JP2640100B2 - 重合性ハロゲン化合物から得られる防黴性重合体を用いた防黴剤 - Google Patents
重合性ハロゲン化合物から得られる防黴性重合体を用いた防黴剤Info
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- JP2640100B2 JP2640100B2 JP61263129A JP26312986A JP2640100B2 JP 2640100 B2 JP2640100 B2 JP 2640100B2 JP 61263129 A JP61263129 A JP 61263129A JP 26312986 A JP26312986 A JP 26312986A JP 2640100 B2 JP2640100 B2 JP 2640100B2
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- Japan
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- antifungal
- halogen compound
- polymerizable
- polymer obtained
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は防黴剤として好適な新規な重合性ハロゲン化
合物から得られる防黴性重合性を用いた防黴剤に関する
ものである。
合物から得られる防黴性重合性を用いた防黴剤に関する
ものである。
(従来の技術) 製品や備品等に黴が生えるのを防止するために、「防
菌防黴の化学」(堀口博著、三井出版、昭和57年)に記
載されている様な防黴剤を添加したり、予め防黴剤を添
加した塗料等によるコーティング処理が行われている。
防黴剤としては人畜に無害で、黴にはよく効き、製品に
容易に溶解または分散し水には難溶でかつ不発揮である
ものが理想的であるが、現実にはこの様なものはまだ見
出されておらず、製品中での凝集、マイグレーション等
によって効力が失われるのが通常である。
菌防黴の化学」(堀口博著、三井出版、昭和57年)に記
載されている様な防黴剤を添加したり、予め防黴剤を添
加した塗料等によるコーティング処理が行われている。
防黴剤としては人畜に無害で、黴にはよく効き、製品に
容易に溶解または分散し水には難溶でかつ不発揮である
ものが理想的であるが、現実にはこの様なものはまだ見
出されておらず、製品中での凝集、マイグレーション等
によって効力が失われるのが通常である。
(発明が解決しようとする問題) 本発明は前記従来の欠点の解消された、即ち人畜に無
害で、不揮発性、水に難溶性かつ製品中で効力が失われ
る問題点を解消した防黴剤として好適な重合性ハロゲン
化合物から得られる防黴性重合体を用いた防黴剤を提供
せんとするものである。
害で、不揮発性、水に難溶性かつ製品中で効力が失われ
る問題点を解消した防黴剤として好適な重合性ハロゲン
化合物から得られる防黴性重合体を用いた防黴剤を提供
せんとするものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明者等はこれらの問題点を解決すべく鋭意研究の
結果本発明に到達した。本発明は下記一般式で表される
重合性ハロゲン化合物から得られる防黴性重合体を有効
成分とする防黴剤。
結果本発明に到達した。本発明は下記一般式で表される
重合性ハロゲン化合物から得られる防黴性重合体を有効
成分とする防黴剤。
本発明の防黴性重合体を得るための重合性ハロゲン化
合物は臭素または塩素のハロゲン原子を含むが好ましく
は塩素であり、上記一般式で示される式中のnは1〜5
であるが最も好ましいのはn=5のペンタクロロ化合物
である。
合物は臭素または塩素のハロゲン原子を含むが好ましく
は塩素であり、上記一般式で示される式中のnは1〜5
であるが最も好ましいのはn=5のペンタクロロ化合物
である。
本発明の防黴性重合体を得るための重合性ハロゲン化
合物はクロロメチルスチレン(m/p混合体でも、P単独
体でもよい)に防黴性化合物のナトリウムクロロフェネ
ート等を反応させて得ることができる。この反応は適当
な有機溶媒の存在下で実施することができる。この反応
は例えばナトリウムペンタクロロフェネートを用いた場
合の反応は下記の反応式で示される。
合物はクロロメチルスチレン(m/p混合体でも、P単独
体でもよい)に防黴性化合物のナトリウムクロロフェネ
ート等を反応させて得ることができる。この反応は適当
な有機溶媒の存在下で実施することができる。この反応
は例えばナトリウムペンタクロロフェネートを用いた場
合の反応は下記の反応式で示される。
本発明の防黴性重合体を得るための重合性ハロゲン化
合物はシート、フイルム、容器、繊維等の成形物にその
成形前あるいは成形後に単量体あるいは重合体の形で用
いて防黴性を付与することができる。
合物はシート、フイルム、容器、繊維等の成形物にその
成形前あるいは成形後に単量体あるいは重合体の形で用
いて防黴性を付与することができる。
単量体で用いる場合は成形用レジンに単量体と重合触
媒を添加し成形物内で重合させ重合体とし、重合体で用
いる場合はポリマーブレンドや成形物に塗付する方法な
どがある。
媒を添加し成形物内で重合させ重合体とし、重合体で用
いる場合はポリマーブレンドや成形物に塗付する方法な
どがある。
以下実施例により本発明を説明するが、これにより本
発明が限定されるものではない。なお、実施例中におけ
る黴抵抗性試験は下記の方法によった。
発明が限定されるものではない。なお、実施例中におけ
る黴抵抗性試験は下記の方法によった。
黴抵抗試験(JIS−Z−2911) 無機塩のみを含有したシャーレに試験に用いる化合物
を各々0.1%濃度に分散させた液体培地を流し込み、培
地が固化後、指定された黴4株の胞子懸濁液を噴霧し後
27±1℃で10日間培養した。なお、培養試験後の黴抵抗
性の判定は次によった。
を各々0.1%濃度に分散させた液体培地を流し込み、培
地が固化後、指定された黴4株の胞子懸濁液を噴霧し後
27±1℃で10日間培養した。なお、培養試験後の黴抵抗
性の判定は次によった。
実施例1 撹拌機、温度計、窒素ガス吹込み管を備えた500mlの
4口フラスコ中でエタノール50mlにクロロメチルスチレ
ン(m/p=60/40)25g(0.161モル)を室温で溶解した
後、ナトリウムペンタクロロフェネート(以下、Na−PC
Pと略記)49g(0.170モル)を水/エタノール(1/1)混
合溶媒250mlに溶解した溶液を徐々に滴下し、滴下終了
後、50℃で1時間反応させた。冷却後沈殿物を濾別し、
濾液をロータリーエバポレーターデ濃縮した。次いで濃
縮液にn−へキサン250ml、純水100mlを加え振とうし後
水層を除去し、さらに純水100mlを加え同様な操作をく
り返し未反応のNa−PCPを除去した。後n−へキサン層
をロータリーエバポレーターで蒸発した。次いで残査の
固形分をアセトン中で再結晶した。その結果融点が113
〜115℃である白色の針状結晶を得た。収率は85%であ
った。
4口フラスコ中でエタノール50mlにクロロメチルスチレ
ン(m/p=60/40)25g(0.161モル)を室温で溶解した
後、ナトリウムペンタクロロフェネート(以下、Na−PC
Pと略記)49g(0.170モル)を水/エタノール(1/1)混
合溶媒250mlに溶解した溶液を徐々に滴下し、滴下終了
後、50℃で1時間反応させた。冷却後沈殿物を濾別し、
濾液をロータリーエバポレーターデ濃縮した。次いで濃
縮液にn−へキサン250ml、純水100mlを加え振とうし後
水層を除去し、さらに純水100mlを加え同様な操作をく
り返し未反応のNa−PCPを除去した。後n−へキサン層
をロータリーエバポレーターで蒸発した。次いで残査の
固形分をアセトン中で再結晶した。その結果融点が113
〜115℃である白色の針状結晶を得た。収率は85%であ
った。
実施例2 クロロメチルスチレン(P体)を用いて実施例1と同
様に合成し融点が143〜145℃である白色の針状結晶を得
た。収率は83%であった。実施例1,2で得られた結晶を
用いて行った元素分析、赤外線分析(IR)、核磁気共鳴
試験(13C−NMR)の結果は表−1、第1図〜第4図の如
くであった。それらの結果からいずれも(2,3,4,5,6−
ペンタクロロフェニールオキシ)メチルスチレンである
ことご同定された。
様に合成し融点が143〜145℃である白色の針状結晶を得
た。収率は83%であった。実施例1,2で得られた結晶を
用いて行った元素分析、赤外線分析(IR)、核磁気共鳴
試験(13C−NMR)の結果は表−1、第1図〜第4図の如
くであった。それらの結果からいずれも(2,3,4,5,6−
ペンタクロロフェニールオキシ)メチルスチレンである
ことご同定された。
実施例−3 実施例−1、2で得られた(2,3,)4,5,6−ペンタク
ロロフェニールオキシ)メチルスチレンを、比較例とし
て用いたジンクオマジン 、Na−PCPの化合物を用いてJ
IS−Z−2911に基づく黴抵抗試験を行った。その結果を
表−2に示した。
ロロフェニールオキシ)メチルスチレンを、比較例とし
て用いたジンクオマジン 、Na−PCPの化合物を用いてJ
IS−Z−2911に基づく黴抵抗試験を行った。その結果を
表−2に示した。
表−2から明らかな様に、実施例1、2で得られた化合
物は比較例の公知の防黴性化合物と比較し、何ら効力の
低下が見られない。また実施例1及び2で得られた化合
物を有機溶媒中で2,2′−アゾビス−iso−ブチロニトリ
ルを触媒として重合体とし、 JIS−Z−2911に基づく
黴抵抗試験を行った。その結果黴抵抗性はいずれも3級
ですぐれた黴抵抗性を示した。
物は比較例の公知の防黴性化合物と比較し、何ら効力の
低下が見られない。また実施例1及び2で得られた化合
物を有機溶媒中で2,2′−アゾビス−iso−ブチロニトリ
ルを触媒として重合体とし、 JIS−Z−2911に基づく
黴抵抗試験を行った。その結果黴抵抗性はいずれも3級
ですぐれた黴抵抗性を示した。
(発明の効果) 本発明による重合性ハロゲン化合物から得られる重合
体はプラスチックシート、フイルム、容器、繊維等の成
形物に防黴性を付与する化合物として好適で特に重合体
として用いると不揮発性であるので毒性がなく耐久性に
優れた防黴効果を付与することができる。
体はプラスチックシート、フイルム、容器、繊維等の成
形物に防黴性を付与する化合物として好適で特に重合体
として用いると不揮発性であるので毒性がなく耐久性に
優れた防黴効果を付与することができる。
第1図及び第3図は実施例1で得られた重合性ハロゲン
化合物:(2,3,4,5,6−ペンタクロロフェニールオキ
シ)メチルスチレンの赤外吸収スペクトル及び核磁気共
鳴スペクトルである。 第2図及び第4図は実施例2で得られた重合性ハロゲン
化合物:(2,3,4,5,6−ペタンクロロフェニールオキ
シ)メチルスチレンの赤外吸収スペクトル及び核磁気共
鳴スペクトルである。
化合物:(2,3,4,5,6−ペンタクロロフェニールオキ
シ)メチルスチレンの赤外吸収スペクトル及び核磁気共
鳴スペクトルである。 第2図及び第4図は実施例2で得られた重合性ハロゲン
化合物:(2,3,4,5,6−ペタンクロロフェニールオキ
シ)メチルスチレンの赤外吸収スペクトル及び核磁気共
鳴スペクトルである。
Claims (1)
- 【請求項1】下記一般式で表される重合性ハロゲン化合
物から得られる防黴性重合体を有効成分とする防黴剤。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61263129A JP2640100B2 (ja) | 1986-11-04 | 1986-11-04 | 重合性ハロゲン化合物から得られる防黴性重合体を用いた防黴剤 |
KR1019870011736A KR950004028B1 (ko) | 1986-10-24 | 1987-10-22 | 신규의 중합성화합물 및 중합체 |
US07/268,956 US4956431A (en) | 1986-10-24 | 1988-11-09 | Novel polymerizable compound having mildew resistance and polymer thereof |
US08/086,905 US5583230A (en) | 1986-10-24 | 1993-07-07 | Polymerizable compound having mildew resistance and polymer thereof |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61263129A JP2640100B2 (ja) | 1986-11-04 | 1986-11-04 | 重合性ハロゲン化合物から得られる防黴性重合体を用いた防黴剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63115838A JPS63115838A (ja) | 1988-05-20 |
JP2640100B2 true JP2640100B2 (ja) | 1997-08-13 |
Family
ID=17385219
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61263129A Expired - Fee Related JP2640100B2 (ja) | 1986-10-24 | 1986-11-04 | 重合性ハロゲン化合物から得られる防黴性重合体を用いた防黴剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2640100B2 (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3058953A (en) | 1959-05-27 | 1962-10-16 | Dow Chemical Co | Vinylbenzylhalophenylether and polymers and method of making the same |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5990846A (ja) * | 1982-11-16 | 1984-05-25 | Toray Ind Inc | 感放射線材料 |
-
1986
- 1986-11-04 JP JP61263129A patent/JP2640100B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3058953A (en) | 1959-05-27 | 1962-10-16 | Dow Chemical Co | Vinylbenzylhalophenylether and polymers and method of making the same |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63115838A (ja) | 1988-05-20 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |