JP2778454B2 - 半導体レーザ - Google Patents
半導体レーザInfo
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Description
を図5に示す(ELECTORONICS LETTE
RS 28th October 1982 VOL1
8 No22)。同図中、1はp側電極、2はp+ −I
nGaAsPキャップ層、3はp−InP層、4はn−
InP電流ブロック層、5はp−InP電流ブロック
層、6はp−InPクラッド層、8はi−InP拡散阻
止層、9はInGaAsP活性層、11はn−InPバ
ッファ層、12はn−InP基板、13はn側電極をそ
れぞれ示す。また、図6(a)は活性層近傍のバンド構
造を示したものである。一般にこの構造は、LPE法も
しくはMOVPE法またはMBE法あるいはこれらの組
み合わせで形成される。また、それぞれの層は所望の導
電型を得るために、p型としてはZnを、n型としては
Siを不純物として導入している。また、活性層へ固相
拡散する不純物の量を低減するために、長波長系レーザ
ではクラッド層と活性層の間に、i−InP拡散阻止層
8を挿入している。一方、可視レーザでは、n型の不純
物のクラッド層への固相拡散を防止するために、InG
aAlP層を電流狭窄層とクラッド層の間に挿入する方
法が提案されている(特開平1−251684)。しか
しながら、Znの固相拡散の速度が大きいため、図6
(b)の中の曲線14に示されるようにクラッド層のみ
に導入されたはずの不純物が活性層まで入りこんでいる
ことが多い。
ザでは活性層への不純物の拡散を十分に抑えることは困
難である。活性層へと固相拡散していった不純物は非発
光再結合の中心となるため、活性層へ注入されたキャリ
アを消費してしまう。その結果、内部吸収ロスを増大さ
せ、レーザの特性を悪化させる。また不純物の固相拡散
を防止するために、i−InP拡散阻止層の厚さを十分
に厚くすると、p−n接合面が移動した状態、いわゆる
リモートジャンクションとなって、素子特性が低下する
という問題が発生する。一方、p−InPクラッド層の
ドーピング濃度を上げてクラッド層のフェルミレベルを
価電子帯の上端に近づけると、伝導帯におけるクラッド
層と活性層とのエネルギーギャップ差が広がるので、キ
ャリアのオーバーフローを抑制できる。こうするとレー
ザの温度特性が向上するからp−InPクラッド層のZ
n濃度はなるべく高いほうが良い。しかしこの場合、従
来の半導体レーザでは不純物が活性層に固相拡散してし
まうため、Znの高濃度化に限界を生じ、温度特性向上
の障害となっていた。
解決するためになされたもので、InP系化合物半導体
からなるp型クラッド層とi−InPドーパント拡散阻
止層の間に、InPより不純物の固相拡散速度の遅い、
InGaAsもしくはInGaAsPよりなるドーパン
ト拡散阻止層を有し、さらに、ドーパント拡散阻止層の
厚みは、p型クラッド層とi−InP拡散阻止層との間
につくる量子井戸において、その準位間エネルギーがレ
ーザの発振波長のエネルギーより大きい厚さであること
を特徴とする。
Znは、その物質のバンドギャップ波長が長い程、拡散
してゆく速度が遅いといわれており、例えばInPとI
nGaAsを比較すると、Znの拡散速度は3倍程In
GaAsのほうが遅い。従ってInGaAs,あるいは
InGaAsPをInPの代わりにZnの拡散阻止層に
適用できる。しかしながら、InGaAsやInGaA
sPはInPよりもバンドギャップが小さいために、そ
のままではレーザ光を吸収してしまい、レーザの特性を
悪化させてしまう。そこで、InGaAsやInGaA
sP拡散阻止層とInPクラッド層との間で量子井戸を
形成させ、その量子準位間エネルギーがレーザの発振波
長のエネルギーより大きくなるように、InGaAsや
InGaAsP拡散阻止層の層厚を決めると、その部分
でのレーザ光の吸収は抑制できる。さらに、InGaA
s,InGaAsP拡散阻止層の層厚を、電子の第一量
子順位が存在しなくなるほど薄くすると、InGaA
s,InGaAs拡散阻止層でのレーザー光の吸収が防
止でき、それに加えてそこでのキャリアのトラップを防
止して活性層へのキャリア注入を容易にする。本発明は
以上述べた現象を利用して、InGaAsあるいはIn
GaAsPを用いた固相拡散阻止層を用いることによ
り、Znの活性層への固相拡散を防止し、かつ、クラッ
ド層のZn濃度を高めることで、レーザの温度特性を向
上させるものである。
に説明する。図1は、本発明の第1の実施例の1.55
μm帯半導体レーザーの素子構造を示す。同図中、1は
p側電極、2はp+ −InGaAsPキャップ層、3は
p−InP層、4はn−InP電流ブロック層、5はp
−InP電流ブロック層、6はp−InPクラッド層、
7はInGaAs拡散阻止層、8はi−InP拡散阻止
層、9は1.55μmの波長組成のInGaAsP活性
層、11はn−InPバッファ層、12はn−InP基
板、13はn側電極である。それぞれの層の厚さはp−
InPクラッド層6は0.7μm、InGaAs拡散阻
止層7は2.6nm、i−InP拡散阻止層8は20n
m、InGaAsP活性層9は0.1μm、n−InP
バッファ層11は0.4μmである。またp−InPク
ラッド層6中のZn濃度は5×1017cm-3になるよう
なZn原料比にしてある。この例においては、InGa
As拡散阻止層7を量子井戸と見たときの電子の第一量
子準位とホール第1量子準位のエネルギー差は波長にし
て1.3μmであり、レーザ発振波長の1.55μmと
比較して十分離されている。従って、この部分でのレー
ザ光の吸収は抑制されている。
したもので、15はInGaAs拡散阻止層7の電子の
第一量子準位、16はInGaAs拡散阻止層7のホー
ルの第一量子準位である。また、図2(b)中の曲線1
4はZn濃度プロファイルであり、そこに示されるよう
にZnの活性層への固相拡散は防止されている。尚、こ
のように極めて薄い半導体層を形成する方法としてMO
VPE法を用いた。この後LPE法を用いてDC−PB
H構造に埋め込みをおこない、半導体レーザにする。
を低減してスロープ効率を構造させるのに有効である。
第1の実施例では、共振器長300μmで前面に10%
後面に90%の低反射膜と高反射膜をつけて高出力を測
定したところ、温度25℃で閾値電流が従来の25mA
から22mAと3mA低減し、スロープ効率も0.27
W/Aから0.29W/Aと0.02W/A向上した。
は、本発明の第2の実施例の1.3μm帯半導体レーザ
ーの素子構造を示す。同図中1はp側電極、2はP+ −
InGaAsPキャップ層、3はp−InP層、4はn
−InP電流ブロック層、5はp−InP電流ブロック
層、6はp−InPクラッド層、7は1.05μmの波
長組成のInGaAsP拡散阻止層、8はi−InP拡
散阻止層、10は1.40μmの波長組成のウェルと
1.13μmの波長組成のバリアを7層重ねたInGa
AsPのMQW活性層、11はn−InPバッファ層、
12はn−InP基板、13はn側電極である。それぞ
れの層の厚さはp−InPクラッド層6は0.7μm、
InGaAsP拡散阻止層7は0.7nm、i−InP
拡散阻止層8は20nm、InGaAsPのMQW活性
層10のウェルは4.4nm、バリアは8.0nm、n
−InPバッファ層11は0.4μmである。またp−
InPクラッド層6中のZn濃度は7×1017cm-3に
なるようなZn原料比にしてある。ここで重要なこと
は、InGaAsP拡散阻止層7を量子井戸と見たとき
の電子の量子準位が存在していないことである。InG
aAsP拡散阻止層7の波長組成を1.05μmとした
場合、厚さが0.7nm以下になると電子の束縛された
量子準位は存在し得ない。従ってこの部分でのレーザ光
の吸収は抑制され、さらにキャリアのトラップが防止さ
れるため、活性層への注入が容易になる。
したもので、17はInGaAsP拡散阻止層7のホー
ルの第一量子準位である。また、図4(b)中の曲線1
4はクラッド層中のZnの濃度プロファイルであり、第
1の実施例と同様に不純物の活性層への固相拡散は防止
されている。尚、このように極めて薄い半導体層を形成
する方法として第1の実施例と同様にMOVPE法を用
いた。この後、LPE法を用いてDC−PBH構造に埋
め込みをおこない半導体レーザにする。
りやすい発振波長の短いレーザにおいて、p−InPク
ラッド層のドーピング濃度を上げたい時に特に有効であ
る。また、第2の実施例では、共振器長150μmで前
面に70%後面に90%の高反射膜をつけて光出力を測
定したところ、温度85℃での5mW出力時の電流値が
25mAから20mAと5mA特性が向上した。
の例をあげたが、本発明はDFBやDBRレーザ等にも
適用できる。
系半導体レーザでは、クラッド層とi−InPドーパン
ト拡散阻止層の間にInGaAsもしくはInGaAs
Pよりなるドーパント拡散阻止層を設けたのでクラッド
層に導入されたドーパントが活性層に拡散して非発光再
結合の中心となりレーザ特性を悪化させることをふせぐ
ことができる。
る。
図、(b)はZnの濃度プロファイルである。
る。
図、(b)はZnの濃度プロファイルである。
濃度プロファイルである。
Claims (2)
- 【請求項1】 InP系化合物半導体からなるp型及び
n型クラッド層とi−InPドーパント拡散阻止層、お
よびノンドープのInGaAsまたはInGaAsPに
より構成されるバルク型もしくは多重量子井戸型の活性
層を含む半導体レーザにおいて、前記p型クラッド層と
i−InPドーパント拡散阻止層との間に、InGaA
sもしくはInGaAsPよりなるドーパント拡散阻止
層を有することを特徴とする半導体レーザ。 - 【請求項2】 InP系化合物半導体からなるp型及び
n型クラッド層とi−InPドーパント拡散阻止層およ
びノンドープ活性層を有する半導体レーザにおいて、前
記p型クラッド層とi−InPドーパント拡散阻止層と
の間にInGaAsもしくはInGaAsPよりなるド
ーパント拡散阻止層を有し、かつ当該InGaAsもし
くはInGaAsPよりなるドーパント拡散阻止層が、
電子の量子準位が出来ない厚さであることを特徴とする
半導体レーザ。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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1994
- 1994-03-07 JP JP3552594A patent/JP2778454B2/ja not_active Expired - Fee Related
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