JP2662843B2 - ガスタービンの中空冷却翼の製造方法 - Google Patents

ガスタービンの中空冷却翼の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ガスタービンの中空
冷却翼の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ガスタービンの中空冷却翼は、
鋳造に適する材料をセラミック製の中子を用いて精密鋳
造により製作している。ところで、近年では、耐熱性に
非常に優れた材料特性を有する金属材料として、MA7
54のような酸化物分散強化合金がガスタービン翼に対
する好適な構成材として注目されている。しかし、この
酸化物分散強化合金を鋳造すると、その素材の製造上の
制約から材料特性が著しく損なわれるので精密鋳造の適
用が難しい。このことは、例えば特開昭55−1647
04号公報に開示されているように、セラミツク中子を
使用してタービンの中空冷却翼を鋳造するタービンブレ
ード製造方法についてもほぼ同様な課題がある。 これを
改善する方法として、従来、タービン翼の中空部の形状
に合致した中子を型成形により形成し、この中子の表面
に耐熱性および耐食性に優れた材料を溶射してタービン
翼の素材を形成したのち、上記中子を溶解除去し、上記
溶射素材の表面をカッタで機械加工して所定形状のター
ビン翼を製造する方法が知られている(特開昭61−2
10172号公報参照)。 しかし、溶射で形成されたタ
ービン翼の素材には溶射層中に気孔のような欠陥部を有
してこの除去がきわめて面倒である。 のため、このよ
うな酸化物分散強化合金で中空冷却翼を製作する場合、
図7で示すような合金母材101から、図8で示すよう
な中実翼102を製作した後、この中実翼102の所定
個所に放電加工を施して、図9で示すように、冷却部と
なる中空部103を形成して中空冷却翼104を製造し
ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記したような従来の
酸化物分散強化合金の中空翼の製造方法によれば、図8
に示すような中実翼102に放電加工を施して、図9に
示すような中空部103を形成しなければならないの
で、単純な中空冷却構造しか得ることができず、例え
ば、図5および図6で示すように、ピンフィン61やタ
ービュレンスプロモータ62などの中空部3を有し、冷
却性に優れた複雑な形状の中空冷却構造を付与すること
は不可能である。なお、図5は図6のVーV線に沿う断
面図である。
【0004】耐熱性に優れた上記の酸化物分散強化合金
のように、鋳造に不向きな材料を用いて図6で示すよう
な複雑冷却構造を付与するためには、図10で示すよう
に、中空冷却翼104を腹部111側と背部112側と
に分割して、それぞれを別々に製作した後、両者11
1,112をろう付け接合法や機械加圧による拡散接合
で接合しなければならない(特開平1−313602号
公報参照)。この場合に重要なことは、接合部の信頼性
である。即ち、接合強度が高く、できるだけ母材の特性
に近い状態の接合部が安定して得られることであり、そ
のためには、接合方法およびその周辺技術の確立が不可
欠である。ところが、従来の接合方法によれば、その加
圧力が例えば1MPaと低く、かつ、上記腹部111側
と背部112側がその中空凹所によって変形し易いため
両者111,112の接合部の接合強度を高めるこ
とができず、信頼性に欠けるおそれがある。
【0005】この発明は上記課題を解消するためになさ
れたもので、酸化物分散強化合金のような鋳造や溶射
不適な材料を用いながらも、複中空冷却構造を有し
かつ接合強度の信頼性が高いガスタービンの中空冷却翼
の製造方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明にるガスタービンの中空冷却翼の製造方
法は、酸化物分散強化合金からなる2分割され中空冷
翼母材の接合面に所定形状の凹部を形成する工程と、
上記両母材の接合面を互いに接合して上記凹部により形
成される所定形状の中空部に金属製の中子を封入する工
程と、上記両母材を熱間静水圧プレス(以下、HIPと
称す)拡散接合法接合・固定する工程と、上記母材内
の中子を化学的処理で除去して上記母材の外形状を所定
の翼形に成形する工程とを具備したことを特徴とする。
【0007】
【作用】この発明によれば、2分割された中空冷却翼用
の1対の母材をHIP拡散接合法で接合することによ
り、接合強度を高めて接合部の信頼性が高められる。し
かも、高温状態で等方高加圧するHIP拡散接合時にお
いては、各中空部に金属製の中子を封入した状態で接合
し、その後に中子を化学的処理で除去するので、母材に
おける中空部が高圧によって圧潰されて変形等すること
なく、所定の形状を確保させて接合することができ、し
たがって、上述したように耐熱性に非常に優れている反
面、鋳造が不適な酸化物分散強化合金等の材料を用いつ
つ、精密鋳造以上に複雑な構造で、かつ、信頼性の高い
中空冷却翼を容易に製作することができる。
【0008】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面に基づいて
説明する。図1はこの発明に係るガスタービンの中空冷
却翼の製造方法に適用される単純モデル中空冷却翼用の
母材と中子を接合前の状態で示す斜視図である。
【0009】図1において、まず、2分割されて互いに
接合される1対の中空冷却翼用母材1,2を用意する。
この母材1,2の構成材としては、たとえば耐熱性など
の材料特性に優れたMA754のような酸化物分散強化
合金が選定されており、両者1,2の接合面1a,2a
には、中空冷却翼5(後述する)の所定の中空部3を形
成するところの半割り状凹部3A,3Bが形成されてい
る。
【0010】上記両母材1,2間、つまり、上記半割り
状凹部3A,3B内に、その形状に合うように予め成形
された金属製、例えば純ニッケル製の中子4を封入した
後、両母材1,2を図2のように合体させて両者1,2
の接合面1a,2aを電子ビーム溶接などでシールした
上、両母材1,2をHIP拡散接合法により接合・固定
して一体母材7を得る(図3)。このHIP拡散接合法
は既述のように高温、等方高加圧(例えば100〜15
0MPa)を特徴としているので、接合部6の接合強度
は母材1,2と同等の高いものとなり、特に、接合面1
a,2aの形状が曲面のような場合でも、適正な接合強
度が確保される。また、母材1,2の各半割り状凹部3
A,3Bで形成される中空部3内には中子4が封入され
ているので、上記HIP拡散接合法による接合時の高加
圧によって圧潰されて変形等することがなく、形状が複
雑であっても、中空部3の寸法精度および形状精度を優
れたものとすることができる。なお、上記中子4は母材
1,2と熱膨張率が近似し、かつHIP拡散接合法によ
る接合時に母材1,2と反応して浸食しないことが重要
であり、これらの点から考えて、上述のような純ニッケ
ル製が好ましい。
【0011】上記のようなHIP拡散接合法による両母
材1,2の接合・固定後、端部を切断し、上記中子4を
化学的処理して溶出することにより、一体母材7に、図
3に示すような所定形状の中空部3が残存する。上記一
体母材7を図4のように所定の外形状となるように加工
することによって、所望形状の中空冷却翼5が製作され
る。ここで、上記中子4を溶出させる溶剤としては、上
記母材1,2に全く反応しないものを選ぶ必要があり、
この母材1,2の構成材として酸化物分散強化合金であ
るMA754を使用した場合、このMA754を浸食す
ることのない硝酸が好適である。
【0012】上記製造方法に基づき、具体的に複雑中空
冷却翼を製作して母材1,2の接合面1a,2aを観察
してみたところ、全面が良好に接合されており、接合部
6の判別もできない程度に一体化されていた。また、ミ
クロ組織観察により、両母材1,2の結晶粒が接合面を
またいで成長していることを確認した。さらに、その
時、図5および図6で示すピンフィン61やタービュレ
ンスプロモータ62などを含む中空部3の寸法も精確に
保たれており、精密鋳造に優る程の複雑冷却翼を得るこ
とができ、ガスタービンの高温化・高能率化に寄与する
ことができる。
【0013】なお、接合面1a,2aの粗度を鏡面仕上
程度まで小さくしておくと、常温はもとより、1000
°Cにおいても、接合部6に母材1,2と同等の引張強
度が付与されることが判った。
【0014】
【0015】さらに、上記母材1,2の中空部3内に中
子4を封入する際に、母材1,2と中子4との間に第3
の材料を封入し、HIP拡散接合法で母材1,2を接合
してから中子4を溶出させる方法をとれば、内壁が上記
第3の材料で構成され、外壁が母材1,2で構成された
新規な中空冷却翼を製作することもできる。
【0016】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、酸化
物分散強化合金からなる2分割された母材の接合面に形
成された中空部に金属製中子を封入してから両母材を
HIP拡散接合法で接合した後、中子を化学的処理にて
除去するようにしたので、母材の接合強度を高て接
部の信頼性を向上させるとともに、HIP拡散接合時に
おける中空部の圧潰などの変形を防止することができ
る。したがって、鋳造や溶射が不適で耐熱性などに優
れた材料でもって複雑な構造の中空冷却翼製作が可能
であり、ガスタービンの高温化および高効率化に寄与
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るガスタービンの中空冷却翼の製
造方法の一実施例を示す単純モデル翼の母材接合前の斜
視図である。
【図2】同実施例における母材の接合状態を示す斜視図
である。
【図3】同実施例における母材の接合後に中子を溶出さ
せた状態を示す斜視図である。
【図4】同実施例において成形された中空冷却翼の単純
モデルを示す斜視図である。
【図5】複雑中空冷却構造の一例を示し、図6のVーV
線に沿う断面図である。
【図6】複雑中空冷却構造の一例を示す構成図である。
【図7】従来の酸化物分散強化合金の中空冷却翼の製造
方法に用意される母材を示す外観斜視図である。
【図8】図7に示す母材を成形した中実翼を示す外観斜
視図である。
【図9】図8に示す中実翼に中空部を形成した中空冷却
翼を示す外観斜視図である。
【図10】複雑中空冷却構造を製作するための1対の母
材を示す斜視図である。
【符号の説明】
1,2 母材 1a,2a 接合面 3 中空部 4 中子 6 接合部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−313602(JP,A) 特開 昭55−164704(JP,A) 特開 昭61−210172(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化物分散強化合金からなる2分割され
    た中空冷却翼母材の接合面に所定形状の凹部を形成する
    工程と、上記両母材の接合面を互いに接合して上記凹部
    により形成される所定形状の中空部に金属製の中子を封
    する工程と、上記両母材を熱間静水圧プレス拡散接合
    法で接合・固定する工程と、上記母材内の中子を化学的
    処理で除去して上記母材の外形状を所定の翼形に成形す
    工程とを具備したことを特徴とするガスタービンの中
    空冷却翼の製造方法。
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