JPH02280944A

JPH02280944A - 圧力鋳造用砂中子およびその製造方法

Info

Publication number: JPH02280944A
Application number: JP10016089A
Authority: JP
Inventors: Nobuo Yoshitoshi; 信雄吉年; Koji Kato; 加藤　幸二
Original assignee: Toyota Motor Corp
Current assignee: Toyota Motor Corp
Priority date: 1989-04-21
Filing date: 1989-04-21
Publication date: 1990-11-16

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野］本発明は、圧力鋳造用砂中子に関し、とくに中子に塗型
剤を塗布づる砂中子およびその製造方法（関する。

［従来の技術］溶湯金属を高速で鋳型内に圧入して鋳物をつくる圧力鋳
造は、溶湯が高圧力で精密な鋳型内に圧入されるので、
複雑な形状をした製品も容易にでき、寸法精度の高い製
品が得られる。この方法では、鋳物の内面中空部をつく
る場合は、鋳型の中に砂中子がセットされる。この場合
、鋳造圧力によって砂中子の破損や砂中子内への溶湯の
差し込み等の欠陥が発生するのを防止するため、砂中子
は表面に塗型剤が塗布されたちのが用いられる。

これに関連する先行技術として、たとえば、圧力鋳造用
砂中子の製造方法（特開昭５８−１２８２４５号公報）
が知られている。この方法では、まず珪砂等の骨材とフ
ェノール樹脂等の有機バインダーを用いて砂中子が造型
され、つぎに砂中子の表面にシリカフラワー等の粉末状
耐火物とコロイダルシリカ混合物の水性スラリーが塗布
される。

そして、これを乾燥させて第１のコーティング層が形成
される。しかし、この状態では砂中子表面に、まだ微細
なりラックや空孔が存在するので、ざらに第１のコーテ
ィング層の上に合成雲母水溶液を塗布し、第２のコーテ
ィング層が形成される。

したがって、コーティング層を２層にすることによりク
ラックや空孔が完全に被覆され、溶湯が中子内に差込む
ことが防止されるとともに、中子の耐斤性が高められる
。また、合成雲母は水と接触して流動性を示すので、鋳
造後に中子を崩壊して０落し後、鋳物に付着した第２の
コーティング層は容易に除去される。

このように、圧力鋳造用中子は、溶湯圧力に」−分耐え
ることができ、しかも崩壊性が良好なものが要求される
。

なお、砂中子の表面を複数のコーティング層で覆う方法
は、この他に特開昭６３−４０６３８号公報および特開
昭６３−１９９０４３号公報が知られている。

［発明が解決しようとする課題］しかしながら、上記特開昭５８−１２５２４５号公報に
開示されている方法の場合は、下記のような問題が存在
することが推測される。これは開示された技術を基に行
なわれた確認実験の結果から判明したものである。

Ｋ）塗型の第１層ｌ］は塗型層が薄くむらが生じる。

エサ型の第１層目の強度が低い。

Ｉ／〜　塗型の第２層目は乾燥後に簡単に剥離し、塗型
が不安定である。

ロ　ダイカスト鋳込試験後、中子砂と塗型の除去を行な
った結果では、塗型の第２層目に混入される雲母の有無
に顕箸な差異がなく、鋳肌の品質を高める雲母の効果が
不明である。

上記の（イ）〜口は、スラリーの材料に起因しており、
とくにン９の問題は第２層目を形成するスラリーにバイ
ンダーが入っていないためと考えられる。

本発明は、上記の点に着目し、溶湯圧力に十分に耐える
ことができ、とくに鋳肌の品質を高めることが可能な圧
力鋳造用砂中子およびその製造方法を提供することを目
的とする。

［課題を解決するための手段］この目的に沿う本発明に係る斤ツノ鋳造用砂中子は、有
機バインダーを用いて造型された砂中子の表面に、オリ
ビン粉末とリン状黒鉛粉末とバインダーとが混入される
第１のコーティング層を形成し、該第１のコーティング
層の上にバーミキュライト粉末とバインダーとが混入さ
れる第２のコーティング層を形成したものから成る。

また、この圧力鋳造用砂中子の製造方法は、オリビン粉
末およびリン状黒鉛粉末とからなる骨材とビンゾールか
らなるバインダーが混入されたメタノール溶液とを混合
してスラリーを生成し、該スラリーを有機バインダーを
用いて造型された砂中子表面に塗布し、その後、乾燥工
程を経ることにより前記砂中子の表面に第１のコーティ
ング層を形成し、つぎに、バーミキュライト粉末からな
る骨材と、コロイダルシリカとフェノール樹脂と浸透剤
とからなるバインダーが混入された水溶液とを混合して
生成されたスラリーを前記第１のコーティング層の上に
塗布し、モの後、乾燥■稈を経ることにより第１のコー
ティング層の土に第２のコーティング層を形成する方法
から成る。

［作　　用］このような圧力＆Ｓ３ｎ用砂中子においては、第１のコ
ーティングＮは、オリビン粉末とリン状黒鉛粉末の両骨
材とバインダーとしてのビンゾールとが混入されたスラ
リーを用いて形成されるので、抗折力が高められ、ｖｉ
造圧力による砂中子の破損や溶湯の差し込みが解消され
る。

また、第２のコーティング層は、バーミキュライト粉末
の骨材とバインダーとしてのコロイダルシリカ、フェノ
ール樹脂、浸透剤が混入されたスラリーを用いて形成さ
れるので、結合力が高められ第１のコーティング層から
容易に剥離することがなくなる。したがって、第２のコ
ーティング層によって第１のコーティング層の空孔を確
実に被田することができ、鋳肌の品質の向上がはかれる
。

［実施例］以下に、本発明に係る圧力鋳造用砂中子およびその製造
方法の望ましい実施例を、図面を参照して説明する。

第１図および第２図は、圧力鋳造用砂中子を示している
。図中、１は砂中子を示しており、この砂中子１は珪砂
を有機バインダーを用いて造型したものである。有機バ
インダーとしては種々のものが挙げられるが、本発明に
おいてはとくにその種類には限定されることはない。砂
中子１は棒状に形成されており、両端部のみが中央部よ
りも若干径が大となっている。

砂中子１の両端を除く部分の表面には、オリビン粉末と
リン状黒鉛粉末とバインダーとが混入された第１のコー
ティング層２が形成されている。

第１のコーティング層２の上には、バーミキ１ライト粉
末とバインダーとが混入される第２のコーティング層３
が形成されている。この第１のコーティング層２および
第２のコーティング層３の形成方法は後述する。

つぎに、上記圧力鋳造用砂中子の製造方法について説明
する。

まず、骨材としてＪＩＳ７号相当の珪砂を、有機バイン
ダー−としての熱硬化性のフェノールレジン３．０部、
潤滑剤としてステアリン酸カルシウム０．１部の配合か
らなるシェル砂を用いて重量的３００　ｇの鋳造用砂中
子１を造型した。砂中子１の造型条件は、金型温度２５
０℃、焼成時間１２０秒、吹込圧力４ＫＩ／ｃｔｘ”で
ある。上記の砂中子１の仕様は単なる一例であり、有機
バインダー−を用いて造形された砂中子であれば、とく
にその仕様に限定されない。

つぎに、第１のコーティング層用として表−１に示すよ
うにスラリーを調整した。表−１の上段は、第１のコー
ティング層を形成するために用いられるスラリーの材料
を示しており、下段は上述した従来技術（特開昭５８−
１２８２４５号公報）で用いられたスラリーの材料を示
している。

表−１に示すように、膏剤としてオリビン粉末８０％と
リン状黒鉛粉末を２０％を各々３５０メツシユ以下にし
たものを混合した。そして、溶剤としてのメタノールと
バインダーとしてのビンゾールとを使用し、重量比にお
いて膏剤７６％、溶剤（メタノール）２４％、バインダ
ー８．１％にて混合して、ポーメトが２０［Ｂｅｌの名
ラリ−を調整した。

その後、調整されたスラリー中に砂中子１を５秒間浸漬
した後、乾燥工程としての１００℃の乾燥炉で１時間乾
燥焼成し、０．２〜０．３１ｎ１１１の層厚の第１コー
ティング層を形成した。

表−２は、第１のコーティング層に使用したスラリー中
の膏剤分中の組成を示している。

表−２次に、第２のコーティング層用として表−３に示すよう
にスラリーを調整した。表−３の上段は、第２のコーテ
ィング層を形成するために用いられるスラリーの材料を
示しており、下段は前述と同様に従来技術（特開昭５８
−１２８２４５号公報）で用いられたスラリー材料を示
している。

（％は重量割合を示す）表−１に示すように、膏剤としてバーミキュライト粉未
使用し、これを溶剤としての水とバインダー−としての
コロイダルシリカ（１０％）、フェノール樹脂（２％）
、溶剤８０％、バインダー１２．１％にて混合して、ポ
ーメトが２０［３ｅ−］のスラリーを調整した。

その後、表−３のスラリー中に、第１のコーティング層
２．が形成された砂中子１を５秒〜１０秒間浸漬した復
、乾燥工程としての１２０’Ｃの乾燥炉で１時間乾燥焼
成し、０．２〜０．３ｍの層厚の第２のコーディング巴
３を形成した。表−４は、第２のコーティング層に使用
したスラリー中の膏剤分中の組成を示している。

表−４（％は重量割合を示す）以上の如くして得られた砂中子１を図示されない金型に
セットし、アルミニウム合金（ＡＤ０１２相当〉溶Ｎを
、鋳造圧力５７０　Ｋｌ／ｃｍ”　、’ｆＡ口速瓜０．
５ｍ／Ｓｅｃ　、注Ｗｇ度７８０℃の条件上で金型内に
注湯し、ダイカスト鋳造を行なった。そして、この鋳造
後、４９０℃の炉中で３時間砂焼きを行ない、通常のノ
ックアラＩ・マシンで中子の砂漠しを行なった。

その結果、砂中子１の中子折れ及び中子変形は発見でき
ず、かつ中子砂は１００％落ちていた。ぞの侵、サンド
ショツトブラストで、鋳物の表面に残存するコーティン
グ層の除去を行なった結果、鋳肌の優れた（鋳肌の表面
粗さ２０〜３０ｕＲＺ）粗材を得た。

なお、実験の結果、本発明の砂中子は、従来の砂中子に
比べて第１のコーティング層の強度が高く、かつ第２の
コーティング層が剥離しにくいことが判明した。ざらに
、崩壊性についてはほぼ従来と同様の結果が得られた。

［発明の効采］以上説明したように、本発明に係る圧力鋳造用砂中子お
よびその製造方法によるときは、第１のコーティング層
を、オリビン粉末とリン状黒鉛粉末の両骨材とバインダ
ーとしてのビンゾールとが混入されたスラリーを用いて
形成したので、溶湯圧力に対する抗折力が高められ、砂
中子の破損や溶湯の差し込みが解消される。

また、第２のコーティング層を、バーミキュライト粉末
の骨材とバインダーとしてのコロイダルシリカ、フェノ
ール樹脂、浸透剤とが混入されたスラリーを用いて形成
したので、第２のコーティング層が第１のコーティング
層から容易に剥離することがなくなり、本来機能を発揮
することができる。そのため、第１のコーティング層の
空孔は第２のコーティング層によって確実に被覆され、
鋳肌の品質を向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例に係る圧力鋳造用砂中子の断
面図、第２図は第１図の■−■線に沿う断面図、である。１・・・・・・砂中子２・・・・・・第１のコーティング層３・・・・・・第２のコーティング層

Claims

【特許請求の範囲】１、有機バインダーを用いて造型された砂中子の表面に
、オリビン粉末とリン状黒鉛粉末とバインダーとが混入
される第１のコーティング層を形成し、該第１のコーテ
ィング層の上にバーミキュライト粉末とバインダーとが
混入される第２のコーティング層を形成したことを特徴
とする圧力鋳造用砂中子。２、オリビン粉末およびリン状黒鉛粉末とからなる骨材
とビンゾールからなるバインダーが混入されたメタノー
ル溶液とを混合してスラリーを生成し、該スラリーを有
機バインダーを用いて造型された砂中子の表面に塗布し
、その後、乾燥工程を経ることにより前記砂中子の表面
に第１のコーティング層を形成し、つぎに、バーミキュ
ライト粉末からなる骨材と、コロイダルシリカとフェノ
ール樹脂と浸透剤とからなるバインダーが混入された水
溶液とを混合して生成されたスラリーを前記第１のコー
ティング層の上に塗布し、その後、乾燥工程を経ること
により第１のコーティング層の上に第２のコーティング
層を形成することを特徴とする圧力鋳造用砂中子の製造
方法。