JP2651494B2 - 無反射表面音響波変換器およびその製造方法 - Google Patents

無反射表面音響波変換器およびその製造方法

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JP2651494B2 JP62187893A JP18789387A JP2651494B2 JP 2651494 B2 JP2651494 B2 JP 2651494B2 JP 62187893 A JP62187893 A JP 62187893A JP 18789387 A JP18789387 A JP 18789387A JP 2651494 B2 JP2651494 B2 JP 2651494B2
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    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H9/00Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
    • H03H9/02Details
    • H03H9/125Driving means, e.g. electrodes, coils
    • H03H9/145Driving means, e.g. electrodes, coils for networks using surface acoustic waves
    • H03H9/14502Surface acoustic wave [SAW] transducers for a particular purpose
    • H03H9/14505Unidirectional SAW transducers

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は表面音響波装置(以下SAW装置という)用の
無反射変換器に関し、特に電極反射を実質的に除去し、
音響波を容易に一方向性とすることができる1/4波長の
電極を有する単一レベルの無反射変換器に関するもので
ある。
(従来の技術) SAW装置として知られている表面音響波装置は、UHFあ
るいはVHF周波数領域で多く使用されており、該SAW装置
は、このような周波数領域において、インピーダンス素
子、共振器及び帯域通過型フィルタとして特に有用であ
ることが知られている。
典型的なSAW装置は、少なくとも圧電材料の表層(以
下圧電表面という)を有する基板と該圧電表面に形成さ
れた対向型導電変換器パッドから伸びて互に入り込んだ
形で配置された間入型の電極(以下間入電極という)を
有する表面音響波変換器である。該音響波変換器は、電
気信号を該圧電表面上を伝播する表面音響波に変換す
る。
この種SAW装置に使用できる従来の変換器の1例を第
1図の構成図に示す。
第1図は、種々の表面音響波装置を作るのに使用でき
る典型的な従来の変換器素子を示している。その変換器
素子10は、音響波が伝えられる圧電物質の表面層を少な
くとも有する基板12を含んでいる。対向導電変換器パッ
ド14と16は、公知の方法で基板12上に形成され、対向す
るパッド14と16から伸びる複数の間入型表面音響波電極
18と20を含んでおり、細長い変換器を形成している。リ
ード24と26は入力及び出力のターミナルとして、導電変
換器パッド14と16にそれぞれ接続されている。変換器パ
ッドの1つ、例えば導電性のパッド16は、28において接
地される。間入電極18と20の数はもちろん、変化する
が、多数の電極が変換器10を形成するために正常な状況
下で使われる。図面を簡略化するため、電極18と20のう
ちのごくわずかなものだけが第1図に示されている。電
極18と20は、幅λ/4でλ/4の間隔をおいて並べられてお
り、その装置は、波長当り2つの電極をもっている。
SAW装置用の無反射変換器に関する従来例としては米
国特許第,353,046号に開示された発明(以下従来発明と
いう)がある。
従来発明の1部を第2図の構成図で説明する。
これは圧電基板30から成るスプリット・フィンガ型電
極の電極分離型変換器で、基板30の上には、変換器パッ
ド32と34が配設され、導電変換器パッド32と34から間入
形態で延びる電極対を形成する電極36と38を有してい
る。
このような従来のスプリット・フィンガ型電極変換器
に関しては、一般に、ある電極36と、それに最も隣接し
た電極38から発生する反射波が、180゜の位相角で生
じ、λ/8幅の電極とその間隔とのために消滅するので、
周知の如く、内部反射は生じないと考えられている。第
2図に示されているスプリット・フィンガ型の構造を有
する変換器のフィンガと間隔とは、動作音響波の波長1/
8になり、フォトリゾグラフィの制限のために装置の周
波数範囲が制限される。このため、第1図に示されたSA
W変換器の最も簡潔な型とを1200MHzで使用した場合で比
較してみると、600MHz前後がその最高作動周波数となる
ことが知られている。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、第1図に示された前記従来のλ/4表面
音響波変換器はいくつかの問題点を有している。
その1つは、変換器の出力と入力コンダクタンスの形
を歪める内部反射が変換器電極によって引き起こされる
ために生じることである。他の問題は、変換器がフィル
タとして使用される場合に生じることである。三重伝達
歪みは変換器内の再生反射によって引き起こされる。
前記第1の問題点の内部反射による歪みは、第2図に
示す従来発明では、内部反射を相殺し、対称的な入力コ
ンダクタンス波形を作り出すために、各波長ごとに3〜
4個のスプリット・フィンガ型電極を有する構造を用い
ることによって解決していた。しかしながら、各波長当
りの電極の数を増やすことは、フォトリソグラフの制限
のために、その構造による作動周波数に制限を生じる。
他の問題点の三重伝達歪みを除去するには、一方向性
変換器を作り出すため、三相あるいは単相の装置が用い
られるが、この場合装置の構造上、電極の大きさが問題
となり、これによって装置の作動周波数が制限される欠
点がある。
本発明の目的は、前記電極反射に係る欠点を除去し、
平坦な入力サセプタンスと対称的な入力コンダクタンス
によって容易に一方向性のできるλ/4電極を有する無反
射表面音響波変換器を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) 前記問題点を解決するために、本発明において、次に
示す無反射表面音響波変換器を構成した。
1.表面音響波が伝ぱんする圧電物質の表層を少なくとも
有している基板と、前記基板上に対向して形成された第
1及び第2の対向導電変換器パッドと、細長い変換器を
形成するよう前記対向導電変換器パッドから対向して延
びているn個のλ/4間入電極から成る複数の電極群とを
備えて成る表面音響波変換器において、長手方向で相隣
る電極群が互いに相手の反射をキャンセルするように各
電極群内での間入電極がλ/4の間隔とされると共に相隣
る電極群の間隔がλ/2となっており、前記基板において
実質的に一方向性の波動伝ぱんを得るような前記電極群
の1つおきに質量が装荷されていることを特徴とする無
反射表面音響波変換器。
2.表面音響波が伝ぱんする圧電物質の表層を少なくとも
有している基板と、前記基板上に対向して形成された第
1及び第2の対向導電変換器パッドと、細長い変換器を
形成するよう前記対向導電変換器パッドから対向して延
びているn個のλ/4間入電極から成る複数の電極群とを
備えて成る表面音響波変換器において、長手方向で相唱
る電極群が互いに相手の反射をキャンセルするように各
電極群内での間入電極がλ/4の間隔とされると共に相隣
る電極群の間隔がλ/2に形成されており、前記電極群の
1つおきに弱い一方向性を持たせる付加的な間入電極を
設けて構成するようにしたことを特徴とする無反射表面
音響波変換器。
(作用) 本発明により、λ/4電極を有する平坦な単一レベル間
入型SAW変換器の反射は打消され、そのために現在可能
とされている周波数の2倍の周波数を作り出せる構造と
なり得る、歪みのない出力と対称な入力コンダクタンス
とを備えた装置は、標準的な水晶層上の圧電表面上に配
置され、単純な2レベル構造として単相で一方向性の変
換器を実現できる。
さらに、単相変換器は、インピーダンス素子として使
用するために、平坦な入力サセプタンスと対称的な入力
コンダクタンスとを有するように形成される。
変換器内の全ての電極はλ/4幅で、その電極の間隔は
λ/4あるいはλ/2である。変換器の電極は、比較的簡単
な構造のために、固定グリッド上にある。
変換器内の電極反射は、λ/2あるいはその倍数の距離
離れた隣接した電極の反射によって打ち消される。該変
換器は、対向する変換器パッドから延びる間入された複
数のλ/4電極を有する電極群を利用しており、細長い変
換器が形成される。即ち、間入電極の各群は、各電極群
内でλ/4の電極間隔を有し、隣接した間入電極群の各間
隔はλ/2である。
このように構成することにより、隣接した電極群同士
が互いに反射を打ち消す、電極群は、N個の電極からな
り、Nは2もしくは2以上である。従って、電極群は、
群当り、2個、3個、4個もしくはそれ以上の電極から
なっている。
さらに、その構造において、基板の圧電表面の長手方
向に配置された電極群の1つおきの電極群に所定の質量
を装架することにより、衆知のように、音響波の伝ぱん
が一方向性となる。なお、もし前記1つおきの電極群を
ずらして別の1つおきの電極群に、質量を装架して構成
すると前記一方向性逆となるのである。
電極群装置当りの2つの電極の周波数応答は、通過帯
域の上下40%の群型応答を含んでいる。このことは、不
都合ではあるが、その応答は、最適のフィルタ使用によ
って、実際に通過帯域から遠く引き離される。また、群
当りの電極の数が増加するに従って、群型応答は通過帯
域に接近する。このことは、対になった共振器とフィル
タを、群ごとにn個の第1多数電極を有する1個の変換
器と、異なる数の電極を有する電極群から構成される第
2変換器とから構成することができ、そのため、通過帯
域におけるこれらの変換器間の伝達は非常にすぐれてい
るが、通過帯域外においてはこれらの変換器間の伝達は
ほとんどないものとすることができる。
さらに、それぞれがn個の電極を有する電極群のうち
の1つおきにおいて、付加的な間入電極を加えることに
より、弱い一方向性の変換器が得られる。
(実施例) 本発明の実施例を、従来の参考例を参照して、図面と
共に説明する。
第3図は、本発明の参考例の無反射表面音響波変換器
の概略を示す構成図である。40は変換器、42は基板、44
は第1対向導電変換器パッド、46は第2対向導電変換器
パッド、48は間入電極であってn個のλ/4幅の間入電
極、50は間入電極であって、n個のλ/4幅の間入電極、
52と54と56と58は各1組の電極群、60と62と64はλ/2の
間隔、66と68、69と70は間入電極である。
第3図に示された変換器40は、音響波を伝ぱんさせる
圧電物質の表層を少なくとも有している基板42を有して
いる。第1及び第2の対向導電変換器パッド44と46は、
基板42上に形成されている。n個のλ/4間入電極48と50
からなる複数の電極群52と54と56と58は、細長い変換器
を作るように、対向パッド44と46とから延びている。図
を簡略するために、第3図では4つの電極群しか示され
ない。この場合は、第3図に示されているように、48と
50のような2つの電極が、電極群52と54と56と58の各々
におけるn個のλ/4間入電極が等しい。間入電極を有す
る電極群52と54と56と58のそれぞれが、追加の質量が装
架してない、いわゆる重み付けされていない変換器の場
合、電極群内でλ/4の電極間隔を有し、最大結合のた
め、相隣る間入電極群の間の間隔60と62と64はλ/2とな
っている。また、最大の結合力を有する前記重みづてさ
れていない変換器の場合、間隔62の如く、1つおきにλ
/2の間隔が、パッド46のような共通の変換器パッドから
伸びている2つの相隣る電極66と68によって形成されて
いる。
このような構造は、互いの反射52と54と56と58のよう
な隣接した電極群によってキャンセルされ、結果的に
は、実質的に無反射の変換器40を構成している。
要約すると、前記重みづけされていない変換器内の全
ての電極は、λ/4幅であって、それぞれの電極群内でλ
/4の間隔であり、一方、相隣る間入電極群同志の間隔は
λ/2である。また、変換器の音響波に関する電極間の結
合力を最大にするために、前記重み付けされていない電
極群の1つおきのλ/2の間隔が共通の変換器パットから
伸びる2つの相隣る電極により形成されている。
したがって、第3図に示された変換器によれば、局部
的に生じる破壊的な妨害により電極反射は完全に回避さ
れる。変換器内の各電極の反射は、λ/2またはその倍数
だけはなれている相隣る電極の反射によって相殺され
る。このように、第3図の電極群52は、電極群54の電極
の反射を相殺し、電極群56の電極は電極群58の電極の反
射を相殺している。他の電極群(図示せず)の電極も、
互いに反射を相殺するために同様に作動している。これ
は、すなわち、変換器の出力に歪みがなく、入力コンダ
クタンスの形にも歪みがないということを意味する。さ
らに、λ/4電極構造によって、その装置を最大周波数で
作動するように作ることが可能である。
第4図は、第3図に形成されたフィルタの広帯域周波
数応答グラフである。電極の非周期的な配置による不均
一なサンプリングのために、変換器40は、望ましくない
帯域外のスプリアスのグループタイプの応答を有する。
第4図は第3図のYZ−LiNbO3基板上に形成されたプロト
タイプのフィルタの広帯域周波数応答を示している。第
4図のグループタイプの群型応答74と76は、72で示され
る通過帯域の上,下40%のところにある。ほとんどのフ
ィルタ応用例においては、通過帯域から充分に離れてい
ると言える。
第5図は第3図の変換器40の音響反射係数のグラフで
ある。
第5図は、短絡状態の下での、第3図の変換器40の音
響反射係数を示している。これからわかるように、通過
帯域での反射係数は非常に小さい。最大の反射が生ずる
のは点78と80であるが、通過帯域外である。
第6図は、別の形状の本発明の参考例の構成図で在
る。符号は異なってつけたが第3図の構成と1部相違
し、次の構成である。なお、今後の実施例の説明におい
て自明のものの符号の説明を省略する。
第6図は、それぞれが3電極を有する電極群90と92と
94と96を備えた前記重み付けされていない変換器82を図
示したものである。これも、各電極はλ/4幅に構成さ
れ、最大結合のために、各電極群内では間隔110と112の
ようにλ/4だけ間隔があけられている。間隔104と106と
108は、相隣る2つの間入電極の間にある間隔であり、
λ/2となっていることが示されている。また、この場合
には、ある電極群から発生する反射は、相隣る電極群か
ら生ずる反射によってキャンセルされる。たとえば、電
極群90から生ずる反射は、電極群92から生ずる反射によ
って相殺される。このように、電極94の反射は電極群96
の反射によって相殺される。上述の如く、このような相
殺は、ある電極群と、それの隣りのもう一つの電極群の
間にあるλ/2、あるいはその2倍幅の間隔によって起こ
ったり、λ/4構造の電極あるいは電極群内での隣り合っ
た電極間の間隔によって起こったりする。
第7図は第6図の参考例の周波数応答のグラフであ
る。
第7図に示されているのは、基板LiNbO3上に第6図の
構成を設けた場合の周波数応答である。この構造による
グループタイプの群型帯域外応答118,120は、第4図の
実施例の場合に比べて、点122の通過帯域により接近し
ていることに注目される。第9図と第10図とに関連して
後述される如く、第7図のピーク118,120及び第4図の
ピーク74,76の帯域外スプリアス応答を効果的に抑える
ため、SAWフィルタ構造又は結合共振器構造において、
2種の変換器を使用した異なるサイプル構造が用いられ
ている。
第8図は、本発明の参考例の構成図である。
第8図は第3図で示した変換器の共振器で構成される
フィルタを図示している。このように、2個の変換器構
造40が基板130上に間隔をあけて配置され、適宜の回折
格子128が2つの変換器の間に配置されている。このよ
うに、従来型の構造のフィルタが、改良された新型構造
40として用いられている。入力端子は132で、出力端子
は134で示されている。
第9図は、他の本発明の参考例の構成図である。
上述の如く、帯域外のスプリアス応答を効果的に抑圧
する方法の一つは、群当り2電極を有する第3図の交換
器を、群当り3電極を有する第6図の変換器のように、
群当り異なる数の電極を有する変換器に結合することで
ある。そのような共振器フィルタ構造が第9図に示され
ている。これら2つの変換器構造40と82が相互に連結す
ると、中心ピーク72と122(第4図及び第7図)、通過
帯域周波数及び最低反射点は同一周波数となり、したが
って変換器40と82との間で信号が自由に通過できる。し
かしながら、帯域外のスプリアス応答である74と118と7
6と120の全てが異なる周波数で発生し、その結果2つの
変換器が帯域外の信号を区別して、効果的に結合するこ
とが困難となる。それは、ある変換器のスプリアス応答
が例えばピーク74にある場合、別の変換器のスプリアス
応答が、例えば第7図のピーク136におけるように、零
になってしまうからである。同様に、第6図の変換器82
が第7図の118で最大帯域外スプリアス応答を有する場
合、第3図の変換器40は第4図の点138で大体示される
ように零となる。このように、当然、望まれている通過
帯域周波数を除いて、2つの変換器が効果的に相互に連
結されることはない。
本発明の変換器の利点をさらに述べると、公知の付加
的な第2レベルの金属化によって、構造が一方向化され
る点である。このような構造の一方向性は、第10図の変
換器40で示されている変換された電界パタンを参照すれ
ば理解できる。各電極の変換のピークが電極の端で発生
することがわかる。
たとえば、ピーク138は、電極48の右端で生じる。周
知の如く、変換の中心がλ/8あるいは反射の有効中心か
ら45゜の角度に位置している時、内部反射の導入は一方
向となる。
第10図は、本発明の実施例の構成図である。
第10図の実施例は、SAW技術における衆知の技術であ
る電極に別の金属を付加する技術でいわゆる付加的な第
2レベルの金属化と称する技術に係るものである。図に
おいて、電極48と50及び電極68と69は付加的第2レベル
の金属化した電極であり、他の電極70と60と電極142と1
40は金属を付加してない。
たとえば、基板42の輪かく図の下方に示した波形のピ
ーク138は、電極48の右端で生じる。周知の如く、変換
の中心がλ/8あるいは反射の有効中心から45゜の角度に
位置している時、内部反射の導入は一方向となる。
第10図に示されたこのような構造では、電極の位置
は、内部反射の導入が一方向になる位置と正確に対応す
る。この構造では、ある電極群の重み付けされていない
電極が、隣り合った電極群の反射を相殺する。従がっ
て、一方向化のため必要な内部反射を導びくためには、
例えば電極48と50および電極68と69によって示される如
き1つおきに並んだ電極群の電極に付加的な質量装荷が
加えられる。この質量装荷で導入された反射は、各質量
装荷された電極の中心部に位置し、衆知の理由から、変
換器を一方向性にする。この変換器の構造を用いて、一
方向性を逆転させることも容易である。第10図に示され
ている電極48と50及び68と69の代わりに、電極70と66お
よび140と142のような別の1つおきの電極組に付加的な
量荷を加えることによって、方向性を簡単に逆転するこ
とができる。
第11図および第12図は、第10図の実施例に係る変換器
の周波数応答のグラフである。
すなわち第11図は、変換器を水晶上に固定した実施例
の場合の前進音響ポートにおける第10図の変換器の周波
数応答を示している。比較のために、後退音響ポートに
変換器を固定した場合の周波数応答が第12図に示されて
いる。後退音響ポートの周波数応答は入口側に比べると
およそ5DB小さい。従って、構造は実質的に一方向であ
るように見える。
1つおきの適宜の電極群に質量装荷することによって
変換器を相互に一方向性とするために、第8図、第9図
の構造に対して前記の重み付けしたり、あるいは質量装
荷したりすることが可能である。
第13図は本発明の他の実施例の構成図である。
すなわち、第13図は、弱い一方向性を有する本発明の
他の実施例の構成を示している。この電極対144は、λ/
2の間隔156によって、電極対146の反射を相殺する。さ
らに、電極対148は、λ/2の間隔158によって、電極対15
0の反射を相殺する。しかしながら、付加電極152と154
とが相殺されない反射を発生するので、この装置は一方
向性が弱い。
そのものの表面で一方向性変換器構造に容易に変換で
きる重要な無反射変換器が開示されている。これには従
来の単相で一方向性の変換器構造に勝る長所がある。全
ての電極とその間隔とが、従来の構造ではλ/8であるの
に比べ、λ/4という最小幅であるため、これを用いた装
置は、より高い周波数のものを製造でき、対称的な入力
コンダクタンスと歪みのない出力を有している。また、
電極を1つおきに質量装荷することによって、これらは
一方向性となりうる。さらに、λ/4電極は、従来の単相
で一方向性の変換器が直面した問題であるところの大き
な反射性の問題をかかえている。これらの変換器に、ど
こで用いられても損失が低い変換器技術を利用できるよ
うにしたいと考えられている。このような変換器は1%
から5%の範囲の周波数帯でのフィルタ動作に関して極
めて有効である。最大有用帯域幅は、達成可能な最大内
部分布反射性によってのみ制限される。これは、特に80
0〜900MHzの周波帯のセルラジオのような高周波数を使
用する低損失フィルタに用いると有効である。この程度
の周波数では、3相変換器あるいは、スプリット・フィ
ンガ型変換器のように、有効な他の低損失技術を作り出
すことは、極めて困難である。さらに、このような一方
向性の変換器はLiNbO3という石英あるいは、別の基板上
に製造される。群あたりn個という電極の数は、実際に
nが2と等しい場合、あるいは2以上の数である可能性
もある。
本発明は、好ましい実施例との関連で述べられてきた
が、発明の範囲をそれらに制限しようとしているのでは
ない。
(発明の効果) 本発明によれば、簡単な構成で、電極反射を除去し、
高性能の無反射表面音響波変換器を提供できるほか、そ
の一方向性化をも簡単に実現することができる等の優れ
た効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、内部反射を変換器内に生じさせる間入型λ/4
電極を有する従来の表面音響波変換器の構成を示す図。 第2図は、内部反射を除去するためλ/8幅の指型電極で
作られている従来の表面音響波変換器の構成を示す図。 第3図は、重みづけされていないλ/4間入電極を有して
おり、変換器内で電極反射を完全に相殺するようにした
参考例の表面音響波変換器の構成を示す図。 第4図は、帯域外のスプリアス群型応答を示す第3図の
変換器による広帯域周波数応答のグラフである。 第5図は、短絡状態における第3図の変換器が示した音
響反射係数である。 第6図は、一電極群につき3電極を備えた重み付けされ
ていない参考例の変換品の構成を示す図である。 第7図は、第6図の変換器を用いた場合の周波数応答を
表わしたグラフである。 第8図は、本発明の参考例の構成図である。 第9図は、他の本発明の参考例の構成図である。 第10図は、本発明の実施例の構成図である。 第11図は、第10図に示されている一方向性変換器の前方
音響ポート上における周波数応答のグラフである。 第12図は、第10図の変換器の後方音響ポートにおける周
波数応答のグラフである。 第13図は、本発明の他の実施例の構成図である。 10……変換器素子、12……基板、14,16,32,34,44,46…
…導電変換器パッド、18,20,36,38,48,50……電極、30,
42……基板、52,54,56,58……電極群、60,62,64……間
隔、90,92,94,96……電極群、82……変換器、110,112…
…間隔、104,106,108……間隔。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−136313(JP,A) 実開 昭51−136033(JP,U) 米国特許4353046(US,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面音響波が伝ぱんする圧電物質の表層を
    少なくとも有している基板と、前記基板上に対向して形
    成された第1及び第2の対向導電変換器パッドと、細長
    い変換器を形成するよう前記対向導電変換器パッドから
    対向して延びているn個のλ/4間入電極から成る複数の
    電極群とを備えて成る表面音響波変換器において、 該基板上の長手方向で相隣る電極群が互いに相手の反射
    をキャンセルするように各電極群内での間入電極がλ/4
    の間隔とされると共に相隣る電極群の間隔がλ/2となっ
    ており、前記基板において実質的に一方向性の波動伝ぱ
    んを得るような前記電極群の1つおきに質量が装荷され
    ていることを特徴とする無反射表面音響波変換器。
  2. 【請求項2】表面音響波が伝ぱんする圧電物質の表層を
    少なくとも有している基板と、前記基板上に対向して形
    成された第1及び第2の対向導電変換器パッドと、細長
    い変換器を形成するよう前記対向導電変換器パッドから
    対向して延びているn個のλ/4間入電極から成る複数の
    電極群とを備えて成る表面音響波変換器において、 相隣る電極群が互いに相手の反射をキャンセルするよう
    に各電極群内での間入電極がλ/4の間隔とされると共に
    相隣る電極群の間隔がλ/2に形成されており、前記電極
    群の1つおきに弱い一方向性を持たせる付加的な間入電
    極を設けて構成するようにしたことを特徴とする無反射
    表面音響波変換器。
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