JP2659196B2 - 放液車 - Google Patents

放液車

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JP2659196B2
JP2659196B2 JP27570987A JP27570987A JP2659196B2 JP 2659196 B2 JP2659196 B2 JP 2659196B2 JP 27570987 A JP27570987 A JP 27570987A JP 27570987 A JP27570987 A JP 27570987A JP 2659196 B2 JP2659196 B2 JP 2659196B2
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勝男 能川
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) この発明はゴルフ場において放水、薬剤散布等を行な
うための放液車に関する。
(従来の技術) 一般にゴルフ場では、グリーン、フェアウェイ等の
芝、あるいはフェアウェイサイドの林等の保守はゴルフ
場の質を維持する上で極めて重要であり、これを枯すと
その修復に多大の費用を要し大きな損失を被ることにな
る。
このため従来では、フェアウェイ等の適所にスプリン
クラを配置して適時に散水を行ない、その保守に勤めて
いた。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながらスプリンクラの散水範囲は半径25m位で
あり、風があるとその散水範囲も不安定になるものであ
った。このため広範囲なゴルフ場を隅なく散水するため
には、多くのスプリンクラを設置しなければなず、また
その配管も長くかつ複雑なものになる。
また、このようなスプリンクラでは補水などを浄化し
て使い、配管を介して各スプリンクラに導き散水するよ
うにしているが、上記のように長くかつ複雑な配管であ
ると、配管末端のスプリンクラ等では十分な水圧が取れ
なくなる恐れがある。
さらに、フェアウェイサイドの樹木等はある程度の高
さがあり、スプリンクラではその高さを充分にカバーす
ることはできない。
一方このようなスプリンクラの使用を止めて既成の散
水車で散水することもある。この場合、上記の欠点を改
善できるが、このような既成の散水車では後どれ位の時
間あるいは何ホール散水できるのかを大凡でしか知るこ
とができない。すなわち、タンク内の水の残量は、液面
計等で簡単に知ることができるので、車を一定の車速で
運転すれば運転者は経済的に残存放出能力としての距離
あるいは時間を知ることはできる。しかし、車を一時的
に停車させて放水したり、車速を変えて走行すると残存
放出能力が一定せず、これを正確に知ることは困難にな
る。
反面、ゴルフ場では給水地点が極めて少なくかつ限ら
れてしまい、後何ホール散水できるのか等知ることは作
業性の面で極めて重要である。
そこでこの発明は、残存放出能力を正確かつ容易に知
ることができる放液車の提供を目的とする。
[発明の構成] (問題を解決するための手段) 上記問題を解決するためにこの発明は、第1図のよう
に液体を収容するタンクTと、このタンクT内の液を放
出する放出部Sとを備えた放液車であって、前記タンク
T内の液残量を検知する残量検知手段SC1と、前記放出
部Sからの放出量を検知する放出検知手段SC2と、車速
を検知する車速検知手段SC3と、前記各検知手段SC1,SC
2,SC3の検知信号に基づき残存放出能力を演算する演算
手段CONと、この演算手段CONによる演算結果を表示する
表示手段DSPとを備える構成とした。
(作用) 放出部SからタンクT内の液を放出すると残量検知手
段SC1がタンクT内の液残量を検知し、放出検知手段SC2
が放出部Sからの放出量を検知し、車速検知手段SC3が
車速を検知する。そしてこれが各検知手段SC1,SC2,SC3
の検知信号に基づき演算手段CONが残存放出能力を演算
し、その演算結果を表示手段DSPが表示する。
(実施例) 以下この発明の実施例を説明する。
第2図乃至第5図はこの発明の一実施例に係り、第2
図は配管構成図、第3図は放液車の全体を示す側面図、
第4図は同平面図、第5図は同背面図である。
まず、全体構成を説明すると、第2図〜第5図のよう
にこの放液車は運転席1を備えた車体2の後部上に、タ
ンクTとして液体、例えば水をを収容する水タンク3を
備え、この水タンク3内の液を放出する放出部として水
タンク3の後部上面に射水銃5が設けられ、車体1の後
部下側に散水口7が設けられている。
前記タンク3は中央部上面にマンホール9を有し、こ
のマンホール9はハッチ11によって開閉できるようにな
っている。水タンク3内の前側上部には呼水槽13が設け
られ、この呼水槽13の上部には呼水注水口15が設けられ
ている。この呼水注水口15は注水口蓋17によって開閉自
在となっている。水タンク3には水タンク3の上面に連
通するパイプ19が設けられている。したがって水タンク
3に吸水する時、パイプ19によってエア抜きをすると共
に、オーバーフローした水を排出することができるよう
になっている。
水タンク3の前側にはタンク水面計21と呼水槽水面計
23とが設けられている。これら水面計21,23は例えばビ
ニールホースを垂直に立てて構成されたもので、各水面
計21,23の下部は、一方においてそれぞれ第1コック25,
第2コック27を介して水タンク3内底部、呼水槽13内底
部に連通構成されている。また他方においてはそれぞれ
第1ドレンコック29,第2ドレンコック31に接続されて
いる。
前記射水銃5には操作ハンドル33が備えられ、支持杆
35に上下方向に回転自在に支持されている。この支持杆
35に対する射水銃5の回転支持はある程度の摩擦力が介
在し、その摩擦力でもって射水銃5は任意の回転位置で
固定できるようになっている。
支持杆35はさらに水タンク3上に固定された支持台37
に対して水平方向へ回転自在に支持されている。そして
この支持台37に対する支持杆35の回転支持もある程度の
摩擦力が介在し、支持杆35がふらつかないようになって
いる。
なお、支持杆35に対する射水銃5の回転支持及び支持
台37に対する支持杆35の回転支持における摩擦力は操作
者が射水銃5を操作するのに支障ないものとする。
射水銃5の後方(車体前後方向前側)にはステップ39
が設けられ、ステップ39には手すり41が取付けられてい
る。ステップ39の一側は車体後方へ延設され、車体後面
部に取付けられた梯子43に連係されている。
前記散水口7は車幅方向左右に2個備えられており、
それぞれ方向変換装置44によって左右方向への首振りが
できると共に、シャツタ等が設けられ散水方向、散水幅
等が調整できるようになっている。
前記水タンク3と射水銃5と散水口7との配管構造
は、例えば第2図のようになっている。
ポンプ45は水タンク3内へ吸水し、あるいは射水銃5
から射水し、散水口7から散水を行なうために駆動する
ものである。このポンプ45は動力取出装置(PTO)を介
して駆動されるもので、この動力取出装置はサイドPTO
方式であり、車が停車している時でもポンプ45を駆動で
きるようになっている。ポンプ45に対する動力の断続は
電磁クラッチによって行なうようになっている。
ポンプ45の吸込み側は吸入コック47に連通接続される
と共に、タンク吐出コック49を介してタンク3底部に連
通接続されている。ポンプ45の吐出側は一方において積
水コック51を介して水タンク3底部に連通接続されると
共に、他方において射水コック53を介して前記射水銃5
に連通接続され、散水コック55を介して散水口7に連通
接続されている。前記射水コック53は前記射水銃5の支
持台37内に設けられており、その操作レバー53aは支持
台37の側面に突出している。またポンプ45の吐出側はさ
らに呼水コック57を介して前記呼水槽13の底部に連通接
続され、また、放水コック59に連通接続されている。
一方この発明の特徴として、この実施例では残量検知
手段SC1として水タンク3にエアフローメータ61が取付
けられている。このエアフローメータ61はタンク3内の
液残量を検知するもので、その出力信号を演算手段CON
としてマイクロコンピュータ63に入力されるようになっ
ている。
また、放出検知手段SC2として流量計65が備えられて
いる。この流量計65の出力信号をマイクロコンピュータ
63に入力されるようになっている。
さらに、車速検知手段SC3として例えばスピードメー
タ67からの信号がマイクロコンピユータ63に入力される
ようになっている。
前記演算手段CONとしてのマイクロコンピュータ63
は、エアフローメータ61、流量計65及びスピードメータ
67からの検知信号に基づき残存放出能力を演算するよう
になっている。この演算は例えば次のようにして行なわ
れる。
L=(Q/l)×V …(1) 但し、L(m);残存放出能力 Q:タンク3内の残量 l:射水銃5、散水口7からの放水量 V:車速 マイクロコンピュータ63による演算結果は表示手段DP
Yとしての液晶表示装置(LED)69で表示されるようにな
っている。この液晶表示装置69は例えば運転席1に備え
られている。
なお、液晶表示装置69による表示は前記演算結果によ
って残存放出距離Lmであるがマイクロコンピュータ63の
演算によってはこれを残りの舗ホール数あるいは残存時
間で表示することもできる。
なお、車体2の後部周囲はエプロン71で覆われ、配管
あるいはコック等が外部から見えないようになってい
る。そして、各種コックの操作はエプロン71に設けられ
た扉73を開けて行なうことができる。タイヤ74は低圧タ
イヤであり、走行により芝等を痛めないようになってい
る。
また、車体2は全体的にその下側が濃い緑、中間が黄
緑、上部が白というように下側が濃い色上側が薄い色と
なっており、自然の景色に同化するようになっている。
次に上記−実施例の作用について述べる。
散水口7から散水し、あるいは射水銃5の操作によっ
て射する場合、まずポンプ45を起動させるため、ポンプ
45に呼水を送る。このため呼水コック57を開くと共に、
タンク突出コック49及び散水コック55、あるいは射水コ
ック53を開く。また吸入コック47、積水コック51、及び
放水コック59は閉じておく。そして電磁クラッチの接続
によって動力取出装置を介しポンプ45が起動される呼水
槽13からの呼水によってポンプ45は作動し始め、水タン
ク3からタンク突出コック49を介してポンプ45に水が吸
込まれ、所定圧でもって突出される。したがって所定の
突出圧によって射水銃5、あるいは散水口7から射水又
は散水が行なわれる。
この時水タンク3内の水の残量がエアフローメータ61
によって検知され、その検知信号がマイクロコンピュー
タ63に入力される。射水銃5あるいは散水口7からの射
水、散水量は流量計65によって検知され、その検知信号
がマイクロコンピュータ63に入力される。さらに車体1
の車速はスピードメータ63からマイクロコンピュータ63
に入力されている。そしてこれらの検知信号からマイク
ロコンピュータ63では上記(1)式のように残存放出能
力としての距離L(m)を演算し、その距離L(m)が
液晶表示装置69によって表示される。
したがって運転者は、車速変化等状況の変化に係わら
ず後どれ位の距離放出能力があるのかを簡単且つ正確に
知ることができ、水タンク3への吸水等の適切な処理を
適確に行うことができる。
このため吸水地点が限られているゴルフ場では、作業
性の面から極めて便利でありる。
射水銃5による射水は走行中又は停車中に行ない、例
えばこの放液車が走行できない様な傾斜を有するフェア
ウェイ、池の中のグリーン、フェアウェイサイドの林等
に対し、ある程度の距離を以て射水するとができる。停
車中において、エンジン回転を上げ、射水銃5からの射
水能力を任意に変化させることができるが、この場合で
も残存放出距離等を前記表示によって正確且つ容易に知
ることができる。射水銃5の射水方向の操作はステップ
39に乗った操作者が操作ハンドル33を持って上下左右に
操作することにより行なう。射水銃5は支持杆35に対し
て上下に回動するとともに、支持杆35が支持台37に対し
て水平方向に回転することにより、その方向が変わる。
散水口7からの散水は走行中に平坦なフェアウェイ等に
対して行なわれ、その散水方向は方向変換装置44の駆動
によって変えることができ、また、散水口7はシャッタ
ー操作等によってその散水幅を変換することもできる。
吸水に際しては、吸入コック47及び積水コック51を開
きタンク吐出コック49、射水コック53、散水コック55、
及び放水コック59を閉じる。この状態でポンプ45を作動
させれば、ポンプ45の駆動によって、吸入コック47から
ポンプ45、積水コック51を介して水タンク3内に吸水が
行われる。水タンク3内へ水が吸入される時にはパイプ
19からエア抜きが行なわれ、水タンク3からオーバーフ
ローした水はパイプ19を介して外部へ拝水することがで
きる。
呼水槽13への呼水は水タンク3内への呼水により呼水
槽13の上部からオーバーフローした水が導かれることに
よって行なわれる。水タンク3への呼水等はハッチ11を
開くことによって行なうこともでき、また呼水槽13への
吸水も注水口蓋17を開くことによって行なうこともでき
る。
水タンク3内の水を排出する時は咳粋コック51及び放
水コック59を開くことによって行なうことができる。
水タンク3の残量は第1コック25を開くことによって
タンク水面計21に水を導くことにより目で確認すること
ができる。タンク水面計21からの水の排気は第1ドレン
コック29を開くことによって行なうことができる。ま
た、呼水槽13内の残量は同様な手順によって呼水槽水面
計23で行なうことができる。
なお、この発明は上記実施例に限定されない。例え
ば、この放液車を薬剤散布様として使用することもで
き、さらに、冬場等にグリーンを着色するために塗料を
散布するようにすることもできる。
[発明の効果] 以上より明らかなようにこの発明の構成によれば、ゴ
ルフ場に多数のスプリンクラ及びその配管を必要とする
ことなく、ゴルフ場全体等に放液を行なうこともでき
る。しかも残存放出能力を表示することができるから、
状況の変化に係わらずこれを正確且つ容易に知ることが
でき、液体を収容するタンクへの給液等を的確に行なう
ことができ、作業性の面で極めて便利である。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の構成図、第2図はこの発明の一実施
例に係る配管構成図、第3図は放液車の側面図、第4図
は同平面図、第5図は同背面図である。 T……タンク S……放出部 SC1……残量検知手段 SC2……放出検知手段 SC3……車速検知手段 CON……演算手段 BPY……表示手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 東 利幸 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (72)発明者 高橋 考貞 神奈川県茅ケ崎市萩園824番地2 株式 会社オーテックジャパン内

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液体を収容するタンクと、このタンク内の
    液を放出する放出部とを備えた放液車であって、前記タ
    ンク内の液残量を検知する残量検知手段と、前記放出部
    からの放出量を検知する放出検知手段と、車速を検知す
    る車速検知手段と、前記各検知手段の検知信号に基づき
    残存放出能力を演算する演算手段と、この演算手段によ
    る演算結果を表示する表示手段とを備えてなる放液車。
JP27570987A 1987-11-02 1987-11-02 放液車 Expired - Lifetime JP2659196B2 (ja)

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JP5396664B2 (ja) * 2009-04-30 2014-01-22 株式会社やまびこ 液体散布装置

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