JP2639747B2 - ラジアルロータの製造方法 - Google Patents

ラジアルロータの製造方法

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JP2639747B2
JP2639747B2 JP2221927A JP22192790A JP2639747B2 JP 2639747 B2 JP2639747 B2 JP 2639747B2 JP 2221927 A JP2221927 A JP 2221927A JP 22192790 A JP22192790 A JP 22192790A JP 2639747 B2 JP2639747 B2 JP 2639747B2
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康賢 筒井
健二 新島
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Teijin Ltd
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Toho Rayon Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、高温ガスタービン、圧縮機、高温ファン等
のターボマシンにおいて用いるのに適したラジアルロー
タの製造方法に関するものである。
[従来の技術] 従来のタービンロータは、金属製無冷却の場合で約10
00℃、モノリシックの窒化珪素、炭化珪素では約1200℃
が使用最高温度であり、タービンの高温化による高効率
化には限界があった。
これに対し、カーボン・カーボン・コンポジット(以
下、C/Cコンポジットと略記する。)は、極めて高い高
温強度を有しており、約2000℃まで高温化できる可能性
があるため、タービンロータとして用いるのには極めて
適していると考えられる。
しかしながら、C/Cコンポジットはその加工が非常に
困難であり、特に、ラジアル・タービンロータのような
複雑な3次元形状体を成形することは極めて難しく、全
く顧みられていない。
このような問題に対処し、本発明者の一人は、先に、
ラジアルロータをC/Cコンポジットによって比較的簡易
に製造する手法を提案している(特開平2−78702号公
報参照)。この手法は、カーボン繊維を強化用繊維とす
る多数の織物片を、中心のボス部分から複数のブレード
部分が放射方向に突出する形状に裁断し、それをロータ
の軸方向に積層することによりロータを構成するもので
ある。
この既提案の方法は、ラジアルロータをC/Cコンポジ
ットによって製造することを可能にするものであるが、
さらに一層の製造の簡易化及び高強度化が望まれてい
る。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の技術的課題は、ロータの回転応力特性を考慮
し、且つC/Cコンポジット用のプリプレグを有効に利用
して簡易、安価に成形を行うことが可能なラジアルロー
タの製造方法を得ることにある。
[課題を解決するための手段] 上記課題を解決するための本発明のラジアルロータ製
造方法は、炭素繊維を一方向に引き揃え且つ平面状に配
列させて樹脂により結合したプリプレグを、ロータ本体
をその回転軸線に直交する面で切断した場合における中
央のボス部とその両側に伸びる一対のブレード部に対応
する長さ及びそのブレード部に必要な巾に裁断し、それ
らの裁断片における中央のボス部の炭素繊維を、ロータ
本体の中心に挿通する回転軸の周囲に迂回させ、且つ上
記ブレード部を必要数のブレードに対応させて重ねなが
ら、それらの裁断片の多数を回転軸の周りでロータ本体
の軸方向に積層し、それにより、回転軸と一体化されて
ボス部から数枚のブレードが放射方向に突出するC/Cコ
ンポジット用のロータ本体を形成することを特徴とする
ものである。
また、上記方法においては、プリプレグの裁断片にお
けるボス部をブレード部よりも薄肉にして回転軸の周囲
に迂回させることにより、ボス部の厚肉化を抑制し、あ
るいはロータ本体の中心に挿通する回転軸の先端側を細
径化しておき、回転軸の先端側のボス部の外径を調整す
ることができる。
[作 用] 高速回転時のロータに加わる応力は、ロータの半径方
向に主として作用するが、上記製造方法によって得られ
たラジアルロータにおいては、裁断片におけるボス部と
ブレード部の炭素繊維が連なり、それらが中間で切断さ
れることなく、しかも全ての炭素繊維が放射方向に配向
されるので、各ブレード部の放射方向の強度が非常に大
きく、さらにブレード部に配向される各炭素繊維がロー
タ本体のボス部において回転軸の周囲を巡ることになる
ので、ボス部の周方向強度も著しく強化される。
また、C/Cコンポジットのように高い強度を有してい
る素材では、ラジアルロータのような複雑な3次元形状
体を成形することが極めて難しいが、炭素繊維を一方向
に引き揃え且つ平面状に配列させて樹脂により結合した
プリプレグを必要長さと巾に裁断して積層することは容
易であり、しかもプリプレグに無駄が少なく、そのため
C/Cコンポジット製のラジアルロータの成形を容易、安
価に実現できる。
[実施例] 第1図A〜Fは、本発明の方法によって得られるラジ
アルロータの製造過程を順次示している。
このラジアルロータの製造に際しては、炭素繊維2を
一方向に引き揃え且つ平面状に配列させてフェノール樹
脂等により結合したプリプレグ1(第1図A)を所要形
状に裁断し(同図B)、その裁断片3の多数をロータ本
体4の軸方向に順次向きを変えて積層する(同図C〜F
参照)ことにより構成される。上記プリプレグ1の裁断
片3は、ロータ本体4をその回転軸線に直交する面で切
断した場合における中央のボス部3aとその両側に伸びる
一対のブレード部3b,3bに対応する長さ、及びそのブレ
ード部3bに必要な巾に裁断したものであり、その裁断に
際しては、特にブレード部3bに配向される炭素繊維がボ
ス部3aのそれと連なり、ボス部の炭素繊維と無連結状態
にはならないように配慮される。
上記裁断片3の積層によるロータ本体4の成形に際し
ては、まず、第1図Cに示すように、その裁断片3にお
ける中央のボス部3aの炭素繊維2を、ロータ本体4の中
心に挿通する回転軸5の周囲に迂回させ、且つ上記ブレ
ード部3bを必要数のブレードに対応させて重ねながら、
それらの裁断片3の多数をロータ本体の軸方向に順次向
きを変えて積層させる(第1図D〜F)。第1図Fに
は、上述した積層によりロータ本体4が8枚のブレード
を有するものとして形成する場合を示しているが、この
場合には、第1図C〜Fのように、多数の裁断片3を順
次4方向に向けて積層することになる。なお、ブレード
の形状に応じて、積層位置により裁断片3の長さ及び巾
が相違することは勿論である。
上記裁断片3の多数を積層したロータ本体4は、一般
的に用いられている手法によりC/Cコンポジットとして
使用するものである。
即ち、上記裁断片3は、先ず、その多数を型内におい
てロータ本体の軸方向に積層し、それによって上述した
ようにボス部から必要枚数のブレードが放射方向に突出
する所要形状に成形し、そのロータ本体4は、30〜100k
gf/cm2で加圧しながら140〜170℃で加熱することにより
硬化させる。次いで、その成形品を脱型し、バリ取り等
の粗加工をした後、炭素化のために不活性雰囲気中にお
いて必要な焼成温度(一般的には1000〜2000℃程度)で
焼成し、さらに緻密化のためにピッチを含浸して再焼成
を繰返すことにより、C/Cコンポジットの成形品とする
ことができる。このC/Cコンポジットからなるラジアル
ロータは、高温強度においてすぐれ、必要に応じてその
表面を炭化珪素、その他適宜の材料でコーティングする
ことにより、雰囲気にかかわらずその強度を維持させる
ことができる。
前述した裁断片3をロータ本体の軸方向に積層する場
合には、それらの裁断片3における中央のボス部3aの炭
素繊維を回転軸5の周囲に迂回させるため、回転軸5の
挿通のために裁断片3中の炭素繊維を切断することがな
く、それによってブレードの放射方向の強度を高めるこ
とができるが、複数方向に向く裁断片のボス部3aが回転
軸5の周囲に集中することになるため、ロータ本体4の
ボス部3aが軸方向に厚肉化し、あるいは大径化し、その
処理を考慮する必要がある。
このボス部3aにおける炭素繊維2の処理には、次のよ
うな手法を単独または複合して用いることができる。
第2図は、プリプレグ1の裁断片3におけるボス部3a
をブレード部3bよりも薄肉化して炭素繊維2を回転軸5
の周囲のより広い範囲に分散、迂回させ、それによって
ボス部3aの軸方向の厚肉化を抑制する場合を示してい
る。
また、ロータ本体4の中心に挿通する回転軸5の先端
側をテーパー状等に細径化し、ロータ本体4におけるボ
ス部の外径をこの回転軸5の径変化によって調整するこ
ともできる。
さらに、上述したように、このような手法は単独また
は複合して用いることができる。
上記構成を有するラジアルロータによれば、裁断片3
におけるボス部3aとブレード部3bの炭素繊維が連なり、
それらが中間で切断されることなく、しかもブレード部
3bにおいては全ての炭素繊維が放射方向に配向されるの
で、各ブレード部3bの放射方向の強度が非常に大きく、
さらにブレード部3bに配向される各炭素繊維がロータ本
体4のボス部において回転軸5の周囲を巡ることになる
ので、ボス部の周方向強度も著しく強化される。
また、C/Cコンポジットのように高い強度を有してい
る素材では、ラジアルロータのような複雑な3次元形状
体を成形することが極めて難しいが、前記プリプレグを
必要長さと巾に裁断して積層することは容易であり、し
かもプリプレグに無駄が少なく、そのためC/Cコンポジ
ット製のラジアルロータの成形を容易、安価に実現する
ことができる。
上述したようにして製造されるラジアルロータは、タ
ーボマシンとして、そのブレードに対してノズルから接
線方向の圧力流体を噴出して回転させるなど、従来から
用いられているラジアルロータと同様な態様で使用でき
るものである。また、強度的にも十分に高速回転に対処
できることが期待できる。
[発明の効果] 以上に詳述したように、本発明によれば、成形加工が
非常に困難なC/Cコンポジットによってラジアルロータ
を容易に製造することができ、しかもその素材の特性を
ロータに要求される性能に適合させ、強化用炭素繊維を
有効に配置したラジアルロータを安価に得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図A〜Fは本発明の方法によって得られるラジアル
ロータの製造過程を順次説明するための平面図、第2図
は他の実施例におけるプリプレグの裁断片の平面図であ
る。 1……プリプレグ、2……炭素繊維、3……裁断片、3a
……ボス部、3b……ブレード部、4……ロータ本体、5
……回転軸。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−78702(JP,A) 米国特許4354804(US,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素繊維を一方向に引き揃え且つ平面状に
    配列させて樹脂により結合したプリプレグを、ロータ本
    体をその回転軸線に直交する面で切断した場合における
    中央のボス部とその両側に伸びる一対のブレード部に対
    応する長さ及びそのブレード部に必要な巾に裁断し、 それらの裁断片における中央のボス部の炭素繊維を、ロ
    ータ本体の中心に挿通する回転軸の周囲に迂回させ、且
    つ上記ブレード部を必要数のブレードに対応させて重ね
    ながら、それらの裁断片の多数を回転軸の周りでロータ
    本体の軸方向に積層し、 それにより、回転軸と一体化されてボス部から数枚のブ
    レードが放射方向に突出するC/Cコンポジット用のロー
    タ本体を形成する、 ことを特徴とするラジアルロータの製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の方法において、プリプレ
    グの裁断片におけるボス部をブレード部よりも薄肉にし
    て回転軸の周囲に迂回させ、ボス部の厚肉化を抑制する
    ことを特徴とするラジアルロータの製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の方法において、ロータ本
    体の中心に挿通する回転軸の先端側を細径化しておき、
    回転軸の先端側のボス部の外径を調整することを特徴と
    するラジアルロータの製造方法。
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US4354804A (en) 1979-11-30 1982-10-19 Williams Research Corporation Composite turbine wheel, method of manufacture and fixture therefor

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