JP2633153B2 - ファジイ推論のmin−max 演算回路 - Google Patents

ファジイ推論のmin−max 演算回路

Info

Publication number
JP2633153B2
JP2633153B2 JP28393492A JP28393492A JP2633153B2 JP 2633153 B2 JP2633153 B2 JP 2633153B2 JP 28393492 A JP28393492 A JP 28393492A JP 28393492 A JP28393492 A JP 28393492A JP 2633153 B2 JP2633153 B2 JP 2633153B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
grade
input
output
label
circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP28393492A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06110695A (ja
Inventor
謙 太田
ウィリアム・シー・アーチボルト
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Motorola Solutions Japan Ltd
Original Assignee
Nippon Motorola Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Motorola Ltd filed Critical Nippon Motorola Ltd
Priority to JP28393492A priority Critical patent/JP2633153B2/ja
Priority to US08/126,868 priority patent/US5398299A/en
Publication of JPH06110695A publication Critical patent/JPH06110695A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2633153B2 publication Critical patent/JP2633153B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Feedback Control In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種の家電製品や車両
の制御などに利用されるファジイ推論マシン内で生成さ
れた入力ラベルのグレードにmin-max 演算を行って出力
ラベルのグレードを生成するファジイ推論のmin-max 演
算回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ファジイ推論を利用したファジイ制御
は、各種の家電製品や車両の制御など既存の広汎な制御
に応用されつつある。このファジイ推論の核心をなす多
重ファジイ推論では、まず、ファジイ規則(ルール)の
前件部に含まれる入力側の複数のファジイ概念と、実際
の入力データによって示される事実との適合度(グレー
ド)が演算される。入力側の複数のファジイ概念には相
互を識別するためにラベルが付加されており、このた
め、各ファジイ概念は入力ラベルとも称される。演算さ
れた各入力ラベルのグレードについてルールに対応した
min-max 演算を行うことにより、各ルールの後件部に含
まれる出力側のファジイ概念(出力ラベル)のメンバー
シップ関数を頭切りするための出力ラベルのグレードが
演算される。最後に、対応のグレードによって頭切りさ
れた各出力ラベルのメンバーシップ関数の重心から確定
的な出力を得るという非ファジイ化が行われる。
【0003】上記制御用のファジイ推論マシンでは、速
度、圧力、温度など複数の入力データを受けるために、
複数の入力チャネルが設けられており、各入力チャネル
には複数の入力ラベルが定義されている。また、スイッ
チの開閉やバルブの開度などに関する複数の出力データ
を出力するために複数の出力チャネルが設けられてお
り、各出力チャネルには複数の出力ラベルが定義されて
いる。従って、演算される入力ラベルのグレードの総数
は、入力チャネル×1入力チャネル当たりの入力ラベル
数となり、後段のmin-max 演算の対象となるデータの量
はかなり大きくなる。
【0004】従来、上述したようなファジイ推論による
制御は、主として家電製品などの低速制御用に応用され
てきたが、これを自動車の走行制御や、サスペンション
制御など比較的複雑でかつ高速性が要求される技術分野
に応用しようとすれば、従来の処理時間を飛躍的に、典
型的には3桁程度、短縮することが必要になる。この演
算時間の短縮は、入力ラベルについてのグレード演算
と、この演算されたグレード群についてのmin-max 演算
による出力ラベルのグレードの演算と、演算されたグレ
ードにより頭切りされた出力ラベルのメンバーシップ関
数の重心演算による非ファジイ化のそれぞれの段階につ
いて調和を保ちながら実現することが必要になる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来、入力ラベルのグ
レードについてのmin-max 演算は、多数の入力ラベルの
グレードに対する多数回の大小比較によって実現されて
いる。この大小比較をソフトウェア処理で実現するシス
テムの典型例は、特願平4ー10133号などに開示さ
れたものがあるが、このようなソフトウェア処理では、
多数回の大小比較を反復する必要上、演算速度の向上が
困難になるという問題がある。上記大小比較をハードウ
エア回路で実現するシステムの典型例は、特願平2ー1
59628号などに開示されたものがあるが、同一の入
力ラベルについて複数回の比較演算を実行する必要があ
り高速化を困難であると共に、このハードウエア回路の
規模が大きくなり製造費用の低減が困難になるという問
題がある。
【0006】また、典型的なファジイ推論においては、
min-max 演算対象の入力ラベルのグレードの大部分はゼ
ロとなる。例えば、各入力チャネルについて、8個の入
力ラベルのメンバーシップ関数のそれぞれを最隣接のも
のだけが交差するように定義すれば、各入力チャネルか
らはゼロでないグレードを持つ入力ラベルが2個づつ出
力される。すなわち、min-max 演算対象の入力ラベルの
グレードのうち70〜80%はゼロのグレード(以下
「ゼログレード」と称する)となる。この大部分を占め
るゼログレードは、min-max 演算結果に実質的な影響を
与えないという点で、他の入力ラベルのグレード(以下
「非ゼログレード」と称する)とは異なる特異性を有し
ている。しかしながら、従来のmin-max 演算では、ゼロ
グレードを非ゼログレードと同様に処理しているので、
無駄な処理が多量に含まれることになり、演算速度の向
上とハードウエア量の低減を一層困難にしている。従っ
て、本発明の目的は、演算速度の向上とハードウエア量
の低減化を実現したファジイ推論のmin-max 演算回路を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記従来技術の課題を解
決する本発明に係わるファジイ推論のmin-max 演算回路
は、複数の入力チャネルのそれぞれについて定義された
複数の入力ラベルについて演算された入力ラベルのグレ
ードのうち所定の閾値を越えるもの(例えば、ゼロでな
いもの)については同時に供給される対応の入力チャネ
ル・入力ラベルの識別子と共にグレードの大小の順序に
従って再配列しながら保持したのち、再配列後の入力ラ
ベルのグレードを小さなものから順にかつ対応の識別子
と共に前記グレードバス上及びラベルバス上に出力し、
所定値以下(例えばゼロ)についてはその旨を示すゼロ
指示信号に従って前記再配列と出力の対象外とする再配
列回路を備えている。
【0008】このmin-max 演算回路は、更に、各入力チ
ャネルの各入力ラベルとこのファジイ推論に使用される
全てのファジイ規則との対応の有/無を有効/無効ビッ
トにより示すルール対応ビット列として、前記入力ラベ
ルのグレード再配列回路による再配列時と出力時に供給
される識別子によってアクセスされるアドレスに保持し
出力するルールメモリと、前記各出力チャネルの各出力
ラベルに含み得るルールの最大数と同数設置され、前記
入力グレードの再配列時に前記ルールメモリから読出さ
れたルール対応ビット列中に出現する有効ビットに対応
する再配列中の入力ラベルのグレードが所定値以上の場
合にのみ有効化されると共に、前記再配列済みの入力ラ
ベルの識別子とそのグレードの出力時に前記ルールメモ
リから読出されたルール対応ビット列中に最初に出現す
る有効ビットを検出して有為な信号を発生するmin 演算
部と、前記各出力チャネルの出力ラベルと同数設置さ
れ、対応の各min 演算部から出力される有為な信号の論
理和を前記再配列回路から出力中の入力ラベルのグレー
ドの保持指令として出力するmax 演算部とを備えた論理
回路と、前記再配列回路から出力中の入力ラベルのグレ
ードを前記論理回路から出力される前記保持指令に従っ
て保持する入力ラベルのグレード保持回路とを備えてい
る。
【0009】
【作用】本発明に係わるファジイ推論のmin-max 演算回
路によれば、まず、複数の入力チャネルのそれぞれにつ
いて定義された複数の入力ラベルについて演算され、演
算順に供給される入力ラベルのグレードと対応の識別子
とが、再配列回路によって入力ラベルのグレードの大小
の順に再配列される。この入力ラベルの識別子とそのグ
レードの再配列時には、min-max 演算対象の入力ラベル
のグレードの大部分を占めるゼログレードの廃棄が行わ
れる。再配列済みの入力ラベルのグレードは、小さなも
のから順にかつ対応の識別子と共に出力される。
【0010】上記再配列回路による再配列時と出力時
に、識別子をアドレス端子に受けてアクセスされるルー
ルメモリからは、入力ラベルと全てのルールとの対応の
有無を示すルール対応ビット列が読出され、各出力チャ
ネルの各出力ラベルと同数設置されているmin-max 演算
用の論理回路に供給される。各論理回路の min演算部
は、再配列済みの入力ラベルのグレードの出力時にルー
ルメモリから読出されるルール対応ビット列の各ビット
に対応して、すなわち各ルールに対応して設置されてお
り、ルール対応ビットとして最初に出現する、すなわち
再配列回路から出力される最小のグレードに対応する有
効ビットを検出して有為な信号を発生する。
【0011】各出力チャネルの各出力ラベルに対応して
設置されているmax 演算部は、対応の各min 演算部から
出力される有為な信号の論理和を保持指令として入力ラ
ベルのグレード保持回路に出力する。この入力ラベルの
グレード保持回路は、例えば、各 max演算部に対応して
設置されている。従って、各max 演算部から出力される
最後の有為な信号、すなわち、各出力ラベル中の複数の
ルールに含まれる最小のグレード(min グレード)のう
ちの最大のもの(max グレード)を保持する指令をグレ
ード保持回路に出力する。
【0012】なお、入力ラベルのグレードの再配列中に
ゼログレードを廃棄することに伴い、各min 演算部の上
記機能は、入力ラベルのグレード再配列回路による再配
列時にルールメモリから読出されたルール対応ビット列
中に出現する有効ビットに対応する再配列中の入力ラベ
ルのグレードが全てゼロでない場合のみ有効化され、他
の場合、すなわち再配列時に読出されたルール対応ビッ
ト列中に出現する有効ビットのうち一つ以上について対
応の入力ラベルのグレードがゼロであった場合や、上記
読出されたルール対応ビット列中に一つも有効ビットが
出現しなかった場合には無効化される。
【0013】
【実施例】図1は、本発明の一実施例に係わるファジイ
推論のmin-max 演算回路の構成を示すブロック図であ
り、10は入力ラベルのグレードと対応の識別子の再配
列回路(以下、「入力ラベルのグレードの再配列回路」
という)、20はルールROM、30は入力ラベルのグ
レード保持レジスタ群、40は論理回路群、51はグレ
ードバス、52は識別子バス、53は有効フラグ信号線
である。図示の便宜上、ルールROM20と、入力ラベ
ルのグレード保持レジスタ群30と、論理回路群40か
ら成る後段部分は、1個の出力チャネルのみについて図
示されている。すなわち、上記後段部分は、出力チャネ
ルの総数に等しい数、例えば出力チャネルの総数が10
であれば、これと同数の10組だけ設置される。
【0014】グレードバス51上には、図示しない前段
のグレード演算回路において複数の入力チャネルの配列
順にかつ各入力チャネルについてはこの入力チャネルに
ついて定義されている複数の入力ラベルの配列順に入力
ラベルのグレード演算が実行され、この演算の実行順に
各入力チャネルの各入力ラベルのグレードが出現する。
入力チャネルの総数が8で、各入力チャネル内の入力ラ
ベルの総数が9であるような典型なシステムを想定すれ
ば、合計72個の入力ラベルのグレードがグレードバス
51上に出現する。以下では、説明の便宜上入力チャネ
ルの総数を8、各入力チャネルについて定義されている
入力ラベルの総数を9とする。
【0015】グレードバス51上に出現する入力ラベル
のグレードに対応する入力チャネル・入力ラベルの識別
子が、この入力ラベルのグレードと同時にラベルバス5
2上に出現する。各入力チャネル・入力ラベルの識別子
は、2番目の入力チャネルの3番目の入力ラベルという
具合に入力チャネルの通し番号とこの入力チャネルに含
まれる入力ラベルの通し番号の組合せで表現してもよい
し、あるいは、入力チャネルの配列順にかつ各チャネル
について定義されている入力ラベルの配列順に配列され
る上記72個の入力ラベルについての通し番号で表現し
てもよい。以下では、対応の入力ラベルのグレードが何
番目の入力チャネルの何番目の入力ラベルに該当するも
のであるかを示す入力チャネル・入力ラベルの識別子を
単に識別子と総称する。
【0016】典型的なファジイ推論においては、グレー
ドバス51上に出現する入力ラベルのグレードの大部分
はゼロとなる。例えば、各入力チャネルについて、8個
の入力ラベルのメンバーシップ関数のそれぞれを最隣接
のものだけが交差するように定義すれば、各入力チャネ
ルからはゼロでない入力ラベルのグレードが2個づつ出
力される。すなわち、全部で9入力チャネル分の総数7
2個の入力ラベルのグレードのうち18個だけがゼロで
なく、残りの54個はゼロのグレード(以下、「ゼログ
レード」と称する)となる。このmin-max 演算回路で
は、入力ラベルのグレードの大部分を占めるゼログレー
ドについては例外的な処理を実行することにより、処理
時間の短縮と回路規模の低減とを図っている。その一環
として、図示しない前段の入力ラベルのグレード演算回
路からは、演算結果がゼログレードでなければその旨を
示す有効フラグが、ゼログレードであれば無効フラグが
有効フラグ信号線53上に出力される。
【0017】グレードバス51上に順次出現する多数の
ゼログレードを含む入力ラベルのグレードは、まず、入
力ラベルのグレード再配列回路10において、ゼログレ
ードの廃棄と、非ゼログレードの大きさの順に応じた再
配列とが実行される。この再配列回路10は、基本的に
は縦列配置された2系統のデータレジスタ群から構成さ
れ、一方の系統のデータレジスタ群には入力ラベルのグ
レードが保持され、他方の系統のデータレジスタ群には
対応の入力ラベルの識別子が保持されるようになってい
る。
【0018】このゼログレードの廃棄と、非ゼログレー
ドの大きさの順序に応じた入力ラベルのグレードの再配
列は、有効フラグ信号線53上に有効フラグが出現した
時だけ、グレードバス51上に出現中のグレードをその
大小関係に応じた保持先を選択しながら対応の識別子と
共に各系統のデータレジスタ群の一つに保持することに
よって実現される。このような入力ラベルのグレード再
配列回路10は適宜な手法に基づき実現できるが、例え
ば、本出願人がこの出願と前後して出願する「データの
ソート回路」に開示されているようなものを利用すれ
ば、処理時間の短縮という点において特に好適である。
【0019】入力ラベルのグレード再配列回路10によ
る再配列が終了すると、入力ラベルのグレードを保持す
るレジスタ群30の全てについて初期値ゼロが設定され
たのち、アドレスカウンタ54から供給される連続的な
アドレスに従って、再配列済みの入力ラベルのグレード
が小さな順に入力ラベルのグレード再配列回路10から
グレードバス上51に出力される。これと同時に対応の
識別子が入力ラベルのグレード再配列回路10から識別
子バス52上に出力される。この識別子バス20上に出
力された識別子は、ルールROM20のアドレス入力端
子に供給されるアドレスとなり、ルールROM20から
はこのアドレスに保持中の各入力チャネルの各入力ラベ
ルとこのファジイ推論に設定されている全てのファジイ
規則との対応の有/無を有効/無効ビットにより示すビ
ット列(以下「ルール対応ビット列」と称する)が論理
回路40に出力される。
【0020】このルールROM20に保持中のデータ
は、図2に例示するように、任意の出力チャネルの任意
の出力ラベルを後件部に含むルール(ファジイ規則)の
それぞれが、どの入力チャネルのどの入力ラベルを前件
部として含むかを、含む場合には有効ビットで、含まな
い場合には無効ビットで、全ての入力チャネルの全ての
入力ラベルにわたって所定の順序で配列したビット列に
よって表示されている。
【0021】例えば、 If In.Ch 0= L 0 & In.Ch 1 =L 1 & In.Ch 7 =L 7
then Out.Ch 0 =L 0 というルールが、出力チャネル0(Out.Ch 0)の出力
ラベル0(L 0)に関するルール(1)として定義されて
いるものとする。この場合、図2に示すように、このル
ール(1)に含まれる全ての入力ラベル、すなわち、入
力チャネル0( In.Ch 0)の入力ラベル0(L 0 )
と、入力チャネル1(In.Ch 1 )の入力ラベル1( L
1) と、入力チャネル7(In.Ch 7)の入力ラベル7
(L 7)には有効ビット(“1”)が設定され(図2
中の丸印)、その他の全ての入力チャネルの全ての入力
ラベルには無効ビット(“0”)が設定される。
【0022】また、上記出力チャネル0の出力ラベル0
に関する他のルールとして、 If In.Ch 1 =L 0 then Out.Ch 0 =L 0 というルール(2)が定義されているものとする。この
場合、このルール(2)に含まれる入力ラベル、すなわ
ち、入力チャネル1( In.Ch 1)の入力ラベル0(L
0 )のみに有効なビット(“1”)が設定され、その
他の全ての入力チャネルの全ての入力ラベルには無効ビ
ット(“0”)が設定される。
【0023】上記データを、図2に示すように、各出力
チャネルの各出力ラベルに含まれる各ルールにわたって
所定の順序で配列することにより出力ラベルと入力ラベ
ルの対応関係の有無を示すマトリックス状のルールデー
タ群が構成される。このマトリクス状のデータは、各入
力チャネルの各入力ラベルとこのファジイ推論に設定さ
れている全てのファジイ規則との対応の有/無を有効/
無効ビットにより示すルール対応ビット列として、該当
の入力ラベルの識別子によってアクセスされるルールR
OM20のアドレスに保持される。
【0024】図2に示す例では、出力ラベル0について
は最大5個のルールを定義できるように5ビットの幅が
確保されているが、実際に定義されているルールはルー
ル(1)と(2)の2個だけである。これは、このmin-
max 演算回路を含むファジイ推論マシンの運用状況に応
じて、ユーザがこの出力ラベル0に関して最大3個まで
のルールを適宜追加できるようにするためである。この
目的から、ルールメモリとしては、書換え可能なROM
やRAMなどを利用される。各出力ラベルに割り当てる
ルールの数は、本発明者の経験則に基づき、出力ラベル
の配列順に従って両端部分と中央部分とが多くなるよう
に配慮されている。
【0025】図2の例では、両端の出力ラベル0と8の
それぞれには最大5個のルールが、ほぼ中央の出力ラベ
ル3には最大6個のルールが、また中間の出力ラベル1
と2のそれぞれには最大4個のルールが割当て可能であ
り、従って各アドレスには合計42ビット構成のルール
対応ビット列が保持される。なお、回路規模に余裕があ
る場合などには、上記各出力ラベルに割当てるルール数
は全ての出力ラベルについて一定であってもよい。ま
た、ルールメモリの利用効率を改善するうえで、適宜な
回路を付加することにより、各出力ラベルに割当て得る
ルールの数を、このmin-max 演算回路の利用者がルール
を作成するたびに適宜設定可能な構成とすることもでき
る。
【0026】ルールROM20から出力されるルール対
応ビット列を受ける論理回路40は、9個の出力ラベル
のそれぞれに対応する9個の部分論理回路41,42・
・・・49から構成されている。各部分論理回路は、対
応の出力ラベルについて定義可能なルールの最大数と同
数の単位論理回路410,420・・・490と、これ
ら単位論理回路の出力について論理和を作成し対応のデ
ータレジスタに出力するオアゲート411,421・・
・・491から構成されている。
【0027】単位論理回路410は、再配列回路10か
らの入力ラベルのグレードの再出力時にルールROM2
0から出力されるルール対応ビットに最初の“1”が出
現した時だけオアゲート411の入力端子に“1”を出
力するように構成されている。すなわち、ルール対応ビ
ットに2番目、3番目の“1”が出現しても、オアゲー
ト411の入力端子には“1”が出力されない。このよ
うな単位論理回路の構成については後に詳述する。
【0028】さて、グレードレジスタ31〜39の内容
がゼロに初期設定されたのち、グレード再配列回路10
から再配列済み入力ラベルのグレードの出力が開始され
ると、グレードバス51上に出力される入力ラベルのグ
レードに対応する識別子がグレード再配列回路10から
ラベルバス52上に出力される。このラベルバス52上
に出力された識別子はルールROM20のアドレス入力
端子に供給され、このルールROM20に保持中の42
ビットのルール対応ビット列が図2の配列順序とは無関
係に、出力中の入力ラベルのグレードの大小順に出力さ
れ、各ルール対応ビットは論理回路41〜49の総計4
2個の単位論理回路410〜490に供給される。
【0029】ルールROM20から逐次読出された1列
のルール対応ビット列中に、最初の“1”が出現する
と、オアゲート411に“1”が出力され、これに伴い
オアゲート411から対応のグレードレジスタ31にデ
ータの保持を指令する“1”が出力される。この保持指
令を受けたグレードレジスタ31は、グレードバス51
上に出現中のグレードを保持する。すなわち、単位論理
回路410は、出力チャネル0の出力ラベル0に関する
各ルールの前件部に含まれる1又は複数の入力ラベルの
うち、最初にアクセスされた入力ラベルのグレードをデ
ータレジスタ31に保持させる機能を果たす。
【0030】ここで、グレードバス51上に出現する入
力ラベルのグレードは小さな順に出現するという点を考
慮すれば、最初に“1”になったルール対応ビットに基
づきレジスタ31に保持される入力ラベルのグレード
は、出力ラベル0の各ルールの前件部に含まれる1又は
複数の入力ラベルのグレードのうち最小のものに他なら
ない。すなわち、単位論理回路410のそれぞれは、各
ルールに前件部として含まれる各入力グレードについて
の min 演算を実現するための機能の一部を果たしてい
ることになる。
【0031】また、出力ラベル0については、ルールご
とに設置されている各単位論理回路410から“1”が
出力されるたびに、レジスタ31への入力ラベルのグレ
ードの保持が行われるが、この際、既に保持済みの入力
ラベルのグレードは新たに保持された入力ラベルのグレ
ードによって置き換えられる。従って、入力ラベルのグ
レード再配列回路10からのグレードの再出力の終了時
点において、データレジスタ31に保持されている入力
ラベルのグレードは、各単位論理回路410のうち最後
に“1”を出力したものに対応するルールに含まれてい
る入力ラベルのグレードに他ならない。ここで、グレー
ドバス51上に出現する大きなグレードほど遅く出現す
るという点を再度考慮すれば、最後に“1”になったル
ール対応ビットによってデータレジスタ31に保持され
る入力ラベルのグレードは、対応の出力ラベルに含まれ
る各ルールについて得られた入力ラベルのグレードの最
小値(min)のうちの最大値 (max)に他ならない。
【0032】すなわち、単位論理回路410のそれぞれ
は、単体では各ルールに前件部として含まれる各入力グ
レードについての min 演算の機能の一部を果たすと共
に、互いに並列に設置され各出力端子がオアゲート41
1で論理的に加算されるという全体構成によりmin-max
演算の機能の一部を果たすことになる。このmin-max演
算機能の残りの部分は、グレードバス51上に小さなも
のほど先行して入力ラベルのグレードを出力するという
入力ラベルのグレード再配列回路10の機能に負ってい
る。このmin-max 演算機能は、この出力チャネルの他の
出力ラベルに対応して設置されている部分論理回路42
〜49についても、また、図示しない他の全ての出力チ
ャネルについて各出力ラベルに対応して設置されている
他の全ての部分論理回路についても同様である。
【0033】このようにして、グレード再配列回路10
から総数16個のゼロでないグレードが出力された時点
で、各入力チャネルの各入力ラベルのグレードどうしの
min-max 演算に基づき演算された各出力チャネルの各出
力ラベルのグレードがグレードレジスタに保持される。
このグレードレジスタに保持された各出力チャネルの各
出力ラベルのグレードは、グレードバス51を介して後
段の非ファジイ化回路に転送され、ここで重心法などに
よる非ファジイ化処理を受け、確定的な出力データとし
て、各出力チャネルに出力される。
【0034】さて、各単位論理回路は、単位論理回路4
10で代表して図3に示すように、Dフリップフロップ
411aと2入力アンドゲート411bとから成る後段
部分と、JKフリップフロップ411c,411gとス
イッチ411dと論理ゲート411e,411fとから
成る前段部分とから構成されている。この単位論理回路
の主要な動作は、前述したように、再配列済みの入力ラ
ベルのグレードの再出力中にmin-max 演算の機能の一部
を分担することにある。まず、Dフリップフロップ41
1aと2入力アンドゲート411bとから成る後段部分
によって、前段部分のオアゲート411fの出力が
“0”から“1”に変化した時に半クロック期間だけ
“1”を出力する微分機能が実現されている。これに対
して上記前段部分のうちJKフリップフロップ411g
とオアゲート411fから成る部分は、不使用ルールに
ついて上記後段部分の機能を禁止するためのものであ
る。また、後段部分のうちJKフリップフロップ411
cとオアゲート411fから成る部分は、再配列回路1
0による入力ラベルのグレードの再配列中に、ルールに
対応しない無効な入力ラベルが出現したり、ルールで指
定された有効な入力ラベルがゼログレードであった場
合、あるいは、min-max 演算過程で各ルールの前件部で
指定された最初の有効ビットが出現した場合、すなわち
ルールの最小グレードが出現した場合に、以後上記後段
の機能を停止させるためのものである。
【0035】前段部分のノアゲート411eの一方の入
力端子には、入力ラベルのグレード再配列回路10が再
配列を実行中であるか又は配列済みの入力ラベルのグレ
ードの再出力を実行中であるかを、前者の場合には
“0”で、後者の場合には“1”で示す信号が入力す
る。このノアゲート411eの他方の入力端子には、図
1の有効フラグ信号線53から再配列対象の入力ラベル
のグレードがゼロであれば“1”、ゼロでなければ
“0”が入力する。
【0036】まず、前述した入力ラベルのグレード再配
列回路10による再配列の開始に先立って、プリセット
信号に基づきJKフリップフロップ411gに初期値
“1”がセットされる共に、JKフリップフロップ41
1cに初期値“0”がセットされる。こののち、再配列
回路10によって入力ラベルのグレードの再配列が開始
されると、ルールROM20はラベルバス52上に出現
する入力ラベルの識別子をアドレス端子に受けながらア
クセスされる。入力ラベルのグレードの再配列中は上述
のようにノアゲート411eの一方の入力端子には
“0”が入力され続ける。
【0037】ノアゲート411eの他方の入力端子にグ
レードバス51上の入力ラベルのグレードがゼロでない
ことを示す“0”が出現すると、ノアゲート411eの
出力が“1”になり、スイッチ411dが図中に点線で
示す状態に切り替えられる。この状態で、入力端子IN
にルール対応ビット“1”が出現すると、JKフリップ
フロップ411gの状態が初期値“1”から“0”に反
転する。これに対して、入力端子INへの“1”のルー
ルビットの出現時にノアゲート411eの他方の入力端
子に入力ラベルのグレードがゼロであることを示す
“1”が出現すると、ノアゲート411eの出力が
“0”となり、スイッチ411dが図中に実線で示す状
態に切り替えられ、JKフリップフロップ411cの状
態は初期値“0”から“1”に反転する。従って、グレ
ードの再配列が終了した時点のオアゲート411fの出
力は、全てのルール対応ビット“1”に関して非ゼログ
レードの入力ラベルが指定された場合には“0”となっ
ており、その他の場合、すなわちルール対応ビット
“1”について一度でもゼログレードの入力ラベルが指
定されていた場合や、ルール対応ビット“1”が全く出
現しなかった場合には、初期値“1”に保たれている。
【0038】こののち、min-max 演算のため再配列回路
10から再配列済みの入力ラベルのグレードと対応の識
別子の再出力が開始されると、スイッチ411dが図中
実線で示す状態に切り替えられ、ルールROM20から
読出されるルール対応ビットがこのスイッチ411dを
通してJKフリップフロップ411cのJ入力端子に供
給される。この再出力の開始時点においてJKフリップ
フロップ411cと411gの状態が共に“0”であれ
ば、2入力アンドゲート411bの反転入力端子に
“0”が供給されるため、ルール対応ビットが最初に
“1”になった時に出力端子OUTから“1”が半クロ
ックの期間にわたって出力され、グレードバス51上に
出現中の入力ラベルのグレードがグレードレジスタ31
に保持される。
【0039】これに対して、JKフリップフロップ41
1c又は411gが再配列済みの入力ラベルのグレード
の出力の開始時点において“1”に保持されていれば、
2入力アンドゲート411bの反転入力端子に“1”信
号が供給され続けるため、ルール対応ビットが“1”に
なっても出力端子OUTからは“1”が出力されない。
すなわち、この単位論理回路410の再出力時の動作が
禁止される。このように、図3の単位論理回路410内
の前段部分は、対応のルールの前件部に含まれるいずれ
かの入力ラベルのグレードがゼロの場合、あるいはルー
ルがその前件部に入力ラベルを一つも含まない不使用ル
ールであった場合には、この単位論理回路が再出力時に
おいてmin 演算に関与することを禁止する有効ルール判
定のための機能を果たす。このような機能の必要性は以
下の三つの理由による。
【0040】第1の理由は、本実施例における前段の再
配列回路10では、非ゼログレードの入力ラベルの再配
列と並行してルールとの対応関係を有するゼログレード
の廃棄が行われるが、本来のmin-max 演算原理に従えば
このようなルールとの対応関係を有するゼログレードを
単純に廃棄したり無視したりすることはできないからで
ある。すなわち、本来のmin-max 演算によればルールと
の対応関係を有するゼログレードについても他の非ゼロ
グレードと同様にmin 演算の対象とされ、このゼログレ
ードの入力ラベルを前件部に含むルールについてはゼロ
のmin 演算結果が得られなければならない。
【0041】従って、再配列回路10の簡易化のために
このようなゼログレードを単純に廃棄すると、これ以外
の非ゼログレードのうち最小のものがそのルールについ
てのmin 演算結果となり、誤りが生ずる。そこで、この
ような誤りを防ぐために、ルールとの対応関係を有する
ゼログレードを廃棄した場合には、以後のmin-max 演算
時にこのゼログレードを含むルールについてのmin 演算
を禁止を指令するための1 ビットの情報が保存される。
各グレードレジスタの内容はゼロに初期設定されるた
め、上記1ビットの情報によるmin 演算の禁止はゼログ
レードの保持と同一の結果を生ずるからである。
【0042】第2の理由は、本出願人がこの特許出願と
前後して別途行う「ファジイ推論のグレード演算回路」
と題する特許出願に開示されているグレード演算回路を
使用する場合、再配列回路10による入力ラベルのグレ
ードの再配列時に、Π型メンバーシップ関数によって定
義される入力ラベルのグレードの演算途中で、無効デー
タが出力される場合があり、このような場合、min-max
演算を禁止する必要があり、このような理由から1ビッ
トの情報によるmin 演算 の禁止が行われる。
【0043】第3の理由は、ある出力ラベルに含まれる
ルールのうち全く使用していないルールについてはmin-
max 演算対象外のルールとして区別する必要があるため
である。これは、ルールに対する重み付け機能を付加す
る場合などに必要となる。この有効ルールの判別子とし
て図3中のJKフリップフロップ411gが付加されて
いる。
【0044】さて、再出力時のmin-max 演算の終了時点
では、各出力チャネルの9個のグレードレジスタには最
大9個の非ゼロの出力ラベルのグレードが保持される。
この1出力チャネル当たり最大9個の出力ラベルのグレ
ードは、後段の非ファジイ化回路に読出され、対応の出
力ラベルのメンバーシップ関数を頭切りするのに使用さ
れる。この非ファジイ化のための演算時間を短縮するた
めに、出力ラベルに関しては、入力ラベルの場合とは異
なり、対応のメンバーシップ関数をその重心の位置に立
てた単位高さの線分によって置き換えたシングルトンデ
ータが利用され、このシングルトンデータが各出力ラベ
ルのグレードによって頭切りされることにより、出力ラ
ベルのグレードに等しい高さのシングルトンデータとな
る。
【0045】本出願人が別途出願する「ファジイ推論の
非ファジイ化方法」と称する特許出願によれば、非ファ
ジイ化の演算時間を更に短縮するために、頭切りされた
全てのシングルトンデータを用いて重心演算を行う代わ
りに、高さの大きな順に2個のシングルトンデータのみ
を選択しこれらを用いて重心演算を行う近似方法が開示
されている。このような近似方法を行うには、9個のグ
レードレジスタ31〜39に保持されている最大9個の
出力ラベルのグレードから大きい順に2個だけを選択す
る処理が必要になる。後段の非ファジイ化回路において
この選択を行おうとすれば、多数回の比較動作が必要に
なって処理時間が長引いたり、あるいは処理時間を短縮
しようとすれば多数の比較回路を並列配置した複雑なハ
ードウエアが必要になる。
【0046】このような問題点は、上述したmin-max 演
算と並行して演算結果の出力ラベルのグレードのうち最
大のものと次に大きなものだけを選択的に保持すること
によって解決される。このような出力ラベルのグレード
の選択的保持を可能とした本発明の他の実施例に係わる
選択保持回路の構成を図4に示す。
【0047】図4に示す選択的保持回路は、図1の9個
のグレードレジスタ31〜39を、図示の各要素で置き
換えたものであり、図1との対応を明確にするために、
図1と共通の9個のオアゲート41〜49と、グレード
バス51とが図1と重複して図示されている。この選択
的保持回路は、縦列接続されたグレードレジスタ111
〜113、同じく縦列接続されたラベルレジスタ121
〜123、各レジスタに保持されたグレードの一致を判
定する一致判定回路114、各レジスタに保持されたラ
ベルの一致を判定する一致判定回路124などを備えて
いる。
【0048】オアゲート411〜491の出力は、その
ままラベルレジスタ121に入力すると共に、オアゲー
ト131を介してD型フリップフロップ132に入力す
る。従って、オアゲート411〜491のいずれかの出
力が“1”になるとD型フリップフロップ132が
“1”にセットされ、グレードバス111に出現中のグ
レードがグレードレジスタ111に保持されると共に、
オアゲート411〜491の出力がラベルレジスタ12
1に保持される。ただし、ここにいうラベルは、図1の
ルールROM20をアクセスするための入力ラベルの識
別コードとは異なり、各出力チャネル内の9個の入力ラ
ベルを“1”が立っているビット位置によって表示する
ものである。グレードレジスタ111に保持されたグレ
ードは、比較回路114においてグレードレジスタ11
2の内容と比較され、ラベルレジスタ121に保持され
たラベルはラベルレジスタ122の内容と比較される。
【0049】A.ラベルレジスタ121と122の内容
も一致せず、グレードレジスタ111と112の内容も
一致しない場合 グレードレジスタ112の内容がグレードレジスタ11
3に転送され、このグレードレジスタ112にはグレー
ドレジスタ111の内容が転送される。これと同時に、
ラベルレジスタ122の内容とラベルレジスタ121の
内容を反転させたものとの論理積が、スイッチ127と
アンドゲート128とを通してラベルレジスタ123に
転送され、ラベルレジスタ122にはオアゲート126
を通してラベルレジスタ121の内容が転送される。
【0050】B.ラベルレジスタ121と122の内容
は一致しないが、グレードレジスタ111と112の内
容が一致した場合 ラベルレジスタ123の内容とラベルレジスタ121の
内容を反転させたものとの論理積がスイッチ127とア
ンドゲート128を通してラベルレジスタ123に転送
されたのち、ラベルレジスタ121の内容とラベルレジ
スタ122の内容との論理和がオアゲート126を通し
てラベルレジスタ122に転送される。
【0051】C.ラベルレジスタ121と122の内容
は一致するがグレードレジスタ111とグレードレジス
タ112の内容は一致しない場合 グレードレジスタ111の内容がグレードレジスタ11
2に転送される。
【0052】D.ラベルレジスタ121と122の内容
が一致し、かつグレードレジスタ111と112の内容
も一致する場合には、何らの動作も行われない。
【0053】上記Aは、これまでグレードバス51上に
出現したグレードのうちの最大値がグレードレジスタ1
11に保持された場合であり、これまで最大値であった
グレードが2番目に大きな値のグレードとしてグレード
レジスタ112からグレードレジスタ113に転送さ
れ、グレードレジスタ111の内容がグレードの新たな
最大値としてグレードレジスタ112に転送される。こ
のようにして、グレードレジスタ112にはグレードバ
ス51上にこれまで出現したグレードの最大値が保持さ
れると共に、グレードレジスタ113にはグレードバス
51上にこれまで出現した2番目に大きな値のグレード
が保持される。ラベルレジスタ122と123には、グ
レードの最大値と2番目に大きな値のグレードに対応す
るラベルが保持される。ラベルレジスタ122に保持し
たラベルをラベルレジスタ121の反転内容との論理積
をとりながらラベルレジスタ123に転送することによ
り、ラベルレジスタ122に新たに保持するラベルと同
一のラベルがラベルレジスタ123に保持されることを
禁止している。
【0054】グレードバス51上に最後のグレードが出
現し終わった時点では、グレードレジスタ112と11
3のそれぞれには各出力チャネルの最大グレードと2番
目に大きなグレードが保持されると共に、ラベルレジス
タ122と123には対応の出力ラベルが保持される。
この各レジスタの保持内容は、後段の非ファジイ化回路
によって読出され処理されることにより確定的な出力デ
ータが作成される。
【0055】以上、ゼログレードについては再配列と再
出力の対象外とする構成を例示したが、ゼロよりも大き
な所定の閾値を設定し、この閾値未満のグレードについ
ては再配列と再出力の対象外とする構成とすることがで
きる。
【0056】また、ファジイ推論全体の処理の高速化を
実現するために、再配列回路と前段のグレード演算回路
とを縦列に接続し、グレード演算と演算済みのグレード
の再配列とをパイプライン式に実行する構成を例示し
た。しかしながら、そのような高速性が要求されない場
合などには、再配列回路とグレード演算回路との間にバ
ッファメモリを設置し、グレード演算が全て終了したの
ちに再配列を開始する構成とすることもできる。
【0057】
【発明の効果】本発明に係わるファジイ推論のmin-max
演算回路は、min-max 演算に先立ってまず、非ゼログレ
ードの識別子ないしはルール前件部内の入力ラベルの指
示情報を大小の順に再配列しながら大部分のゼログレー
ドを廃棄するという前処理を行う構成であるから、以降
のmin-max 演算対象のデータ量が大幅に圧縮され、処理
時間が大幅に短縮される。
【0058】また、本発明のmin-max 演算回路は、上記
前処理によって再配列したグレードを小さな順に出力す
る構成であるから、後段の回路では先行グレードほど小
さいということが予め判明しているためグレード間の大
小比較の反復が不要になり、min 演算もmax 演算もわず
か1ビットのフラグのセット/リセットによって完了で
き、処理時間とハードウエア量とを大幅に低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のmin-max 演算回路の構成を
示すブロック図である。
【図2】図1のルールROM20内のデータ構成を例示
する概念図である。
【図3】図1の単位論理回路410の構成を例示する回
路図である。
【図4】図1のグレード保持レジスタの構成の他の一例
を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 グレード再配列回路 20 ルールROM 30 グレード保持レジスタ群 40 論理回路 51 グレードバス 52 ラベルバス

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の入力チャネルのそれぞれについてメ
    ンバーシップ関数により定義された複数の入力ラベルに
    ついて演算された入力ラベルのグレードに対しmin-max
    演算を行うファジイ推論のmin-max 演算回路において、 前記演算された入力ラベルのグレードの大小の順序に従
    って、前記入力ラベルの評価順序を入れ替える手段を備
    えたことを特徴とするファジイ推論のmin-max演算回
    路。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記演算された入力ラベルのグレードと共に、対応の入
    力チャネル番号・入力ラベル番号の識別子(以下、単に
    「識別子」という)を、前記入力ラベルのグレードの大
    小の順に従って予め再配列したのち、グレードの小さな
    順に前記識別子を取り出し、この識別子とファジイ推論
    ルールの前件部との対応関係を判定することにより、ル
    ールの評価を実行することを特徴とするファジイ推論の
    min-max演算回路。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記演算された入力ラベルのグレードのうち所定の閾値
    を越えるものについては、前記再配列の対象とし、前記
    閾値以下のものについては例外処理を行うことを特徴と
    するファジイ推論のmin-max 演算回路。
  4. 【請求項4】複数の入力チャネルのそれぞれについて定
    義された複数の入力ラベルについて演算された入力ラベ
    ルのグレードのうち所定の閾値以上のものについては、
    対応の入力チャネル・入力ラベルの識別子(以下、「識
    別子」という)と共に大小の順序に従って再配列したの
    ち、再配列後の入力ラベルのグレードを小さなものから
    順にかつ対応の識別子と共に出力し、前記閾値未満の入
    力ラベルのグレードについてはその旨を示す指示信号に
    従って前記再配列と出力の対象外とする再配列回路と、 各入力チャネルの各入力ラベルとこのファジイ推論に使
    用される全てのファジイ規則との対応の有/無を有効/
    無効ビットにより示すルール対応ビット列として、前記
    再配列回路による再配列時及び出力時に供給される識別
    子によって指定されるアドレスに保持し出力するルール
    メモリと、 各出力チャネルの各出力ラベルに含み得るルールの最大
    数と同数設置され、前記再配列回路による再配列時に前
    記ルールメモリから出力されたルール対応ビット列中に
    出現する有効ビットに対応する再配列中の入力ラベルの
    グレードが前記閾値以上の場合にのみ有効化されると共
    に、前記再配列回路からの再配列済みの入力ラベルのグ
    レードの出力時に前記ルールメモリから出力されるルー
    ル対応ビット列中に最初に出現する有効ビットを検出し
    て有為な信号を発生するmin 演算部と、前記各出力チャ
    ネルの出力ラベルと同数設置され、対応の各min 演算部
    から出力される有為な信号の論理和を前記入力ラベルの
    グレード再配列回路から出力中の入力ラベルのグレード
    の保持指令として出力するmax 演算部とを備えた論理回
    路と、 前記入力ラベルのグレード再配列回路から出力中の入力
    ラベルのグレードを前記論理回路から出力される前記保
    持指令に従って保持する入力ラベルのグレード保持回路
    とを備えたことを特徴とするファジイ推論のmin-max 演
    算回路。
  5. 【請求項5】請求項4において、 前記複数の入力チャネルのそれぞれについて定義された
    複数の入力ラベルについて演算された入力ラベルのグレ
    ードは、前段のグレード演算回路による演算順に前記再
    配列回路に供給されることにより、この再配列回路と前
    記前段のグレード演算回路とがパイプライン式に連携動
    作することを特徴とするファジイ推論のmin-max 演算回
    路。
  6. 【請求項6】 請求項5において、 前記入力ラベルのグレード保持回路は、前記論理回路の
    前記 max演算部のそれぞれに対応して設置されることを
    特徴とするファジイ推論のmin-max 演算回路。
  7. 【請求項7】 請求項6において、 前記入力ラベルのグレード保持回路は、前記出力チャネ
    ルのそれぞれについて定義された出力ラベルの総数より
    も少ない所定個数縦列に設置されると共に、各入力ラベ
    ルのグレード保持レジスタのそれぞれには各出力チャネ
    ルの各出力ラベルのグレードのうち最大のものから順に
    前記所定個数の出力ラベルのグレードが保持されること
    を特徴とするファジイ推論のmin-max 演算回路。
  8. 【請求項8】 請求項7において、 前記所定個数は2であることを特徴とするファジイ推論
    のmin-max 演算回路。
  9. 【請求項9】 請求項4乃至8において、 前記所定の閾値は、この演算回路で処理可能な最小の有
    限値であることを特徴とするファジイ推論のmin-max 演
    算回路。
JP28393492A 1992-09-29 1992-09-29 ファジイ推論のmin−max 演算回路 Expired - Lifetime JP2633153B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28393492A JP2633153B2 (ja) 1992-09-29 1992-09-29 ファジイ推論のmin−max 演算回路
US08/126,868 US5398299A (en) 1992-09-29 1993-09-27 Min-max computing circuit for fuzzy inference

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28393492A JP2633153B2 (ja) 1992-09-29 1992-09-29 ファジイ推論のmin−max 演算回路

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06110695A JPH06110695A (ja) 1994-04-22
JP2633153B2 true JP2633153B2 (ja) 1997-07-23

Family

ID=17672113

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28393492A Expired - Lifetime JP2633153B2 (ja) 1992-09-29 1992-09-29 ファジイ推論のmin−max 演算回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2633153B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5720005A (en) * 1995-01-31 1998-02-17 Motorola, Inc. Circuit and method for processing lower limit value fuzzy inputs during a fuzzy logic operation

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06110695A (ja) 1994-04-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0149213B1 (en) Vector processor
US6977599B2 (en) 8B/10B encoding and decoding for high speed applications
US5721809A (en) Maximum value selector
US5122979A (en) Method and a digital electronic device for the evaluation of an extremum of a set of binary encoded data words
JP2850082B2 (ja) ファジイ推論のmin−max 演算回路
JP2633153B2 (ja) ファジイ推論のmin−max 演算回路
US5398299A (en) Min-max computing circuit for fuzzy inference
US5276897A (en) System for determining propositional logic theorems by applying values and rules to triplets that are generated from boolean formula
JPH02162422A (ja) 優先ブランチ機構を備えたデータ処理システム
JP2633161B2 (ja) ファジイ推論のmin−max 演算回路
JPH07319703A (ja) 多数のファジイ論理推論規則の並列処理法及びその回路構成
US6341296B1 (en) Method and apparatus for efficient selection of a boundary value
JP3008710B2 (ja) ファジイ推論のmin−max 演算回路
US5740459A (en) Method and circuit for sorting data in a fuzzy inference data processing system
JPH07175659A (ja) ファジイ推論のmin−max 演算回路
SU966690A1 (ru) Устройство дл выделени экстремального из @ @ -разр дных двоичных чисел
US5611068A (en) Apparatus and method for controlling pipelined data transfer scheme between stages employing shift register and associated addressing mechanism
JP2953405B2 (ja) 論理シミュレーションの高速化方法及び論理シミュレーション装置
JPH03204744A (ja) アドレス変換機構
JPH06231259A (ja) ファジィニューロン
SU514291A1 (ru) Устройство дл выделени экстремального из -разр дных двоичных чисел
SU941994A1 (ru) Ячейка однородной структуры
JPH0352108B2 (ja)
JPS61131136A (ja) 履歴蓄積方式
JPH01173166A (ja) 演算処理方式

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19970121