JP3212318B2 - 単極型イオン交換膜電解槽 - Google Patents
単極型イオン交換膜電解槽Info
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Description
解槽に関するものである。
ルカリ製造用電解槽には、様々な形式の電解槽が提案さ
れているが、複数の矩形状の枠体(室枠)を重ね合わせ
て締め付けたフィルタープレス型電解槽が多く用いられ
ている。
ら、直列接続形式の複極型電解槽と、並列接続形式の単
極型電解槽に大別されるが、本発明で取上げる単極型電
解槽は電流容量の調節が簡単であり、水銀法やアスベス
ト隔膜法からの転換が容易である利点を有していること
から、これまでに数多くの電解槽が実用化されている。
機能は、電極反応を確実に行なわせるために陽極及び陰
極へ電気と電解液を必要量を供給させると同時に、イオ
ン交換膜を傷付けることなく、膜本来の機能を発現させ
ることにより、電解消費電力を最小にすることにあり、
単極型電解槽の構造においては電気の供給方法や電解面
の寸法、電極間の距離の設定などが重要な設計因子とな
る。
は、一般に電解面の寸法が大型化されるに伴なって電気
の供給方法が複雑となる。
や特公昭62−39238号公報に示された単板型単極
槽においては電極板自身が給電部材を兼ねており、それ
以外に給電手段を持たないことから簡単な構造となって
いるが、電極板の抵抗ロスが電解面積の増大とともに増
加し大型電解槽には適用が難しかった。また、リブ補強
型単極槽については、特公昭57−10956号公報や
特開昭57−210980号公報に示す如く、適当な給
電棒や給電リブを配置することにより自由に電解面積を
調節することが可能であるが、給電棒やリブの使用が不
可欠であり構造も複雑で、また給電に伴なう電圧ロスも
あった。
縮は電解槽構造の重要な因子であり、極間距離を短縮す
る目的は電解電圧を低減させることにある。すなわち電
極間距離が増大すると陽極から陰極に至る電流パスが増
加し、電解液中を電流が通過するに要する電圧ロスが増
大する。さらに電極近傍では電気分解により気泡が発生
しており、この気泡が電解液の実質的電気抵抗を増大さ
せるため、電圧ロスがより拡大される。
膜の表面に気泡が付着して、電流通路を遮蔽することに
より電圧上昇が起こることも知られている。
9185号公報に示す如く膜表面に親水性の無機粒子を
結合させて気泡付着を防ぐ方法で問題解決が図られてい
る。
完全に平坦な陽極と陰極を作成し、膜を介して重ね合わ
せれば達成可能であるが、実際には製作時に何らかの凹
凸や歪みが生じるのは避けられない。
については特公昭60−37878号公報に示す如く、
寸法精度良く平坦に加工された平板上の陽極と陰極を、
イオン交換膜を介して重ね合わせ、電解面の周辺に薄い
ガスケットを設置し締め付けることで極間短縮が実現さ
れている。
は複雑な機構が必要である。先に述べたように大型単極
槽においては様々な機械加工を必要とするため、電極面
を完全な平面に仕上げることは事実上不可能であり、陽
極面と陰極面を単純に重ね合わせた場合には、電極同士
の強当り箇所が生じる一方、極間距離が大きく拡大する
箇所も生じてしまうことになる。これらの製作精度に起
因する寸法誤差を吸収しながら陽極と陰極とをイオン交
換膜を介して密接させる方法としては、特公昭62−3
236号公報に示す如く導電性を有するバネ材で可撓性
の陰極又は陽極を支持し、バネのクッション性を用いて
可撓性電極と対向する電極を密接させる方法や、特公昭
62−9192号公報に示すように、可撓性の陽極及び
陰極を互い違いに配置した導電性リブにより変形させて
密接させる方法が知られている。
昭58−163101号公報に示される如く、イオン交
換膜と可撓性陰極の間に弾力性のあるワイヤーマットを
設け、接触により電気的接続を図りながら陽陰極を密着
させる方法も知られている。また、特開昭58−550
06号公報、特開昭58−55007号公報に示される
如く、電流分散体を2分割した上で電極を構成する電極
構造体を外方に折曲して復元力をもたせることにより、
電極をイオン交換膜に密着させる方法も知られている。
極槽の場合を除いて、電極を膜に密接させるために何ら
かの電極を押圧するための弾性体を必要としており、そ
の弾性体は同時に電極に電気を供給するため導電機能も
要求されることから次のような問題があった。弾性体は
接合又は接触の方法で電極と電気的接続が図られている
が、十分な導電機能を付与するためには、電流通過断面
積の大きな弾性体又は配電部材との接触面積の大きな圧
縮機構が必要となり、結果として押圧する電極には大き
な圧力がかかることになる。
スチックフィルムであり、上記のように電極から強い力
で押圧されると、膜は傷付けられる危険性が生じること
になる。
きく、電解面積の大きな大型電解槽においては均一な電
流供給と均一な押圧を同時に実現させるためには複雑な
機構が必要で製作が困難であった。
の大型単極槽における極間短縮方法の複雑さを解消し、
膜を傷付けることなく確実に極間短縮を実現しようとす
るものである。
を解決すべくなされたものであり、電解液の給排機構及
び発生するガスの排出機構を有する、陽極室枠と陰極室
枠とをイオン交換膜を介して配置して締め付けることに
より電気的に相互に並列に接続された複数の単位電解セ
ルを有する単極型イオン交換膜電解槽であって、 (a)陽極は、イオン交換膜に近接乃至接触するように
上記陽極室枠に固定された多孔板からなり、電気は槽外
の電源より給電棒及び又は給電リブを通じて上記多孔板
に供給され、 (b)陰極は、20℃での電気抵抗値が10μΩ・cm
以下の良導電性金属からなる陰極板の一部を多孔状に加
工して形成したものであり、該陰極板は一端が槽外まで
延長されて陰極集電部を形成し、 (c)陰極は、イオン交換膜に近接乃至接触するように
配置されたことを特徴とする単極型イオン交換膜電解槽
を提供する。
集電部が一体に形成されている。陰極は、陰極板のうち
陰極液に接する部分であり、陰極板の一部を多孔状に加
工して形成する。陰極集電部は、陰極板の一端が槽外ま
で延長された部分である。陰極板は良電導性金属からな
るので、従来の単極槽で必要とされたリブなどの集電手
段を使用せずに、陰極に供給された電気を陰極集電部か
ら槽外に導くことができる。
は可撓性を有し、イオン交換膜に面するのと反対面から
弾性体により押圧することにより、陰極をたわませて陰
極とイオン交換膜とが近接乃至接触するように配置され
る。かかる場合、陰極板は陰極の周辺部は拘束される
が、陰極については固定されない構造をとることが可能
となり、陰極を陽極に対し背後から押圧すれば陰極が変
形し陽極に近接することになる。
電機能を有する必要がないので、押圧力は陰極の変形に
見合う弱い力で十分となり、陰極を陽極に近接させるに
際し、膜を傷付けることのない押圧力が選定できる。そ
して弾性体を陰極に適切に配置することにより、陽極面
の平担度が場所によって変わる場合においても、陰極の
全ての場所で確実に陽極と陰極を近接させることが可能
となる。
電解させて押圧力の影響を検討したところ、膜を傷付け
ることのない押圧力としては、見掛け電極面積基準で5
00g/cm2 以下、好ましくは100g/cm2 以下
であることが判った。このような弱い押圧力を発生させ
るバネ材としては、板バネ又はつる巻バネが適してい
る。本発明では、陽極室枠及び陰極室枠の少なくとも一
方が、極液の給排口及び発生するガスの排出口を有する
断面四角形の中空パイプからなることも好ましい。ま
た、陰極が、鉄,ニッケル,銅,亜鉛及びこれらを主体
とする合金から選ばれる良導電性金属の基材からなり、
その表面を必要に応じて耐食性層で被覆し、次いで陰極
活性物質で被覆してなることも好ましい。また、陽極
が、弁金属基材の表面を陽極活性物質で被覆してなるこ
とも好ましい。また、イオン交換膜の少なくとも一方の
表面が、電極活性を有しない親水性多孔層を有すること
も好ましい。
説明する。
る。電解槽の電解面の寸法は、高さが好ましくは0.5
〜2.0m、幅が好ましくは0.7〜1.5m(実施例
では高さ1.5m、幅1.0m)の縦長の形状で、電流
は側部より供給される。図1の電解槽は陰極板(1),
陰極室枠(2),含フッ素陽イオン交換膜(3),陽極
室枠(4)から構成されている。電流は外部電源(5−
a)から陽極室枠を経て、イオン交換膜,陰極板,外部
電源(5−b)へと流れるが、陽極側については、外部
電源からまず電流分散部(6)へ流れ、これに接続する
給電棒(7)を経て、給電リブ(8)へと供給される。
極活性面(9)へ導入される。さらに陽極液からイオン
交換膜を経て陰極液を通過した後、陰極(以下、陰極板
中の陰極部を他の部分と特に区別する場合は、陰極活性
面(15)という)へ流れ込む。陰極活性面では電解反
応と同時に電極自身が導電体となり、電流を陽極側給電
部と反対方向へ移動させる。陰極活性面の側端に至った
電流は陰極集電部(17)を通過した後、電流分散部
(18)を経て外部電源(5−b)に流れ込む。
面と陰極活性面は、好ましくは4.0mm以下、特には
2.0mm以下の間隔にて近接又は接触して配置されて
いる。
て表面をチタンで被覆したもので、複数の給電棒が電流
分散部に水平方向に取付けられており、そこから給電棒
は陽極室枠(4)を貫通して電解面の側端まで伸びてい
る。
と交叉しており、交叉部分は溶接により電気的な接続が
行なわれている。給電棒と給電リブは、実質上同じ機能
を有するならば、その一方を省略できる。給電リブは厚
み2〜6mm(実施例では5mm)のチタン板からな
り、必要に応じて可撓性をもつ陽極は溶接によりリブ上
に取付けられている。給電リブは陽極への均一な電流供
給と陽極の強度支持を兼ねた機能を持つようにリブ間隔
を選ぶ必要があり、好ましくは10〜20cm(実施例
では15cm)の範囲に設定している。
の液の出入を確保する目的で、好ましくは5〜20mm
(実施例では10mm)径の孔が複数設けられている。
電極活性を有する陽極は好ましくはチタンなどの弁金属
を基材としてルテニウムを主体とした貴金属をコーティ
ングしたもので、形状はエクスパンドメッシュが用いら
れる。陽極の目形についてはエクスパンドメッシュに限
定されるものでなく、丸型,三角形,四角形等のパンチ
ングメタルや、ルーバー型形状であっても適用可能であ
る。
(4)は、好ましくは、1辺が2〜6cm(実施例では
4cm)の断面が四角形のチタン製の角パイプで構成さ
れ、供給食塩水を供給する入口ノズル(11)と塩素及
び淡塩水を排出する出口ノズル(12)を備えている。
平坦面(13)となっており、その上に好ましくはEP
DMゴムなどのガスケット(14)が設けられて、膜と
の間で液シールを行なっている。(3)は陽極室と陰極
室を区画する含フッ素陽イオン交換膜である。
いが、高い電解性能を発現させるための膜を選ぶことが
好ましい。本実施例においてはカルボン酸基をイオン交
換基として有するパ−フルオロイオン交換膜(旭硝子社
製フレミオン795)を用いており、高い電流効率が得
られると共に、膜表面が親水化処理を施されていること
から低槽電圧が得られる。
は板厚が好ましくは0.5〜3mm(実施例では2m
m)の1枚の銅板から構成されており、銅板の中央部分
は、菱型の打抜き加工が施されており、その部分には陰
極活性物質がコーティングされている。陰極活性面の周
囲の陰極板は額縁状に無孔の平坦部(16)となってお
り、その表面,裏面の両面でガスケット(23),(2
4)を用いて液シールが行なわれる。
形状は、打抜き方式による菱型に限定されるものではな
く、丸型,三角形,四角形,六角形,長円形等でもよ
く、またエキスパンドメッシュであってもよい。陰極活
性面(15)の開口率については特に限定するものでは
ないが、電流が陰極を通過する際の電気抵抗ロスを低下
させるとともに陰極で発生する水素ガスを陰極の背後に
スムーズに逃がすことが要求され、そのためには開口率
5〜60%(実施例では30%)が好ましい範囲であ
る。
明の陰極板では通常用いられる給電棒や給電リブなどの
給電補助手段を用いることなく、陰極板自体を給電手段
として用いている。したがって陰極板の材質については
電気抵抗ロスが小さく、かつ電解使用雰囲気で耐食性の
あるものを選択する必要がある。かくして20℃での電
気抵抗値(比抵抗)が10μΩ・cm以下、好ましくは
7μΩ・cm以下、さらに好ましくは3μΩ・cm以下
の良電導性金属、例えば鉄,ニッケル,銅,亜鉛,黄
銅,パーメンダー,リン青銅といった合金が好ましい材
料といえる。なかでも銅は比抵抗が1.7μΩ・cmで
最も好ましい材質であり、実施例ではこれを用いた。
定すれば、電流の流れ方向のパスを長くとることがで
き、電解面積の増大が計られ、従来の単極型電槽では困
難であった70cm以上、好ましくは70〜150cm
(実施例では100cm)の幅まで大型化が可能とな
る。板厚については基材材質や製作加工性や電気抵抗ロ
スを考慮して選択するのが好ましい。銅基材の場合0.
5〜3mm(実施例では2mm)の範囲が好ましい範囲
である。
アルカリに対し必ずしも十分な電気化学的安定性を有さ
ないので、陰極としてこれらの基材を用いるためには、
好ましくは基材表面を耐食性の層で被覆処理を行なう。
かくして陰極液に接触する陰極活性面及びその周囲の平
坦部(16)は、好ましくはニッケルメッキにより耐食
保護層が設けられる。ニッケルメッキの方法は電気メッ
キ及び化学メッキのいずれの方法も採用可能であるが、
本実施例では塩化ニッケル浴を用いた電気メッキを採用
し、メッキ厚については十分な耐食性を確保するため5
0〜200μm(実施例では100μm)の厚みが選ば
れる。
た多孔性基板上に陰極活性物質が塗着されている。陰極
活性物質はラネーニッケルを主成分とする粉体を用いた
が、ラネーニッケルは電解使用時には成分のアルミニウ
ムが溶出し、多孔性ニッケルを形成し、陰極活性を発現
する。ラネーニッケルに第3成分として貴金属などを加
えたものも使用可能である。活性物質原料はラネーニッ
ケルに限定されるものでなく、ニッケル,アルミニウム
を主成分とする粉状金属で、これに希土類,チタンなど
を含み水素吸蔵機能を有するものも採用可能である。塗
着方法については特開昭54−112785号公報の実
施例1に示される分散電気メッキ法を採用できる。
上記方法に限定されるものではなく、特開昭59−10
0279号公報に開示されたニッケル,クロムなどを熔
射により塗着させる方法や特開昭57−207183号
公報、特開昭57−47885号公報等に開示された方
法など既存の技術も適用できる。
ノズル(19)と水素ガス及び苛性アルカリ液を排出す
るための出口ノズル(20)を有する矩形状枠体であ
り、材質的には高温高濃度の苛性アルカリに耐える金属
又は樹脂が選ばれる。本実施例ではニッケルを用いてい
るが、これに限定されるものではなく、金属にあって
は、高ニッケル含有ステンレス,ニッケルメッキを施し
た軟鋼又はステンレス材が用いられ、樹脂にあってはE
PDMゴム,硬質ゴム,フッ素ゴム,ポリプロピレン,
耐熱ポリ塩化ビニルの単体又はこれらを炭素繊維若しく
はガラス繊維で強化したものが使用できる。さらに鉄又
は鉄合金などを芯材にして、好ましくはEPDMゴムや
エポキシ樹脂,フッ素樹脂でライニングしたものも使用
できる。
り、陰極板の平坦部(16)とほぼ同じ寸法を有してお
り、ここにEPDMなどのガスケットを設けることによ
り、陰極室枠と陰極板との間での液シールを保つことが
できる。
1本以上の陰極支持材(22)を設けてあり、これには
4個の弾性体、好ましくは板バネ(25)が取り付けら
れている。
るために設けられたものであり、陰極板を背後から押圧
し、陽極面の方向へ張出させている。その結果、図2に
示す如くイオン交換膜を介して陽極と陰極が近接した状
態が実現されている。
ら形成することができる。例えば、図4に示されるよう
に、陰極に接する弾性体の部分(28)が樹脂、ゴムな
どの非導電性材料から形成される。
す形状であり、弾性率は好ましくは50〜50000g
/mm(実施例では1000g/mm)のものを採用で
きる。陰極板を押圧する弾性体は板バネに限られるもの
でなく、図4に示すつる巻きバネ(26)も採用可能で
ある。またバネの個数については、数が多くなるにした
がって均一な押圧が達成されるが、しかし同時に施工が
複雑化することから2〜100個(実施例では8個)が
望ましい。
されるように、極間距離を所定のレベルに制御するため
に少なくとも1個、好ましくは3〜15個のスペーサ
(離間材)(27)を挿入させることができる。かかる
スペーサは、厚みが好ましくは2.0mm以下、更には
0.5〜1.5mmが適切で、その形状は、網状、棒状
などが採用される。スペーサの材質は、イオン交換膜よ
りも大きい剛性を有するもので好ましくは、非導電性の
材料、例えば、フッ素樹脂、ポリプロピレン、EPDM
などから形成される。
構成体を用いて電解を行なった。使用した膜は4枚で、
膜を介して1対の陽極、陰極が弾性体の使用によりイオ
ン交換膜に接触して配置されていた。各極室枠は交互に
配置され、両端に設けられた端板とタイロッドを用いて
締付けを行なった。
水を供給し、陰極室にはイオン交換水を供給しつつ30
A/dm2 ,90℃の条件で電解を行なった。陰極室の
液圧は、陽極室のそれよりも50〜1500mmH2 O
高く保持された。生成した苛性ソーダは濃度32wt
%、電流効率は95.7%であり、槽電圧は3.00V
を示した。運転を300日間続け、その間6回の停止が
あったが、電解性能はスタート当初と同じ数値を示し
た。その後、点検のため運転を休止し電解槽を解体した
が、該陰極板には基材の侵食,被覆材の剥離などの異常
は認められなかった。また陽イオン交換膜も破損や着色
などの異常は認められなかった。
用いた。陽極と陰極の平均距離を約3.0mmとした以
外、実施例1と同様にして電解槽を構成した。かかる電
解槽を使用して実施例1と同様に食塩水の電解を行なっ
た。その結果、電流効率は95.5%であり、槽電圧は
3.15Vを示した。
g/mm)を使用し、陰極板とイオン交換膜との間に直
径1.0mm、長さ1.3mのポリテトラフルオロエチ
レン製の6個の棒状スペーサを挿入した以外は実施例1
と同様にして電解槽(極間距離約1.0mm)を構成し
た。
にして食塩水の電解を行なったところ、電流効率は9
5.5%、槽電圧は3.04Vであった。150日間運
転を行ない、電解槽を解体したところ、異常は認められ
なかった。
ていた電気接続のための複雑な構造を解消し、構造簡略
化に伴って電気抵抗ロスを低減させるとともに製作施工
性を改善する。さらに、陽極・陰極の極間距離の短縮を
安全で簡便な方法で解決するもので、電解電圧の低減と
膜損傷の危険性を回避することを可能とする。その結
果、本発明では電槽製作コストを低減させるとともに、
極間距離の精密な制御が可能になることから大巾な電圧
の低減が達成されるとともに、膜損傷の危険性が解消し
た。
図。
ある板バネの模式図。
あるつる巻きバネの模式図。
断面図。
Claims (6)
- 【請求項1】電解液の給排機構及び発生するガスの排出
機構を有する、陽極室枠と陰極室枠とをイオン交換膜を
介して配置して締め付けることにより電気的に相互に並
列に接続された複数の単位電解セルを有する単極型イオ
ン交換膜電解槽であって、 (a)陽極は、イオン交換膜に近接乃至接触するように
上記陽極室枠に固定された多孔板からなり、電気は槽外
の電源より給電棒及び又は給電リブを通じて上記多孔板
に供給され、 (b)陰極は、20℃での電気抵抗値が10μΩ・cm
以下の良導電性金属からなる陰極板の一部を多孔状に加
工して形成したものであり、該陰極板は一端が槽外まで
延長されて陰極集電部を形成し、 (c)陰極は、イオン交換膜に近接乃至接触するように
配置されたことを特徴とする単極型イオン交換膜電解
槽。 - 【請求項2】陰極が可撓性を有し、イオン交換膜に面す
るのと反対面から弾性体により押圧することにより陰極
をたわませて陰極とイオン交換膜とが近接乃至接触する
ように配置された請求項1記載の電解槽。 - 【請求項3】陰極を押圧する圧力が、陰極の見掛け電極
面積基準で500g/cm2 以下である請求項2記載の
電解槽。 - 【請求項4】弾性体が、導電性の機能を有しないバネで
ある請求項2又は3記載の電解槽。 - 【請求項5】陰極板は陰極の周辺が額縁状に無孔の平坦
部であり、該平坦部をイオン交換膜と陰極室枠との間に
挟んで締め付けることにより陰極液及び発生するガスの
シールをするようにした請求項1、2、3又は4記載の
電解槽。 - 【請求項6】陰極とイオン交換膜との間に厚みが2.0
mm以下の少なくとも1個のスペーサが挿入された請求
項1、2、3、4又は5記載の電解槽。
Priority Applications (1)
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JP2-32497 | 1990-02-15 | ||
JP2-250303 | 1990-09-21 | ||
JP25030390 | 1990-09-21 | ||
JP04288791A JP3212318B2 (ja) | 1990-02-15 | 1991-02-15 | 単極型イオン交換膜電解槽 |
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-
1991
- 1991-02-15 JP JP04288791A patent/JP3212318B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
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JPH04214886A (ja) | 1992-08-05 |
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