JP2648317B2 - Fcレセプターに対するモノクローナル抗体 - Google Patents

Fcレセプターに対するモノクローナル抗体

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JP2648317B2 JP50431587A JP50431587A JP2648317B2 JP 2648317 B2 JP2648317 B2 JP 2648317B2 JP 50431587 A JP50431587 A JP 50431587A JP 50431587 A JP50431587 A JP 50431587A JP 2648317 B2 JP2648317 B2 JP 2648317B2
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Description

【発明の詳細な説明】 背景 エフェクター細胞のいくつかのタイプは、免疫グロブ
リン(I gG)のFc部分に結合する表面レセプターを有す
る。このような細胞(単球、顆粒球、K細胞など)は、
I gG抗体でオプソニン作用を受けた標的細胞に直面する
と、標的細胞と接合体を形成する。引続いて、エフェク
ター細胞は、関係するエフェクター細胞のタイプ、標的
細胞のタイプおよび特異的Fcレセプターのタイプに依存
して、標的細胞を溶解または補食する。
I gGのFcレセプター(FcR)の2つの明確なクラス
が、ヒト単球上およびヒト単球細胞系U937上で同定され
た。ルーネイ(Looney)、R.J.ら、(1986)、ジャーナ
ル・オブ・イムノジー(J.Immunol.)136:1641−1647。
一方は、モノマーのヒトI gG1およびI gG3に対しておよ
びネズミのサブクラスI gG2aおよびI gG3に対して高い
親和性(Ka=108−109M−1)を有する72kDaのシアログ
リコ蛋白質(p72)である。アレキサンダー(Alexande
r)、M.D.ら、(1978)免疫学(Immunol.)35:115−12
3;およびアンダーソン(Anderson)、C.L.およびアブラ
ハム(Abraham)、G.N.(1980)、ジャーナル・オブ・
イムノジー(J.Immunol.)125:2735−2741;ルベック(L
ubeck)、M.D.ら、(1985)、ジャーナル・オブ・イム
ノジー(J.Immunol.)135:1299−1304。他方のレセプタ
ーは、モノマーのI gGに対して比較的低い親和性を有す
る40kDaの分子(p40)である。ルーネイ(Looney)ら、
spura;ジョーンズ(Jones)、D.H.ら、ジャーナル・オ
ブ・イムノジー(J.Immunol.)135:3346−3353。p40
は、ネズミI gG1で被覆された赤血球とロゼットを形成
する能力、および凝集したネズミI gG2bに低いイオン強
度で結合する能力の両者によって明らかにされた。さら
に、40kDaのレセプターに結合しかつ配位子の結合を阻
害するモノクローナル抗体(IV 3)が調製された。参
照、ルーネイ(Looney)ら、spura。このレセプターは
単核食細胞上に存在するばかりでなく、かつまたヒト血
小板、好中球および好酸球の上に存在する。ロウゼンフ
ェルド(Rosenfeld)、S.I.ら、(1985)、ジャーナル
・オブ・クリニカル・インベスティゲーション(J.Chi
n.Invest.)76:2317−2322。
ヒト単球上のこれらの2つのFcレセプターは、ネズミ
I gGの明確なサブクラスによって、抗T3誘導T細胞有糸
分裂誘発を仲介することが示された。72kDaのFcRはネズ
ミI gG2a抗T3誘導刺激を仲介し、これに対して40kDaのF
cRはネズミI gG1抗T3誘導T細胞有糸分裂誘発を仲介す
る。参照、ルーネイ(Looney)ら、spura。ネズミI gG
サブクラスに対する親和性に基づいて、p72およびp40
は、それぞれネズミI gG2aおよびI gG2b/1に対して特異
的なネズミマクロファージFcR IおよびFcR IIのヒト類
似体であると考えられる。単球またはU937細胞上に存在
しないが、I gG FcRsの第3クラスはヒト好中球および
ナル(null)細胞について記載された。
標的細胞の接合および溶菌は、また、抗Fcレセプター
抗体および標的細胞のエピトープに対して向けられた抗
体の両者から構成された、共有的に架橋した異種抗体に
よって誘発されうる。エフェクター細胞は、このような
異種凝集体をそれらのFcレセプターに結合するとき、オ
プソニン作用を受けていないが、適当な標的抗原を発現
する標的細胞に特異的に結合しかつそれらを溶菌するこ
とができる。セガル(Segal)らは、最近、取付けられ
た異種抗体を有するマスス単球による腫瘍細胞の細胞破
壊を報告し、この異種抗体は単球のFcレセプターの一方
の端を腫瘍細胞のエピトープの他方の端と接合する。し
かしながら、普通の異種抗体を使用するエフェクター細
胞のターゲティングは、Fcレセプターへの抗体の結合が
I gGの生理学的濃度によって遮断されうるので、生体内
において限界的にのみ有効であるように思われる。
発明の開示 本発明は、I gGのためのヒト高い親和性のFcレセプタ
ーに対して特異的であり、そしてヒトI gGにより遮断さ
れないでFcレセプターに係合するモノクローナル抗体に
関する。抗体は、それらの抗原結合領域を介して、それ
らのFc部分に対して独立に、I gGのFc部分のためのヒト
レセプターに特異的に結合する。抗体はI gG(配位子)
のFc領域のための結合部位と異なるFcレセプター上の部
位に結合し、そして配位子が占有したレセプターに結合
することができる。
本発明の抗Fcレセプター抗体は、モノクローナル抗体
産生技術によってつくることができる。Fcレセプター蛋
白質は、Fcレセプターを発現する細胞系(例えば、U937
系、ヒトI gGのためのFcレセプターを発現するヒト単球
細胞系)からFcレセプターを含有する細胞分画を調製す
ることによって、免疫化のために得ることができる。細
胞は培養物中で予備処理して、Fcレセプター蛋白質の収
率を増加することができる。Fcレセプター蛋白質は、細
胞リゼイトから親和精製によって精製される。精製され
たレセプター蛋白質で動物を免疫化し、抗体産生細胞を
動物から収穫し、そして骨髄腫細胞または他の不滅化細
胞と融合してハイブリドーマを生成する。このハイブリ
ドーマをクローニンウし、そしてクローニングをヒトI
gGによって遮断されないFcレセプターに対する抗体の産
生について選択する。
その抗原結合領域(抗体のFc部分部分と異なる)を介
してFcレセプターに結合する抗体の選択は、動物の種の
I gGのFc部分がヒトFcレセプターに結合することがある
という事実によって複雑となる。例えば、4つのネズミ
I gGサブクラスのうちの2つ−I gG2aおよびI gG3−
は、それらのFc部分を介して高い親和性のヒトFcレセプ
ターに結合する。このような場合において、選択は次の
ようにして促進することができる:レセプターに結合す
るI gの産生についてハイブリドーマを最初にスクリー
ニングした後、そのFc領域を介してヒトFcレセプターに
よって結合されるサブクラスの抗体を産生するハイブリ
ドーマを考慮から排除する。残りのハイブリドーマは、
それらのFc部分に対して独立にFcレセプターと結合する
抗体の産生について評価する。
本発明の抗Fcレセプター抗体は、癌、アレルギー、お
よび伝染性および自己免疫の病気の処置のための標的特
異的エフェクター細胞の産生に使用できる。標的細胞に
対して特異的な抗体(ターゲティング抗体)は、本発明
のFc特異的抗体を介してエフェクター細胞のFcレセプタ
ーに連結することができる。この抗Fcレセプター抗体に
よって仲介される連結は、レセプターへの結合が抗体の
Fc部分を含まないので、I gGによって混乱されることは
ない。
エフェクター細胞をターゲティングするという目的に
対して、2価抗体(ここでは二重の結合特異性をもつ単
一の抗体または抗体断片を意味するために使用する)ま
たは異種抗体(ここでは2またはそれより多い抗体(ま
たは抗体断片)の凝集体を意味するために使用し、各々
の抗体は異なる特異性を有する)を産生することができ
る。一般に、2価抗体はまたは異種抗体は、 a、ヒトFcレセプターへの結合がヒト免疫グロブリンG
によって遮断されない、抗Fcレセプター抗体から誘導さ
れた少なくとも1つの抗原結合領域、および b、標的細胞に対して特異的な少なくとも1つの抗原結
合領域、 を含む。
エフェクター細胞への2価抗体または異種抗体の結合
は、ターゲテッド(targeted)エフェクター細胞、すな
わち、所望の標的細胞に対して特異的な抗原結合領域を
含有する2価抗体または異種抗体を取付けて有するエフ
ェクター細胞を生ずる。ターゲテッドエフェクター細胞
は、生体内で標的細胞の抗体依存性細胞仲介細胞崩壊
(ADCC)(antibody dependent cell mediated cytolys
is)を発生させるために使用できる。
標的細胞は、癌細胞またはその排除が宿主にとって有
益である他の細胞、例えば、自己免疫病において見出さ
れる自己抗体産生細胞、またはアレルギーにおいて見出
されるI gE産生細胞であることができる。2価抗体また
は異種抗体の標的細胞特異性は、ターゲティング抗体、
すなわち、標的細胞に関連する抗原または標的細胞特異
的抗原に対して特異的な抗体から誘導される。本発明の
Fc特異的抗体の使用は、生体内において直面する免疫グ
ロブリンGの生理学的レベルによって混乱されない、連
結による単球エフェクター細胞へのターゲティング抗体
の取付けを提供する。こうして、ターゲテッドエフェク
ター細胞は、Fcレセプター部位についてのI gGの競合に
よりエフェクター細胞の特異性を損失しないで、生体内
に与えることができる。
本発明の抗FcR I抗体は、他の治療学的用途ならびに
いつくかの診断学的用途に有する。抗体は、FcR Iを有
する細胞を攻撃目標とするためのターゲティング抗体と
して使用できる。抗体は、また、単球または他の細胞の
上のFcレセプターのキャッピングおよび除去を誘発する
ために使用できる。抗体の診断学的用途は、FcR Iレセ
プターのレベルについてのアッセイおよびFcR Iレセプ
ターのレベルに影響を及ぼす物質についてのアッセイに
おける使用を包含する。
図面の説明 第1図は、表面放射線標識U937細胞の親和吸着リゼイ
トのSDS−PAGEを示す。
第2図は、U937のリゼイトを配位子またはmab32で予
備清浄した後、配位子またはmab32による親和吸着のSDS
−PAGE分析を示す。
第3図は、配位子またはmab32で精製したp72の等電点
電気泳動の結果を示す。
第4図は、ヒトI gGがU937細胞へのMab32の結合を妨
害しないが、マウスI gG2a骨髄腫UPC−10の結合を、ほ
とんど完全に、遮断することを示す。
第4b図は、ヒトI gGがU937細胞へのmab32、22、44、6
2および197の結合を妨害しないが、マウスI gG2a骨髄腫
UPC−10の結合を、ほとんど完全に、遮断すること;お
よびIFN−ガンマ処理したU937細胞へのmab32、22、44、
62および197の結合の増大を示す。
第5図は、mab32で着色した細胞の蛍光強度を示す。
第6図は、異種抗体Mab32×Fab抗cRBCにより仲介され
たIFN−ガンマ処理U937細胞による、ニワトリ赤血球(c
RBC)の細胞障害を示す。
第7図は、インターフェロン−ガンマ処理したU937細
胞および未処理のU937細胞によるcRBCの細胞障害を示
す。
第8図は、インターフェロン−ガンマ処理したヒト抹
消血液単球および未処理のヒト抹消血液単球によるニワ
トリcRBCの細胞障害を示す。
第9図は、異種抗体Mab32×Fab抗cRBCおよびヒトI gG
の存在下の、IFN−ガンマ処理U937細胞によるcRBCの細
胞障害を示す。
第10図は、異種抗体Mab32×Fab抗体cRBCおよびヒトI
gGの存在下の、IFN−ガンマ処理したヒト抹消血液単球
および未処理のヒト抹消血液単球によるニワトリcRBCの
細胞障害を示す。
発明の詳細な説明 本発明の抗体は、ヒトI gGにより遮断されないで、ヒ
トI gGに対して高い親和性の(p72)Fcレセプター(FcR
I)に結合する。好ましい抗FcR Iレセプター抗体は、
次の特性を有する: a、抗体は高い親和性のFcレセプターと特異性に反応す
る; b、抗体は、そのFc部分に対して独立に抗原結合領域を
介してレセプターと反応する; c、抗体は、レセプターのFc(または配位子結合)部位
と異なるFcR Iのエピトープと反応する;そして d、抗体は配位子(Fc)が占有したレセプターと結合す
る。
本発明のモノクローナル抗Fcレセプター抗体は、普通
のモノクノーナル抗体の方法、例えば、コホラー(Kohl
er)およびミルステイン(Milstein)、ネイチャー(Na
ture)256:495(1975)の標準の体細胞のハイブリダイ
ゼーション技術によって生産することができる。原理的
には、体細胞ハイブリダイゼーション手順は好ましい
が、モノクローナル抗体を生産する他の技術、例えば、
Bリンパ球のウイルスまたは腫瘍遺伝子の形質転換を用
いることができる。
動物の免疫化のためのFcレセプターは、そのレセプタ
ーを発現するヒト細胞のリゼイトから調製できる。好ま
しいレセプター支持細胞系はヒト単球細胞系U937であ
る;しかしながら、他の単球細胞、例えば、HL−60細胞
または新しく分離した単球を使用できる。インターフェ
ロン−ガンマはFcレセプターの発現を増大するので、レ
セプターの調製前に細胞をインターフェロン−ガンマ
(例えば、100IU/ml)の存在下に培養してレセプター蛋
白質の収率を増大することができる。
レセプターの部分的に精製された調製物は、レセプタ
ー支持細胞を溶菌し、次いで免疫吸着クロマトグラフィ
ーによりレセプターを精製することによって、つくるこ
とができる。細胞は洗浄剤、例えば、NP40を含有する緩
衝液中で溶菌できる。免疫吸着剤は、ヒトI gGを水不溶
性物質、例えば、活性化セファロース(Sepharose
樹脂に取付けることによって調製できる。取付けたヒト
I gGを有するセファロース樹脂をカラムの中に注入す
る。細胞リゼイトは、樹脂に結合したI gGが細胞のFcレ
セプター蛋白質を吸着できる条件下に、カラムに通過さ
せる。吸着したFcレセプター蛋白質は、穏和な酸性溶離
緩衝液で溶離することができる。次いで、精製されたレ
セプターを使用して動物を免疫化して、抗レセプターモ
ノクローナル抗体を生産する。
部分的に精製したレセプター蛋白質を使用する代わり
に、そのFcR I支持細胞を免疫原として使用できる。例
えば、全IFN−ガンマ処理U937細胞を使用して抗FcR I抗
体を誘導することができる。
ハイブリドーマの精製のために好ましい動物系はネズ
ミ系である。マウスにおけるハイブリドーマの生産は非
常によく確立された手順である。免疫化のプロトコール
および融合のための免疫化脾細胞の分離技術は、この分
野においてよく知られている。融合の相手(例えば、ネ
ジム骨髄腫細胞)および融合手順は、また、知られてい
る。
しかしながら、ヒト単球のI gGのためのFcR Iに対す
る抗体を生産するネジムハイブリドーマの選択は、ネズ
ミI gGの2つのサブクラス−I gG2aおよびI gG3−が高
い親和性でこのレセプターに結合できる配位子であると
いう事実によって、複雑である。レセプターに結合でき
るモノクローナル抗体についてのアッセイは、これらの
2つのサブクラスのすべてのネズミ抗体を陽性として記
録するであろう。この障害は次のようによって排除でき
る。まず、Fcレセプター源であった細胞系と反応性の抗
体の生産について雑種細胞をスクリーニングし、次いで
I gG2aおよびI gG3の抗体を生産する雑種細胞を排除
し、そして最後に、残りのハイブリドーマを高い親和性
のレセプターに対する抗体の生産について評価する。こ
の方法は下の例示においてさらに詳述する。
記載した方法を使用して、5つのネズミモノクローナ
ル抗FcR I抗体が調製された。これらの抗体をmab32、ma
b22、mab44、mab62およびmab197と表示する。抗体の各
々は、前述の好ましい特性を示す。
本発明の抗Fcレセプター抗体は、標的特異的エフェク
ター細胞、すなわち、標的細胞を認識しかつそれに結合
に、そしてそれらのエフェクター機能を発揮できるエフ
ェクター細胞を生産するために使用できる。それは、標
的細胞に対して向けられた抗体または抗体結合断片をエ
フェクター細胞に取付けるために手段を提供する。この
取付けを仲介する抗Fc抗体がその抗原結合領域を介して
レセプターの結合するので、この取付けはI gGの生理学
的濃度によって混乱されない。このようにしてターゲテ
ィングされたエフェクター細胞、例えば、マクロファー
ジを使用して、標的細胞の抗体依存性細胞仲介の殺細胞
(killing)を発生させることができる。
エフェクター細胞をターゲティングするために、2価
抗体または異種抗体を使用する。これらの抗体は二重の
抗原結合特異性−1つはFcレセプター(好ましくは高い
親和性のFcレセプター)に対する特異性および1つは標
的細胞のエピトープに対する特異性−を有する。Fcレセ
プターの特異性は、既知の細胞障害トリガー分子を介す
るエフェクター細胞への連結を仲介する。標的細胞の特
異性は、標的細胞の認識およびそれへの結合を提供す
る。
2価抗体(bifunctional)は、2つの異なる抗原結合
部位を有する単一の2価の抗体である。ターゲティング
のための2価抗体は、Fcレセプターに対する1つの結合
部位および標的細胞のエピトープに対する1つの結合部
位を有する。
異種抗体は2つのまたはそれより多い抗体あるいは一
緒に結合した抗体結合断片(Fab)であり、各々の抗体
または断片は異なる特異性を有する。ターゲティングの
ための異種抗体は、標的細胞のエピトープに対して特異
的な抗体(またはその抗原結合断片)に結合した、Fcレ
セプターに対して特異的な抗体(またはその抗原結合断
片)からなる。
2価抗体は、化学的技術[参照、例えば、D.M.クラン
ズ(Kranz)ら、プロシーディングス・オブ・ナショナ
ル・アカデミー・オブ・サイエンシズ(Proc.Natl.Aca
d.Sci.)USA、78、5807(1981)]、「ポリドーマ」技
術(参照、米国特許第4,474,893号、Reading)、あるい
は組換えDNA技術によって生産することができる。異種
抗体はFcレセプター抗体を標的細胞のエピトープに対し
て特異的な抗体と接合することによって調製できる。種
々の結合因子または架橋因子を使用して抗体を結合する
ことができる。例は、プロテインA、カーボジイミド、
およびN−スクシニミジル−3−(2−ピリジルジチ
オ)プロピオネート(SPDP)である。SPDPは好ましい因
子である;抗体をこの因子と架橋する手順はこの分野に
おいて知られている。参照、例えば、カルボウスキー
(Karpovsky)ら、(1984)、ジャーナル・オブ・イク
スペリメンタル・メディシン(J.Exp.Med.)、160:168
6;リウ(1686;リウ(Liu)、M.A.ら、(1985)、プロシ
ーディングス・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・
サイエンシズ(Proc.Natl.Acad.Sci.)USA、82、8648。
標的細胞は、その排除が宿主にとって有益である細胞
である。細胞の1つの重要なタイプは腫瘍細胞である。
エフェクター細胞は、FcR Iに対する特異性および腫瘍
関連または腫瘍特異性の抗原に対する特異性を有する2
価抗体または異種抗体でターゲティングすることができ
る。
2価抗体または異種抗体の生産に対して所望の腫瘍特
異性を有する抗体は、生産することができるか、あるい
は入手可能な源から選択することができる。腫瘍関連抗
原に対するモノクローナル抗体は、コプロウスキー(Ko
prowsiki)ら、米国特許第4,172,124号の方法によって
つくることができる。多くの適当な抗癌抗体は現在入手
可能である。
特異的抗腫瘍抗体は、次のものを包含するが、これら
に限定されない: 抗体 特異性 AML−2−23、PM−81、PMN− 骨髄性白血病 6、PMN−19 SCCL−1、SCCL−175 肺の小さい細胞の癌 OC1−25、OVCT−3 卵巣の癌 COL−1、COL−2、COL−3、 結腸の癌 ・・・COL−13 腫瘍細胞に加えて、エフェクター細胞は、自己免疫病
の処置のために自己抗体産生リンパ球に対して、あるい
はアレルギーの処置のためにI gE産生リンパ球に対して
ターゲティングすることができる。標的は、また、微生
物(細菌またはウイルス)あるいは可溶性抗原(例え
ば、リウマチ性因子または他の自己抗体)であることが
できる。
ターゲティングのためのエフェクター細胞は、ヒト白
血球、好ましくはマクロファージである。他の細胞は、
単球、IFN−ガンマ活性化好中球および可能ならばIFN−
ガンマ活性化中性キラー(NK)細胞および好酸球を包含
するであろう。マクロファージは、ターゲティング前に
IFN−ガンマで処理して、ターゲティング抗体または異
種抗体の取付けのためのFcレセプターの数を増加するこ
とができる。エフェクター細胞は、また、ターゲティン
グ前に他のサイトカイニン類、例えば、腫瘍壊死因子、
リンホトキシン、コロニー刺激因子、およびインタール
ーキン−2によって活性化することができる。必要に応
じて、ターゲティングのためのエフェクター細胞は処理
すべき宿主から得ることができる。
ターゲティングエフェクター細胞は、生理学的に許容
されうる溶液中の細胞の懸濁液として投与することがで
きる。投与する細胞の数は108−109程度であることがで
きるが、治療の目的に依存して変化するであろう。一般
に、量は標的細胞における局在化を得るためにかつ抗体
依存仲介細胞崩壊(ADCC)による標的細胞のキリング
(kiliing)を実施するために十分であろう。投与の道
筋は、また、変化することができる。例えば、腫瘍の治
療において、腫瘍の局在化に依存して、エフェクター細
胞は静脈内にあるいは腫瘍部位に直接投与することがで
きる;例えば、卵巣癌の場合において腹腔内に直接投与
することができる。
ターゲティングエフェクター細胞を使用する方法は、
ターゲテッド細胞の除去のための他の技術に関連して実
施できる。例えば、FcR I/抗腫瘍抗体を備えたエフェク
ター細胞を使用する抗腫瘍治療は、外科、化学療法また
は放射線治療と組み合わせて使用できる。さらに、コン
ビネーション免疫治療を使用して、腫瘍の拒絶に向けて
2つの明確な細胞崩壊エフェクター集団を方向づけるこ
とができる。例えば、細胞崩壊性Tリンパ球をトリガー
(trigger)して腫瘍細胞を溶解する抗T3に連結した抗
腫瘍抗体を、抗RcR I抗腫瘍性異種抗体と組み合わせて
使用することができる。これらの概念に基づくプロトコ
ールは、化学療法および照射によって軽快に誘導された
患者において、残留腫瘍細胞の除去において殊に有効で
あることがある。
本発明の抗Fcレセプター抗体は、治療および診断にお
いて追加の実用性を有する。Fcレセプター抗体それ自体
はターゲティング抗体(すなわち、FcR Iレセプターを
支持する細胞についてターゲティングするために)であ
ることができる。抗体は、ある種の血液学的癌(例え
ば、急性骨髄性白血病)のための抗癌薬物を含有する脂
質の賦形剤をターゲティングするために、あるいは単球
を活性化する因子(例えば、ガンマ−IFN)を含有する
脂質賦形剤をターゲティングするために使用できる。抗
体は、適当なネズミI gGサブクラス(例えば、I gG2a)
の抗体である場合、生体内で直接使用して、天然の補体
またはADCCの機構を経てFcレセプター支持細胞(例え
ば、急性骨髄性白血病の細胞)を排除することができ
る。
抗体を使用して、単球細胞上のFcレセプターのレベル
を調節することができる。例えば、自己免疫病(例え
ば、リウマチ性関節炎)において、抗体は細胞表面上の
Fcレセプターの「キャッピング」および排除を誘発する
形態で投与することができる。Fcレセプターの減少は、
患者における抗体被覆自己細胞の単球のクリアランス
(clearance)を妨害することがある。抗Fcレセプター
抗体の混合物は、また、この目的に使用できる。
本発明の抗Fcレセプター抗体の診断の用途は、細胞上
のFcレセプターの分布または数を定量するための抗体の
使用に基づく。抗体は、レセプターの発現を誘発する因
子(例えば、Fcレセプターの発現を増大するインターフ
ェロン−ガンマ)に影響を及ぼす因子についてのアッセ
イにおいて使用できる。例えば、インターフェロン−ガ
ンマについてのアッセイにおいて、標識された抗FcR I
抗体(ラジオアイソトープ、酵素または蛍光で)を使用
して、試験試料に対して暴露された細胞上のFaR Iレベ
ルを定量することができる。レセプターのレベルは、試
料中のインターフェロン−ガンマの量に関係づけられる
であろう。
抗体は、また、Fcレセプターのレベルに関係づけられ
るか、あるいはFcレセプターの発現の増大によってイン
ターフェロンに応答する患者の細胞の能力に関係づけら
れる、リウマチ病学的疾患を有する患者をサブクラスに
分類するために使用することができる。
IFN−ガンマ+デキサメタゾーン処理した単球上のFcR
I発現の増大に基づいて、抗FcR Iモノクローナル抗体
は炎症のマクロファージのきわめてすぐれたマーカー
(marker)であることが予測される。炎症(感染症病
巣、敗血性関節炎、アテローム性プラクを包含するが、
これらに限定されない)の部位における単核食細胞の蓄
積および活性化は、このような細胞上のFcR Iに対する
放射線標識抗体を使用する放射性像影によって検出でき
る。本発明を次の例示によってさらに説明する。
例示 材料および方法 化学および試薬 サイトクロームc型VI、スーパーオキシドジスムター
ゼ、ペプスタチン、チモスタチン、ロイペプチン、アン
チパイン、ウサギ筋肉アクチンおよびフェニルメチルス
ルホニルフルオライド(PMSF)は、シグマ・ケミカル・
カンパニー(Sigma Chmemical Co.)、ミズリー州セン
トルイス、から購入した;デキストラン(Dextran)T50
0、フィコール−ハイパーク(Ficoll−Hypaque)、セフ
ァロース(Sepharose)4B、CNBr活性化セファロース、
プロテインA−セファロースCL−4Bは、ファーマシア・
ファイン・ケミカルス(Pharmacia Fine Chemicals)、
ニュージャージィ州ピスカタウェイ、から購入した;オ
クチル−b−D−グルコピラノシド(オクチルグリコシ
ド)およびパパインは、カルバイオケム(Calbioche
m)、カリフォルニア州ラジョラ、から購入した;ヒト
抗テタヌストキシン抗体(Hyper Tet )は、カッター
・ラボラトリーズ(Cutter Laboratories)、カリフォ
ルニア州バーケレイ、から購入した;クロログリコウリ
ルは、ピアース・ケミカル・カンパニー(Pierce Chemi
cal Co.)、イリノイ州ロックフォード、から購入し
た;担体不含I125(IMS.300)は、アマーシャム(Amers
ham)、イリノイ州アーリントン、から購入した;サイ
トカラシンBは、アルドリッヒ・ケミカル・カンパニー
(Aldrich Chemical Co.)、ウィスコンシン州ミルウォ
ーキー、から購入した;ヤギF(ab′)抗ネズミI g
(抗−mIg)、フルオレセインイソチオシアネートの接
合体(FITC)および非接合体の両者は、カッペル(Capp
el)、ペンシルバニア州ウェストチェスター、から特記
しないかぎり購入した;RPMI 1640は、ギブコ(Gibc
o)、ニューヨーク州グランドアイランド、およびK C
バイオロジカルス(Biologicals)、カンサス州レナク
サ、から購入した;胎児ウシ血清(FBS)は、ステリル
・システムス(Sterile Systems)、ユタ州ロウガン、
から購入した;そして低分子量のマーカーの混合物は、
バイオライド(Biorad)、カリフォルニア州リッチモン
ド、から購入した。組換えガンマインターフェロンは、
ジェネンテク(Genentech)、カリフォルニア州サンフ
ランシスコ、から親切にも提供されった。1,25−ジヒド
ロキシコレカルシフェロール(1,25(OH)2D3)は、ホ
フマン・ラロシェ(Hoffman LaRoche)、ニュージャー
ジイ州ナトレイ、から提供された。他の化学物質は、分
析等級であり、そして商業的に入手した。
NP40溶菌緩衝液は、20ミリモルのトリル緩衝液、pH7.
1、中に1%のNP40、110ミリモルのNaCl、10ミリモルの
EDTA、2ミリモルのPMSF、10μg/mlのペプスタチン、10
μg/mlのチモスタチン、10μg/mlのロイペプチンおよび
10μg/mlのアンチパインを含有した。グリコールを含む
グレブスリンゲルのリン酸塩緩衝液(KRPglu)は、10ミ
リモルのリン酸ナトリウム緩衝液、pH7.4、中の135ミリ
モルのNaCl、5ミリモルのKCl、1.2ミリモルのMgSO4
1ミリモルCaCl2、4.3ミリモルのグルコースから成って
いた。リン酸塩緩衝化食塩水(PBS)は、20ミリモルの
リン酸塩緩衝液、pH7.0、中の145ミリロムのNaClであっ
た。PBS−Kは、10ミリモルのリン酸ナトリウム緩衝
液、pH7.4、中に130ミリモルのNaClおよび5ミリモルの
KClを含有した。
抗体 高い親和性のFcRに対するモノクローナル抗体(ここ
ではmab32と表示し、そしてサブクローニングしたと
き、32.2と表示する)は、次のようにして調製した:U93
7細胞からの高い親和性のFcRの部分的に精製した洗浄剤
リゼイトは、発表された方法に類似する方法で得た[参
照、アンダーソン(Anderson)、C.K.ら、(1984)、ジ
ャーナル・オブ・イムノロジー(J.Immunol.)134:465
−470]。U937細胞を1%のNP40中で溶解し、そしてリ
ゼイトをセファロースh I gGとともに8時間インキュベ
ーションした。吸着体をよく洗浄し、そして30ミリモル
のオクチルグリコシド中の0.5モルの酢酸で溶離した。
溶離液を2モルのトリスで迅速に中和し、そして溶離さ
れた蛋白質の量をフォリン(Folin)アッセイによって
決定した[ペターソン(Peterson)、G.L.(1977)、ア
ナリティカル・バイオケミストリー(Anal.Biochem.)8
5:846−356]。この蛋白質の塊を含有する管をプール
し、アミコン(Amicon)YM−10フィルターおよびミニコ
ン(Minicon)装置を使用して0.5mlの濃縮し、そして等
体積のフロインドのアジュバントを使用して乳化し、こ
こで最初の注入に対して完全アジュバントまたは引続く
注入に対して不完全アジュバントであった。マウスをほ
ぼ4週の間隔で腹腔内で4回免疫化し、最後の2回の免
疫化はINF−ガンマ、100IRI/ml、中で72時間培養したU9
37細胞から誘導した抗原を用いて実施して、FcRの収率
を増加した[グレン(Guyre)、P.M.ら、(1983)、ジ
ャーナル・オブ・クリニカル・インベスティゲーション
(J.Clin.Invest.)72:393−397]。最後の免疫化から
5日後、脾細胞をNSI骨髄腫系の細胞と標準技純によっ
て融合した[コホラー(Kohler)およびマイルステイン
(Milstein)、ネイチャー(Nature)256:495(197
5);ボール(Ball)、E.D.ら、(1982)プロシーディ
ングス・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエ
ンシズ(Proc.Natl.Acad.Sci.)USA、795374−5378]。
雑種の上澄みを、フローサイトメーター使用する間接免
疫蛍光アッセイにより、U937細胞に結合する能力につい
てスクリーニングした。選択した雑種を制限希釈によっ
てクローンニングし、再スクリーニングし、そして培養
物中であるいは腹水中で展開した。クローンmab32から
の蛋白質は、アイソタイプ特異的抗血清を使用するイム
ノブロットアッセイによってI gG1交替であることがわ
かった。このクローンのI gGを、腹水から、硫酸アンモ
ニウム中の40%の溶液にすることによって沈殿させた。
沈殿を再溶解し、そして20ミリモルのトリス緩衝液、pH
8.6、に対して透析した。高性能イオン交換クロマトグ
ラフィー(HPLC)を、半調製用PROTEIN−PAK−5PW[ウ
ォーターズ(Waters)、マサチュセッツ州ミルフォー
ド]のカラムで実施した。最初の溶離用緩衝液は、ポン
プAによって供給される20ミリモルのトリス、pH8.6、
であった。20ミリモルのトリス、0.3モルのNaCl、pH8.
6、をポンプBで供給した。最初の6分の直線の勾配、
0−100%、流速8ml/分、を溶離に使用した。I gGに相
当する主ピークをプールした。いくつかの実験のため、
精製したI gGをセファロース−プロテインAのカラムに
通過させて、微量のI gG2aを0.005%より低く除去し
た。全抗体のペプシン消化を、本質的にパーハム(Parh
am)が記載するようにして実施した[参照、パーハム
(Parham)P.(1986)、ジャーナル・オブ・イムノロジ
ー(J.Immunol.)131:2895−2902]が、ただし消化時間
は3時間であり、そしてpHは3.6であった。F(ab′)
は、TSK250カラム(バイロラド)を使用する高性能ゲ
ルろ過クロマトグラフィーによって精製した。Fab′は
F(ab′)から室温における1時間の1ミリモルのジ
チオスレイトールによる還元、および過剰のヨウドアセ
トアミドを使用するアルキル化によってつくった。Fa
b′はHPLCによりTSK250カラムを使用して精製した。
mab22、mab44、mab62およびmab197の調製は前述の通
りであるが、ただしmab22、44および197について、免疫
原はINF−ガンマおよびデキサメタゾーン活性化U937細
胞でった。すべての手順および精製はmab32についてと
同一であった。
モノクローナルIV3の精製および性質は記載されてい
る。参照、例えば、ルーネイ(Looney)、R.J.ら、(19
86)、ジャーナル・オブ・イムノロジー(J.Immunol.)
136:1641−1647。IV 3はクローニングした細胞の培養物
からの上澄み流体として使用した。IV 3のFab断片は、
ルーネイ(Looney)、R.J.らに記載されているようにし
て調製した。ネズミモノクローナル抗体または骨髄腫蛋
白質、MOPC 141(I gG2b)、抗VK3b(I gG2b)、P3(I
gG1)、AML−2−23(I gG2b)、MY23(I gG遺伝子
1)、RPC5(I gG2a)およびNAM(I gM)のIgGおよびI
gM断片は、特記しないかぎり、腹水からイオン交換クロ
マトグラフィーによって精製した。ある場合において、
クローニングしたハイブリドーマ細胞の上澄み流体を使
用した。Gap8.3腹水は、クリストファー・フランツ(Ch
ristopher Frantz)(ロチェスター大学、小児科学部)
から提供された。MY7はコウルター、ヒアレア(Coulte
r,Hialeah)、FL.Leu−M3、から構成し、そして抗単球
モノクノーナル抗体は、ベクトン−ディキンソン(Bect
on−Dickinson)、カリフォルニア州マウンテンビュ
ー、から入手した。
ヒトI gGを含有する免疫複合体は、テタヌストキシン
(200Lf/ml)をHyper−Tet 抗体(200Lf/ml)とともに
37℃で1時間インキュベーションすることによって精製
した。不溶性複合体を13,000×gで1分間遠心すること
によって沈殿させ、PBS−Kで1回洗浄し、もとの体積
のPBS−K中に再懸濁した。蛋白質濃度は、0.1モルのNa
OHを添加し、280nmにおける吸収を測定し、そして14の
吸光係数(1%)を仮定することによって決定した。プ
ールし、イオン交換クロマトグラフィーによって精製し
たヒトIgGは、臭化シアン技術[マーチ(March)、S.C.
ら、(1974)アナリティカル・バイオケミストリー(An
al.Biochem.)60:149−152]の修正法によって7.6mgのI
gG/mlのセファロースの比でセファロース4Bに共有的に
結合した。抗m I gは、製造業者の支持に従って、CNB5
活性化セファローズに、1mgの蛋白質/mlのセファロース
の比で結合した。使用前に、セファロース吸着体は5ミ
リモルのK Iを含有するPBS中の1%のNP40で4回洗浄し
た。
細胞 ヒト顆粒球は、正常の供与体の末梢血液から、フィコ
ール−ハパーク上の単核細胞からの分離、PBS中の3%
のデキストランを使用する赤血球の沈降、および最後の
残留赤血球の低張溶解によって得た。単核細胞はフィコ
ール−ハイパーク分離によって得た[ボユム(Boyu
m)、A.(1983)スカンジナビアン・ジャーナル・オブ
・クリニカル・アンド・ラボラトリー・インベスティゲ
イション(Scand.J.Clin.Lab.Invest.)21:77−83(Sup
ple.77]。U937、HL60、K562、Dudi、Molt4、Jurkatお
よびJ774系の細胞は、記載するように連続培養において
維持した。使用した細胞系の多くは、アメリカン・タイ
プ・カルチャー・コレクションから得た。すべての細胞
を使用前PBS中で3回洗浄し、そしてトリパンブルーの
排除によって試験したとき95%生存可能であった。
放射線標識および親和性吸着 細胞はクロログリコウリル法によって表面放射線ヨウ
素化した[フレイカー(Fraker)、P.J.およびスペック
(Speck)、J.C.(1978)バイオケミカル・アンド・バ
イオフィジカル・リサーチ・コミュニケーションズ(Bi
ochem.Biophys.Res.Commun.)80:849−857]。PBS中の
0.7mlの細胞を14.3×106/mlにおいて、5μgのクロロ
グリコウリルで被覆したシンチレーションバイアル中で
0℃で30分間、1mCi125Iとインキュベーションした。こ
の反応をクエンチングし、そして細胞をPBS中の5ミリ
モルのKIで3回洗浄した。次いで、細胞をNP40溶菌緩衝
液中で0℃で30分間溶解した。細胞の核および他の不溶
性物質を7800×gにおいて20分間遠心することによって
沈殿した。
SDS−PAGEおよび等電点電気泳動 セファロース−抗m I g(25μg)を、100μlの上澄
み流体または腹水流体から精製したI g(10μg/ml)と
ともに4℃で3時間インキュベーションすることによっ
て、モノクローナル抗体で増感し、そして結合しない物
質を0.75mlのBSA/PBSで4回洗浄除去した。標識した細
胞リゼイトの部分(50μl)を、25μlの抗体増感セフ
ァロース−抗m I gとともに2〜12時間0℃でインキュ
ベーションした。リゼイトの分離した50μlの部分を25
μlのセファロース−h I gGとともにインキュベーショ
ンした。セファロースの接合体を0.75mlの1%のNP40/P
BS?KIで7回洗浄し、大きさ決定(sizing)のための調
製において、ゲル電気泳動を2−メルカプトエタノール
の代わりに20ミリモルのジチオスレイトールを含有する
80μlのレムリ(Laemmli)試料緩衝液とともに沸騰水0
bナ2分間インキュベーションした。上澄みを5μlの
1モルのヨウドアセトアミドの添加によってアセチル化
し、そして記載されているようにオートラジオグラフィ
ーにかけた:アンダーソン(Anderson)C.L.(1982)、
ジャーナル・オブ・イクスペリメンタル・メディシン
(J.Exp.Med.)、156:1794−1805。すべてのゲル中に含
まれる分子量のマーカーは125I−ウシ血清アルブミン、
125I−ウサギ筋肉アクチン、ホスホリラーゼB、オバル
ブミン、炭酸アンヒドラーゼ、大豆トリプシン阻害剤、
およびリソチームであった。等電点電気泳動のため、洗
浄した吸着体を15分間80μlの尿素含有O′ファレイ
(Farrell)試料の緩衝液とともにインキュベーション
し、そしてO′ファレル手順のための第1次元について
記載されているように調製した垂直のスラブゲル上で溶
離を電気泳動させた。参照、O′ファレル、P.H.(197
5)ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー
(J.Biol.Chem.)250:4007−4021。pHの勾配は、ゲルの
横方向のレーンを1cmの部分に切断し、そして各部分を
1夜1mlのH2O中でインキュベーションすることによって
決定した。ゲルを着色し、そして乾燥し、そして記載す
るように前もってカブらせたX線フィルムおよびエンハ
ンサーを−70℃において使用してオートラジオグラフを
調製した。参照、アンダーソン(Anderson)C.L.Supr
a。オートラジオグラフ上に現われるp72の帯の密度測定
のトレーシングを、フォトコピアーで157%に拡大し、
はさみで切出し、そして秤量した。
結合および阻害の実験 ヒトI gG1骨髄腫蛋白質(Arr)およびmab32のI gG断
片は、クロログリコウリル法によって1〜5μCi/μg
の比活性に放射線ヨウ素化した。予備実験により、4×
107のU937細胞/mlを使用して、mab32について0.3μg/ml
で、そしてh I gG1について1.5μg/mlで、0℃において
2時間後に、平衡および飽和が達成されることが確立さ
れた。h I gG1およびmab32の非標識調製物による、125I
−h I gGおよび125I−mab32の両者のU937細胞への結合
の阻害は、上の条件下で放射配位子または放射線抗体を
細胞とともに力価決定(titered)量の非標識抗体また
は配位子とともにインキュベーションすることによって
評価した。細胞の結合した放射線活性は、記載されるよ
うに油混合物を通して細胞懸濁液の3回の反復実験の50
μlの部分を遠心することによって分離した。アンダー
ソン(Anderson)C.L.およびエイブラハム(Abraha
m)、G.N.ら、(1980)、ジャーナル・オブ・イムノロ
ジー(J.Immunol.)125:2735−2741。非特異的結合は、
大過剰の配位子(3mg/ml)または抗体(333μg/ml)を
含有する反復実験の試料中で測定した。阻害%は記載さ
れるようにして測定した。アンダーソン(Anderson)C.
L.およびスピーゲルバーグ(Spiegelberg)、H.L.ら、
(1981)、ジャーナル・オブ・イムノロジー(J.Immuno
l.)126:2470−2473。
蛍光およびフローサイトメトリー 非特異的結合を遮断するために4mg/mlのh I gGを含有す
るPRMI 1640生長培地中で希釈した50μlの抗体(mab32また
はIV 3懸濁液または腹水の精製したI gG部分の10μg/ml
の溶液)中で、100万の細胞を40℃で2時間インキュベ
ーションした。細胞を0.1%のNaN3を含有するPBS中で3
回洗浄し、再懸濁し、そして50μlのFITC抗m I gG(TA
GO、カルフォルニア州バーリンガム、またはベーリンガ
ー−マンハイム、インジアナ州インジアナポリス)中で
4℃において2時間インキュベーションし、そして最後
に3回洗浄した。着色した細胞を、オーソ(Ortho)50H
サイトフルオログラフのフローサイトメーターで300ミ
リワットまたは500ミリワットの電力のアルゴンレーザ
ーを使用して分析した。緑の蛍光を、小さい角度の光散
乱装置(赤血球、血小板、死亡した細胞および破片を排
除するため)および90℃の光散乱装置(単球または好中
球をリンパ球と区別するため)についてゲート(gate)
された10,000〜50,000の細胞について、525nmのバンド
パス(bandpass)フィルターを通して集めた。参照、サ
イズマン(Salzman)、G.C.ら、(1975)アクタ・サイ
トロジカ(Acta Cytol.)19:374。単球の90゜の光散乱
装置のシグナルの特性は、アリコートを抗単球抗体Leu
−M3で別々に着色することによって決定した。これらの
データに基づいて、90゜の光散乱装置のためのゲートを
調節して、単核細胞中の懸濁液中の単球およびリンパ球
の緑の蛍光を別々に収集できるようにした。緑の蛍光は
直線のシグナルとして集めた。
結果 高い親和性の72kDaのFcRに対するモノクローナル抗体
の発生のための方法は、4つのネズミI gGのサブクラ
ス、I gG2aおよびI gG3のうちの2つが高い親和性でこ
のFcRに結合するという観察を処理しなくてはならなら
った。こうして、FcRの結合についてのアッセイはこれ
らの2つのサブクラスのすべての抗体を記録するであろ
う。したがって、われわれのプロトコールは、マウスを
U937細胞からの部分的に精製したFcRで免疫化し、雑種
の上澄みをU937細胞に結合できるI gについてスクリー
ニングし、それ以上の考察からI gG2aおよびI gG3抗体
を排除し、そして残りの抗体を72kDaの表面分子を免疫
沈殿する能力について評価することが必要であった。
(この特異性の追加のモノクローナル抗体(mab22、mab
44およびmab197と表示する)を全U937細胞を使用して調
製した。) 部分的に精製したFcR免疫化からの29の上澄みは、U93
7細胞と結合できるI gを含有した。これらのうちで、12
はI gG2aのサブクラスであり、1はI gG3であり、7はI
gG1であり、2はI gMであり、そして7は混合サブクラ
スであるか、あるには分類できなかった。次いで、クロ
ーニングした細胞の培養物の上澄みを、親和吸着アッセ
イにより72kDaの細胞表面分子に結合する能力について
評価した。
クロログリコウリル法によって放射線ヨウ素化したU9
37細胞の洗浄剤リゼイトを、(第1図に示す)左から右
に、精製したネズミI gG2a骨髄腫蛋白質RPC5(レーン
1)またはmab32(レーン3)で増感したセファロース
−抗m I gとともに;セファロース−ヒトI gG(レーン
4)とともに;またはmab IV 3で増感したセファロース
−抗m I gとともに(レーン5)インキュベーションし
た。右側のパネルにおいて分析した3つの試料は、mab3
2の無傷のI gGで(レーン6)、プールしたヒトI gGのF
ab断片で(レーン7)、またはmab32のFab′断片で(レ
ーン7)で増感したセファロース−抗m I gから溶離し
た。免疫吸着剤を洗浄して結合しない放射能を除去し、
結合した物質をSDS含有試料緩衝液中で溶離し、SDS−ポ
リアクリルアミドゲルの電気泳動によって分析し、次い
でオートラジオグラフィーにかけた。示されていない
が、オートラジオグラフの横のへりにしるしを付けた隣
接するレーンは、放射線ヨウ素化ウシアルブミン(68kD
a)およびウサギ筋肉アクチン(43kDa)を含有した。レ
ーン2はI gG2aのサブクラスのmabを含有する。
I gG2aおよびI gG3抗U937抗体を含有する上澄みのす
べては、期待するように、72kDa分子を吸着した。残り
の上澄みのうちで、1つのI gG1(mab32と表示する)は
72KDaの分子を含有することができることがわかり、そ
してそれ以上の研究のために選択した。残りの6つのI
gG1の上澄みのうちで、5つは100kDaの分子を吸着し、
そして1つは少量の72KDaの分子を吸着した。
第1図は、これらの観察を要約する。このオートラジ
オグラフは、mab32で放射線ヨウ素化したU937細胞の洗
浄剤リゼイトから精製した72KDa分子を示す(レーン
3)。SDS−ポリアクリルアミドゲル上で決定したこの
分子の分子量は、レセプターの相互作用できる配位子と
接合したセファロースによって親和吸着された72KDaのF
cRと区別することができない。こうして、RPC5、ネズミ
I gG2aを有するセファロース−抗m I g(レーン1)、
またはセファロース−ヒトI gG(レーン4)の両者は、
U937細胞およびヒト単球であるの高い親和性のFcRであ
ることが示された72KDaの分子を精製する[参照、アン
ダーソン(Anderson)、C.L.ら、(1982)、ジャーナル
・オブ・イクスペリメンタル・メディシン(J.Exp.Me
d.)、156:1794−1805]。ほぼ40kDaの追加の分子はセ
ファロース−ヒトIgGによって吸着された(レーン
4)。この分子はmab IV 3によって沈殿された低い親和
性のFcRであり(レーン5)、そして同様によく他の細
胞細胞上に存在する。
m I gG1抗体はU937の高い親和性FcRに結合することが
発見されず、そしていくつかのm I gG1モノクローナル
抗体は72KDaのFcRを免疫沈殿できなかったので[C.L.ア
ンダーソン(Anderson)、刊行されず]、mab32はFc部
分により配位子としてよりむしろ抗体分子のFab部分に
より抗体として72KDa分子に結合したと推定された。こ
の仮定を確証するために、mab32のFab′断片を調製し、
そしてp72を沈殿する能力について試験した。第1図が
示すように、mab32のこれらFab′断片で増感したセファ
ロース−抗m I gはレセプターを精製し、プールしたヒ
トI gGのFab断片は精製しない(レーン7)。mab32の無
傷のI gGによって精製された72KDaの分子は、参照のた
めレーン6に示されている。
第1図に見られるオートラジオグラフは、mab32によ
って精製される分子配位子によって精製される分子と同
一の見掛けの分子量をもつことを示すが、2つの他方法
を利用して分子が同一であるかどうかを評価した。ま
ず、放射線ヨウ素化したU937細胞のリゼイトを、mab32
の親和性吸着により、あるいはシャム(sham)吸着体
(FcRに結合しないかまたはそれを沈殿しないm I gG1)
で予備洗浄した。次いで、予備洗浄したリゼイトは、m
I gG2aで増感したセファロース−抗m I g、このFcRに結
合する配位子による親和性吸着によって、残留p72につ
いて試験した。吸着に結合した放射活性物質を、SDS−
ポリアクリルアミドゲルの電気泳動によって、次いでオ
ートラジオグラフおよび密度測定によって分析した。
放射線ヨウ素化したU937細胞のリゼイトの一部を、第
2図において「予備清浄吸着体」として表示する、いく
つかのmabで増感したセファロース−抗m I gとともにイ
ンキュベーションした。親和性吸着体を懸濁液から遠心
除去し、そして上澄みを第2組の「最終吸着体」と表示
する親和性吸着体とともにインキュベーションした。最
終吸着体の洗浄した組からの溶離を、第1図について記
載したように処理した。この組の72KDaの帯、オートラ
ジオグラフ上に現われる帯のみ、の写真は垂直に表わさ
れている。オートラジオグラフの帯の紙上の密度測定の
トレーシングを切出し、そして秤量した;帯の密度をmg
/帯で発現する。予備洗浄吸着体によるp72の欠失%は、
レーン3および3、1および4、2および5、および1
および6を比較することによって計算した。
第2図のレーン1および4を比較する、mab32はm I g
G2aによって引続いて精製したp72の73%を予備清浄し
た。反復実験、m I gG2aを使用する予備清浄、次いでma
b32を使用するp72の精製は、m I gG2aのシャム対照に比
較して、72の89%がm I gG2a(レーン3)で予備清浄さ
れたことを示す。対照実験を実施し、ここで同一の試薬
(mabまたは配位子)を清浄および引続く精製の両者に
対して使用した。これらによって、予備清浄の効率は、
mab32を使用したとき(レーン2および5)の81%か
ら、m I gG2aを使用したとき(レーン1および6)の93
%の範囲に及ぶことが示された。したがって、われわれ
は、mab32は配位子親和性吸着によって精製された同一
の高い親和性の72KDaのFcRに結合すると結論する。
配位子およびmab32が同一の72KDaの分子に結合するか
どうかを試験するために使用した第3の方法は、等電点
電気泳動であった。第3図は結果を示す。
放射線ヨウ素化したU937細胞の洗浄剤リゼイトを、ネ
ズミI gG2a骨髄腫RPC5(レーン1)またはmab32(レー
ン3)で増感したセファロース−抗mIgとともに;セフ
ァロース−ヒIgG(レーン4)とともに;またはmab IV
3で増感したセファロース−抗m I g(レーン5)ととも
にインキュベーションした。洗浄した免疫吸着剤に結合
した放射活性を尿素含有試料緩衝液で溶離し、そして等
電点電気泳動オートラジオグラフィーで分析した。pH勾
配を左へりに示す。レーン2はなお研究下にあるmabを
分析した。
pH5〜pH7の範囲の等電点を有する10の明確な帯の同一
パターンが、両者のレーン(第3図、レーン1および
3)において見られる。同様であるが、帯の微妙に区別
されるパターンは、40kDaのFcRのみを精製したIV 3親和
吸着体からの溶離を分析するレーン5において見られ
た。72および40kDaの両者を精製するセファロース−ヒ
トI gGからの溶離物は、2つの等電点電気泳動パターと
p72分子のあるものとの接合体としてレーン4に現れ、
レーン1〜3より薄暗く現れる。なぜなら、p72−配位
子結合は、p40−配位子結合および抗原相互作用(レー
ン1〜3)と異なり、尿素による解離に抵抗するためで
あるという理由が妥当らしい。こうして、これらのデー
タは、さらに、FcR配位子およびmab32の両者によって精
製された72kDa分子の同一性を立証する。
INF−ガンマは異種抗体のFcRの発現を増大するので、
われわれは間接免疫蛍光およびフローサイトメトリーを
使用して、対照およびINF−ガンマ処理U937細胞へのmab
32の結合を検査した。表1は、mab32およびネズミI gG2
a骨髄腫蛋白質の両者のINF−ガンマ誘発U937細胞への結
合の3倍の増大を示す。われわれは、また、h I gGがma
b32のU937細胞のFcRへの結合を妨害するかどうかを決定
した。表1に見られるように、h I gGはm I gG2aのU937
のFcRへの結合を有意に遮断したが、mab32の結合は影響
を受けなかった。これが示唆するように、mab32は72kDa
のFcRに、配位子結合部位から区別される部位において
結合する。
100 IRU/mlのIFNの存在下または不存在下に43時間生
長させたU937細胞の3回の反復実験からの5×105細胞
を、BSA(2mg/ml)およびm I gG1骨髄腫P3、Iアジュバ
ントgG2a骨髄腫RPC5)[リットン・バイオネチクス(Li
tton Bionetics)]またはmab32の40μg/mlのI gGの分
画を含有する60mlのPRMI 1640中で4℃において2時間
インキュベーションした。反復実験の混合物は、FcR結
合部位を遮断するために4mg/mlのh I gGを含有した。3
回の洗浄(1mlの冷PBS/BSA、1mg/ml)後、細胞を2時間
4℃で100μg/mlのFITC高m I gG(ベーリンガー・マン
ハイム)とともにインキュベーションし、PBS/BSAで洗
浄し、そして1%のホルマリン中で固定した。細胞をオ
ーソ50Hサイトフルオログラフで488nmにおける300ミリ
ワットの励起を用いて分析した。結果は、3回の反復実
験の培養物の平均蛍光±SDとして表わす。着色しない細
胞の平均蛍光強度(自己蛍光)は25±2であった。
われわれは、さらに、mab32および配位子、この場合
において、ヒトI gG1(h I gG1)骨髄腫蛋白質(Arr)
の両者の、125I−ヒトI gG1(Arr)または125I−mab32
のいずれかのU937細胞への結合を阻害する能力を定量し
た。第4図は、これらの阻害実験の結果を示す。飽和お
よび平衡の条件下に、U937細胞を4℃で125I−マウス骨
髄腫I gG2a(UPC10)または125I−mab32とともに、変化
量の非標識ヒトI gG1の存在下にインキュベーションし
た。結合した標識抗体は細胞を油を通して遠心すること
によって分離し、そして細胞沈殿物と関連する放射能を
計数することによって定量した。大過剰(100倍)の非
標識抗体の存在下に測定した非特異的結合を、合計の結
合から減じて特異的結合を得た。材料および方法におい
て説明したように計算した阻害%を、阻害蛋白質の濃度
に対してプロットした。非特異的結合は合計の結合の6
〜8%であった。
第4図において見られるように、ヒト血清中に見出さ
れる濃度(10〜15mg/ml)のヒトI gG1は、U937細胞上の
Fcレセプターへのmab32の結合を阻害しない。他方にお
いて、配位子のFc領域を通してFcレセプターへ結合する
配位子を使用する場合、I gGの血清レベルは結合を95%
より多く阻害する。第4図において、UPC−10と表示す
るマウス骨髄腫I gG2aを配位子として使用した。ヒトI
gGによる同一の阻害は、また、配位子としてヒトI gG1
を使用する実験において証明された。mab32の細胞への
遺伝子はFcR結合部位への配位子の結合を阻害せず、そ
して配位子の結合はmab32の結合を阻害しないと、われ
われを結論する。
mab32によってエピトープを有する細胞のタイプは、
間接免疫蛍光およびフローサイトメトリーによって評価
し、そしてデータを表2に記載する。明からなように、
mab32は高い親和性のI gG FcRを有することが知られて
いる細胞、すなわち、U937、HL60、および単球に結合す
る。リンパ球は陰性であり、同様にB細胞系のRajiそし
てDaudi、およびT細胞系のMolt4およびJurkatは陰性で
あった。好中球のある試料は低いレベルのmab32の結合
を示した。第5図は、mab32で着色した細胞の蛍光強度
を示す。各パネルは、蛍光強度対mab32で着色した細胞
の数(影の区域)およびネズミモノクローナルI gG2b対
照(実線)のヒストグラムを表示する。示される細胞は
次の通りである:a)リンパ球、b)単球、およびc)U9
37細胞。血液の単核細胞の単一の懸濁液からの単球およ
びリンパ球は、前方および90゜の光散乱装置におけるゲ
ーティング(gating)によって同定した。パネルaおよ
びbは64チャンネルのヒストグラム(20,000の細胞の計
数)である。蛍光の検出の増加は、1500にセットして目
盛上にリンパ球を与えた。パネルcは前進の角度の光散
乱装置においてゲートされた256チャンネルのヒストグ
ラムである(11,000の細胞の計数)。蛍光の検出の増加
は1400にセットした。蛍光強度の単位の目盛は、蛍光微
笑球によって定めた。
この実験の特別の方法は材料および方法において詳述
されている。簡単に述べると、種々の系からの細胞、末
梢血液細胞および精製した顆粒球を、まず、mab32およ
びm I gG2aとともに、およびm I gG1サブクラスの対照
骨髄腫蛋白質ととみのインキュベーションした。次い
で、洗浄した細胞をFITC高m I gGとインキュベーション
し、再び洗浄し、そしてフローサイトメトリーによって
蛍光強度について分析した。結果は任意の単位±SDで平
均蛍光強度(MFI)として表わす。
第5図に示すように、mab32および対照の抗体で着色
した細胞の蛍光強度の分布に多少の重複が存在するにも
かかわらず、すべての陽性の細胞のタイプの蛍光強度の
プロットはmab32で単峰の分布を示したことに注意すべ
きである。これが示唆するように、HL60、U937細胞およ
び単球の全体の集団は、ちょうど主要な下位集団よりは
むしろ、mab32の結合について陽性であることを示唆す
る。
論考 ヒト単核食細胞のI gGのためのI gGの高い親和性のFc
Rに対するモノクローナル抗体の発生は、1つの特定の
対抗であった。なぜなら、ネズミI gGの2つのサブクラ
ス、I gG2aおよびI gG3はこのレセプターへ高い親和性
で結合できる配位子であるからである[アンダーソン
(Anderson)、C.L.およびエイブラハム(Abraham)、
G.N.(1980)、ジャーナル・オブ・イムノロジー(J.Im
munol.)125:2735−2741;スベック(Zubeck)、M.D.
ら、(1985)、ジャーナル・オブ・イムノロジー(J.Im
munol.)135:1299−1304]。こうして、レセプターへ結
合できるmabのアッセイはこれらの2つのサブクラスの
すべての抗体を陽性と記録するであろう。しかしなが
ら、われわれの細心の計画はこの障害を処理するように
案出し、そしてわれわれはこのレセプターに配位子の結
合部位と異なる血漿膜の外側表面上の部位において結合
できるI gG1サブクラスのモノクローナル抗体を得るこ
とに成功した。この結論を支持するデータは、プロトタ
イプの抗体mab32について簡単に要約できる: まず、mab32はI gG1のサブクラスである。このネズミ
I gGサブクラスは高い親和性のFcRへ結合できないこと
がわかった。参照、例えば、アンダーソン(Anderso
n)、C.L.およびエイブラハム(Abraham)、G.N.(198
0)、ジャーナル・オブ・イムノロジー(J.Immunol.)1
25:2735。前述の融合から誘導された抗U937活性をもつ
7つのIgG1mabのうちで、それらのうち4つは表面放射
線ヨウ素化U937細胞のリゼイトからの110kDa分子のみを
吸着した。こうして、72kDaのFcRの吸着はI gG1蛋白質
の一般的性質ではない。(2つの残りのI gG1mabのうち
で、一方は少量の72kDa分子を吸着し、そして他方は72k
Daおよび110kDaの分子の両者を吸着した;これらはまだ
それ以上研究されてきていない。)それにもかかわら
ず、mab32がSPMPFc領域を介してFcRに結合する変異種I
gG1である可能性を排除するために、われわれはmab32の
Fab′断片が72kDaのFcRを吸着する能力を試験し、そし
て結合がmabのFc部分に対して独立に起こることを発見
した(第1図)。
第2に、われわれのデータが示すように、mab32が吸
着する72kDaの分子は前述のいくつかの基準によって高
い親和性のFcRとして同定された同一の分子である。参
照、アンダーソン(Anderson)、C.L.(1982)、ジャー
ナル・オブ・エキスメンタル・バイオロジー(J.Exp.Bi
ol.)156:1794。分子はSDS中のポリアクリルアミドゲル
の電気泳動により同一であるように思われる(第1図)
ばかりでなく、かつまた2つの分子の等電点電気泳動の
パターン同様によく同一であった(第3図)。この分子
の電荷の顕著な異種性は末端のシアル酸残基に起因され
た。第3図に示す予備吸着実験は、また、配位子および
mab32の両者によって結合される72kDa分子が同一である
ことを支持する。配位子またはmab32のいずれかは洗浄
剤溶液から同一の72kDa分子を除去することができ、こ
うしてそれは吸着のためにもはや他に利用されえない。
第3に、データが示すように、mab32は配位子が結合
する部位と異なる72kDaのFcR上の部位に結合する。この
観察は、実際には、mab32はレセプターに結合しないと
いう直接の証拠を構成する。なぜなら、もしそうであっ
たならば、それは配位子の結合を阻害するであろうから
である。mad32が配位子で占有されたFcRに結合する能力
は、配位子の存在下のレセプターの検出を包含するある
数の環境において有用であることを証明する。今日ま
で、これは不可能であった。
第4に、表2から非常に明らかなように、mab32が認
識するエピトープを有する細胞のみは、72kDaの高い親
和性のFcRを有するもの、すなわち、単球、HL60細胞お
よびU937細胞細胞である。この相関関係は、mab32が高
い親和性のFcRに対して向けられているという、それ以
上の証拠である。表2のデータに従い、好中球はmab32
と結合できる唯一の他の細胞であるが、結合の程度は非
常に低いのではっきりしない。INF−ガンマが好中球上
のこの高い親和性のFcRの発現を誘発するとう観察が与
えられると、正常の被検者の好中球はこのレセプターの
誘発の微妙な証拠を示すことが考えられる。
ヒト単球のADDCを仲介する抗Fcレセプター−抗標的細胞
抗体の異種凝集体 72kdの単球の高い親和性のFcレセプターに対してノイ
ズ(raise)された、I gG1モノクローナル抗体32.2を使
用して、ADCCにおけるこのレセプターの役割を検査し
た。全32またはそのFab断片を、因子SPDPを使用して、
ウサギ抗ニワトリ赤血球のFab断片(cRBC)に架橋し
た。得られる異種凝集体(32×Fab抗cRBC)は、cRBCに
対する単球およびU937の細胞障害を仲介した。第6図参
照。抗Fcレセプターおよび抗標的Fabの間の共有的会合
は、ADCCが起こるために必要であることがわかった。な
ぜなら、32およびFab抗cRBCの架橋しない混合物はADCC
を促進しなかったからである。第6図参照。U937細胞
は、INF−ガンマで刺激しないかぎり、感知しうるレベ
ルのADCCを実施しなかった;しかし、これらの細胞につ
いてのADCCはINF−ガンマによって3倍刺激された。
(第7図参照)対照的に、刺激されないヒト、末梢血液
単球(PBM)は32×Fab抗CE異種凝集体の存在下にcRBCを
殺すことができ、そして細胞障害はINF−ガンマによっ
て増加した(第8図)。32×Fab抗ストレプトコッカス
・ヌタンス(Steptococcus mutans)の対照異種凝集体
は、対照またはINF−ガンマ処理単球を刺激しないか、
あるいはcRBC標的を溶菌しなかった。第8図参照。U937
細胞による32×Fab抗cRBC促進細胞溶解は高いレベルの
遮断I gG1によって阻害されず、これに対してウサギ抗c
RBC抗体によって仲介される細胞障害は、INF−ガンマ処
理および未処理のU937細胞の両者で、容易に開始され
た。第9図参照。INF−ガンマ処理に存在下または不存
在下の、ヒトPBMsによるFab32×Fab高cRBC促進のキリン
グ(killing)は、増加するレベルの遮断I gG1によって
阻害されなかった。ウサギ抗cRBC抗体促進キリングは、
INF−ガンマ誘発に無関係にI gG1によって急速に阻害さ
れた。第10図参照。
細胞障害のためのトリガー分子として作用するヒト単
球上の細胞表面の決定基を明らかにする試みにおいて、
種々のヒト単球の表面分子に対して向けられた抗体を産
生したハイブリドーマ細胞(HC)を、表面I gの高い発
現について選択し、そして標的細胞として直接使用し
た。高い親和性FcgRに対して向けられた表面I gを発現
するハイブリドーマ細胞はヒト単球によって効率よく殺
されたが、単球膜上に存在する他の分子に対して向けら
れた表面I gを発現するハイブリドーマ細胞は溶解され
なかった。こうして、FcgR Iは、適当にトリガーされる
と、腫瘍標的細胞の単球仲介細胞障害を特異的に開始す
る。[グラジアノ(Graziano)およびファーガー(Fage
r)、(1987)、ジャーナル・オブ・イムノロジー(J.I
mmunol.)138:945−950]。
前の研究において、INF−ガンマは、単球あたりのFcg
R I分子の数およびADCCを仲介する単球の能力を増加す
ることが示された。ここに記載する研究において、INF
−ガンマによる単球の処理は、表面I gの高いレベルをF
cgR Iに発現するハイブリドーマ細胞(HC32.2A)を溶解
する単球の能力を絶えず増大するわけではなかった。し
かしながら、差は低い(HC32.2C)および高いレベルの
表面I g抗FcgR Iを有するハイブリドーマの単球仲介キ
リングに対する感受性において認められた。未処理の単
球は、高い(HC32.2A)および低い(HC32.2C)表面I g
を有する細胞の両者の溶解を仲介することができた。対
照的に、INF−ガンマ処理単球は2つの標的細胞を同等
によく溶解した。こうして、INF−ガンマは、制限され
た抗体が標的上で利用可能である条件下に、抗体依存性
キリングを仲介する単球の能力を高めるように思われ
る。
抗FcgR I含有細胞系32.2の細胞障害は、可溶性32.2抗
体によって阻害されるが、モノマーのヒトI gG、レセプ
ターのための天然配位子、によっては阻害されなかっ
た。MAB32.2はFcgR Iの結合部位の外側のエピトープに
結合するので、これはまったく驚くべきことではない
が、ヒト単球をトリガーして腫瘍細胞を殺すためには、
FcgR Iの配位子結合部位は占有される必要がないことが
立証される。さらに、mab32.2および第2抗マウス因子
を使用して、われわれは単球からのスーパーオキシドの
アニオンの放出はFcgR Iの架橋を要求することを示し
た。これはレセプターの架橋は、また、単球による腫瘍
細胞の細胞障害をトリガーしうることを示唆する。確か
に、抗体で被覆した標的細胞および、本発明の研究にお
いて、細胞につき多数の抗FcgR Iを発現するハイブリド
ーマ細胞は、単球細胞表面上に架橋する広範なレセプタ
ーをつくるであろう。
本発明の研究において、細胞障害をトリガーするとき
関係するFcgR Iに対する抗体は、それを産生するHCの表
面上で発現されなかったが、mab32.2はそれを抗腫瘍特
異的抗体に連結することによって他のタイプの腫瘍細胞
の表面に向けることができる。得られる異種抗体は、Fc
gR Iを経て腫瘍細胞を単球へ結合することができ、そし
て腫瘍細胞の溶解をトリガーすることができるであろ
う。これらの因子は宿主中に存在する正常の細胞障害機
能を活性しかつ使用するので、魅力的な治療因子であろ
う。さらに、mab32.2は正常のFc結合部位より外側のFcg
R Iの領域に結合するので、ヒトI gGまたは免疫複合体
は生体内のその結合を妨害しないであろう。われわれ
は、事実、単球により細胞障害を仲介する異種抗体を調
製した。とくに、mab32.2のFab′およびウサギ抗ニワト
リ赤血球(CE)抗体のFab′から構成された因子は、単
球によるおよびINF−ガンマ処理U937細胞によるCEのキ
リングを仲介した。このキリングはヒトI gG1によって
遮断されなかった。対照的に、W6/32のFab断片および抗
CE抗体から構成された異種抗体は単球によるキリングを
仲介せず、再び細胞障害のトリガーにおけるFcgR Iの特
異的を示唆する。
より重要なことには、われわれはmab32.2の異種抗体
および肺のヒト小さい細胞(small cell)の癌に対する
モノクローナル抗体(SCCL−175)を調製した。われわ
れは、この異種抗体が生体内でヒト単球によるSCCL細胞
のキリングを仲介することを示した(表3参照)。こう
して、適当な異種抗体はヒト単球によるヒト腫瘍細胞の
溶解を仲介することができる。
mab32.2および抗腫瘍抗体から構成された異種抗体の
生体内効能は、生理学的仲介体、例えば、INF−ガンマ
またはカルシトリオール(calcitriol)の使用によって
増大することができる。
等価物 当業者は、日常の実験を越えない実験よって、ここに
記載する本発明の特定の実施態様に対する多くの等価物
を理解しあるいは確認することができる。このような等
価物は、以下の請求の範囲に包含される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12P 21/08 C12R 1:91) (72)発明者 アンダーソン,クラーク・エル アメリカ合衆国オハイオ州43201コロン バス・ウエストシツクススアベニユー 406 (56)参考文献 特開 昭55−144898(JP,A) Federation Procee dings 45[2](1986.2)P. 714 Proc.Natl.Acad.Sc i.USA,78(1981)P.5807−5811 Proc.Natl.Acad.Sc i.USA,82(1985)P.8648−8652 J.Clin.Invest.,72 [1](1983)P.393−397

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a.抗Fcレセプター抗体から誘導された、ヒ
    トFcレセプターへの結合がヒト免疫グロブリンGによっ
    て遮断されない少なくとも1つの抗原結合領域、および b.標的エピトープに対して特異的な少なくとも1つの抗
    原結合領域 を含んでなることを特徴とする2価抗体または異種抗
    体。
  2. 【請求項2】抗Fcレセプター抗体がヒトI gのための高
    親和性Fcレセプターに対して特異的である請求の範囲第
    1項記載の2価抗体または異種抗体。
  3. 【請求項3】抗Fcレセプター抗体がmab32、mab22、mab4
    4、mab62およびmab197から成る群から選択される請求の
    範囲第1項記載の2価抗体または異種抗体。
  4. 【請求項4】標的エピトープが癌細胞のエピトープであ
    る請求の範囲第1項記載の2価抗体または異種抗体。
  5. 【請求項5】標的エピトープが感染性因子のエピトープ
    である請求の範囲第1項記載の2価抗体または異種抗
    体。
  6. 【請求項6】標的エピトープが抗体産生細胞のエピトー
    プである請求の範囲第1項記載の2価抗体または異種抗
    体。
  7. 【請求項7】a.i.ヒト単球上のI gGのための高親和性Fc
    レセプターのエピトープに特異的に結合し、該エピトー
    プは該レセプターのFcのための配位子結合部位から区別
    され、 ii.I gGが占有したFcレセプターに結合することがで
    き、 そして iii.該レセプターへの結合がヒトI gGによって遮断され
    ない、 抗体から誘導された少なくとも1つの抗原結合領域、お
    よび b.標的細胞に対して特異的の少なくとも1つの抗原結合
    領域を含んでなることを特徴とする請求の範囲第1項記
    載の2価抗体または異種抗体。
  8. 【請求項8】抗Fcレセプター抗体がmab32、mab22、mab4
    4、mab62およびmab197から成る群より選択される請求の
    範囲第7項記載の2価抗体または異種抗体。
  9. 【請求項9】標的細胞が癌細胞、感染性因子、I gE産生
    細胞および自己免疫細胞から成る群より選択される請求
    の範囲7項記載の2価抗体または異種抗体。
  10. 【請求項10】異種抗体が、 a.ヒト単球上のI gGのためのFcレセプターに対して特異
    的な、ヒトFcレセプターへの結合がヒト免疫グロブリン
    Gによって遮断されない抗体または抗体結合断片、およ
    び b.標的細胞に対して特異的な抗体または抗体結合断片、 を含んでなることを特徴とする請求の範囲第1項記載の
    異種抗体。
  11. 【請求項11】Fcレセプターのための抗体または抗体結
    合断片が高親和性Fcレセプターに対して特異的である請
    求の範囲第10項記載の異種抗体。
  12. 【請求項12】抗Fcレセプター抗体がmab32、mab22、ma
    b44、mab62およびmab197から成る群より選択される請求
    の範囲第11項記載の異種抗体。
  13. 【請求項13】標的細胞が癌細胞、感染性因子、I gE産
    生細胞および自己免疫細胞から成る群より選択される請
    求の範囲10項記載の異種抗体。
  14. 【請求項14】a.mab32かや誘導された少なくとも1つ
    の抗原結合領域、および b.標的細胞に対して特異的な抗体から誘導された少なく
    とも1つの抗原結合領域、 を含んでなることを特徴とする請求の範囲第1項記載の
    2価抗体または異種抗体。
  15. 【請求項15】標的細胞が癌細胞である請求の範囲第14
    項記載の2価抗体または異種抗体。
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Proc.Natl.Acad.Sci.USA,78(1981)P.5807−5811
Proc.Natl.Acad.Sci.USA,82(1985)P.8648−8652

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