JP2634373B2 - 複極式電解槽 - Google Patents

複極式電解槽

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JP2634373B2
JP2634373B2 JP5224647A JP22464793A JP2634373B2 JP 2634373 B2 JP2634373 B2 JP 2634373B2 JP 5224647 A JP5224647 A JP 5224647A JP 22464793 A JP22464793 A JP 22464793A JP 2634373 B2 JP2634373 B2 JP 2634373B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は多数の単位電解槽で構成
される複極式電解槽に関するものである。詳細には塩化
アルカリ水溶液を電気分解する塩素と水酸化アルカリ金
属の電気分解生産に適合するよう、爆発溶接結合法によ
りスプリング形の金属板を得、これにより多数の単位電
解槽を連結した複極式電解槽である。連続的に連結され
た多数の単位電解槽の各電解室内部には電流密度と電解
質の濃度を均一に維持させるために多層に形成された電
気伝導板を有し、電極間には陽イオン交換膜を保護する
ために電流を均一にさせる電流分布枠を設置しており、
さらに塩素ガスの停滞から陽イオン交換膜を保護できる
ように傾斜した枠壁を備えている。
【0002】
【従来の技術】従来の電解槽は電極(1mm厚さ)と電気伝
導板(厚さ2mm)を直接溶接して得られる。このような方
法は溶接が非常に難しく溶接状態が非常に不良になる。
不良な溶接状態により電極間が均等でなくなり、電解槽
内の薄い膜に電流密度の偏差を大きくする。電解槽内の
電流密度の不均一性は電解槽電圧を減少させ、電解槽の
性能を減少させる。
【0003】電解槽の性能の減少は勿論電解槽システム
の安定性にも影響を与える。電解槽内圧力が0.5kg/
cm2程度に達すれば電極と電気伝導板がおちて局部的に
熱が生じ、この熱は膜に致命的な損傷を与え、結果的に
電解槽システムの安定性の問題を引き起こす。
【0004】陽極室と陰極室の間に陽イオン交換膜が挿
入された単位電解槽が多数連結され、一方の端の単位電
解槽の陽極側と他方の端の単位電解槽の陰極には低電流
高電圧の電源が供給され、陽イオン交換膜を分離膜に用
いる塩素及び苛性カリのようなアルカリ金属物を生成す
る複極式電解槽に対して数多い先行特許が出願されてい
る。
【0005】特に、複極式電解槽を構成する単位電解槽
と単位電解槽の電気的連結に対する先行特許としては、
一方の単位電解槽の材質がチタンである隔壁と、これに
対する他方の電解槽の材質が鉄である隔壁全体を爆発溶
接結合方法を用いた電解槽(米国特許第4111779
号)、結節(node)が形成された板を隔壁間に挿入して電
気的に連結した電解槽(欧州特許第0172495号)、
プラスチック材質で形成された各単位電解槽をボルトと
ナットの固定手段により電気的に連結した電解槽(ドイ
ツ特許第2551234号)、さらに超音波溶接やチタ
ン−銅−ステンレススチールで作製された連結部を有す
る電解槽(日本国特開昭54−90079)が挙げられ
る。
【0006】電解槽内部、特に、電極と電解室隔壁間に
設けられる電気伝導板の構造に対する先行特許としては
多数の開口部が単一板に形成された電気伝導板を有する
電解槽(欧州特許第220659号)、両側にあき空間が
形成された単一板から成る電気伝導板を有する電解槽
(米国特許第4389289号)、骨格形態とされた電気
伝導板を有する電解槽(米国特許第4417960号)に
関するものがある。
【0007】一方、複極式電解槽の複極壁の形態に対す
る先行特許としては、複極壁が爆発溶接結合により作製
され、陽極室及び陰極室を分離できないようにした電解
槽(S.OGAWA, CHEM.AGE, INDIA,
31, 1980, 441; K.MOTANI, ibid, 3
1, 1980, 457)、複極壁が爆発溶接結合により
作製され、陽極室及び陽極室を分離できるようにした電
解槽(米国特許第4568434号)、陽極室と陰極室が
分離ができ、爆発溶接結合されない複極壁を有する電解
槽(J.OF ELECTROCHEMISTRY 1
2, 1982,631)に関するものがある。
【0008】さらに、電解槽操作時内部圧力が大気圧よ
り高い圧力で操作することにより塩素ガスの気泡の大き
さを減少させ、電解槽の電圧を節減できるようにした電
解槽(米国特許第4105515号)がある。
【0009】電解槽としては優れた性能、容易な操作そ
して少ない費用で作製および管理が可能である等の条件
を満足しなければならないが、従来の電解槽は大部分上
の条件を全て充足させることができていない。爆発溶接
結合した隔壁を有する性能の優れた電解槽は、爆発溶接
結合のために長時間と人員を必要とするため作製費が上
昇する問題点を持っている。また、爆発溶接結合をして
いない隔壁を有する電解槽は作製と維持に伴う費用が少
ないというメリットはあるが電解槽の性能が低いという
問題点を有している。単位電解槽をプラスチック材質で
作製する場合、機械的な強度を考慮して電解槽の隔壁を
厚く作製しなければならない。このため薄く小さい電解
槽を作製できず、大きい電解槽に限られ、多数の単位電
解槽が連続的に連結した電解槽の運転中、いずれかの単
位電解槽に問題点が生じる際はこれと直接連結する全て
の単位電解槽の作動を中止させた後、問題点を点検しな
ければなにないので作業性が低下する問題点等がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、複極
式電解槽を構成する各単位電解槽の陽極室隔壁と陰極室
隔壁を夫々チタンおよびニッケルの材質で形成すること
により十分な機械的強度が備えられ、作業条件により大
きさと形状を自在に選択できるようにした複極式電解槽
を提供することにある。
【0011】本発明の他の目的は、複極式電解槽を構成
する各単位電解槽をボルトとナットによる連結方法によ
り連結し、爆発溶接結合した銅とニッケルの材質で構成
された多数のスプリング型の金属板を用いて通電される
よう連結することによって、全ての単位電解槽の運転中
でも問題点が露出した単位電解槽だけを容易に交換で
き、各電解槽内部に爆発溶接結合をしていない複極式隔
壁を形成することにより、電解槽の組立て、分解に要す
る作業時間を短縮させることにより作業性を向上させる
ことができるようにした複極式電解槽を提供することで
ある。
【0012】さらに本発明は、単位電解槽の各電解室内
部に電流密度と電解質濃度を均一に維持させるため多層
に形成された電気伝導板を備え、塩素ガスの停滞による
陽イオン交換膜保護のため傾斜した枠壁を備えた優れた
性能を有する複極式電解槽を提供することを目的とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴は前記のよ
うな目的を達成するために、陽極室隔壁と陽極及び陰極
室隔壁と陰極に電気的に通電させ、単位電解槽内の電流
密度と電解質の濃度分布を均一に維持させるように所定
の大きさの電気伝導板を多層に形成し、電気伝導板と電
極間に電流密度を一定に維持させるための電流分布枠を
設けたところにある。本発明のもう一つの特徴は、陽極
室隔壁と陰極室隔壁間に設置した、多数の爆発溶接結合
した金属板により通電するように設計し、各単位電解槽
内部に連結手段により電解質が流入し、生成物が流出す
るように流入口と生成物出口を電解槽下部及び上部側に
形成し、さらにガスの停滞することを阻止するために内
側端面に傾斜面を備えるようにしたところにある。
【0014】本発明の複極式電解槽を図を用いてさらに
説明する。図1は陽極室10と陰極室19及びこれらの
間に介在させた陽イオン交換膜21とから形成される単
位電解槽1の連続配列を示す断面図である。陽極室は陽
極室枠壁2とこれの一方の側に固定される陽極室隔壁
3、この陽極室隔壁3と後述する電気伝導板4に溶接さ
れた陽極5が相互に導通し得るよう、これらの間に多層
に形成した電気伝導板4を有する。陰極室19は陽極室
10と同様に陰極室の枠壁11とこれの一方の側に固定
した陰極室隔壁12、この陰極室隔壁12と電気伝導板
13に溶接された陰極14とが相互に導通し得るよう、
これらの間に多層に形成した電気伝導板13を有してい
る。この多層に形成した電気伝導板4,13の通路8,1
7は電解質と生成物が通過するようになる。
【0015】陽極室枠壁2と陰極室枠壁11は陽イオン
交換膜21を中心として対称するように形成されてい
る。単位電解槽1の下部の片側に、この単位電解槽1内
部に電解質が流入するよう電解質流入口6,15が連通
するように連結され、向かい側上部の片側には生成物が
流出する出口7,16が連通するように連結している。
【0016】電解質流入口6,15と生成物出口7,16
はこれらと連結したフレキシブルなホース27,28を
通じて単位電解槽1の下部及び上部に位置する供給ヘッ
ド22,22'と出口ヘッド23,23'に夫々連通する
ように連結されている。
【0017】一般的に陽極室枠壁2と陰極室枠壁11の
内部端に傾斜面がない場合、塩水の電気分解時に陰極室
19で陽極室10に移動する水酸化イオンと、陽極室1
0内に停滞している塩素が夫々陽イオン交換膜21に拡
散することにより、陽イオン交換膜21内で以下の式の
ごとく反応して結晶が生成されるため陽イオン交換膜2
1の性能が低下する。 2NaOH+Cl2 → NaCl+NaOCl+H2
【0018】このような薄膜の損傷を阻止するため、す
なわち陽極室枠壁2及び陰極室枠壁11の内側端には電
気分解生成物から生じるガス(例えば、塩水の電気分解
の際に電解槽の内側端部分に停滞する塩素ガス)から前
記陽イオン交換膜21を保護するため5°以上の傾斜角
度を有する傾斜面を形成した。電解質流入口6,15と
生成物出口7,16の設置が可能であれば、前記陽極室
枠壁2、陰極室枠壁11の厚さは特に制限はないが、通
常10mmから50mmの厚さとし、経済的には40mmの厚
さが最も好ましい。又、陽極室枠壁2と陰極室枠壁11
の材質としては電解質と生成物について化学的耐性を有
する鉄、ニッケル、チタン等の金属と、ポリエチレン、
ポリプロピレン、塩化ビニル樹脂、弗素樹脂等のプラス
チック類等が使用され、価額と電解液の漏泄及び電解槽
の機械的強度を考慮すれば金属を使用するのが望まし
い。例えば、塩水の電気分解においては陽極室枠壁2の
材質をチタン、陰極室枠壁11の材質をニッケルとする
のが最も望ましい。
【0019】電気伝導板4,13は隔壁3,12に溶接さ
れ、活性陽極5と活性陰極14はこの電気伝導板4,1
3に溶接され、陽極隔壁3から活性陽極5に電流が供給
される。電気伝導板4,13は電解槽の電流密度分布と
電解質濃度分布に影響を与えることになり、これらは相
互互換(Trade−Off)する性質がある。
【0020】本発明の電解槽は隔壁と電極の間に多い接
触を許容して電解槽内の活性電極面で電流密度を均一に
すると同時に、電解液濃度が電解槽内で均一になるよう
に通路8,17の電気伝導板4,13が最適な大きさと位
置に設けられている。電気伝導板4,13の材質として
は電解質と生成物に対して化学的耐性と電気伝導性が優
れたものであればよく、例えば塩水の電気分解において
は陽極室10の電気伝導板4はチタン、陰極室19の電
気伝導板13はニッケルとするのが望ましい。電気伝導
板4,13に白金族酸化物をコーティングすると電気伝
導性が一層向上する。電気伝導板4,13と電極5,14
間には電極面での電流密度を均一にするための電流分布
枠32が存在しており、これが部分的に電気伝導板を通
じて入り込んだ電流を電極面全体に均一な分布を有する
ように誘導する。
【0021】陽極隔壁3と陰極隔壁12間の電気接触抵
抗を減少させるために設けられる伝導媒介体20の材質
としては銅、ニッケル、チタンのような金属又はこれら
の合金が使用されるが、特に塩水の電気分解時には、陽
極隔壁3と陰極隔壁12は相互異なる金属であるのでこ
れら金属に電流を誘導するために銅−ニッケルの二重合
金を使用する。伝導媒介体20の構造は単位電解槽を結
合ロード29に組み合わせる際に、隣接した単位電解槽
同士が充分に密接され、夫々の単位電解槽に電流が良く
伝導するようにスプリング支持体の形態になっている。
【0022】陽極隔壁3と陰極隔壁12としては電解槽
の内部圧を支持でき、電気伝導板4,13が溶接でき得
る程度の厚さが必要である。電解槽の機械的な強度と経
済的な側面から1−3mmの厚とするのが妥当である。隔
壁の材質は枠壁2,11の材質と同一とするのが好まし
い。隔壁3,12と枠壁2,11は溶接及びボルディング
により結合される。
【0023】陽極5の材質としてはチタン材料と被覆さ
れた白金族金属酸化物で構成される。白金族酸化物とし
てはイリジウム化合物、ルテニウム酸化物、チタン酸化
物、ジルコニウム酸化物等が使用され、性能を向上させ
るための上記白金族化合物の混合物を使用してもよい。
【0024】陽極5では塩素ガスや酸素ガスのごときガ
スを生じるため、陽極5と陽イオン交換膜21間に存在
するガスにより電流が遮断され電解電圧が上昇する。こ
のため40%の開口を有する多孔性板と同様な形状に電
極を作成し、発生したガスが陽極5の後面に放出される
ようにしてガスによる電解電流の遮断を阻止し、電解電
圧を低く保つ。
【0025】多孔性板には孔をあけた平らな金属と膨張
した金属電極が使用される。塩水の電気分解では膨張し
た金属の使用が好ましい。その形状は金属の消耗と費用
の面から選択される。陽極5と陽極室隔壁3間の距離
(図1のD)は陽極5で発生したガスが陽極5の後面に放
出されることを促進し、電極5,14と陽イオン交換膜
21間のガス蓄積が緩和されて低電圧となるよう、可能
ならば大きくすることが求められる。
【0026】陰極14の材質としては鉄、ニッケル又は
これらの合金を使用するが、性能が向上するように前記
金属を陰極材料として使用し、さらにラニー・ニッケ
ル、ニッケル酸化物等でコーティングして陰極とする。
陰極14の構造は上述の陽極5と同じ構造にすればよ
く、陰極14と陰極室隔壁12間の距離(図1のD)は陽
極5の場合と同じ理由から大きくすることが好ましい。
しかしながら、陰極室19では最小距離として20mmが
求められる。これは前記D'がこの最小距離より小さく
製作されると陰極14で発生したガスが合体される際の
大きさが20mm以上になるため電解槽内でガス空間を形
成し、瞬間的に電解電流を遮断させ電解電圧を上昇させ
るため好ましくない。
【0027】ガスケット(gasket)9,18は単位電解槽
内の電解質溶液の漏泄を阻止するために陽イオン交換膜
21の両端部に設けられる。ガスケットは可能な限り平
らな表面を有するものが好ましく、材質としては電解質
と生成物に対する化学的耐性を有する物質を使用すれば
よい。例えば塩水の電解分解である場合はエチレン−プ
ロピレンゴム、クロロプロピレンゴム、ブチルゴム、弗
素ゴム等が好適に使用されるが、価額と性能の面でガス
ケット9は弗素ゴム、ガスケット19はエチレン−プロ
ピレンゴムとするのが好ましい。ガスケットの形状及び
大きさは電解質枠壁と同一条件にて設置する。
【0028】陽イオン交換膜21は陽極室10の陽極5
と陰極室19の陰極14間に設置する。陽イオン交換膜
としては陽イオン交換体を有する弗素含有樹脂が使用さ
れる。陽イオン交換体としてはスルホ基膜形態及びカル
ボキシル基膜形態又はこれらの結合した複合膜が使用さ
れる。複合膜が使用される場合には陽極5と対向する方
はスルホ基膜が位置し、陰極14と向かい合う方はカル
ボキシル基膜が位置するようになる。
【0029】電解槽の造作において各単位電解槽1の内
部圧力は大気圧以上(0.2−2kg/m2)に維持する。単
位電解槽1内の圧力変化は出口ヘッド23に設けた調節
バルブ(図示されていない)により調節する。
【0030】図2、図3は単位電解槽を構成する電解室
の平面図である。陽極室10と陰極室19の電気伝導板
4,13は同一位置に設けられる。図2に表示したI方
向に沿う電気伝導板4の位置は電解槽の電流密度分布に
影響を与えるため、狭い間隔で設置されることが必要で
あるが、経済性及び電解質濃度分布の面から200−5
00mm間隔に設置され、より好ましくは300mm間隔に
設けられる。図3は本発明の複極式電解槽の電解室に関
する他の実施例を示したもので、隣接した電気伝導板
4',13'が互い違いとなるように設置することにより
電解質の濃度分布は一層均一になる。
【0031】図4は単位電解槽を成す陽極室と陰極室の
側面図であり、図2に標記したII方向に沿った電気伝導
板4の単位大きさBは100−500mm、特に200−
400mmであるものが最も好ましい。
【0032】電気伝導板4の単位大きさBと各電気伝導
板4の間隔Aの比を面積比(A/(A+B)×100)で表
現する場合、60−80%であり好ましくは70%であ
る。60%以下の場合は電流密度が不均一となり80%
以上は電解質濃度が不均一になるため好ましくない。
【0033】図4の(A)、(B)、(C)、(D)は本発明の
各単位電解槽を電気的に連結させる爆発溶接結合した金
属板の構造を示すものである。金属板20はニッケル3
0と銅板31から成形される。これは所定の大きさおよ
び形状を有する構造として爆発溶接結合した銅板31上
の一方の端及び中央又は両側端に所定の形状を有する銅
板31を連結したものである。単位電解槽を電気的に連
結するには、金属板20を隣接する単位電解槽1'の隔
壁間に位置させ、金属板20のニッケル板30を単位電
解槽1の陰極室隔壁12に溶接した後、所定の外力で単
位電解槽1を圧縮させ金属板20に溶接された歪んだ銅
板31'が、隣接した単位電解槽1'のニッケル30と爆
発溶接結合された銅板31'に密着するように電気的に
連結するのである。
【0034】上述の爆発溶接結合された金属板20は図
4の(A)に図示したように、横長100mm、縦長28.
5mm、厚さ1mmを有する銅板31と横長100mm、縦長
28.5mm、厚さ2mmを有するニッケル板30を爆発溶
接結合したものであり、前記銅板31の片側に横長10
0mm、縦長240mm、厚さ1mmの銅板31'を1mmだけ
結合するように溶接させた後、縦120mm地点である中
央でV字型に屈曲させたものである。(イ)は前記のよう
な爆発溶接結合した金属板20の銅板31両側に銅板3
1'を溶接して所定位置で屈曲させたものである。(C)
は爆発溶接結合した金属板20の銅板31中央地点にて
屈曲し、菱形とした複数個の銅板31'を溶接したもの
であり、(D)は爆発溶接結合した金属板20の銅板31
の片側に平板型の銅板31'を溶接したものである。
【0035】図5は本発明による電気伝導板と電極間に
設置した、電極に均一な電流密度を提供するための枠を
示す。陰極枠壁11に流入する電流は、電気伝導板13
を通じて電極14に供給されるのであるが、この時電流
分布枠32は電流分布を予め緩和し、膜に局部的な電流
密度が分布することを防止する。さらに、電解槽内部の
一部分を覆うことにより、電解槽でガスが合体停滞する
領域と膜とを隔離し、ブリスタリングによる影響から膜
を保護する。
【0036】これを一層詳細に説明すると、電流分布枠
(4−5mm)が溶接を容易に誘導して電気伝導板で受けた
電流が電極面に均一に分布されるようにする。電気伝導
板の大きさ(a)は電極にて放出されるガスの放出を阻止
しない大きさが適当であり、これは電解槽内で発生する
ガスの最大の大きさを基準に設計される。適当な大きさ
は1−10mmとすることが可能であるが、4mmとするの
が最も好適である。間隔(b)は電気伝導板の間隔と一致
するように作製する。
【0037】既存の電解槽は膜保護のためコーナーごと
に傾斜枠を設置して電解槽内で塩素ガスの停滞を抑制
し、塩素が膜内に拡散してここで苛性ソーダと反応し、
膜内で致命的な結晶が生成されることを阻止している。
しかし、このような方法では電解槽の作製費の上昇を誘
導する。本発明によれば電解槽内に塩素が停滞するコー
ナーを電流分布枠がカバーするようになり、電解槽コー
ナーをまるめる必要がなくなる。
【0038】
【実施例】図1に示した構造の複極式電解槽を作成し
た。各部の大きさは以下の通りである。 陽極室の幅(D) : 50mm 陰極室の幅(D') : 35mm 電解槽の縦長 : 1000mm 電解槽の横長 : 2000mm 電解槽内電気伝導板間の間隔 : 300mm 電気伝導板の長さ(B)(図4参照) : 200mm 電気伝導板間の間隔(A)(図4参照): 50mm 隣接する電気伝導板間の配置: 図2の形態で形成する。 陽極: 数値安定性電極(材料はチタン、被覆物はルテニ
ウム−チタン酸化物) 陰極: 活性電極(材料は鉄、被覆物はラニー・ニッケル)
【0039】電気伝導板と電極間には図6のごとき電流
分布枠を設置した。各単位電解槽間に米国デュポン社の
ナピオン90209の陽イオン交換膜を設けた。電解槽
間に設けられるガスケットの材質は、陽極室では1mm厚
さのフッ素高分子テフロン、陰極室には2mm厚のエチレ
ン−プロピレンゴムを使用した。
【0040】濃度300g/Lの塩水を塩酸でpH4とし
たものを、陽極室に供給されるようにし、水は陰極室下
部に供給されるようにした。電気分解の運転条件は次の
通りである。 温度 : 90℃ 電流密度: 3.0KA/2 陽極室出口濃度: 200g/L 陰極室苛性ソーダ濃度: 30% 陽極室圧力 : 1.5kg/cm2 陰極室圧力 : 1.6kg/cm 上記運転条件で運転したところ、槽電圧は3.32V、
電流効率は97%となった。
【0041】
【実施例2】電解室内の隣接する電気伝導板が互い違い
となるように配置した(図3参照)以外は実施例1と同
一構造の電解槽を作成した。実施例1と同一条件で運転
した場合、槽電圧が3.2V、電流効率は97.5%で
あった。
【0042】
【発明の効果】以上のように本発明の複極式電解槽は、
陰極室と陽イオン交換膜及び陽極室にて構成され、締結
手段により結合した多数の単位電解槽が爆発溶接結合で
ない結合ロードにより連続的に配列されるため、電解槽
の組立てと分解時間が短縮できる。人件費が大幅に節減
され、電解槽内部に多数の電気伝導板と内側端に傾斜面
が形成することにより電解槽の性能を向上させる。さら
に本発明の複極式電解槽は、アルカリ金属塩化物を電気
分解して塩素とアルカリ金属物を生成することは勿論、
水電解のごとき他の電解にも用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による複極式電解槽を構成する単位電
解槽の連続配列を示す断面図。
【図2】 単位電解槽を成す電解室の平面図。
【図3】 単位電解槽を成す別の電解質の平面図。
【図4】 単位電解槽を成す陽極室と陰極室の側面図。
【図5】 各単位電解槽を電気的に連結させる、爆発溶
接結合した金属板の構造。
【図6】 電極と電気伝導板間に設けられた電流分布を
均一に維持させる枠の構造。
【符号の説明】
1:単位電解槽、2,11:枠壁、3:陽極室隔壁、1
2:陰極室隔壁、4,13:電気伝導板、5:陽極、1
4:陰極、6,15:電解質流入口、7,16:生成物
流出口、8,17:通路、9、18:ガスケット、1
0:陽極室、19:陰極室、20:電導媒介体、21:
陽イオン交換膜、22:供給ヘッド、23:出口ヘッ
ド、27,28:ホース、29:結合ロード、30:銅
−ニッケル鋼板、31:銅板、32:電極電流分布枠
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 シン・ホチョル 大韓民国テジョン、ユソング、シンソン ドン119番 テーリムトゥレ・アパート メント110−707 (72)発明者 ハン・ジョンヒ 大韓民国テジョン、トング、テ1ドン 330−15番 (72)発明者 チェー・ジュンソン 大韓民国ソウル、マポグ、サンスドン 331−2番 サンス・アパートメント・ ビー−407 (56)参考文献 特開 昭51−140883(JP,A) 特開 昭63−100190(JP,A)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陽極室、陽イオン交換膜及び陰極室から
    構成される多数の単位電解槽からなる複極式電解槽にお
    いて、単位電解槽1内部に連結手段により電解質が流入
    し、生成物が流出するよう電解質流入口6,15と生成
    物出口7,16が上部及び下部に設けられ、単位電解槽
    1の内側端にガスが停滞することを阻止するため傾斜面
    が形成され、この一方の側に隔壁3,12がそれぞれ固
    定される枠壁2,11と、隔壁3,12と陽極5及び陰極
    14間に電気的に導通させて単位電解槽1内の電流密度
    と電解質の濃度分布を均一に維持するため一定の大きさ
    で多層に形成された電気伝導板4,13が設けられてお
    り、各単位電解槽1は両隔壁3,12間に位置する多数
    の電導媒介体20により電気的に連結されており、この
    電導媒介体20と電極5,14間に局部的な高い電流密
    度を減少させるために電極電流分布枠32を設置してい
    る単位電解槽が、結合ロード23により連続的に配列さ
    れ、陽極室隔壁3と陰極室隔壁12間の爆発溶接結合し
    た多数の金属板20により通電されることを特徴とする
    複極式電解槽。
  2. 【請求項2】 隣接する電気伝導板4,13を互い違い
    となるように設置することを特徴とする請求項1記載の
    複極式電解槽。
  3. 【請求項3】 電気伝導板4,13の単位の大きさが2
    00mmであることを特徴とする請求項1又は2記載の複
    極式電解槽。
  4. 【請求項4】 枠壁2,11の内側端に角度5°で傾斜
    面が形成されることを特徴とする請求項1記載の複極式
    電解槽。
  5. 【請求項5】 単位電解槽1の内部圧が0.2−2kg/c
    m2で維持されることを特徴とする請求項1記載の複極式
    電解槽。
  6. 【請求項6】 陰極14と陰極室隔壁12の間の最小距
    離Dが最小限20mm以上に形成されることを特徴とする
    請求項1又は4記載の複極式電解槽。
  7. 【請求項7】 金属板20が爆発溶接結合された銅−ニ
    ッケル板の銅板31の一方の側にV字型である銅板3
    1'が溶接されたものであることを特徴とする請求項1
    記載の複極式電解槽。
  8. 【請求項8】 金属板20が銅−ニッケル板の銅板31
    の両側にV字型である複数個の銅板31'が溶接された
    ものであることを特徴とする請求項7記載の複極式電解
    槽。
  9. 【請求項9】 金属板20が銅−ニッケル板の銅板31
    の一方の側に平らな銅31'が溶接されたものであるこ
    とを特徴とする請求項7記載の複極式電解槽。
  10. 【請求項10】 金属板20が銅−ニッケル板の銅板3
    1の中央に菱形である銅板31'が溶接されたものであ
    ることを特徴とする請求項7記載の複極式電解槽。
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