JP2634586B2 - 内燃エンジンの絞り弁制御装置 - Google Patents

内燃エンジンの絞り弁制御装置

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は内燃エンジンの絞り弁の開度を制御する絞り
弁制御装置に関する。
背景技術 従来の絞り弁制御装置としては、例えば、特開昭60−
192843号公報の如く運転性の向上のためにアクセルの作
動位置及びエンジン回転数に応じて絞り弁開度を定めて
その開度に絞り弁を駆動する装置がある。一方、エンジ
ンの燃費の向上を図るために絞り弁の開度を制御するこ
とが考えられており、例えば、エンジン回転数に対応し
て最小燃費消費率が得られる目標吸気管内圧力を設定
し、実際の吸気管内圧力と目標吸気管内圧力との偏差を
減少させめるように絞り弁を駆動することが本出願人に
よって提案されている。
しかしながら、このように実際の吸気管内圧力が目標
吸気管内圧力に等しくなるように絞り弁を制御する絞り
弁制御装置においては、高地では大気圧の低下により絞
り弁を開弁方向に大きく駆動する傾向となるので絞り弁
を急に閉弁方向に制御する場合には過開弁分だけ制御が
遅れてエンジン出力が必要以上に残存し良好な運転性が
得られない可能性がある。
発明の概要 そこで、本発明の目的は、高地においても良好な運転
性を確保し得る内燃エンジンを絞り弁制御装置を提供す
ることである。
本発明の絞り弁制御装置は、絞り弁開度をエンジン回
転数に応じた上限開度以下に制限することにより過剰開
弁を防止したことを特徴としている。
実 施 例 以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説明する。
第1図に示した本発明の一実施例たる車載内燃エンジ
の絞り弁制御装置において、アクセルペダル1はくの字
型のプラケット2の一端に結合し、車両の床面に対して
シャフト3によって回転自在にされている。プラケット
2の他端にはリターンスプリング4が設けられ、アクセ
ルペダル1をアイドル位置方向に付勢している。シャフ
ト3にはポテンショメータからなるアクセル作動位置セ
ンサ7が設けられ、アクセル作動位置センサ7はアクセ
ルペダル1の作動位置、すなわちシャフト3を中心にア
イドル位置からの回転角度であるアクセル角度に応じた
出力電圧を発生する。
一方、エンジ吸気管11内の絞り弁12のシャフト12aに
は同じくポテンショメータからなる絞り弁開度センサ14
が設けられ、絞り弁開度センサ14は絞り弁12の開度に応
じた出力電圧を発生する。またシャフト12aにはパルス
モータ15の回転シャフトが結合している。
アクセル作動位置センサ7、絞り弁開度センサ14及び
パルスモータ15は制御回路17に接続されている。制御回
路17には更にエンジ16のクランクシャフト(図示せず)
の回転に応じて特定のクランク角度でパルスを発生する
クランク角センサ18、吸気管11内の絶対圧に応じた出力
を発生する絶対圧センサ19、エンジ16に燃料を噴射供給
するためのインジェクタ20が接続されている。
制御回路17は第2図に示すようにアクセル作動位置セ
ンサ7、絞り弁開度センサ14及び絶対圧センサ19の各出
力レベルを変換するレベル変換回路21と、レベル変換回
路21を経た各電圧信号の1つを選択的に出力するマルチ
プレクサ22と、マルチプレクサ22の出力電圧をA/D変換
するA/D変換器23と、クランク角センサ18の出力信号を
波形整形する波形整形回路24と、波形整形回路24からパ
ルスとして出力されるTDC信号の発生間隔をクロックパ
ルス発生回路(図示せず)から出力されるクロックパル
ス数によって計測するカウンタ25と、パルスモータ15を
駆動する駆動回路26aと、インジェクタ20を駆動する駆
動回路26と、プログラムに従ってディジタル演算を行な
うCPU(中央演算回路)27と、プログラム及びデータが
予め書き込まれたROM28と、RAM29とを備えている。マル
チプレクサ22、A/D変換器23、カウンタ25、駆動回路26
a,26b,CPU27、ROM28、及びRAM29はバス30によって互い
に接続される。なお、CPU27には図示しないクロックパ
ルス発生回路からクロックパルスが供給される。なお、
CPU27が設定手段をなし、またCPU27及び駆動回路26aが
駆動手段をなしている。
かかる構成においては、A/D変換器23からアクセル角
度θACC、絞り弁開度θth及び吸気管内絶対圧PBAの各情
報が択一的に、カウンタ25からエンジン回転数Neの情報
がCPU27にバス30を介して供給される。CPU27はクロック
パルスに同期してROM28に記憶された演算プログラムに
従って上記の各情報を読み込み、後述する処理動作によ
ってパルスモータ15を駆動するためのパルスモータ開弁
駆動指令及びパルスモータ閉弁駆動指令、又はパルスモ
ータ15の駆動を停止するためのパルスモータ駆動停止指
令を駆動回路26aに対して発生する。
次にかかる本発明による絞り弁制御装置の動作を第3
図に示したCPU27の動作フロー図に従って説明する。
CPU27は所定周期毎にエンジン回転数Ne、吸気管内絶
対圧PBA及び絞り弁開度θthを読み込み(ステップ5
1)、読み込んだエンジ回転数Neに応じた目標吸気管内
絶対圧PBA refを検索し(ステップ52)、また読み込ん
だエンジン回転数Neに応じた絞り弁の上限開度θを検
索する(ステップ53)。ROM28には第4図に示すような
特性でエンジン回転数Neに応じた最小燃料消費率が得ら
れる目標吸気管内絶対圧PBA refがPBA refデータマップ
として、また第5図に示すような特性でエンジン回転数
Neに応じた絞り弁の上限開度θがθデータマップと
して各々記憶されているので、読み込だエンジ回転数Ne
に対応する目標吸気管内絶対圧PBA refをPBA refデータ
マップから、上限開度θをθデータマップから各々
検索する。次いで、読み込んだ絞り弁開度θthが上限開
度θに等しいか否かを判別する(ステップ54)。θth
=θならば、パルスモータ駆動停止指令を発生し(ス
テップ55)、θth≠θならば、読み込んだ絞り弁開度
θthが上限開度θより大であるか否かを判別する(ス
テップ56)。θth>θならば、絞り弁開度がエンジン
回転数Neに対して大き過ぎるので絞り弁12を開弁方向に
駆動させるために駆動回路26aに対してパルスモータ閉
弁駆動指令を発生し(ステップ57)、θth<θなら
ば、目標吸気管内絶対圧PBA refと読み込んだ吸気管内
絶対圧PBAとの偏差ΔPBAを算出し(ステップ58)、偏差
ΔPBAに応じた絞り弁12の開度補正量Δθthを第6図に
示すような特性でROM28に予め記憶されたΔθthデータ
マップから検索する(ステップ59)。検索した開度補正
量Δθthに読み込だ絞り弁開度θthを加算して制御開度
θoutを算出する(ステップ60)。そして、読み込んだ
絞り弁開度θthが制御開度θoutに等しいか否かを判別
する(ステップ61)。θth=θoutならば、駆動回路26a
に対してパルスモータ駆動停止指令を発生する(ステッ
プ55)。θth≠θoutならば、絞り弁開度θthが制御開
度θoutより大であるか否かを判別する(ステップ6
2)。θth>θoutならば、絞り弁を開弁方法に駆動する
ために駆動回路26aに対してパルスモータ閉弁駆動指令
を発生し(ステップ57)、θth>θoutでないならば、
すなわちθth<θoutならば、絞り弁を開弁方向に駆動
するために駆動回路26aに対してパルスモータ開弁駆動
指令を発生する(ステップ63)。
駆動回路26aはパルスモータ開弁駆動指令に応じてパ
ルスモータ15を正回転させることにより絞り弁を開弁方
向に駆動し、パルスモータ閉弁駆動指令に応じてパルス
モータ15を逆回転させることにより絞り弁12を閉弁方向
に駆動する。またパルスモータ駆動停止指令に応じてパ
ルスモータ15の回転を停止させてそのときの絞り弁開度
θthを維持させる。こうすることにより絞り弁開度θth
を制御開度θoutに追従させ、また制御開度θoutが上限
開度θより大となるときには絞り弁開度θthを上限開
度θ以下に制御することができる。
なお、上記した本発明の実施例においては、θth<θ
ならば、エンジン回転数に対応して最小燃料消費率が
得られる目標吸気管内絶対圧と実際の吸気管内絶対圧と
の偏差を減少せしめるようになっているが、第7図に示
すようにエンジン回転数に対応して最小燃料消費率が得
られる目標絞り弁開度θthrefが予め記憶されたデータ
マップから検索し(ステップ52a)、θth<θなら
ば、絞り弁開度θthが目標絞り弁開度θthrefに等しい
かの判別(ステップ61a)、更には絞り弁開度θthが目
標絞り弁開度θthrefより大であるか否かの判別(ステ
ップ62a)を行なうことにより絞り弁開度を制御しても
良い。また実際の絞り弁開度θthが上限開度より大であ
ることを検出せずにステップ60において算出した制御開
度θoutが上限開度θより大の場合には絞り弁を上限
開度θに等しくなるように駆動するようにしても良
い。
また、上記した本発明の各実施例においては、Δθth
データマップを用いて開度補正量Δθthを求めている
が、所定の算出式、例えば、Δθth=k1・ΔPBA、又は
Δθth=k2・Ne・ΔPBA(k1及びk2は定数)によって算
出しても良い。
また、上記した本発明の実施例においては、CPU27か
らのパルスモータ開弁駆動指令又は閉弁駆動指令に応じ
て駆動回路26aがパルスモータ15に対して所定速度でパ
ルスを発生するようになっているが、実際の絞り弁開度
θthと制御開度θout又は上限開度θとの差に相当す
るパルス数を表わすパルスモータ開弁駆動指令又は閉弁
駆動指令をCPU27が駆動回路26aに対して発生し、駆動回
路26aはそのパルス数だけ駆動パルスをパルスモータ15
に供給するようにしても良い。
発明の効果 以上の如く、本発明の内燃エンジンの絞り弁制御装置
においては、エンジン回転数に応じた上限開度以下にな
るように絞り弁を駆動するので、高地においても絞り弁
が過剰に開弁することが防止される。よって、絞り弁を
急に閉弁方向に制御する場合にエンジン出力が必要以上
に残存することが回避されるので運転性の向上を図るこ
とができるのである。
更に、本発明の絞り弁制御装置はアクセル作動位置に
応じてエンジン回転数を制御するCVT(自動変速)装置
等と併用すると好適である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例を示す概略構成図、第2図は第
1図の装置中の制御回路の具体的構成を示すブロック
図、第3図及び第7図はCPUの動作を示すフロー図、第
4図ないし第6図はROMに予め記憶されたデータマップ
の特性を示す図である。 主要部分の符号の説明 1……アクセルペダル 7……アクセル作動位置センサ 11……吸気管 12……絞り弁 14……絞り弁開度センサ 15……パルスモータ 17……制御回路

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃エンジンの吸気系に配設された絞り弁
    の開度を制御する絞り弁制御装置であって、エンジン回
    転数以外の所定運転パラメータを検出するパラメータ検
    出手段と、前記所定運転パラメータの目標値を設定する
    設定手段と、前記パラメータ検出手段によって検出され
    た実際の所定運転パラメータの検出値と設定された目標
    値との偏差を減少させるように前記絞り弁を駆動する駆
    動手段とを含み、前記駆動手段は前記絞り弁開度をエン
    ジン回転数に応じた上限開度以下に制限することを特徴
    とする絞り弁制御装置。
  2. 【請求項2】前記設定手段は、エンジン回転数に対応し
    て最小燃料消費率が得られる前記所定運転パラメータの
    目標値を設定することを特徴とする特許請求の範囲第1
    項記載の絞り弁制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5974342A (ja) * 1982-10-20 1984-04-26 Automob Antipollut & Saf Res Center 回転数制御装置
JPS6136150U (ja) * 1984-08-08 1986-03-06 日産自動車株式会社 機関の制御装置
JPH0623554B2 (ja) * 1985-04-10 1994-03-30 マツダ株式会社 エンジンのスロツトル弁制御装置

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