JP2631919B2 - 流動床燃焼装置及びその操作方法 - Google Patents

流動床燃焼装置及びその操作方法

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JP2631919B2 JP3138996A JP13899691A JP2631919B2 JP 2631919 B2 JP2631919 B2 JP 2631919B2 JP 3138996 A JP3138996 A JP 3138996A JP 13899691 A JP13899691 A JP 13899691A JP 2631919 B2 JP2631919 B2 JP 2631919B2
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    • F23CMETHODS OR APPARATUS FOR COMBUSTION USING FLUID FUEL OR SOLID FUEL SUSPENDED IN  A CARRIER GAS OR AIR 
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、流動床燃焼装置及びそ
の操作方法、更に詳細には、多区画再循環燃焼器兼用熱
交換器がその装置の炉区域に一体として設けられるかよ
うな装置及びその操作方法に関する。
【0002】
【従来の技術】流動床燃焼装置は良く知られ、かつ、炉
区域を含み、この炉区域内にて空気は化石燃料、例えば
石炭と、この石炭の燃焼の結果として発生するイオウ酸
化物の吸着剤とを含む粒状材料の床を通過し、この床を
流動化し、比較的低温にて燃料の燃焼を促進する。これ
らの型式の燃焼装置は、しばしば蒸気発生器に使用さ
れ、この蒸気発生器内にて水が熱交換関係に流動床に通
され、蒸気を発生させ、かつ高燃焼効率、燃料の柔軟
性、高イオウ吸着性及び低窒素酸化物放射を可能にす
る。
【0003】これらの型式の装置の炉区域に利用される
最も代表的な流動床は、普通「バブリング」流動床とし
て参照され、そのバブリング流動床において、粒状材料
の床は比較的高密度、かつ明確に区別された、すなわち
分別された上面を有する。他の型式の装置は「循環」流
動床を利用しており、その循環流動床において、流動床
密度は、代表的なバブリング流動床の密度より低く、流
動化空気速度は、バブリング流動床のその速度に等しい
か、または大きく、また循環流動床を通過する煙道ガス
は、細かい粒状固形物が実質的に飽和される程度までそ
れらの相当な量を随伴する。
【0004】循環流動床は、再循環する比較的高い内外
部固形物に特徴があり、それにより、流動床を燃料の熱
放出パターンに対して無関係にさせ、故に温度変動を最
小限にし、従ってイオウ放射を低レベルにて安定化す
る。高い外部固形物の再循環は煙道ガスと、それによっ
て随伴された流動床からの固形物とを受け取るためのサ
イクロン分離器を炉区域出口にて設置することによって
達成される。この固形物は分離器内にて分離され、煙道
ガスは熱回収区域に通され、一方、固形物はシールポッ
ト、すなわちシール弁を通して炉区域に再循環される。
全ての燃料は燃焼し、燃焼熱は炉区域及び熱回収区域の
内部境界を形成する水/蒸気冷却管表面によって吸収さ
れる。この再循環によって分離器の効率は改良され、結
果として生ずるイオウ吸着剤の効率的な使用及び燃料の
滞留時間の増加は吸着剤及び燃料消費を軽減する。
【0005】これらの型式の流動床、更に詳細には循環
型の流動床の操作において、いくつかの重要な考察があ
る。例えば、窒素酸化物の放出を軽減するために、流動
床に供給される1次空気の量は完全燃焼に理想的な量よ
り少ない量に制限されねばならず、かつ2次空気は完全
燃焼を確実にする十分な量で流動床の上方に導入され
る。しかしながら、燃焼効率は、1次燃焼空気、2次燃
焼空気及び吸着剤の混合が十分でないならば、著しく軽
減され得る。
【0006】また、これらの型式の流動床において、比
較的広い範囲にわたって広がるある寸法の粒状燃料が利
用される。例えば、代表的な床は、炉の下方にて密度の
ある床を形成する傾向がある直径350〜850μの比
較的粗い粒子と、煙道ガスによって随伴され、かつ再循
環される直径75〜225μの比較的細かい粒子とを含
むであろう。これによって、粗い粒子の随伴を軽減させ
る傾向があり、かつ粗い材料の密度のある床において
安定さの原因になり、結果として床材料のスラギング
化、すなわち閉塞化及び炉の下方における圧力変動を生
ずる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、1次燃焼空気、2次燃焼空気及び吸着剤が全く完全
に混合される流動床燃焼装置及び方法を提供することに
ある。
【0008】また、本発明の別の目的は、粗い粒子の随
伴を改良し、比較的粗い材料の密度のある床を安定化
し、かつ炉の下方の圧力変動を軽減するために一様でな
い1次空気のグリッド速度外形を利用する上記型式の装
置及び方法を提供することにある。
【0009】さらに、本発明の別の目的は、粒子の内外
部循環が制御される上記型式の装置及び方法を提供する
ことにある。
【0010】さらにまた、本発明の別の目的は、分離し
た固形物が炉区域に戻るよう再循環される前に、それら
から熱を取り去るために、かつ再循環される固形物内の
未燃焼燃料を燃焼させるために燃焼装置の炉区域に一体
として配設される再循環燃焼器兼熱交換器を利用する上
記型式の装置及び方法を提供することにある。
【0011】また、本発明の別の目的は、再循環燃焼器
兼熱交換器が起動、閉鎖、ユニットトリップ及び低負荷
状態の間、いずれの熱交換面上を通過せずに、分離され
た固形物を直接炉区域に向けるための直通バイパスを含
む上記型式の装置及び方法を提供することにある。
【0012】さらに、本発明の別の目的は、多重区画が
再循環熱交換器内に設けられ、かつ区画間にて分離した
固形物の流れが熱交換効率を増加するよう制御される上
記型式の装置及び方法を提供することにある。
【0013】さらにまた、本発明の別の目的は、十分な
空気が未燃焼燃料を燃焼させ、全燃料燃焼効率を増加さ
せるために再循環バブリング床に提供される上記型式の
装置及び方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】これら及び他の目的を遂
行するために、本発明では、囲包体内に炉区域及び再循
環区域を形成する工程と、該炉区域に可燃性材料の床を
支持する工程と、前記炉区域内の様々な場所にて前記材
料へ空気を導入することによって前記炉区域内の前記材
料を流動化する工程と、前記炉区域から煙道ガスと随伴
した材料との混合物を排出する工程と、該煙道ガスから
該随伴した材料を分離する工程と、該分離した煙道ガス
を熱回収区域内へ通過させる工程と、前記分離した材料
を前記再循環区域内に通して、前記再循環区域に隣接す
る前記炉区域内の領域へ通過させる工程と、前記分離し
た材料を前記再循環区域から前記炉区域へと流すため
に、前記炉区域の該領域内の前記材料を前記炉区域の残
りの部分における前記空気の速度よりも低速度で流動化
する工程とからなる流動床の燃焼方法が提供される。ま
た、本発明では、囲包体内に炉区域及び再循環区域を形
成する工程と、該炉区域に可燃性材料の床を支持する工
程と、該可燃性材料を流動化するために前記囲包体内の
様々な場所にて可燃性材料の前記床へ空気を導入する工
程と、前記炉区域から煙道ガスと随伴した材料との混合
物を排出する工程と、該煙道ガスから該随伴した材料を
分離する工程と、該分離した煙道ガスを熱回収区域内へ
通過させる工程と、前記分離した材料を前記再循環区域
内へ通過させる工程と、前記様々な場所に沿って前記流
動化空気の速度を変動させ、その結果、前記分離した材
料を前記再循環区域から前記炉区域へ戻すよう引き込む
工程と、前記再循環区域に隣接する前記炉区域の第一の
領域内の前記分離した材料が前記空気から離脱して前記
流動床に戻り、且つ、前記第一の領域から離隔した前記
炉区域の領域内の前記材料が随伴され、前記炉区域の上
方部分へと上方に運ばれるように、前記空気の速度を調
整する工程とからなる流動床の燃焼方法が提供される。
さらに、本発明では、囲包体と、該囲包体内に炉区域及
び再循環区域を規定するために前記囲包体内に配設され
た隔壁手段と、前記炉区域内にて可燃性材料の床を支持
する手段と、該可燃性材料を流動化するために前記囲包
体内の様々な場所にて前記可燃性材料の床へ空気を導入
する手段と、煙道ガスと随伴した材料との混合物が前記
炉区域から排出できるようにする手段と、前記煙道ガス
から前記 随伴した材料を分離する手段と、該分離する手
段から前記分離した煙道ガスを受け取る熱回収手段と、
分離した材料が前記再循環区域内に通過し、さらに前記
再循環区域から該再循環区域に隣接した前記炉区域の領
域に通過できるようにする手段と、前記分離した材料を
前記再循環区域から前記炉区域へと流すために、前記炉
区域の前記領域内の前記材料を、前記炉区域の残りの部
分における前記空気の速度よりも低速度で流動化する手
段とからなる流動床燃焼装置が提供される。更にまた、
本発明では、囲包体と、該囲包体内に炉区域及び再循環
区域を規定するために前記囲包体内に配設された隔壁手
段と、前記炉区域内にて可燃性材料の床を支持する手段
と、該可燃性材料を流動化するために前記囲包体内の様
々な場所にて前記可燃性材料の床へ空気を導入する手段
と、煙道ガスと随伴した材料との混合物が前記炉区域か
ら排出できるようにする手段と、前記煙道ガスから前記
随伴した材料を分離する手段と、該分離する手段から前
記分離した煙道ガスを受け取る熱回収手段と、前記分離
した材料を前記再循環区域へ通過させる手段と、該分離
した材料が前記再循環区域から前記炉区域内へ戻って引
き込まれるよう前記様々な場所に沿って前記流動化空気
の速度を変動させる手段と、前記再循環区域に隣接する
前記炉区域の第一の領域内の前記材料が前記空気から離
脱して前記流動床に戻り、且つ、前記第一の区画から離
隔した前記炉区域の区画内の前記材料が随伴され、前記
炉区域の上方部分へと上方に運ばれるように前記空気の
速度を調整する手段とからなる流動床燃焼装置が提供さ
れる。
【0015】
【実施例】添付図面は、蒸気発生に使用され、かつ前壁
12a、後壁12b及び2個の側壁14a,14bを有
する参照番号10によって概略的に参照される直立水冷
囲包体を含んだ本発明の流動床燃焼装置を示す。囲包体
10の上方部分は屋根16によって閉鎖され、下方部分
は床18を含む。
【0016】隔壁20は囲包体10内に配設され、前壁
12a及び後壁12b間に延びる。隔壁20は床18か
ら延び、壁12a,12bに平行な垂直部分20aと、
この垂直部分の上端部から後壁12bへ通り抜けて延び
る斜め部分20bとを含む。隔壁20は囲包体を炉区域
22と、再循環区域24とに分割する。3個の水平に離
隔した開口20c(それらの1個が図1に示される)
は、垂直な隔壁部分20aに設けられ、かつ複数の垂直
に離隔された開口20dは斜め隔壁部分20bに設けら
れる。
【0017】複数の空気分配器ノズル26は囲包体10
の下方部分を横切って延びる板28に形成された対応す
る開口に載置される。板28は空気プレナム30を規定
するために床18から隔てられ、そのプレナムは、外部
源(図示せず)から空気を受け取り、かつノズル26を
通して区域22及び区域24へこの空気を選択的に分配
するよう適合される。各ノズル26は慣用の設計物であ
り、従って、その間を通過する空気の速度が制御される
のを可能にする制御装置を含む。
【0018】参照番号31によって概略的に示す石炭供
給装置は、燃料を含む粒状材料を炉区域22に導入する
ために前壁12に隣接して設けられる。供給装置31は
燃料を炉区域22の下方部分に拡散するために慣用の態
様にて作動するので、これ以上詳細には記載しない。粒
状吸着剤材料もまた、燃料燃焼の結果として発生するイ
オウを吸収するために炉区域22へ導入され得ることを
理解されたい。この吸着剤材料は供給装置31を通して
か、または壁12a,12b,14aまたは14bの開
口を通し、独立して導入されてもよい。
【0019】炉区域22の粒状燃料及び吸着材料(以
下、「固形物」と称す)はプレナム30からの空気が板
28を通して上方へ通過するにつれて、この空気によっ
て流動化される。この空気は固形物の燃料燃焼を促進
し、そして結果として生ずる燃焼ガス及び空気(以下、
「煙道ガス」と称す)は強制対流によって炉区域22内
で上昇し、かつ固形物の一部を随伴し、炉区域内の固形
物密度をある一定の高さまで減少するコラムを形成し、
その高さより上方の密度は実質的に一定の状態を維持す
る。空気もまた、炉区域22内のノズル26に供給する
同じ空気源を介して記述された態様にて再循環区域24
にノズル26を通して選択的に導入される。
【0020】サイクロン分離器32は囲包体10に隣接
して延び、囲包体10の後壁12bに設けられた出口か
ら分離器の壁を通して設けられた入口へ延びるダクト3
4を介して囲包体10に接続される。分離器32はそれ
から下流に延びるホッパー部32aを含む。
【0021】分離器32は後述する態様にて炉区域22
から煙道ガス及び随伴された粒状材料を受け取り、分離
器内にて創出された遠心力により煙道ガスから固形物を
引き離す慣用の態様にて操作される。実質的に固形物が
ない分離した煙道ガスは分離器32のすぐ上方に設置さ
れたダクト35を介して参照番号36によって概略的に
示した熱回収区域へ通過する。
【0022】熱回収区域36は再熱器42を収容する第
1通路と、1次過熱器44及び上方節炭器46を収容す
る第2通路とへ垂直隔壁40によって分割される囲包体
38を含み、それらの全ては分離器32からのガスが囲
包体38を通過するので、このガスの通路内へ延びる複
数の熱交換器管によって形成される。開口40aはガス
の一部が過熱器44及び上方節炭器46を収容する通路
に流入できるようにするために隔壁40の上部に設けら
れる。2個の平行通路において、ガスが再熱器42、過
熱器44及び節炭器46を通過した後、下方節炭器48
を通過し、その後、囲包体38の後壁に形成された出口
38aを通して囲包体38を出て行く。
【0023】分離器32内の分離した固形物は重力によ
ってポッパー部32a内を通り抜け下方へ通過し、ホッ
パーからそれらは傾斜管50を通り抜け、そしてJ形弁
52内へ通過する。導管54はJ形弁52から後壁12
bを通して設けられた開口へ延び、固形物を再循環区域
24内へ通過させる。
【0024】添付図面には示されていないが、分離器3
2と同一であり、かつ分離器32に隣接し、図面の裏に
設置される追加の分離器が設けられることを理解された
い。図2に示すように、導管54aはこの追加の分離器
を再循環区域24に接続する。
【0025】再循環区域24において、2個の垂直隔壁
56,57(図2,3)は側壁14a,14bの間にて
離隔し、かつ平行関係に床18から上方へ延びる。隔壁
58は側壁14a、隔壁56の間で床18から上方へ延
び、隔壁59は隔壁57、側壁14bの間で床18から
上方へ延びる。隔壁58,59の上端部は隔壁56,5
7の上端部と同じレベルに設置され、開口56a,57
a,58a,59aは各々、図3に示すように隔壁5
6,57,58,59の下端部を通して延びる。隔壁5
6,57,58,59の各々は後壁12bと隔壁20と
の間にしっかり取付けられる。
【0026】中央出口区画60は隔壁56,57の間に
規定され、2個の区画62,63は各々、側壁14a及
び隔壁58の間と、側壁14b及び隔壁59の間とに規
定される。また、区画64aは隔壁56,58の間に規
定され、区画64bは隔壁57,59の間に規定され
る。3個の横断隔壁68a,68b,68cは各々、区
画62,60,63内に配設され、後壁12b及び隔壁
20に平行に、かつその間に延びる。隔壁68aは区画
62を入口区画62a及び出口トラフ62bへ分割し、
隔壁68bは区画60を入口区画60a及び出口トラフ
60bへ分割し、そして隔壁68cは区画63を入口区
画63a及び出口トラフ63bへ分割する。図2,3に
てより良く示すように、隔壁20の垂直部分20aに設
けられた3個の水平に離隔した開口20cは各々、出口
トラフ60b,62b,63bに連通する。
【0027】2個の熱交換管群70a,70bは各々、
区画64a,64bに設けられる。図2,3には示され
ていないが、管群70a,70bの各管の各端部は入口
ヘッダー(図示せず)及び出口ヘッダー(図示せず)に
接続されることを理解されたい。
【0028】図3に示すように、隔壁56,57,5
8,59は再循環区域24の下方に延びる空気プレナム
30の各隔壁部分を各々、区画60a,60b,62
a,62b,63a,63b,64a,64bのすぐ下
に延びる区域に分割する。空気排出ノズル26の一部は
各区画60a,62a,63a,64a,64bより下
方の板28から上方へ延び、空気をこれらの区画へ導入
する。
【0029】図1及び図3にて示すように、複数のノズ
ル72は各々、隔壁部分20bの開口20dに整合す
る。1対の垂直に離隔した2次空気入口74a,74b
は、後壁12bの開口に整合し、2次空気を2箇所のレ
ベルで再循環区域24へ導入する。
【0030】ドレインパイプ76a(図1,2)は炉区
域22から延び、1対のドレインパイプ76b,76c
は再循環区域24の区画64a,64bに設けられ、消
費された床材料を慣用の態様にて排出する。
【0031】前壁12a、後壁12b、側壁14a,1
4b、屋根16、隔壁20,56a,56b,58a,
58b、並びに分離器32と熱回収囲包体38とを規定
する壁すべては膜構造の壁より形成され、その例が図4
に描かれる。各構造は垂直に延び気密関係に配設される
複数のフィン付き管78によって形成され、隣接するフ
ィン付き管はそれらの長さに沿って接続される。
【0032】図1に示すように、後壁12bを形成する
管78の一部は後壁12bの平面から隔壁区域20bの
方へ曲げられ、壁78aを形成し、かつ後壁12bへ戻
るよう曲げられ、壁78bを形成する。従って、壁78
a,78bは隔壁区域20bを支持するのに役立つ。図
面からは明瞭ではないが、壁78aを形成する管78に
はフィンはなく、その結果、入口74aからの2次空気
はその間を通して通過でき、一方、壁78bを形成する
管78は図4にて示すように、その間を通して空気の通
過を防止し、従って、再循環区域24のための屋根を形
成することを理解されたい。結果として、入口74aか
らの2次空気はノズル72の下方2列を通るよう向けら
れ、入口74bからの2次空気はノズル72の上方2列
を通るよう向けられる。
【0033】蒸気ドラム80(図1)は囲包体10より
上に配置され、図面には示されていないが、複数のヘッ
ダーは上述の種々の壁及び隔壁の端部に配設されること
を理解されたい。また、複数の降水管、パイプ、立上り
管、ヘッダー等(これらの内、いくつかは参照番号82
によって示される)は、蒸気ドラム80と、上記水管壁
及び隔壁を形成する管78と、管群70a,70bとを
含む蒸気及び水の流れ回路を設定するのに利用される。
節炭器46は給水を受け入れ、それをドラム80へ排出
し、流れ回路を通してドラムから所定の順序で水を通過
させ、水を蒸気に変換し、炉区域の粒状燃料材料の燃焼
によって発生する熱と、後述のように熱交換区域24の
固形物からの熱とによって蒸気を加熱する。
【0034】操作にあたり、固形物は供給装置31を通
して炉区域22内へ導入される。別途、吸着剤が壁12
a,12b,14a,14bの開口を通し、独立して導
入されてもよい。外部源からの空気は十分な圧力にて炉
区域22の下方へ延びるプレナム30のその部分へ導入
され、かつ空気は十分な量及び速度にて炉区域22内に
配設されたノズル26を通して通過し、炉区域22内の
固形物を流動化し、かつ上述のように循環流動床を形成
する。各ノズル26はその間から排出される空気の速度
が図1に見られるように右から左へ増加するように調節
され、すなわち、壁12aに最も近接するノズルは比較
的高い速度で空気を排出し、一方、隔壁20に最も近接
するノズルは比較的低い速度にて空気を排出する。
【0035】点火バーナー等(図示せず)は固形物の燃
料材料を点火するのに設けられ、その後、燃料材料は炉
区域22の熱によって自己燃焼する。煙道ガスは炉区域
22を通して上方へ通過し、固形物の大多数を随伴、す
なわち浄化する。プレナム30を経由してノズル26を
通し、炉区域22の内部へ導入される空気の量は固形物
の寸度に従って決められ、その結果循環流動床は形成さ
れ、すなわち固形物はその実質的な随伴、すなわち浄化
が達成される程度に流動化される。これは、炉区域22
の上方部分及び前壁12aにより近接する炉区域の下方
部分のその領域に生じ、一方、粗い材料の比較的に密度
のある床が炉区域の下方部分に形成される。従って、そ
の領域から炉区域22の上方部分へ通過する煙道ガスは
矢印Aの流れによって示すように実質的に固形物で飽和
される。しかしながら、隔壁20へより近接する炉区域
22のその領域において、ある比較的粗い固形物は矢印
Bの流れによって示すようにその領域内のノズル26の
比較的低い排出速度によって、煙道ガスから離脱する。
離脱した固形物は斜めにされた隔壁区域20bに落下
し、炉区域22の下方部分の密度のある床へ滑って戻
り、そこで固形物は後述のように再循環区域24から炉
区域22へ戻る固形物と混合する。
【0036】上述の態様にてノズル26を通して炉区域
22内へ導入される空気量は窒素酸化物の形成を軽減す
るために燃料粒状物の完全な燃焼に要求される空気量よ
り少なく、かつ入口74a,74bは燃焼を完全にする
ために十分な量にて2次空気を供給する。
【0037】炉区域22の上方部分の飽和した煙道ガス
は、ダクト34内へ出て、サイクロン分離器32内を通
過し、そこで固形物は煙道ガスから分離される。分離器
32からの清浄な煙道ガスはダクト35を経由して出て
行き、囲包体38を通して、再熱器42、過熱器44及
び節炭器46を横切って通過するために熱回収区域36
を通過し、その後、出口38aを通して外部設備へ出て
行く。
【0038】分離した固形物は分離器32から、それら
の傾斜管50を通して進み、それらに対応するJ形弁5
2及び導管54,54aを経由して囲包体10の再循環
区域24へ噴出される。分離した固形物は区画62a,
63aへ進入し、区画62a,63aを通して、隔壁6
8a,68cの各々を通過する。
【0039】空気は区画64a,64bより下方のプレ
ナム30の区域へ導入され、かつ同様の態様にて入口区
画62a,63aへ導入される空気の速度より高い速度
にて対応するノズル26を通して、区画64a,64b
へ排出される。従って、固形物は入口区画62a,63
aから隔壁58,59の開口58a,59aの各々を通
して、固形物が流動化される区画64a,64b内を通
過し、そして熱管群70a,70bを各々、横切って通
過する。その場合、図2,3にて矢印の流れによって示
すように、固形物の一部は区画64a,64bから隔壁
56,57の開口56a,57aを各々通して、区画6
0aへ通過し、一方残りの部分は隔壁58,59を越
え、出口トラフ62b,63bへ各々戻るよう流れる。
区画60a内にて固形物は隔壁68bを越え、出口トラ
フ60bへ通過する。次いで、固形物は出口トラフ60
b,62b,63bを出て行き、各トラフに整列した各
開口20cを経由し、炉区域22へ通過する。固形物は
出口トラフ60b,62b,63bの上方部分から下方
部分へそれらの通過の間、混合し、それが故にその後、
開口20cを経由して出て行く。再循環区域24は炉区
域22に一体的に形成されているので、再循環区域はそ
の間を通して通過する固形物の燃料粒状物を燃焼するの
に十分な温度にて操作される。
【0040】給水は所定の順序にて上述の流れ回路へ導
入され、かつこの回路を通して循環され、給水を蒸気に
変換し、かつこの蒸気を再加熱及び過熱する。この目的
のために、区画64a,64b内の固形物から管群70
a,70bを通して流れる流体へ移動される熱は再加
熱、及び/又は全部又は一部の過熱を提供するのに使用
することができる。例えば、管群70a,70bの一部
分は1次過熱を提供するよう機能を果たすことができ、
一方残りの部分は最終過熱を提供することができる。
【0041】初期起動及び低負荷状態の間、区画64
a,64bの下方に延びるノズル26を通って行く流動
化空気流は止められ、かつ入口区画62a,63aの下
方に延びるノズルを通って行く流動化空気流は出され
る。これによって、区画62a,63a内の固形物はそ
れらの高さが隔壁68a,68cの各々の高さを越える
まで堆積することができ、固形物が出口トラフ62b,
63bの各々へあふれ出る原因となる。次いで、固形物
は開口20cを経由し、炉区域22内を通過する。区画
62,63は熱交換管を備えないので、これらの区画は
固形物流の直通バイパスとして機能を果たし、その結
果、起動及び低負荷操作は管群70a,70bを熱循環
固形物へさらすことなく成し遂げられ得る。
【0042】本装置を通して循環する固形物の存在量
は、ドレインパイプ76aによって炉区域22から比較
的粗い消費固形物の排出と、ドレインパイプ76b,7
6cによって再循環区域24から比較的細かい消費固形
物の排出とを選択して制御することによって制御され
る。
【0043】本発明の方法及び装置によって、次の利点
が成し遂げられる。
【0044】1.2次空気がノズル72を経由し、実質
的に囲包体10の中央近くに配設された隔壁20bを通
して排出されるので、2次空気と、ノズル26からの1
次空気と、燃料粒状物との混合を増大し、結果として生
ずる燃料粒状物の燃焼が増大される。
【0045】2.1次空気を変動する速度にてノズル2
6を経由し、炉区域22へ導入する技術は、再循環区域
24からの固形物を炉区域22へ引き込み、これによ
り、固形物の内部再循環を改良し、固形物を安定化し、
かつ固形物の外部及び内部再循環の両方が制御されるの
を可能にする。
【0046】3.斜めにされた隔壁区域20bは、循環
固形物の混合を増大し、かつ閉塞を回避する離脱した粗
い材料へ「戻り滑り」を提供する。
【0047】4.再循環固形物は、十分な冷却蒸気流を
設定する前の起動又は低負荷の間、区画62,63を経
由し、J形弁から炉区域22へ直接通過することができ
る。
【0048】5.炉区域22及び再循環区域24の両方
から固形物を排出する能力は、変化する燃焼割合を調節
するために入手可能な固形物の柔軟な制御ができる。
【0049】6.再循環区域24は、炉区域22に一体
的に形成され、かつその内部で燃料粒状物を燃焼するの
に十分な温度で操作され、さらに装置の効率を増大す
る。
【0050】7.隔壁20は、流動化された空気が炉区
域22の循環床へ導入される効率的な領域を軽減し、従
って、この区域のための1次空気の要求を軽減する。
【0051】8.再循環区域24のバブリング流動床
と、炉区域22の上方部分の循環流動床との組合せは、
前者が低負荷時、後者の貯蔵所として働き、かつ高負荷
時、固形物の源として働くことができる。
【0052】いくつかの変形は、本発明の範囲から離れ
ることなく前述の内容にてなされ得ることを理解された
い。例えば、直列熱回収配列には過熱、再熱及び/又は
節炭器面又はそれへの任意の組合せが提供されてもよ
い。
【0053】他の修正、変形及び代用は前記開示内容内
に意図され、いくつかの場合本発明のいくつかの特徴は
他の特徴の対応する使用なしに採用されるのであろう。
従って、特許請求の範囲は広くかつ、本発明の範囲に一
致する態様にて解釈されるのが適当である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の装置を描いた略示図である。
【図2】図1の2−2線に沿う拡大断面図である。
【図3】図2の3−3線に沿う断面図である。
【図4】図1の装置の囲包体壁の一部を部分的に拡大し
た斜視図である。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 囲包体内に炉区域及び再循環区域を形成
    する工程と、該炉区域に可燃性材料の床を支持する工程
    と、前記炉区域内の様々な場所にて前記材料へ空気を導
    入することによって前記炉区域内の前記材料を流動化す
    る工程と、前記炉区域から煙道ガス随伴した材料との
    混合物を排出する工程と、該煙道ガスから該随伴した材
    料を分離する工程と、該分離した煙道ガスを熱回収区域
    内へ通過させる工程と、前記分離した材料を前記再循環
    区域内に通して、前記再循環区域に隣接する前記炉区域
    内の領域へ通過させる工程と、前記分離した材料を前記
    再循環区域から前記炉区域へと流すために、前記炉区域
    の該領域内の前記材料を前記炉区域の残りの部分におけ
    る前記空気の速度よりも低速度で流動化する工程とから
    なる流動床の燃焼方法。
  2. 【請求項2】 囲包体内に炉区域及び再循環区域を形成
    する工程と、該炉区域に可燃性材料の床を支持する工程
    と、該可燃性材料を流動化するために前記囲包体内の様
    々な場所にて可燃性材料の前記床へ空気を導入する工程
    と、前記炉区域から煙道ガスと随伴した材料との混合物
    を排出する工程と、該煙道ガスから該随伴した材料を分
    離する工程と、該分離した煙道ガスを熱回収区域内へ通
    過させる工程と、前記分離した材料を前記再循環区域内
    へ通過させる工程と、前記様々な場所に沿って前記流動
    化空気の速度を変動させ、その結果、前記分離した材料
    を前記再循環区域から前記炉区域へ戻すよう引き込む工
    程と、前記再循環区域に隣接する前記炉区域の第一の領
    域内の前記分離した材料が前記空気から離脱して前記流
    動床に戻り、且つ、前記第一の領域から離隔した前記炉
    区域の領域内の前記材料が随伴され、前記炉区域の上方
    部分へと上方に運ばれるように、前記空気の速度を調整
    する工程とからなる流動床の燃焼方法。
  3. 【請求項3】 囲包体と、該囲包体内に炉区域及び再循
    環区域を規定するために前記囲包体内に配設された隔壁
    手段と、前記炉区域内にて可燃性材料の床を支持する手
    段と、該可燃性材料を流動化するために前記囲包体内の
    様々な場所にて前記可燃性材料の床へ空気を導入する手
    段と、煙道ガス随伴した材料との混合物が前記炉区域
    から排出できるようにする手段と、前記煙道ガスから前
    記随伴した材料を分離する手段と、該分離する手段から
    前記分離した煙道ガスを受け取る熱回収手段と、分離し
    た材料が前記再循環区域内に通過し、さらに前記再循環
    区域から該再循環区域に隣接した前記炉区域の領域に通
    過できるようにする手段と、前記分離した材料を前記再
    循環区域から前記炉区域へと流すために、前記炉区域の
    前記領域内の前記材料を、前記炉区域の残りの部分にお
    ける前記空気の速度よりも低速度で流動化する手段とか
    らなる流動床燃焼装置。
  4. 【請求項4】 囲包体と、該囲包体内に炉区域及び再循
    環区域を規定するために前記囲包体内に配設された隔壁
    手段と、前記炉区域内にて可燃性材料の床を支持する手
    段と、該可燃性材料を流動化するために前記囲包体内の
    様々な場所にて前記可燃性材料の床へ空気を導入する手
    段と、煙道ガスと随伴した材料との混合物が前記炉区域
    から排出できるようにする手段と、前記煙道ガスから前
    記随伴した材料を分離する手段と、該分離する手段から
    前記分離した煙道ガスを受け取る熱回収手段と、前記分
    離した材料を前記再循環区域へ通過させる手段と、該分
    離した材料が前記再循環区域から前記炉区域内へ戻って
    引き込まれるよう前記様々な場所に沿って前記流動化空
    気の速度を変動させる手段と、前記再循環区域に隣接す
    る前記炉区域の第一の領域内の前記材料が前記空気から
    離脱して前記流動床に戻り、且つ、前記第一の区画から
    離隔した前記炉区域の区画内の前記材料が随伴され、前
    記炉区域の上方部分へと上方に運ばれるように前記空気
    の速度を調整する手段とからなる流動床燃焼装置。
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