JP2640659B2 - 水門開閉装置 - Google Patents

水門開閉装置

Info

Publication number
JP2640659B2
JP2640659B2 JP28209387A JP28209387A JP2640659B2 JP 2640659 B2 JP2640659 B2 JP 2640659B2 JP 28209387 A JP28209387 A JP 28209387A JP 28209387 A JP28209387 A JP 28209387A JP 2640659 B2 JP2640659 B2 JP 2640659B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shaft
brake
gate
handle
water gate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP28209387A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01125408A (ja
Inventor
実 表
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
OMOTE TETSUKOSHO KK
Original Assignee
OMOTE TETSUKOSHO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by OMOTE TETSUKOSHO KK filed Critical OMOTE TETSUKOSHO KK
Priority to JP28209387A priority Critical patent/JP2640659B2/ja
Publication of JPH01125408A publication Critical patent/JPH01125408A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2640659B2 publication Critical patent/JP2640659B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Barrages (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、水門扉をその自重作用とブレーキ作用(遠
心ブレーキ,パウダーブレーキ,メカニカルブレーキな
ど)とを併用して下降せしめて水門を閉じる自重降下式
の水門開閉装置に関するものである。
〔従来の技術〕
従来のこの形式の水門開閉装置の一例を第6図に示
す。80はハンドル、81はメカニカルブレーキ、82は多板
クラッチ機構、83は回転軸、84は遠心ブレーキ、85は歯
車伝動装置(高速側のみ図示)である。歯車伝動装置85
は低速端の歯車により、水門扉に連結した昇降軸を上下
に駆動し、水門を開閉するようになっている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
このような従来のものにおいては、水門扉が下降して
水底に達したあと、さらにハンドル80により水密ゴムを
増締めする力を与えこれを保持することが困難であっ
た。
従って、水密を保てず、漏水が発生してしまうので、
取水ゲートや制水ゲートに自重降下式の水門開閉装置を
用いることができなかった。
本発明は上述の問題点を解決しようとするもので、増
締めができ、従って水密を要する取水ゲートや制水ゲー
トにも用いることができる自重降下式の水門開閉装置を
提供することを目的とするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明においては上述の目的を達成するため、水門扉
に連結される昇降軸と、歯車伝動機構を介してハンドル
上昇操作により上昇させて水門を開き、又該ハンドル下
降操作により該水門扉の自重作用とブレーキ操作とを併
用して下降させて該水門を閉じるようにした水門開閉装
置において、前記歯車伝動機構の伝動スパーギヤと噛合
するピニオンを備えた回転軸を回転可能に、かつ軸方向
に移動可能に支承し、該回転軸の一部に回転軸ネジ部を
設け、該回転軸ネジ部と螺合し、前記回転軸に対し駆動
側にある前記ハンドル操作軸の駆動機構と一体に回転
し、かつ軸方向に拘束された駆動側ネジ部を備え、該駆
動側ネジ部を前記回転軸ネジ部に対し相対的に水門閉じ
方向に回転させたとき、前記回転軸にはその軸方向移動
の所定の位置で前記回転軸の軸方向移動を阻止するスト
ッパと、回転を阻止する固定ブレーキと、前記回転軸を
軸方向に付勢して前記固定ブレーキを解除するバネ装置
とを備え、前記ハンドル下降操作により水門扉が自重作
用とブレーキ作用の併用で底に着いたとき、前記ハンド
ルをさらに水門扉の閉じ方向に回転させて前記回転軸を
所定量回転させて増締めを行い、回転軸が軸方向移動し
て前記固定ブレーキを作動して回転軸の回転及び軸方向
移動を阻止するようにしている。
〔作用〕
本発明は、歯車伝動機構の伝動スパーギヤと噛合する
回転軸(例えば、第5図の回転軸10)に対して、駆動側
との接続をネジ結合とし、軸方向に外部から予圧を与
え、かつ、軸方向及び回転方向の固定ブレーキを備え
て、増締用特殊回転軸となし(例えば第1図の駆動軸1
0)、ハンドルの水門閉じ方向のトルクをネジの摩擦を
利用して水門扉まで伝え、水密ゴムに増締め力を与え、
かつこの増締め力をハンドルを離しても保持できるよう
にするものである。
本発明の水門開閉装置は、水門を閉止する際の増締操
作に当たり、次の如く作用する。
自重降下式の水門扉において、水門扉の自重の作用と
調速ブレーキ(遠心ブレーキ或いはメカニカルブレーキ
など)作用の併用にて或る速度を保って降下が行われ
る。
水門扉が底に着くと、自重により水密ゴムを押し付け
て、その反力が自重とバランスする点で止まる。
このとき、駆動側及び回転軸のネジ部はロック状態で
ないとする。
水密ゴムの増締めをするため、ハンドルを水門閉じ方
向に回転させ、ハンドルトルクを駆動側ネジ部に伝達さ
せる。
ここで、回転軸は予め、初期変形を与えられたバネ装
置で外部から軸方向に付勢され、駆動側ネジ部と回転軸
ネジ部との間には軸方向の力がかかった状態で接触して
いる。この状態で駆動側ネジ部が回転すれば、軸力によ
り摩擦トルクにより回転軸が回転し、ハンドルの力によ
り水密ゴムに押付力を与え、増締めを行うことができ
る。
さらに、ハンドルを回せば水密ゴム反力が増大し、反
力によるトルクがネジ部の摩擦トルクの最大値を越えよ
うとするとネジ部は滑り、摩擦トルクで押付力を維持し
たまま、駆動側ネジ部は回転軸ネジ部に対し相対的に回
転して回転軸は軸方向に移動し、所定の位置で固定ブレ
ーキに接触し、外部に対して軸方向にも回転方向にも固
定される。
この固定ブレーキトルクは水密ゴムの反力によるトル
クよりも大きいので、ハンドルを離して増締用のトルク
を除いても、増締めした水密ゴムの押付力を保持するこ
とができる。
さらにハンドルを回せばネジ部相互が僅か滑って軸方
向に大きな軸力を生じ、固定ブレーキとして軸力を利用
する円錐ブレーキやディスクブレーキを用いているとき
には逆転を阻止して緩みを防止する大きな保持用の固定
ブレーキトルクを与えることができ、押付力の保持は確
実となる。
増締時の水密ゴムの最大押付力は、ネジ部の摩擦トル
ク、即ち、バネ装置の付勢力に依存するものであるの
で、バネ装置のイニシャルセット軸力を調節することに
よって最大押付力を調節することができる。
なお、水門扉が底について自重と水密ゴム反力とがバ
ランスした時点で、駆動側ネジ部と回転軸ネジ部とがネ
ジロック状態にあるような場合には、ハンドルをさらに
水門閉じ方向に回すとネジロック状態で一体になったネ
ジ部によりトルクが伝えられて水密ゴムに押付力を与え
るが、反力がネジロックの結合トルクより大となるとネ
ジロックが外れ、その後は、駆動側ネジ部と回転軸ネジ
部との間には前述の如く、バネ装置の付勢力に基づく摩
擦トルクが伝達されて動作を続ける。
〔実施例〕
次に本発明の実施例を図面を用いて説明する。
第1図,第2図,第3図において水門扉に連結される
昇降軸である段付きのスピンドル1は取付部材上に固定
したギヤボックス2中の歯車伝動機構の低速段であるギ
ヤ3,4に噛合して設けられ、ギヤ3,4の回転によりギヤボ
ックス2を貫通して上下動が可能である。
ハンドル60の回転力は、メカニカルブレーキ81、多
板、クラッチ機構82を介して、歯車伝達機構の高速段の
回転軸である駆動軸10に伝えられるようになっている。
ハンドル60と連結されるハンドル軸5はギヤボックス
2のフランジメタル6に回転可能に支承され、クラッチ
軸7は軸受8,9に、駆動軸10は軸受11,12,52にそれぞれ
支承されてギヤボックス2内に収容されている。
駆動軸10からギヤ3,4に至る歯車伝動機構は、駆動軸1
0に取り付けた第1ピニオン13、第1スパーギヤ14を取
り付けた第2軸付ピニオン15、第2スパーギヤ16を取り
付けた第3軸付ピニオン17、ギヤ3のホイール軸18に取
り付けた第3スパーギヤ19及びシンクロギヤ20、ギヤ4
のホイール軸21に取り付けたシンクロギヤ22から構成さ
れてギヤボックス2内に収容されていて、第1ピニオン
13と第1スパーギヤ14、第2軸付ピニオン15と第2スパ
ーギヤ16、第3軸付ピニオン17と第3スパーギヤ18、シ
ンクロギヤ20とシンクロギヤ22をそれぞれ噛合させて、
後述のメカニカルブレーキ81を介してハンドル60を水門
開き方向63の向きに回転させたときに水門を開き、水門
閉じ方向64の向きに回転させたときに水門を閉じるよう
になっている。
ハンドル軸5はクラッチ軸7側の端部に歯部23を備え
ている。
ハンドル軸5とクラッチ軸7との間は次のようなメカ
ニカルブレーキ81が設けられている。
クラッチ軸7のハンドル軸5側の端部は右ネジ部24で
形成され、スラスト部材25,26が螺着されている。スラ
スト部材25,26のつば部の間には圧着板27が摩擦板28,28
を介して嵌挿されている。スラスト部材25はハンドル軸
5の歯部23に噛合する歯部29を備えているとともに、ク
ラッチ軸7に設けた止め輪30,31の間を軸方向に移動可
能に設けられている。
圧着板27で形成される環状溝部には一方向クラッチで
あるバックストップカムクラッチ32が圧着板27が水門開
き方向63の向きに回転するときは一体となって回転し水
門閉じ方向64の向きに回転するときにはフリーとなるよ
うに嵌挿されており、軸受8を取り付けた軸受取付部材
33にはバックストップカムクラッチ32の外周を固定する
カムクラッチキー34が固定して設けられている。61はオ
イルシールである。
クラッチ軸7と駆動軸10との間には次のような多板ク
ラッチ機構82が設けられている。
36は、カップリングフランジ35に取り付けたケーシン
グ65に噛み合う負荷側ディスク、37はクラッチ軸7にキ
ー止めしたボス部に噛み合う駆動側ディスク、38はボス
部に固定した挟圧板、39はクラッチ軸7のボス部に設け
たレバー、40はレバー39を回動せしめる、断面コ字状の
環状部材である。
一方、多板クラッチ機構82の操作レバー41はギヤボッ
クス2のフランジメタル44に回転可能に支承されたレバ
ー軸42に連結されており、レバー軸42には環状部材40の
溝部に嵌合するクラッチフォーク43が取り付けられてい
て、操作レバー41によりレバー39を回動せしめクラッチ
軸7と駆動軸10との間のトルクの伝達及び遮断を行なう
ようになっている。
次に増締用特殊回転軸である駆動軸10につき述べる。
歯車伝動機構の一部の回転軸であり、増締用特殊回転
軸である駆動軸10は、クラッチ軸7側の端部に回転軸ネ
ジ部である左ネジ部45が設けられている。
駆動側ネジ部としてのカップリングフランジ35は、駆
動軸10の左ネジ部45と螺合し、かつ、駆動軸10に対し駆
動側にある駆動機構である多板クラッチ機構のケーシン
グ65に取り付けられ、ケーシング65と一体に回転し、か
つ軸方向には拘束されるよう軸受11及びスラスト軸受46
によりギヤボックス2に支承されている。
駆動軸10の一端には外周にブレーキシュー48を取り付
けたブレーキボス49がキー止めされ、これに対応してギ
ヤボックス2には、後述の皿バネ圧調整リング58を介し
てブレーキドラム50及びブレーキカバー51が取り付けら
れて駆動軸10端部に遠心ブレーキが形成されている。
駆動軸10は軸受12及び52におり回転可能に支承されて
いるが、左ネジ部45とカップリングフランジ35とが相対
的回転することにより軸方向にも移動するようになって
おり、軸受12及び52の内径の嵌合は、この軸方向の移動
を許すようになっている。
47は駆動軸10の左ネジ部45の端部に取り付けたストッ
パである。カップリングフランジ35を駆動軸10の左ネジ
部45に対し相対的に水門開き方向63に回転せしめたとき
に、駆動軸10は図において右の方に移動するが、軸方向
の移動の所定の第1位置において、ストッパ47を介して
駆動軸10がカップリングフランジ35に当接し、駆動軸10
とカップリングフランジ35との相対的動きを止め、左ネ
ジ部45とカップリングフランジ35とのネジ結合をロック
し、両者は一体となって水門開き方向63の向きに回転す
るようになっている。
53は外面をブレーキ作動面とした円錐ブレーキシュー
であり、駆動軸10に固定されている。54は内面にブレー
キ作動面である円錐ブレーキ面66を有し、円錐ブレーキ
シュー53とで固定ブレーキを形成するブレーキドラムで
あり、皿バネ圧調整リング58に螺合し、後述の如く軸方
向の位置が調整されてギヤボックス2に固定される。駆
動軸10の左ネジ部45をカップリングフランジ35に対し水
門開き方向63に回転せしめたとき、駆動軸10は図におい
て左の方に進み、軸方向移動の所定の第2位置で、円錐
ブレーキシュー53が、固定部であるブレーキドラム54の
円錐ブレーキ面66に接触し、駆動軸10の回転を制動し、
なおも駆動軸10が水門開き方向63に回転しようとすると
軸方向移動によりブレーキ力が増大して駆動軸10が回転
も軸方向移動もせぬよう外部に対して固定するようにな
っている。
第1位置と第2位置との間では、駆動軸10は左ネジ部
45とカップリングフランジ35との相対回転に応じて軸方
向に移動するようになっている。
56はバネ装置としての皿バネであり、ブレーキドラム
54の端壁部59からスラスト軸受57、皿バネ受け55を介し
て支承され、円錐ブレーキシュー53が、ブレーキドラム
54の円錐ブレーキ面66から離れる向きに駆動軸10を軸方
向に付勢するように設けられている。
ブレーキドラム54の他端は外周部が雄ネジに形成され
ていて、ギヤボックス2と遠心ブレーキのブレーキドラ
ム50との間に介在配備した雌ネジの皿バネ圧調整リング
58に螺着深さ調節可能に螺着して取り付けられている。
62はオイルシールである。
次に水門の開閉動作について説明する。
(i)水門扉をハンドル60を回して手動により降下速さ
を制御しながら自重により降下せしめ、水門を閉じる場
合。
多板クラッチ機構は操作レバー41でクラッチを入れて
おく。
駆動軸10及びクラッチ軸7は水門閉じ方向64の向きに
回転する力を荷重(水門扉の自重)により受けている
が、圧着板27の挟圧による摩擦とバックストップカムク
ラッチ32により回転を阻止されて荷重は落下しない。ハ
ンドル60を水門閉じ方向64の向きに若干回すと、スラス
ト部材25は図において左に若干移動し、圧着板27の挟圧
状態が解除されクラッチ軸7は荷重により水門閉じ方向
64の向きにハンドル60を回す速さよりも速く回転し、瞬
時にスラスト部材25を図において右に移動させて戻して
しまい、再びメカニカルブレーキが作動して、従って、
クラッチ軸7の水門閉じ方向64の向きの回転も阻止され
るに至る。
この動作の繰り返しで水門扉の降下は行われ、ハンド
ル60による任意速度の降下、ハンドル60を離したときの
荷重保持を行う。
この動作のとき、駆動軸10には荷重が駆動軸10を水門
閉じ方向64の向きに回転させる向きにかかっているの
で、駆動軸10はストッパ47がカップリングフランジ35に
当接した状態のままであるので円錐ブレーキシュー53は
ブレーキドラム54から離れており駆動軸10の固定ブレー
キは作動することはない。
このようにして、手動により降下速さを調節しながら
水門扉を降下させると、水門扉が底に着き、自重により
水密ゴムを圧縮して、水密ゴムの反力と自重とがバラン
スする点で自重による水門閉じ方向64のトルクはなくな
る。
さらにハンドル60を水門閉じ方向64に回すと、メカニ
カルブレーキにおいて、荷重からのトルクがなくなり停
止しているクラッチ軸7に対しスラスト部材25が図にお
いて左方に向けて移動し、止め輪30に当接し、ハンドル
60の水門閉じ方向64のトルクがクラッチ軸7に伝えられ
るようになる。このときカップリングフランジ35と左ネ
ジ部45とは皿バネ56により軸力を受け摩擦トルクを生じ
ているからこの摩擦トルクはさらに駆動軸10に伝わり、
水密ゴムをさらに押し付けて増締めを行なうことができ
る。
水密ゴムが或程度変形して反力が大きくなると、その
反力のトルクによりカップリングフランジ35と左ネジ部
45とが滑るが、両者のネジは、滑りながらも皿バネ56の
初期軸力により接着摩擦力を与えられ、ハンドル60のト
ルクが伝達され、水密ゴムへの押付力が引続き与えられ
る。
このとき、カップリングフランジ35と左ネジ部45とは
相対回転をするので駆動軸10は図において左方に移動
し、円錐ブレーキシュー53は固定側のブレーキドラム54
の円錐ブレーキ面66に当接し、駆動軸10は軸方向にも回
転方向にも固定される。
さらにハンドル60を水門閉じ方向64に回せばカップリ
ングフランジ35が僅か回転して大きな軸力を生じ、固定
ブレーキの固定トルクも大きくなり、増締めされた水密
ゴムへの押付け力が緩むのを防止することができる。
(i′)水門扉の自重により自動的に降下せしめる場
合。
多板クラッチ機構のクラッチを外すと水門扉は自重に
より降下するが、ブレーキシュー48、ブレーキドラム50
よりなる遠心ブレーキにより制動されつつ一定の降下速
度で降下する。降下した後はクラッチを入れ、ハンドル
60を水門閉じ方向64の向きに回して前述のように増締操
作を行い、固定ブレーキで固定する。
(ii)水門扉を開く場合 水門扉が増締操作により閉じられているとき、駆動軸
10は図において左に移動し、ストッパ47とカップリング
フランジ35は離隔し、固定ブレーキは作動中である。
多板クラッチ機構のクラッチを入れてハンドル60を水
門開き方向63の向きに回す。するとスラスト部材25は図
において右の方に移動し、スラスト部材25,26で圧着板2
7を挟圧した時点でスラスト軸7に回転を伝える。この
とき圧着板27は水門開き方向63の向きに回転しているの
で圧着板27とバックストップカムクラッチ32との間はフ
リーで、クラッチ軸7の回転は多板クラッチ機構を介し
てカップリング35に伝えられる。カップリングフランジ
35が水門開き方向63の向きに回転すると、駆動軸10はス
トッパ47がカップリングフランジ35に当接するまで図に
おいて右に移動し、固定ブレーキは解除される。ストッ
パ47とカップリングフランジ35が当接した後は水門開き
方向63の向きの回転は駆動軸10に伝えられ、歯車伝動機
構を介してスピンドル1が上昇せしめられて水門扉は上
昇し水門は開かれる。
なお、水門扉を上昇せしめている途中でハンドル60か
ら手を離しても(i)で前述したように、手を離すとク
ラッチ軸7は水門扉の荷重により水門閉じ方向64の向き
に若干回転するが瞬時にメカニカルブレーキが作動する
ので水門扉が自重により降下してしまうことはない。
なお、駆動側ネジ部、回転軸ネジ部、ストッパ、固定
ブレーキなど各部構造は、上記の実施例に拘束されるも
のではなく、種々の構造が用いられる。
例えば第4図の如き構造のものでもよい。
第4図において67は駆動機構としての歯車伝動機構中
の或る回転軸、68は駆動側ネジ部としての右ネジ部、69
は回転軸ネジ部としてのナット部、70はストッパ、71,7
2は相互の対向面をそれぞれブレーキ作動面とした、ブ
レーキディスクと固定ブレーキ面で、固定ブレーキを形
成している、73は付勢用のバネ装置としてのバネ、74は
増締用特殊回転軸である回転軸である。作用効果は、上
述の実施例と同様である。
第5図は別の実施例の特殊回転軸(駆動軸10)付近の
構造を示す。
この図に示していないハンドル60、ハンドル軸5、メ
カニカルブレーキ81、多板クラッチ機構82、遠心ブレー
キ84及び歯車伝動機構については第1図に示した実施例
におけるものと同様な構造及び機構を有している。
歯車伝動機構の一部の回転軸である駆動軸10は、第1
図の実施例と同様増締用特殊回転軸を形成しているが、
第1図のものと異なるのは、回転軸ネジ部が左ネジでな
く、右ネジ部45′となっていること(従って駆動側ネジ
部であるカップリングフランジ35のネジも右ネジである
こと)、及びブレーキ円板53′(第1図では円錐ブレー
キ45)がブレーキ作動面が離れる向きでなく近接する向
きに外部から軸方向に付勢されている、という点である
が、作用効果は第1図のものと原理的にはほぼ同様であ
る。
右ネジ部45′の、第1ピニオン13側にはストッパ47′
として段が設けられている。駆動側ネジ部としてのカッ
プリングフランジ35を、回転軸ネジ部である右ネジ部4
5′に対し相対的に水門開き方向63に回転せしめたと
き、駆動軸10は第5図において左方に移動し、最終的に
ストッパ47がカップリングフランジ35の肩に当たってネ
ジがロック状態となり、駆動軸10はカップリングフラン
ジ35と一体となり回転するようになっている。
右ネジ部45′の左端にはストッパ87がボルトにより固
定されている。
駆動軸10の、第1ピニオン13と遠心ブレーキ84との間
には、テーパーピン86により駆動軸10に固定されたスト
ッパー87、キーにより駆動軸10に固定されたブレーキ円
板53′、バネ88、バネ受け89が設けられている。
ストッパー87に対いてスラスト軸受57を介してバネ受
け90が当接している。バネ受け90はギヤボクス2に固定
したスリーブ91の中を、ガイドピン92をガイドとしてバ
ネ93により押されながら活動可能となっており、駆動軸
10を、外部から軸方向(次に説明する固定ブレーキのブ
レーキ作動面が近接する向き)に付勢するようになって
いる。
94は、ギヤボクス2に固定されたブレーキボディであ
り、ブレーキ円板63′に面してブレーキ面66′を有し、
ブレーキ円板53′と共に、固定ブレーキを形成してい
る。
駆動側ネジ部であるカップリングフランジ35を回転軸
ネジ軸である右ネジ部45′に対し相対的に水門閉じ方向
64に回転せしめたとき駆動軸は第5図にて右方に移動
し、所定の位置ブレーキ円板53′がブレーキ面66′に接
触し、駆動軸10の軸方向移動及び回転を阻止し、外部に
対して固定せしめるようになっている。
増締動作について説明する。
水門扉が降下して自重により水密ゴムを圧縮し、水密
ゴムの反力が自重とバランスする点で、自重による水門
閉じ方向64のトルクはなくなる。
さらにハンドル60を水門閉じ方向に回すと、前述の如
くハンドル60のトルクが駆動側ネジ部であるカップリン
グフランジ35に伝えられる。このとき駆動軸10はバネ93
により軸方向に引張力を受けているので、カップリング
フランジ35のネジと右ネジ部45′との間では軸方向の力
による摩擦力によるトルク伝達が行われ、その結果ハン
ドル60に加えられた手動トルクは、さらに歯車伝動機構
を経て水門扉に伝えられ、水密ゴムに対して押付力を与
え、増締めを行うことができる。
水密ゴムが或る程度変形して反力が大きくなると、そ
の反力のトルクによりカップリングフランジ35と右ネジ
部45′とが滑るが、両者のネジは滑りながらもバネ93の
初期軸力により接触摩擦力を与えられ、ハンドル60のト
ルクが伝達され水密ゴムへの押付力が引続き与えられ
る。
このときカップリングフランジ35と右ネジ部45′とは
相対回転をするので、駆動軸10は第5図において右方に
移動し、ブレーキ円板53′は固定側のブレーキボディ94
のブレーキ面66′に当接し、回転軸10は軸方向にも回転
方向にも固定される。このとき、ブレーキ円板53′はバ
ネ93の圧縮力によりブレーキ面66′に押し付けられ、ブ
レーキトルクを保持する。
さらにハンドル60を水門閉じ方向64に回せばカップリ
ングフランジ35が僅か回転して大きな軸力を生じ、固定
ブレーキの固定トルクも大きくなり、増幅めされた水密
ゴムへの押付け力が緩むのを防止するのを防ぐことがで
きる。
〔発明の効果〕
本発明の水門開閉装置は、歯車伝動機構の一部の回転
軸を回転可能に、かつ軸方向に移動可能に支承し、該回
転軸の一部に回転軸ネジ部を設け、該回転軸ネジ部と螺
合し、前記回転軸に対し駆動側にある駆動機構と一体に
回転し、かつ軸方向に拘束された駆動側ネジ部を備え、
該駆動側ネジ部を前記回転軸ネジ部に対し相対的に水門
閉じ方向に回転せしめたとき、前記回転軸の軸方向移動
の所定の位置で前記回転軸の軸方向移動及び回転を阻止
し、外部に対して固定せしめる固定ブレーキと、前記回
転軸を、外部から軸方向に付勢するバネ装置とを備えて
いるので、バネ装置による軸力によりネジ部に常に摩擦
トルクを与え、増締め時には、ハンドルのトルクをこの
ネジの摩擦トルクにより水門扉に伝えて増締めを行い、
かつネジの作用で作動する固定ブレーキにより増締力を
確実に保持することができる。従って水密を要する取水
ゲートや制水ゲートにも用いることができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示し、第1図は縦断面正面図、
第2図は第1図I−I線断面平面図、第3図は一部破断
した第2図II矢視図、第4図は別の実施例の一部断面正
面説明図、第5図は別の実施例の増締用特殊回転軸の付
近の縦断面図、第6図は従来例の一部の正面説明図であ
る。 1……スピンドル、2……ギヤボックス、3……ギヤ、
4……ギヤ、5……ハンドル軸、6……フランジメタ
ル、7……クラッチ軸、8……軸受、9……軸受、10…
…駆動軸、11……軸受、12……軸受、13……第1ピニオ
ン、14……第1スパーギヤ、15……第2軸付ピニオン、
16……第2スパーギヤ、17……第3軸付ピニオン、18…
…ホイール軸、19……第3スパーギヤ、20……シンクロ
ギヤ、21……ホイール軸、22……シンクロギヤ、23……
歯部、24……右ネジ部、25……スラスト部材、26……ス
ラスト部材、27……圧着板、28……摩擦板、29……歯
部、30……止め輪、31……止め輪、32……バックストッ
プカムクラッチ、33……軸受取付部材、34……カムクラ
ッチキー、35……カップリングフランジ、36……負荷側
ディスク、37……駆動側ディスク、38……狭圧板、39…
…レバー、40……環状部材、41……操作レバー、42……
レバー軸、43……クラッチフォーク、44……フランジメ
タル、45……左ネジ部、45′……右ネジ部、46……スラ
スト軸受、47……ストッパ、48……ブレーキシュー、49
……ブレーキボス、50……ブレーキドラム、51……ブレ
ーキカバー、52……軸受、53……円錐ブレーキシュー、
53′……ブレーキ円板、54……ブレーキドラム、55……
皿バネ受け、56……皿バネ、57……スラスト軸受、58…
…皿バネ圧調整リング、59……端壁部、60……ハンド
ル、61,62……オイルシール、63……水門開き方向、64
……水門閉じ方向、65……ケーシング、66……円錐ブレ
ーキ面、66′……ブレーキ面、67……回転軸、68……右
ネジ部、69……ナット部、70……ストッパ、71……ブレ
ーキディスク、72……固定ブレーキ面、73……バネ、74
……回転軸、75……ストッパ、80……ハンドル、81……
メカニカルブレーキ、82……多板クラッチ機構、83……
回転軸、84……遠心ブレーキ、85……歯車伝動装置、86
……テーパーピン、87……ストッパー、88……バネ、89
……バネ受け、90……バネ受け、91……スリーブ、92…
…ガイドピン、93……バネ、94……ブレーキボディ。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水門扉に連結される昇降軸を、歯車伝動機
    構を介してハンドル上昇操作により上昇させて水門を開
    き、又該ハンドル下降操作により該水門扉の自重作用と
    ブレーキ操作とを併用して下降させて該水門を閉じるよ
    うにした水門開閉装置において、 前記歯車伝動機構の伝動スパーギヤと噛合するピニオン
    を備えた回転軸を回転可能に、かつ軸方向に移動可能に
    支承し、 該回転軸の一部に回転軸ネジ部を設け、 該回転軸ネジ部と螺合し、前記回転軸に対し駆動側にあ
    る前記ハンドル操作軸の駆動機構と一体に回転し、かつ
    軸方向に拘束された駆動側ネジ部を備え、 該駆動側ネジ部を前記回転軸ネジ部に対し相対的に水門
    閉じ方向に回転させたとき、前記回転軸にはその軸方向
    移動の所定の位置で前記回転軸の軸方向移動を阻止する
    ストッパと、回転を阻止する固定ブレーキと、 前記回転軸を軸方向に付勢して前記固定ブレーキを解除
    するバネ装置とを備え、 前記ハンドル下降操作により水門扉が自重作用とブレー
    キ作用の併用で底に着いたとき、前記ハンドルをさらに
    水門扉の閉じ方向に回転させて前記回転軸を所定量回転
    させて増締めを行い、回転軸が軸方向移動して前記固定
    ブレーキを作動して回転軸の回転及び軸方向移動を阻止
    するようにしたことを特徴とする水門開閉装置。
JP28209387A 1987-11-10 1987-11-10 水門開閉装置 Expired - Lifetime JP2640659B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28209387A JP2640659B2 (ja) 1987-11-10 1987-11-10 水門開閉装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28209387A JP2640659B2 (ja) 1987-11-10 1987-11-10 水門開閉装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01125408A JPH01125408A (ja) 1989-05-17
JP2640659B2 true JP2640659B2 (ja) 1997-08-13

Family

ID=17648031

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28209387A Expired - Lifetime JP2640659B2 (ja) 1987-11-10 1987-11-10 水門開閉装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2640659B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102747712A (zh) * 2012-07-30 2012-10-24 扬州市飞龙气动液压设备有限公司 液压启闭机锁紧装置

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4574586B2 (ja) * 2006-04-06 2010-11-04 有限会社ミューロン 昇降装置のブレーキ装置
CN104358237B (zh) * 2014-12-05 2015-11-25 宁波双利智能科技有限公司 一种通过风扇冷却且能自动锁定的水利闸门装置
CN104452680B (zh) * 2014-12-05 2015-11-25 宁波双利智能科技有限公司 一种能自动锁定和复位的水利闸门装置
CN107059803B (zh) * 2017-05-11 2018-11-16 江苏大洋环保工程有限公司 一种速闭机

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102747712A (zh) * 2012-07-30 2012-10-24 扬州市飞龙气动液压设备有限公司 液压启闭机锁紧装置
CN102747712B (zh) * 2012-07-30 2014-07-02 扬州市飞龙气动液压设备有限公司 液压启闭机锁紧装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01125408A (ja) 1989-05-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2640659B2 (ja) 水門開閉装置
US20100263978A1 (en) Torque transmitting device
JPS60209498A (ja) ウオーム安全装置を有するホイスト
JP2007187247A (ja) 2方向クラッチユニット
US5529157A (en) Combination brake and clutch assembly for electric motors
US3685371A (en) Reversing transmission
JP4574586B2 (ja) 昇降装置のブレーキ装置
JP4818627B2 (ja) 昇降装置のブレーキ装置
KR200274797Y1 (ko) 수문 권양기의 브레이크 장치
JP2727020B2 (ja) 昇降装置のブレーキ装置
JP2770240B2 (ja) 昇降装置のブレーキ装置
JP2003139267A (ja) 負荷体駆動装置
JP2587990B2 (ja) 増締ブレーキ装置
JP2005180572A (ja) クラッチ
JP2546626B2 (ja) 水門扉開閉機の制動装置
JPH0322343Y2 (ja)
EP1235736B1 (en) Free fall windlasses
JPH0730739Y2 (ja) ねじブレーキ付き負荷駆動伝動装置
JPH0716697Y2 (ja) 建設現場におけるエレベーターの落下防止装置
JP2641096B2 (ja) 手動ゲート開閉機
JPS6332014A (ja) 水門扉昇降装置
RU13824U1 (ru) Электропривод
RU2173420C1 (ru) Электропривод
JPS5855288B2 (ja) 水門扉の昇降装置
JPH0426512Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 11

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080502