JP2630391B2 - ラクトバチルスに属する新菌種並びにその分離増殖方法 - Google Patents
ラクトバチルスに属する新菌種並びにその分離増殖方法Info
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- JP2630391B2 JP2630391B2 JP62053688A JP5368887A JP2630391B2 JP 2630391 B2 JP2630391 B2 JP 2630391B2 JP 62053688 A JP62053688 A JP 62053688A JP 5368887 A JP5368887 A JP 5368887A JP 2630391 B2 JP2630391 B2 JP 2630391B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、液体培地内で数ミリ〜数十センチの巨大
コロニーを形成し、それ自体で固定化菌体のような性質
を示す新菌種ラクトバチルス・ニディフィカス(Lactob
acillus−nidificus)及びそれをケフィア粒或いはその
培養液からジェランガム(GELLAN GUMケルコ社)をゲル
化剤として含む固形培地を用いることにより、分離増殖
する方法に関するものである。
コロニーを形成し、それ自体で固定化菌体のような性質
を示す新菌種ラクトバチルス・ニディフィカス(Lactob
acillus−nidificus)及びそれをケフィア粒或いはその
培養液からジェランガム(GELLAN GUMケルコ社)をゲル
化剤として含む固形培地を用いることにより、分離増殖
する方法に関するものである。
ケフィアは、ソ連コーカサス地方を起源とし、ソ連、
ヨーロッパなどで愛飲されている伝統的な発酵乳であ
る。その発酵乳は、ケフィア粒という主に酵母と乳酸菌
からなる粒状物をもとに作られる。この粒状物に含まれ
る乳酸菌に関する報告は多数あるが、今だに不明の点が
多く明らかにされていない。多種類のケフィア粒に共通
に見いだされるラクトバチルス(Lactobacillus)とし
て、その性質が明らかにされているものにラクトバチル
ス・ケフィア(Lactobacillus kefir)があるが、これ
の菌種はヘテロ型の乳酸桿菌であり、ケフィア粒形成の
上でどのような役割を果たしているかは不明である。ま
た、その他にもラクトバチルスとしてカゼイ(case
i)、ブルガリクス(bulgaricus)、アシドフィルス(a
cido−philus)などの既知の菌種の分離例が多数報告さ
れている。
ヨーロッパなどで愛飲されている伝統的な発酵乳であ
る。その発酵乳は、ケフィア粒という主に酵母と乳酸菌
からなる粒状物をもとに作られる。この粒状物に含まれ
る乳酸菌に関する報告は多数あるが、今だに不明の点が
多く明らかにされていない。多種類のケフィア粒に共通
に見いだされるラクトバチルス(Lactobacillus)とし
て、その性質が明らかにされているものにラクトバチル
ス・ケフィア(Lactobacillus kefir)があるが、これ
の菌種はヘテロ型の乳酸桿菌であり、ケフィア粒形成の
上でどのような役割を果たしているかは不明である。ま
た、その他にもラクトバチルスとしてカゼイ(case
i)、ブルガリクス(bulgaricus)、アシドフィルス(a
cido−philus)などの既知の菌種の分離例が多数報告さ
れている。
新菌種として性状が明らかにされているものでは、小
原らのラクトバチルス・sp・LR株(NRIC.1523)(昭和5
3年度農芸化学会大会講演要旨集p.63)や、戸羽、足立
らのラクトバチルス・WT−1株(特開昭61−247378)な
どの報告があるが、いずれも粘質物を産生し、ホエーを
必須の栄養素とするなどの特徴を持つ。この粘質物はケ
フィア粒を形成する上で、セメンテーイングの働きをし
ていると考えられている。
原らのラクトバチルス・sp・LR株(NRIC.1523)(昭和5
3年度農芸化学会大会講演要旨集p.63)や、戸羽、足立
らのラクトバチルス・WT−1株(特開昭61−247378)な
どの報告があるが、いずれも粘質物を産生し、ホエーを
必須の栄養素とするなどの特徴を持つ。この粘質物はケ
フィア粒を形成する上で、セメンテーイングの働きをし
ていると考えられている。
また、ケフィア粒からの微生物分離方法としては寒天
培地による釣菌法や希釈培養法、抗菌物質を添加した選
択培地培養法などがあげられる。ケフィア粒或いはその
培養液に分布する微生物は非常に共生性が強く、選択性
の弱い培地では分離が困難なことが多い。希釈培養法で
は、最優勢菌が分離される確率が高く、低レベルの共存
菌が分離されない。また、選択培地培養法では、乳酸菌
類の中で選択性を示す抗菌物質が少ないことなどの問題
がある。
培地による釣菌法や希釈培養法、抗菌物質を添加した選
択培地培養法などがあげられる。ケフィア粒或いはその
培養液に分布する微生物は非常に共生性が強く、選択性
の弱い培地では分離が困難なことが多い。希釈培養法で
は、最優勢菌が分離される確率が高く、低レベルの共存
菌が分離されない。また、選択培地培養法では、乳酸菌
類の中で選択性を示す抗菌物質が少ないことなどの問題
がある。
前述したように、ケフィア粒から分離された乳酸菌の
報告は多数あるにもかかわらず、粘質物生産菌以外でそ
の粒状物形成に関与していると考えられている菌は未だ
発見されていない。また、ケフィア粒からそのような乳
酸菌を従来の方法で分離するには共生性が強いため困難
であつた。そのため、ケフィア粒の固定化菌体としての
微生物学的利用や、粒として或いは発酵乳としてのケフ
ィアを微生物学的に更に明らかにすることなどが難しい
という問題点があつた。
報告は多数あるにもかかわらず、粘質物生産菌以外でそ
の粒状物形成に関与していると考えられている菌は未だ
発見されていない。また、ケフィア粒からそのような乳
酸菌を従来の方法で分離するには共生性が強いため困難
であつた。そのため、ケフィア粒の固定化菌体としての
微生物学的利用や、粒として或いは発酵乳としてのケフ
ィアを微生物学的に更に明らかにすることなどが難しい
という問題点があつた。
この発明はケフィア粒の形成に重要な役割を果たして
いる乳酸菌を新たに分離し、またその分離法を確立する
ことにより、多種類にわたつてケフィア粒を研究しそれ
らの再形成或いは固定化菌体としての性質の部分的利用
を試みようとするものである。
いる乳酸菌を新たに分離し、またその分離法を確立する
ことにより、多種類にわたつてケフィア粒を研究しそれ
らの再形成或いは固定化菌体としての性質の部分的利用
を試みようとするものである。
発明者らは種々研究を重ねた結果、この発明を完成す
るに至つた。すなわちこの発明は起源の異なる3種類の
ケフィア粒から分離した以下に示す共通の菌学的性質を
有する新菌種ラクトバチルス・ニディフィカス(Lacto
−bacillus nidificus) (1)グラム陽性 (2)胞子の形成なし (3)運動性なし (4)桿菌 (5)通性嫌気性 (6)カタラーゼ陰性 (7)生育至適温度域25℃〜35℃ (8)アルギニンからアンモニアの生成なし (9)糖類からの酸及びガスの生成 a.グルコース、マンノース、ガラクトース、シュークロ
ス、ラクトース、メリビオースから酸を生成し、ガスは
生成しない。
るに至つた。すなわちこの発明は起源の異なる3種類の
ケフィア粒から分離した以下に示す共通の菌学的性質を
有する新菌種ラクトバチルス・ニディフィカス(Lacto
−bacillus nidificus) (1)グラム陽性 (2)胞子の形成なし (3)運動性なし (4)桿菌 (5)通性嫌気性 (6)カタラーゼ陰性 (7)生育至適温度域25℃〜35℃ (8)アルギニンからアンモニアの生成なし (9)糖類からの酸及びガスの生成 a.グルコース、マンノース、ガラクトース、シュークロ
ス、ラクトース、メリビオースから酸を生成し、ガスは
生成しない。
b.アラビノース、キシロース、ラムノース、リボース、
セロビオース、エスクリン、マンニットール、ソルビッ
トール、アミグダリンは陰性 (10)リトマスミルクを色素還元し、凝固させる。
セロビオース、エスクリン、マンニットール、ソルビッ
トール、アミグダリンは陰性 (10)リトマスミルクを色素還元し、凝固させる。
(11)グルコースからDL乳酸を生成する。
(12)液体培地内で沈降性の塊状の巨大コロニーを形成
する。
する。
であり、またこのような菌をケフィア粒或いはその培養
液からジェランガム(GELLAN GUMケルコ社)をゲル化剤
として含む固形培地を用いることにより、ケフィア粒或
いはその培養液から分離増殖する方法である。
液からジェランガム(GELLAN GUMケルコ社)をゲル化剤
として含む固形培地を用いることにより、ケフィア粒或
いはその培養液から分離増殖する方法である。
以下この発明について詳細に説明する。
発明者らはケフィア粒の形成に重要な役割を果たして
いる乳酸菌を探索するため、ソ連科学アカデミーより日
本総業株式会社を通じて入手したグルジア共和国産、ク
リスチャン・ハンセン社(デンマーク)及びウイズビー
社(西ドイツ)のケフィア粒或いはそれらの培養液など
ら分離した乳酸菌の中で単独で固定化菌体のような性質
を持ち、既知の乳酸菌の何れにも該当しない新菌種を発
見し、これらをラクトバチルス・ニディフィカス(Lact
o−bacillus nidificus)と命名した。本発明の新菌種
の実際例としては、グルジヤ共和国産ケフィア粒から分
離したラクトバチルス・ニディフィカス(Lacto−bacil
lus nidificus)GG−1〔微工研寄第9199号〕、ハンセ
ン社ケフィア粒から分離したラクトバチルス・ニディフ
ィカス(Lacto−bacillus nidificus)HG−11〔微工研
寄第9200号〕ウイズビー社ケフィア粒から分離したラク
トバチルス・ニディフィカス(Lacto−bacillus nidifi
cus)WBG−7〔微工研寄第9201号〕である。
いる乳酸菌を探索するため、ソ連科学アカデミーより日
本総業株式会社を通じて入手したグルジア共和国産、ク
リスチャン・ハンセン社(デンマーク)及びウイズビー
社(西ドイツ)のケフィア粒或いはそれらの培養液など
ら分離した乳酸菌の中で単独で固定化菌体のような性質
を持ち、既知の乳酸菌の何れにも該当しない新菌種を発
見し、これらをラクトバチルス・ニディフィカス(Lact
o−bacillus nidificus)と命名した。本発明の新菌種
の実際例としては、グルジヤ共和国産ケフィア粒から分
離したラクトバチルス・ニディフィカス(Lacto−bacil
lus nidificus)GG−1〔微工研寄第9199号〕、ハンセ
ン社ケフィア粒から分離したラクトバチルス・ニディフ
ィカス(Lacto−bacillus nidificus)HG−11〔微工研
寄第9200号〕ウイズビー社ケフィア粒から分離したラク
トバチルス・ニディフィカス(Lacto−bacillus nidifi
cus)WBG−7〔微工研寄第9201号〕である。
以下にラクトバチルス・ニディフィカスGG−1及びHG
−11、WBG−7の菌学的性質を示す。
−11、WBG−7の菌学的性質を示す。
1.ラクトバチルス・ニディフィカスGG−1 <A>形態的性質 MRSG培地(1)で培養したものは(0.6〜1.2)×(2.
0〜20)μmの桿菌で単一又は連鎖状であり、MRS液体培
地(2)で培養したものでは(0.6〜1.2)×(2.0〜7
0)μmの長桿状を呈し、互いに絡み合つてコロニーを
形成する。グラム陽性、分枝状細胞及び胞子を形成せ
ず、非運動性である。
0〜20)μmの桿菌で単一又は連鎖状であり、MRS液体培
地(2)で培養したものでは(0.6〜1.2)×(2.0〜7
0)μmの長桿状を呈し、互いに絡み合つてコロニーを
形成する。グラム陽性、分枝状細胞及び胞子を形成せ
ず、非運動性である。
(1)MRSG培地 MRS Broth(OXOID) ……52g ジェランガム(GELLAN GUMケルコ社) ……8g 精製水 ……1000ml (2)MRS液体培地 MRS Broth(OXOID) ……52g 精製水 ……1000ml pH6.2 上記組成の培地を121℃15分間滅菌する。
<B>培養的性質 (1)MRSG培地による培養 30℃4〜5日間の炭酸ガス置換培養法で直径1〜3m
m、高さ0.5〜2.5mm、円形、隆起状、周縁及び表面粗雑
なやや乾燥性の白色コロニーを形成する。コロニーに粘
着性や透明度はない。
m、高さ0.5〜2.5mm、円形、隆起状、周縁及び表面粗雑
なやや乾燥性の白色コロニーを形成する。コロニーに粘
着性や透明度はない。
(2)MRS液体培地による培養 上記1コロニーを30℃2〜3日間培養すると、培養器
底部に沈降性の発育をし、培養液量の約20〜30%の体積
の1ないし数個の巨大コロニーを形成する。またコロニ
ー以外の培養液層部には肉眼的に確認できるほどの濁度
を生じない。
底部に沈降性の発育をし、培養液量の約20〜30%の体積
の1ないし数個の巨大コロニーを形成する。またコロニ
ー以外の培養液層部には肉眼的に確認できるほどの濁度
を生じない。
<C>生理的性質 (1)酸素に対する発育態度:通性嫌気性、炭酸ガス下
で発育が促進する。
で発育が促進する。
(2)カタラーゼ陰性 (3)オキシダーゼ陰性 (4)硝酸塩を還元しない。
(5)生育温度域15℃〜40℃ (6)生育至適温度域25℃〜35℃ (7)アルギニンからアンモニアの生成なし (8)糖類からの酸及びガスの生成 a.グルコース、マンノース、ガラクトース、シュークロ
ス、ラクトース、メリビオースから酸を生成し、ガスは
生成しない。
ス、ラクトース、メリビオースから酸を生成し、ガスは
生成しない。
b.アラビノース、キシロース、ラムノース、リボース、
セロビオース、エスクリン、マンニットール、ソルビッ
トール、アミグダリンは陰性 (9)リトマスミルクを色素還元し、凝固させる。
セロビオース、エスクリン、マンニットール、ソルビッ
トール、アミグダリンは陰性 (9)リトマスミルクを色素還元し、凝固させる。
(10)グルコースからDL乳酸を生成する。
(11)栄養要求性:通常の乳酸菌用の培地に発育し、特
殊な栄養素や、培地素材を必要としない。寒天培地でも
発育可能。
殊な栄養素や、培地素材を必要としない。寒天培地でも
発育可能。
(12)その他の性質:通常の乳酸菌用の培地では粘質物
を作らない。
を作らない。
2.ラクトバチルス・ニディフィカスHG−11 上記のラクトバチルス・ニディフィカスGG−1とほぼ
同一性状であるが、トレハロースから酸を生成しガスを
生成しない点が異なる。
同一性状であるが、トレハロースから酸を生成しガスを
生成しない点が異なる。
3.ラクトバチルス・ニディフィカスWBG−7 上記ラクトバチルス・ニディフィカスHG−11とほぼ同
一性状である。
一性状である。
以上に記載したラクトバチルス・ニディフィカスは、
グラム陽性の長桿菌であり、無胞子、通性嫌気性、カタ
ラーゼ陰性、アラビノース、キシロース、ラムノース、
リボースなどのペントースの発酵性がなく、グルコース
などの発酵性のある糖からはほとんどDL乳酸だけを生成
するなどのことから、ホモ型のラクトバチルスと考えら
れる。本菌をバージェィズマニュアル(Bergey′s Manu
al of Systematic Bacteriology volume2)に示されて
いるラクトバチルス属の菌種と比較すると、そのいずれ
とも異なる性状である。また小原らのラクトバチルス・
sp・LR株(NRIC.1523)(昭和53年度農芸化学会大会講
演要旨集p.63)や、戸羽、足立らのラクトバチルス・WT
−1株(特開昭61−247378)はいずれもホエーを必須の
栄養素とし、多量の粘質物を産生するなどの点で異なつ
ている。
グラム陽性の長桿菌であり、無胞子、通性嫌気性、カタ
ラーゼ陰性、アラビノース、キシロース、ラムノース、
リボースなどのペントースの発酵性がなく、グルコース
などの発酵性のある糖からはほとんどDL乳酸だけを生成
するなどのことから、ホモ型のラクトバチルスと考えら
れる。本菌をバージェィズマニュアル(Bergey′s Manu
al of Systematic Bacteriology volume2)に示されて
いるラクトバチルス属の菌種と比較すると、そのいずれ
とも異なる性状である。また小原らのラクトバチルス・
sp・LR株(NRIC.1523)(昭和53年度農芸化学会大会講
演要旨集p.63)や、戸羽、足立らのラクトバチルス・WT
−1株(特開昭61−247378)はいずれもホエーを必須の
栄養素とし、多量の粘質物を産生するなどの点で異なつ
ている。
以上のように本菌は既知のラクトバチルスと性状が異
なることから、新菌種としてラクトバチルス・ニディフ
ィカスと命名した。命名法は微生物の分類と同定(長谷
川 武治編著 学会出版センター発行)にしたがつた。
なることから、新菌種としてラクトバチルス・ニディフ
ィカスと命名した。命名法は微生物の分類と同定(長谷
川 武治編著 学会出版センター発行)にしたがつた。
次に本菌をケフィア粒或はその培養液から分離増殖す
る方法について詳細に説明する。ケフィア粒或いはその
培養液に含まれる微生物は非常に共生性が強く、従来行
なわれてきた分離方法では、純菌化が難しいものもあ
る。発明者らは通常の乳酸菌の分離に用いられているM.
R.S寒天培地、LBS寒天培地、ロゴーサ(Rogosa)SL寒天
培地、APT寒天培地などでは、ケフィア粒やその培養液
から調製した試料を塗抹し培養すると複合菌からなるコ
ロニーの形成率が高く、このような培地で純菌化を続け
て行くと、発育の旺盛な乳酸球菌やヘテロ型乳酸桿菌、
酵母などが優勢となるため、分離できないものがあると
いう知見を得た。これらの培地にゲル化剤として使用さ
れている寒天は植物由来の多糖質である。一方、ケフィ
ア粒は微生物由来の多糖質を多量に含んでいることや、
小原らのラクトバチルス・sp・LR株が寒天培地(1.5
%)上で発育できないことなどの理由から、培地のゲル
化剤に細菌由来の多糖質であるジェランガム(GELLAN G
UMケルコ社)を使用してケフィア粒或いはその培養液か
ら新たに菌の分離を試みた。その結果このような培地を
用いると、これまで発見できなかつた新たな菌が優勢に
発育し、コロニーも明確に判別できるという知見を得
た。
る方法について詳細に説明する。ケフィア粒或いはその
培養液に含まれる微生物は非常に共生性が強く、従来行
なわれてきた分離方法では、純菌化が難しいものもあ
る。発明者らは通常の乳酸菌の分離に用いられているM.
R.S寒天培地、LBS寒天培地、ロゴーサ(Rogosa)SL寒天
培地、APT寒天培地などでは、ケフィア粒やその培養液
から調製した試料を塗抹し培養すると複合菌からなるコ
ロニーの形成率が高く、このような培地で純菌化を続け
て行くと、発育の旺盛な乳酸球菌やヘテロ型乳酸桿菌、
酵母などが優勢となるため、分離できないものがあると
いう知見を得た。これらの培地にゲル化剤として使用さ
れている寒天は植物由来の多糖質である。一方、ケフィ
ア粒は微生物由来の多糖質を多量に含んでいることや、
小原らのラクトバチルス・sp・LR株が寒天培地(1.5
%)上で発育できないことなどの理由から、培地のゲル
化剤に細菌由来の多糖質であるジェランガム(GELLAN G
UMケルコ社)を使用してケフィア粒或いはその培養液か
ら新たに菌の分離を試みた。その結果このような培地を
用いると、これまで発見できなかつた新たな菌が優勢に
発育し、コロニーも明確に判別できるという知見を得
た。
ジェランガムはシュウドモナスエロデア(Pseudomona
su elodea)が菌体外に生産する多糖質であり、グルコ
ース、ラムノース、ウロン酸などを成分としている。通
常、培地のゲル化剤として用いる場合は0.8%程度で使
用する。ゲル化には培地内に約0.1%のカチオンが必要
である。この多糖質は最近、寒天に代わるゲル化剤とし
て開発されたものであるが、細菌用の培地には未だ普及
されていない。
su elodea)が菌体外に生産する多糖質であり、グルコ
ース、ラムノース、ウロン酸などを成分としている。通
常、培地のゲル化剤として用いる場合は0.8%程度で使
用する。ゲル化には培地内に約0.1%のカチオンが必要
である。この多糖質は最近、寒天に代わるゲル化剤とし
て開発されたものであるが、細菌用の培地には未だ普及
されていない。
本菌の分離用基礎培地は、窒素源としてペプトンを0.
5〜2%程度、炭素源としてグルコース、ラクトースな
どを0.1〜2%程度、発育因子として酵母エキスを0.1〜
1%程度含むものを用いる。その他に発育を促進させる
ものとして、ツイーン(TWEEN)80やシステインを約0.1
%添加してもよい。また、既存の乳酸菌用の培地とし
て、例えばMRSブロス(OXOID,Difco)やAPTブロス(BB
L,Difco)などを用いることもできる。これらの基礎培
地にジェランガムを通常0.5〜1.5%使用する。用いる基
礎培地にカチオンが0.1%前後含まれていない時はそれ
を添加する必要がある。加えるカチオンとしては硫酸マ
グネシウムが適している。
5〜2%程度、炭素源としてグルコース、ラクトースな
どを0.1〜2%程度、発育因子として酵母エキスを0.1〜
1%程度含むものを用いる。その他に発育を促進させる
ものとして、ツイーン(TWEEN)80やシステインを約0.1
%添加してもよい。また、既存の乳酸菌用の培地とし
て、例えばMRSブロス(OXOID,Difco)やAPTブロス(BB
L,Difco)などを用いることもできる。これらの基礎培
地にジェランガムを通常0.5〜1.5%使用する。用いる基
礎培地にカチオンが0.1%前後含まれていない時はそれ
を添加する必要がある。加えるカチオンとしては硫酸マ
グネシウムが適している。
本菌の培養条件は平板培地では炭酸ガス置換培養法や
ガスパツク法が望ましく、液体培地では空気下の静置培
養でよい。培養温度は25〜35℃望ましくは28〜32℃であ
り、培養時間は平板培養では4〜5日間、液体培養で
は、1〜3日間行なう。
ガスパツク法が望ましく、液体培地では空気下の静置培
養でよい。培養温度は25〜35℃望ましくは28〜32℃であ
り、培養時間は平板培養では4〜5日間、液体培養で
は、1〜3日間行なう。
以下実験例によつてジェランガムを使用した培地の効
果を示す。
果を示す。
<実験例1> 実験に用いたケフィア粒はソ連科学アカデミーから日
本総業株式会社を通じて入手したグルジヤ共和国産のも
の、クリスチヤン・ハンセン社(デンマーク)及びウイ
ズビー社(西ドイツ)のものの3種類である。これら3
種類のケフィア粒を121℃15分間滅菌した脱脂乳に対し
7〜10%の割合で接種し、25℃で10日間毎日継代して活
性化させた。活性化ケフィア粒は滅菌生理食塩水でよく
洗浄後、同水を100倍となるように加え、ブレンダーで
よく破砕して試料とした。培養液は滅菌生理食塩水で10
0倍にし、ストマツカーで分散させたものを試料とし
た。基礎培地にMRSブロス(OXOID)を用い、寒天(Difc
o)を1.5%加えたMRS寒天培地(1)とジェランガム(G
ELLAN GUMケルコ社)を0.8%加えたMRSG培地(2)を滅
菌後平板とし、表面を乾燥させたものを分離用培地とし
た。上記調製試料を各段階に希釈し、その0.1mlを平板
培地に塗抹し乾燥後、炭酸ガス置換培養法により30℃4
日間培養して菌の分離を行なつた。できるだけ希釈の段
階の高い平板から、ラクトバチルス・ニディフィカスを
含むと思われるコロニーを1平板当り10個(10個未満の
ときは全数)釣菌した。コロニーの判別は以下の方法に
よつて行なつた。すなわち、MRS寒天培地では半円隆起
上の表面及び周縁やや粗雑な半透明ないし白色のもの
(他の菌と複合したコロニーを形成していることが多
い。)を、MRSG培地では隆起状、周縁及び表面粗雑なや
や乾燥性の白色のものを選び、顕微鏡下で(0.5〜1.0)
×3.0〜20)μmの単一又は連鎖状の長桿菌を含むこと
を確認する方法である。純菌化は釣菌したものと同じ培
地で6回継代して行ない、その際に種類の異なるコロニ
ーが別個に発生した場合も、それも新たな菌株として継
代し純菌化した。得られた菌株の1コロニーをMRSブロ
ス(OXOID)(3)に接種して30℃2〜3日間培養した
後、更に同じ培地で3回植え継いだものを同定した。こ
の際、ラクトバチルス・ニディフィカスに純菌化されて
いるものは培養器底部に沈降性のコロニーを形成し、周
囲の液層部に肉眼的に確認できるような混濁を生じな
い。一方、純菌化されていないものや他の菌では多少な
りとも混濁を生ずる。この混濁の発生の有無と同定の結
果からラクトバチルス・ニディフィカスが分離できたか
否かを判定した。なお同定法は腸内細菌の世界(光岡
著)やバージェイズマニュアル(Bergey′s Manual of
Systematic Bacteriology volume 2)などにしたがつ
た。
本総業株式会社を通じて入手したグルジヤ共和国産のも
の、クリスチヤン・ハンセン社(デンマーク)及びウイ
ズビー社(西ドイツ)のものの3種類である。これら3
種類のケフィア粒を121℃15分間滅菌した脱脂乳に対し
7〜10%の割合で接種し、25℃で10日間毎日継代して活
性化させた。活性化ケフィア粒は滅菌生理食塩水でよく
洗浄後、同水を100倍となるように加え、ブレンダーで
よく破砕して試料とした。培養液は滅菌生理食塩水で10
0倍にし、ストマツカーで分散させたものを試料とし
た。基礎培地にMRSブロス(OXOID)を用い、寒天(Difc
o)を1.5%加えたMRS寒天培地(1)とジェランガム(G
ELLAN GUMケルコ社)を0.8%加えたMRSG培地(2)を滅
菌後平板とし、表面を乾燥させたものを分離用培地とし
た。上記調製試料を各段階に希釈し、その0.1mlを平板
培地に塗抹し乾燥後、炭酸ガス置換培養法により30℃4
日間培養して菌の分離を行なつた。できるだけ希釈の段
階の高い平板から、ラクトバチルス・ニディフィカスを
含むと思われるコロニーを1平板当り10個(10個未満の
ときは全数)釣菌した。コロニーの判別は以下の方法に
よつて行なつた。すなわち、MRS寒天培地では半円隆起
上の表面及び周縁やや粗雑な半透明ないし白色のもの
(他の菌と複合したコロニーを形成していることが多
い。)を、MRSG培地では隆起状、周縁及び表面粗雑なや
や乾燥性の白色のものを選び、顕微鏡下で(0.5〜1.0)
×3.0〜20)μmの単一又は連鎖状の長桿菌を含むこと
を確認する方法である。純菌化は釣菌したものと同じ培
地で6回継代して行ない、その際に種類の異なるコロニ
ーが別個に発生した場合も、それも新たな菌株として継
代し純菌化した。得られた菌株の1コロニーをMRSブロ
ス(OXOID)(3)に接種して30℃2〜3日間培養した
後、更に同じ培地で3回植え継いだものを同定した。こ
の際、ラクトバチルス・ニディフィカスに純菌化されて
いるものは培養器底部に沈降性のコロニーを形成し、周
囲の液層部に肉眼的に確認できるような混濁を生じな
い。一方、純菌化されていないものや他の菌では多少な
りとも混濁を生ずる。この混濁の発生の有無と同定の結
果からラクトバチルス・ニディフィカスが分離できたか
否かを判定した。なお同定法は腸内細菌の世界(光岡
著)やバージェイズマニュアル(Bergey′s Manual of
Systematic Bacteriology volume 2)などにしたがつ
た。
<1>MSR寒天培地 MRSブロス(OXOID) ……52g 寒天(Difco) ……1.5g 精製水 ……1000ml pH6.2 上記組成の培地を121℃15分間滅菌し、平板とする。
<2>MRSG培地 MRS Broth(OXOID) ……52g ジェランガム(GELLAN GUMケルコ社) ……8g 精製水 ……1000ml pH6.2 上記組成の培地を121℃15分間滅菌し、平板とする。
<3>MRSブロス MRS Broth(OXOID) ……52g 精製水 ……1000ml pH6.2 上記組成の培地を121℃15分間滅菌する。結果を表1
に示す。
に示す。
表1に示したようにMRS寒天培地ではラクトバチルス
・ニディフィカスを1株も分離できなかつたのに対し、
MRSG培地では約95%という高率で分離された。
・ニディフィカスを1株も分離できなかつたのに対し、
MRSG培地では約95%という高率で分離された。
この発明によればケフィア粒の形成に重要な役割を果
たしている乳酸菌を新たに発見し、またその分離増殖方
法を確立することにより、その固定化菌体としての性質
を単独菌として利用することを可能にした。また多種類
にわたつてケフィア粒を研究し、それらの再形成を試み
ることにも可能性を秘めている。
たしている乳酸菌を新たに発見し、またその分離増殖方
法を確立することにより、その固定化菌体としての性質
を単独菌として利用することを可能にした。また多種類
にわたつてケフィア粒を研究し、それらの再形成を試み
ることにも可能性を秘めている。
〔実施例1〕 分離に用いた培地:トリプテイケース(BBL) ……10g (PYG培地) イーストエキストラクト(Difco)……5g グルコース ……5g システイン塩酸塩 ……1g ツイーン80 ……1g 硫酸マグネシウム ……8g ジェランガム(GELLAN GUMケルコ社) ……8g 精製水 ……1000ml pH6.8 上記組成の培地を121℃15分間滅菌後平板とし、乾燥
する。
する。
ソ連科学アカデミーから日本総業株式会社を通じて入
手したグルジヤ共和国産の凍結乾燥されたケフィア粒を
試料とした。滅菌生理食塩水で約2時間膨潤させ、その
7gを121℃15分間滅菌した脱脂乳培地100mlに添加して21
℃で培養した。12日間毎日新しい培地に植え継いで活性
化させたケフィア粒を滅菌生理食塩水でよく洗浄した
後、希釈水を加えてブレンダーでよく破砕した。この破
砕液の各希釈段階のもの0.1mlをPYG培地に塗抹し、炭酸
ガス置換培養法により30℃4日間培養した。PYG培地に
発育したコロニーのうち、隆起状、周縁及び表面粗雑な
やや乾燥性の白色のものを107、希釈段階で36個確認し
た。そのうち1コロニーを釣菌し同じ培地に塗抹接種し
同様に培養した。この操作を7回繰り返して純菌化を行
ない実験例1と同様に同定した結果、ラクトバチルス・
ニディフィカスGG−1と同一性状の菌が分離された。本
菌をMRSブロスで5回継代しても単独菌のままであつ
た。
手したグルジヤ共和国産の凍結乾燥されたケフィア粒を
試料とした。滅菌生理食塩水で約2時間膨潤させ、その
7gを121℃15分間滅菌した脱脂乳培地100mlに添加して21
℃で培養した。12日間毎日新しい培地に植え継いで活性
化させたケフィア粒を滅菌生理食塩水でよく洗浄した
後、希釈水を加えてブレンダーでよく破砕した。この破
砕液の各希釈段階のもの0.1mlをPYG培地に塗抹し、炭酸
ガス置換培養法により30℃4日間培養した。PYG培地に
発育したコロニーのうち、隆起状、周縁及び表面粗雑な
やや乾燥性の白色のものを107、希釈段階で36個確認し
た。そのうち1コロニーを釣菌し同じ培地に塗抹接種し
同様に培養した。この操作を7回繰り返して純菌化を行
ない実験例1と同様に同定した結果、ラクトバチルス・
ニディフィカスGG−1と同一性状の菌が分離された。本
菌をMRSブロスで5回継代しても単独菌のままであつ
た。
〔実施例2〕 分離に用いた培地:MRSブロス(OXOID) ……52g (MRSG培地) ジェランガム(GELLAN GUMケルコ社)…
…6g 精製水 ……1000ml pH6.2 上記組成の培地を121℃15分間滅菌後平板とし、乾燥
する。
…6g 精製水 ……1000ml pH6.2 上記組成の培地を121℃15分間滅菌後平板とし、乾燥
する。
クリスチヤン・ハンセン社から入手した水漬けされた
ケフィア粒を試料とした。
ケフィア粒を試料とした。
その15gを121℃15分間滅菌した脱脂乳培地100mlに添
加して25℃で培養した。8日間毎日新しい培地に植え継
いでケフィア粒を活性化させた後、その1日培養液1ml
に希釈水を99ml加えてよく撹拌した。この調製液の各希
釈段階のもの0.1mlをMRSG培地に塗抹し、炭酸ガス置換
培養法により32℃4日間培養した。MRSG培地に発育した
コロニーのうち、隆起状、周縁及び表面粗雑なやや乾燥
性の白色のものを105、希釈段階で25個確認した。その
うち1コロニーを釣菌した同じ培地に塗抹接種し同様に
培養した。この操作を5回繰り返して純菌化を行ない実
験例1と同様に同定した結果、ラクトバチルス・ニディ
フィカスHG−11と同一性状の菌が分離された。本菌をMR
Sブロスで5回継代しても単独菌のままであつた。
加して25℃で培養した。8日間毎日新しい培地に植え継
いでケフィア粒を活性化させた後、その1日培養液1ml
に希釈水を99ml加えてよく撹拌した。この調製液の各希
釈段階のもの0.1mlをMRSG培地に塗抹し、炭酸ガス置換
培養法により32℃4日間培養した。MRSG培地に発育した
コロニーのうち、隆起状、周縁及び表面粗雑なやや乾燥
性の白色のものを105、希釈段階で25個確認した。その
うち1コロニーを釣菌した同じ培地に塗抹接種し同様に
培養した。この操作を5回繰り返して純菌化を行ない実
験例1と同様に同定した結果、ラクトバチルス・ニディ
フィカスHG−11と同一性状の菌が分離された。本菌をMR
Sブロスで5回継代しても単独菌のままであつた。
Claims (2)
- 【請求項1】下記の菌学的性質を有することを特徴とす
るラクトバチルス・ニディフィカス(Lacto−bacillus
nidificus)すなわち、 (1)グラム陽性 (2)胞子の形成なし (3)運動性なし (4)桿菌 (5)通性嫌気性 (6)カタラーゼ陰性 (7)生育至適温度域25℃〜35℃ (8)アルギニンからアンモニアの生成なし (9)糖類からの酸及びガスの生成 a.グルコース、マンノース、ガラクトース、シュークロ
ス、ラクトース、メリビオースから酸を生成し、ガスは
生成しない。 b.アラビノース、キシロース、ラムノース、リボース、
セロビオース、エスクリン、マンニットール、ソルビッ
トール、アミグダリンは陰性 (10)リトマスミルクを色素還元し、凝固させる。 (11)グルコースからDL乳酸を生成する。 (12)液体培地内で沈降性の塊状の巨大コロニーを形成
する。 - 【請求項2】下記の菌学的性質すなわち、 (1)グラム陽性 (2)胞子の形成なし (3)運動性なし (4)桿菌 (5)通性嫌気性 (6)カタラーゼ陰性 (7)生育至適温度域25℃〜35℃ (8)アルギニンからアンモニアの生成なし (9)糖類からの酸及びガスの生成 a.グルコース、マンノース、ガラクトース、シュークロ
ス、ラクトース、メリビオースから酸を生成し、ガスは
生成しない。 b.アラビノース、キシロース、ラムノース、リボース、
セロビオース、エスクリン、マンニットール、ソルビッ
トール、アミグダリンは陰性 (10)リトマスミルクを色素還元し、凝固させる。 (11)グルコースからDL乳酸を生成する。 (12)液体培地内で沈降性の塊状の巨大コロニーを形成
するを有するラクトバチルス・ニディフィカス(Lactob
acillus nidificus)を、公知のジェランガムすなわち
一次構造が1.3β−D−グルコース、1.4β−D−グルク
ロン酸、1.4β−D−グルコース及び1.4α−L−ラムノ
ースからなる4つの糖のくり返し単位をもつ直鎖状のポ
リマーをゲル化剤として含む固形培地を用いることによ
り、ケフィア粒或いはその培養液から分離増殖する方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62053688A JP2630391B2 (ja) | 1987-03-09 | 1987-03-09 | ラクトバチルスに属する新菌種並びにその分離増殖方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62053688A JP2630391B2 (ja) | 1987-03-09 | 1987-03-09 | ラクトバチルスに属する新菌種並びにその分離増殖方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63219371A JPS63219371A (ja) | 1988-09-13 |
JP2630391B2 true JP2630391B2 (ja) | 1997-07-16 |
Family
ID=12949753
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62053688A Expired - Lifetime JP2630391B2 (ja) | 1987-03-09 | 1987-03-09 | ラクトバチルスに属する新菌種並びにその分離増殖方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2630391B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5160157B2 (ja) * | 2007-07-06 | 2013-03-13 | マイクロバイオ株式会社 | 油性試料の微生物検査用培地および微生物検査器具 |
JP2021010322A (ja) * | 2019-07-05 | 2021-02-04 | Jnc株式会社 | 乳酸菌選択分離培地 |
-
1987
- 1987-03-09 JP JP62053688A patent/JP2630391B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63219371A (ja) | 1988-09-13 |
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