JP2634722B2 - ガスタービンにおける燃焼排ガス中の窒素酸化物の低減方法 - Google Patents

ガスタービンにおける燃焼排ガス中の窒素酸化物の低減方法

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JP2634722B2
JP2634722B2 JP3343020A JP34302091A JP2634722B2 JP 2634722 B2 JP2634722 B2 JP 2634722B2 JP 3343020 A JP3343020 A JP 3343020A JP 34302091 A JP34302091 A JP 34302091A JP 2634722 B2 JP2634722 B2 JP 2634722B2
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冬樹 相馬
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガスタービンにおける
燃焼排ガス中の窒素酸化物の低減方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ガスタービンは、有効出力を速度
形膨張機であるタービンから取り出す気体原動機として
用いられるのであるが、たとえばオープンサイクルの場
合は図4に示すように、空気圧縮機1で圧縮された空気
が燃焼器2に供給されて、燃焼用空気としてバーナ3で
燃料を燃焼して高温高圧の燃焼排ガスを発生する。この
燃焼排ガスはタービン4に送られて高速回転を与えたの
ち排ガスとして機外に排出される。このタービン4の回
転力を軸出力として取り出すためにたとえば発電機5が
連結され、回転によって発電させるのである。
【0003】ところで、ガスタービンにおける燃焼排ガ
ス中の窒素酸化物(以下、NOX という)を低減する手段
としては、たとえばガスタービンの出側に脱硝装置を設
置するとか燃焼器部分で蒸気や水,混合気などを混入す
る方法などが用いられている。前者の脱硝装置を設置す
る場合は、たとえば特開昭57−204221号公報や同58−14
3826号公報などに開示されているように、2種類の触媒
層を設けるとかサイレンサを還元剤注入装置と組み合わ
せる方法が知られている。また、後者の場合は、たとえ
ば特開昭59−202324号公報に開示されているように、燃
焼室頭部円筒蒸留付近から冷却空気を送って局所高温部
の高温領域を抑制する方法などが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
特開昭57−204221号や同58−143826号においては脱硝装
置を設置するスペースが必要であり、その設備費の負担
も大きいので、NOX 発生量を若干低下させる程度でよい
ケースには適さないという問題があった。また、後者の
特開昭59−202324号においてはガスタービンの燃焼器部
分に予め蒸気、水、混合気などを混入するような構造に
設計変更をする必要があるなどの問題がある。
【0005】本発明は、上記のような従来技術の有する
課題を解決したガスタービンにおける燃焼排ガス中の窒
素酸化物の低減方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、ガスタービン
の燃焼器に燃焼用圧縮空気を供給する空気圧縮機の吸込
み側に、7〜9kgf/cm2 の高圧水を吸込み空気量1Nm3
当たり最大0.015 l の割合で空気の流れに沿うように強
制的に混入することを特徴とするものである。
【0007】
【作 用】本発明の構成について説明すると、図1に示
すように、空気圧縮機1の吸気室1aの下部の円周方向
に取付けられる複数個の水噴射ノズル6と、この水噴射
ノズル6に高圧水を供給する給水管7とから構成され
る。そして、水噴射ノズル6を介して空気圧縮機1で吸
引される空気中に、水圧が7〜9kgf/cm2 で、かつガス
タービンの燃焼器2において失火しない程度の適量の水
分を空気の流れに沿うように強制的に混入するのであ
る。
【0008】したがって、本発明によれば、燃焼排ガス
中のNOX 発生量を適度に低減させることができる。ま
た、これによって、ガスタービンの燃焼器部分に蒸気や
水を混入させる前出特開昭59−202324号の方法と比較す
ると、高温となる燃焼器部分の構造を設計変更する必要
がないから、空気圧縮機の吸込み側より空気の流れに沿
って適量の水分をノズルなどで燃焼用空気中に噴射する
ことで可能となるため、支障となる構造上の問題はな
く、燃焼排ガス中のNOX 発生量を若干低下させる程度で
よい場合に有利な手段である。
【0009】
【実施例】以下に、本発明の実施例について説明する。
ガスタービンにおいて、約1000kcal/Nm3の製鉄所の副生
ガスを燃料として用いて燃焼器2で燃焼させる際に、空
気圧縮機1の吸気室1aに水噴射ノズル6を8個取付
け、全空気量約13000Nm3/minに対して約100 l/min の水
を8kgf/cm2 で空気の流れに沿うように噴射した。これ
は、吸込み空気量1Nm3 に対して0.008lの水量に相当す
る。
【0010】そして、そのときガスタービンから排出さ
れる排ガス中のNOX 濃度を測定し、その結果を図2に示
した。この図の中で、Aは実際のNOX 濃度の測定値であ
り、BはO2濃度12%に換算した後のNOX 濃度である。こ
の図から明らかなように、水噴射前は5ppm であったNO
X 濃度が水噴射後は3ppm に低下しており、30〜40%も
低減されていることがわかる。
【0011】なお、図3は燃焼器2における燃焼特性と
して水噴射時に存在する安定燃焼範囲を示したものであ
る。吸込み空気量の1Nm3 当たりに含まれる水分量が0.
015lを超えると失火する危険性が大きいので、この0.01
5 l/Nm3 を上限値とすることが必要である。また、上記
実施例における水噴射ノズル6の第1の目的は排ガス中
のNOX 濃度の低減にあるが、それに限らないで、洗浄液
を噴射させることにより空気圧縮機1の翼部を洗浄する
装置として利用するようにすれば、空気圧縮機1の効率
を高く保持するという副次的効果も期待することができ
る。
【0012】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ガ
スタービンの燃焼用圧縮空気中に失火しない程度の適量
の水分を空気の流れに沿うように噴射するようにしたの
で、排ガス中のNOX 発生量を低減することができ、環境
管理の向上に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の構成例を一部断面で示す部分側面
図である。
【図2】排ガス中のNOX 濃度の測定結果の一例を示す特
性図である。
【図3】水噴射時の燃焼器の燃焼特性を示す特性図であ
る。
【図4】従来のガスタービンの一例を模式的に示す側面
図である。
【符号の説明】
1 空気圧縮機 2 燃焼器 3 バーナ 4 タービン 5 発電機 6 水噴射ノズル 7 給水管

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスタービンの燃焼器に燃焼用圧縮空気
    を供給する空気圧縮機の吸込み側に、7〜9kgf/cm2
    高圧水を吸込み空気量1Nm3 当たり最大0.015 lの割合
    で空気の流れに沿うように強制的に混入することを特徴
    とするガスタービンにおける燃焼排ガス中の窒素酸化物
    の低減方法。
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