JP2641419B2 - 直結クラツチ附流体継手の流体制御回路 - Google Patents

直結クラツチ附流体継手の流体制御回路

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JP2641419B2
JP2641419B2 JP13858983A JP13858983A JP2641419B2 JP 2641419 B2 JP2641419 B2 JP 2641419B2 JP 13858983 A JP13858983 A JP 13858983A JP 13858983 A JP13858983 A JP 13858983A JP 2641419 B2 JP2641419 B2 JP 2641419B2
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H61/00Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing
    • F16H61/14Control of torque converter lock-up clutches
    • F16H61/143Control of torque converter lock-up clutches using electric control means

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は流体継手の制御回路に係り、殊に歯車装置と
連結され変速機を構成する流体継手において、特に入力
要素と出力要素とを適宜断続すべく配設された所謂直結
クラツチを有する流体継手の流体制御回路に関するもの
である。
直結クラツチを内部に組込んだ流体継手としては、入
力要素となるポンプ羽根車を駆動する殻体に摩擦係合面
を形成して、此の面に係合し得る摩擦面を備え且つ出力
要素となるタービン羽根車に連繋されたピストンを設
け、ポンプ羽根車とタービン羽根車との間で能源(エネ
ルギー)流体が作働する動力室内へ、作働流体を供給す
る経路を反転させることにより、ピストンの係脱作動を
行う方式(例えば、1966年5月24日附で特許された亜米
利加合衆国特許第3,252,352号にて提案された如き流体
伝動装置)が良く知られている。
一般に、流体継手内へ供給する作働流体の押込圧は、
羽根車の回転時のキヤビテーシヨンの発生が起きないよ
うな圧に設定されている。通常作働流体は、導入流路か
ら流体継手内へ供給され動圧能源(エネルギー)流体と
して動力室内で作働するとともに、流体継手の作動時に
発生する熱を外部に運び出す所謂冷却流体としても働く
よう導出流路から熱交換器であるクーラへ送出され、更
に、クーラにて冷やされた流体は適宜の潤滑必要部分
(例えば、流体継手に連結された変速機の歯車部分、軸
受部分、摩擦係合装置の摩擦面などの潤滑必要部分)へ
導かれ所謂潤滑流体としても用いられる。
このような各種の条件をもとに作働流体の押込圧は、
一般に1.5kg/cm2〜5.0kg/cm2に設定されている。このよ
うな流体継手内へ供給される流体の圧の設定は一般に導
出流路に附設された調整弁によつてなされる。従つて、
流体継手が回転することによつて生ずる圧を除いた流体
継手内の圧、所謂内圧は略上記した値になっている。
而して、前述した如き直結クラツチを内部に組込んだ
流体継手にあっては、流体継手内へ供給する作働流体の
方向を切換えねばならず、上記した流体の各種の条件を
考慮したばあい、単に導入流路と導出流路とを切換える
だけでは済まず、潤滑用の流量を適宜に制御する装置或
いは熱交換器への流体の流量を適宜に制御する別の装置
等を附設せねばならず、制御回路の構成が複雑となり好
ましくない。
一方、流体継手内へ供給する作働流体の方向を切換え
ずに直結クラツチの係合・非係合を制御する、直結クラ
ツチを内部に組込んだ流体継手(例えば、1967年8月29
日附で特許された亜米利加合衆国特許第3,338,358号に
て提案された如き、流体作動式直結クラツチ附トルクコ
ンバータ)がある。
このような流体継手によれば、入力要素となるポンプ
羽根車と出力要素となるタービン羽根車間の伝動作用を
行う動力室から分離して作動室が形成されており、この
作動室と動力室との間の圧力差により押圧変位されるピ
ストン部材を設け、このピストン部材により入力要素と
出力要素とを適宜断続すべく配設されたクラツチ部材を
係合或いは非係合するようにしたものであり、流体継手
の動力室へ導入され動圧能源流体として作働し且つ冷却
流体としての働きをし更に潤滑流体としても用いられる
流体の供給回路と、流体継手の作動室に供給されピスト
ン部材に作用する流体の供給回路とが別々になつている
ため、前述した如き不都合はないものである。
このような流体継手によれば、作動室と動力室との間
の圧力差が小さいとクラツチ部材を係合或いは非係合す
るためのピストン部材の作動が遅れがちとなり、例え
ば、加速性能が低下したり変速機の変速性能が低下した
り、直結クラツチの係合或いは非係合の機会が変わり
(早すぎたり遅すぎたりして)作動が円滑に行われなく
なり、運転者に不快感を与えること等が屡々生ずる。
又、流体継手の共通化を勘案して大きな動力のものに
も同じ大きさの流体継手(ポンプ羽根車及びタービン羽
根車の内の少なくとも何れか一方の羽根角度のみを変え
る程度の変更は通常行う)を適用した場合、直結クラツ
チの係合力も大きくせねばならない。直結クラツチの係
合力を大きくしようとした場合ピストン部材の受圧面積
を増やせばよいが、半径方向に制限がある場合には面積
を増やすことは困難である。クラツチの係合力を大きく
するには、ピストン部材が作用する流体の圧力を高くし
てもよいことから、ピストン部材が作用する作動室と動
力室との間の圧力差を大きくする方法を採ればよいが、
作動室に供給する流体の圧力を高くするには限度があ
る。
従つて、作動室と動力室との間の圧力差を大きくする
ためには、入力要素となるポンプ羽根車と出力要素とな
るタービン羽根車間の伝動作用を行う動力室へ供給する
作働流体の圧力を低くする必要がある。
然し乍ら、この作働流体の圧力、即ち押込圧は、流体
継手内での発熱の冷却或いは適宜の潤滑必要部分(例え
ば、流体継手に連結された変速機の歯車部分、軸受部
分、摩擦係合装置の摩擦面などの潤滑必要部分)の潤滑
等に関与すものであり、押込圧を低くして圧力差を大き
くして前述した点を解消しようとすると、これらの各作
用に支障を来し好ましくない。
本発明は、以上の点に鑑みなされたものであり、先
ず、流体継手の作動室に供給されピストン部材に作用す
る流体の供給流量或いは供給圧力をあげることなく作動
室と動力室との間の圧力差を大きくし、クラツチ部材を
係合或いは非係合するためのピストン部材の作動の遅れ
を解消した直結クラツチ附流体継手の流体制御回路を供
給するものであり、又、作働流体の果たす冷却作用或い
は潤滑作用を疎外することなく、流体継手の動力室内の
作働流体の圧力を低くし、所謂流体継手の内圧を下げ流
体継手内の作動室と動力室との間の圧力差を大きくし、
直結クラツチの係合力を大きくした直結クラツチ附流体
継手の流体制御回路を提供するものである。
本発明は、特に、直結クラツチを係合作動させるべく
作動室へ流体を給出したことに応答して作動室と動力室
との間の圧力差を大きくしたものであり、より詳しく
は、エンジンの出力軸に連結された入力要素と、歯車装
置の入力軸に連結された出力要素と、ワンウエイブレー
キを介して支持されるステータホイールと、作働流体が
導かれ該作働流体を介して前記入力要素と前記出力要素
間の伝達作用を行う動力室と、入力要素と出力要素とを
適宜断続すべく配設されたクラツチ部材と、前記動力室
から分離されて形成された作動室と、該作動室と前記動
力室との間の圧力差により押圧変位され前記クラツチ部
材を係合或いは非係合するピストン部材を具備した流体
継手、該流体継手の前記動力室内へ作働流体を供給する
ために用意された該流体圧力源からの作働流体を前記動
力室内へ導く導入流路と、前記動力室内への作働流体を
導出して適宜の流体必要部材へ導く導出流路と、前記作
動室へ適宜流体を供給し或は排出ならしめる弁を介して
前記ピストンを作動させて、前記クラッチ部材の断続を
制御する直結クラッチ制御装置と、前記導入流路に配設
されるとともに前記直結クラッチ制御装置が前記作動室
へ流体を供給したことに応答して前記流体圧力源から前
記動力室内への前記作働流体の供給圧を低下させて、前
記動力室内の作働流体を強制的に排出することなく略満
たした状態で前記動力室内の内圧を低下させて前記作動
室と前記動力室との間の圧力差を大きくさせる制御弁
と、を備えてなる直結クラツチ附流体継手の流体制御回
路である。
以下、本発明を図面に基づき実施例について説明す
る。先ず、第1A図により本発明が適用される直結クラツ
チ附流体継手を有する変速機の一例を説明する。流体継
手の一つであるトルクコンバータ10は一般に周知の3要
素1段2相式のものであり、機関であるエンジンの出力
軸に連結されるポンプインペラ(ポンプ羽根車)12と歯
車装置20の入力軸13に連結されるタービンランナ(ター
ビン羽根車)14及びケース15にワンウエイブレーキ16を
介して支持されるステータホイール17とから成つてい
る。又、このトルクコンバータ10にはポンプインペラ12
とタービンランナ14、即ちエンジン出力軸11と変速機20
の入力軸13とを直結にする直結クラツチ(ロツクアツプ
クラツチ)が設けられている。
入力軸13の後方には変速機20の出力軸19が同芯的に配
設されており、これら両軸の間には夫々太陽歯車(21s,
22s,23s),輪環内接歯車(21r,22r,23r)及び該両歯車
間の噛合連動関係を継成する遊星子歯車(21p・21p,22
p,23p)を回転自在に支持する支持腕部材(21c,22c,23
c)を備えた3組の遊星歯車機構21,22,23が順次配設さ
れている。第1の遊星歯車機構21の太陽歯車21sと第2
の遊星歯車機構22の輪環内接歯車22rと第3の遊星歯車
機構23の太陽歯車23sとが駆動的に連結されており、こ
れらを入力軸13に対し係合または解放し得る第1クラツ
チC1が配設されている。又、第1の遊星歯車機構21の支
持腕部材21cと第2の遊星歯車機構22の太陽歯車22sとが
駆動的に連結されており、これら連結体を入力軸13に対
し係合または解放し得る第2クラツチC2が入力軸側に配
設されている。又、第2クラツチC2の外周部にはこれら
連結体をケース15に固締し得る第3ブレーキB3が配設さ
れている。第1の遊星歯車機構21の輪環内接歯車21rと
第3の遊星歯車機構23の輪環内接歯車23rとは夫々第2
ブレーキB2及び第1ブレーキB1により各々ケース15に固
締されうる。第2の遊星歯車機構22の支持腕部材22cと
第3の遊星歯車機構23の支持腕部材23cとは互いに駆動
的に連結され且つ出力軸19に駆動的に連結されている。
此のような構成の動力列において、第1クラツチC1と
第1ブレーキB1とを係合させると前進第1速が完成し、
第1クラツチC1と第2ブレーキB2とを係合させると前進
第2速が完成し、第1クラツチC1と第3ブレーキB3とを
係合させると前進第3速が完成し、第1クラツチC1と第
2クラツチC2とを係合させると前進第4速(直結駆動)
が完成し、第2クラツチC2と第1ブレーキB1とを係合さ
せると後進駆動が完成するようになつている。この関係
を表にまとめると第1表の如くなる。
而して、これらのクラツチ及びブレーキが複数の摩擦
係合装置を呈している。
次に本発明に従つた制御回路について第1B図乃至第1E
図を参照して説明すると、制御回路は流体圧力源を呈す
るオイルポンプ30,調圧弁(レギユレータバルブ)40,安
全弁50(セーフテイバルブ)、流体圧力源からの流体を
複数の摩擦係合装置に適宜切換えて供給する切換弁であ
るマニユアルバルブ60、スロツトルバルブ70,スロツト
ルモジユレータバルブ80,切換弁60と複数の摩擦係合装
置の前進態様時に適用される複数の摩擦係合装置とを結
ぶ流路中に配設されており変速信号に応動して当該複数
の摩擦係合装置への流体の給排を制御する複数の変速弁
となる12シフトバルブ110,23シフトバルブ120.3
4シフトバルブ130、複数の変速弁110,120,130の夫々
へ変速信号を出力する第1信号弁210,第2信号弁220、
複数の摩擦係合装置C1,C2,B1,B2,B3へ供給する流体の圧
力を夫々調整する調整弁(トリマーバルブ)310,320,33
0,340,350、直結クラツチ18を係合操作し得る制御系400
を構成する直結クラツチ制御弁410,トルクコンバータへ
の油圧を制御するトルクコンバータ制御弁420,潤滑流路
を制御する潤滑制御弁430から成つている。
主に第1E図を参照して以下説明する。ポンプ30は直接
エンジン出力軸11からポンプインペラ13を介して駆動さ
れ、これによりポンプ30はオイルタンク31から濾過器32
及び吸入流路33を経て流体を吸入し吐出流路34へ吐出す
る。流路35は調整弁40に連通しており、複数の摩擦係合
装置C1,C2,B1,B2,B3を係合させ変速機20に所定の動力列
を保証するライン圧流路である。
調整弁40はライン圧流路35内の流体圧を調圧するため
に働くものであり、バルブボデイ41内の弁孔に嵌合する
同径のランド42a,42b,42cを有するバルブ42と、該バル
ブを図の下方に押圧するスプリング43と、該スプリング
43を保持するとともに図の上下方向に可動で且つバルブ
ボデイ41内の弁孔に嵌入固定されたバルブスリーブ44に
嵌合されたランド45aを伴い(別体,一体何れでもよ
い)スプリング43の受座を呈する座部45b,案内軸部45c
を有するスプリングリテーナ45と、バルブボデイ41内の
弁孔に嵌入固定されたバルブスリーブ46に嵌合され異な
る径のランド47a,47bを有するプランジヤ47とが含まれ
ている。バルブボデイ41はポート41a,41b,41c,41d,41e,
41f,41g,41h,41kを有する。ポート41fは排出ポートであ
り、流路36により吸入流路33に連通されている。ポート
41b,41cはオイルタンク31に連通する排出ポートであ
る。ポート41aは、バルブスリーブ44の油室44a内に連通
するポートである。ポート41dは、その途中に絞り48を
有する流路37によりトルクコンバータ10に連通され、ト
ルクコンバータ10に潤滑油を供給する。ポート41eには
吐出流路34とライン圧流路35とが連通されている。ポー
ト41gはバルブ42とプランジヤ47との間の室に連通する
ポート、又ポート41kはプランジヤ47の端部が露呈する
室に連通するポートである。ポート41hは絞り49を介し
て分岐流路35aによりライン圧油路35に連通されてい
る。
マニユアルバルブ60は、ポート61a,61b,61c,61d,61e,
61f,61g,61hを有するバルブボデイ61と該バルブボデイ
に形成された弁孔内に密封的に摺動可能に嵌入される同
径のランド62a,62bと操作杆に連繋される環状溝部62cを
有するバルブ62を含む。ポート61bは前述のライン圧油
路35に分岐油路35cを介して連通されておりライン圧が
導かれている。ポート61aは流路63により34シフト
バルブ130の入力ポート131dに連通されている。ポート6
1cは流路64によりレギユレータバルブ40のポート41Kに
連通されており、適宜必要に応じて64aが介在される。
ポート61dは流路65により第1クラツチC1に連通される
とともに第1クラツチC1用の調整弁350のポート351a及
びポート351dに連通されており、又、12シフトバル
ブ110の入力ポート111eに連通されており、更に、第2
信号弁220の電磁弁SOL2,入力ポート221eに連通されてい
る。ポート61dはまた流路66(流路65から分岐した流路
でも良い。)によりスロツトルバルブ70の入力ポート71
dに連通されるとともにスロツトルモジユレータバルブ8
0の入力ポート71dに連通されている。ポート61eは流路6
7により34シフトバルブ130の制御ポート131bに連通
されている。ポート61fは流路68により23シフ ト弁120の制御ポート121bに連通されている。ポート61g
は流路69により12シフトバルブ110の制御ポート111
kに連通されている。而して、バルブ62の操作位置と各
ポートに連通した流路に給出されるライン圧の関係を示
すと第2表の如くなる。尚、第2表に於て、○印はライ
ン圧が給出されている状態を示す。
スロツトルバルブ70は、ポート61a乃至61fを有するボ
デイ71と、該ボデイ71に形成された弁孔内に密封的に摺
動可能に嵌入された同径のランド72a,72bおよびこれら
のランドより小径で同様に弁孔に嵌入されたランド72b
を有するバルブ72と、エンジンの出力を代表する信号の
一つであるスロツトル開度変化に応じて連動するよう連
繋されボデイ71の弁孔内に摺動可能に嵌入されたプラグ
73と、該プラグ73とバルブ72との間に弾装されたスプリ
ング74を含む。ポート71cは流路75により絞り76を介し
てポート71fに連通されており、又流路75によりレギユ
レータバルブ40のポート41aに(適宜必要に応じて絞り7
5Q1を介して)連通されている。更に流路75から分岐し
(適宜必要に応じて絞り75Q2が介在され)た流路75aに
より、スロツトルモジユレータバルブ80の信号ポート81
aに連通されるとともに、エキゾーストコントロールバ
ルブ140の制御ポート141aに連通されている。而して、
入力ポート71dから導入されたライン圧は、スプリング7
4の荷重に対応した圧に調整されて流路75,75aへ出力さ
れる。スプリング74の荷重はプラク73の変位によつて変
化され、即ち、エンジンのスロツトル開度に応じて変化
されることから、調整された圧はスロツトル開度に対応
した所謂スロツトル圧(Pth)となる。尚、ポート71a,7
1b,71gはドレーンポートを呈している。
スロツトルモジユレータバルブ80は、ポート81a乃至8
1eを有するボデイ81と、この弁孔内に密封的に摺動可能
に嵌入された同径ランド82a,82bおよびこれらより小径
で同様に弁孔内に嵌入されたランド82cを有するバルブ8
2と、このバルブを図示右方へ押圧するべく弾装された
スプリング83を含む。ポート81cは絞り85を介して制御
ポート81eに連通されており、流路84により調整弁310,3
20,350の信号ポート311b,321b,351bに夫々連通されてい
る。而して、ポート81dから導入されたライン圧(PL)
を、スロツトル圧(Pth)に対応した別の圧である所謂
スロツトルモジユレータ圧(Pthm)に調整してポート81
cから流路84へ出力する。
主に第1F図を参照して、以下説明する。第1信号弁21
0は、ポート211a乃至211gを有するボデイ211と、このボ
デイに形成された弁孔内に密封的に摺動可能に嵌入され
た同径のランド212a,212b,212cを有するバルブ212と、
このバルブを図示上方へ押圧するべく弾装されたスプリ
ング213を含む。ポート211aは流路35fにより絞り35Q1を
介して流路35eに連通されている。流路35fには当該流路
内の圧油を適宜排圧する電磁弁SOL1が附設されている。
ポート211bは入力ポートであり流路35eからライン圧が
導かれている。ポート211cは流路214により、12シ
フトバルブの信号ポート111bに連通されている。ポート
211eは流路215により、34シフトバルブ130の信号ポ
ート131aに連通されている。ポート211fは第2信号弁22
0の出力ポート221cに連通されている。ポート211dおよ
びポート211gはドレインポートを呈している。
第2信号弁220は、ポート221a乃至221eを有するボデ
イ221と、これに形成された弁孔に密封的に摺動可能に
嵌入された同径ランド222a,222bを有するバルブ222と、
このバルブを図示上方へ押圧するべく弾装されたスプリ
ング223を含む。ポート221aは流路65aにより、絞り65Q1
を介して流路65に連通されている。流路65aには当該流
路内の圧を排圧する電磁弁SOL2が附設されている。ポー
ト221cは流路224により、第1信号弁210のポート211fに
連通されるとともに、12シフトバルブ110の信号ポ
ート111aおよび23シフトバルブ120の信号ポート121
aに連通されている。
電磁弁SOL1,SOL2は何れも通電(ON)状態で、流路35
g,35bを開放する形式である。従つて、流路35e及び流路
65からライン圧が導かれている状態において、電磁弁SO
L1,SOL2が通電されると信号弁210,220のバルブ212,222
は図示左半分に示した如くスプリング213,223により上
方に位置される。又、電磁弁SOL1,SLO2が非通電(OFF)
とされるとポート211a,221aからライン圧がバルブ212,2
22の上方端面に作用し図示右半分に示した如くスプリン
グ213,223を圧縮して下方に位置される。
而して、電磁弁SOL1,SOL2とバルブ212,222の位置及び
流路214,215,224へのライン圧の給出関係をまとめると
第3表の如くなる。
尚、第3表に於て、ONは電磁弁通電状態を、OFFは電
磁弁非通電状態を、下方はバルブが下方(図示右半分
の)位置にある状態を、上方はバルブが上方(図示左半
分)位置にある状態を、および、○印は信号圧が検出さ
れた状態を夫々示す。
次に、主として第1D図を参照して以下説明する。1
2シフトバルブ110は、ポート111a乃至111kを有するバ
ルブボデイ111と、このボデイ内に形成された弁孔に密
封的に摺動可能に嵌入された同径のランド112a,112b,11
2cを有するバルブ112と、該バルブの図示上方に弁孔に
密封的に摺動可能に嵌入されたプラグ113と、このプラ
グ113を図示下方へ押圧すべく弾装されたスプリング114
及び、バルブ112をスプリング114の附勢力に抗して図示
上方へ押圧すべく弾装されたスプリング115を含む。ボ
デイ111cは、流路116により絞り116Q1を介して油溜に連
通されているとともに、エキゾーストコントロールバル
ブ140のポート141bに連通されており、適宜絞り116Q2が
設けられる。而して、この流路116が排出用流路を呈し
ている。ポート111dは、流路117によ23シフトバル
ブ120のポート121fに連通されており、且つ分岐した流
路117により、第1E図のレギユレータバルブ40のポート4
1gに連通されている。このポート41gへの連通は、適宜
絞り117Q1を介在してなされる。更に、ポート111dは流
路117により第1B図の直結クラツチ制御弁410部分に連通
されている。ポート111eには流路65から圧油が供給さ
れ、又ポート111fには流路35dから圧油が供給される。
ポート111gは流路により、第1ブレーキB1に連通される
とともに、第1ブレーキB1用の調整弁310のポート311a
及びポート311dに連通されている。
23シフトバルブ120は、ポート121a乃至ポート121
kを有するバルブボデイ121と、このボデイ内に形成され
た弁孔に密封的に摺動可能に嵌合された同径のランド12
2a,122b,122cを有するバルブ122と、このバルブ122を図
示上方に押圧すべく弾装されたスプリング123と、バル
ブ122の上方に位置し、ボデイ121内に形成された弁孔に
嵌入固定されたバルブスリーブ124に形成された弁孔に
密封的に摺動可能に嵌合された異なる径のランド125a,1
25bを有するプランジヤ125とを含む。このプランジヤ12
5の下端は、バルブ122の上端に当接し得る。ポート121a
は、スリーブ124の上端の室に連通されており、その流
路214からの圧油を導入する。ポート121bは、スリーブ1
24に嵌合したプランジヤ125のランド125aと125bとの差
面積部分に連通しており、流路68からの圧油を導入す
る。ポート121dは、流路126により絞り126Q1を介して油
溜に連通されているとともに、エキゾーストコントロー
ルバルブ140のポート141dに連通されており、適宜絞り1
26Q2が設けられる。而して、この流路126が排出用流路
を呈している。ポート121eは、流路127により34シ
フトバルブ130のポート131fに連通されている。ポート1
21fには流路117から圧油が導入される。ポート121gは、
流路128により第2ブレーキB2に連通されるとともに、
第2ブレーキB2用の調整弁320のポート321a及びポート3
21dに連通されている。ポート121c,121h,121kはドレー
ンポートであり、ポート121hは、適宜絞り129Qを介して
油溜に連通される。
34シフトバルブ130は、ポート131a乃至131kを有
するバルブボデイ131と、このボデイ131内に形成された
弁孔に密封的に摺動可能に嵌合された同径のランド132
a,132b,132cとを有するバルブ132と、このバルブ132を
図示上方に押圧すべく弾装されたスプリング133と、バ
ルブ132の上方に位置し、ボデイ131内に形成された部孔
に嵌入固定されたバルブスリーブ134に形成された弁孔
に密封的に摺動可能に嵌合された異なる径のランド135
a,135bを有するプランジヤ135とを含む。このプランジ
ヤ135の下端は、バルブ132の上端に当接し得る。ポート
131aは、スリーブ134の上端の室に連通されており、そ
の室に流路215からの圧油を導入する。ポート131bはス
リーブ134に嵌合したプランジヤ135のランド135aと135b
との差面積部分に連通しており、流路67からの圧油を導
入する。ポート131dには流路63からの圧油が導かれてお
り、適宜絞り63Qを介して導入される。ポート13eは、流
路136により第2クラツチC2に連通されるとともに、第
2クラツチC2用の調整弁340のポート341a及びポート341
dに連通されている。ポート131gは流路137により第3ブ
レーキB3に連通されるとともに、第3ブレーキB3用調整
弁330のポート331a及びポート331dに連通されている。
ポート131c,131h,131kはドレーンポートであり、ポート
131hは、適宜絞り139Qを介して油溜に連通される。
エキゾーストコントロールバルブ140は、ポート141a
乃至141aを有するバルブボデイ141と、このボデイ内に
形成された弁孔に密封的に摺動可能に嵌合された同径の
ランド142a,142bを有するバルブ142と、このバルブ142
を図示左方に押圧すべく弾装されたスプリング143を含
む。ポート141aには流路75aからスロツトル圧(Pth)が
導かれている。ポート141bは流路116が、又ポート141d
には流路126が夫々連通されている。又ポート141c及び
ポート141eは夫々ドレーンポートを呈している。而し
て、図示状態では、ポート141bとポート141cとが、又ポ
ート141dとポート141eとが連通されている。バルブ142
が右方へ変位されるとこれらの連通度合が減少し、つい
には連通が遮断される。従つて、スロツトル圧(Pth)
に応じて連通度合が制御されることになる。
次に、主として第1C図を参照して以下説明する。調整
弁310は、ポート311a乃至311fを有するバルブボデイ311
と、このボデイ内に形成されておりポート311a及びポー
ト311bが開口するシリンダに密封的に摺動可能に嵌合さ
れたピストン312と、ボデイ311内に形成されポート311
c,311d,311eが開口する弁孔に密封的に摺動可能に嵌合
された同径ランド313a,313bを有するバルブ313と、この
バルブ313とピストン312との間に弾装されたスプリング
314と、ボデイ311内に形成されボデイ311fが開口するシ
リンダに密封的に摺動可能に嵌合されたピストン315
と、このピストン315を図示上方へ押圧するスプリング3
16と、このスプリング316を保持するリテーナ317とを含
む。ボデイ311aと流路118とは二つの流路で連結されて
おり、一方の流路には一方向弁CV1が配設されている。
ポート311bには流路84から、スロツトルモジユレータバ
ルブ80から出力されたスロツトルモジユレータ圧(Pth
m)が導かれる。ポート311dは絞り319Qを介してポート3
11eに連通されるとともにポート311fに連通されてい
る。尚、ポート311bはドレーンポートである。
調整弁320,330,340,350は基本的に同じ構成である
為、調整弁320について説明することにより他の調整弁
の説明をしたものとする。調整弁320は、ポート321a乃
至321eを有するバルブボデイ321と、ボデイ321内に形成
されポート321a、321bが開口するシリンダに密封的に嵌
合されたピストン332と、ボデイ311内に形成されポート
321c,321d,321eが開口する弁孔に密封的に摺動可能に嵌
合された同径ランド323a,323bを有するバルブ323と、こ
のバルブ323とピストン332との間に弾装されたスプリン
グ324とを含む。ポート321dは絞り329Qを介してポート3
21eに連通されている。ポート321bには、流路84から、
スロツトルモジユレータバルブ80から出力されたスロツ
トルモジユレータ圧(Pth)が導かれている。ポート321
dはドレーンポートである。調整弁330,340のポート331
b,341bは流路84には連通されておらず、ドレーンポート
を呈している。尚、調整弁330,340,350に於て、数字の
下1桁及びアルフアベツトが調整弁320と同じものは、
調整弁320と同一部材或いは均等部分を示す。
次に、主として第1B図を参照して以下説明する。直結
クラツチ制御弁410は、ポート411a乃至411eを有するボ
デイ411と、このボデイに形成された弁孔内に密封的に
摺動可能に嵌合された同径のランド412a,412bを有する
バルブ412と、このバルブを図示左方へ押圧するべく弾
装されたスプリングを含む。ポート411aは流路117aによ
り絞り117Q3を介して流路117に連通されたとともに、ト
ルクコンバータ制御弁420のポート421aに連通されてお
り、流路117aから分岐した流路117bに附設された電磁弁
SOL3により、流路117a,117b内の圧が適宜排圧される。
電磁弁SOL3は非通電(OFF)状態で流路117bを開放する
形式である。ポート411cは、流路415により直結クラツ
チ18に連通されている。ポート411dは絞り117Q2を介し
て流路117に連通されている。ポート411b,411eはドレー
ンポートを呈している。
トルクコンバータ制御弁420は、ポート421a乃至421e
を有するバルブボデイ421と、このボデイ内に形成され
た弁孔に密封的に摺動可能に嵌合された同径ランド422
a,422bを有するバルブ422と、このバルブを図示左方へ
押圧すべく弾装されたスプリング423を含む。ポート421
aには流路117aからの圧油が導かれる。ポート421bは、
絞り425Q1を介して流路425によりトルクコンバータ10に
連通されている。ポート421cは、絞り425Q2を介して流
路425に連通されている。ポート421dは、絞り426Q1を介
し流路426により、流路426aから歯車装置20の潤滑必要
部分(Lub)に連通されている。ポート421eはドレーン
ポートを呈している。而して、このトルクコンバータ制
御弁420と直結クラツチ制御弁410は、電磁弁SOL3によつ
て作動が操作されるものであり、流路117から圧油が導
かれている状態において、電磁弁SOL3が非通電(OFF)
されるとポート411a,421aからバルブ412,422に作用して
いた圧が排圧され、バルブ412,422はスプリング413,423
の附勢力により、夫々図示左方(下半分で示す位置)に
位置される。又、電磁弁SOL3が通電(ON)とされると、
ポート411a,421aから圧油がバルブ412,422の左方端面に
作用し、夫々図示右方(上半分で示す位置)に位置され
る。
潤滑制御弁430は、ポート431a乃至431dを有するバル
ブボデイ431と、このボデイ431内に形成された弁孔に密
封的に摺動可能に嵌合された同径のランド432a,432bを
有するバルブ432と、このバルブを図示右方へ押圧すべ
く弾装されたスプリング433を含む。ボデイ431cは流路4
26に連通され、又、ボデイ431dは絞り46Q2を介して流路
426に連通しており、この流路426は流路427によりトル
クコンバータ10に連通されている。流路427にはクーラ4
27cが介装されている。
次に、以上の構成による作用を説明する。先ず車輌の
エンジンの始動に当つては、変速機を中立(N:ニユート
ラル)状態とせねばならず運転室内の操作杆を中立
(N)にシフトすると、これに連動して、第1E図中に示
される、マニユアルバルブ60のバルブ62が、図示状態か
ら左方へ変位されランド62bがボデイ61cとボデイ61dと
の間に位置し、ランド62aがボデイ61aの右側に位置され
る。この状態で、中立(N)検出スイツチが作動し、エ
ンジン始動が可能となる。エンジンが始動されると、オ
イルポンプ30が駆動されオイルタンク31から濾過器32及
び吸入流路33を経て流体を吸入し吐出流路34へ吐出す
る。吐出流路34内の流体は、調圧弁40のポート41eへ導
かれるとともに流路35からの分岐流路35aから絞り49を
介してポート41hからプランジヤ47のランド47aとランド
47bとの差面積部に導かれる一方、流路35からの分岐流
路35cからマニユアルバルブ60を経て流路64から絞り64Q
を介して、プランジヤ47のランド47bの下端面部に導か
れる。これにより調圧弁40のプランジヤ47に作用した流
体による力によりバルブ42をスプリング43の附勢力に抗
して図示上方に押し上げる。バルブ42が図示上方に変位
されると先ずランド42aがポート41dとポート41eとの連
通を開始し、その連通度合を変位に対応して増す。これ
により、ポート41eからポート41dへ流体が導かれ、絞り
48を介して流路37から第1B図示のトルクコンバータ制御
バルブ420のポート421cに導かれる。ところで、電磁弁S
OL3は非通電(OFF)状態になるため、バルブ422は図示
左方(下半分で示す位置)に位置し、ポート421bと421c
とが連通されている。従つて、ポート421cに導かれた流
路は、絞り425Q1,425Q2を経て流路425からトルクコンバ
ータ10へ供給される。そして、トルクコンバータ10の作
働流体として充満される。その後充満された流体は、流
路427からクーラ427cを経て流路426aから変速機の潤滑
必要部分(Lub)へ供給される。このように流れる流体
の量が、増大し或いは潤滑必要部分への流路の抵抗が大
であると、潤滑制御弁430のバルブ432の右端面に作用す
る圧が増えることになりバルブ432が左動してランド432
aがポート431cをドレーンポート431bに連通し、排圧す
る。するとバルブに作用する圧が減少するためバルブ43
2はスプリング433の附勢力により右動されポート431cと
ポート431bとの連通を遮断する。これにより、バルブ43
2に作用していた圧が増える。このような作動をくり返
して、結果として、流路426,427,426a内の流体圧を略一
定に調整する。
ところで、第1E図示の調圧弁において、ポート41eに
導かれた流体の圧が所定の圧となつておればバルブ42は
ポート41eとポート41dを連通させ、ポート41eとポート4
1fとは連通しない状態で調圧作用を行う。然し乍ら、ポ
ート41eに導かれた流体の量が増大(例えば、エンジン
の回転速度が上昇して、ポート30の吐出流量が増大)し
たような場合には流体の圧が増大することになる。する
と、プランジヤ47に作用した圧によりバルブ42を図示上
方へ押上げる力が増大し、スプリング43の附勢力に抗し
て、バルブ42が更に上方へ変位されポート41eとポート4
1fとが連通される。これによりポート41eに導かれた流
体がポート41fから流路36からオイルタンク31へ環戻さ
れる。これにより、流路35へ導かれる流体の圧は低下
し、プランジヤ47に作用している圧も下がるため、バル
ブ42がスプリング43の附勢力により図示下方へ押戻さ
れ、ポート41eと41fとの連通が遮断される。これによ
り、流路35へ導かれる流体の圧は増大する。而して、こ
の圧の増大,低下がくりかえされることによつて、プラ
ンジヤ47に作用する圧による力とスプリング43の附勢力
との均合によつて略一定の所定圧に調整される。この調
整された圧をここではライン圧と称して以下説明する。
流路35に選出されたライン圧は、流路35の分岐流路35
dから12シフトバルブ110のポート111fへ導かれると
ともに、流路35eから第1信号弁210のポート211bへ導か
れ、更に、絞り35Q1を経て流路35fからポート211aへ又
流路35gから電流弁SOL1へ導かれる。
ここで、電磁弁SOL1及びSOL2の作動について述べる
と、電磁弁SOL1,SOL2は図示しない電子制御装置からの
信号により切換作動される。一般に、電磁弁SOL1,SOL2
の切換作動は、主にエンジンの出力を代表する信号と車
速を代表する信号によつて、予め設定された関 係で信号が出力される。この際必要に応じて、路面の勾
配,積載荷重等の条件が加味されることもある。而し
て、運転度に設けた操作杆の位置(シフトポジシヨ
ン)、即ちこれに運転するマニユアルバルブ60の位置
(この例では、第1E図に於て、M1,M2,M3,MDで示す圧力
検出器により位置検出を行なつている。)に関連して、
この変速機の制御装置としては、第4表の如く、電磁弁
SOL1,SOL2の作動状態が設定されている。
又、SOL3はトルクコンバータ10の直結クラツチ18に係
合或は非係合させるべく操作されるものであり、前述の
如き電子制御装置(図示せず)からの信号に応答して作
動する。又、必要に応じて、手動切換スイツチ等からの
信号によつて作動される。
SOL3を通電(ON)状態にすると直結クラツチ18が係合
され、非通電(OFF)状態とされると直結クラツチ18は
非係合とされるのである。
次に、このような設定に基づき、変速機の作動につい
て以下説明する。
中立〔N〕態様 運転席にある操作杆を中立(N)にシフトすると、前
述した如くマニユアルバルブ60のバルブ62が図示位置か
ら左方へ変位され、流路35cから導かれたライン圧は第
2表に示した如く流路64へのみ導かれる。これにより、
調圧弁40は中立範囲として定められた所定のライン圧
〔PLn〕に流体圧を調整する。この中立〔N〕態様に於
て、電磁弁SOL1,SOL2(第1D図を参照)は第4表に示し
た如く共に非通電(OFF)であり、第3表に示した如
く、信号弁210,220のバルブ212,222は共に下方に位置さ
れる。この時流路65にはライン圧が供給されておらず、
流路224,215にはライン圧が給出されていない。
又、流路35eにライン圧が供給されているが、信号弁2
10のポート211bは閉じられている為、流路214にはライ
ン圧が給出されていない。これにより、第4表に示した
如くシフト弁110,120,130は全て第1c図示上方(右半分
に示した状態)に位置される。従つて、流路35dから導
入された流体は、流路118から第1ブレーキB1に供給さ
れる。このとき、調整弁310の作用により、流路118に流
体が供給された時点から所定時間ライン圧〔PLn〕が適
宜調整される。即ち、ポート311dに導かれた流体は、絞
り319Qを介してポート311eからバルブ313の下端に作用
するが、このとき同時にポート311fからピストン315の
上端に作用する。従つて、このピストン315を図示上方
へ押圧するスプリング316の附勢力を適宜設定し、例え
ばバルブ313が押上げられる前にピストン315が変位する
ようにすると、ピストン315が変位を終了するまでは、
調整作用が行われずに、流体が第1ブレーキB1に供給さ
れ、サーボピストンが初期変位した時期にピストン315
が変位を終了すると、バルブ313の下端に作用する圧が
上昇する。これによりバルブ313が上動して、ランド313
aがドレーンポート311cとポート311dとを連通する。こ
の結果ポート311d及びこれに連通した流路の圧が低下
し、バルブ313を上方へ押圧する力も減少し、バルブ313
はスプリング314により下方へ押戻される。するとポー
ト311cと311dとの連通が遮断され、ポート311d及びこれ
に連通した流路の圧が上昇し、バルブ313を上方へ押圧
する力も増大し、バルブ313が再び上方へ押圧され上述
した動作が繰り返され、スプリング314の附勢力に対応
した圧に調整される。一方、ポート311aにこの圧が導か
れており、ピストン312に作用しスプリング314を弾縮す
るべくピストン312が図示下方に変位される。この結
果、スプリング314の附勢力が増大し、結果として調整
圧力が漸次増大し、ピストン312が変位終了して図示半
分の状態となり直接バルブ313に当接すると、バルブ313
による調整作用が停止され、流路内の圧はライン圧まで
上昇する。これにより、第1ブレーキB1の係合が円滑に
行われる。
このような中立〔N〕態様に於てSOL3が、電子制御装
置の誤作動或は運転車輌用制動液圧制御装置がSOL3専用
の手動スイツチを誤つて操作し、通電(ON)されたとし
ても、流路117に流体が導かれていないため、直結クラ
ツチ制御弁410,トルクコンバータ制御弁420は第1B図左
方に位置(下半分で示す如く)したままで、作動せず直
結クラツチ18は開放状態のままとなつている。
後進〔R〕態様 次に運転席にある操作杆を後進(R:リバース)にシフ
トすると、これに連動して、第1E図中に示されるマニユ
アルバルブ60のバルブ62が(N)位置から更に左方へ変
位されランド62aがポート61aの左側に位置され、ランド
62bがポート61bと61cとの間に位置される。これによ
り、流路64は流路35cとの連通を断たれ、ドレーンに連
通される。同時に流路63が流路35cと連通される。
流路64がドレーンに連通されることからプランジヤ47
のランド47bの下端面に作用していた圧が押圧する力が
減少(プランジヤ47のランド47aと47bとの差面積部に作
用する力だけになり)する。この結果としてスプリング
43の附勢力に対抗する力が減少し、この分だけ圧が高く
なり、調圧弁40は後進範囲として定められた所定のライ
ン圧〔PLr〕に流体圧を調圧することになる。
流路63が流路35cに連通されると、ライン圧〔PLe〕の
流体が流路63から34シフトバルブ130のポート131d
に導かれる。この後進〔R〕範囲に於て、電磁弁SOL1,S
OL2は第4表に示した如く共に非通電(OFF)であり、信
号弁210,220のバルブ212,222は共に下方に位置され、前
述したと同様に流路214,215,224にはライン圧が給出さ
れず、第4表に示した如くシフト弁110,120,130は全て
第1C図示上方(右半分に示した状態)に位置される。
従つて、34シフトバルブ130のポート131dに導か
れた流体は流路136から第2クラツチC2に供給される。
このとき、調整弁340の作用により、流路136に流体が供
給された時点から所定時間ライン圧〔PLr〕が適宜調整
される。即ち、ポート341dに導かれた流体は、絞り349Q
を介してポート341eからバルブ343の下端に作用し、バ
ルブ343が(第1C図示)上方へ押圧変位され、ポート341
dがドレーンポート341cに連通する。この結果ポート341
d及びこれに連通した流路の圧が低下し、バルブ343を上
方へ押圧する力も減少し、バルブ343はスプリング344に
より下方へ押戻される。これによりポート341cと341dと
の連通が遮断され、ポート341dおよびこれに連通した流
路の圧が上昇し、バルブ343を上方へ押圧する力も増大
し、バルブ343が再び上方へ押圧され上述した動作が繰
り返され、スプリング344の附勢力に対応した圧に調整
される。一方、ポート341aにこの圧が導かれており、ピ
ストン342に作用しスプリング344を弾縮するべくピスト
ン342が図示下方に変位される。この結果、スプリング3
44の附勢力が増大し、結果として調整圧力が漸次増大
し、ピストン342が変位終了して図示半分の状態となり
直接バルブ343に当接すると、バルブ343による調整作用
が停止され、流路内の圧はライン圧まで上昇する。これ
により第2クラツチC2の係合が円滑に行われる。尚、第
1ブレーキB1は係合状態のままとなつており、変速機に
後進動力列が完成する。
而して、車輌のブレーキを解除し、アクセルペダルを
踏込むと車輌は後進を始める。
このような後進〔R〕態様に於ても、前述の中立
〔N〕態様の場合と同様に、電磁弁SOL3が誤つて通電
(ON)されても、直結クラツチ18は、開放状態のままと
なる。
前進〔D〕態様 運転席にある操作杆を前進〔D:ドライブ〕にシフトす
ると、これに連動して、マニユアルバルブ60のバルブ62
が第1E図示の如き(D)位置に切換られ、流路35cが流
路64,65,666に連通される。
操作杆が前進〔D〕にシフトされたことに応答して、
電子制御装置は電磁弁SOL1,SOL2を所定の関係に位置づ
ける。仮に、車輌が停止しているとすると、例えば変速
機に第1速を完成するべく、電磁弁SOL1を非通電とし電
磁弁SOL2を通電とする。
前進〔D〕態様に操作されたか否かは操作杆の位置を
検出すれば良いことは云うまでもないが、例えば、流路
66に附設した圧力検出器Mdと他の検出器M1,M2,M3との圧
力検出状況により、第2表に示す関係から、実際の状態
を検知することができる。
流路35cから流路64に流体が給出されると、調圧弁40
の附47のランド47bの第1E図示下端面に圧が作用し、中
立〔N〕態様で述べたと同様に調整作用を先ず始める。
一方、流路35cから流路66に給出された流体は、スロツ
トルバルブ70のポート71dに導入され、エンジンスロツ
トル開度に対応したスロツトル圧(Pth)が流路75に出
力される。このスロツトル圧(Pth)は、調圧弁40のポ
ート41aからスプリングリテーナ45のランド45aの上端面
に作用し、スプリング43をスロツトル圧(Pth)に対応
して弾縮する。これにより、スプリング43の附勢力が変
化され、調圧弁40は結果的にスロツトル圧(Pth)によ
つて調整圧を変るよう働く。即ち、調圧弁40はスロツト
ル開度に対応して変化(スロツトル開度が増大ると増大
変化)する、前進〔D〕範囲として定められた所定のラ
イン圧〔PLd=PLn・f(Pth)〕に流体圧を調圧する。
流路75に出力されたスロツトル圧(Pth)は、絞り75Q2
を介し流路75からスロツトルモジユレータバルブ80のポ
ート81aと、エキゾーストコントロールバルブ140のポー
ト141aに導かれ、信号圧として夫々バルブ82,及びバル
ブ142の図示左端に作用する。
スロツトルモジユレータバルブ80は、取付常態に於
て、第1E図示常態から右動されておりポート81cと81dと
が連通されている。従つて、流路66からポート81dへ導
かれるとともに絞り85を介してポート81eへ導かれバル
ブ82のランド82aの右端面に作用し、バルブ82を図示左
方へ押圧変位する。これにより、ポート81cと81dとの連
通が遮断され、次いでポート81cと82bとが連通され、流
路84へ流出された流体がドレーンされ、バルブ82のラン
ド82aの右端面に作用している圧が低下する。この結
果、バルブ82はスプリング83の附勢力及びポート81aか
ら導入されたスロツトル圧(Pth)による力により図示
右方へ押戻され、ポート81cはポート81bとの連通が遮断
され、ポート81dに連通される。これにより、流路66か
ら流路84へ再び流体が流出されて、バルブ82のランド82
aに作用している圧が上昇し、再びバルブ82図示左方へ
押圧変位する。このような動作が繰り返されて、その結
果ポート81dから導入されたライン圧(この状態ではPL
d)は、スロツトル圧(Pth)に対応した別のスロツトル
モジユレータ圧(Pthm)として調整され、流路84へ出力
される。このスロツトルモジユレータ圧(Pthm)は、流
路84により調整弁310,320,350のポート311b,321b,351b
に導き、各調整弁の働きにスロツトル開度に対応した補
正を加える作用をする。
流路35cから流路65へ給出された流体は、第1クラツ
チC1へ導かれ調整弁350の働き(前述した如き調整作
用)により円滑にクラツチが係合される。一方、流路65
へ給出された流体は、12シフトバルブ110のポート1
11eと、第2信号弁220部分へ導かれている。又、流路35
の分岐流路35dから12シフトバルブ110のポート111f
にも流体が導かれている。
〔第1速〕 而して、電磁弁SOL1が非通電、SOL2が通電となつてい
ることから、第4表に示した如く信号弁210,220の出力
流路214,215,224には信号圧は給出されていないことか
ら、シフトバルブ110,120,130は全て、図示上方(第1C
図に於て右半分で示す状態)に位置している。従つて、
流路35dから流路118を過て第1ブレーキB1に流体が導か
れる。この際、調整弁30の働きにより、第1ブレーキB1
の係合が円滑に行われる。
このブレーキB1と第1クラツチC1が係合されることに
より、変速機前進第1速の動力列が完成する。この状態
で車輌のブレーキを解除し、アクセルペダルを踏み込む
と車輌は前進を始める。
このような第1速状態に於て、電磁弁SOL3が誤つて通
電(ON)されても、連結クラツチ18は、開放状態のまま
となつている。
尚、この第1速に於けるライン圧は、PLdとなつてお
り第1速を完成するに十分な圧となつている。
〔第2速〕 上記第1速状態に於て、電磁弁SOL1が通電されると、
流路35fから信号弁212に作用していた圧が流路35gから
排出されるため、バルブ212は第1D図示上方に変位し、
図で左半分に示した状態となり、ポート211bと211Cが連
通されて、出力流路214に信号圧が出力される。これに
より、12シフトバルブ110のバルブ112が第1C図示下
方にて変位され、図の左半分に示した状態となり、ポー
ト111gのポート111fとの連通を遮断し、ドレーンポート
111hに連通すると同時に、ポート111dと111eを連通す
る。このとき他のシフトバルブ120,130は前の状態(上
方位置)を保つている。従つて、流路65からポート111e
に導かれた流体は、流路117から23シフト弁120のポ
ート121fからポート122gを経て、流路128により第2ブ
レーキB2に導かれている。この際調整弁320の調整作用
により、第2ブレーキB2の係合が円滑に行われる。この
係合作用と同時に第1ブレーキB1に供給されていた流体
がポート111hから排出され、第1ブレーキB2の係合が解
除れれる。
而して、第1クラツチC1とブレーキB2が係合状態とな
り、変速機に前進2速の動力列が完成する。
このとき、流路117から第1E図示の調圧弁40のポート4
1gに流体が導かれる。これによつて、バルブ42のランド
42cの下端面に圧が作用し、それまでとは異なる力でバ
ルブ42を図示上方押圧することになる。従つて、調圧弁
40は、前進〔D〕態様の第2速以上として定められた所
定のライン圧〔PLd=K・PLd〕に流体圧を調整する。
尚、このライン圧もスロツトル開度に対応して変化する
ことは云うまでもない。
このような第2速状態に於て、流路117から直結クラ
ツチ制御弁410に流体が導かれている為、電磁弁SOL3を
通電(ON)すると、流路117bが閉じられ、絞り117Q3を
介し流路117aから、直結クラツチ制御弁410のバルブ412
およびトルクコンバータ制御弁420のバルブ422の第1B図
示左端面に流体が作用し、夫々のバルブが右動(図に於
て、上半分に示した状態)される。これにより、流路11
7へ導かれている流体が直結クラツチ制御弁410の絞り11
7Q2を経て、ポート411dからポート411cへ導かれ流路415
から直結クラツチ18の作動室へ供給される。
一方、トルクコンバータ制御弁420へ流路37から導か
れた潤滑作用の流体は、絞り425Q2を経て流路425からト
ルクコンバータ10へ給出されるとともに、一部の流体は
ポート421dから絞り426Q1を経て流路426,流路426aから
潤滑必要箇所へ送られる。即ち、ポート421cからの流路
が全て流路425へ給出されていた状態から、流路425と流
路426へ適宜分配されることになる。従つて、トルクコ
ンバータ10へ流路415から供給される流体の流量が減る
ことになり、トルクコンバータ10の内圧は状態に於ける
所定圧(潤滑制御弁430によつて調整された設定圧以上
の圧から設定圧以下の圧へ)から低下する。これによ
り、直結クラツチ18のピストン18aのクラツチ係合方向
への移動力を助勢増加させることになる。この時、トル
クコンバータ10へ供給された流体は、流路427からクー
ラ427cを経て適宜冷却されて、流路426からの流体と合
流して潤滑必要箇所へ送出される。このため、潤滑性に
ついては直結クラツチ18の係合時と非係合時とで変化が
なく、潤滑不足等の支障を来すこともない。而して、直
結クラツチ18は係合作動され、エンジンの出力軸11から
の動力は直接入力軸に伝達される。
次に、電磁弁SOL3を非通電(OFF)すると、流路117b
が開放され、直結クラツチ制御弁410のバルブ412及びト
ルクコンバータ制御弁420のバルブ422に作用していた流
体が排出され、両バルブは左動(図に於て、下半分に示
した状態)し、直結クラツチ18に供給されていた流体
が、ポート411cからポート411bを経て排出される一方、
流路37からの潤滑流体は、全て流路425へ給出される。
これにより、直結クラツチ18のピストン18aがクラツチ
(非係合)方向へ移動し、直結クラツチが解除され、エ
ンジンの出力軸11からの動力はトルクコンバータ10の作
動流体を介してポンプ羽根車12からタービン羽根車14に
伝達され、入力軸へと伝達される。
〔第3速〕 次に、第2速状態に於て、電磁弁SOL2が非通電とされ
ると、流路65aから信号弁220のバルブ222に圧力が作用
しバルブ222が第1D図示下方に変位され、図で右半分に
示した状態となり、ポート221dへ導かれていた流体がポ
ート221cから流路224に信号圧として出力される。これ
により、23シフトバルブ120のバルブ122が、プラン
ジヤ125に作用した圧による力で第1C図下方に変位さ
れ、図で左半分に示した状態となる。この結果、ポート
121fはポート122cの連通が遮断されポート121eに連通さ
れ、同時にポート122cがドレーンポート121hに連通され
る。従つて、ポート121fに導かれた流体は、流路127か
ら34シフトバルブ130のポート131fからポート131g
を経て流路136により、第3ブレーキB3に導かれる。こ
の際、調整弁330の調整作用により、第3ブレーキB3の
係合が円滑に行われる。この係合作用と同時に第2ブレ
ーキB2に供給されていた流体がポート121hから排出さ
れ、第2ブレーキB2の係合が解除される。
而して、第1クラツチC1と第3ブレーキB3が係合状態
となり、変速機に前進3速の動力列が完成する。
このような、第3速状態に於て、電磁弁SOL3を適宜通
電(ON)、非通電(OFF)することにより、第2速状態
で説明したと同様に直結クラツチ18が操作されるもので
ある。
〔第4速〕 上記した第3速状態に於て、電磁弁SOL1が非通電とさ
れると流路35fから信号弁210のバルブ212に圧が作用
し、第1D図示下方にバルブ222が変位され、図で右半分
に示した状態となり、ポート211fへ導かれていた流体が
ポート211eから流路215に信号圧と出力される一方流路2
14に信号圧として出力されていた流体がポート211cとポ
ート211dとの連通により排出される。これにより、3
4シフトバルブ130のバルブ132が、プランジヤ135の上
端面に作用した圧による力で、第1C図示下方に変位さ
れ、図で左半分に示した状態となる。この結果、ポート
131fはポート131gとの連通が遮断されポート131eに連通
され、同時にポート131gがドレーンポート131hに連通さ
れる。
従つて、ポート131fに導かれた流体は、ポート131eか
ら流路136により第2クラツチC2に導かれる。この際、
調整弁340の調整作用により、第2クラツチC2の係合が
円滑に行われる。この係合作用と同時に第3ブレーキB3
に供給されていた流体がポート131hから排出され、第3
ブレーキB3の係合が解除される。
而して、第1クラツチC1と第2クラツチC2か係合状態
となり、変速機に前進4速の動力列が完成する。
このような、第4速状態に於て、電磁弁SOL3を適宜通
電(ON)、非通電(OFF)することにより、第2速状態
で説明したと同様に直結クラツチ18が操作されるもので
ある。
以上の説明は、第1速→第2速→第3速→第4速と順
次変速した例であるが、例えば第1速→第3速(或いは
第4速)というように飛び越して変速することも出来る
ことは云うまでもない。又、第4速から順次第1速まで
変速する作用については上述した説明から容易に理解さ
れるので省略する。尚、この場に於ても、例えば第4速
→第2速(或は第1速)というように飛び越して変速で
きることは云うまでもない。
前進〔3〕態様 運転席にある操作杆を前進〔3〕にシフトすると、こ
れに連動してマニユアルバルブ60のバルブ62が第1E図に
於て、ランド62bがポート61eと61fとの間に位置するよ
う変位され、流路35cが流路64,65,66,67に連通される。
操作杆が前進〔3〕にシフトされたことに応答して、電
子制御装置は電磁弁SOL1,SOL2(必要に応じてSOL3)を
前進〔3〕として予め定められた状態で切換制御する。
流路35cから流路67に流体が給出されると、第1C図に
示す34シフトバルブ130のポート131bから、プラン
ジヤ135のランド135aと135bとの差面積部分に圧が作用
する。これにより、例えば流路215からプランジヤ135の
ランド135aの上端面に流体が作用し、その圧による力で
プランジヤ135が下方に押圧されていたとすると、その
押圧力を軽減するよう働く。このため、スプリング133
の附勢力によりバルブ132が上動し図で右半分で示した
状態に位置される。
従つて、この前進〔3〕態様に於ては、34シフト
弁130は、シフトされることがなく、第4表に示した如
く、第1速,第2速,第3速の状態を得ることができ
る。これらの作用については、前述した〔D〕態様と同
様であり、前述の説明から容易に理解されるので省略す
る。
前進〔2〕態様 運転席にある操作杆を前進〔2〕にシフトすると、こ
れに連動してマニユアルバルブ60のバルブ62が第1E図に
於て、ランド62bがポート61fと61gとの間に位置するよ
う変位され、流路35cが流路64,65,66,67,68に連通され
る。操作杆が前進〔2〕にシフトされたことに応答し
て、電子制御装置は電磁弁SOL1,SOL2(必要に応じてSOL
3)を予め定められた状態で切換制御する。
流路35cから流路68に流体が給出されると、第1C図に
示す23シフト弁120のポート121bから、プランジヤ1
25のランド125aと125bとの差面積部分に圧が作用する。
これにより、例えば流路224からプランジヤ125のランド
125aの上端面に流体が作用し、その圧による力でプラン
ジヤ135が下方に押圧されていたとすると、その押圧力
を軽減するよう働く。このため、スプリング123の附勢
力によりバルブ122が上動し図で右半分で示した状態に
位置される。又、34シフトバルブ130は前述の前進
〔3〕態様と同様に位置されるものである。
従つて、この前進〔2〕態様に於ては、34シフト
バルブ130及び23シフトバルブ120はシフトされるこ
とがなく、第4表に示した如く、第1速,第2速の状態
を得ることができる。
この二つの状態については、前述した〔D〕態様と同
様であり、前述の説明から容易に理解されるので省略す
る。
前進〔1〕態様 運転席にある操作杆を前進〔1〕にシフトすると、こ
れに連動してマニユアルバルブ60バルブ62が第1E図に於
て、ランド62bがポート61gとポート61hとの杆に位置す
るよう変位され、流路35cが流路64,65,66,67,68,69に連
通される。操作杆が前進〔1〕にシフトされたことに応
答して、電子制御装置は電磁弁SOL1,SOL2(必要に応じ
てSOL3)を予め定められた状態で切換制御する。
流路35cから流路69に流体が給出されると、第1C図に
示す12シフトバルブ110のポート111kからバルブ112
の下端部に圧が作用する。これにより、例えば流路224
からプランジヤ113上端面に流体が作用し、その圧によ
る力でプランジヤ113がスプリング114の附勢力と相俟つ
て下方に押圧されていたとすると、その押圧力を軽減す
るよう働く。その押圧力を軽減するよう働く。このた
め、スプリング115の附勢力によりスプリング114の附勢
力に抗して、バルブ112が上動され、図で右半分で示し
た状態に位置される。又、23シフト弁120,34シ
フト弁130は前述の前進〔2〕態様と同様に位置される
ものである。
従つて、この前述〔1〕態様に於ては、シフト弁110,
120,130全てシフトされることがなく、第1速の状態を
保持することができる。
以上説明した各範囲(運転席にある操作杆をシフトす
ることによつて選択される)において、例えば電子制御
装置等の故障により、電磁弁SOL1,SOL2の通電(ON),
非通電(OFF)の制御が不能となり、非通電状態のまま
となつた場合でも、第4表に於て変速段の項に〔 〕を
附して示した如く、マニユアルバルブ60のバルブ62の操
作によつて、前進の第1速・第2速・第3速・第4速の
動力列の切換が可能であるとともに〔N〕態様、〔R〕
態様の選択が出来るものである。
以上説明した構成では、直結クラツチ18へ供給される
流体、或は直結クラツチ制御弁410を制御するため電磁
弁SOL3部分へ送られる信号としての流体は、第1B図を参
照して、流路Lが流路117に連結されているものであ
る。然し乍ら、この流路Lは流路127に連結しても良
く、又、流路136に連結しても良い。流路127に連結した
場合は、第3速,第4速状態において、直結クラツチ18
の係合・解放の変換ができ、流路136に連結した場合に
は、第4速状態において、直結クラツチ18の係合・解放
の変換ができることになる。
第2図は、本発明の他の実施例の主要部を示すもので
あり、前述した例に於ける第1B図部分に対応したもの
で、この部分を置換れば前述した装置に適用できるもの
である。以下この第2図について、第1B図と異なる点に
ついて説明する。
直結クラツチ制御弁410,トルクコンバータ制御弁420,
潤滑制御弁430の構成は、第1B図のものと同じである。
直結クラツチ制御弁410のポート117aは、流路117a,11
7bにより電磁弁SOL3に連通されており、絞りLQ1を介し
て流路L1に連通されている。又、ポート411dは絞りLQ2
を介して流路L2に連通されている。トルクコンバータ制
御弁420のポート421aは、流路415の分岐流路415aに連通
されている。その他のポート及び流路の連通状態は第1B
図と同じである。
而して、例えば流路L1を流路117に連結し、流路L2を
流路65に連結したとすると、直結クラツチ制御弁410の
ポート411dには、前進の各範囲を選択したときに流体が
導かれ、後進〔R〕態様,中立〔N〕態様を選択したと
きには流体は導かれないものである。又、ポート411a及
び電磁弁SOL3に連通された流路117a,117bには、第2
速,第3速,第4速状態のとき絞りLQ1を介して流体が
導かれ、このとき電磁弁SOL3が通電(ON)されるとバル
ブ412が右動され、ポート411dに導かれた流体がポート4
11cから流路415により、直結クラツチ18に供給されると
ともに、分岐流路415aからトルクコンバータ制御弁420
のポート421aに供給され、バルブ422を右動し第1B図の
場合で述べたと同様に潤滑用流体の供給を変更するよう
作動する。これにより、直結クラツチ18は先に説明した
ように係合されるものである。
このような構成に於て、流路L1とL2の連結を変えて、
流路L1を流路65に連結し、流路L2を流路117に連結して
も良い。更に、流路L1と流路L2の何れか一方を流路65に
連結し、何れか他方を流路117、流路127、流路136の三
者の内の何れかに連結しても良い。
第3図は、本発明の別の実施例の主要部を示すもので
あり、前述した第1B図部分に対応したものであり、この
部分を置換れば前述した装置に適用できるものである。
以下この第3図について、第1B図と異なる点に付いて説
明する。
直結クラツチ制御弁410,トルクコンバータ制御弁420,
潤滑制御弁430の構成は、第1B図のものと同じである。
直結クラツチ制御弁410のポート411aには流路117a、1
17bにより、電磁弁SOL3に連通されている。
トルクコンバータ制御弁420のポート421aには流路415
の分岐流路415aから流体が導かれており、ポート421cは
流路37にのみ連通されている。又、ポート421bは絞り42
5Q1を介して流路425に連通されている。
その他の流路及び各弁のポートとの連通状態は第1B図
と同じである。
而して、例えば流路Lを流路117に連結したとする
と、直結クラツチ制御弁410のポート411a,411dには、前
進の各態様を選択した場合の内、第1速以外の第2速,
第3速,第4速状態のときに流体が導かれ、後進〔R〕
態様,中立〔N〕態様を選択したときには流体は導かれ
ないものである。従つて、前進態様の第2速以上の変速
段状態において、電磁弁SOL3が通電(ON)されると、バ
ルブ412が右動され、ポート411dに導かれた流体がポー
ト411cから流路415により、直結クラツチ18に供給され
るとともに、分岐流路415aからトルクコンバータ制御弁
420のポート421aに供給され、バルブ422を右動する。こ
れにより、ポート421cからポート421bを経て流路425に
給出されていた流体が遮断され、ポート421dから流路42
6に流体が導かれて潤滑制御弁430により適宜の圧に調整
されて流路426aから潤滑必要個所へ給出される。即ち、
ポート421cからの流体が全て流路426へ給出されること
になる。この時、トルクコンバータ18の動力室内10aの
作働流体の圧力、所謂流体継手の内圧は、流路425から
流体が導かれないことから下ることになり、トルクコン
バータ10の内圧は常態における所定圧から(潤滑制御弁
430によつて調整された設定圧以上の圧から設定圧以下
の圧へ)低下する。これにより、トルクコンバータ18の
動力室内10aと作動室18bとの間の圧力差は大きくなり、
ピストン部材18aの作動が助勢されるとともに、直結ク
ラツチの係合力を大きくできるものである。尚、トルク
コンバータ18の動力室10a内には流路427側から流体圧が
押込まれるよう働くため、動力室10a内が空になること
は無いものである。
第4図は、本発明の異なる実施例の主要部を示すもの
であり、前述した第1B図部分に対応したものであり、こ
の部分を置換れば前述した装置に適用できるものであ
る。以下この第4図について、第1B図と異る点について
説明する。
直結クラツチ制御弁410は、ポート411a乃至411eを有
するボデイ411と、このボデイ411に形成された弁孔内に
密封的に摺動可能に嵌合された同径のランド412a,412b
を有するバルブ412と、このバルブを図示右方へ押圧す
るべく弾装されたスプリング413を含む。ポート411a
は、流路117aにより絞り117Q3を介して流路117に連通さ
れるとともに、流路117bにより電磁弁SOL3に連通されて
おり、この電磁弁SOL3により流路117a,117b内の圧が適
宜排圧される。電磁弁SOL3は、この例では非通電(OF
F)常態で流路117bを開放する形式である。ポート411b
は絞り117Q2を介して、ポート411eは絞りを介せず直接
に、夫々流路117に連通されている。また、ポート411c
は、流路415により直結クラツチ18の作用室18bに連通さ
れている。尚、ポート411dはドレーンポートを呈してい
る。
トルクコンバータ制御弁420は、ポート421a乃至421e
を有するボデイ421と、このボデイ内に形成された弁孔
に密封的に摺動可能に嵌合された同径のランド422a,422
bを有するバルブ422と、このバルブ422を図示左方へ押
圧するべく弾装されたスプリング423を含む。ポート421
aは分岐流路415aにより流路415に連通されており、ポー
ト421cは流路37にのみ連通されている。又、ポート421b
は絞り425Q1を介して流路425に連通されている。この流
路425には、ポート421dが絞り425Q2を介して連通されて
いる。バルブ422のランド422a,422bは、スプリング423
の附勢力により図示左方に位置している(図において下
半分で示す状態)状態で、ポート421cがポート421b,ポ
ート421dの両方に連通するように形成されている。
潤滑制御弁430は、基本的に第1B図示すのものと同じ
であり、クーラ427cにポート431cが流路428にて連通さ
れており、流路428aにより潤滑必要個所(Lub)に連通
されている。ポート431cは流路428に連通されており、
ポート431dは絞り428Q1を介在して流路428に連通されて
いる。ポート431a,ポート4431bは各々ドレーンポートを
呈してしいる。
而して、例えば流路Lを流路117に連結したとする
と、直結クラツチ制御弁410のポート411a,411bには、前
進の各態様を選択した場合の内、第1速以外の第2速,
第3速,第4速状態のときに流体が導かれ、後進〔R〕
態様,中立〔N〕態様を選択したときには流体は導かれ
ないものである。従つて、前進態様の第2速以上の変速
段状態において、電磁弁SOL3が通電(ON)されると、バ
ルブ412が右動され、ポート411bに導かれた流体がポー
ト411cから流路415により、直結クラツチ18に供給され
るとともに、分岐流路415aからトルクコンバータ制御弁
420のポート421aに供給され、バルブ422を右動する。こ
れにより、ポート421cからポート421b及びポート421dを
経て流路425に給出されていた流体が切換えられ、ポー
ト421dだけから流路426に流体が導かれる。即ち、ポー
ト421cからの流体が、絞り425Q1,425Q2の両方を介して
給出されていた状態から、絞り425Q2を介して給出され
ることになり、流路抵抗が大きくなる。この時、トルク
コンバータ18の動力室内10aの作働流体の圧力、所謂流
体継手の内圧は、流路425からの流体の流量が減少する
ことから、トルクコンバータ10の内圧は常態における所
定圧から低下する。これにより、トルクコンバータ18の
動力室内10aと作動室18bとの間の圧力差は大きくなり、
ピストン部材18aの作動が助勢されるとともに、直結ク
ラツチの係合力を大きくできるものである。トルクコン
バータ制御弁420のポート421aは、流路415との連通を遮
断して、2点鎖線で示す流路117cにより、流路117bに連
通してもよい。
第5図は、本発明の更なる実施例の主要部を示すもの
であり、前述した第1B図部分に対応したものであり、こ
の部分を置換れば前述した装置に適用できるものであ
る。以下この第5図について説明する。
直結クラツチ制御弁410は、ポート411a乃至411eを有
するボデイ411と、このボデイ411に形成された弁孔内に
密封的に摺動可能に嵌合された同径のランド412a,412b
を有するバルブ412と、このバルブを図示右方へ押圧す
るべく弾装されたスプリング413を含む。ポート411a
は、流路117aにより絞り117Q3を介して流路117に連通さ
れるとともに、流路117bにより電磁弁SOL3に連通されて
おり、この電磁弁SOL3により流路117a,117b内の圧が適
宜排圧される。電磁弁SOL3は、この例では非通電(OF
F)状態で流路117bを開放する形式である。ポート411b
は絞り117Q2を介して、ポート411eは絞りを介せず直接
に、夫々流路117に連通されている。また、ポート411c
は、流路415により直結クラツチ18の作用室18bに連通さ
れている。尚、ポート411dはドレーンポートを呈してい
る。
トルクコンバータ制御弁420は、ポート421a乃至421f
を有するボデイ421と、このボデイ内に形成された弁孔
に密封的に摺動可能に嵌合された同径のランド422a,422
b,422cを有するバルブ422と、このバルブ422を図示左方
へ押圧するべく弾装されたスプリング423を含む。ポー
ト421aは分岐流路415aにより流路415に連通されてお
り、ポート421cは流路37にのみ連通されている。又、ポ
ート421bは絞り425Q1を介して流路425に連通されてい
る。ポート421dは流路429により潤滑制御弁430のポート
431eに連通されるとともに、一方向弁CV9及び絞り425Q2
を介して流路425に連通している。バルブ422のランド42
2a,422b,422cは、スプリング423の附勢力により図示左
方に位置している(図において下半分で示す状態)状態
で、ポート421cがポート421b,に連通するとともに、ポ
ート421dがポート421eに連通するよう形成されている。
潤滑制御弁430は、ポート431a乃至431eを有するボデ
イ431と、このボデイに形成された弁孔に密封的に摺動
可能に嵌合さた同径のランド432a,432bを有するバルブ4
32と、このバルブを図示右方へ押圧すべく弾装されたス
プリング433と、バルブ432の図示右方に位置しボデイに
形成された別の弁孔に密封的に摺動可能に嵌合さたプラ
グ434とを含む。プラグ434の図示左端部はバルブ432の
図示右端部に当接する。ポート431bは、流路435により
潤滑必要個所Lubに連通されている。ポート431cは流路4
28によりクーラ427cに連通されており、且つ絞り428Q2
を介して流路428aにより潤滑必要個所(Lub)に連通さ
れている。ポート431dは絞り428Q1を介して流路428に連
通されている。ポート431aはドレーンポートを呈してい
る。
而して、例えば流路Lを流路117に連結したとする
と、直結クラツチ制御弁410のポート411a,411b,411eに
は、前進の各態様を選択した場合の内、第1速以外の第
2速,第3速,第4速状態のときに流体が導かれ、後進
〔R〕態様,中立〔N〕態様を選択したときには流体は
導かれないものである。従つて、前進態様の第2速以上
の変速段状態において、電磁弁SOL3が通電(ON)される
と、バルブ412が右動され、ポート411bに導かれた流体
がポート411cから流路415により、直結クラツチ18に供
給されるとともに、分岐流路415aからトルクコンバータ
制御弁420のポート421aに供給され、バルブ422を右動す
る。これにより、ポート421cからポート421bを経て流路
425に給出されていた流体が切換えられ、ポート421dか
ら流路429により、潤滑制御弁430のポート431eに流体が
導かれプラグ434をしてバルブ432を図示左方に押圧する
とともに、一方向弁CV9および絞り425Q2を介して流路42
5に導かれる。即ち、ポート421cからの流体が絞り425Q1
介して流路425に給出され、且つ流路429からポート431e
内の流体が排出されていた状態から、流路429からポー
ト431e内へ流体が供給され、且つ一方向弁CV9及び絞り4
25Q2を介して流路425へ給出されることになる。この
時、トルクコンバータ18の動力室内10aの作働流体の圧
力、所謂流体継手の内圧は、潤滑制御弁430がプラグ434
をしてバルブ432を図示左方に押圧される分だけ、その
調整圧力が低くなり、トルクコンバータ10の内圧は常態
における所定圧から低下する。これにより、トルクコン
バータ18の動力室内10aと作動室18bとの間の圧力差は大
きくなり、ピストン部材18aの作動が助勢されるととも
に、直結クラツチの係合力を大きくできるものである。
トルクコンバータ制御弁420のポート421aは、流路415と
の連通を遮断して、2点鎖線で示す流路117cにより、流
路117bに連通してもよい。又、潤滑制御弁のポート431e
に印加する信号圧として流体は、流路117bからの流体を
導いても良く、流路415からの流体を適宜調整し導いて
も良いことは云うまでもない。
以上詳細に説明したが要するに、本発明によれば、エ
ンジンの出力軸に連結された入力要素(ポンプ羽根車1
2)と、歯車装置の入力軸に連結された出力要素(ター
ビン羽根車14)と、ワンウエイブレーキ(16)を介して
支持されるステータホイール(17)と、作動流体が導か
れ該作動流体を介して前記入力要素(ポンプ羽根車14)
と前記出力要素(タービン羽根車14)間の伝達作用を行
う動力室(10a)と、入力要素(ポンプ羽根車12)と出
力要素(タービン羽根車14)とを適宜断続すべく配設さ
れたクラツチ部材(18c)と、前記動力室(10a)から分
離されて形成された作動室(18b)と、該作動室(18b)
と前記動力室(10a)との間の圧力差により押圧変位さ
れ前記クラツチ部材(18c)に係合或いは非係合するピ
ストン部材(18a)を具備した流体継手(10)、該流体
継手(10)の前記動力室(10a)内へ作動流体を供給す
るために用意された流体圧力源(ポンプ30,調圧弁4
0)、該流体圧力源(ポンプ30,調圧弁40)からの作働流
体を前記動力室(10a)内へ導く導入流路(流路37,流路
425)、前記動力室(10a)内への作働流体を導出して適
宜の流体必要部材(変速機の潤滑必要部分Lub)へ導く
導出流路(流路427)、前記作動室(18b)へ適宜流体を
供給し或いは排出し前記クラツチ部材(18c)の断続を
制御する直結クラツチ制御装置(電磁弁SOL3,直結クラ
ツチ制御弁410)、該直結クラツチ制御装置(電磁弁SOL
3,直結クラツチ制御弁410)が前記作動室(18b)へ流体
を供給したことを検知して前記動力室(10b)内への前
記作働流体の供給圧を低下させることにより前記動力室
(10b)内の作動流体を強制的に排出することなく略満
たした状態で前記動力室(10b)内の内圧を低下させて
前記作動室(18b)と前記動力室(10b)との間の圧力差
を大きくさせるべく作動する前記導入流路(流路427)
に配設された制御手段(トルクコンバータ制御弁420)
を備えてなる直結クラツチ附流体継手の流体制御回路と
したことにより、流体継手の作動室に供給されピストン
部材に作用する流体の供給流量或いは供給圧力をあげる
ことなく作動室と動力室との間の圧力差を大きくし、ク
ラツチ部材を係合或いは非係合するためのピストン部材
の作動の遅れを解消できるものである。また、直結クラ
ツチを作動させる制御回路を、従来の流体継手の流体制
御弁装置を配設した回路の途中に制御手段(トルクコン
バータ制御弁420)を附設することで達成出来るため、
従来との互換性の有る流体回路部品の変更だけで対応で
き、生産設備の変更も必要なく実用上の効果は大きい。
尚、本発明は実施例に限定されるものでは無く、本発
明の精神を逸脱しない範囲で適宜変更・変形して実施で
きるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は分図第1A図乃至第1F図の接続関係を示す配置
図、第1A図乃至第1F図は本発明に従つた制御回路の部分
詳細図、第2図は本発明の他の実施例を示す部分詳細
図、第3図は本発明の別の実施例を示す部分詳細図、第
4図は本発明の異なる実施例を示す部分詳細図、第5図
は本発明の更なる実施例を示す部分詳細図である。 符合の説明 図中、 12は入力要素、14は出力要素、16はワンウエイブレー
キ、17はステータホイール、10aは動力室、18cはクラツ
チ部材、18bは作動室、18aはピストン部材、10は流体継
手、30,40は流体圧力源、SOL3,410は直結クラツチ制御
装置、420,430は制御手段 を夫々示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンの出力軸に連結された入力要素
    と、 歯車装置の入力軸に連結された出力要素と、 ワンウェイブレーキを介して支持されるステータホイー
    ルと、 作動流体が導かれ該作動流体を介して前記入力要素と前
    記出力要素間の伝達作用を行う動力室と、 前記入力要素と前記出力要素とを適宜断続すべく配設さ
    れたクラッチ部材と、 前記動力室から分離されて形成された作動室と、 該作動室と前記動力室との間の圧力差により押圧変位さ
    れ前記クラッチ部材を係合或は非係合するピストン部材
    を具備した流体継手と、 該流体継手の前記動力室内への作動流体を供給するため
    に用意された流体圧力源と、 該流体圧力源からの作動流体を前記動力室内へ導く導入
    流路と、 前記動力室内の作動流体を導出して適宜の流体必要部材
    へ導く導出流路と、 前記作動室へ適宜流体を供給し或は排出ならしめる弁を
    介して前記ピストンを作動させて、前記クラッチ部材の
    断続を制御する直結クラッチ制御装置と、 前記導入流路に配設されるとともに前記直結クラッチ制
    御装置が前記作動室へ流体を供給したことに応答して前
    記流体圧力源から前記動力室内への前記作動流体の供給
    圧を低下させて、前記動力室内の作動流体を強制的に排
    出することなく略満たした状態で前記動力室内の内圧を
    低下させて前記作動室と前記動力室との間の圧力差を大
    きくさせる制御弁と、を備えてなる直結クラッチ附流体
    継手の流体制御回路。
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