JP2650129B2 - 金型鋳造における金型温度の管理方法 - Google Patents

金型鋳造における金型温度の管理方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、注湯ポットから注湯す
る金型鋳造において、特に鋳造サイクルが変動したよう
な場合でも安定した品質の製品を鋳造出来る金型温度の
管理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、金型鋳造は砂型鋳造に較べて、冷
却速度が速いので組織が緻密化し、寸法精度や鋳肌が比
較的良好で作業環境も良い等の利点を有することから、
ある種の自動車部品等の製造に適用されているが、上記
のような利点を有する反面、金型は大きな比熱と熱伝導
率を持ち、金型温度が一定でないと冷却速度が変化して
品質が安定しないということから、温度管理には充分配
慮しないと品質が安定しないという欠点がある。このた
め、例えば本出願人が既に開示している特開平1―23
7070号の場合は、金型に温度検出素子と冷却媒体通
路及びヒータを設けて常に一定の金型温度で注湯が開始
出来、且つ所定の温度で型開きすることの出来る鋳造法
を開示している。又、金型鋳造の場合は、鋳物の形態に
よって凝固収縮速度が部分的に異なり、熱間割れや金型
の変形を招きやすいことから、例えば特開昭64―78
668号のように部分的に異なった与熱、冷却を行って
離型タイミングの適切化を図ったような鋳造法も知られ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような鋳造法はいずれの場合にあっても例えば図3に示
すように、溶湯を注湯する時の金型の温度を一定の基本
設定温度SP(℃)(例えば130℃)に保持するよう
な方法であるため、注湯前の段階で溶湯に温度変化が生
じると、鋳造条件が異なってしまうという難点があっ
た。すなわち、かかる金型鋳造は、一般的に接種剤等と
ともに注湯ポット内に電気炉等の溶湯保持炉から溶湯を
注ぎ、この注湯ポットから金型内に注湯するという手順
をサイクル的に繰り返すが、この鋳造サイクル中に例え
ば機種の変化や、トラブルが発生したりして、図3に示
すように、それまでの鋳造サイクル時間が変動すると注
湯ポットへの注湯時間が遅れ、このため、空状態の注湯
ポットは次第に冷え始めて温度変化を来すからである。
そして、このように温度の変化した注湯ポットに保持炉
から溶湯を注いでも、注湯ポット内の溶湯は以前のよう
な温度(例えば1400℃)にはならず(例えば136
0℃)、そのまま金型内に注湯すると凝固速度が異なっ
て所望の組織や硬度を得られず、製品の寸法精度にも悪
影響を与えることとなっていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め、本発明は、注湯ポットから溶湯を注湯して鋳造する
鋳造金型の金型温度の管理方法において、鋳造サイクル
時間が設定時間を越えた時点から時間に比例して金型温
度を上昇させるようにした。そして、この金型温度の上
昇は、金型温度が設定最大温度に達するまで行ない、そ
の後金型温度を前記設定最大温度に保持するようにし
た。
【0005】
【作用】注湯ポットが冷やされると金型に注湯される溶
湯の温度が変化するが、金型内で鋳物の凝固速度が変化
するのを、事前に金型を昇温させておくことで防ぐ。こ
の際、注湯ポットの冷えかたは、ある温度に達するまで
時間に比例して降下し、その後所定時間経過すると冷え
かたが緩徐になる傾向にあるため、それに合せて当初、
金型温度を時間に比例して上昇させて鋳物の凝固速度を
均一化する。そして、注湯ポットの冷えかたが緩徐にな
るのに合せて設定最大温度で保持するようにすれば、所
望の効果を得つつ金型の加熱を防止出来る。
【0006】
【実施例】本発明の金型温度の管理方法の実施例につい
て説明する。
【0007】本発明の金型温度の管理方法は、注湯ポッ
トによって溶湯を注湯するような金型装置に適用され、
例えば金型を冷却水で冷却する冷却機構と、金型をヒー
タで加熱する加熱機構を温度制御システムで制御するよ
うにしている。
【0008】そして、この温度制御システムによって、
金型温度を予め所定の温度に設定し、これをセンサ部で
検知した金型温度と比較してフィードバック制御するよ
うにしている。
【0009】そして、かかる金型温度の設定は、本発明
の場合一定の温度に保持するだけでなく注湯サイクルの
変動に合せて温度を変化させるようにしており、注湯サ
イクル時間の変動による注湯ポットの冷却の影響を補う
ようにしている。そして、例えば図1の制御フローチャ
ートに示す要領で設定制御する。
【0010】すなわち、通常金型鋳造が正常に行われて
いる時は、鋳造サイクル時間Cy(前回鋳造を開始した
時から今回鋳造を開始するまでの時間:sec)は一定時
間内に繰り返される。
【0011】すなわち、接種剤等とともに溶湯保持炉か
ら溶湯を注湯ポットに注ぎ、この注湯ポットから設定温
度に保持した金型内に注湯して金型を冷却し、所定時間
経過後、鋳物が凝固すると型開きして払い出すととも
に、次の溶湯を注湯ポットに注ぎ、同様な手順を繰り返
す訳であるが、このような正常なサイクルが繰り返され
る時は、鋳造サイクル時間Cyは規定の鋳造サイクル時
間Tc内で行われる。(図2の(1)) そして、このような正常なサイクル中には、金型の温度
は注湯によって基本設定温度SP(℃)から上昇し、そ
の後冷却されて山形の曲線を描く。そしてその後基本設
定温度SP(℃)で保持され、かかるサイクルを繰り返
す。
【0012】しかし、例えば鋳造トラブルが発生した
り、或いは途中から機種が異なったりして鋳造サイクル
時間Cyが変化することがあり、特に鋳造サイクル時間
Cyが長くなった時に問題となる。つまり注湯ポットが
空となり、注湯ポットが冷えるからである。
【0013】そして、かかる場合には、溶湯保持炉から
注湯ポットに溶湯を注ぐと溶湯に温度変化が生じ、いく
ら金型温度を一定に保持していても金型内での冷却速度
が異なって一定の品質を保てなくなる。
【0014】そこで、本案の場合は、鋳造サイクル時間
Cyが一定の時間(実施例では60sec)を経過すると
金型の目標設定温度VSP(℃)を変化させることと
し、実施例では1sec周期で0.1℃づつ上昇させるよ
うにしている。
【0015】そして、かかる時間に対して比例する温度
の上昇は、鋳造機からの鋳造開始信号Pが入力されるま
で続け、設定上限温度SPmax(℃)に至るまで昇温さ
せる。そしてこの間に鋳造開始信号Pが入力されると、
現在の目標設定温度VSP(℃)を元の基本設定温度S
P(℃)に戻してサイクル時間をセットする。(図2の
(2)(3)) 尚、かかる1sec周期で0.1℃づつ上昇させる昇温率
は、時間に応じて冷える溶湯が金型内で常に一定の凝固
速度となるような経験値である。
【0016】そしてこのような目標設定温度VSP
(℃)の保持は、センサから得た金型温度(℃)で制御
し、金型温度(℃)が目標設定温度VSP(℃)を越え
ている時は、前記冷却機構の冷却水バルブを開いて金型
を冷却し、達していない場合は加熱機構で与熱すること
で行う。
【0017】又、目標設定温度VSP(℃)が設定上昇
限度温度SPmax(℃)に達したら、目標設定温度VS
P(℃)をそこで固定して保持する。つまり、センサか
ら得た金型温度(℃)によって制御し一定温度を保つ。
(図2の(3))
【0018】そして、かかる基本となる基本設定温度S
P(℃)は実施例の場合130℃であり、設定上昇限度
温度SPmax(℃)は、180℃である。因みに溶湯が
注湯される時の金型の最大温度(図2の温度曲線のピー
ク)は約230℃程度である。
【0019】そして、かかる設定上昇限度温度SPmax
(℃)に達する時間は、注湯ポットの冷却温度勾配が緩
徐になる時点に合せている。
【0020】そしてこのように金型温度を昇温させた後
の手順は従来と同じ要領であり、つまり注湯が完了する
と冷却機構によって金型を冷却し、凝固した製品を取り
出すが、注湯時の溶湯温度の低下に応じる分だけ金型を
昇温させているので、凝固速度が一定となる。
【0021】そして、このように鋳造サイクル時間(se
c)の長さに応じて金型温度を高め、金型内での鋳物の
凝固速度を一定に保つことによって常に品質の安定した
製品を鋳造することが出来る。
【0022】
【発明の効果】以上のように、本発明は注湯ポットから
金型内に溶湯を注湯して鋳造するような鋳造法に関し、
注湯サイクルのサイクル変動が生じて注湯ポットが冷え
ても、その冷えた分に応じて金型温度を昇温させるよう
にしたため、金型内での鋳物の冷却速度を常に一定に保
つことが出来る。このため、製品の硬度とか組織、或い
は寸法精度等を所望のものとすることが出来、品質を高
めることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の温度制御のフローチャート
【図2】本発明の金型温度管理の1例を示し、横軸が時
間、縦軸が金型温度
【図3】従来の金型温度管理の1例を示し、横軸が時
間、縦軸が金型温度
【符号の説明】
Cy 鋳造サイクル時間(sec) SP 基本設定温度(℃) VSP 目標設定温度(℃) SPmax 設定上昇限度温度(℃)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 注湯ポットから溶湯を注湯して鋳造する
    鋳造金型の金型温度の管理方法において、鋳造サイクル
    時間が設定時間を越えると、時間に比例して金型温度を
    上昇させることを特徴とする金型温度の管理方法。
  2. 【請求項2】 前記金型温度の上昇は、金型温度が設定
    最大温度に達するまで行ない、その後金型温度を前記設
    定最大温度に保持することを特徴とする請求項1記載の
    金型温度の管理方法。
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