JP2654594B2 - 自動車のフロア構造 - Google Patents
自動車のフロア構造Info
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- Body Structure For Vehicles (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 a.産業上の利用分野 本発明は、自動車のフロア構造、特に、制振性に優れ
た自動車のフロア構造に関する。
た自動車のフロア構造に関する。
b.従来の技術 従来より、自動車の室内騒音を防止する方法として音
の放射源であるフロアパネルの振動を直接抑える方法、
いわゆる制振方法が知られている。
の放射源であるフロアパネルの振動を直接抑える方法、
いわゆる制振方法が知られている。
かかる方法には、一般に振動減衰効果の高いアスファ
ルト系、ゴム系、あるいはプラスチック系の粘弾性高分
子材料で形成された制振材101を、第４図（ａ）に示す
如く、基板であるフロアパネル102上に直接貼着あるい
はスプレイ塗布することにより設けた非拘束型のもの、
あるいは第５図（ａ）に示したように、上記制振材101
の上方に、さらにアルミ箔、鋼板等によって形成された
拘束材103を貼着することにより、上記制振材101の変位
を拘束する構造とした、いわゆる拘束型のものがある。
ルト系、ゴム系、あるいはプラスチック系の粘弾性高分
子材料で形成された制振材101を、第４図（ａ）に示す
如く、基板であるフロアパネル102上に直接貼着あるい
はスプレイ塗布することにより設けた非拘束型のもの、
あるいは第５図（ａ）に示したように、上記制振材101
の上方に、さらにアルミ箔、鋼板等によって形成された
拘束材103を貼着することにより、上記制振材101の変位
を拘束する構造とした、いわゆる拘束型のものがある。
これらの構造の制振原理は、第４図（ｂ）あるいは第
５図（ｂ）に示したように、曲げ振動に伴なう制振材10
1の伸び変形△ｄ又はせん断変形△ｄ′により、振動エ
ネルギを熱エネルギを変換することにより振動を吸収す
るものである。
５図（ｂ）に示したように、曲げ振動に伴なう制振材10
1の伸び変形△ｄ又はせん断変形△ｄ′により、振動エ
ネルギを熱エネルギを変換することにより振動を吸収す
るものである。
c.発明が解決しようとする課題 しかしながら、上述した非拘束型及び拘束型の制振方
法においては、各々、下記の課題を有していた。
法においては、各々、下記の課題を有していた。
非拘束型の課題 拘束型と比較し制振性が劣り、制振性を向上させるた
めには制振材101の厚さを厚くする必要があり、コスト
面及び軽量化の面において課題があった。
めには制振材101の厚さを厚くする必要があり、コスト
面及び軽量化の面において課題があった。
拘束型の課題 制振材101の上面に、さらに拘束材103を貼着する作業
が必要であり、作業工程が増加し、また、制振材101の
変位を拘束するためには制振材101と拘束材103とが密着
していることが必要であり、その密着性を確保するのが
困難であった。
が必要であり、作業工程が増加し、また、制振材101の
変位を拘束するためには制振材101と拘束材103とが密着
していることが必要であり、その密着性を確保するのが
困難であった。
本発明は、上述した従来の制振方法が有する課題に鑑
みなされたものであって、その目的は、簡単な作業工程
で、しかも制振性に優れた自動車のフロア構造を提供す
ることにある。
みなされたものであって、その目的は、簡単な作業工程
で、しかも制振性に優れた自動車のフロア構造を提供す
ることにある。
d.課題を解決するための手段 本発明は、上述した課題を解決するため、その要旨
は、自動車のフロアを構成するフロアパネルの少なくと
も一部に制振層を設けた自動車のフロア構造において、
上記制振層を、表面に近い部分は発泡倍率の低いあるい
は発泡していない層とし、フロアパネルに近い部分は発
泡倍率の高い層とした、一体成型のプラスチックフォー
ム材により形成したことにある。
は、自動車のフロアを構成するフロアパネルの少なくと
も一部に制振層を設けた自動車のフロア構造において、
上記制振層を、表面に近い部分は発泡倍率の低いあるい
は発泡していない層とし、フロアパネルに近い部分は発
泡倍率の高い層とした、一体成型のプラスチックフォー
ム材により形成したことにある。
e.作用 本発明は、制振層を、表面に近い部分は発泡倍率の低
いあるいは発泡していない層とし、フロアパネルに近い
部分は発泡倍率の高い層としたので、従来の制振材の上
面に拘束材を貼着した拘束型（第５図（ａ）の構造）に
近い構造の制振層となり、高い制振効果が得られる。ま
た、上記構造の制振層は、一体成型のプラスチックフォ
ーム材により形成したものであるため、従来の拘束型と
異なり、制振材の上面の拘束材を貼着する作業は不要で
あり、また両材料間の密着性を考慮する必要もない。
いあるいは発泡していない層とし、フロアパネルに近い
部分は発泡倍率の高い層としたので、従来の制振材の上
面に拘束材を貼着した拘束型（第５図（ａ）の構造）に
近い構造の制振層となり、高い制振効果が得られる。ま
た、上記構造の制振層は、一体成型のプラスチックフォ
ーム材により形成したものであるため、従来の拘束型と
異なり、制振材の上面の拘束材を貼着する作業は不要で
あり、また両材料間の密着性を考慮する必要もない。
f.実施例 以下、本発明の実施例を詳細に説明する。
ここで、第１図は自動車のフロアパネルを示した分解
斜視図であり、本発明にかかるフロア構造は、図示した
フロアパネル１の上面に、制振層２を設けたものであ
る。制振層２は、振動低減という目的からはフロアパネ
ル２の全面に設けることが望ましいが、車体の軽量化が
要求される自動車の機能上、自ら制限を受け、その一部
に設けられる場合もある。
斜視図であり、本発明にかかるフロア構造は、図示した
フロアパネル１の上面に、制振層２を設けたものであ
る。制振層２は、振動低減という目的からはフロアパネ
ル２の全面に設けることが望ましいが、車体の軽量化が
要求される自動車の機能上、自ら制限を受け、その一部
に設けられる場合もある。
制振層２は、第２図の断面図に示した如く、表面に近
い部分は発泡倍率の低い層2aとされ、フロアパネル１に
近い部分は、発泡倍率の高い層2bとされた一体成型のポ
リエチレン、ポリウレタン等のプラスチックフォーム材
により形成されている。
い部分は発泡倍率の低い層2aとされ、フロアパネル１に
近い部分は、発泡倍率の高い層2bとされた一体成型のポ
リエチレン、ポリウレタン等のプラスチックフォーム材
により形成されている。
プラスチックフォーム材は、金型の中へ主剤，硬化
剤，発泡剤を注入し、金型を加熱することによって作ら
れ、発泡倍率は、発泡剤の種類と金型温度によって決定
する。
剤，発泡剤を注入し、金型を加熱することによって作ら
れ、発泡倍率は、発泡剤の種類と金型温度によって決定
する。
ここにおいて、上記の様な発泡倍率の異なるフォーム
剤を一体成型により得るためには、次の様な方法があ
る。
剤を一体成型により得るためには、次の様な方法があ
る。
すなわち、金型の上・下において加熱温度を変える、
あるいは金型の上・下部に異なる発泡剤を含んだ原料を
注入することによって、一つの成型体の中で発泡倍率の
異なる製品が作られる。
あるいは金型の上・下部に異なる発泡剤を含んだ原料を
注入することによって、一つの成型体の中で発泡倍率の
異なる製品が作られる。
上述した制振層２は、フロアパネル１の上面に接着剤
によって密着接合される。
によって密着接合される。
つぎに本発明にかかるフロア構造の制振効果を従来構
造のものと比較した試験結果を下記に示す。
造のものと比較した試験結果を下記に示す。
・試験片（300×250mm） ・加振方法：インピーダンス法 ・掃引周波数幅:10Hz〜1KHz,5分 ・試験温度：室温（10℃） ・損失係数計測方法：半値幅法 〔試験結果〕 （試験片各10本の平均値） 上記結果より、本発明品（Ｂ）の法が、損失係数が高
く、制振性に優れていることが分かる。これは第３図に
示したように、制振層２の上方の低発泡層2aが従来の拘
束材と同様の役割を果し、拘束型に近い構造の制振層と
なるためである。
く、制振性に優れていることが分かる。これは第３図に
示したように、制振層２の上方の低発泡層2aが従来の拘
束材と同様の役割を果し、拘束型に近い構造の制振層と
なるためである。
g.発明の効果 本発明に係る自動車のフロア構造によれば、非拘束型
と同様の作業工程で、拘束型に近い制振効果を発揮する
制振層を有するフロアを提供することができる。
と同様の作業工程で、拘束型に近い制振効果を発揮する
制振層を有するフロアを提供することができる。
第１図は自動車のフロアパネルを示した分解斜視図、第
２図は本発明にかかるフロア構造を示した断面図であ
る。第３図は第２図に示したフロアが振動を受けた状態
を示す断面図である。 第４図（ａ），（ｂ）は従来の非拘束型のフロア構造を
示した断面図、第５図（ａ），（ｂ）は従来の拘束型の
フロア構造を示した断面図である。 １……フロアパネル、２……制振層、 2a……低発泡層、2b……高発泡層。
２図は本発明にかかるフロア構造を示した断面図であ
る。第３図は第２図に示したフロアが振動を受けた状態
を示す断面図である。 第４図（ａ），（ｂ）は従来の非拘束型のフロア構造を
示した断面図、第５図（ａ），（ｂ）は従来の拘束型の
フロア構造を示した断面図である。 １……フロアパネル、２……制振層、 2a……低発泡層、2b……高発泡層。
Claims (1)
- 【請求項１】自動車のフロアを構成するフロアパネルの
少なくとも一部に制振層を設けた自動車のフロア構造に
おいて、上記制振層を、表面に近い部分は発泡倍率の低
いあるいは発泡していない層とし、フロアパネルに近い
部分は発泡倍率の高い層とした一体成型のプラスチック
フォーム材により形成したことを特徴とする自動車のフ
ロア構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3958489A JP2654594B2 (ja) | 1989-02-20 | 1989-02-20 | 自動車のフロア構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3958489A JP2654594B2 (ja) | 1989-02-20 | 1989-02-20 | 自動車のフロア構造 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH02220981A JPH02220981A (ja) | 1990-09-04 |
| JP2654594B2 true JP2654594B2 (ja) | 1997-09-17 |
Family
ID=12557146
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3958489A Expired - Fee Related JP2654594B2 (ja) | 1989-02-20 | 1989-02-20 | 自動車のフロア構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2654594B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE4241469A1 (de) * | 1992-12-09 | 1994-06-16 | Emitec Emissionstechnologie | Katalytischer Konverter mit zwei oder mehr Wabenkörpern in einem Mantelrohr und Verfahren zu seiner Herstellung |
-
1989
- 1989-02-20 JP JP3958489A patent/JP2654594B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH02220981A (ja) | 1990-09-04 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |