JP2644372B2 - 電気絶縁型ヒートパイプ冷却器 - Google Patents
電気絶縁型ヒートパイプ冷却器Info
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- Japan
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Description
【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は半導体素子や電子機器などの冷却に用いられ
る改良された電気絶縁型ヒートパイプ冷却器に関するも
のである。
る改良された電気絶縁型ヒートパイプ冷却器に関するも
のである。
(背景技術) 半導体素子や電子機器などの発熱部の冷却にはヒート
パイプ式冷却器が用いられている。このヒートパイプ式
冷却器は、熱を集合させ或いは分散させるためのブロッ
ク(ヒートシンク)に孔をあけてヒートパイプの一端を
挿入し、この部分を蒸発部とし、ヒートパイプの他端の
凝縮部にフィンを設けて放熱部とし、前記ブロック部の
熱を放熱部により放熱するものである。このようなヒー
トパイプは例えば特開昭62−293654号、特開昭62−2936
55号などに記載されている。
パイプ式冷却器が用いられている。このヒートパイプ式
冷却器は、熱を集合させ或いは分散させるためのブロッ
ク(ヒートシンク)に孔をあけてヒートパイプの一端を
挿入し、この部分を蒸発部とし、ヒートパイプの他端の
凝縮部にフィンを設けて放熱部とし、前記ブロック部の
熱を放熱部により放熱するものである。このようなヒー
トパイプは例えば特開昭62−293654号、特開昭62−2936
55号などに記載されている。
このヒートパイプの特徴としては、蒸発部と凝縮部の
伝熱管長比を変えることにより、熱流束変換を行なうこ
とができることがあげられる。
伝熱管長比を変えることにより、熱流束変換を行なうこ
とができることがあげられる。
一方、近年サイリスタ等の加工技術が向上して半導体
素子の大容量化が進み、例えば鉄道車輛用として使用さ
れるようになった。鉄道車輛用の場合、設置場所の関係
上接触する可能性があるため、安全性の面で蒸発部と凝
縮部を電気的に絶縁しておくことが望ましく、両者間に
電気絶縁部を設けたものが用いられている。このような
ヒートパイプは例えば第4図に示される。同図において
銅などの熱伝導性の良いブロック(6)に1個または2
個以上の管状の孔(7)を設けてこの孔に管体からなる
ヒートパイプの一端の蒸発部(21)を挿入し、ヒートパ
イプの他端に多数のフィン(9)を設けて凝縮部(22)
管体とし、この蒸発部と凝縮部の間にアルミナセラミッ
クスなどの電気絶縁体(23)を装着し封止材(24),
(24′)で固着してなる。そして該ヒートパイプの内部
に電気絶縁性の作動液(8)を封入しておき絶縁型ヒー
トパイプ冷却器としたものである。なお、上記従来例で
は1本1本独立したヒートパイプをブロックに設けられ
た孔に挿入しているがブロック(6)そのものをヒート
パイプの蒸発部としてもよいことは言うまでもない。
素子の大容量化が進み、例えば鉄道車輛用として使用さ
れるようになった。鉄道車輛用の場合、設置場所の関係
上接触する可能性があるため、安全性の面で蒸発部と凝
縮部を電気的に絶縁しておくことが望ましく、両者間に
電気絶縁部を設けたものが用いられている。このような
ヒートパイプは例えば第4図に示される。同図において
銅などの熱伝導性の良いブロック(6)に1個または2
個以上の管状の孔(7)を設けてこの孔に管体からなる
ヒートパイプの一端の蒸発部(21)を挿入し、ヒートパ
イプの他端に多数のフィン(9)を設けて凝縮部(22)
管体とし、この蒸発部と凝縮部の間にアルミナセラミッ
クスなどの電気絶縁体(23)を装着し封止材(24),
(24′)で固着してなる。そして該ヒートパイプの内部
に電気絶縁性の作動液(8)を封入しておき絶縁型ヒー
トパイプ冷却器としたものである。なお、上記従来例で
は1本1本独立したヒートパイプをブロックに設けられ
た孔に挿入しているがブロック(6)そのものをヒート
パイプの蒸発部としてもよいことは言うまでもない。
一般にヒートパイプの伝熱特性は、その作動液の常圧
下での沸点付近で使用するときによい性能を示す。作動
液としてはフロン(クロロフルオロカーボン。以下CFC
という。)が多用されており、例えば通常使用温度範囲
の−30〜100℃では、CFC−11(CCl3F)、CFC−12(CCl2
F2)、HCFC−21(CHCl2F)、HCFC−22(CHClF2)、CFC
−113(CCl2F・CClF2)が用いられている。
下での沸点付近で使用するときによい性能を示す。作動
液としてはフロン(クロロフルオロカーボン。以下CFC
という。)が多用されており、例えば通常使用温度範囲
の−30〜100℃では、CFC−11(CCl3F)、CFC−12(CCl2
F2)、HCFC−21(CHCl2F)、HCFC−22(CHClF2)、CFC
−113(CCl2F・CClF2)が用いられている。
(発明の開示) 前述のようにヒートパイプ冷却器においてCFCは常温
領域の作動液として広く用いられているが、次のような
問題を有している。すなわち、 イ)大気中に排出されるCFCガスが成層圏まで拡散し、
成層圏のオゾン層を破壊する問題が重大な環境問題とな
っている。そのためCFCの生産量および使用量の規制が
なされようとしている。
領域の作動液として広く用いられているが、次のような
問題を有している。すなわち、 イ)大気中に排出されるCFCガスが成層圏まで拡散し、
成層圏のオゾン層を破壊する問題が重大な環境問題とな
っている。そのためCFCの生産量および使用量の規制が
なされようとしている。
ロ)100℃以上の温度で使用するとCFCが分解して変質
し、ヒートパイプの性能が劣化するため、長期にわたっ
て安定性が良く寿命の永いものができない。
し、ヒートパイプの性能が劣化するため、長期にわたっ
て安定性が良く寿命の永いものができない。
また作動液は、沸点のほかに、ヒートパイプ容器の材
質との適合性を考慮しなければならない。すなわち、ヒ
ートパイプ内で器壁と作動液の間で化学反応が起こり、
容器内面が酸化或いは腐食したり、作動液が変質して、
ヒートパイプの性能が劣化するという適合性の悪い場合
があるからである。
質との適合性を考慮しなければならない。すなわち、ヒ
ートパイプ内で器壁と作動液の間で化学反応が起こり、
容器内面が酸化或いは腐食したり、作動液が変質して、
ヒートパイプの性能が劣化するという適合性の悪い場合
があるからである。
本発明は以上のような点にかんがみてなされたもの
で、その目的とするところは、環境に対する悪影響を及
ぼす恐れがなく、100℃近傍において安定して高い性能
を示す電気絶縁型ヒートパイプ冷却器を提供することに
ある。
で、その目的とするところは、環境に対する悪影響を及
ぼす恐れがなく、100℃近傍において安定して高い性能
を示す電気絶縁型ヒートパイプ冷却器を提供することに
ある。
すなわち、本発明は、蒸発部と凝縮部が電気絶縁体を
介して接続されている管体において前記蒸発部は、例え
ば熱伝導性ブロックに設けられた管体の孔、または該孔
に挿入された管体であり、凝縮部はフィンを設けた管体
である電気絶縁性ヒートパイプ冷却器において、作動液
として、作動温度に相当する沸点のフッ化炭素化合物を
95%以上含有し、該フッ化炭素化合物よりも低沸点のフ
ッ化炭素化合物の含量を1%以下としたフッ化炭素系作
動液を用いることを特徴とする電気絶縁型ヒートパイプ
冷却器を提供するものである。
介して接続されている管体において前記蒸発部は、例え
ば熱伝導性ブロックに設けられた管体の孔、または該孔
に挿入された管体であり、凝縮部はフィンを設けた管体
である電気絶縁性ヒートパイプ冷却器において、作動液
として、作動温度に相当する沸点のフッ化炭素化合物を
95%以上含有し、該フッ化炭素化合物よりも低沸点のフ
ッ化炭素化合物の含量を1%以下としたフッ化炭素系作
動液を用いることを特徴とする電気絶縁型ヒートパイプ
冷却器を提供するものである。
本発明において作動温度とは大気圧のもとで主成分で
ある作動液が蒸発(凝縮)を起こす温度をいう。本発明
のヒートパイプ冷却器の作動温度は特に制限はないが、
通常−40〜140℃、好ましくは−30〜120℃である。
ある作動液が蒸発(凝縮)を起こす温度をいう。本発明
のヒートパイプ冷却器の作動温度は特に制限はないが、
通常−40〜140℃、好ましくは−30〜120℃である。
フッ化炭素化合物とは炭化水素をフッ素で置換たもの
をいい、実質的に塩素置換体を含有しないものをいう。
ここで実質的に含有しないとは、フッ化炭素化合物の製
造工程上一旦塩化物としてからフッ化物とする場合には
製品に微量の塩素置換体が混入してくることがあるが、
このような場合は許容される。また本明細書及び請求項
の範囲においてフッ化炭素系作動液の組成を示す%は、
ガスクロマトグラフィー法による面積百分率をいう。
をいい、実質的に塩素置換体を含有しないものをいう。
ここで実質的に含有しないとは、フッ化炭素化合物の製
造工程上一旦塩化物としてからフッ化物とする場合には
製品に微量の塩素置換体が混入してくることがあるが、
このような場合は許容される。また本明細書及び請求項
の範囲においてフッ化炭素系作動液の組成を示す%は、
ガスクロマトグラフィー法による面積百分率をいう。
(図面の簡単な説明) 第1図は本発明にかかる電気絶縁型ヒートパイプの一
実施例の正面図、第2図はヒートパイプ作動液の適合性
試験装置の説明図、第3図は適合性試験結果のグラフを
示す図、第4図は電気絶縁型ヒートパイプ冷却器の断面
図である。
実施例の正面図、第2図はヒートパイプ作動液の適合性
試験装置の説明図、第3図は適合性試験結果のグラフを
示す図、第4図は電気絶縁型ヒートパイプ冷却器の断面
図である。
(発明を実施するための最良の形態) 以下、本発明の実施態様を説明するが、本発明はその
要旨をこえない限り、以下の例に限定されるものではな
い。
要旨をこえない限り、以下の例に限定されるものではな
い。
第1図は本発明にかかる一実施例の電気絶縁型ヒート
パイプであり、蒸発部(1)と凝縮部(2)は銅管(例
えば内径16mm)よりなり、両者はアルミナセラミックス
よりなる円筒形の電気絶縁体(3)を介して接続されて
いる。電気絶縁体(3)は電気絶縁性能が確保されるよ
うに十分な沿面距離を有している。電気絶縁体(3)の
アルミナセラミックスと蒸発部(1)および凝縮部
(2)の銅管との接続は、電気絶縁体(3)の両端面を
メタライジングしてNiメッキを施した後、Niメッキした
Ni−Fe合金よりなる封止材(4)と電気絶縁体(3)を
銀ろう付けし、次いで、封止材(4)と蒸発部(1)お
よび凝縮部(2)をろう付けすることにより行われた。
上記のようにして構成されたヒートパイプ容器に、C6F
14を90%含有する作動液(以下、作動液1という)、又
はC6F14を95%含有しC6F14より低沸点の成分(C4F9H、C
5F12)の割合が0%(以下、作動液2という)、1%
(以下、作動液3という)、又は2%(以下、作動液4
という)の作動液を封入してヒートパイプを作成し、そ
のヒートパイプ冷却器の長時間運転時の安定性を試験し
た。この場合にヒートパイプ用作動液が容器材料に付し
適合性が悪いと安定性が劣る。なお比較のために従来の
フロンとしてCFC−113(CCl2F・CClF2、以下、作動液5
という)を封入したものを作成した。ここで作動後の成
分の測定にはガスクロマトグラフィーおよび質量分析計
を用いて行った。
パイプであり、蒸発部(1)と凝縮部(2)は銅管(例
えば内径16mm)よりなり、両者はアルミナセラミックス
よりなる円筒形の電気絶縁体(3)を介して接続されて
いる。電気絶縁体(3)は電気絶縁性能が確保されるよ
うに十分な沿面距離を有している。電気絶縁体(3)の
アルミナセラミックスと蒸発部(1)および凝縮部
(2)の銅管との接続は、電気絶縁体(3)の両端面を
メタライジングしてNiメッキを施した後、Niメッキした
Ni−Fe合金よりなる封止材(4)と電気絶縁体(3)を
銀ろう付けし、次いで、封止材(4)と蒸発部(1)お
よび凝縮部(2)をろう付けすることにより行われた。
上記のようにして構成されたヒートパイプ容器に、C6F
14を90%含有する作動液(以下、作動液1という)、又
はC6F14を95%含有しC6F14より低沸点の成分(C4F9H、C
5F12)の割合が0%(以下、作動液2という)、1%
(以下、作動液3という)、又は2%(以下、作動液4
という)の作動液を封入してヒートパイプを作成し、そ
のヒートパイプ冷却器の長時間運転時の安定性を試験し
た。この場合にヒートパイプ用作動液が容器材料に付し
適合性が悪いと安定性が劣る。なお比較のために従来の
フロンとしてCFC−113(CCl2F・CClF2、以下、作動液5
という)を封入したものを作成した。ここで作動後の成
分の測定にはガスクロマトグラフィーおよび質量分析計
を用いて行った。
第2図は、上記試験で用いたヒートパイプ用作動液と
容器材料の適合性を調べる試験装置を示しており、温度
コントローラ(5)によりヒートパイプの蒸発部(11)
を所定の温度に保ち、蒸発部(11)側と凝縮部(12)側
の温度差(T2−T1)を時間の変化とともに測定し、長時
間にわたり温度差が生じない作動液は適合性がよいと判
断した。蒸発部(11)の温度、すなわち作動温度を120
℃とし、ヒートパイプの中央部と凝縮部端部の温度差を
測定した。その結果を第3図に示す。その結果によれ
ば、作動液5(CFC−113)を用いたヒートパイプでは、
約1,000時間経過後から温度差(T2−T1)が生じはじめ
るのに対して、作動液2、3を用いたヒートパイプで
は、10,000時間程度の経過時間までほとんど温度差は認
められず、銅系材料においても十分使用が可能であるこ
とが明らかになった。
容器材料の適合性を調べる試験装置を示しており、温度
コントローラ(5)によりヒートパイプの蒸発部(11)
を所定の温度に保ち、蒸発部(11)側と凝縮部(12)側
の温度差(T2−T1)を時間の変化とともに測定し、長時
間にわたり温度差が生じない作動液は適合性がよいと判
断した。蒸発部(11)の温度、すなわち作動温度を120
℃とし、ヒートパイプの中央部と凝縮部端部の温度差を
測定した。その結果を第3図に示す。その結果によれ
ば、作動液5(CFC−113)を用いたヒートパイプでは、
約1,000時間経過後から温度差(T2−T1)が生じはじめ
るのに対して、作動液2、3を用いたヒートパイプで
は、10,000時間程度の経過時間までほとんど温度差は認
められず、銅系材料においても十分使用が可能であるこ
とが明らかになった。
また作動温度の沸点を示す主成分の含量が低い作動液
1では、10,000時間に達する前から温度差が上昇する傾
向をし、低沸点成分が2%である作動液4は初期状態か
ら温度差が生じていることが明らかとなった。一方、作
動温度が90℃では、いずれの作動液でも10,000時間経過
後も温度差は認められなかった。
1では、10,000時間に達する前から温度差が上昇する傾
向をし、低沸点成分が2%である作動液4は初期状態か
ら温度差が生じていることが明らかとなった。一方、作
動温度が90℃では、いずれの作動液でも10,000時間経過
後も温度差は認められなかった。
上記の結果より作動液2、3は作動液5よりも広い温
度範囲で使用可能であることが判明した。熱性能につい
ても、作動液2、3は作動液5とほぼ同等の性能が得ら
れており、CFCに比べ環境に及ぼす害が著しく小さい、
作動液2、3をヒートパイプ用作動液とすることによ
り、優れた電気絶縁型ヒートパイプ冷却器を得ることが
できる。
度範囲で使用可能であることが判明した。熱性能につい
ても、作動液2、3は作動液5とほぼ同等の性能が得ら
れており、CFCに比べ環境に及ぼす害が著しく小さい、
作動液2、3をヒートパイプ用作動液とすることによ
り、優れた電気絶縁型ヒートパイプ冷却器を得ることが
できる。
作動液としてC6F1498.7%、C5F120.4%、C5F11Cl0.2
%、C6F13H0.1%及びC7F160.6%の組成の液を封入し、
上記と同様の試験を行ったところ、作動液2、3と同様
の良好な結果を得ることができる。
%、C6F13H0.1%及びC7F160.6%の組成の液を封入し、
上記と同様の試験を行ったところ、作動液2、3と同様
の良好な結果を得ることができる。
上記の具体例は、アルミナセラミックスを主成分とす
る絶縁体をを有する銅製のヒートパイプ容器についてで
あったが、アルミニウムおよびステンレス鋼製のヒート
パイプ容器の場合も同様の優れた適合性を有する。
る絶縁体をを有する銅製のヒートパイプ容器についてで
あったが、アルミニウムおよびステンレス鋼製のヒート
パイプ容器の場合も同様の優れた適合性を有する。
本発明に用いられる作動温度の沸点のフッ化炭素化合
物は好ましくはパーフルオロカーボンであり、作動温度
の沸点のフッ化炭素化合物は単独でもよいが、実際製造
上炭素原子数の異なるパーフルオロガーボンやフッ化度
の低いフルオロカーボンが含有されることがあり、これ
らが併存していても本発明の範囲内であればよいことも
本発明の特徴である。
物は好ましくはパーフルオロカーボンであり、作動温度
の沸点のフッ化炭素化合物は単独でもよいが、実際製造
上炭素原子数の異なるパーフルオロガーボンやフッ化度
の低いフルオロカーボンが含有されることがあり、これ
らが併存していても本発明の範囲内であればよいことも
本発明の特徴である。
本発明において、作動温度の沸点のフッ化炭素化合物
はフッ化炭素系作動液中95%以上、好ましくは96%以
上、より好ましくは98%以上である。
はフッ化炭素系作動液中95%以上、好ましくは96%以
上、より好ましくは98%以上である。
上記のようにして構成された電気絶縁型ヒートパイプ
が、第4図に示すように複数本、銅からなるブロック
(6)の孔(7)に挿入され、さらには熱抵抗を少なく
するため、蒸発部(21)とブロック(6)の間にはハン
ダが充填されており、凝縮部(22)にはフィン(9)が
取付けられ、蒸発部(1)と凝縮部(22)は電気絶縁体
(23)を介して接続され、絶縁型ヒートパイプ冷却器を
構成する。なお、本実施例ではヒートパイプをブロック
に挿入して電気絶縁型ヒートパイプ冷却器としたが、蒸
発部としては、ブロックに設けた孔そのものを管体のか
わりに利用してもよい。
が、第4図に示すように複数本、銅からなるブロック
(6)の孔(7)に挿入され、さらには熱抵抗を少なく
するため、蒸発部(21)とブロック(6)の間にはハン
ダが充填されており、凝縮部(22)にはフィン(9)が
取付けられ、蒸発部(1)と凝縮部(22)は電気絶縁体
(23)を介して接続され、絶縁型ヒートパイプ冷却器を
構成する。なお、本実施例ではヒートパイプをブロック
に挿入して電気絶縁型ヒートパイプ冷却器としたが、蒸
発部としては、ブロックに設けた孔そのものを管体のか
わりに利用してもよい。
以上説明したように、本発明によれば作動液の主成分
の割合が全体の95%以上であり、また主成分の沸点未満
の沸点を有する成分の割合を全体の1%以下にしたフッ
化炭素系の作動液を用いることにより、作動温度が100
℃以上でも安定した長期連続使用が可能であり、作動液
に関して環境問題を生ずる心配もなく、作動液と器材と
の適合性がよい電気絶縁型ヒートパイプ冷却器が得られ
るという優れた効果がある。
の割合が全体の95%以上であり、また主成分の沸点未満
の沸点を有する成分の割合を全体の1%以下にしたフッ
化炭素系の作動液を用いることにより、作動温度が100
℃以上でも安定した長期連続使用が可能であり、作動液
に関して環境問題を生ずる心配もなく、作動液と器材と
の適合性がよい電気絶縁型ヒートパイプ冷却器が得られ
るという優れた効果がある。
換言すれば、本発明によればCFCを用いる必要がな
く、前記のような精製された媒体を用いることにより、
気液二相間の変換が容易であり、熱的、化学的に安定で
しかも毒性が小さく、環境に対する影響を非常に小さく
した電気絶縁型ヒートパイプ冷却器を得ることができ
る。
く、前記のような精製された媒体を用いることにより、
気液二相間の変換が容易であり、熱的、化学的に安定で
しかも毒性が小さく、環境に対する影響を非常に小さく
した電気絶縁型ヒートパイプ冷却器を得ることができ
る。
(産業上の利用可能性) 以上のように、本発明に係る電気絶縁型ヒートパイプ
冷却器は、蒸発部と凝縮部が電気的に絶縁されており安
全性が高く、かつ安定性が高く連続運転ができ、鉄道車
輛用の大容量化した半導体素子や電子機器などの冷却用
として有用である。
冷却器は、蒸発部と凝縮部が電気的に絶縁されており安
全性が高く、かつ安定性が高く連続運転ができ、鉄道車
輛用の大容量化した半導体素子や電子機器などの冷却用
として有用である。
Claims (6)
- 【請求項1】蒸発部と凝縮部が電気絶縁体を介して接続
され、凝縮部はフィンを設けた管体である電気絶縁型ヒ
ートパイプ冷却器において、作動液として、作動温度に
相当する沸点のフッ化炭素化合物を95%以上含有し、該
フッ化炭素化合物よりも低沸点のフッ化炭素化合物の含
有を1%以下としたフッ化炭素系作動液を用いることを
特徴とする電気絶縁型ヒートパイプ冷却器。 - 【請求項2】前記蒸発部は熱伝導性ブロックに設けられ
た管状の孔、または、該孔に挿入された管体であること
を特徴とする請求の範囲第1項記載のヒートパイプ冷却
器。 - 【請求項3】管体が銅、アルミニウム又はステンレス鋼
であることを特徴とする請求の範囲第1項記載のヒート
パイプ冷却器。 - 【請求項4】作動温度が−30〜120℃であることを特徴
とする請求の範囲第1項記載のヒートパイプ冷却器。 - 【請求項5】作動温度の沸点のフッ化炭素化合物がパー
フルオロカーボンであることを特徴とする請求の範囲第
1項記載のヒートパイプ冷却器。 - 【請求項6】管体が銅であることを特徴とする請求の範
囲第1項記載のヒートパイプ冷却器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP50272290A JP2644372B2 (ja) | 1989-02-02 | 1990-02-02 | 電気絶縁型ヒートパイプ冷却器 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1-24699 | 1989-02-02 | ||
JP2469989 | 1989-02-02 | ||
JP50272290A JP2644372B2 (ja) | 1989-02-02 | 1990-02-02 | 電気絶縁型ヒートパイプ冷却器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2644372B2 true JP2644372B2 (ja) | 1997-08-25 |
Family
ID=26362261
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP50272290A Expired - Fee Related JP2644372B2 (ja) | 1989-02-02 | 1990-02-02 | 電気絶縁型ヒートパイプ冷却器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2644372B2 (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5912288A (ja) * | 1982-07-14 | 1984-01-21 | Sanyo Electric Co Ltd | 熱移動装置 |
JPS61208490A (ja) * | 1985-03-08 | 1986-09-16 | アンステイテユ・フランセ・デユ・ペトロール | 混合流体を放熱剤として用いる、熱い流体から冷たい流体への伝熱方法およびその装置 |
JPS62293654A (ja) * | 1986-06-12 | 1987-12-21 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 半導体用ヒ−トパイプ冷却器およびその製造方法 |
-
1990
- 1990-02-02 JP JP50272290A patent/JP2644372B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (3)
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