JP2653087B2 - 光ピックアップ装置およびこれに用いる半導体装置 - Google Patents

光ピックアップ装置およびこれに用いる半導体装置

Info

Publication number
JP2653087B2
JP2653087B2 JP63056645A JP5664588A JP2653087B2 JP 2653087 B2 JP2653087 B2 JP 2653087B2 JP 63056645 A JP63056645 A JP 63056645A JP 5664588 A JP5664588 A JP 5664588A JP 2653087 B2 JP2653087 B2 JP 2653087B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
semiconductor laser
optical
light
light receiving
laser
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP63056645A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01229437A (ja
Inventor
義和 堀
博昭 山本
皓之 芹澤
誠 加藤
哲雄 細美
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP63056645A priority Critical patent/JP2653087B2/ja
Publication of JPH01229437A publication Critical patent/JPH01229437A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2653087B2 publication Critical patent/JP2653087B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、光ディスクあるいは光カードなど、光もし
くは光磁気媒体上に記憶される光学情報を記録、再生す
る光ピックアップ装置及びピックアップ装置に用いられ
る半導体の受発光装置に関する。
従来の技術 高密度,大容量の記憶媒体として、ピット状パターン
を用いる光メモリ技術は、ディジタルオーディオディス
ク、ビディオディスク、文書ファイルディスク、さらに
はデータファイルと用途を拡張しつつ、実用化されてき
ている。ミクロンオーダに絞られた光ビームを介して情
報の記録再生が高い信頼性のもとに首尾よく遂行される
メカニズムは、ひとえにその光情報をピックアップする
構成、とりわけその光学系に困っている。光ピックアッ
プ装置(以下OPUと略す)の基本的な機能は、(i)回
折限界の微小スポットを形成する集光性、(ii)前記光
学系の焦点制御とピット信号検出、および(iii)同ト
ラッキング制御の3種類に大別される。これらは目的、
用途に応じて各種の光学系ならびに光電変換検出方式の
組合せによって実現されている。第13図は、従来OPUの
一例を示す模式図である。通常TE00モードで発振する半
導体レーザ光源1からの発散波面(電場:水平偏波)を
コリメートレンズ12で平行ビームとし、偏光ビームスプ
リッタ3で左方の四分の一波長板(1/4λ板)4に選択
反射する。1/4λ板4を通過した円偏光波面は、集光レ
ンズ系5で大略1μm程度のスポットに絞られ、光ディ
スク媒体面7上に到達し、ピット状パターンを照射す
る。媒体面7で反射・回折された光束は、再び集光レン
ズ系5を逆に進んで1/4λ板4を通過すると垂直偏波の
平行ビームとなり、偏光ビームスプリッタ3を透過して
プリズムハーフミラー17で2方向に分割される。一方の
反射光は集光レンズ9、ならびに非点収差を付与する円
柱状レンズ10を通って四分割フォトディテクタ11に入射
し、焦点制御信号に変換される。他方の透過光はファー
フィールドパターンのまま、トラッキング制御信号検出
用の二分割フォトディテクタ8に入る。
ここで、1/4λ板4は、偏光ビームスプリッタ3と組
合わせることによって、光量の利用効率を高めると同時
に半導体レーザへの戻り光を抑圧して、信号光成分に不
要なノイズが増加しないために設置されているが、再生
専用ディスクのOPUでは光量設計に余裕があり、1/4λ板
と偏光ビームスプリッタを省くことが可能である。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、再生専用OPUにおいても、ビーム分割
手段、非点収差あるいはナイフエッジ法などによる焦点
制御手段、またトラッキング制御手段を独立、もしくは
結合して構成する必要がある。そのために従来用いられ
てきた光学部品は、ビームスプリッタ,レンズ,プリズ
ム等いずれも大量に製作・組立・調整することは容易で
なく、小型化,低価格化,量産性,高信頼性の面で問題
があった。
これらの問題は、複合機能を有する光学素子を導入す
ることにより解決されるとして、第12図に示すごときホ
ログラム素子21を集光レンズ5に近接させて配置する試
みも最近報告されている。((1)木村,小野,須釜,
太田;61年秋季 応用物理学会予稿集,30P−ZE−1,P.227
(1986)。(2)同;第22回微小光学研究会講演論文;v
ol.4(1986)P.38)従来、ホログラム記録に適した波長
域(λ1:400〜500nm)で素子を作成し、OPU光源として
適する近赤外あるいは赤色レーザ(λ2:〜800nm,633n
m)で再生すると、ホログラムのレンズ作用に対して顕
著な収差が発生し、その補正が困難であった。そこで、
ホログラム素子は、いわゆるレンズレスフーリエ変換ホ
ログラム系の考え方で設計されており、「ウェッジプリ
ズム法」あるいは「ダブルナイフエッジ法」と等価な効
果を有するようにホログラム素子21は211と212の部分に
2分割した形で、電子ビーム描画によって実現される。
こうすると、確かに使用する光源1の設計波長λに限
っては、無収差のホログラムレンズ21が作成でき、しか
も、光源の若干のスペクトル幅の変動に対する収差がビ
ーム検出器(フォトディテクタ)22の光電変換面上に現
われても、4分割光電変換面221,222,223,224を用いた
プッシュプル法で変動を実用上支障ない範囲に押えるこ
とが可能となる。
しかし、この方式においてはビームスプリッタやプリ
ズム、円柱レンズが一枚のホログラム素子におきかえら
れるので、部品数の削減や、ピックアップの小型化は達
成出来るものの、依然として4分割の一定面積を有する
受光素子を使用するため、レーザ光源から大きく離れた
ところに受光素子を設置する必要があり、そのため光軸
を調整する必要があり、小型化や低価格化の実現には限
界があった。また記した様に半導体レーザと受光素子は
各素子のサイズ程度、即ち約数mmの距離をおいて設置す
る必要があるために、前記のホログラム素子のホログラ
ム周期を小さくして、光の回折角度を大きくしなければ
ならず、この場合波長分散の効果が大きくなり、従って
半導体レーザの波長変動が温度変化等により生ずると、
回折光の集光位置が受光素子の中心部から大きくずれ、
正確な信号検出が不可能になるという欠点を有してい
た。
本発明は、OPUの小型化を実現するものであり、また
電子ビーム描画とか特定波長での記録再生といった制約
を課することなく、もっと一般的な光学原理に立脚した
ホログラム素子を用いて安定かつ簡略化された光学系を
達成可能ならしめる。その場合、本発明ではホログラム
素子に集束パワーは付与しないレンズフーリエ変換型と
して任意波長でホログラム素子を設計、製作でき、光軸
方向での前記位置調整は不要とされる。
また本発明では上述のホログラム素子として特に空間
周期の連続的に変化したチャーピング回折格子(軸外1
次元フレネルゾーンプレート)を用いるものである。
更に本発明は、ホログラム素子を用いた光ピックアッ
プ装置において、前述の波長分散の効果を低減させ、波
長変動が生じても、正確に信号の検出を可能とする半導
体の受発光素子を提供するものである。
課題を解決するための手段 第1の発明は、上述の問題点を解決するために、半導
体レーザとこの半導体レーザから放射されたレーザビー
ムを所定記憶媒体上へ微小スポット状に収束する光学系
に導き、回折格子と、前記半導体レーザの形成された半
導体基板の端面に形成され直線上に配置された二対の受
光素子を用い、前記微小スポットのたとえばフォーカシ
ングおよびトラッキングビーム制御光学系と接続するこ
とによって安定な信号検出が可能となり、光学系の簡素
化と装置の小型化ができる。
第2の本発明は、半導体レーザからのレーザビームを
光記憶媒体上に光学系で微小スポット状に収束するとと
もに、レーザと光学系間に1次元のフンレネルゾーンプ
レート状回折素子を設置し、半導体レーザの発光部を通
る直線上に二つ以上の受光素子を配置した光ピックアッ
プである。即ち、本発明は半導体レーザとこの半導体レ
ーザから放射されたレーザビームを所定記憶媒体上へ微
小スポット状に収束する光学系に導き、上記回折格子
と、前記半導体レーザの形成された半導体基板の端面に
形成され、直線上に配置された受光素子を用い、前記微
小スポットのフォーカシングビーム制御光学系と接続す
る事によって安定な信号検出が可能となり、光学系の簡
素化と装置の小型化が実現できる。
作用 レンズフーリエ変換ホログラムの特質については、文
献(「ホログラフィによる漢字メモリ」,加藤,藤戸,
佐藤;画像電子学会 研究会予稿79−04−1(1979.1
1.)(4)“Specklercduction in holography……",M.
Kato et al;アプライド オプティクス(Appl.Opt.),1
4(1975)1093)等に詳しく報告、解析されているよう
に、一般画像の記録再生光学系に適用された実績(「光
学式漢字編集処理システム」佐藤他;電子通信学会研究
会資料,EC78−53(1978)47)を有するが、第1の発明
では、ビーム制御用手段として実用上支障ない限り、再
生光学系光軸近傍波面についてフーリエ変換が成立すれ
ばよく、ホログラム素子からの波面再生に用いるレンズ
は、コリメートレンズで代用できるし、あるいは単にホ
ログラム素子を収束球面波で照射するだけで、その集光
面上に所望の再生像を得る事が可能である。
第2の発明はチャーピング構造の回折格子(1次元フ
レネルゾーンプレート)を光ディスクの信号を含む集光
性の反射光の光路に設置する事により、回折現象に基づ
きレーザの発光部からわずかに横方向にずれた2点の近
傍に所定スポットサイズの非点収差をもって集光すると
共に、それぞれの回折方向に最小スポット径を形成する
集光距離が互いに異なり、また回折方向の直角方向には
集光距離が一定である事を利用するものである。従っ
て、たとえば完全にフォーカシングがとれた状態で+1
次の回折光が受光素子の前方の所定位置に終点を結び、
また他方の−1次の回折光が受光素素子の後方の所定位
置に焦点を結ぶ様に設計を行っていれば、フォーカシン
グがずれた時に、長円形の集光像の長さが伸縮し、充分
に小さな受光面を有する受光素子により検出される光量
は互いに逆方向に増減するものである。
第3の発明は、半導体レーザと受光素子を同一基板上
に形成する事により、半導体レーザの発光点と発光素子
を近接させて配置させる事により、ホログラム回折素子
による光の回折角度を小さくし、波長変動による回折光
の集光位置の変動を低減させて、波長変動が生じても正
確な信号の検出が容易となる事に基づくものであり、ま
た半導体レーザと受光素子の距離はストライプ間の距離
であるから、フォトリソグラフィーの精度で完全に決定
される事に基づくものである。
実 施 例 本発明の詳細を実施例を用いて説明する。
第1図は、第1の発明の一実施例による光ピックアッ
プ装置の概略構成を示す。1は短波長の半導体レーザ
(λ=800nm)、5は集光レンズ、7は光ディスク(光
記録媒体)、2は非点収差を発生させるレンズフーリエ
変換型ホログラム回折素子、611,612,613,614は2対の
受光素子である。
半導体レーザ1から放射されたレーザビームは、集光
レンズ5により光記録媒体7に集光される。記録情報等
を含む反射光は再度集光レンズ5を通過し、回折素子2
により二方向に回折され、それぞれ、受光素子611と612
及び613と614の中間部近傍に集光される。
また、本実施例においては、半導体レーザ1と受光素
子群は第2図にその概略を示す様に同一基板上に形成さ
れており、しかも受光素子もレーザと同様の構成となっ
ている。620は電極、621はn型GaAs基板、622はAlxGa
1-xAsのn型クラッド層、623はAlyGa1-yAs(y<x<
1)の活性層、624はAlxGa1-xAsのp型クラッド層、625
はGaAsキャップ層、261,262,263,264,265はそれぞれ電
極であり、電極263と620の間に順方向の電流を注入する
事により、中央部の活性層1でレーザ発振する。また、
レーザ1から放射され、光ディスク表面で反射されて、
レンズ系と回折素子により回折及び集光されて、素子61
1,612,613,614に光が入射すると、電極620と261,262,26
4,265間に光電流或は光起電力が発生し、受光素子とし
て働く。
上記構成において本発明のOPUとしての動作と特徴
は、ホログラム素子2を製作する光学系を説明すること
により完全に明らかとなる。第3図aが、非点収差波面
を正確に記録・再生できるホログラムとして実現する光
学系の概念図である。波長λのコヒーレントな平行ビ
ーム13を集光レンズ51で絞る光路中に円柱状レンズ10を
配置し、互いに垂直な方向に向いた線状の集束ビーム10
1,103およびその中間位置にほぼ円形状のビーム102を得
る。いま、ビーム102はX1−Y1座標面上にあるとしてお
く。この光学系は、従来、光ピックアップ光学系で非点
収差を発生するために用いられるのと同様のものである
が、ここで重要なことは、次にフーリエ変換レンズ50
(焦点距離f1)を介して、前記円形状ビーム102のフー
リエ変換波面をレンズ50の後側フーリエ変換面(ξ−η
座標で表示)にとり出して、収差を含まない別の平面波
と重ね合わせることによって、いわゆるレンズフーリエ
変換型のホログラム素子313を作成する。上記の参照波
は、フーリエ変換レンズ50の前側焦点面の所定位置16か
ら発散する無収差の球面波を用いて容易に得られること
は衆知の技術である。ここで参照波は、平行ビーム13と
互いに可干渉な平行ビーム14をレンズ15で収束して容易
に得られる。参照波は、レンズ50を通さず直接平面波を
ホログラム面へ導びいても勿論よい。
さて、このようにして記録されたホログラム素子313
を、第3図bに示すような光学系に配置した波長λ
平行ビームで照射すると、フーリエ変換レンズ5(焦点
距離f)の後側焦点面(X2−Y2座標で表示)には、非点
収差を含む波面の再生像1021と、その共役像1022がX2
Y2座標原点に関して互いに対称の位置関係で再生され、
各スポット像の前,後方向には水平もしくは垂直方向の
線状パターン1011,1031および1012,1032が得られてい
る。共役波面同志であるので一方は垂直方向の線状像10
31がレンズ5に近い位置にあり、他方は水平方向の像10
12が並んで現われる。
第4図は、第1図で示した光学系の動作原理を、焦点
制御用光電変換素子611,612,613,614上に生じるビームL
1,L2の形状の面から説明している。すなわち、いま第4
図aで、集光レンズ5によって絞られたビームが、光デ
ィスクのピット面70から前後に微小距離Δfだけ離れて
いる(焦点合わせ誤差を生じている)とき、ホログラム
素子2を通って回折されたビーム1021及び1022は、フォ
トディテクタ上で同図b,cもしくはdのような形状とな
る。ただし、本実施例ではフォトディテクタの受光面は
X2上に配置されている。同図cは、丁度焦点が合ったと
きの様子を示している。焦点制御信号εは、フォトディ
テクタの各セクタ611〜614に対応する信号出力成分を各
々S1,S2,S3,S4として、 ε=(S1+S3)−(S2+S4), (1) によって与えられ、 の条件に従って焦点制御が実行可能である。
トラッキング信号Jは、サーボの安定性を考慮する
と、ファーフィールドパターンを利用して別のフォトデ
ィテクタから検出する方法が、より望ましい。
なお以上の説明で、非点収差は円筒状レンズによるも
のを利用したが、別の光学系、たとえば、収束球面波の
光軸に平行平板を斜けて挿入するとか、あるいは適当な
別の非球面素子を用いてもよい。
以上では、ビーム制御用波面として、非点収差を含む
方式について、レンズフーリエ変換ホログラムの記録光
学系と情報ピックアップ光学系の波面再生光学系を中心
に説明してきたが、本発明は、これらの原理に立つ装置
に限定されるものではなく、もっと一般のピックアップ
従来光学系を一枚のホログラム素子に代替することも可
能である。
すなわち、上記ビーム制御光学系以外に、従来開発さ
れている各種の光学系、あるいは更に目的により適合す
るビーム制御光学系をあらかじめレンズフーリエ変換ホ
ログラム素子として波面記録しておくことが可能であ
る。一度記録された素子の格子状パターンは、複製が容
易な金型に転写し、さらに樹脂あるいは硝子材料を用い
たレプリカ製作により大量の均一な素子を安価に得るこ
とができ、光情報ピックアップ装置の設計・製作上多大
の効果を有するものである。複製されるパターンがフー
リエ変換型であるので、金型をイオンビーム加工等によ
ってブレーズ化することが可能であり、フレネルゾーン
プレートのブレーズ化技術(河合,窪田,西田;第18回
微小光学研究会講演論文;vol3(1985)P.33)に比べて
レプリカ素子の回折効率を容易にブレーズ化させうる。
すなわちほぼ平行な格子状パターンからなるホログラム
全面に斜方よりビーム照射を施すことができる。
第2の発明の詳細を実施例を用いて説明する。
第5図は、第2の発明の一実施例により光ピックアッ
プ装置の概略構成を示す。1は短波長の半導体レーザ
(λ=800nm)、5は集光レンズ、7は光記録媒体、2
はチャーピング構造、即ち空間周期が連続的に変化した
構造の回折格子、615,616は受光素子である。
半導体レーザ1から放射されたレーザビームは集光レ
ンズ5により光記録媒体7に集光される。記録情報等を
含む反射光は再度集光レンズ5を通過し、回折格子2に
より2方向に回折され、それぞれ受光素子615と616の近
傍に集光される。
また本実施例においては、半導体レーザ1と受光素子
は第6図にその概略断面図を示す様に同一基板上に形成
されており、しかも受光素子もレーザと同様の構成とな
っている。620は電極、621はn型GaAs基板、622はAlxGa
1-xAsのn型クラッド層、623はAlyGa1-yAs(y<x<
1)の活性層、624はAlxGa1-xAsのp型クラッド層、625
はp型のGaAsキャップ層、266,263,267はそれぞれ電極
であり、263と620の間に順方向の電流を注入する事によ
り、中央部の活性層1でレーザ発振する。また1から放
射され、光ディスク表面で反射されて、レンズ系と回折
素子により、回折及び集光されて615,616に光が入射す
ると、電極620と266,267間に光電流或は光起電力が発生
し、受光素子として働く。Sは半導体レーザと受光素子
の距離を示す。
上記構成において本発明のOPUとしての動作を第7図
を用いて説明する。すなわち、いま第4図aで、集光レ
ンズ5によって絞られたビームが、光ディスクのピット
面70から前後に微小距離Δfだけ離れている(焦点合わ
せ誤差を生じている)とき、回折素子2を通って回折さ
れたビーム1021及び1022は、フォトディテクタ上で第7
図aもしくはcのような形状となる。同図bは、丁度焦
点が合ったときの様子を示している。焦点制御信号ε
は、フォトティテクタの各セクタ615と616に対応する信
号出力成分を各々S1,S2として、 ε=S1−S2, (1) によって与えられ、 の条件に従って焦点制御が実行可能である。
第8図は、本発明の第二の実施例に用いた半導体レー
ザ及び受光素子の概略断面図と信号検出の原理について
示す。本実施例の光学系は第5図に示す光学系と同一で
ある。前記の実施例との大きな差は、第8図に示す様
に、三本のストライプ構造の受光素子が2対存在する事
であり、各セクタ614,615,616,617,618,619に対応する
信号出力成分をS1,S2,S3,S4,S5,S6としてフォーカシン
グ信号をεF,トラッキング信号をεT,記録信号をε
すると ε=(S2+S4+S6)−(S5+S1+S3)又はS2−S5 ε=(S1+S4)−(S3+S6) ε=(S1+S2+S3+S4+S5+S6) によって与えられ、 の条件に従って焦点制御が実行可能であり、また の条件に従ってトラッキング制御が実行可能である。な
お以上の実施例においては、光源から発した光ビームか
ら回折素子を往復する光路を形成し、合焦点時には光ス
ポットが発光素子の発光面に必ず集光する。したがって
受光素子の位置調整は極めて容易であり、あらかじめ設
計された配置で回折素子を固定すれば、受光素子上所定
位置に正しく受光することが可能である。また半導体レ
ーザ光源波長の変動に関しては、第2,3図の素子間隔S
を数百ミクロンとしてその影響を充分廻避できる。
本発明における回折格子や半導体レーザ、受光素子は
容易に作成することができ、光情報ピックアップ装置の
設計・製作上多大の効果を有するものである。
本発明の実施例としては、光ディスク光学系のビーム
制御系を中心に述べたが、記録・再生両機能を備えた光
学系、さらに光磁気記憶・再生方式における光情報ピッ
クアップ装置としても適用できることは勿論である。
第3の発明の詳細を実施例を用いて説明する。
第9図は、光ピックアップに適した本発明の実施例の
半導体装置の概造概略図を示す。半導体レーザ1と受光
素子615,616が、同一の基板上に形成され、しかも受光
素子もレーザと同様の構成となっている。本実施例で
は、n型のGaAs基板621に、n型のAlxGa1-xAsクラッド
層622、ノンドープのAlyGa1-yAs(y<x<1)の活性
層623、p型のAlxGa1-xAsクラッド層624、p型のGaAsキ
ャップ層625がエピタキシャル成長され、その上に電極
が真空蒸差で形成される。そして、電極、キャップ層、
クラッド層の一部をエッチングで除去する事により、26
6,267,263のストライプ形状の電極部の下に3本のスト
ライプのレーザ構造もしくは受光素子構造が形成され
る。また620は共通の電極である。電極262と620の間に
順方向の電流を注入する事により、中央部の活性層1で
レーザ発振する。また1から放射された光は、光記憶媒
体等で反射され、ホログラム素子で二方向に回折され、
611,612の活性層部に入射すると、電極620と261,263間
に光電流或は光起電力が発生し、受光素子として働く。
Sは半導体レーザと受光素子の距離を示す。
本発明の半導体装置を応用した光ピックアップ装置の
概略構成を第10図に示す。13は本発明の半導体装置で、
その中で1は半導体レーザ(λ〜780nm)、611,612は受
光素子を示している。また、5は集光レンズ、7は光記
録媒体、2は1次元のフレネルゾーンプレート状の回折
素子(ホログラム素子)である。
半導体レーザ1から放射されたレーザビームは、集光
レンズ5により光記録媒体7に集光され反射される。記
録情報信号や、フォーカシング及びトラッキング信号を
含む反射光は再度集光レンズ5を通過し、回折格子2に
より二方向に回折され、それぞれ受光素子612と612の近
傍に集光され、信号が検出される。上記構成における光
検出原理は第2の発明と全く同じである。
本発明における半導体装置は容易に作製する事がで
き、光ピックアップ装置の設計・製作上多大の効果を有
するものである。
第11図は、本発明の第2の実施例の半導体装置の概略
である。光検出の原理は第二の発明と全く同じである。
発明の効果 以上の説明から明らかなように、第1の本発明は直線
状に配置された受光素子とレンズフーリエ変換ホログラ
ム素子を他の光学素子と組合わせて使用しており小型の
光ピックアップ装置が実現できる。また(ii)ホログラ
ムには非点収差波面、あるいはナイフエッジからの回折
波面等を記録するが、 (1) ホログラム作成波長λと異なる波長λで波
面再生しても、ホログラム自体は収差を発生せず、 (2) フーリエ逆変換レンズを使用して、焦点制御、
トラッキング制御様のビームをホログラム回折光から有
効に分割利用することが可能である。
(3) ホログラム素子は、光ディスクと同様、マスタ
となる金型から転写工程を経て、大量のレプリカを容易
に生産することが可能である。
(4) ほぼ平行な格子パターンを記録したレンズフー
リエ変換型ホログラムを用いるので、素子の回折効率を
向上させるために、イオンビーム等によるブレーズ化加
工を全面同時に実行することができ、高性能のマスタホ
ログラム金型を製作しうる。
(5) 受光素子の傾きによる検出誤差が小さいという
特長もある。
また第2の本発明は、通常のアレイ化された半導体レ
ーザと、チャーピング形状を有する回折格子と集光レン
ズという極めて簡単な構成で、小型の光ピックアップを
実現する事ができる。
また、回折素子は、光ディスクと同様、マスタとなる
金型から転写工程を経て、大量のレプリカを容易に生産
する事が可能であり、安価な光ピックアップを実現する
事も可能である。
また特に本発明では、レーザ光源と受光素子の位置関
係がフォトリソの精度で実現されるので、これらの位置
合わせの必要はなく、また光軸調整は主に回折格子素子
面内の格子方向角度調整のみで行えるので、量産性にも
富む。さらに従来型の検出系に比べ本発明では光源と受
光素子がモノリシックに一体化されうるので両素子間の
距離は数百ミクロンオーダで設計でき、光源の波長変動
による回折格子の回折角度の変動に充分耐えられる。た
とえば第1図の構成でL=20mm,格子ピッチ80μm,波長
λ=800nmに対する波長差±20nmのとき受光素子上のス
ポット移動量は高々±5μ程度と設計できる。
また第3の本発明の通常のアレイ化された半導体レー
ザと同様の構成であり、更にチャーピング形状を有する
回折格子と集光レンズという簡単な構成で小型の光ピッ
クアップを実現する事ができる。特に本発明では、レー
ザ光源と受光素子の位置関係がフォトリソグラフィーの
精度で実現されるので、前記のOPUに応用した場合、こ
れらの位置合わせの必要はなく、また光軸調整は主に回
折素子面内の格子方向角度調整のみで行えるので量産性
にも富む。さらに従来型の検出系に比べ本発明では光源
と受光素子がモノリシックに一体化されているので両素
子間の距離は数百ミクロンオーダーで設計でき、光源の
波長変動による回折格子の回折角度の変動に充分耐えら
れる。たとえば第2図の構成でL=20mm,格子ピッチ80
μm,波長800nmに対する波長差±20nmのとき受光素子上
のスポット移動量は高々±5μm程度と設計できる。
また本発明の実施例としてストライプ構造の半導体レ
ーザと同様の構成の受光素子の一体化した半導体装置を
示したが、面発光型の半導体レーザと基板表面に形成さ
れた受光素子の一体化された半導体装置であっても何ら
さしつかえはない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す光情報ピックアップ装
置の概略構成図、第2図は本発明の実施例におけるレー
ザと受光素子部の斜視図、第3図は非点収差波面の記録
・再生例を説明した本発明の原理図、第4図は非点収差
波面を記録再生する本発明の実施例に関し、光電変換面
に再生されるビームの状態を説明した概念図、第5図は
本発明の他の実施例を示す光情報ピックアップ装置の概
略図、第6図はこの実施例の半導体レーザおよび受光素
子の斜視図、第7図は第2の発明のさらに他の動作を説
明する原理説明図、第8図は本発明の実施例の半導体レ
ーザおよび受光素子の概略図、第9図は本発明の実施例
の半導体装置の概略図、第10図は本発明の半導体装置を
応用した光ピックアップ装置の概略図、第11図は本発明
の実施例の半導体装置の概略断面図、第12図は従来のホ
ログラム素子を用いた光ピックアップ光学系の概略図、
第13図は従来の光ピックアップ光学系の構成例を示す概
略図である。 1……半導体レーザ、2……ホログラム素子、3……偏
光ビームスプリッタ兼用回折素子、4……四分の一波長
板、5……集光光学系、7……光ディスク、8……フォ
トディテクタ、11……フォトディテクタ、10……円柱レ
ンズ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 誠 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 細美 哲雄 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−103857(JP,A) 特開 昭62−140488(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体レーザと、 この半導体レーザから放射されたレーザビームを所定の
    光記憶媒体上に微小スポット状に収束する光学系と、 前記微小スポットのフォーカッシング及びトラッキング
    制御手段として所定波面をレンズフーリエ変換型ホログ
    ラムに記録した回折素子と、 直線上に配列された二分割の二対の受光素子とを具備
    し、 前記受光素子の光検出面が、前記半導体レーザの形成さ
    れた半導体基板の端面に形成されていることを特徴とす
    る光ピックアップ装置。
  2. 【請求項2】回折素子が、光ディスク表面で反射した光
    ビームを2方向に回折させ、かつ、非点収差を発生させ
    るホログラム素子であることを特徴とする請求項1に記
    載の光ピックアップ装置
  3. 【請求項3】半導体レーザと、 この半導体レーザから放射されたレーザビームを所定の
    光記憶媒体上に微小スポット状に収束する光学系と、 前記レーザと光学系間に配置される1次元のフレネルゾ
    ーンプレート状の回折格子もしくは連続的に空間周期の
    変化する回折素子と、 前記半導体レーザの発光部を通る直線上に配列された二
    つ以上の発光素子とを具備し、 前記受光素子の光検出面が、前記半導体レーザの形成さ
    れた半導体基板の端面に形成されていることを特徴とす
    る光ピックアップ装置。
  4. 【請求項4】半導体レーザがストライプ型の半導体レー
    ザであり、前記受光素子がこの半導体レーザと平行に配
    置された同様の構成のストライプ構造であることを特徴
    とする請求項1または3に記載の光ピックアップ装置。
JP63056645A 1988-03-10 1988-03-10 光ピックアップ装置およびこれに用いる半導体装置 Expired - Fee Related JP2653087B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63056645A JP2653087B2 (ja) 1988-03-10 1988-03-10 光ピックアップ装置およびこれに用いる半導体装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63056645A JP2653087B2 (ja) 1988-03-10 1988-03-10 光ピックアップ装置およびこれに用いる半導体装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01229437A JPH01229437A (ja) 1989-09-13
JP2653087B2 true JP2653087B2 (ja) 1997-09-10

Family

ID=13033082

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63056645A Expired - Fee Related JP2653087B2 (ja) 1988-03-10 1988-03-10 光ピックアップ装置およびこれに用いる半導体装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2653087B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5233444A (en) * 1989-07-25 1993-08-03 Olympus Optical Co., Ltd. Focus error detecting apparatus
US5212572A (en) * 1991-11-22 1993-05-18 International Business Machines Corporation Optical data storage system with compact holographic polarization-sensing or reflectivity-sensing optical storage head

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62103857A (ja) * 1985-10-31 1987-05-14 Mitsubishi Electric Corp 光ピツクアツプ装置
JPS62140488A (ja) * 1985-12-13 1987-06-24 Sharp Corp 半導体レ−ザ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01229437A (ja) 1989-09-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2651419B2 (ja) 半導体レーザの光学ヘッド組立体
US5101389A (en) Optical information recording/reproducing apparatus
JP2683918B2 (ja) 情報面を光学的に走査する装置
US5293038A (en) Optical pick-up head apparatus wherein hollographic optical element and photodetector are formed on semiconductor substrate
JP2684822B2 (ja) 光ピックアップヘッド装置
JP2000076689A (ja) 光ピックアップ装置
US5301182A (en) Optical pickup head
US20050169153A1 (en) Two wavelength laser module and optical pickup device
JP2653087B2 (ja) 光ピックアップ装置およびこれに用いる半導体装置
TW382704B (en) Method for focusing and tracking of CD optical head and device therefor
JP2004046916A (ja) 光記録媒体再生装置、および光記録媒体
JP2901728B2 (ja) 光ヘッド及びそれを用いた情報記録再生装置
JP2692119B2 (ja) 光ピックアップヘッド装置
JP2629781B2 (ja) 光ヘッド装置
JP2716792B2 (ja) 光情報記録再生装置
JP3787099B2 (ja) 焦点誤差検出装置
JPH0727653B2 (ja) 光ピツクアツプ装置
JPS63228431A (ja) 光情報ピツクアツプ装置
KR19990057188A (ko) 디지탈비디오디스크겸용 씨디플레이어의 광픽업 장치
JPH07101519B2 (ja) 光ヘッド装置
JPH083908B2 (ja) フォトディテクタの位置合わせ方法および光ピックアップヘッド装置
JPS63201924A (ja) 光情報ピツクアツプ装置
JP2001028145A (ja) 光学ヘッド装置及びディスク録再装置
JP2004079049A (ja) 光記録媒体再生装置
KR100266201B1 (ko) 광픽업장치

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees