JP2662346B2 - 光電子増倍管 - Google Patents

光電子増倍管

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JP2662346B2 JP4228649A JP22864992A JP2662346B2 JP 2662346 B2 JP2662346 B2 JP 2662346B2 JP 4228649 A JP4228649 A JP 4228649A JP 22864992 A JP22864992 A JP 22864992A JP 2662346 B2 JP2662346 B2 JP 2662346B2
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良純 渥美
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の測定光を独立か
つ同時に検出し、電気信号として出力する光電子増倍管
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】マイクロタイタプレート(MTP)を用
いる蛍光の測定や、複数のレーザー光の同時測定などに
おいては、独立して複数の測定光を同時に検出すること
が要望されている。この要望に対しては、マルチアノー
ド型と呼ばれる光電子増倍管が従来から用いられてい
る。
【0003】図6〜図8は従来のマルチアノード型光電
子増倍管の一例を示している。この光電子増倍管のハウ
ジングであるガラスバルブ1は、その一端面に複数の入
射窓2が正方配列で形成されており、複数の測定光を受
光できるようになっている。各入射窓2の内側には、入
射測定光を光電子に変換するための光電面3が形成され
ている。ガラスバルブ1の内部には、複数の光電面3に
対向する位置に1枚の集束電極4が配置されており、そ
こに各光電面3に対応して開口5が設けられている。こ
の集束電極4の開口5はそれぞれ、光電面3からの光電
子を対応のダイノード列6に導くための入口となる。ダ
イノード列6において、光電子は各段のダイノード7の
二次電子放出効果により増倍され、その増倍された二次
電子は最終的に出力信号として陽極8で捕獲される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したような従来の
光電子増倍管においては、各ダイノード列6のダイノー
ド7間に間隙が形成されているため、この間隙から二次
電子の一部が横方向に漏出する場合がある。図8には、
第1段のダイノード7′と第2段のダイノード7との間
から横方向に漏出した漏れ電子が点線の矢印で示されて
いる。この漏れ電子は、隣接のダイノード列6のダイノ
ード7間に混入し、いわゆるクロストーク(漏話)を生
じさせる。かかるクロストークは、各ダイノード列6の
独立性を損ね、測定光の検出精度を低下させるものであ
る。
【0005】そこで、本発明の目的は、漏れ電子による
ダイノード列相互間のクロストークを防止することので
きるマルチアノード型光電子増倍管を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、複数の測定光がそれぞれ入射される複数
の入射窓を一端面に有している透光性の密閉容器と、こ
れらの入射窓の内側にそれぞれ形成された複数の光電面
と、これらの光電面に対向する位置にそれぞれ配設され
た複数のダイノード列とを備える光電子増倍管におい
て、隣合うダイノード列間に、ダイノードからの漏れ電
子を遮断するシールド手段を設けたことを特徴としてい
る。
【0007】このシールド手段としては、隣合うダイノ
ード列の間であって、所定の段のダイノードの側部に配
置されたシールド板が好ましい。
【0008】また、一のダイノード列におけるダイノー
ドからの漏れ電子が隣接のダイノード列におけるダイノ
ードの二次電子放出面の背面により遮断されるように、
複数のダイノード列を配置しても良い。
【0009】
【作用】上記構成においては、ダイノード列間に設けら
れたシールド板等のシールド手段により、ダイノード列
から漏出した二次電子が遮断され、隣接のダイノード列
内への混入が防止される。これにより、漏れ電子による
ダイノード列相互間のクロストークが防止され、各ダイ
ノード列の独立性が向上する。
【0010】
【実施例】以下、図面と共に本発明の好適な実施例につ
いて詳細に説明する。なお、先に説明した従来構成と同
一又は相当部分には同一符号を付けることとする。
【0011】図1及び図2は本発明に従った第1の実施
例のマルチアノード型光電子増倍管を示している。図に
おいて、符号1は、透光性の密閉容器、具体的にはガラ
スバルブであり、その一端面には、図6に示したものと
同様に、複数の測定光がそれぞれ入射される複数の入射
窓2が4×4の正方配列で形成されている。各入射窓2
の内側には光電面3が形成され、また、各光電面3に対
向してダイノード列6が配置されている。光電面3とダ
イノード列6との間には1枚の集束電極4が配置され、
各ダイノード列6の入口部に相当する部分には開口5が
形成されている。
【0012】各ダイノード列6は同一構成であり、複数
のダイノード7を交互に段組みして構成されている。よ
り詳細には、各ダイノード7の湾曲壁部の凹面が二次電
子放出面となっているが、各ダイノード列6において、
隣合うダイノード7はその二次電子放出面が互いに対向
するように配置されている。同じ段に位置するダイノー
ド7は1枚の導電性の支持板9によって支持されてお
り、同一の正電圧が印加されるようになっている。最終
段のダイノード7″は板状であり、その前部には、そこ
から出射される二次電子を収集するための網状の陽極8
が配置されている。
【0013】これらのダイノード列6は、同じ段に位置
するダイノード7の二次電子出射口が同方向に向くよう
に配列されている。例えば、第1段のダイノード7′に
ついては、その二次電子出射口が図2のX軸方向に向け
られている。ここで、X軸方向に一列に整列されたダイ
ノード列6を一グループとして、それぞれをグループ
A、グループB、グループC、グループDと称する。
【0014】この第1の実施例では、隣合うグループ
A,B間、グループB,C間及びグループC,D間のそ
れぞれに、導電性のシールド板10がダイノード列6の
段毎に配置されている。シールド板10は支持板9の下
面に垂直に溶接等によって取り付けられている。図3
は、シールド板10の配置状態を詳細に示した部分斜視
図であり、明瞭化のために、支持板9を省略して示した
図である。
【0015】次に、このような構成において、本発明の
光電子増倍管の作用について説明する。複数の入射窓2
にそれぞれ測定光が入射すると、各測定光は光電面3に
より光電子に変換される。この光電子は集束電極4の開
口5を通って対応のダイノード列6の第1段のダイノー
ド7′に入射し、その二次電子放出面に衝突すること
で、二次電子が放出される。この二次電子は更に第2段
以降のダイノード7により順次増倍され、最終的に陽極
8で収集されて出力信号として光電子増倍管の外部に出
力される。
【0016】ここで、グループCの中のダイノード列
6′についてみると(図2参照)、二次電子がダイノー
ド列6′内を伝播中、その二次電子の一部がダイノード
7間の間隙から横方向(図2ではY軸方向)に漏出す
る。しかしながら、この漏れ電子の進行方向にはシール
ド板10が設置されているため、この漏れ電子はシール
ド板10により遮断される。従って、隣接のダイノード
列6におけるダイノード7間の間隙に漏れ電子が入り込
むことはなく、クロストークの発生が防止される。これ
は、ダイノード列6′の場合に限られず、他のダイノー
ド列6でも同様である。
【0017】また、ダイノード7の二次電子出射口から
X軸方向に発せられる二次電子は、その大部分が次段の
ダイノード7に入射する。しかし、図1で点線の矢印で
示すように、極めて僅かではあるが、二次電子の一部が
次段のダイノード7の上端を越えてX軸方向に漏洩す
る。このX軸方向の漏れ電子は同グループ内の隣接のダ
イノード列6に向かって進むが、隣接のダイノード列6
の同段に位置するダイノード7の二次電子放出面の背面
に衝突するため、漏れ電子が隣接のダイノード列6内に
混入することはない。よって、このX軸方向の漏れ電子
によってもクロストークは生じない。
【0018】従って、各ダイノード列6の分離性、独立
性は極めて優れており、各入射窓2に入射した測定光の
検出結果は、他の測定光による影響による影響を受けて
いない精度の高いものとなる。
【0019】上記第1の実施例では、シールド板10が
全段に設けられているが、漏れ電子の遮断はダイノード
列6の上段ほど効果があるので、上段部、例えば第1段
〜第3段のみにシールド板10を設置するようにしても
良い。
【0020】上記実施例では、シールド板10を設置す
ることで横漏れ電子の遮断を図っているが、ダイノード
列6を図4に示すような配列とすることによっても、横
漏れ電子の遮断を行うことができる。図4の配列は、各
ダイノード列6におけるダイノード7の二次電子放出面
を、X軸方向及びY軸方向において当該ダイノード列に
隣接するダイノード列におけるダイノードの二次電子放
出面の向きと90度異なるように配置したものである。
即ち、図4の符号6aで示すダイノード列における第1
段のダイノード7′はX軸方向に二次電子を出射し、符
号6bで示すダイノード列における第1段のダイノード
7′はY軸方向に二次電子を出射するように配列されて
いる。このような配列においては、ダイノード列6のダ
イノード7間から横方向に漏出した二次電子は、点線の
矢印で示すように、隣接するダイノード7の二次電子放
出面の背面に衝突し、そのダイノード7の属するダイノ
ード列6内に混入することはなく、従って、ダイノード
列相互間のクロストークが防止される。
【0021】上記の2つの実施例における光電子増倍管
のダイノード列6は2次元配列となっているが、その中
のX軸方向又はY軸方向に沿う一グループのみを取り出
した形態、即ち、図5の(a)、(b)又は(c)に示
すような一次元配列のダイノード列であっても、クロス
トーク防止効果は二次元配列の場合と同様である。
【0022】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、複数の
ダイノード列相互間の漏れ電子によるクロストークが防
止され、ダイノード列の独立性は非常に高いものとな
る。従って、本発明による光電子増倍管を用いて複数の
測定光を同時に検出する場合、各測定光の検出結果は分
離性がよく、高精度のものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるマルチアノード型光電子増倍管の
第1実施例を示す縦断面図である。
【図2】図1のA−A線に沿っての横断面図である。
【図3】第1の実施例の光電子増倍管におけるシールド
板の配置を詳細に示す斜視図である。
【図4】本発明による光電子増倍管の第2の実施例を示
す、図2と同様な断面図である。
【図5】(a)〜(c)はそれぞれ、本発明が適用され
た一次元配列のダイノード列を示す概略説明図である。
【図6】従来一般のマルチアノード型光電子増倍管の平
面図である。
【図7】図6のB−B線に沿っての縦断面図である。
【図8】図7のC−C線に沿っての横断面図である。
【符号の説明】
1…ガラスバルブ(密閉容器)、2…入射窓、3…光電
面、4…集束電極、5…開口、6,6′,6a,6b…
ダイノード列、7,7′,7″…ダイノード、8…陽
極、9…支持板、10…シールド板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 犬塚 雅之 静岡県浜松市市野町1126番地の1 浜松 ホトニクス株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−261664(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の測定光がそれぞれ入射される複数
    の入射窓を一端面に有している透光性の密閉容器と、前
    記複数の入射窓の内側にそれぞれ形成された複数の光電
    面と、前記複数の光電面に対向する位置にそれぞれ配設
    された複数のダイノード列とを備える光電子増倍管にお
    いて、 一の前記ダイノード列におけるダイノードからの漏れ電
    子が隣接の前記ダイノード列におけるダイノードの二次
    電子放出面の背面により遮断されるよう前記複数のダイ
    ノード列を配置したことを特徴とする光電子増倍管。
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