JP2651875B2 - ロールプレス - Google Patents

ロールプレス

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JP2651875B2
JP2651875B2 JP31600790A JP31600790A JP2651875B2 JP 2651875 B2 JP2651875 B2 JP 2651875B2 JP 31600790 A JP31600790 A JP 31600790A JP 31600790 A JP31600790 A JP 31600790A JP 2651875 B2 JP2651875 B2 JP 2651875B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、高炉スラグ,セメントクリンカ,石灰石,
セメント原料ならびに各種化学品を粉砕するロールプレ
スに関し、特に粉砕効率の向上と粉砕運転中異物を噛み
込んだ際の機器の保護に留意したロールプレスに関する
ものである。
[従来の技術] 高炉スラグやセメントクリンカおよびその他の粉砕原
料を粉砕し、あるいは最終製品としての粉末を得る場合
の予備粉砕として、第9図に示すように、水平回転軸回
りに互いに逆方向に回転する一対の円柱形状のロール間
で粉砕するロールプレスが広く用いられている。
このロールプレスにあっては、粉砕原料を貯溜したホ
ッパの直下に配設されホッパ排出口を充満して落下する
粉砕原料はこの両ロール間の中心直上に供給され、両ロ
ール間の境界では下側に向けて互いに逆方向に回転し、
かつ、所要の押圧力によって近接される両ロール間で挾
圧粉砕されて、運転中ほぼ一定の値を生じる両ロール間
の周面間隙(以下ロールギャップという)を通過して、
所望の製品粒径となって落下排出される。この場合、製
品粒径は粉砕原料の性状(被粉砕性)、原料粒度分布、
両ロール間押圧力により定まるロールギャップ、原料供
給量(能力:重量/時間)等の因子によって規制され
る。
ところで、運転中に原料中に鉄片,木材等の異物が混
在して、これが両ロール間の隙間に入り通過するときに
は、粉砕できないので異物のサイズまで両ロール間の隙
間は瞬間的に拡張され、可動側ロールを固定側ロールへ
向けて付勢する油圧シリンダの加圧ラインにロール後退
による背圧が加わり、急激な圧力上昇を伴なうことによ
るロール周面に衝撃荷重が負荷される。したがって、こ
れを防止するために加圧ラインにN2ガスを封入したアキ
ュムレータを配設して衝撃荷重を吸収するようにしてい
る。
また、これらの従来のロールプレスでは、ロールはと
もに円柱形状で、外径,幅とも同一寸法であるばかりで
なく、ロール駆動用の電動機の仕様も同一で同一回転数
で回転駆動される(ただし、回転方向は逆回転とな
る)。したがって、ロールプレスの運転中における両ロ
ールの近接周面では左右のロールはともに同一の周速度
で下方に動く。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、一般に異物のサイズが運転中に保持さ
れる両ロール間の隙間に比べて、はるかに大きな値、た
とえば2〜3倍という値であったときには、これらの値
にまで後退するために瞬時に生じる加圧ライン中の背圧
は非常に大きく、したがってアキュムレータの容量を相
当に大きくしないとこれに対応することができない。ま
た、アキュムレータに封入するガス圧は通常運転時の加
圧ラインの圧力の約70%の圧力に設定しているので、異
物混入に伴なって通常運転時の加圧ライン圧力の数倍の
圧力がアキュムレータに加わった場合には、アキュムレ
ータ内の封入ガス圧は一挙に数倍〜10倍にまで上昇し、
衝撃吸収効果が低下するとともに、アキュムレータの破
損につながる恐れがあった。
一方、粉砕効率の面では、上に述べた従来の構造を有
するロールプレスでは、運転中原料が両ロールの近接周
面を通過する際に主として両ロールから水平方向の圧縮
力を受けて圧縮破砕または圧縮粉砕を起こすが、原料の
種類によっては破砕または粉砕に有効な剪断力を受ける
ことができない。そのため、圧縮粉砕のほかに剪断粉砕
を付与する何らかの対策を具備したロールプレスが要望
されていた。
[課題を解決するための手段] 以上の課題を解決するため、本発明では、 ホッパ排出口より自由落下する粉砕原料を供給され、
水平軸回りに回転する一対のロールを備え、一方のロー
ル回転軸を軸承する左右一対の軸受を固設し、他方のロ
ール回転軸を軸承する左右一対の軸受を軸直角方向に摺
動可能に配設し、かつ、該軸受の各々に粉砕原料への異
物混入時の安全装置を介在させたうえ油圧シリンダを連
結して該両ロールの近接周面で前記粉砕原料を圧縮粉砕
するロールプレスであって、前記一対のロールのうち、
少なくとも一方のロールをロール外径が軸方向に向かっ
て次第に拡大する截頭円錐台形状とし、該安全装置は1
端が前記油圧シリンダのピストンロッドに固結され他端
には前記可動側軸受から水平に突設されたロッドの先端
に固設された円板を嵌入する円筒状のケーシングと、該
円板に当接しケーシング内を軸方向に摺動可能な摺動管
と、該摺動管に固結されケーシング外周側面に設けた長
穴より該ケーシング外に突出する突起と、該突起にサポ
ートを介して固設され該ケーシング外周側面に設けられ
た円錐状のノッチに嵌装された鋼球を該ノッチに押圧す
る圧縮コイルばねを収納したばね収納管、および、該ケ
ーシング内に収納され前記摺動管側壁を該軸受方向に付
勢する圧縮コイルばねを具備する構成とした。
[作用] 本発明のロールプレスにおいては、一対のロールのう
ちの一方のロールまたは両ロールとも截頭円錐台形状と
しており、その結果、両ロールをともに一定回転数で回
転駆動した場合には截頭円錐台形状を持つロールの周速
度は軸方向位置によって異なる。したがって、両ロール
を同一回転数で回転駆動したときでも左右のロールの周
速度はある1点を除いて異なり、速度差が生じる。こう
した両ロールの近接周面に原料を落下させると、原料は
圧縮破壊のみならず剪断破壊も受けるので従来のもの
(圧縮破壊のみ)に比べて一層破砕効率が向上する。
また、運転中異物を噛み込んだ際には、ばね収納管内
の圧縮コイルばねの付勢力に打ち克って鋼球がケーシン
グ外周面のノッチから離脱し、ケーシング内の摺動管と
円板が油圧シリンダ側に移動する。この結果、一時的に
可動側ロールの軸受が同方向にスライドし、両ロール間
の間隙が異物の大きさまで拡がり異物を排除する。異物
が排除された後は、ケーシング内の圧縮コイルばねの付
勢力(拡張力)により鋼球は再びノッチに収まって異物
混入以前の状態に自動的に復帰する。
[実施例] 以下、図面に基づいて本発明の実施例について詳細に
説明する。
第1図〜第8図は本発明の実施例に係り、第1図は本
発明の第1実施例を示すロール配置図、第2図は本発明
の第2実施例を示すロール配置図、第3図は第2実施例
の全体平面図、第4図は可動側ロール押圧用の油圧シリ
ンダの概略油圧回路図、第5図は安全装置の1実施例を
示す縦断面図、第6図は第5図の安全装置の部分拡大縦
断面図である。また、第7図(a)〜(d)は安全装置
のストッパ機構の各種の実施例を示す。第8図はロール
の軸方向位置とロール周速度の相関関係図で、第8図
(a)は本発明の第1実施例の場合を示し、第8図
(b)は本発明の第2実施例の場合を示す。
なお、第9図は従来の実施例を示すロール配置図であ
る。
図において、1はロールプレス、2はケーシング、2a
は原料投入口、3は固定側ロール、3aは軸受、3bは減速
機、3cはモータ、4は可動用ロール、4aは軸受、4bは減
速機、4cはモータ、5は油圧シリンダ、20は安全装置で
ある。
そして、本発明の第1実施例は、第1図に示すよう
に、固定側ロール3が截頭円錐台形状、可動側ロール4
は円柱形状であり、両ロールの軸は斜交し、両ロールの
近接周面が平行となって所定のロールギャップδが生じ
るよう配置される。
また、本発明の第2実施例は、第2図に示すように、
固定側ロール3,可動側ロール4はともに截頭円錐台形状
で、両ロールのテーパ角度は同一に形成し、かつ、両ロ
ールの軸が平行とし所定のロールギャップδが生じるよ
うに配置されるので、この平行線は両ロールの軸に対し
て斜交する。
そして、第1実施例,第2実施例とも、固側側ロール
3と可動側ロール4とはともに水平軸回りに回転する回
転軸を軸承する一対の軸受3a,3aおよび4a,4aによりケー
シング2内に平行に配列され、各々モータ3c,Vベルト,
減速機3bおよびモータ4c,Vベルト,減速機4bを介して駆
動される。そして可動側ロール4の軸受4aには可動側よ
り見て左側に上下2本の油圧シリンダ5L,5Lが連結さ
れ、他端はケーシング2のフレーム2cに固設される。同
様に右側には同じく上下2本の油圧シリンダ5R,5Rが右
側の軸受4aに連結され、他端はケーシング2のフレーム
2cに固設される。そして、可動側ロール4の軸受4aはと
もにその底板がケーシング2のフレーム2d上をスライド
できるよう構成される。
ロール3,4はほぼ同一の径,幅を有し、材質はSF55な
ど鍛鋼品であり、外周面には硬化肉盛を施工して耐摩耗
性を向上させる。そして、互いに逆回転に駆動し近接す
る周面では噛込まれた原料が下方へ移動するよう下向き
に回転するよう設定する。可動用ロール4はその軸受4
a,4aが軸直角方向へスライド可能に配設されており、左
右2本ずつの油圧シリンダ5L,5Lおよび5R,5Rのピストン
ロッドの進退動により噛込まれる原料に押圧力を与える
とともに、両ロール間のロールギャップδを調整可能に
なっている。
なお、両ロールは油圧シリンダ5L,5Lおよび5R,5Rの押
圧力により近接してもロール周面が損傷しないように、
すなわち、メタルタッチしないように機械的ストッパが
設けられており、たとえば最低7mmのクリアランスを保
持するよう構成されている。この最小のクリアランスは
使用中の周面の摩耗により拡大するので、別にこのクリ
アランスを調整可能な調整装置を備えている。
次に、安全装置20について詳細に説明する。
第5図および第6図は安全装置20の詳細を示す。
ロールの軸受4aと油圧シリンダ5との間には、異物が
ロール間に噛込んだときの過負荷の安全装置20が介装さ
れ、第5図の実施例では、円筒形のケーシング21に軸受
4aと連結されたロッド4dの先端に固設した円板4eが摺動
自在に内装され、さらに内部にはこの円板4eに当接し軸
方向に摺動自在な摺動管22が配設され、ケーシング21の
1端とこの摺動管22との間に介装される圧縮コイルばね
28によって軸受4a方向へ付勢されている。一方、摺動管
22の外周面より円周方向等分に配列された複数個の突起
23がケーシング21の外周面に穿設された長穴21bより突
出し、さらに突起23の先端近傍より油圧シリンダ方向に
延在するサポート24を介して、ケーシング21の外周側壁
に設けた円錐形状のノッチ21aにはまり込む鋼球27をノ
ッチ21aへ押圧する圧縮コイルばね26を収納したばね収
納管25が配設される。ばね収納管25の外端は螺設され、
同じく螺設された外蓋(キャップ)25aが螺着され、圧
縮コイルばね26の付勢力を調整できる構造とされる。ケ
ーシング21の油圧シリンダ5側の端板はピストンロッド
5aと固着もしくは螺着される。
異物が両ロール間に噛込んで異常に大きな力が働き、
両ロール間の間隙を瞬時に拡大しようとしたときには、
円板4eは急激に左方向へ移動し、異物は拡張された両ロ
ール間の間隙より下方へ落下する。
異物が排除された後は、圧縮コイルばね28の付勢力に
より鋼球は右側(軸受側)へ移動し、ノッチ21aへ収ま
って停止する。
圧縮コイルばね28は、異物噛込時に鋼球27がノッチ21
aから離脱し、右側へ移動するときの急激な運動の際、
摺動管22がケーシング21の端板に衝突するときのバッフ
ァ(緩衝材)も兼ねている。
第7図(a)〜(d)にVノッチと鋼球によるストッ
パ機構の各種の代替案を示す。第7図(b)は鋼球の代
りに砲弾形を使用したもの、第7図(c)は鋼球の代り
に先端を円錐台加工したもの、第7図(d)は片流れの
棒材のものを示す。
以上説明した安全装置20の実施例は、異物がロール間
に進入し破砕されたためによる異常に大きなくさび力、
すなわち、両ロールを引き離そうとする大きな力が急激
に瞬間的に働いたときばね力に抗して可動側ロールの軸
受が速やかに左側に移動することによってこの力を緩和
することを企図したものであり、後述する油圧ユニット
による異物混入時の対策に比べて、動特性に優れてお
り、油圧ユニットの圧油の急激な移動に伴なう動特性の
遅れを補償するものである。しかし、通常の場合の比較
的遅い力伝達の場合には油圧ユニットの安全対策でも充
分対応できる。
けれども、異物混入時の挙動は両ロールが高速で回っ
ているため、急激、かつ、瞬間的に力伝達が起こるの
で、本発明のメカニカルな安全装置を油圧シリンダと軸
受との間に介在させておくと一層安全性が向上する。
また、鋼球または棒材をVノッチにはまり込む方式と
したので、異物混入時以外の通常時は、ピストンロッド
と軸受との距離を一定に保持することができ、ばね力の
みによる安全装置に比べて通常時に両者の距離の脈動変
化を防止できる利点が有る。
以上のように構成された本発明のロールプレスの作動
について説明する。
両ロール3,4を第1図や第2図に矢印に示すように回
転した後、油圧シリンダ5(5Lおよび5R)の緊張圧力を
設定値、たとえば80Kg/cm2にしたうえで、ロールプレス
直上のホッパに充満された粉砕原料を自由落下させる
と、落下した粉砕原料は両ロール間の直上へ逆三角形状
に分布しながら、下向きに回転し、かつ、油圧シリンダ
により両ロールが近接する方向に負荷された押圧力によ
り粉砕され、下方に生じたロールギャップδより通過落
下する。この場合、ロール回転数は一定で、原料の被粉
砕性、原料の粒径分布、原料の含有水分や両ロール上部
に滞留する原料の略三角形の頂角に相当する噛込角や両
ロール間に働く押圧力の相関関係によって、ほぼロール
ギャップδの値と製品排出量(すなわち能力:t/h)と製
品粒径分布が定まる。
そして、上述した粉砕条件(原料性状,押圧力,原料
粒径,噛込角等)が不変であればロールギャップδもほ
ぼ一定で、かつ、周面間の軸方向に亘って同一のロール
ギャップを保持された正常な運転が継続される。
ところが、何らかの外乱、たとえば、ホッパ中の原料
のセグリゲーションによってロールの幅方向で落下する
原料粒径が異なったり(たとえば、左端は粗く右端では
細かい原料が流れる場合)、あるいは第3図に示すよう
に可動側ロール4の、可動側から固定側を見て左側にか
なりの重量物であるモータ,Vプーリ,減速機が偏在して
いる左右不対称要因などにより運転開始時に同一仕様の
油圧シリンダ5Lと5Rで同一の油圧を負荷しても右側にく
らべて左側は前進しにくく押圧力も減殺されるなどの要
因により第3図に示す左右のロールギャップδとδ
とは異なる値を示すようになる。この△δ=δ−δ
の偏差がある限度内、たとえば3mm以内であれば運転上
許容されるけれども、この限界値を超過するにしたがっ
て、製品粒度は左右端で異なり、製品は全体として拡が
りのある粒径分布となり所要のものとは異なるものが生
成される。
以下、第4図に基づいて油圧操作回路の機能を説明す
る。
図において、104はリリーフ弁であり、油タンク101よ
りの圧油はポンプ102により逆止弁103を通過して電磁切
替弁106へ至り、油圧シリンダ5L,5Rを前進させたいとき
や運転中は電磁切替弁106のSOL−1が励磁されて同一の
圧力、たとえば80kg/cm2に設定された左右2つの減圧弁
107を通過して左右の油圧シリンダ5L,5Lと5R,5Rのヘッ
ド側へ同一油圧が供給される。ここで110は流量調整弁
である。油圧シリンダ5L,5Rを後退させたいときには電
磁切替弁106のSOL−2を励磁する。105は圧力計であ
る。
一方、運転中に何らかの原因によってロールギャップ
δLの偏差△δが設定値を越えた場合には、以下の
制御により偏差を減少し正常な状態に戻す。以下、この
場合の制御について説明する。
たとえばδ>δのときには、アンプ(増幅器)10
9Lより比例式リリーフ弁108Lには任意のステップ値、た
とえば2kg/cm2だけ増圧する指令が与えられ、その結
果、左側油圧シリンダ5LへのラインAには、たとえば80
+2kg/cm2の増圧された圧油82kg/cm2が供給され、逆に
アンプ109Rにより比例式リリーフ弁108Rへは2kg/cm2
圧の指令が与えられ、ラインBには78kg/cm2の圧油が供
給される。その後ギャップセンサによる偏差値と設定値
とが比較され、偏差値が設定値より大きいときには設定
値内に入るまで以上の動作が繰り返される。このように
して、外乱によりロールギャップの偏差が設定値を越え
ても自動制御により矯正復元される。なお、図中111は
アキュムレータ、112はサクションフィルタ、113はオイ
ルクーラである。
ギャップセンサ10は、たとえば渦電流を利用した非接
触式センサが利用でき、これはドライバ,センサ,ター
ゲットから構成され、可動部に直結されたターゲット
が、高周波磁界を持つ円環状センサ内へ貫入する位置に
より円環状センサのインピーダンスが変化し、センサの
インピーダンスを測定することにより可動部の相対位置
を測定できるという原理に基づくものである。ドライバ
はセンサへ約1MHzの高周波電流を発振器,検波器,増幅
器を経由して与える働きをもっている。
次に、両ロール間にサイズの大きな異物が噛み込んだ
ときの対策について説明する。
本発明の実施例では、第4図に示すように、油圧シリ
ンダの前進加圧ラインのラインAとラインBとが接続さ
れ,逆止弁103,103を挾んでリリーフ弁120および比例式
リリーフ弁130が配設され、比例式リリーフ弁130には増
幅器140からの電気信号が与えられるよう構成される。
そして、リリーフ弁120の設定圧は、加圧ラインの圧
力、すなわち、減圧弁107Lまたは減圧弁107Rのうち高い
方の圧力に数kg/cm2(たとえば、5kg/cm2)加算した圧
力に設定される。そして、ロールギャップの偏差△δが
設定値を越えたときに作動される増幅器109Lまたは109R
の信号と連動して、増幅器140に与えられる信号により
比例式リリーフ弁130により段階的に昇圧または降圧さ
れ、常時加圧ラインA,Bの高い方の圧力より、たとえば5
kg/cm2ほど高く設定される。したがって、たとえば加圧
ラインAまたはBが80kg/cm2のときにはリリーフ弁120
は85kg/cm2に設定され、加圧ラインAが82kg/cm2、加圧
ラインBが78kg/cm2のときにはリリーフ弁120は87kg/cm
2の設定圧となる。運転開始時に加圧ラインの圧力が0
から80kg/cm2に上昇する途中でもこの加圧ラインの圧力
より5kg/cm2ほど高く設定される。
このようにして、リリーフ弁120が常用圧力より数kg/
cm2(上記の例では5kg/cm2)高く設定されているので、
仮に異物がロール間に混入して噛込んでも、ロールはこ
の異物を通過させるときに後退しても常用圧力より数kg
/cm2高い圧力となって油タンクへ圧油が逃げる。したが
って、ロールと異物との接触面に異常に大きな力が働く
ことはなくロール周面は保護され、ロールプレスの各構
造部分を損傷することを防止することができる。
したがって、これら油圧装置による安全装置とともに
前記したメカニカルな安全装置を併用すると二重の安全
装置となり、一層安全性が向上する。
次に、本発明の実施例(第1実施例および第2実施
例)と従来の実施例の両ロールの周速度を比較検討して
みよう。
第8図(a),(b)は、y軸(縦軸)のロールの軸
方向位置とx軸(水平軸)の周速度の相関を示し、両ロ
ールの回転軸の回転数が同一とした場合の各々のロール
の周速度および周速度差を示す。
第1実施例(第1図の場合)では、第8図(a)に示
すように、可動側ロール4が円柱であり四辺形ABCDの速
度分布であるのに対し、固定側ロール3は截頭円錐台形
状であるので、四辺形AB1C1Dの速度分布をもつ。したが
って、両ロールの速度差は図形B1BCC1で示すように、交
点Eのみ同一速度で他は異なる速度となり、粉砕原料は
圧縮力とともに剪断力を受けて両ロール間を通過する。
同様に、第2実施例(第2図の場合)では、両ロール
3,4はともに截頭円錐台形状としたので、第8図(b)
に示すように、可動側ロール4の速度分布は四辺形PQRS
であるのに対し、固定側ロール3の速度分布は四辺形PQ
1R1Sとなり、速度差の分布は図形Q1QRR1となり、交点F
のみ同一速度で他の位置では異なる速度となり、第1実
施例と同様に圧縮力と剪断力を粉砕原料に与える。
一方、従来の実施例(第9図の場合)には、両ロール
3,4はともに同一径,同一回転数では速度分布はともに
第8図(a)の四辺形ABCDと同じであり、両ロール間に
は速度差はないから粉砕原料には圧縮力のみ付与するだ
けで、剪断力は働かない。
なお、上述の交点EおよびFは原料の落下状況によっ
て、時間とともに軸方向に変動することは言うまでもな
い。
以上説明したように、本発明の第1実施例,第2実施
例とも両ロール間にロール外周の速度差を付与し、粉砕
原料に圧縮力だけでなく剪断力も与えるので、破砕効率
または粉砕効率が高い。
また、第2実施例の場合には、通常の原料には両ロー
ルとも円柱ロール、剪断破砕に有効な原料には両ロール
を截頭円錐台ロールとし、原料によって互換性を得るこ
とができる。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明のロールプレスにおいて
は、左右一対のロールの少なくとも一方のロールを截頭
円錐台形状としたので、粉砕原料に圧縮力ばかりでなく
剪断力を付与して効率の良い破砕や粉砕が実施され粉砕
効率が増加して生産性が向上する。
また、本発明のロールプレスには、ばねの弾性力に抗
して軸受と油圧シリンダ間が縮小するメカニカルな安全
装置を設けたので、瞬間的に加わる異物混入時の大きな
力に十分に対応して、両ロール間の距離が自動的に拡張
されるため、ロール周面やロールプレスの構造部分に無
理な力を与えることが少ないので、機器の損傷を防止で
きる。また、本発明の安全装置は異物混入時以外はピス
トンロッドと軸受間距離を一定に保つことができる。さ
らに、異物噛込時の作動と異物排除後の復帰が自動的に
行なわれるためメインテナンス性に優れる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第8図は本発明の実施例に係り、第1図は本発
明の第1実施例を示すロール配置図、第2図は本発明の
第2実施例を示すロール配置図、第3図は第2実施例の
全体平面図、第4図は可動側ロール押圧用の油圧シリン
ダの概略油圧回路図、第5図は安全装置の1実施例を示
す縦断面図、第6図は第5図の安全装置の部分拡大縦断
面図である。また、第7図(a)〜(d)は安全装置の
ストッパ機構の各種の実施例を示す。第8図はロールの
軸方向位置とロール周速度の相関関係図で、第8図
(a)は本発明の第1実施例の場合を示し、第8図
(b)は本発明の第2実施例の場合を示す。第9図は従
来の実施例を示すロール配置図である。 1……ロールプレス、2……ケーシング、 3……固定側ロール、3a……軸受、 3b……減速機、3c……モータ、 4……可動側ロール、4a……軸受、 4b……減速機、4c……モータ、 4d……ロッド、4e……円板、 5,5L,5R……油圧シリンダ、 10……ギャップセンサ、 20……安全装置、21……ケーシング、 21a……ノッチ、21b……長穴、 22……摺動管、23……突起、 24……サポート、25……ばね収納管、 25a……外蓋、26……圧縮コイルばね、 27……鋼球、28……圧縮コイルばね、 100……油圧ユニット(油圧操作回路)、 102……油圧ポンプ、103……逆止弁、 104……リリーフ弁、106……電磁切替弁、 107L,107R……減圧弁、 108L,108R……比例式リリーフ弁、 110……流量調整弁、120……リリーフ弁、 130……比例式リリーフ弁、 140……増幅器。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ホッパ排出口より自由落下する粉砕原料を
    供給され、水平軸回りに回転する一対のロールを備え、
    一方のロール回転軸を軸承する左右一対の軸受を固設
    し、他方のロール回転軸を軸承する左右一対の軸受を軸
    直角方向に摺動可能に配設し、かつ、該軸受の各々に粉
    砕原料への異物混入時の安全装置を介在させたうえ油圧
    シリンダを連結して該両ロールの近接周面で前記粉砕原
    料を圧縮粉砕するロールプレスであって、 前記一対のロールのうち、少なくとも一方のロールをロ
    ール外径が軸方向に向かって次第に拡大する截頭円錐台
    形状とし、 該安全装置は1端が前記油圧シリンダのピストンロッド
    に固結され他端には前記可動側軸受から水平に突設され
    たロッドの先端に固設された円板を嵌入する円筒状のケ
    ーシングと、該円板に当接しケーシング内を軸方向に摺
    動可能な摺動管と、該摺動管に固結されケーシング外周
    側面に設けた長穴より該ケーシング外に突出する突起
    と、該突起にサポートを介して固設され該ケーシング外
    周側面に設けられた円錐状のノッチに嵌装された鋼球を
    該ノッチに押圧する圧縮コイルばねを収納したばね収納
    管、および、該ケーシング内に収納され前記摺動管側壁
    を該軸受方向に付勢する圧縮コイルばねを具備する ロールプレス。
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