JP2652189B2 - 位相差検出装置 - Google Patents

位相差検出装置

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JP2652189B2
JP2652189B2 JP63054787A JP5478788A JP2652189B2 JP 2652189 B2 JP2652189 B2 JP 2652189B2 JP 63054787 A JP63054787 A JP 63054787A JP 5478788 A JP5478788 A JP 5478788A JP 2652189 B2 JP2652189 B2 JP 2652189B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、カメラの自動焦点検出装置等に使用される
位相差検出装置に関する。
(従来の技術) 従来、カメラの自動焦点検出装置は、第14図に示す構
成のものがあった。同図に基づいて構成を述べると、撮
影レンズ1の後方に位置するフィルム等価面2の更に後
方に、コンデンサレンズ3、セパレータレンズ4及び位
相差検出装置が順に配置されている。該位相差検出装置
は、セパレータレンズ4によって結像される一対の被写
体像を受光してこれを光電変換する線撮像デバイス5,6
と、該デバイス5,6の各画素に光度分布に応じて発生す
る電気信号に基づき合焦状態を判別する処理回路7より
構成されている。
線撮像デバイス5,6上の結像は、被写体像がフィルム
等価面2より前方に位置する前ピン状態にあっては光軸
8側に近づき、逆に後ピン状態にあっては光軸8より遠
ざかり、合焦状態では前ピンと後ピンの中間の所定の位
置となる。したがって、処理回路7が夫々の線撮像デバ
イス5,6より発生した電気信号に基づき、結像の光軸8
よりの位置を検出することで合焦状態を識別している。
線撮像デバイス5,6上の結像の相対位置を検出するた
めに位相差検出の手法が用いられる。この手法は、次式
(1)に示すように、線撮像デバイス5,6の各画素より
読出したデータを記憶装置等に一旦保持し、一方の線撮
像デバイスよりのデータを他方の線撮像デバイスのデー
タに対して順次に位相Lをずらしつつ差の積分値H
(L)〔Lは整変数である〕を演算し、この位相Lのず
れ毎に求まる値H(1),H(2),H(3)〜H(L)を
線撮像デバイス5,6上の一対の結像の相関とする。そし
て、相関値が最小(あるいは最大)となるまでのこれら
の相対移動量(位相差)に基づいて合焦状態を識別す
る。
ただし、Lは例えば1から9までの整変数であり、上
記の相対移動量に相当する。
第8図はこのように求まる相関値H(L)より合焦状
態を判別する手法を示す。例えば、B(K)を一方の線
撮像デバイス5の各画素より出力されたデータ、R(K
−L−1)を線撮像デバイス6の各画素より出力された
データとして、Lを1ないし9まで変化させる毎に上記
式(1)の演算を行なう。また、第15図(a)に示すよ
うに、相関値H(4)が最大のときに合焦状態であると
予め設定しておき、これによりずれた位置Lでの相関値
が最大値となれば、そのずれ量即ちL=4までの位相差
をピントのずれ量として検出することができる。更に、
第15図(b)のようにL<4の時の相関値が最大値のと
きは前ピン状態、逆にL>4のときは後ピン状態である
と判別する。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記のような従来の位相差検出装置に
あっては、解像度の限られた線撮像デバイスを用いて一
対の結像についての相関値を求め、この相関値により位
相差を判別するので、真の位相差を示す相関値が演算に
より求まる相関値の間に存在する場合であってもこれを
検出することが出来ない。
尚、この問題点を解決するために、画素をより微細に
して解像度を上げ、大量のデータに基づいて多段階の変
数Lについての相関値を演算することが考えられるが、
処理速度の低下や、回路規模が拡大する等の問題を招来
する。
本発明は、このような課題に鑑みて成されたものであ
り、ある限られた解像度の撮像デバイスを用いても該解
像度以上の精度の位相差検出を可能とする位相差検出装
置を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) この目的を達成するために本発明は、一対の撮像デバ
イスより出力される一対の結像データについて相関値を
求めるアナログ相関演算手段と、一旦求まった複数の相
関値データの更に包絡線近似値を求めてその極小値又は
極大値となるときの位相を一対の結像の相対的な位置ず
れと判別する補完手段とを備えた。
(作用) このような手段を有する本発明にあっては、撮像デバ
イスの解像度で決まる各相関値について互いに隣合う相
関値の間の包絡線近似値を求めることで、実際の撮像デ
バイスの解像度に依存する位相毎の相関値により位相差
を検出するよりも高解像の位相差検出をおこなうことが
できる。とりわけ、アナログ相関演算手段が、被写体の
光電変換して得られるアナログ信号をそのまま相関演算
しているので、演算処理速度を高速にすると共に、高精
度の演算結果を出力できる。
(実施例) 以下、本発明による位相差検出装置の一実施例を図面
と共に説明する。先ず、第1図に基づいて全体の構成を
述べると、13,14はイメージセンサ、15は夫々のイメー
ジセンサ13,14より出力される被写体像のパターンに相
当するアナログ信号R(t),B(t)に基づいて上記式
(1)の相関値を演算するアナログ相関演算器、16はア
ナログ相関演算器15よりアナログ値として出力される相
関値をデジタル・データH(L)に変換するA/D変換
器、17は各回路の作動を制御するための特定タイミング
の制御信号を発生する制御信号発生部であり、これらの
全ての構成は例えば半導体集積回路技術のC−MOS製造
プロセス等によつて同一チツプ上に一体形成されてい
る。
次に、各構成を詳述する。先ず、イメージセンサ13,1
4の構造を第2図に基づいて説明する。同図において、1
8はイメージセンサ13に相当する参照イメージセンサ、1
9はイメージセンサ14に相当する基準イメージセンサで
あり、参照イメージセンサ18及び基準イメージセンサ19
はほぼ同じセル構成からなり、夫々の画素となる光電変
換素子Dr1〜Drm,Db1〜Dbnを有する受光部20,21と、夫々
の受光部20,21に発生する信号電荷を画素毎に蓄積する
ために設けられたCCDより成る蓄積部22,23と、蓄積部2
2,23より転送される信号電荷を取り込みこれらを水平方
向へ電荷転送するCCDで形成されたシフトレジスタ部24,
25で構成されている。
即ち、蓄積部22,23及びシフトレジスタ24,25は光電変
換素子Dr1〜Drm,Db1〜Dbnに対応した電荷転送エレメン
トTr1〜Trm,Tb1〜Tbn,Cr1〜Crm,Cb1〜Cbnを有し、蓄積
部22,23は信号電荷をシフトレジスタ部24,25へ並列転送
し、シフトレジスタ部24はそれを水平方向へ転送する。
尚、後述するが、基準イメージセンサ側のシフトレジス
タ部25はシフトレジスタ部24と異なり信号電荷の水平方
向への転送を行わないようになっている。
26,27は、受光部20,21から蓄積部22,23へ信号電荷を
移動させるチャネル部の表面上に形成される導電層であ
り、ポリシリコン層で形成され、特定レベルのポテンシ
ャル障壁を形成する。
28,29は信号電荷の移動を制御するトランスファゲー
トである。
更に、夫々の電荷転送エレメントCr1〜Crm,Cb1〜Cbn
に隣接してフローティングゲートFr1〜Frm,Fb1〜Fbn
形成され、夫々のフローティングゲートFr1〜Frm,Fb1
Fbnは、ゲートに制御信号CEが供給されるMOS型FET Mr1
〜Mrm,Mb1〜Mbnを介してリセツト端子RESに接続される
と共に、ゲートにチャネル切換信号CH1〜CHmが印加され
ることによりマルチプレックス動作を行なうMOS型FET
Qr1〜Qrm,Qb1〜Qbnを介して共通接点Pr,Pbに接続され、
共通接点Pr,Pbは夫々インピーダンス変換回路30,31を介
して接点Pr0,Pb0に接続している。
インピーダンス変換回路30,31は共に同一の回路構成
からなり、電源VDDとアース端子間にドレイン・ソース
路を直列接続するMOS型FET Ir1,Ir2,Ib1,Ib2と、MOS型
FET Ir1,Ib1のゲート・ソース間に並列接続されリフレ
ッシュ信号φが印加されると共通接点Pr,Pbを電源VDD
にクランプするMOS型FET Ir3,Ib3を有し、MOS型FET I
r2,Ib2のゲートは所定電圧にバイアスされている。
次に、シフトレジスタ部24,25とフローティングゲー
トFr1〜Frm,Fb1〜Fbnの位置関係を第3図と共に説明す
る。
参照イメージセンサ18側の受光部20,蓄積部22,シフト
レジスタ部24の光電変換素子及び電荷転送エレメントは
共に等しいピッチ幅Wで48個ずつ形成され、両側の4個
ずつ部分から成る第1,第2ブロツクIR,IIRを除く40個の
部分から成る第3ブロツクIIIRの電荷転送エレメントC
r1〜Cr40にフローテイングゲートFr1〜Fr40が併設さ
れ、更に32個のフローティングゲートFr1〜Fr32から成
る第4ブロツクIVRと、残りの第5ブロツクVRに分類さ
れている。そして、フローティングゲートFr1〜Fr40
一端は、第2図のMOS型FET Mr1,Mr2,…を介してリセッ
ト端子RESに接続され、その内のフローティングゲートF
r1〜Fr32が第2図のMOS型FET Qr1〜Qrmを介して接点Pr
に接続されている。即ち、第2図には、第3図の第3,第
4ブロックIIIR,IVRの部分を代表して示し、他のIR,I
IR,VRの部分の記載は省略してあるが、これらは信号電
荷を水平方向へ転送する際などに作動する予備の領域と
なつている。
一方、基準イメージセンサ19側の受光部21、蓄積部2
3,シフトレジスタ部25の光電変換素子及び電荷転送エレ
メントは共に等しいピッチ幅W(参照イメージセンサ18
側とも等しい)で40個ずつ形成され、両側の4個ずつの
部分から成る第1,第2ブロックIB,IIBを除く第3ブロッ
クIIIBの電荷転送エレメントCb1〜Cb32に隣接してフロ
ーティングゲートFb1〜Fb32が併設されている。そし
て、フローティングゲートFb1〜Fb32の夫夫々の一端
は、第2図のMOS型FET Mb1〜Mbn,Qb1〜Qbnに接続して
いる。即ち、第2図には第3図の第3ブロツクIIIBにつ
いて示されている。
又、受光部20は光軸に対して距離L1だけ離して形成さ
れ、受光部21は距離L1に4ピッチ幅4・Wを加算した距
離L2(=L1+4・W)だけ離して形成されている。
次に、このイメージ・センサはアナログ相関演算器及
びA/D変換器とともに半導体集積回路装置としてワンチ
ップ化されるものであり、受光部20,21からフローティ
ングゲートFr1〜Frm(Fb1〜Fbn)にかけて示す第4図の
概略断面図に基づいて、その構造を説明する。
第4図において、N型半導体基板の表面部分に形成さ
れたP型拡散層(P−well)の一部に複数のN+型層が形
成されることで受光器20,21の光電変換素子群が構成さ
れている。
また、半導体基板上にはSiO2層(図示せず)を介し
て、信号障壁部26,27、蓄積部22,23の各電荷転送エレメ
ントを構成する転送ゲート電極層、トランスファゲート
28,29を構成するゲート電極層および、シフトレジスタ
部24,25の各電荷転送エレメントを構成する転送ゲート
電極層が併設されている。更に、シフトレジスタ部24,2
5の隣りには、フローティングゲートFr1〜Frm,Fb1〜Fbn
を構成するポリシリコン層及び、電源VDDにクランプさ
れる電極層Alが積層されている。この電極層Alは、複数
形成されるフローティングゲートFr1〜Frm,Fb1〜Fbn
上面全体を覆うように形成されている。そして、各フロ
ーティングゲートの一端にMOS型FET Mr1〜Mrm Mb1〜M
bnが接続している。
ここで、リセット端子RESに印加されるリセット信号
φFGを電源VDDと等しい電位にして“H"レベルの制御信
号CEによりMOS型FET Mr1〜Mrm,Mb1〜Mbnを介してフロ
ーティングゲートFr1〜Frm,Fb1〜〜Fbnを電源VDDにクラ
ンプした後、再びMOS型FET Mr1〜Mrm,Mb1〜Mbnを遮断
状態にすると、第4図中の点線で示すように半導体基板
内に深いポテンシャル井戸が形成され、シフトレジスタ
部24,25の信号電荷がフローティングゲート下の領域へ
流入する。この流入した信号電荷の夫々の電荷量に応じ
た電圧変化が夫々のフローティングゲート Fr1〜F
rm(Fb1〜Fbn)に生じ、受光部20,21上の結像パターン
を電圧信号として検出することができる。
一方、リセット端子RESをアース電位にしてからMOS型
FET Mr1〜Mrm,Mb1〜Mbnをオンにすることによりフロー
ティングゲートFr1〜Frm,Fb1〜Fbnを“L"レベルにする
と、フローティングゲート下の領域のポテンシャル井戸
が浅くなり、再び信号電荷をシフトレジスタ部24,25へ
戻すことができる。このような信号電荷の移動は非破壊
的に行われるので、信号電荷の読出しを何回も繰り返す
ことができる。
そして、このようにフローティングゲートFr1〜Frm,F
b1〜Fbnを介して発生する信号を、MOS型FET Qr1〜Qrm,
Qb1〜Qbnのマルチプレックス動作により時系列の信号R
(t),B(t)に変換して各出力接点Pr0,Pb0に出力す
る。
次に、アナログ相関演算器15の構成を第5図に基づい
て説明する。
先ず、同図に基づいて構成を述べると、32,33はサン
プル・ホールド回路であり、イメージセンサからの被演
算信号B(t),R(t)を所定のサンプリング周期毎に
サンプル・ホールドし、サンプリングにより得られる被
演算信号B(nT),R(nT)を出力する。尚、Tはサンプ
リング周期、nはサンプリングの順番を示すものとす
る。34はチャネル切換え回路、35は差動増幅器であり、
チャネル切換え回路34はサンプル・ホールド回路32,33
よりの信号B(nT),R(nT)を差動増幅器35の何れの入
力端子に供給するかの切換え動作を行い、差動増幅器35
は供給された信号間の振幅の差ΔE(nT)を出力する。
即ち、チャネル切換え回路34はスイッチング素子34a〜3
4dを有しており、図示するように、スイッチング素子34
a,34dが「オン」で、スイッチング素子34b,34cが「オ
フ」の時は、被演算信号R(nT)を差動増幅器35の非反
転入力端子に、被演算信号B(nT)を差動増幅器35の反
転入力端子にそれぞれ供給し、逆に、スイッチング素子
34a,34dが「オフ」で、スイッチング素子34b,34cが「オ
ン」の時は、被演算信号B(nT)を差動増幅器35の非反
転入力端子、被演算信号R(nT)を差動増幅器35の反転
入力端子にそれぞれ供給するようになつている。尚、こ
の切換え動作の制御は後述する制御回路37によって行な
われ、スイッチング素子34a,34dの組とスイッチング素
子34b,34cの組とは相互に逆のオン・オフ動作を行うよ
うになつている。
36はアナログ・コンパレータであり、被演算信号R
(nT),B(nT)の大小関係を比較する。そして、R(n
T)≧B(nT)の場合には“H"レベル、R(nT)<B(n
T)の場合には“L"レベルとなる極性信号Sgn(nT)を出
力する。
37は制御回路であり、極性信号Sgn(nT)のレベルに
応じてスイッチング素子34a〜34dの切換え動作を制御す
る制御信号Sch(nT)を出力する。即ち、極性信号S
gn(nT)が“H"レベルの時は、図示する様にスイッチン
グ素子34a〜34dを切換えさせ、極性信号Sgn(T)が
“L"レベルの時は、逆にスイツチング素子34a,34dを
「オフ」、スイッチング素子34b,34cを「オン」に切換
えさせる。この切換え動作によつて、常に差動増幅器35
の非反転入力端子に振幅の大きい方の被演算信号を、反
転入力端子に振幅の小さい方の被演算信号をそれぞれ供
給するようになつている。したがつて、差動増幅器35の
出力ΔE(nT)は被演算信号B(nT),R(nT)の差の絶
対値|B(nT)−R(nT)|となる。
38は積分器であり、差動増幅器39、容量素子40,41及
びスイッチング素子42〜46を備えている。即ち、差動増
幅器35の出力端子と差動増幅器39の反転入力端子との間
には、相互に直列接続されたスイッチング素子42、容量
素子40及びスイッチング素子43が設けられると共に、容
量素子40の両端とアース端子との間に一対の容量素子4
4,45が接続されている。更に、差動増幅器39の反転入力
端子と該出力端子との間に相互に並列に接続された容量
素子41及びスイッチング素子46が設けられている。そし
て、スイッチング素子42,45は制御回路37よりの制御信
号αによつてオン・オフの動作が制御され、スイッチ
ング素子43,44は制御信号α、スイッチング素子46は
制御回路信号αによつてそれぞれ制御される。制御信
号αが“H"レベル、制御信号αが“L"となるとスイ
ッチング素子42,45のみが「オン」となつて、差ΔE(n
T)容量素子40に蓄積される。そして、次のタイミング
で制御信号αを“L"レベル、制御信号αを“H"レベ
ルに反転すると、スイッチング素子43,44のみが「オ
ン」となり、その結果、容量素子40と容量素子41が容量
結合して容量素子40に蓄積されていた差ΔE(nT)に相
当する電荷が容量素子41に転送・蓄積される。複数組の
被演算信号B(nT),R(nT)について上記の処理を行う
と、次式(2)に示す様に、サンプリングタイミング毎
の差ΔE(nT)の積分値に相当する電荷が容量素子41に
蓄積されることとなる。
そして、被演算信号B(iT),R(iT)の相互の位相θ
を変化させつつ同様の処理を行えば、 となり、アナログ信号で相関値H(θ)を求めることが
できる。
次にかかる構成の位相差検出装置の作動を第6図及び
第7図のタイミングチャートに基づいて説明する。第1
図に示す制御信号発生部は上記説明した各種の制御信号
を発生し、時刻t0に印加されたスタート信号STR〔カメ
ラのレリーズボタン等に連動して生じる〕に同期して演
算処理が開始する。まず、アナログ相関演算器15中のス
イッチング素子46がオンすることで容量素子41がリセッ
トされ、次にイメージセンサのリセット端子28,29へ一
定周期Taのリセット信号φを印加することで不要電荷
を排除する。
又、時刻t0からt3までの期間、シフトレジスタ部24,2
5の各電荷転送エレメント〔第2図参照〕に4相駆動方
式に基づく電荷転送を1ピッチ分だけ行わせる4相クロ
ツク信号φr1〜φr4b1〜φb4が発生する。
この電荷転送エレメントによる電荷転送の間の時刻t1
において、制御信号CEが“H"レベルとなつてMOS型FET
Mr1〜Mrm,Mb1〜Mbnがターンオンしている時にリセット
信号φFGが“L"から“H"レベルに反転することにより、
フローティングゲートFr1〜Fr40,Fb1〜Fb32は電源電圧V
DDの電位にクランプされ、時刻t2において制御信号CEが
“L"レベルとなつて、MOS型FET Mr1,Mr2,…Mb1,Mb2,…
が高くインピーダンスとなることによりフローティング
ゲートはそのままの電位に保持される。これにより、フ
ローティングゲート下の半導体基板内には第4図に示す
ようなポテンシャル井戸が形成される。そして、時刻t2
より若干前の時点でゲート信号TGによるトランスファゲ
ート28,29の導通が行われるので、蓄積部22,23の信号電
荷がシフトレジスタ部24,25の対応する電荷転送エレメ
ントへ移される。そして、電荷転送エレメントの転送動
作が時刻t4において完了するまでに上記夫々のポテンシ
ャル井戸に信号電荷は更に移される。
次に、時刻t4ないしt5の期間において、チャネル切換
え信号CH1〜CH32が出力され、マルチプレクサ回路を構
成するMOS型FET Qr1〜Qrm,Qb1〜Qbnがターンオンさ
れ、各画素毎の時系列信号が接点Pr0,Pb0に出力され
る。接点Pr0,Pb0の信号波形は例えば第6図のCQiに示す
ように現れる。即ち、各フローティングゲートFr1
Frm,Fb1〜Fbnは画素毎の信号電荷に相当する電圧降下が
発生し、接点Pr0,Pb0には電源電圧VDDを基準として該電
圧降下分だけ下がった電圧波形が現れる。
又、時刻t4ないしt5においては、接点Pr0,Pb0に現れ
る時系列信号R(t),B(t)が第5図に示すアナログ
相関演算器15へ供給される。即ち、時刻t4ないしt5の期
間において、チャネル切換え信号CH1〜CH32が周期Ta
切換る毎の被演算信号R(t),B(t)がアナログ相関
演算器15に供給され、該周期Taの間では第7図に示すタ
イミングで順次に差ΔE(nTa)の積分値が容量素子41
に蓄積される。
まず、制御回路37よりサンプル・ホールド回路32,33
に所定間隔T1〜T2において“H"レベルとなるサンプル・
ホールド信号Sshを出力し、被演算信号B(nT),R(n
T)を保持させる。ここで、被演算信号がB(nT)≧R
(nT)の関係ならば極性信号SSg(nT)は“H"レベルと
なり、制御回路37からはスイッチング素子34a 34dを
「オン」、スイッチング素子34b 34cを「オフ」に切換
えさせる制御信号Sch(nT)出力される。したがって、
差動増幅器35の非反転入力端子には被演算信号B(n
T)、反転入力端子には被演算信号R(nT)が供給さ
れ、積分器38にはそれらの信号の差ΔE(nT)が供給さ
れる。この状態において、サンプリング動作が完了した
時点T2から制御信号α1が出力され、まず、時刻T2
〜T3の期間において制御信号αが“H"レベル、制御信
号αが“L"レベルとなることによりスイッチング素子
42,45のみが「オン」となつて、差ΔE(nT)が容量素
子40に蓄積される。次に、時刻T3〜T4の期間において制
御信号αが“L"レベル、制御信号がαが“H"レベル
となることによるスイッチング素子43,44のみが「オ
ン」となり、その結果、容量素子40と容量素子41とが容
量結合して容量素子40に蓄積されていた差ΔE(nT)に
相当する電荷が容量素子41に転送・蓄積される。
一方、同図中の時刻T5〜T8に示すように、被演算信号
B(nT),R(nT)がB(nT)<R(nT)の関係ならば極
性信号SSg(nT)は“L"レベルとなり、制御回路37から
はスイッチング素子34a,34dを「オフ」、スイツチング
素子34b,34cを「オン」に切換えさせる制御信号Sch(n
T)が出力される。したがつて、差動増幅器35の非反転
入力端子には被演算信号B(nT)が供給され、積分器38
にはそれらの信号の差ΔE(nT)が供給される。そし
て、上記したように積分器38の容量素子41にR(nT)−
B(nT)に相当する電荷が蓄積される。
そして、この積分処理が周期Ta毎に予め決められた画
素数分だけ行なうことにより基準部のイメージセンサ19
と参照部のイメージセンサ18の各画素に発生する被写体
像のパターンの第1番目のアナログ相関値H(1)が演
算され、時刻t5から所定の期間において更にA/D変換器1
6によりデジタル・データの相関値H(1)として出力
される。
次に、時刻t6の直前で容量素子41の電荷を放電した
後、時刻t6〜t9において参照部18のシフトレジスタ部24
が全信号電荷を1ピツチ分だけ水平方向へ転送し、基準
部19側のシフトレジスタ部25は電荷の転送は行わず、先
の時刻t0〜t6と同じ処理を行うことにより第2番目の相
関値H(2)をA/Dを変換器16より出力する。
この様に基準部19のシフトレジスタ部25信号電荷に対
して参照部18のシフトレジスタ部24の信号電荷を1ピツ
チ分づつ相対的に位相をづらしつつ順次に相関値を求め
ることにより位相差の情報を含む相関値パターンH
(1)、H(2)、………H(L)が求められ、前記式
(1)の結果を得ることができる。
次に、補完演算部17を説明する。
補完演算部17は数値演算機能を有するALU(Arithmeti
c Logic Unit)とROM(Read Only Memory)を用いたフ
ァーム・ウェア等の組み合わせにより構成されている。
よって、所定タイミングに従って作動することにより、
後述する補完演算処理を行う。例えば、第8図に示すよ
うに、ある位相Lmにおいて最小の相関値H(Lm)がアナ
ログ相関演算器にて求まったとすると、その隣の位相L
m-1における相関値H(Lm-1)と位相Lm+1における相関
値H(Lm+1)について次の近似値演算を行う。
先ず、相関値が、H(Lm-1)≧H(Lm+1)の関係にあ
るときは、 相関値が、H(Lm-1)<H(Lm+1)の関係のときは、 の演算を行って、値Xmを求める。このXmは位相Lmを中心
としてその隣りの位相Lm-1,Lm+1における相関値を結ぶ
斜線の交点までの差を示し、交点の位相をδLmとする
と、 δLm=Lm+Xm ‥‥(6) の関係にある。上記式(4)ないし(6)の演算を行う
ことにより、イメージ・センサの画素の解像度に依存す
る位相間を更に細かく解析し、予め設定されている合焦
時の位相からの位相差をより高い精度で検知することが
できる。
この様にこの実施例によれば、相関演算をアナログ信
号のままで行うので処理速度及び演算精度の向上を図る
ことができ、該演算処理後の演算結果をA/D変換器によ
ってデジタル・データに変換し、デジタル信号処理を可
能にし、更に補完演算により細かく位相差の検出をおこ
なうことができる。即ち、イメージセンサで検出した信
号を直ちにデジタル・データに変換してからデジタル相
関演算を行うより、この実施例の様にアナログ相関演算
の後に相関値をデジタル・データに変換する方が処理速
度、処理精度の点で優れ、又、高速かつ高価なA/D変換
器が必ずしも必要でなく、位相差検出装置のワンチップ
化を可能し、更に、補完により位相差検出の精度を向上
することができる。
次にイメージセンサに関する他の実施例を第9図に基
づいて説明する。まず構造を述べると、前記カメラの光
学系に配置されるセパレータレンズ〔第14図参照〕によ
って結像される一対の被写体像を光電変換するための光
電変換素子群Db1〜Dbn,Dr1〜Drmから成る第1の受光部5
0及び第2の受光部51を有し、これらの受光部50,51は光
軸に対して直交する方向に所定間隔L1,L2を置いて一列
に延設されている。例えば光変換素子Db1〜Dbn・Dr1〜D
rmの夫々のピッチ幅をWとすると、2N個の画素シフトを
するために、間隔L2は間隔L1にNピッチ幅(N×W)を
加算した間隔〔即ちL2=L1+N×W〕となるように設計
されており、画素列には左右に夫々N画素づつ付加され
ている。更に、各々の受光部50,51に対して蓄積部52,53
トランスファゲート54,55及びシフトレジスタ部56,57が
順に並設されている。
即ち、蓄積部52,53は光電変換素子Db1〜Dbn,Dr1〜Drm
に対応した電荷転送エレメントTb1〜Tbn,Tr1〜Trmを有
するCCD〔電荷転送デバイス〕から成り、シフトレジス
タ部56は電荷転送エレメントTb1〜Tbn毎に信号電荷を図
中の矢印で示す垂直方向に進退移動させるn組のCCD
群、シフトレジスタ部57は電荷転送エレメントTr1〜Trm
毎に信号電荷を図中の矢印で示す垂直方向に進退移動さ
せるn組のCCD群から成る。換言すれば、n個のCCDは相
互に分離されており水平方向への電荷転送を行わない。
例えば電荷転送エレメントTb1に発生する信号電荷はト
ランスファゲートTGを介してエレメントCb11〜Cb14から
成るCCDに移されると、このCCD内においてのみ信号電荷
は垂直方向へ可逆転送され、、他の電荷転送エレメント
Tb2,Tb3,……,Tbnについても同様に夫々特定のCCDによ
って信号電荷が転送される。又、他方の電荷転送エレメ
ントTr1〜Trmについても同様に、夫々4個のエレメント
から成るCCDがn組形成され、矢印で示す垂直方向への
み信号電荷を転送する。尚、夫々のCCDの転送動作は5
相駆動方式に基づく駆動信号φ123に同期し
て同一周期で行われる。
更に、各々のCCDの終端に位置する電荷転送エレメン
トCb14〜Cbn4,Cr14〜Crm4に隣接してフローティングゲ
ートFb1〜Fbn,Fr1〜Fr1mが形成され、夫々のフローティ
ングゲートFb1〜Fbn,Fr1〜Frmは、ゲートに制御信号CE
が供給されるMOS型FET Mb1〜Mbn,Mr1〜Mrmを介してリ
セット端子RESに接続されると共にカウンタ60,61より出
力されるチャネル切換え信号Kb1〜Kbn,Kr1〜Krmがゲー
ト端子に印加されることによりマルチプレックス動作を
行うMOS型FET Qb1〜Qbn,Qr1〜Qrmを介して共通接点Pb,
Prに接続され、共通接点Pb,Prは夫々インピーダンス変
換回路48,49を介して出力端子Pb0,Pr0に接続している。
インピーダンス変換回路58,59は共に同一の回路構成
から成り、電源VDDとアース端子間にドレイン・ソース
路を直列接続するMOS型FET Ib1,Ib2,Ir1,Ir2と、MOS型
FET Ib1,Ir1のゲート・ソース間に並列接続されリフレ
ッシュ信号φが印加される共通接点Pb,Prを電源VDD
クランプするMOS型FET Ib3,Ir3を有し、MOS型FET
Ib2,Ir2のゲートは所定電位にバイアスされている。
そして、出力端子Pbo,Proに発生した被演算信号B
(t),R(t)はアナログ演算手段62により差分演算が
行われ、その結果上記式(1)に基づく相関値H(L)
が得られるようになっている。
この実施例による位相差検出装置は、半導体集積回路
装置としてIC化されるものであり、フローティングゲー
トFb1〜Fbn,Fr1〜Frmの近傍の構造を第10図の概略断面
図に基づいて説明する。尚、同図は第9図中のY−Y線
矢視断図を示すもので、他のフローティングゲート近傍
も同様の構造であるのでこれを代表して示すものとす
る。
第9図において、N型半導体基板の表面部分に形成さ
れたP型拡散層(P−Well)の一部分に複数のN+型層が
形成されることで受光部50(51)の光電変換素子群Db1
〜Dbn,Dr1〜Drmが構成される。又、半導体基板上にはSi
O2層(図示せず)を介して、蓄積部52(53)の各電荷転
送エレメントを構成する転送ゲート電極層Tb1〜Tbn,Tr1
〜Trm、トランスファゲート54(55)を構成するゲート
電極層及び、シフトレジスタ部56(57)の各電荷転送エ
レメントを構成する転送ゲート電極層が並設されてい
る。更に、シフトレジスタ部56,57の隣には、フローテ
ィングゲートFb1〜Fbn,Fr1〜Frmを構成するポリシリコ
ン層及び、電源VDDにクランプされる電極層Alが積層さ
れている。この電極層Alは、複数形成されるフローティ
ングゲートFb1〜Fbn,Fr1〜Frmの上面全体を覆うように
形成されている。そして、各フローティングゲートの一
端にMOS型FET Mb1〜Mbn,Mr1〜Mrmが接続している。
ここで、リセット端子RESに印加されるリセット信号
φFGを電源VDDと等しい電位にし同時に“H"レベルの制
御信号CEによりMOS型FET Mb1〜Mbn,Mr1〜Mrmを介して
フローティングゲートFb1〜Fbn,Fr1〜Frmを電源VDDにク
ランプした後、再びMOS型FET Mb1〜Mbn,Mr1〜Mrnを遮
断状態にすると、第10図中の点線で示すように半導体基
板内に深いポテンシャル井戸が形成され、シフトレジス
タ部56(57)の信号電荷がフローティングゲートFb1〜F
bn,Fr1〜Frm下の領域へ流入する。この流入した信号電
荷の夫々の電荷量に応じた電圧変化が夫々フローティン
グゲートFb1〜Fbn(Fr1〜Frn)に生じ、受光部50(51)
上の結像パターンを電圧信号として検出することができ
る。
一方、リセット端子RESをアース電位にし同時にMOS型
FET Mb1〜Mbn,Mr1〜Mrnをオンすることによりフローテ
ィングゲートFb1〜Fbn,Fr1〜Frnを“L"レベルにする
と、フローティングゲート下の領域のポテンシャル井戸
が浅くなり、再び信号電荷をシフトレジスタ部56(57)
へ戻すことができる。このような信号電荷の移動は非破
壊的に行われるので、信号電荷の読出しを何回も繰返す
ことができる。
そして、このようにフローティングゲートFb1〜Fbn,F
r1〜Frnを介して発生する信号をMOS型FET Qb1〜Qbn,Q
r1〜Qrnのマルチプレックス動作により時系列の信号B
(t),R(t)に変換して、各出力端子Pbo,Proに出力
する。
次に、かかる構成のイメージセンサの作動を第11図に
示すタイミングチャートに基づいて説明する。
まず、時点to以前において、受光部50,51及び蓄積部5
2,53が被写体像パターンを光電変換するものとする。時
点toにおいて信号φが“H"レベルとなってトランスフ
ァゲート54,55が所定時間だけ導通すると、各エレメン
トTb1〜Tbn,Tr1〜Trnの信号電荷は、期間to〜t1におい
て、“H"レベルとなる駆動信号φ12によってシ
フトレジスタ部56,57の第1ないし第3列目の転送エレ
メントCb11〜Cbn1,Cb12〜Cbn2,Cb13〜Cbn3,Cr11〜Crn1,
Cr12〜Crn2,Cr13〜Crn3に発生した所定のポテンシャル
井戸に転送される。
次に、期間t1〜t2において信号φFG,CEが同時に“H"
レベルになることによってフローティングゲートFb1〜F
bn,Fr1〜Frnが電源電圧VDDにクランプされ、これによっ
て夫々のフローティングゲートがリセットされる。これ
と同時に期間t1〜t3において、信号φ及びφが“L"
レベル、信号φ及びφが“H"レベルとなるので、シ
フトレジスタ部56,57の第2,第3列目の転送エレメントC
b12〜Cbn2,Cb13〜Cbn3,Cr12〜Crn2,Cr13〜Crn3に信号電
荷が保持される。
次に、期間t3〜t4において、信号φ及びφが“L"
レベル、信号φ及びφが“H"レベルとなってシフト
レジスタ部56,57の第3,第4列目の転送エレメントCb13
〜Cbn3,Cb14〜Cbn4,Cr13〜Crn3,Cr14〜Crn4に信号電荷
が転送され、しだいにフローティングゲートFb1〜Fbn,F
r1〜Frnに各信号電荷に相当する電圧信号が発生し始め
る。
次に、期間t4〜t5において、信号φ1及びφ
“L"レベル、信号φが“H"レベルとなり、更に時点t5
の経過後には信号φも“L"レベルとなるので、各エレ
メントTb1〜Tbn,Tr1〜Trnに発生した信号電荷が所定の
フローティングゲート下のポテンシャル井戸に保持さ
れ、被写体のパターンに対応した電圧が各フローティン
グゲートFb1〜Fbn,Fr1〜Frnに発生する。
次に、期間t6〜t7において、所定周期Taでカウンタ6
0,61より出力される矩形状の切換信号Kb1〜Kbm,Kr1〜K
rmに同期して順に導通・非導通するMOS型FET Qb1
Qbm,Qr1〜Qrmを介して、各々のフローティングゲートF
b1〜Fbn,Fr1〜Frmに発生した電圧を接続点Pb,Prに出力
させ、更にインピーダンス変換回路58,59を介してアナ
ログ演算手段62へ時系列信号 B(t),R(t)として
供給する。即ち、カウンタ60はフローティングゲートF
b1〜Fbnに夫々発生するn個の電圧信号のうちm個〔こ
こでm<n〕の電圧信号を、カウンタ61も同様にフロー
ティングゲートFr1〜Frnのn個の電圧信号のうちm個
〔m<n〕の電圧信号を夫々アナログ演算手段62へ供給
する。そして、アナログ演算手段62はこれらの時系列信
号B(t),R(t)に基づいて差分演算を行い、最初の
相関値H(1)を出力する。尚、アナログ演算手段62と
しては、先の第5図の実施例が適用される。
次に、期間t8〜t9において、信号φが“H"レベルと
なり、更に、期間t9〜t10において、信号φ及び信号
φが“H"レベルとなる。同時に信号φFGが“L"レベ
ル、信号CEが“H"レベルとなるので、フローティングゲ
ート Fb1〜Fbn,Fr1〜Frnの電位は下がり、シフトレジスタ部6
6,67の第3,第4列目の転送エレメントCb13〜Cbn3,Cb14
〜Cbn4,Cr13〜Crn3,Cr14〜Crn4にポテンシャル井戸が形
成される。したがって、フローティングゲート下の信号
電荷はこれらの第3,第4列目の転送エレメント下に形成
された所定のポテンシャル井戸へ戻される。
そして、更に期間t10〜t11において信号φ及びφ
が“H"レベル、信号φが“L"レベルとなることによ
り、シフトレジスタ部66,67の第2,第3列目の転送エレ
メントCb12〜Cbn2,Cb13〜Cbn3,Cr12〜Crn2,Cr13〜Crn3
の各ポテンシャル井戸へ戻されると共に保持される。
次に、時刻t11ないしt12において、先の期間t1ないし
t6と同様の制御が行われ、時点t12までに同一の信号電
荷による電圧信号を各フローティングゲートFb1〜Fbn,F
r1〜Frnに発生させる。この時、信号φおよびφ
“L"レベルのままであるため、一度転送されてきた信号
電荷は受光部50,51と蓄積部52,53の影響を受けないよう
になっており、一連の相関値演算が完了するまでこれら
の信号φ及びφは“L"レベルのままとなる。
次に、期間t12〜t13において、カウンタ60から先の期
間t6〜t7で出力したのと同じタイミングのパルス信号K
b1〜Kbmが出力され、一方、カウンタ61からは、その発
生タイミングは切換信号Kb1〜Kbmと同期しているが、フ
ローティングゲートFr2からFrm+1までのm個の電圧信号
を出力させるべく、切換信号Kr2〜Krm+1が出力される。
したがって、出力端子PboにB(1),B(2),……,B
(m)の時系列信号が発生するのに対し、出力端子Pro
からはR(2),R(3),……R(t),R(t+1)の
相対的に位相が「1」ずれた時系列信号が発生する。そ
して、このように順次出力される時系列信号B(t),R
(t+1)に基づいてアナログ演算手段52は次の相関値
H(2)を発生する。
次に、時点t14ないしt16において、先の期間t8ないし
t13と同様の制御が繰り返される。ただし、各々のフロ
ーティングゲートFb1〜Fbn,Fr1〜Frnに再び電圧信号が
発生した時点t15からt16において、カウンタ61は切換信
号Kr3〜Krm+2を順次に出力し、カウンタ60は前周期と同
じく切換信号Kb1〜Kbmを出力する。したがって出力端子
Pboには時系列信号B(1),B(2),……,B(t)、
出力端子Proには更に位相が「1」ずれた系列信号R
(3),R(4),……,R(t+2)が発生し、アナログ
演算手段62はこれらの時系列信号B(t),R(t+2)
に基づいて相関値H(3)を発生する。次の時点t17
降も、期間t14ないしt16と同様の処理が行われ、且つカ
ウンタ61より出力される切換信号をカウンタ60よりの切
換信号に対して順次位相をずらしつつ出力することによ
って、アナログ演算手段62は上記式(1)に示す相関値
H(L)を発生する。
このように、この実施例によれば、1対の被写体像の
パターンを光電変換し、これによって得られる信号電荷
をフローティングゲートを介して電圧信号として非破壊
的に読み出し、更にこの続出した信号を所定のタイミン
グによって相対的に位相をずらした時系列信号B
(t),R(t+L)〔Lは相対的な位相のずれを示す〕
に変換して出力するので、これらの時系列信号B
(t),R(t+L)に基づくアナログ演算を行って高速
かつ高精度の位相差検出を可能とする。更に、時系列信
号B(t),R(t+L)を発生させるための夫々の構造
及び動作の整合性が極めて良く、特に、シフトレジスタ
部56,57の構成及び動作は相互に整合性が良好であるた
め、演算精度の向上を図ることができる。更に、制御が
簡素化されると共に、集積回路技術の最も優れた特徴で
ある相対精度の有効利用した製造である点も従来に無い
優れた特徴を有するものである。
次にアナログ相関演算器の他の実施例を第12図ないし
第13図と共に説明する。この演算器は第2図又は第9図
等のイメージセンサから時系列的に出力される被演算信
号R(t),B(t)が供給される様になっており、端子
Proは互いに直列接続されたスイッチング素子70、容量
素子CS1及びスイッチング素子71を介して差動積分器72
の反転入力端子に接続され、容量素子CS1の両端がスイ
ッチング素子73,74を介してグランド端子に接続されて
いる。一方、端子Proより延設された信号線が、互いに
直列接続するスイッチング素子75、容量素子CS2及びス
イッチング素子76を介して差動積分器72の反転入力端子
に接続され、容量素子CS2の両端がスイッチング素子77,
78を介してグランド端子に接続されている。差動積分器
72の反転入力端子と出力端子79との間には、相互に並列
接続したスイッチング素子80と容量素子CIが接続されて
いる。
更に、出力端子Pro,Pboより延設された信号線にはア
ナログコンパレータ81の反転・非反転入力端子が接続さ
れ、その出力端子がチャンネルセレクト回路82の入力端
子に接続し該セレクト回路82はスイッチング素子70,71,
73,74,75,76,77,78の「オン」,「オフ」を制御するセ
レクト信号ε12,KA,KBを発生する。
アナログコンパレータ81は被演算信号のレベルがR
(t)≧B(t)の時は“H"レベル、R(t)<B
(t)の時は“L"レベルの極性信号Sgnを出力し、この
極性信号Sgnのレベルに従ってセレクト信号ε12,KA,
KBの電圧レベルが決定されるようになっている。
次に、かかる構成の演算手段の作動を第13図のタイミ
ングチャートに基づいて説明する。
まず、図示していないリセット手段よりのリセット信
号εRSTによりスイッチング素子80が「オン」となって
容量素子CIの不要電荷を放電した後、再びスイッチング
素子80を「オフ」にして第13図に示す動作が開始され
る。
イメージセンサからは同図(A)に示すように所定の
周期Taで被演算信号R(t),B(t)が出力される。時
刻t1ないしt2の期間のように被演算信号がR(t)≧B
(t)の関係にあると極性信号Sgnは“H"となり、同図
(B),(C),(D),(E)に示すような矩形波の
セレクト信号ε12,KA,KBが発生される。ここでセレ
クト信号εとε、KAとKBは相互に同時には“H"とは
ならないタイミングで発生する。一方、時刻t3ないしt4
の期間のように被演算信号がR(t)<B(t)の関係
にあると極性信号Sgnは“L"となり、時間t1ないしt2
は位相が逆のセレクト信号KA,KBが発生する。尚、セレ
クト信号ε1と極性信号Sgnのレベルにかかわらず
同じタイミングで発生する。
これらのセレクト信号ε12,KA,KBにより時間t1〜t
2の前半の周期TF1ではスイッチング素子74,78及びスイ
ッチング素子70,77が「オン」となり、被演算信号R
(t)が容量素子CS1に充電され、容量素子CS2の不要電
荷が放電される。次に期間t1〜t2の後半周期TR1におい
てはスイッチング素子73,71が「オン」となるので、容
量素子CS1と容量素子CIの電荷が結合され、更にこれと
同時にスイッチング素子75,76が「オン」、スイッチン
グ素子77,78が「オフ」となるので、被演算信号B
(t)が容量素子CS2を介して作動積分器62へ供給され
る。この結果、次式(7)に示す電荷q(t)が容量素
子CIに蓄積される。
一方、時刻t3ないしt4のように被演算信号がR(t)
<B(t)の場合には、該期間t3〜t4の前半の周期TF2
においてスイッチング素子74,78及びスイッチング素子7
3,75が「オン」となり、被演算信号B(t)が容量素子
CS2に充電され、容量素子CS1の不要電荷が放電される。
次に期間t3〜t4の後半周期TR2においてはスイッチング
素子77,76が「オン」となるので容量素子CS2と容量素子
CIの電荷が結合され、更にこれと同時にスイッチング素
子70,71が「オン」、スイッチング素子73,74が「オフ」
となるので、被演算信号R(t)が容量素子CS1を介し
て差動積分器72へ供給される。この結果、次式(8)に
示す電荷q(t)が容量素子CIに蓄積される。
上記式(7),(8)から明らかなように、この演算
手段は必ずレベルの大きな被演算信号からレベルの小さ
な被演算信号を減算した値に相当する電荷を容量素子CI
に蓄積するので、時系列の被演算信号R(1),……R
(n),B(1),……B(n)について処理を繰り返し
行うと、次式(9)に示すように、これらの信号の差の
絶対値Hが出力端子79に電圧として得られる。
次にイメージセンサの参照部で1ピッチ分電荷転送
し、その相互に位相のずれた信号電荷を時系列的に読出
して上記式(9)の演算処理を行う。この位相のずれは
前記の相対移動量Lに相当し、この移動量Lを順次変化
させた時の相関値は次式(10)として得ることができ、
出力端子79より電圧として検出される。
即ち、上記式(7)は相関値H(1),H(2),……
H(L)をアナログ信号処理にて求められていることを
示す。
そしてこれらの相関値分布パターンから位相差の検出
を行うことができる。
(発明の効果) 以上説明したように、この発明によれば、被写体より
の一対の光学像の相対的な位置を検出して合焦状態を識
別する位相差検出装置において、該一対の光学像を光電
変換し該光電変換により発生した一方の光学像に相当す
るアナログ電気信号と他方の光学像に相当するアナログ
電気信号とを夫々非破壊的に且つ所定周期で相互に位相
をずらして順次に出力するセンサ手段と、該センサ手段
より出力される上記一対のアナログ電気信号についての
相関値をアナログ相関演算するアナログ相関演算手段
と、該アナログ相関演算手段より出力される相関値をデ
ジタル信号に変換するA/D変換器と、そのデジタル信号
に基づいて実際に得られる位相差より更に細かい位相差
を近似法によって演算する補完手段とを具備し、光電変
換により生じたアナログ信号のままで相関演算を行い、
その演算結果の相関値をデジタル信号に変換するので演
算処理が高速となり、且つデジタル信号に変換してから
デジタル相関演算を行う場合のような丸め誤差を生じな
いので高精度の演算結果を得ることができ、更に、イメ
ージ・センサに基づく解像度よりも細かに位相差の推定
値を求めて検出精度の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の位相差検出装置の一実施例の構成を概
略的に示すブロック図、第2図は第1図のイメージ・セ
ンサの構造を更に詳しく示すブロック図、第3図は第2
図に示すイメージ・センサのシフトレジスタ部とフロー
ティングゲートとの配列関係を説明するための説明図、
第4図はイメージ・センサの要部縦断面構造を示すため
の縦断面図、第5図は第1図のアナログ相関演算器の構
成を示す回路図、第6図は第2図のイメージ・センサの
作動を説明するためのタイミングチャート、第7図は第
5図のアナログ相関演算器の作動を説明するためのタイ
ミングチャート、第8図は補完演算部の機能を説明する
説明図、第9図はイメージ・センサの他の実施例の構造
を示すブロック図、第10図は第9図のイメージ・センサ
の縦断面構造を示すための縦断面図、第11図は第9図の
イメージ・センサの作動を説明するためのタイミングチ
ャート、第12図はアナログ相関演算器の他の実施例の構
成を示す回路図、第13図は第12図のアナログ相関演算器
の作動を説明するためのタイミングチャート、第14図は
従来の位相差検出装置を備える光学系を示す概略構成
図、第15図は従来の位相差検出装置の構成を概略的に示
すブロック図である。 13,14:イメージ・センサ 15:アナログ相関演算器 16:A/D変換器 17:補完演算部 18:参照イメージセンサ 19:基準イメージセンサ 20,21:受光部 22,22:蓄積部 24,25:シフトレジスタ部 Dr1〜Drm,Db1〜Dbn:光電変換素子 Tr1〜Trm,Tb1〜Tbn:電荷転送エレメント Cr1〜Crm,Cb1〜Cbn:シフトレジスタ部 Fr1〜Frm,Fb1〜Fbn:フローティングゲート Qr1〜Qrm,Qb1〜Qbn:MOS型FET 30,31:インピーダンス変換回路 32,33:サンプル・ホールド回路 34a〜34d:スイッチング素子 35:差動増幅器 36:アナログ・コンパレータ 37:制御回路 38:積分器 29:差動増幅器 40,41:容量素子 42,43,44,45,46:スイッチング素子 50,51:受光部 52,53:蓄積部 56,57:シフトレジスタ部 58,59:インピーダンス変換回路 60,61:カウンタ 62:アナログ相関演算器 70,71,73,74,75,76,77,78,80:スイッチング素子 CS1,CS2,CI:容量素子 79:差動積分器 81:アナログ・コンパレータ 82:チャンネルセレクト回路

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被写体よりの一対の光学像の相対的な位置
    を検出して合焦状態を識別する位相差検出装置におい
    て、 前記一対の光学像を光電変換し該光電変換により発生し
    た一方の光学像に相当するアナログ電気信号と他方の光
    学像に相当するアナログ電気信号とを夫々非破壊的に且
    つ所定周期で相互に位相をずらして順次に出力するセン
    サ手段と、 該センサ手段より出力される上記一対のアナログ電気信
    号についての相関値をアナログ相関演算するアナログ相
    関演算手段と、 該アナログ相関演算手段より出力される相関値をデジタ
    ル・データに変換するA/D変換器と、 該複数のデジタル・データ列の包絡線近似値を求めて極
    小値又は極大値となるときの位相差を前記一対の光学像
    の相対的な位置ずれと判別する補完手段とを具備し、 前記アナログ相関演算手段は、複数の容量素子及びこれ
    らの容量素子間を断接するスイッチング素子群とを有し
    て前記一対のアナログ電気信号が供給されるスイッチト
    キャパシタ積分器を有し、該一対のアナログ電気信号の
    大小関係を検出してこれらの信号の大小関係に基づいて
    上記スイッチング素子群のオン・オフを制御すると共
    に、上記一対のアナログ電気信号の位相のずれ毎に該一
    対のアナログ電気信号の差の絶対値の積分値に相当する
    電荷を上記スイッチトキャパシタ積分器に発生させるこ
    とにより一対のアナログ電気信号の相関値を演算するこ
    とを特徴とする位相差検出装置。
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