JP2649721B2 - 混合物の組成分析における標準データ作成方法 - Google Patents

混合物の組成分析における標準データ作成方法

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の目的; (産業上の利用分野) この発明は、試料化合物の標準データを検索して化学
シフト値に対するピーク強度値を呈示する13C−NMRスペ
クトルの測定から、混合物を成分化合物に同定分析する
システムによる混合物の組成分析における標準データ作
成方法に関する。
(従来の技術) 通常、混合物を組成分析するには、その各成分が分離
可能な場合、カラムクロマトグラフィ,ガスクロマトグ
ラフィ,高速液体クロマトグラフィ等によって行なわれ
る。しかし、各成分の分離が困難な対象や構造が大きく
異なる物質を同時分析する場合には、それらの適用が不
能である為に他の方法に依らねばならない。
そこで、最近は磁気共鳴を利用した物質構造の分析に
有効な核磁気共鳴(NMR)や、電子常磁性共鳴(ESR)等
の研究・開発が各分野に進展している。これらは、磁気
モーメントを持つ粒子のエネルギー準位が静磁界中にお
いて分離しているとき、その分離間隔に対応する振動数
(周波数)を有した振動磁界や電磁波との間で共鳴を生
ずる原理によるものである。しかし、検知レベルの性質
上、磁気センサとしてより一般的に使用されるのは核磁
気共鳴であり、その他はもっと微視的な原子レベルの磁
気量を標準化するために用いられている。
ここで、核磁気共鳴が化学的分析に適用された13C−N
MRや1H−NMRの装置に関して、第4図のフーリエ変換用
核磁気共鳴(FT−NMR)装置に基づいて説明する。このF
T−NMR装置は、先ず可変型の同期信号cを得る為に、高
周波発振器1からの周波数信号aとパルス発生器3から
の所定周期の矩形パルス信号bとをゲート2で周期化す
る。CPU9は高周波発振器1及びパルス発生器3の周波数
を可変制御しており、同期信号cは電力増幅器4により
増幅同期信号dとなって試料Wに送伝される。試料W
は、磁極N及びSによる静磁界中に13Cや1Hを天然存在
比に含有する溶化状態で設定されており、所定の周波数
を含む増幅信号dを受けて共鳴を生ずることにより、そ
の共鳴信号d′が検出器5へ放出伝送されるようになっ
ている。
尚、検出器5では予め、例えば試料化合物に対する化
学シフト値と、13Cや1Hを含有した核磁気共鳴によるピ
ーク強度の分布からその構造パラメータを得る為のスペ
クトル領域毎の積分値の関係である試料物質に固有な核
磁気共鳴のスペクトルとの情報を得ておき、CPU9との間
で試料Wを13C−NMRスペクトルや1H−NMRスペクトルの
測定として検索同定を行なうように構成することが可能
になっている。しかし、1H−NMRを用いた場合はスペク
トル線が複雑となってしまい、化合物や混合物の組成分
析には適用し難い。一方、13C−NMRを用いた場合は、例
えば有機化合物中の1つの炭素に対して、1本のスペク
トル線が対応する解析し易く、化合物や混合物の組成分
析として有効である為、ここでは13C−NMRを用いること
とする。
更に、検出器5によって検出された共鳴波形eは微小
であるため、増幅器6によって増幅されて増幅共鳴波形
Fとして、フィルタ7を通してノイズ成分を除去した
後、検出共鳴波形gを得ている。又、CPU9によって演算
処理する都合から、検出共鳴波形gがデジタル検出共鳴
波形hとして伝送されるように、A/D変換器8で量子化
する。こうしてCPU9にデジタル検出共鳴波形hが入力さ
れ得るようになるが、元のアナログ信号である検出共鳴
波形gを復元する為、D/A変換器10を通す前にフーリエ
変換(FT)が行なわれる。このフーリエ変換(FT)は、
試料Wの13C−NMRスペクトルを得る為に、CPU9がデジタ
ル検出共鳴波形hに関する時間関数の連続的な周波数成
分を化学シフト値に対応された核磁気共鳴のスペクトル
から求める基本処理である。こうして、D/A変換器10か
らは所定周波数信号aに基づく試料Wの検出共鳴波形g
が、その共鳴周波数を含むスペクトル線に基づく化学シ
フト値のピーク強度信号として検出され、これをディス
プレイ12で表示しながらレコーダ11で記録することによ
って、試料Wが成分として有する各化合物に固有なピー
ク強度の分布が化学シフト値に従属されるようになる。
このようなFT−NMR装置により、化合物の共鳴スペク
トル分析結果に化学シフト値を導入した13C−NMRスペク
トルの測定が容易な現在においては、既に有機化合物は
勿論、一部の混合物に対しても予め標準データを作成し
ておくことにより、コンピュータ(CPU9)を用いてその
標準データに基づく検索から組成分析する方法が実施さ
れている。
この13C−NMRスペクトルの測定から定量分析する場合
は、測定試料と内部標準物質とを混入させる方法によっ
ている。
(発明が解決しようとする課題) 上述のような予め作成された標準データに基づく帰属
から、混合物の13C−NMRスペクトルの測定を行なって組
成分析する方法の場合、必然的に成分化合物に関するデ
ータベースの質が重要になる。この13C−NMRスペクトル
の測定から定量分析する場合には、測定試料と内部標準
物質とを混入させる方法によっている。そして、内部標
準物質のデータを用いて測定データを規格化することに
よって、データベースの高品質化を図っている。
しかしながら、従来は1種の化学物質から成る内部標
準物質を用いて13C−NMRスペクトルを測定しており、同
一条件下で測定しても、試料等の種別によって内部標準
物質のピーク強度値が不要に変動してしまい、正確な規
格化を行ない得なかった。すなわち、第5図(A)は試
料W1に対して内部標準物質Sbを混入したときのピーク強
度値がPw1,Ps1であることを示しており、同図(B)は
試料W2に対して内部標準物質Sbを混入したときのピーク
強度値がPw2,Ps2であることを示している。同一条件下
であれば、内部標準物質Sbのピーク強度値Ps1,Ps2は本
来であれば同一値であり、ピーク強度値Ps1=Ps2に対し
てピーク強度値Pw1,Pw2を規格化して標準データとす
る。そして、異なる条件下で測定した場合は、内部標準
物質Sbのピーク強度値も例えばPs1′に変動するので、
このピーク強度値Ps1′を基準にしてこのときの各試料
に対するピーク強度値を規格化して標準データとする。
たとえばPs1/Ps1′=0.98であれば、試料W3に対する測
定ピーク強度値Pw3′をPw3=Pw3′×(PS1/PS1′)=0.
98×Pw3′に規格化するのである。
しかしながら、内部標準物質Sbのピーク強度値が常に
同一条件で同じように変動すれば良いのであるが、測定
の環境要因の僅かな差、或いは測定装置のドリフト等の
影響等が試料自体の高分子,低分子等の構造相違により
変動の様相を異にしており、同一条件下で測定した場合
でも内部標準物質Sbのピーク強度値がバラつき、異なる
条件下で測定すれば更に大きな変動分を有するため、正
確な規格化を行ない得なかった。これは、一般の試料化
合物が多種であり、様々な構造を持つのに対し、内部標
準物質の方が1種の化学物質から成る固有構造であるた
めであり、試料化合物によっては13C−NMRスペクトルの
測定データの規格化を正確に行ない得ず、化学シフト値
とピーク強度値の相関性が判然とせず、13C−NMRスペク
トルの測定を混合物の組成分析に応用することは困難視
されていた。
この発明は上述のような事情よりなされたものであ
り、この発明の目的は、内部標準物質の設定に留意し、
混合物が互いに異なる複雑な化合物から成る場合であっ
ても、常に標準データに基づく試料混合物の組成分析を
確実に行ない得るように、成分化合物の多種に関する規
格化された標準データの作成方法を提供することにあ
る。
発明の構成; (課題を解決するための手段) この発明は、内部標準物質が混合された試料化合物の
13C−NMRスペクトルを測定して標準データを作成し、試
料混合物に対する13C−NMRスペクトルの測定から前記標
準データに基づいて前記試料混合物を検索同定するシス
テムによる混合物の組成分析における標準データ作成方
法に関するもので、この発明の上記目的は、前記内部標
準物質をNMRの測定に際して、環境等の変動要因によ
り、個々の成分が互に逆のピーク強度の変化を示すの化
学物質より生成すると共に、前記各化学物質に対する前
13C−NMRスペクトルに呈示される化学シフト値に対応
するピーク強度の分布が単一であり、かつ重複しないよ
うに組成設定し、多数の試料化合物に関する13C−NMRス
ペクトルデータのピーク強度値を、前記内部標準物質の
13C−NMRスペクトルデータのピーク強度値の和あるいは
平均値を用いて内部標準物質に対する固有基準値を求め
ることによってそれぞれ規格化して前記標準データを作
成することによって達成される。
(作用) 混合物の組成分析を、成分物質に固有な核磁気共鳴の
スペクトルと、その化学シフト値との結果を併用した13
C−NMRスペクトルの測定が行ない得るようにする為に
は、核磁気共鳴のピーク強度が呈示する分布に関しての
スペクトル分析結果に化学シフト値が照合されるように
システムを構成する必要がある。この場合、予め標準デ
ータを作成しておくことによって、混合物の成分化合物
を検索同定するシステムを可能にする性質上、その標準
データの作成方法が極めて重要になる。
この発明では、一般的な構造の異なる化合物を成分に
有する混合物に対しても、13C−NMRスペクトルの測定か
ら成分化合物の同定を確実に行ない得るように、基本的
な構成要素である内部標準物質をNMR測定に際して、環
境等の変動要因により、個々の成分が互に逆のピーク強
度の変化を示す化学物質(高分子及び低分子構造を含む
ことが望ましい)で混合生成している。これは、13C−N
MRスペクトルの測定において、先ず内部標準物質の化学
シフト値に対するピーク強度値の和や平均値を用いて内
部標準物質に対する不偏的な固有基準値を求めると共
に、この固有基準値に対して測定試料である化合物や混
合物のピーク強度値を規格化して標準データとしてい
る。内部標準物質が前記のように互いに逆のピーク強度
の変化を示す化学物質で混合生成されていると共に、各
ピーク強度値の和や平均値に基づいて固有基準値を求め
ているため、固有基準値はどのような試料,測定条件に
おいても固有の値であり、正確な標準データを作成する
ことが可能となる。
(実施例) 以下に、実施例を挙げてこの発明について詳細に説明
する。
第1図(A)〜(D)は、この発明による内部標準物
質を各々異なる化合物a〜dにそれぞれ混入した測定混
合物に対して、13C−NMRスペクトルを測定して得られた
組成分析結果の4つの例を示している。但し、実際の試
料化合物に対する13C−NMRスペクトルの測定からは、各
成分の構成単位で複数のピークがスペクトル線上の所定
点近傍に現われるのであるが、ここでは便宜上それらを
無視した化合物単位にみなして簡略化した単一のピーク
波形で示してある。
第1図(A)〜(D)中の試料化合物a〜dは、各々
異なったピーク強度値ap,bp,cp,dpを示す4種であり、
この例の内部標準物質は、例えば高分子系の化合物α及
び低分子系の化合物βの2種で混合生成されている。具
体的には、化合物αは粘度が10〜300CPSの範囲にあるメ
チルポリシロキサンであり、化合物βは3〜10員環の環
状シリコンであり、これらをそれぞれ混合比7:3〜3:7程
度で混合生成したシリコンポリマを内部標準物質とする
と共に、各試料化合物a〜dに対する混入占有率を10〜
20%に設定している。このような設定は、13C−NMRスペ
クトルの測定が相互に構造の異なる化合物を含んだ試料
混合物に対しても適用され得るようにするもので、前提
条件としては、この内部標準物質の化学シフト値に対す
るピーク強度の分布が端一であると共に重複しないよう
に配慮する必要がある。従来にも使用されている1種の
化学物質から成る内部標準物質を、この発明ではNMR測
定に際して、環境等の変動要因により、個々の成分が互
に逆のピーク強度の変化を示す化学物質で生成された混
合物とした点に特徴を有しているが、上述のような諸々
の設定数値は本発明者らによる反復実測によって得られ
た最適なものである。
このような構成によって、内部標準物質(α+β)と
各試料化合物a〜dとが混入された4種の測定混合物
[a+(α+β)]、[b+(α+β)]、[c+(α
+β)]、[d+(α+β)]に対する13C+−MRスペ
クトルの各測定結果が、第1図(A)〜(D)が示す実
質的な内容である。ここにおいて、13C−NMRスペクトル
の測定においては、スペクトル線の波長を与える振動数
S[Hz]に従属して呈示される各図中の零点(“↑”で
示す)からの化学シフト値X[ppm]に関する限り、例
えば第1図(A)の試料化合物aに対して反復測定を行
なっても、分子間に特殊な相互作用を有するような場合
を除き、どのような条件下においてもはぼ同一の値であ
る。又、これは第1図(B)〜(C)の他の試料化合物
b〜dの場合も同様である。これに対して、各図中の縦
軸に相当するピーク強度値は外的要因からの影響を被り
易く不安定であり、同じ化合物を対象にした反復測定に
よってもその都度まちまちである。
そこでこの発明では、内部標準物質(α+β)の13C
−NMRスペクトルの各ピーク強度値を加算して、固有基
準値を求めて試料に対する規格化を行なっている。第2
図(A)及び(B)は、試料化合物e及びfと内部標準
物質(α+β)との13C−NMRスペクトルを示しており、
これを参照してこの発明の規格化を説明する。
第2図(A)及び(B)に示すように、試料化合物e
と内部標準物質α及びβのピーク強度の分布に関し、前
述した如く横軸を示す化学シフト値Xからは相対変動が
各条件下で極めて小さいのに対し、同一条件下でも縦軸
のピーク強度値は(α、α′),(β、β′)
の間で無視できない程の相対変動であることが判明す
る。しかし、内部標準物質α及びβは試料化合物e及び
fに対して、それぞれ逆に変動するようになっており、
各ピーク強度値αp及びα′、β′の和や平均
値は常に一定である。すなわち、中分子系の化合物に対
して内部標準物質α及びβのピーク強度値が標準値α
及びβであると仮定すると、高分子系の化合物eに対
するピーク強度値αは標準値入αよりも大きくな
り、ピーク強度値βは標準値βよりも小さくなる。
これに対し、低分子系の化合物fに対するピーク強度値
α′は標準値αよりも小さくなり、ピーク強度値β
′は標準値βよりも大きくなる。したがって、この
発明では、第2図(A)に示す試料eのピーク強度値ep
に対しては、内部標準物質α及びβに対するピーク強度
値α及びβの和(α+β)を固有基準値として
規格化し、同図(B)に示す試料fのピーク強度値fp
対しては、内部標準物質α及びβに対するピーク強度値
α′及びβ′の和(α′+β′)を固有基準値
として規格化する。このようにして規格化されたデータ
を化合物e及びfの標準データとする。
ここにおいて、試料化合物のピーク強度値は内部標準
物質(α+β)の混入重量比率によって影響を受けるの
で、このピーク強度値に関する規格化に際しては、混入
重量比率を一定にする必要がある。そして、データ処理
上において、内部標準物質α及びβのピーク強度値の和
(α+β)に対する各試料化合物のピーク強度値の
測定結果をデータベースにして画一化することによって
規格化された標準データの作成が可能になる。たとえ
ば、通常は試料化合物の重量と内部標準物質(α+β)
の重量との比を1:9として測定する場合、1.20:8.98の重
量比率で測定する場合には各ピーク強度値を1;9に換算
してから上記規格化を行なえば良い。
このようにして、第1図(A)〜(D)に示されるよ
うな試料化合物a〜dに対しても、同様に規格化された
標準データを作成するわけである。すなわち、同図
(A)の化合物aに対しては和(αpa+βpa)を固有標
準値とし、同図(B)の化合物bに対しては和(αpb+
βpb)を固有基準値とし、同図(C)の化合物cに対し
ては和(αpc+βpc)を固有基準値とし、同図(D)の
化合物dに対しては和(αpd+βpd)を固有基準値とし
てそれぞれ現格化する。第3図はこうして作成された試
料混合物の組成分析が行ない得るような、各成分に相当
する多種化合物の規格化された標準データの簡略図を示
している。即ち、この標準データは試料混合物の組成分
析に際しての帰属表となり、第3図においては勿論、上
述の試料化合物a〜fを含めてa,b,c,d…という具合
に、多種類の試料化合物に関する13C−NMRスペクトルの
測定による各化学シフト値X[ppm]に対するピーク強
度値Yに関する情報が測定され、データベースとして記
憶されていることを意味する。
尚、データベースの入力成分は基本的には化合物であ
るが、例えば混合物が実用上の完成品であるような場合
にも適用可能なように、標準データの一部に第3図中の
L領域の如く、試料混合物A,B,C…を対象にした帰属デ
ータとなるように、各成分化合物の化学シフト値Xに対
するピーク強度値Yを(aX,aY),(bX,bY)…という具
合に入力したデータを組み合わせた専用エリアを設けて
おいても良い。
このように多種の試料化合物や一部の混合物に関する
標準データを作成し、帰属表としてデータテーブル等に
格納しておき、これらのデータが参照され得るように設
定しておけば、その標準データに基づき試料化合物は勿
論、複雑な成分化合物から成る試料混合物の組成分析を
行ない得るようなシステムも容易に構成し得る。
発明の効果; 以上のようにこの発明によれば、互いに構造の異なる
化合物を成分に含んだ混合物に対しても13C−NMRスペク
トルの測定を可能にする為、初期条件の見直しによって
内部標準物質の改善を図り、各成分化合物が規格化され
た標準データを作成しておくことにより、試料混合物に
対する13C−NMRスペクトルの測定から確実性高く混合物
の組成分析が行ない得るような標準データの作成方法を
実現している。又、データベースの質が安定化されるこ
とによって、組成分析をより具体化した定性・定量分析
への応用が容易になり、困難視されていた混合物の成分
化合物の判明が可能になる。殊に、複数の有機化合物で
生成された混合物から成る工業製品に対する品質検査に
は最適であり、合成,分離等の化学工程の付加も必要無
いので、他の方法では得難い組成分析への応用が容易に
なる。
【図面の簡単な説明】
第1図(A)〜(D)はそれぞれこの発明による内部標
準物質を用いて4種の試料化合物に対して13C−NMRスペ
クトルを測定した結果例を示す図、第2図(A)及び
(B)はこの発明の内部標準物質に対する13C−NMRスペ
クトルの測定結果から測定データ処理上の規則性を説明
するための図、第3図はこの発明の内部標準物質を用い
て作成した標準データの例を示す図、第4図はフーリエ
変換用核磁気共鳴の装置例を示す図、第5図(A)及び
(B)は従来の内部標準物質を用いた13C−NMRスペクト
ルの測定結果を説明するための図である。 1……高周波発振器、2……ゲート、3……パルス発生
器、4……電力増幅器、5……検出器、6……増幅器、
7……フィルタ、8……A/D変換器、9……CPU、10……
D/A変換器、11……レコーダ、12……ディスプレイ、X
……化学シフト値、S……スペクトル線、Y……ピーク
強度値。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−20847(JP,A) 佐伯慎之助「機器分析実験法講座赤外 分析法」(昭38.12.25)株式会社オー ム社 P.341〜347,P.370〜371 清水博訳「該磁気共鳴」(第1版) (1962.6.1)株式会社東京化学同人 P.68〜70

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部標準物質が混合された試料化合物の13
    C−NMRスペクトルを測定して標準データを作成し、試料
    混合物に対する13C−NMRスペクトルの測定から前記標準
    データに基づいて前記試料混合物を検索同定するシステ
    ムによる混合物の組成分析における標準データ作成方法
    において、 前記内部標準物質を、NMR測定に際して、環境等の変動
    要因により、個々の成分が互いに逆のピーク強度の変化
    を示す化学物質より生成すると共に、前記各化学物質に
    対する前記13C−NMRスペクトルに呈示される化学シフト
    値に対応するピーク強度の分布が単一であり、かつ重複
    しないように組成設定し、多数の試料化合物に関する13
    C−NMRスペクトルデータのピーク強度値を、前記内部標
    準物質の13C−NMRスペクトルのデータのピーク強度値の
    和あるいは平均値を用いて内部標準物質に対する固有基
    準値を求めることによって、それぞれ規格化して前記標
    準データを作成することを特徴とする混合物の組成分析
    における標準データ作成方法。
  2. 【請求項2】前記試料混合物に対する前記内部標準物質
    の混合重量比をそれぞれ10%〜20%に設定した請求項1
    に記載の混合物の組成分析における標準データ作成方
    法。
  3. 【請求項3】前記規格化されたデータを前記内部標準物
    質と前記試料混合物との重量比から補正するようにした
    請求項1に記載の混合物の組成分析における標準データ
    作成方法。
  4. 【請求項4】前記標準データの一部として前記試料混合
    物に関するデータを有する請求項1に記載の混合物の組
    成分析における標準データ作成方法。
  5. 【請求項5】前記内部標準物質が高分子系及び低分子系
    から生成され、前記高分子系が粘度10〜300cpsのメチル
    ポリシロキサンで、前記低分子系が3〜10員環の環状シ
    リコンであり、それらを混合して生成されるシリコンポ
    リマを用いた請求項1に記載の混合物の組成分析におけ
    る標準データ作成方法。
  6. 【請求項6】前記シリコンポリマ中の前記メチルポリシ
    ロキサンと前記環状シリコンとの混合比が7:3〜3:7であ
    る請求項5に記載の混合物の組成分析における標準デー
    タ作成方法。
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