JP2660420B2 - クランクシャフトのセンタ穴加工装置 - Google Patents

クランクシャフトのセンタ穴加工装置

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JP2660420B2
JP2660420B2 JP63083578A JP8357888A JP2660420B2 JP 2660420 B2 JP2660420 B2 JP 2660420B2 JP 63083578 A JP63083578 A JP 63083578A JP 8357888 A JP8357888 A JP 8357888A JP 2660420 B2 JP2660420 B2 JP 2660420B2
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、クランクシャフトの端面に高い精度でセン
タ穴を加工するセンタ穴加工装置に関するものである。
従来技術 クランクシャフトは、ジャーナル部に対して偏心して
設けられたクランクピンおよび連接棒を介してピストン
と連結され、そのピストンの往復運動に伴って回転駆動
されることによりエンジンの軸出力を取り出すもので、
高い強度や剛性,耐摩耗性等が要求される。このため、
かかるクランクシャフトの製造に際しては、一般に、所
定の形状に鍛造された機械構造用炭素鋼等から成るクラ
ンクシャフトに対して、焼入れ,焼戻しによる熱処理を
施すことによりその機械的強度を改善し、その後、その
熱処理に伴う歪取りを行った後ジャーナル部やクランク
ピンなどの研削加工を行うようにしているのが普通であ
るが、クランクピンの研削加工に伴ってクランクシャフ
トが変形し、端面に予め設けられたセンタ穴とジャーナ
ル部の軸心とがずれて、クランクピンのストロークに誤
差やばらつきが生じたり、各部で振れが発生したりする
問題があった。なお、かかるクランクシャフトの変形
は、クランクピンの表層部が削り取られることによっ
て、熱処理の際に生じた残留応力が解放されるためと考
えられる。
これに対し、上記クランクピンの研削加工後、すなわ
ちクランクシャフトが変形した後に、ジャーナル部の研
削加工等に際して加工基準となるセンタ穴を、ジャーナ
ル部の軸心と一致させるように改めて加工し直すことが
考えられている。これは、クランクシャフトの端面にセ
ンタ穴を最初に形成する場合と同様に、ジャーナル部に
おいてクランクシャフトを固定し、端面に対向して設け
られたセンタドリル等の回転工具を相対的に接近させて
センタ穴を修正するものである。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、上記のようにジャーナル部を固定して
センタ穴を修正する場合には、そのジャーナル部の寸法
誤差や真円からのずれ等に起因して、そのジャーナル部
の軸心と回転工具の中心線とがずれると、センタ穴もジ
ャーナル部の軸心からずれてしまい、必ずしも充分に満
足し得る精度が得られないという問題があった。
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、そ
の目的とするところは、ジャーナル部の軸心に対して高
い精度で一致するセンタ穴を加工できるようにすること
にある。
課題を解決するための手段 かかる目的を達成するために、本発明は、クランクシ
ャフトのセンタ穴を加工する装置であって、(a)前記
クランクシャフトのジャーナル部を軸心まわりの回転可
能に支持する支持装置と、(b)その支持装置によって
支持された前記クランクシャフトを前記軸心まわりに回
転駆動する回転駆動手段と、(c)前記支持装置によっ
て支持された前記クランクシャフトの端面に対向して前
記軸心方向の相対移動可能に配設され、そのクランクシ
ャフトの回転時に、自身が回転駆動されつつその端面に
押圧されることにより前記センタ穴を加工する回転工具
とを有することを特徴とする。
作用および発明の効果 このようなクランクシャフトのセンタ穴加工装置にお
いては、支持装置によりジャーナル部を回転可能に支持
されたクランクシャフトが、回転駆動手段によってその
ジャーナル部の軸心まわりに回転駆動される際に、その
クランクシャフトの端面に回転工具が押圧されることに
よってセンタ穴が加工される。このため、ジャーナル部
の寸法誤差等により、その軸心と回転工具の中心線とが
ずれても、その回転工具による加工はジャーナル部の軸
心を中心として行われることとなり、その軸心と高い精
度で一致するセンタ穴が形成されるようになる。
なお、かかるセンタ穴加工装置は、前記クランクピン
の研削加工後にセンタ穴を修正する場合に好適に用いら
れるが、クランクシャフトの端面に最初にセンタ穴を形
成する場合等にも同様に利用され得るものである。
実施例 以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明
する。
先ず、第1図に示されているクランクシャフト8は、
自動車の4気筒エンジンに用いられるもので、5箇所の
ジャーナル部10a,10b,10c,10d,10eと、4本のクランク
ピン12a,12b,12c,12dとを備えているとともに、各クラ
ンクピン12a,12b,12c,12dの反対側にはそれぞれカウン
タウェイト14a,14b,14c,14dが設けられている(以下、
特に区別しない場合には、それぞれ単にジャーナル部1
0,クランクピン12,カウンタウェイト14という)。ま
た、このクランクシャフト8の両端部には、それぞれフ
ロント軸16,リヤフランジ18が設けられているととも
に、両端面の中央にはねじ穴20,パイロット穴22が形成
されている。上記フロント軸16には、一対のプーリーが
それぞれスラスト面24,26に当接させられ、且つキー溝2
8,30に嵌め入れられた回止めキーにより相対回転が阻止
された状態で、ねじ穴20にボルトが締め付けられること
によって取り付けられる一方、リヤフランジ18には、フ
ライホイールがスラスト面32に密着させられた状態でね
じ穴34にボルトが締め付けられることによって一体的に
固設される。また、パイロット穴22にはベアリングが配
設される。上記ねじ穴20,パイロット穴22の開口部36,38
は何れもテーパ面とされ、センタ穴として利用される。
さらに、上記フロント軸16の基端部外周面には、90゜間
隔で4つの平坦面40が形成されている。
そして、かかるクランクシャフト8は、機械構造用炭
素鋼などの素材を所望する形状、すなわち上記ジャーナ
ル部10,クランクピン12,カウンタウェイト14,フロント
軸16,およびリヤフランジ18を有する形状に鋳造成形し
た後、第2図に示されている加工工程に従って加工され
る。すなわち、上記鋳造成形されたクランクシャフト8
は、先ず、所望する機械的強度が得られるように高周波
焼入れおよび焼戻しによる熱処理が施され、その後、そ
の熱処理による歪測定および歪取りが行われる。続い
て、両端のジャーナル部10a,10eを基準として、すなわ
ちそれ等のジャーナル部10a,10eを固定して、クランク
シャフト8の両端面に対向して配設された回転工具によ
り前記ねじ穴20,パイロット穴22を形成する。また、前
記リヤフランジ18にはねじ穴34を加工するとともに、フ
ロント軸16の基端部には90゜間隔で面取りを施して前記
4つの平坦面40を形成する。
次に、上記形成されたねじ穴20,パイロット穴22の開
口部36,38を基準として、すなわち一対のセンタをそれ
等の開口部36,38に係合させてクランクシャフト8を回
転させつつ、前記ジャーナル部10に溝入れおよびローラ
掛けを行った後、両端のジャーナル部10a,10eのみに中
仕上げ研削加工を行う。この中仕上げ研削加工は、続い
て行われるクランクピン12の研削加工やセンタ穴の修正
およびパイロット穴22の仕上げ加工の加工精度を高める
ためのもので、ジャーナル部10a,10eはそれ等の加工が
行われる際の基準となる。
すなわち、次のクランクピン12の研削加工は、ジャー
ナル部10a,10eを固定して、それ等の軸心からクランク
ピン12のストロークの半分だけ離間した位置において、
そのクランクピン12に対して研削加工が施されるのであ
り、また、その後に行われるセンタ穴の修正およびパイ
ロット穴22の仕上げ加工では、ジャーナル部10a,10eに
おいてクランクシャフト8を回転可能に支持し、そのク
ランクシャフト8を回転させつつ端面に対向して設けら
れた回転工具によって前記開口部36,38を修正するとと
もに、パイロット穴22を仕上げ加工するのである。この
開口部36,38の修正により、それ等の中心線は上記ジャ
ーナル10a,10eの軸心と一致させられる。
ここで、上記クランクピン12の研削加工に続いてセン
タ穴の修正を行うのは、クランクピン12の研削加工によ
ってクランクシャフト8が変形し、先に加工されたねじ
穴20,パイロット穴22の中心線とジャーナル部10の軸心
とがずれてしまうため、そのままでそれ等のねじ穴20,
パイロット穴22を開口部36,38を基準として後工程の加
工を行うと、加工誤差が生じてしまうからである。上記
クランクピン12の研削加工に伴うクランクシャフト8の
変形は、本発明者の実験によれば、第1図において中央
部が上方へ凸となるように湾曲するもので、これは、前
記熱処理によってクランクピン12に生じた残留応力が、
研削加工による表層部の削除によって解放されるために
生じる現象と考えられる。
その後、上記修正された開口部36,38を基準としてク
ランクシャフト8を回転させつつ、前記フロント軸16,
リヤフランジ18,および中央のジャーナル部10cを挟んで
相対向する一対のスラスト面42に研削加工を行うととも
に、全てのジャーナル部10に仕上げ研削加工を行い、更
に、クランクシャフト8の回転を止めて前記キー溝28,3
0の溝削りを行う。そして、最後にカウンタウェイト14
のバランス取りおよびペーパラップ仕上げを行って一連
の加工は終了する。これにより、前記第1図に示されて
いるクランクシャフト8が得られる。
このようにすれば、クランクピン12の研削加工に続い
て両端のジャーナル部10a,10eの軸心とセンタ穴とが一
致するように開口部36,38が修正され、その修正された
開口部36,38を基準としてジャーナル部10の仕上げ研削
加工が行われるため、それ等のジャーナル部10を基準と
して回転駆動されるクランクシャフト8のクランクピン
12のストローク精度が向上させられる一方、クランクピ
ン12の研削加工後にジャーナル部10が研削加工されると
ころから、各部の振れも低減される。
これに対し、前記クランクピン12に研削加工を行った
ままのクランクシャフト8を、例えば両端のジャーナル
部10a,10eを基準として回転駆動すると、クランクピン1
2の研削加工に伴うクランクシャフト8の変形により、
他のジャーナル部10b,10c,10d,およびフロント軸16にお
いて何れも振れが発生する。また、かかるクランクシャ
フト8のセンタ穴、すなわち開口部36,38を修正するこ
となく、それ等を基準としてジャーナル部10に研削加工
を行うと、クランクシャフト8の変形に伴う芯ずれによ
って研削取代が偏り、クランクピン12のストロークが変
化してしまうのである。
ところで、上記センタ穴の修正およびパイロット穴22
の仕上げ加工は、例えば第3図に示されるセンタ穴加工
装置によって好適に行われるか。かかるセンタ穴加工装
置は本発明の一実施例を成すものであり、以下、このセ
ンタ穴加工装置について詳細に説明する。
第3図において、基台44上には、前記クランクシャフ
ト8を回転可能に支持する支持装置46と、その左側に配
設されたフロント側回転加工装置48と、支持装置46の右
側に配設されたリヤ側回転加工装置50とが設けられてい
る。支持装置46は、基台44に固設された一対の固定Rや
げん52,54と、その固定Rやげん52,54の上方にそれぞれ
上下方向の移動可能に配設された可動Rやげん56,58
と、それ等の可動Rやげん56,58を上下方向へ駆動する
駆動シリンダ60,62とを備えている。固定Rやげん52,54
および可動Rやげん56,58の先端は、何れも前記ジャー
ナル部10と略同じ曲率の円弧面とされており、それ等の
間にクランクシャフト8のジャーナル部10a,10eが軸心
まわりの回転可能に支持される。なお、Rやげん52,54,
56,58とジャーナル部10a,10eとの摺動部には潤滑剤が供
給されるようになっている。また、かかる支持装置46の
中間位置には、ジャーナル部10cの外側においてクラン
クアームと係合させられることにより、クランクシャフ
ト8の軸方向の位置決めを行う位置決め装置64が配設さ
れている。
一方、前記フロント側回転加工装置48は、第4図に拡
大して示されているように、先端に回転工具としてのセ
ンタ修正用カッタ66が取り付けられたスピンドル68と、
先端に一対のケレー70,72が取り付けられたスリーブ74
とを備えている。スピンドル68は、前記支持装置46によ
って回転可能に支持されたクランクシャフト8の回転中
心線上、すなわちジャーナル部10a,10eの軸心の延長線
上に、軸心方向の移動可能かつ軸心まわりの回転可能に
配設されており、上記センサ修正用カッタ66はクランク
シャフト8のフロント側端面に対向させられている。ま
た、このスピンドル68の中間部には、スプライン嵌合を
介してプーリ76が軸心方向の相対移動可能かつ軸心まわ
りの相対回転不能に連結されているとともに、スピンド
ル68の後端部には、プーリ76に固設されるとともにケー
ス78によって回転可能に支持されたシリンダ80のピスト
ン82が一体的に固設されている。プーリ76は、前記第3
図に示されている駆動モータ84によって回転駆動される
ようになっており、これにより、スピンドル68更にはセ
ンタ修正用カッタ66は回転駆動され、その状態で上記シ
リンダ80によって前進駆動されることにより、クランク
シャフト8のフロント側端面に形成されたねじ穴20の開
口部36に対してセンタ修正加工が行われる。上記ケース
78は前記基台44に一体的に固設されている。
また、前記スリーブ74は、前記スピンドル68の外側に
軸心方向の相対移動可能かつ軸心まわりの相対回転可能
に嵌合されているとともに、前記基台44に固設されたケ
ース86をシリンダハウジングとするシリンダ88のピスト
ン90内に、軸心方向の相対移動不能かつ軸心まわりの相
対回転可能に配設されている。かかるシリンダ88によっ
てスリーブ74が前進駆動されることにより、その先端に
取り付けられた一対のケレー70,72は、第5図に示され
ているように前記フロント軸16の基端部に設けられた平
坦面40と係合させられる。また、スリーブ74の後端部に
は、スプライン嵌合を介して歯車92が軸心方向の相対移
動可能かつ軸心まわりの相対回転不能に連結されてお
り、この歯車92が図示しない駆動モータによって回転駆
動されることにより、上記ケレー70,72と係合させられ
たクランクシャフト8は、前記支持装置46によって支持
されたジャーナル部10a,10eの軸心まわりに回転駆動さ
れる。上記ケレー70,72,スリーブ74,シリンダ88,歯車9
2,およびその歯車92を回転駆動する図示しない駆動モー
タを含んでフロント側の回転駆動手段93が構成されてい
る。
また、前記リヤ側回転加工装置50は、第6図に拡大し
て示されているように、先端に回転工具としてのコンビ
ネーションツール94が取り付けられたスピンドル96と、
先端に複数の係合ピン98が突設されたスリーブ100とを
備えている。スピンドル96は、前記支持装置46によって
回転可能に支持されたクランクシャフト8の回転中心線
上において、ケース102をシリンダハウジングとするシ
リンダ104のピストン106内に、軸心方向の相対移動不能
かつ軸心まわりの相対回転可能に配設されており、上記
コンビネーションツール94はクランクシャフト8のリヤ
側端面に対向させられている。また、このスピンドル96
の後端部には、スプライン嵌合を介してプーリ108が軸
心方向の相対移動可能かつ軸心まわりの相対回転不能に
連結されており、このプーリ108は前記第3図に示され
ている駆動モータ110によって回転駆動される。これに
より、スピンドル96更にはコンビネーションツール94は
回転駆動され、その状態で上記シリンダ104によって前
進駆動されることにより、クランクシャフト8のリヤ側
端面に形成されたパイロット穴22の仕上げ加工および開
口部38に対するセンタ修正加工が連続的に行われる。コ
ンビネーションツール94は、パイロット穴22の内面加工
を行うための刃具と、開口部38のテーパ面を加工するた
めの刃具とを一体的に備えている。また、上記ケース10
2は前記基台44に一体的に固設されている。
一方、上記スリーブ100は、ケース112内に前記スピン
ドル96と同一軸心まわりの回転可能に保持されており、
そのケース112はガイドロッド114によりスピンドル96の
軸心と平行な前後方向、すなわち第6図における左右方
向の移動可能に支持されている。このケース112にはシ
リンダ116の出力ロッドが連結されており、かかるシリ
ンダ116によってケース112が前進駆動されることによ
り、上記スリーブ100の先端に突設された複数の係合ピ
ン98は、前記クランクシャフト8のリヤフランジ18に形
成されたねじ穴34内に挿入される。係合ピン98はねじ穴
34に対応して突設されているのである。また、かかるス
リーブ100には歯車118が一体に設けられており、歯車12
0,連結ロッド122,歯車124,126を介して駆動モータ128に
より回転駆動される。これにより、前記係合ピン98と係
合させられたクランクシャフト8は、前記支持装置46に
よって支持されたジャーナル部10a,10eの軸心まわりに
回転駆動される。上記係合ピン98,スリーブ100,シリン
ダ116,歯車118,120,124,126,連結ロッド122,および駆動
モータ128を含んでリヤ側の回転駆動手段130が構成され
ている。なお、上記連結ロッド122と歯車124とはスプラ
イン嵌合を介して連結されており、前記スピンドル96の
軸心と平行な方向の相対移動が許容されている。
そして、以上のように構成されたセンタ穴加工装置を
用いて、前記クランクシャフト8の両センタ穴にセンタ
修正加工を行う際には、先ず、支持装置46によりクラン
クシャフト8のジャーナル部10a,10eを回転可能に支持
した状態で、センタ修正加工を行う側の端部と反対側の
端部に配設された回転駆動手段93または130によりその
クランクシャフト8を回転駆動しつつ、コンビネーショ
ンツール94またはセンタ修正用カッタ66を前進させて加
工する。すなわち、リヤ側のセンタ穴であるパイロット
穴22の開口部38にセンタ修正加工を行う場合には、フロ
ント側の回転駆動手段93によりクランクシャフト8を回
転駆動しつつ、コンビネーションツール94によって開口
部38にセンタ修正加工を行う一方、フロント側のセンタ
穴であるねじ穴20の開口部36にセンタ修正加工を行う場
合には、リヤ側の回転駆動手段130によりクランクシャ
フト8を回転駆動しつつ、センタ修正用カッタ66によっ
て開口部36にセンタ修正加工を行うのである。なお、コ
ンビネーションツール94によってリヤ側のセンタ穴であ
る開口部38にセンタ修正加工が行われる際には、パイロ
ット穴22に対する仕上げ加工も同時に行われる。
このように、本実施例のセンタ穴加工装置は、支持装
置46によってクランクシャフト8を回転可能に支持する
とともに、回転駆動手段93,130によってそのクランクシ
ャフト8をジャーナル部10a,10eの軸心まわりに回転駆
動しつつ、センタ修正用カッタ66、コンビネーションツ
ール94を前進させて両端面にセンタ修正加工を行うよう
になっているため、ジャーナル部10a,10eの寸法誤差等
により、その軸心とセンタ修正用カッタ66,コンビネー
ションツール94の中心線とがずれても、それ等のセンタ
修正用カッタ66,コンビネーションツール94による加工
はジャーナル部10a,10eの軸心を中心として行われるこ
ととなり、このようにして修正された両センタ穴はジャ
ーナル部10a,10eの軸心と高い精度で一致させられる。
これにより、前記クランクピン12のストローク精度が一
層向上させられる。
また、本実施例ではクランクシャフト8のフロント側
およびリヤ側にそれぞれ回転駆動手段93,130が設けら
れ、フロント側のセンタ修正加工を行う際にはリヤ側の
回転駆動手段130により、また、リヤ側のセンタ修正加
工を行う際にはフロント側の回転駆動手段93により、そ
れぞれクランクシャフト8を回転駆動するようになって
いるため、センタ修正加工が行われる側の端部の回転中
心が、上記回転駆動手段93,130との係合に起因してジャ
ーナル部10a,10eの軸心からずれる恐れがなく、一層高
い精度でセンタ修正加工を行うことができる。
以上、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明
したが、本発明は他の態様で実施することもできる。
例えば、前記実施例ではクランクシャフト8の両端部
に回転駆動手段93,130が配設されているが、第7図に示
されているセンタ穴加工装置のように、シリンダ116や
駆動モータ128等から成るリヤ側の回転駆動手段130を取
り除き、フロント側の回転駆動手段93のみでクランクシ
ャフト8を回転駆動して、両端面のセンタ修正加工を同
時に行うようにすることも可能である。逆に、フロント
側の回転駆動手段93を取り除いてリヤ側の回転駆動手段
130のみで回転駆動することもできる。なお、前記実施
例において、フロント側のセンタ修正加工を行う際にフ
ロント側の回転駆動手段93を用い、リヤ側のセンタ修正
加工を行う際にリヤ側の回転駆動手段130を用いて、そ
れぞれクランクシャフト8を回転駆動させるようにする
ことも可能である。
また、前記実施例ではフロント軸16に設けられた平坦
面40にケレー70,72を係合させたり、リヤフランジ18に
形成されたねじ穴34に係合ピン98を係合させたりして、
クランクシャフト8を回転駆動するようになっている
が、クランクピン12など他の部分を利用して回転駆動す
ることもできる。
また、前記実施例の支持装置46はRやげん52,54,56,5
8を用いて両端のジャーナル部10a,10eを回転可能に支持
するようになっているが、ジャーナル部10a,10eとの接
触部にローラを設けたものなど、他の態様の支持装置を
採用することもできる。また、ジャーナル部10b,10dな
どの他のジャーナル部10を支持してセンタ修正加工を行
うことも可能である。
また、前記実施例では自動車の4気筒エンジンに用い
られるクランクシャフト8のセンタ穴加工装置について
説明したが、6気筒エンジンなど他の多気筒エンジンに
用いられるクランクシャフトのセンタ穴加工装置にも本
発明は同様に適用され得る。
また、前記第2図に示されているクランクシャフト8
の加工工程はあくまでも一例で、一部の加工工程を省略
したり入れ換えたりしても差支えない。
その他一々例示はしないが、本発明は当業者の知識に
基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実施すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例であるクランクシャフトのセ
ンタ穴加工装置によってセンタ修正加工が行われたクラ
ンクシャフトの一例を示す一部を切り欠いた正面図であ
る。第2図は、第1図に示されているクランクシャフト
を製造する際の加工工程の一例を説明する図である。第
3図は本発明の一実施例であるクランクシャフトのセン
タ穴加工装置の正面図である。第4図は第3図のセンタ
穴加工装置におけるフロント側の回転駆動手段および回
転工具を示す断面図である。第5図は第4図に示されて
いる回転駆動手段のケレーがクランクシャフトと係合さ
せられた状態を示す断面図である。第6図は第3図のセ
ンタ穴加工装置におけるリヤ側の回転駆動手段および回
転工具を示す断面図である。第7図は本発明の他の実施
例を示す正面図である。 8:クランクシャフト 10a,10b,10c,10d,10e:ジャーナル部 36,38:開口部(センタ穴) 46:支持装置 66:センタ修正用カッタ(回転工具) 93,130:回転駆動手段 94:コンビネーションツール(回転工具)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 哲也 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 菱田 賢治 富山県富山市石金20番地 株式会社不二 越内 (56)参考文献 特公 昭57−33125(JP,B2) 実公 昭58−26736(JP,Y2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クランクシャフトのセンタ穴を加工する装
    置であって、 前記クランクシャフトのジャーナル部を軸心まわりの回
    転可能に支持する支持装置と、 該支持装置によって支持された前記クランクシャフトを
    前記軸心まわりに回転駆動する回転駆動手段と、 前記支持装置によって支持された前記クランクシャフト
    の端面に対向して前記軸心方向の相対移動可能に配設さ
    れ、該クランクシャフトの回転時に、自身が回転駆動さ
    れつつ該端面に押圧されることにより前記センタ穴を加
    工する回転工具と を有することを特徴とするクランクシャフトのセンタ穴
    加工装置。
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