JP2613079B2 - クランクシャフトの製造方法 - Google Patents

クランクシャフトの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明はクランクシャフトの製造方法に係り、特に、
クランクピンのストローク精度が高いクランクシャフト
を製造する方法に関するものである。
クランクシャフトは、ジャーナル部に対して偏心して
設けられたクランクピンおよび連接棒を介してピストン
と連結され、そのピストンの往復運動に伴って回転駆動
されることによりエンジンの軸出力を取り出すもので、
高い強度や剛性,耐摩耗性等が要求される。このため、
かかるクランクシャフトの製造に際しては、一般に、所
定の形状に鍛造された機械構造用炭素鋼等から成るクラ
ンクシャフトに対して、焼入れ,焼戻しによる熱処理を
施すことによりその機械的強度を改善し、その後、その
熱処理に伴う歪取りを行った後ジャーナル部やクランク
ピンなどの研削加工を行うようにしているのが普通であ
る。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、このようにして製造されたクランクシ
ャフトについて本発明者等が詳しく検査したところ、ク
ランクピンのストロークに誤差やばらつきが生じたり、
各部で振れが発生したりする問題があった。
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、そ
の目的とするところは、クランクピンのストローク精度
を向上させるとともに各部の振れを低減することにあ
る。
課題を解決するための手段 そして、かかる目的を達成するために、本発明者等が
更に実験,研究を重ねたところ、前記クランクピンを研
削加工した後に各部の振れが大きくなり、クランクシャ
フトの両端面に予め設けられたセンタ穴を基準としてジ
ャーナル部に研削加工を施すと、クランクピンのストロ
ーク精度が大きく損なわれることを見出した。これは、
研削加工によってクランクピンの表層部が削り取られる
ことにより、熱処理の際にその表層部に生じた残留応力
が解放されてクランクシャフトが変形し、センタ穴とジ
ャーナル部の軸心とがずれてしまうためと考えられる。
本発明はかかる知見に基づいて為されたもので、その
要旨とするところは、ジャーナル部とクランクピンとを
有するクランクシャフトに所定の熱処理を行った後、そ
れ等ジャーナル部およびクランクピンに研削加工を行う
に際して、前記クランクピンに研削加工を行った後、前
記クランクシャフトの両端面に予め設けられたセンタ穴
を前記ジャーナル部の軸心と一致させるように修正し、
その後にその修正されたセンタ穴にてそのクランクシャ
フトを保持しつつ前記ジャーナル部に研削加工を行うよ
うにしたことを特徴とする。
作用および発明の効果 このようにすれば、クランクピンに研削加工が施され
ることによってクランクシャフトが変形しても、その後
にジャーナル部の軸心と一致するようにセンタ穴が修正
され、その修正されたセンタ穴にてクランクシャフトを
保持しつつジャーナル部に研削加工が行われるため、そ
のジャーナル部を基準として回転駆動されるクランクシ
ャフトのクランクピンのストローク精度が向上させられ
る一方、クランクピン研削後にジャーナル部が研削加工
されることにより、各部の振れも低減される。
なお、上記センタ穴の修正に際しては、ジャーナル部
の寸法誤差等に起因する芯ずれを防止する上で、ジャー
ナル部を回転可能に支持してクランクシャフトを回転さ
せながら修正することが望ましい。
実施例 以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明
する。
先ず、第1図は本発明の製造方法に従う加工工程を示
す図で、第2図は第1図の加工工程に従って製造される
クランクシャフトの一例を示す図である。このクランク
シャフトは、自動車の4気筒エンジンに用いられるもの
で、5箇所のジャーナル部10a,10b,10c,10d,10eと、4
本のクランクピン12a,12b,12c,12dとを備えているとと
もに、各クランクピン12a,12b,12c,12dの反対側にはそ
れぞれカウンタウェイト14a,14b,14c,14dが設けられて
いる(以下、特に区別しない場合には、それぞれ単にジ
ャーナル部10,クランクピン12,カウンタウェイト14とい
う)。また、このクランクシャフトの両端部には、それ
ぞれフロント軸16,リヤフランジ18が設けられていると
ともに、両端面の中央にねじ穴20,パイロット穴22が形
成されている。上記フロント軸16には、一対のプーリー
がそれぞれスラスト面24,26に当接させられ、且つキー
溝28,30に嵌め入れられた回止めキーにより相対回転が
阻止された状態で、ねじ穴20にボルトが締め付けられる
ことによって取り付けられる一方、リヤフランジ18に
は、フライホイールがスラスト面32に密着させられた状
態でねじ穴34にボルトが締め付けられることによって一
体的に固設される。また、パイロット穴22にはベアリン
グが配設される。上記ねじ穴20,パイロット穴22の開口
部36,38は何れもテーパ面とされ、前記加工工程、或い
はその後の工程においてセンタ穴として利用される。
そして、かかるクランクシャフトの製造に際しては、
先ず、機械構造用炭素鋼などの素材を所望する形状、す
なわち上記ジャーナル部10,クランクピン12,カウンタウ
ェイト14,フロント軸16,およびリヤフランジ18を有する
形状に鍛造成形し、その後、前記第1図に示されている
加工工程に従って加工する。以下、この加工工程につい
て第1図を参照しつつ詳しく説明する。
先ず、鍛造成形されたクランクシャフトは、所望する
機械的強度が得られるように高周波焼入れおよび焼戻し
による熱処理が施され、その後、その熱処理による歪測
定および歪取りが行われる。続いて、両端部のジャーナ
ル部10a,10eを基準として、すなわちそれ等のジャーナ
ル部10a,10eを固定して、クランクシャフトの端面に対
向して設けられた回転工具により、その端面に前記ねじ
穴20,パイロット穴22を形成する。また、前記リヤフラ
ンジ18にはねじ穴34を加工する。
次に、上記形成されたねじ穴20,パイロット穴22の開
口部36,38を基準として、すなわち一対のセンタをそれ
等の開口部36,38に係合させて、クランクシャフトを回
転させつつ前記ジャーナル部10に溝入れおよびローラ掛
けを行った後、両端のジャーナル部10a,10eのみに中仕
上げ研削加工を行う。この中仕上げ研削加工は、続いて
行われるクラングピン12の研削加工やセンタ穴の修正お
よびパイロット穴22の仕上げ加工の加工精度を高めるた
めのもので、ジャーナル部10a,10eはそれ等の加工が行
われる際の基準となる。
すなわち、次のクランクピン12の研削加工は、ジャー
ナル部10a,10eを固定して、それ等の軸心からクランク
ピン12のストロークの半分だけ離間した位置において、
そのクランクピン12に対して研削加工が施されるのであ
り、また、その後に行われるセンタ穴の修正およびパイ
ロット穴22の仕上げ加工では、ジャーナル部10a,10eに
おいてクランクシャフトを回転可能に支持し、クランク
シャフトを回転させつつ端面に対向して設けられた回転
工具によって前記開口部36,38を修正するとともに、パ
イロット穴22を仕上げ加工するものである。この開口部
36,38の修正により、それ等の中心線は上記ジャーナル
部10a,10eの軸心と一致させられる。なお、開口部38の
修正およびパイロット穴22の仕上げ加工は、円筒内周面
を研削するための工具とテーパ面を研削するための工具
とを一体的に備えたコンビネーションツールを用いるこ
とにより、パイロット穴22の仕上げ加工に続いて開口部
38の修正を連続的に行うことができる。
ここで、上記クランクピン12の研削加工に続いてセン
タ穴の修正を行うのは、クランクピン12の研削加工によ
ってクランクシャフトが変形し、先に加工されたねじ穴
20,パイロット穴22の中心線とジャーナル部10の軸心と
がずれてしまうため、そのままでそれ等のねじ穴20,パ
イロット穴22の開口部36,38を基準として後工程の加工
を行うと、加工誤差が生じてしまうからである。上記ク
ランクピン12の研削加工に伴うクランクシャフトの変形
は、本発明者等の実験によれば、第2図において中心部
が上方へ凸となるように湾曲するもので、これは、前記
熱処理によってクランクピン12に生じた残留応力が、研
削加工による表層部の削除によって解放されるために生
じる現象と考えられる。
その後、上記修正された開口部36,38を基準としてク
ランクシャフトを回転させつつ、前記フロント軸16,リ
ヤフランジ18,および中央のジャーナル部10cを挟んで相
対向する一対のスラスト面40に研削加工を行うととも
に、全てのジャーナル部10に仕上げ研削加工を行い、更
に、クランクシャフトの回転を止めて前記シー溝28,30
の溝削りを行う。そして、最後にカウンタウェイト14の
バランス取りおよびペーパラップ仕上げを行って一連の
加工は終了する。これにより、前記第2図に示されてい
るクランクシャフトが得られる。
このように、本実施例ではクランクピン12の研削加工
に続いて両端のジャーナル部10a,10eの軸心とセンタ穴
とが一致するように開口部36,38が修正され、その修正
された開口部36,38を基準としてジャーナル部10の仕上
げ研削加工が行われるため、それ等のジャーナル部10を
基準として回転駆動されるクランクシャフトのクランク
ピン12のストローク精度が向上させられる一方、クラン
クピン12の研削加工後にジャーナル部10が研削加工され
るところから、各部の振れも低減される。
特に、本実施例では上記センタ穴の修正に際して、ジ
ャーナル部10a,10eを回転可能に支持してクランクシャ
フトを回転させながら開口部36,38を修正するようにし
ているため、ジャーナル部10a,10eの寸法誤差等に起因
するそれ等の軸心とセンタ穴の中心線との芯ずれが防止
され、前記クランクピン12のストローク精度が一層向上
させられる。
これに対し、前記クランクピン12に研削加工を行った
ままのクランクシャフトを、例えば両端のジャーナル部
10a,10eを基準として回転駆動すると、クランクピン12
の研削加工に伴うクランクシャフトの変形により、他の
ジャーナル部10b,10c,10d,およびフロント軸16において
何れも振れが発生する。また、かかるクランクシャフト
のセンタ穴、すなわち開口部36,38を修正することな
く、それ等を基準としてジャーナル部10に研削加工を行
うと、クランクシャフトの変形に伴う芯ずれによって研
削取代が偏り、クランクピン12のストロークが変化して
しまうのである。
以上、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明
したが、本発明は他の態様で実施することもできる。
例えば、前記実施例ではクランクシャフトを回転させ
つつセンタ穴、すなわち開口部36,38を修正する場合に
ついて説明したが、クランクシャフトを固定してセンタ
穴を修正することも可能である。
また、前記実施例では両端のジャーナル部10a,10eを
基準としてセンタ穴を修正するようになっているが、ジ
ャーナル部10b,10dなどの他のジャーナル部10を基準と
してセンタ穴の修正を行うこともできる。
また、前記実施例ではクランクピン12の研削加工に先
立ってジャーナル部10a,10eに中仕上げ研削加工を行う
ようになっているが、かかる研削加工は必ずしも必要な
ものではない。
また、前記実施例では自動車の4気筒エンジンに用い
られるクランクシャフトの製造方法について説明した
が、6気筒エンジンなど他の多気筒エンジンに用いられ
るクランクシャフトの製造に際しても本発明は同様に適
用され得る。
また、クランクピン12に対する溝入れ,ローラ掛け加
工やフロント軸16,リヤフランジ18,およびスラスト面40
の研削加工、キー溝28,30のキー溝削りなどは必要に応
じて適宜行われるものであり、それ等の加工手順を変更
することも可能である。要するに、クランクピン12の研
削加工を行った後にセンタ穴の修正を行い、その後にジ
ャーナル部10の研削仕上げ加工を行うようになっておれ
ば良いのである。
その他一々例示はしないが、本発明は当業者の知識に
基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実施すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法に従うクランクシャフトの加工工程
を説明する図である。第2図は第1図の加工工程に従っ
て製造されるクランクシャフトの一例を示す一部を切り
欠いた正面図である。 10a,10b,10c,10d,10e:ジャーナル部 12a,12b,12c,12d:クランクピン 36,38:開口部(センタ穴)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 哲也 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 菱田 賢治 富山県富山市石金20番地 株式会社不二 越内 (56)参考文献 特開 昭63−7235(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ジャーナル部とクランクピンとを有するク
    ランクシャフトに所定の熱処理を行った後、該ジャーナ
    ル部およびクランクピンに研削加工を行うに際して、 前記クランクピンに研削加工を行った後、前記クランク
    シャフトの両端面に予め設けられたセンタ穴を前記ジャ
    ーナル部の軸心と一致させるように修正し、その後に該
    修正されたセンタ穴にて該クランクシャフトを保持しつ
    つ前記ジャーナル部に研削加工を行うようにしたことを
    特徴とするクランクシャフトの製造方法。
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DE102007009843B4 (de) * 2007-02-28 2010-04-08 Erwin Junker Maschinenfabrik Gmbh Verfahren zur Schleifbearbeitung eines Maschinenbauteils und Schleifmaschine zur Durchführung des Verfahrens
JP7216536B2 (ja) * 2018-12-13 2023-02-01 住友重機械工業株式会社 偏心体軸の製造方法
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