JP2643263B2 - 圧力鋳造用砂中子の製造方法 - Google Patents
圧力鋳造用砂中子の製造方法Info
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- JP2643263B2 JP2643263B2 JP7134288A JP7134288A JP2643263B2 JP 2643263 B2 JP2643263 B2 JP 2643263B2 JP 7134288 A JP7134288 A JP 7134288A JP 7134288 A JP7134288 A JP 7134288A JP 2643263 B2 JP2643263 B2 JP 2643263B2
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- Mold Materials And Core Materials (AREA)
- Molds, Cores, And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、アルミニウム合金等の加圧鋳造に使用する
圧力鋳造用砂中子の製造方法に関するものである。
圧力鋳造用砂中子の製造方法に関するものである。
（従来の技術） 中空部品等を製造するため、砂中子を圧力鋳造用に使
用すると、加圧された溶湯がその圧力によって砂中子の
表面から内部に浸透する、いわゆる差し込みを生じる。
差し込みが生じると、鋳造された鋳物から中子を完全に
取り除くことが困難になるため、鋳物を機械加工する時
に砂をかんでしまうという不都合が発生する。また、中
子自身に溶湯の圧力がかかってクラックがはいり、この
クラックに差し込みが生じる場合もある。
用すると、加圧された溶湯がその圧力によって砂中子の
表面から内部に浸透する、いわゆる差し込みを生じる。
差し込みが生じると、鋳造された鋳物から中子を完全に
取り除くことが困難になるため、鋳物を機械加工する時
に砂をかんでしまうという不都合が発生する。また、中
子自身に溶湯の圧力がかかってクラックがはいり、この
クラックに差し込みが生じる場合もある。
このような溶湯の差し込みを防止するため、従来は、
例えば、特公昭60−15418号に開示されているように、
成型した砂中子を、粉末状の耐火物とコロイダルシリカ
とを混合した水溶液に浸し、この水溶液から取り出した
後、乾燥させて、砂中子の表面に溶湯の差し込みを防止
するためのコーティング層を形成するという方法が採ら
れている。
例えば、特公昭60−15418号に開示されているように、
成型した砂中子を、粉末状の耐火物とコロイダルシリカ
とを混合した水溶液に浸し、この水溶液から取り出した
後、乾燥させて、砂中子の表面に溶湯の差し込みを防止
するためのコーティング層を形成するという方法が採ら
れている。
（発明が解決しようとする問題点） しかし、上述の従来の方法では、砂中子をコーティン
グ用の水溶液中に浸した後、乾燥させるまでの間に、砂
中子の表面に付着したコーティング層が自重によって下
流へ流れ、砂中子の上部ではコーティング層が所望値よ
りも薄くなり、逆に砂中子の下部ではコーティング層が
厚くなるという問題が生じる。このことは、このような
砂中子を使用した場合に鋳物の寸法精度が悪くなるばか
りでなく、溶湯の圧力で砂中子の上部の薄いコーティン
グ層にクラックが発生し、このクラックからの湯の差し
込みの原因となる。更に、複数の中子を組み合わせて使
用する、いわゆる組み合わせ中子の場合には、中子の凹
凸嵌合分の寸法精度が出にくいため、中子の合わせ不良
を生じ易いという不具合がある。
グ用の水溶液中に浸した後、乾燥させるまでの間に、砂
中子の表面に付着したコーティング層が自重によって下
流へ流れ、砂中子の上部ではコーティング層が所望値よ
りも薄くなり、逆に砂中子の下部ではコーティング層が
厚くなるという問題が生じる。このことは、このような
砂中子を使用した場合に鋳物の寸法精度が悪くなるばか
りでなく、溶湯の圧力で砂中子の上部の薄いコーティン
グ層にクラックが発生し、このクラックからの湯の差し
込みの原因となる。更に、複数の中子を組み合わせて使
用する、いわゆる組み合わせ中子の場合には、中子の凹
凸嵌合分の寸法精度が出にくいため、中子の合わせ不良
を生じ易いという不具合がある。
そこで、本発明の目的は、砂中子表面のコーティング
層の厚さのばらつきを小さくし、かつ溶湯の差し込みを
防止することができる圧力鋳造用砂中子の製造方法を提
供することにある。
層の厚さのばらつきを小さくし、かつ溶湯の差し込みを
防止することができる圧力鋳造用砂中子の製造方法を提
供することにある。
（問題点を解決するための手段） 上述の目的を達成するため、本発明の圧力鋳造用砂中
子の製造方法は、繊維質の薄膜状部材を無機質バインダ
ーの水溶液中に浸漬する工程と、砂中子の表面の全部ま
たは一部に、前記工程を経た前記薄膜状部材を貼付する
工程と、前記砂中子に貼付した前記薄膜状部材を乾燥す
る工程と、乾燥した前記薄膜状部材を有する前記砂中子
を塗型材溶液中に浸漬する工程と、前記塗型材溶液中か
ら前記砂中子を取り出し、乾燥する工程と、を有するこ
とを特徴とする。
子の製造方法は、繊維質の薄膜状部材を無機質バインダ
ーの水溶液中に浸漬する工程と、砂中子の表面の全部ま
たは一部に、前記工程を経た前記薄膜状部材を貼付する
工程と、前記砂中子に貼付した前記薄膜状部材を乾燥す
る工程と、乾燥した前記薄膜状部材を有する前記砂中子
を塗型材溶液中に浸漬する工程と、前記塗型材溶液中か
ら前記砂中子を取り出し、乾燥する工程と、を有するこ
とを特徴とする。
このような構成を有する本発明の圧力鋳造用砂中子の
製造方法によれば、少なくとも砂中子表面の塗型材溶液
の垂れやすい部分に、乾燥した繊維質の薄膜状部材を貼
着してあるので、砂中子の表面を垂れてきた塗型材溶液
はこの薄膜状部材に吸収され、塗型材溶液の垂れがかな
り減少する。これによって、砂中子の表面には、より均
一な塗型材溶液の層、すなわちコーティング層が形成さ
れる。
製造方法によれば、少なくとも砂中子表面の塗型材溶液
の垂れやすい部分に、乾燥した繊維質の薄膜状部材を貼
着してあるので、砂中子の表面を垂れてきた塗型材溶液
はこの薄膜状部材に吸収され、塗型材溶液の垂れがかな
り減少する。これによって、砂中子の表面には、より均
一な塗型材溶液の層、すなわちコーティング層が形成さ
れる。
また、砂中子の表面の薄膜状部材が貼着された部位
は、薄膜部材に混在する繊維質の存在によって耐圧性が
向上し、より薄いコーティング層であっても溶湯の差し
込みは生じない。したがって、砂中子の前表面に薄膜状
部材を粘着した場合は、砂中子のコーティング層の厚さ
を全表面にわたって薄くすることができることから、こ
れに伴ってコーティング層の厚さのばらつき量も減少す
る。更に、砂中子の表面に多重のコーティング層を形成
する場合には、第１のコーティング層の厚さが薄いとい
うことは、全体のコーティング層の厚さのばらつき量を
小さくすることができることを意味する。
は、薄膜部材に混在する繊維質の存在によって耐圧性が
向上し、より薄いコーティング層であっても溶湯の差し
込みは生じない。したがって、砂中子の前表面に薄膜状
部材を粘着した場合は、砂中子のコーティング層の厚さ
を全表面にわたって薄くすることができることから、こ
れに伴ってコーティング層の厚さのばらつき量も減少す
る。更に、砂中子の表面に多重のコーティング層を形成
する場合には、第１のコーティング層の厚さが薄いとい
うことは、全体のコーティング層の厚さのばらつき量を
小さくすることができることを意味する。
なお、繊維質の薄膜状部材は、無機質バインダーの水
溶液中に浸漬された後、砂中子の表面に貼着され、この
状態で乾燥されるから、砂中子を塗型材溶液中に浸漬さ
せても、砂中子の表面から剥離することはない。
溶液中に浸漬された後、砂中子の表面に貼着され、この
状態で乾燥されるから、砂中子を塗型材溶液中に浸漬さ
せても、砂中子の表面から剥離することはない。
（実施例） 以下、本発明の一実施例を添付した図面にを参照しつ
つ説明する。
つ説明する。
まず、砂重量に対して1.8重量％のレジンを混入した
ジルコンサイド＃100からなるシェル砂を用意し、この
シェル砂によって、第１図に示すような円柱状の砂中子
１を成形する。尚、この砂中子１の直径ｄは25mm、高さ
ｈは50mmとされている。砂中子12は成形後に270℃で焼
成する。
ジルコンサイド＃100からなるシェル砂を用意し、この
シェル砂によって、第１図に示すような円柱状の砂中子
１を成形する。尚、この砂中子１の直径ｄは25mm、高さ
ｈは50mmとされている。砂中子12は成形後に270℃で焼
成する。
次に膜厚40〜50μｍの繊維質の薄膜状部材２を用意
し、これをコロイダルシリカ（200−600Åの粒径を有す
るSiO2）の水溶液中に浸漬する、薄膜状部材２としては
パルプやマニラ麻を原料とした機械すきの和紙等を用い
ることができる。そして、コロイダルシリカの水溶液か
ら取り出した薄膜部材２を、第２図のように、砂中子１
の表面に貼り付け、100℃で30分間乾燥させる。
し、これをコロイダルシリカ（200−600Åの粒径を有す
るSiO2）の水溶液中に浸漬する、薄膜状部材２としては
パルプやマニラ麻を原料とした機械すきの和紙等を用い
ることができる。そして、コロイダルシリカの水溶液か
ら取り出した薄膜部材２を、第２図のように、砂中子１
の表面に貼り付け、100℃で30分間乾燥させる。
乾燥したシェル１は、第３図に示すように、第１層形
成用の塗型材溶液３中に浸漬し、薄膜状部材２に塗型材
溶液３を十分に浸透させる。塗型材溶液３としては、下
記のような組成を有する、＃300以下の酸化物の粉末を
エチルアルコール中に溶かしたスラリー液を使用する。
成用の塗型材溶液３中に浸漬し、薄膜状部材２に塗型材
溶液３を十分に浸透させる。塗型材溶液３としては、下
記のような組成を有する、＃300以下の酸化物の粉末を
エチルアルコール中に溶かしたスラリー液を使用する。
SiO2 :55.5（重量％） Al2O3 : 2.0（同上） Fe2O3 : 4.0（同上） CaO : 0.5（同上） MgO :25.0（同上） ZrO2 : 0.5（同上） Ｃ : 6.0（同上） その他: 6.5（同上） 次に、塗型材溶液３中から取り出した砂中子１は、乾
燥工程を経た後、第４図のように、第２層形成用の塗型
材溶液４に浸漬する。塗型材溶液４としては片状黒鉛の
溶液を使用する。そして、砂中子１を塗型材溶液４から
取り出して乾燥させることにより、圧力鋳造用砂中子は
完成する。
燥工程を経た後、第４図のように、第２層形成用の塗型
材溶液４に浸漬する。塗型材溶液４としては片状黒鉛の
溶液を使用する。そして、砂中子１を塗型材溶液４から
取り出して乾燥させることにより、圧力鋳造用砂中子は
完成する。
完成した砂中子１の表面部分の断面を第５図に示す。
同図中、Ｓはシェル砂、L1は第１層、L2は第２層であ
る。
同図中、Ｓはシェル砂、L1は第１層、L2は第２層であ
る。
効果の追認試験 第７図に示すような試験装置を使用して、完成した砂
中子１の表面に加圧されたアルミ合金溶湯を接触させ、
溶湯の溶湯侵入深さａを測定した。第７図中、５は金
型、６は中子セット用フィルタ、７はシリンダ、８はプ
ランジャー、そして９はアルミ合金の溶湯である。
中子１の表面に加圧されたアルミ合金溶湯を接触させ、
溶湯の溶湯侵入深さａを測定した。第７図中、５は金
型、６は中子セット用フィルタ、７はシリンダ、８はプ
ランジャー、そして９はアルミ合金の溶湯である。
溶湯９の温度は700℃また溶湯９はJISのAC 8Aに相当
するものを使用し、そして溶湯圧力は700Kg/cm2であ
る。
するものを使用し、そして溶湯圧力は700Kg/cm2であ
る。
この試験の結果は第６図に示す通りである。従来方法
に比較すると、第１層L1が薄くても（従来法では200μ
ｍ、本実施例では100μｍ）、溶湯侵入防止効果がある
ことが確認された。これは、第１層に繊維が混入してい
るため、耐圧性が向上するためと考えられる。換言すれ
ば、本発明の方法によれば第１層が薄くてもよいから、
層圧のばらつき量の小さくなる。なお、第２層L2の厚さ
は本発明の方法も従来法も30μｍとしてある。
に比較すると、第１層L1が薄くても（従来法では200μ
ｍ、本実施例では100μｍ）、溶湯侵入防止効果がある
ことが確認された。これは、第１層に繊維が混入してい
るため、耐圧性が向上するためと考えられる。換言すれ
ば、本発明の方法によれば第１層が薄くてもよいから、
層圧のばらつき量の小さくなる。なお、第２層L2の厚さ
は本発明の方法も従来法も30μｍとしてある。
（発明の効果） 以上の実施例から明らなかように、本発明によれば容
易に砂中子表面のコーティング層を均一な厚さとするこ
とができる。また、薄膜状部材に混在する繊維質の存在
による耐圧性の向上により、より薄いコーティング層で
溶湯の差し込みを防止することができる。
易に砂中子表面のコーティング層を均一な厚さとするこ
とができる。また、薄膜状部材に混在する繊維質の存在
による耐圧性の向上により、より薄いコーティング層で
溶湯の差し込みを防止することができる。
第１図は、成形され焼成された砂中子の側面図、 第２図は、砂中子の表面に薄膜状部材を張り付けたとき
の砂中子の断面図、 第３図は、第１層形成用塗型材溶液中に砂中子を浸漬し
た状態の断面図、 第４図は、第２層形成用塗型材溶液中に砂中子を浸漬し
た状態の断面図、 第５図は、砂中子の表面にアルミ合金の溶湯が接触した
ときの拡大断面図、 第６図は、第１層の厚さと溶湯侵入深さとの関係をあら
わす線図、 第７図は、侵入深さを測定するための試験装置である。 1:砂中子 2:薄膜状部材 3:第１層形成用の塗型材溶液 4:第２層形成用の塗型材溶液 S:シェル砂 L1:第１層 L2:第２層 a:溶湯侵入深さ
の砂中子の断面図、 第３図は、第１層形成用塗型材溶液中に砂中子を浸漬し
た状態の断面図、 第４図は、第２層形成用塗型材溶液中に砂中子を浸漬し
た状態の断面図、 第５図は、砂中子の表面にアルミ合金の溶湯が接触した
ときの拡大断面図、 第６図は、第１層の厚さと溶湯侵入深さとの関係をあら
わす線図、 第７図は、侵入深さを測定するための試験装置である。 1:砂中子 2:薄膜状部材 3:第１層形成用の塗型材溶液 4:第２層形成用の塗型材溶液 S:シェル砂 L1:第１層 L2:第２層 a:溶湯侵入深さ
Claims (1)
- 【請求項１】繊維質の薄膜状部材を無機質バインダーの
水溶液中に浸漬する工程と、 砂中子の表面の全部または一部に、前記工程を経た前記
薄膜状部材を貼付する工程と、 前記砂中子に貼付した前記薄膜状部材を乾燥する工程
と、 乾燥した前記薄膜状部材を有する前記砂中子を塗型材溶
液中に浸漬する工程と、 前記塗型材溶液中から前記砂中子を取り出し、乾燥する
工程と、 を有することを特徴とする圧力鋳造用砂中子の製造方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7134288A JP2643263B2 (ja) | 1988-03-25 | 1988-03-25 | 圧力鋳造用砂中子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7134288A JP2643263B2 (ja) | 1988-03-25 | 1988-03-25 | 圧力鋳造用砂中子の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01245944A JPH01245944A (ja) | 1989-10-02 |
| JP2643263B2 true JP2643263B2 (ja) | 1997-08-20 |
Family
ID=13457730
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7134288A Expired - Lifetime JP2643263B2 (ja) | 1988-03-25 | 1988-03-25 | 圧力鋳造用砂中子の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2643263B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN112846143B (zh) * | 2020-12-31 | 2022-05-13 | 厦门市佳嘉达机械有限公司 | 一种高强韧可压铸砂芯及其制备方法及压铸件的成型工艺 |
-
1988
- 1988-03-25 JP JP7134288A patent/JP2643263B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH01245944A (ja) | 1989-10-02 |
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