JP2641929B2 - 穴あけ・たがね工具用工具ホルダー及び工具 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （発明の属する技術分野） 本発明は穴あけ・たがね工具用工具ホルダー及び工具
に関するもので、工具ホルダーは受容スリーブを備え、
この受容スリーブは工具の装入の方向に少なくとも部分
的に円錐形に縮小する受容開口を有し、この受容開口は
工具の装入シャフトの受容に適合し、更に工具ホルダー
はピンを備え、このピンは弾性力によりほぼ半径方向に
受容開口に装入されてこの受容開口の接線方向に存在
し、受容開口には軸に平行な係合縁部が設けてあって、
この係合縁部は前記ピンに適合する凹部を有する装入シ
ャフトの溝と係合し、ピンを受容開口から外すために、
受容スリーブに対して相対的に前記装入の方向に軸方向
に限定的に動くことの出来る操作スリーブが備えてあ
る。

（従来の技術） DE−A1−34 34 076から既知の工具ホルダーは穴明け
作業において中心の正確な案内と装入工具の確実な軸方
向の保持を保証する。穴を明けている間に、横の案内が
ないので大きな横力が発生する。そのため、工具が抜け
出るのを避けることが出来ない。

（発明が解決しようとする課題） 本発明の目的は冒頭で定義した種類で次のような工具
ホルダー及び工具を提供することである。それは、大き
な横力が発生した場合でも、中心の正確な案内と共に工
具の確実な保持が保証されるものである。

（課題を解決するための手段） この目的は本発明により操作スリーブと工具とが相互
に協働する結合手段を有することで達成されている。

ピンにより受容スリーブに保持された工具は受容開口
と装入シャフトの円錐形輪郭により軸方向の保持がなさ
れていて、操作スリーブの結合手段により確実に把持さ
れる。

工具が装入されている工具ホルダーは横力と共に振動
がある作業では故障する。そのため、結合手段が解離し
ないように安全装置素子が設けてある。安全装置素子と
しては例えば、クランプカラー、ノッチ、歪みボルトが
適している。

工具ホルダーの結合手段は好適には操作スリーブの内
側ねじ山と、それに対応する工具側の装入シャフトに設
けた外側ねじ山とからなる。

工具ホルダーに設けてある内側ねじ山と工具に設けて
ある外側ねじ山により創成されたねじ結合の働きの結
果、補助工具なしに装入シャフトを受容スリーブに十分
強固に保持することが出来る。ねじを締める操作に必要
なトルクを手で容易にかけることができるように、縁取
り又はギサギザが操作スリーブに付けてある。張力は操
作スリーブを工具にねじ入れることにより発生する。こ
の場合、操作スリーブは工具の装入方向とは反対の方向
に受容スリーブにある止め手段により軸方向で支えられ
る。

本発明を示した図面に基いて、本発明を以下により詳
細に説明する。

（発明の実施の形態） 工具ホルダー１は受容スリーブ２を備え、受容スリー
ブには部分的に円錐形の受容開口2aが設けてある。受容
開口2aが縮小する方向で、基本的には円筒形の孔2bが同
軸で接続している。穴あけ−又はたがね工具の回転軸端
部と結合して回転を止めるために、孔2bの壁には、楔形
の波形噛合部2cが設けてある。受容スリーブ２に取り付
けてある締めねじ３により工具ホルダー１は回転軸端部
に軸方向に固定される。受容開口2aのところには、リン
グ４が緊密に螺合している。このリングには、歯型によ
り構成されて受容開口2aの内側に突出している係合縁部
4aが形設されている。

受容開口2aには、相互に直径に関し対向して位置し、
受容スリーブ２の軸に斜めに延在する横スリット2dが存
在する。各横スリット2dにはピン５がスリット底部に沿
って受容開口2aに対し接線方向に位置調整出来るように
配設してある。ピン５の両端は、第２図に示すように、
横スリット2dが存在する受容スリーブ２の部分の外形よ
り大きい。

閉鎖円輪状板６がピン５の両端部で軸方向に支えられ
ていて、受容スリーブ２に対し同中心で移動できるよう
に配設されている。閉鎖円輪状板６は圧縮ばね７により
荷重がかけてある。この場合、止めリング８は支持板の
働きをする。止めリング８は保持リング９により受容ス
リーブ２に対し軸方向で適所に保持される。受容スリー
ブ２には保持リング９に支えられる背止めリング11があ
る。

受容スリーブ２の外側にはこれと同中心で、操作スリ
ーブ12が配設されていて、移動でき、かつ捩ることがで
きるようになっている。支持リング13が操作スリーブ12
に緊密に保持されて、止めリング８の軸方向投影範囲内
に入り込むよう突出しており、操作スリーブ12の移動の
行程の限界を定める働きをする。操作スリーブ12には肩
部12aがあって、それはピン５を支えている。そこで、
第１図に示すように、ピン５が受容開口2aの内径側面か
ら外れることが可能となる。圧縮ばね７の力に抗して閉
鎖円輪状板６が動くとピン５が外れる。操作スリーブ12
には安全装置素子14が弾性リングの形状で取り付けられ
ていて、それは受容スリーブ２で支えられる。操作スリ
ーブ12にはその端部の内側に内側ねじ山12bが設けてあ
る。

第３図に示すように、工具16は、切断部を備える基本
的には中空円筒形母体16aと装入シャフト16bとを有す
る。装入シャフト16bは部分的に円錐形に構成されてい
て、周囲を巡る環状切り込みの形状の凹部16cを有す
る。装入シャフト16bの中間部には溝16dを形成するため
多数の歯型輪郭が設けてあって、装入シャフト16aには
外側ねじ山16eが設けてある。

工具16の装入シャフト16bが受容スリーブ２の受容開
口2aに軸方向に差し込まれる。装入シャフト16bの円錐
形外形輪郭は受容開口2aの円錐形輪郭と接触し、係合縁
部4aは溝16dに係合する。工具ホルダー１に装入された
工具16は、ピン５が凹部16cに差し込まれることにより
掛止される。操作スリーブ12の位置を工具16の装入の方
向とは反対に移動すると、ばね荷重がかかっている閉鎖
円輪状板６はピン５を凹部16cに差し込む。操作スリー
ブ12の内側ねじ山12bは工具側の対応する外側ねじ山16e
に乗り上げる。操作スリーブ12を工具16に螺合すること
により、装入シャフト16bの円錐形輪郭は受容開口2aの
円錐形輪郭に支えられる。第３図に示すように、張力が
かかると、支持リング13は止めリング８上に位置する。
安全装置素子14は操作スリーブ12が自然に逆に回るのを
防止して工具16が解離するのを阻止する。

【図面の簡単な説明】

第１図は工具ホルダーの部分的縦断面図、 第２図は第１図の切断線II−IIにおける工具ホルダーの
断面図、 第３図は工具が装着されている第１図の工具ホルダーを
示す。 １……工具ホルダー、２……受容スリーブ 2a……受容開口、2b……円筒形の孔 2c……波形噛合部、2d……横スリット ３……締めねじ、４……リング 4a……係合縁部、５……ピン ６……閉鎖円輪状板、７……圧縮ばね ８……止めリング、９……保持リング 11……背止めリング、12……操作スリーブ 12a……肩部、12b……内側ねじ山 13……支持リング、14……安全装置素子 16……工具、16a……中空円筒形母体 16b……装入シャフト、16c……凹部 16d……溝、16e……外側ねじ山

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−71935（ＪＰ，Ａ)

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】工具ホルダー（１）は受容スリーブ（２）
   を具え、この受容スリーブは工具（16）の装入の方向に
   少なくとも部分的に円錐形に縮小する受容開口（2a）を
   有し、この受容開口は工具（16）の装入シャフト（16
   a）の受容に適合し、更に前記工具ホルダーはピン
   （５）を備え、このピンは弾性力によりほぼ半径方向に
   前記受容開口（2a）に装入されてこの受容開口の接線方
   向に存在し、前記受容開口（2a）には軸に平行な係合縁
   部（4a）が設けてあって、この係合縁部は、前記ピン
   （５）に適合する凹部（16c）を有する前記装入シャフ
   ト（16b）の溝と係合し、前記ピン（５）を前記受容開
   口（2a）から外すために、前記受容スリーブ（２）に対
   し相対的に前記装入の方向に軸方向に限定的に動くこと
   の出来る操作スリーブ（12）が備えてある、穴あけ・た
   がね工具用工具ホルダー（１）及び工具（16）におい
   て、前記操作スリーブ（12）と前記工具（16）とが相互
   に協働する結合手段（12b,16e）を有することを特徴と
   する穴あけ・たがね工具用工具ホルダー及び工具。
2. 【請求項２】前記結合手段（12b,16e）が解離しないよ
   うに働く安全装置素子（14）が備えてあることを特徴と
   する請求項１に記載の工具ホルダー及び工具。
3. 【請求項３】前記結合手段は前記操作スリーブ（12）に
   ある内側ねじ山（12b）と、前記装入シャフト（16b）に
   ある外側ねじ山（16e）とからなることを特徴とする請
   求項１又は２に記載の工具ホルダー及び工具。