抵抗効果(turn on)が生じ、半導体の動作バイアスは
同図の臨界電圧(Vcr)以下でなければならないという
制限を生じる。同図で、横軸にlog V、縦軸にlog Iをと
るが、VcrまでV=IRの関係が成立するが、Vcrを超える
とVを下げてもIが上昇し、交流を加えた場合にはこの
負性抵抗によって高抵抗層に大量の電流が流れ込む。 (3)p+層からZnなどのドーパントが成長時にSI層の深
くまで拡散してSIがp型になり、その結果実効的なSI層
の厚みが小になり、電流阻止効果が低下する。 本発明はこのような点に鑑みて創作されたもので、高
い拡散電位、負性抵抗効果の抑制、p型ドーパントの拡
散の抑制が実現された半導体発光素子を提供することを
目的とする。 〔問題点を解決するための手段〕 上記問題点は、半導体基板上のメサ領域に形成された
半導体活性層の両脇の部分に、半導体高抵抗層、第1導
電型半導体層および第2導電型半導体層が下から順に形
成され電流阻止層が構成されてなることを特徴とする半
導体発光素子を提供することにより解決される。 第1図は本発明実施例要部の断面図で、図中、11は第
1導電型(n+型)の半導体基板、12は活性層、13と14は
第2導電型(p型)の半導体層、15は第1導電型半導体
層、16は高抵抗層(SI層)である。 本発明の電流阻止(閉じ込め)層17は第1図の破線内
のp+・n+・SI・n+の構造をもつものである。 〔作用〕 本発明の電流閉じ込め層17は、高抵抗層16と第2導電
型半導体層14の間に第1導電型の半導体層15をもってい
る。このため、第1,第2導電型半導体層の間に大きな拡
散電位をもち、第2導電型半導体層14から注入されたキ
ャリアは第1導電型半導体層15で消滅し(例えば半導体
層14がp型で半導体層15がn+型であれば、半導体14から
入ってくるホールは、電子を多く含む半導体層15の電子
と結合して消滅する。)、高抵抗層16内に侵入しないの
で、負性抵抗効果は発生しない。さらに、第2導電型半
導体層14からのドーパンドの拡散は、第1導電型半導体
層15中で止り、負性抵抗の幅は一定に保たれる。 〔実施例〕 以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明す
る。 第2図は本発明実施例である埋込型半導体レーザの断
面図で、図中、11はn+−半導体基板(例えばn+型InP基
板)、12はn−InGaAsP活性層、13はp+−InP層、14はp+
−InP層、15はn+−InP層、16は半導体高抵抗層(SI層,
例えばFeをドープしたn−InP層)、18はTi/Pt/Au電極
(p電極)、19はAu/Ge電極(n電極)、20はSiO2膜で
ある。 一実施例では、n−InGaAsP活性層12の幅と厚さはそ
れぞれ2μmと0.15μm、高抵抗層16の厚さは2μm、
n+−InP層15の厚さは1μm、p+−InP層14の厚さは1〜
2μm、SiO2膜20の厚さは1000〜2000Åに設定した。 この実施例において、活性層12の両脇の電流阻止層17
はp+・n+・SI・n+構造のものであり、p+−InP層14とSI
層16の間にn+−InP層15が設けられているので、p電極1
8から電流を流したとき、前記した如くp+−InP層14のホ
ールがn+−InP層15に入ってもn+−InP層15には電子が多
く存在し、ホールはこの電子と結合して消滅するので電
流阻止(閉じ込め)の効果を生じ、p電極からの電流が
効率よく活性層12に注入されるものである。さらには、
n+−InP層15は結晶成長時にp+−InP層14からのドーパン
ト(Zn)の侵入を防ぐ働きもなす。 〔発明の効果〕 以上述べてきたように本発明によれば、高い拡散電
位が得られ、負性抵抗(turn on)効果を抑制し、
p型ドーパントの拡散が抑えられ、十分な電流阻止効果
が達成され、高出力、高効率の半導体レーザが提供され
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明実施例要部の断面図、
第2図は本発明実施例断面図、
第3図は従来例断面図、
第4図は負性抵抗を示す線図である。
第1図と第2図において、
11はn+−半導体基板、
12はn−InGaAsP活性層、
13はp+−InP層、
14はp+−InP層、
15はn+−InP層、
16は半導体高抵抗層、
17は電流阻止層、
18はp電極、
19はn電極、
20はSiO2膜である。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.半導体基板(11)上のメサ領域に形成された半導体
活性層(12)の両脇の部分に、 半導体高抵抗層(16)、第1導電型半導体層(15)およ
び第2導電型半導体層(14)が下から順に形成され電流
阻止層(17)が構成されてなることを特徴とする半導体
発光素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5542187A JP2663118B2 (ja) | 1987-03-12 | 1987-03-12 | 半導体発光素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5542187A JP2663118B2 (ja) | 1987-03-12 | 1987-03-12 | 半導体発光素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63224282A JPS63224282A (ja) | 1988-09-19 |
JP2663118B2 true JP2663118B2 (ja) | 1997-10-15 |
Family
ID=12998109
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5542187A Expired - Lifetime JP2663118B2 (ja) | 1987-03-12 | 1987-03-12 | 半導体発光素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2663118B2 (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57198687A (en) * | 1981-06-01 | 1982-12-06 | Fujitsu Ltd | Semiconductor light emitting element |
JPS61139082A (ja) * | 1984-12-11 | 1986-06-26 | Fujitsu Ltd | 半導体発光装置 |
JPS61274385A (ja) * | 1985-05-29 | 1986-12-04 | Fujitsu Ltd | 埋込型半導体レ−ザ |
-
1987
- 1987-03-12 JP JP5542187A patent/JP2663118B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57198687A (en) * | 1981-06-01 | 1982-12-06 | Fujitsu Ltd | Semiconductor light emitting element |
JPS61139082A (ja) * | 1984-12-11 | 1986-06-26 | Fujitsu Ltd | 半導体発光装置 |
JPS61274385A (ja) * | 1985-05-29 | 1986-12-04 | Fujitsu Ltd | 埋込型半導体レ−ザ |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63224282A (ja) | 1988-09-19 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |