JP2630187B2 - プラズマの発生方法 - Google Patents

プラズマの発生方法

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JP2630187B2
JP2630187B2 JP4291991A JP29199192A JP2630187B2 JP 2630187 B2 JP2630187 B2 JP 2630187B2 JP 4291991 A JP4291991 A JP 4291991A JP 29199192 A JP29199192 A JP 29199192A JP 2630187 B2 JP2630187 B2 JP 2630187B2
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plasma
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靖典 安東
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Nissin Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低ガス圧下で、高周波
放電プラズマをスムーズに発生させる方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高周波放電によるプラズマを用いた装置
では、例えばプラズマCVD装置のように、一般的に1
×10-4Torr台の圧力を使用しない。通常の高周波プラ
ズマ応用装置では1×10-3Torr以上の圧力を使用して
おり、高周波電力の投入と同時にスムーズにプラズマを
点灯させることができる。
【0003】しかし、高周波プラズマ技術を用い、大面
積ビ−ムで基板にイオンを注入する装置、例えば液晶装
置の駆動回路となる薄膜トランジスタアレイを形成する
イオン注入装置にあっては、基板がセットされる真空処
理チャンバは、1×10-4Torr台の圧力となるように真
空排気されている。そしてイオンビ−ムの発生源である
高周波イオン源の放電室(プラズマ室)は真空処理チャ
ンバとイオンビ−ム引出し電極系を介して結合されてお
り、この引出し電極系は大面積ビームを引出す関係上、
その排気コンダクタンスが大きいから、イオン源ガスが
供給される放電室も1×10-4台の低ガス圧状態にな
る。
【0004】このような低ガス圧下では、周波数が1
3.56MHzに代表される高周波の放電によりプラズ
マを点灯させるのは一般に困難である。そこで、一つの
方法として、プラズマ点灯時に一時的に放電室内のガス
圧を上昇させ、点灯後、速やかに正規の動作ガス圧に復
帰させるものがある。
【0005】この方法は、プラズマを点灯させるには確
実なものではあるが、ガス圧の上昇及びプラズマ点灯後
の正規の動作ガス圧への再調整に時間を要し、秒単位で
のスムーズな点灯を行うには適さない。
【0006】また他の方法として、高周波イオン源の放
電室に隣接してトリガープラズマ室を設け、トリガープ
ラズマ室からトリガープラズマを放電室にしみださせ、
放電室にプラズマを点灯させるものがある。その構成図
を図3に示す。高周波イオン源1の放電室2は、筒状容
器部3と、これに絶縁材4を用いて取り付けられ、放電
室の上蓋となる高周波フランジ部5からなり、放電室内
に生成されたプラズマから引出し電極系の引出し電極
6、抑制電極7及び接地電極8によってイオンビ−ムが
引出される。上述の液晶装置に係る薄膜トランジスタア
レイ形成基板へのイオン注入の場合には、イオンビ−ム
は、質量分離、偏向を行うことなく、真空ポンプに接続
されている真空処理チャンバ9に導入され、基板10に
イオンが注入される。
【0007】放電室2の高周波フランジ部5にはトリガ
ープラズマ室11が取り付けられており、両室はフラン
ジに設けたトリガープラズマ引出し口12によって連通
している。トリガープラズマ室11にイオン源ガス供給
ライン13を接続し、イオン源ガスは引出し口12を経
て放電室2内にも流入する。基板がセットされる真空処
理チャンバを真空排気し、同チャンバ及び放電室を1×
10-4Torr台のガス圧にしたとき、引出し口12によ
り、トリガープラズマ室にはこれより高い放電可能のガ
ス圧を保つことができる。トリガープラズマ室11に絶
縁してトリガー電極14を取付け、この電極とトリガー
プラズマ室との間にトリガー電源15から直流電圧を印
加するようにし、放電室の筒状容器部3及び引出し電極
6と高周波フランジ部5間には高周波電源16から整合
回路17を介して高周波電力を供給する。また、引出し
電極6、抑制電極7には引出し電源18及び抑制電源1
9によって接地電極8に対し所要の電圧が印加されてい
る。
【0008】イオン源ガス供給ライン13からトリガー
プラズマ室11及びイオン源の放電室2にガスを供給
し、トリガープラズマ室内に放電によりトリガープラズ
マが生成される。このプラズマは引出し口12から放電
室2内にしみでて、これを種にして同室内に主プラズマ
が点灯する。
【0009】かかる放電室の主プラズマに対する点灯法
は、瞬間的な主プラズマの点灯が可能であるために非常
に有効ではあるものの、ガス種、ガス圧等の動作条件に
大きく影響されるという不安定性があり、実際の使用は
難しい。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これら従来
のものとは技術原理を異にし、電子線を入射することに
より、低ガス圧下でスムーズにプラズマを点灯、発生さ
せる、プラズマの発生方法の提供を目的とするものであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、1×10-4To
rr台の真空度の放電室に、高周波電力によるプラズマを
発生させる方法であって、高周波電力給電路を整合回路
によりガス種に応じた不整合初期状態に設定し、この状
態のもとで放電室に、必要ガスを導入し、高周波電力を
投入し、そして電子線を入射し、プラズマの点灯後に、
電子線の入射を停止し、次いで、整合回路を反射電力が
最小となるように調整することを特徴とするものであ
る。
【0012】
【作用】電子ビームを放電室に入射することによりスム
ーズにプラズマが点灯する。高周波電力給電路の不整合
状態下でプラズマを点灯させているから、その後に電子
ビームの入射を停止しても高周波プラズマが消えること
はなく、整合回路で反射電力が最小となるように調整す
ることにより、最適状態で安定に高周波プラズマの発生
を保つことができる。
【0013】
【実施例】本発明を高周波イオン源に適用した一実施例
について図1の構成図を参照して説明する。なお、図3
と同一符号は同等部分を示す。高周波イオン源1におい
て、主プラズマを点灯させる主放電室2は筒状容器部3
と、これに絶縁材4を用いて取り付けられ、放電室の上
蓋となる高周波フランジ部5からなり、主放電室内に生
成された主プラズマから引出し電極系の引出し電極6、
抑制電極7及び接地電極8によってイオンビ−ムが引出
される。このイオンビ−ムは、例えば、質量分離、偏向
を行うことなく、真空ポンプが接続されている真空処理
チャンバに導入され、イオンを被注入基板に注入する。
【0014】主放電室2の高周波フランジ部5に絶縁材
20を介してトリガープラズマ室21を取り付け、主放
電室に対して電気的に絶縁してトリガープラズマ室を設
ける。トリガープラズマ室21及び主放電室の高周波フ
ランジ部5には電子射出孔22、23が設けられてお
り、イオン源ガス供給ライン13からトリガープラズマ
室を通して必要なガスを導入することによりトリガープ
ラズマ室内のガス圧力を主放電室2の圧力に比べて上昇
させている。主放電室2を1×10-4Torr台の低ガス圧
にしたとき、トリガープラズマ室21内の圧力が1×1
-1Torrから1×10-3Torrの範囲になるように電子射
出孔22、23を設計する。これら射出孔の口径は、具
体的には、1mmφ前後である。
【0015】トリガープラズマ室21に絶縁して取り付
けたトリガー電極24と高周波フランジ部5間にトリガ
ー電源25によって電圧を印加するようにし、トリガー
プラズマ室と高周波フランジ部間に抵抗器26を接続す
る。また、主放電室の筒状容器部3及び引出し電極6と
高周波フランジ部5間には高周波電源16から整合回路
17を介して高周波電力を供給する。
【0016】トリガープラズマ室21及び主放電室2に
イオン源ガスを供給し、主放電室内を低ガス圧状態と
し、高周波電源16から高周波電力を主放電室に供給す
る。トリガー電源25から抵抗器26を介してトリガー
プラズマ室21とトリガー電極24間に、同電極が負電
位となるように直流電圧を印加する。トリガープラズマ
室に直流放電が発生し、トリガープラズマが生成され
る。この放電によるプラズマ分の電流がトリガー電源2
5から抵抗器26を介して流れ、同抵抗器の端子電圧に
よりトリガープラズマ室21は、自動的に主放電室、具
体的には主放電室の高周波フランジに対して負電位にバ
イアスされ、トリガープラズマも主放電室に対して負電
位になり、同プラズマ中の電子は射出孔22、23を通
してビームとなって主放電室に射出される。主放電室に
入射した電子ビームは、高周波電力が供給されている同
室内のイオン源ガス分子に衝突し、スムーズに主プラズ
マが点灯する。
【0017】このように、1×10-4Torr台の低ガス圧
下の主放電室に、高周波電力を投入した状態で電子線を
入射する、或いは電子線を入射した状態で高周波電力を
投入することにより、プラズマを瞬時に点灯させること
ができる。ところで、高周波電力給電路の整合状態につ
いてみると、通常プラズマのインピーダンスは線路のイ
ンピーダンスと異なり、不整合状態にある。そのために
線路内に整合回路17を設け、線路と整合回路を含む負
荷(プラズマ)のインピーダンスが一致した状態を造
り、効率良く負荷に高周波電力を供給するように調整し
ている。
【0018】かかる整合に関し、主放電室に電子線を入
射し、プラズマが点灯した状態で整合を取るように整合
回路15を調整し、その後に電子線の入射を停止する
と、電子線の停止に伴いプラズマのインピーダンスが急
に変化するために、整合状態から不整合状態に急変し、
例えば自動的に整合の調整を行える整合回路を用いてい
る場合でもこの状態の急変に対処して整合が取れず、点
灯していたプラズマが消滅する場合がある。
【0019】かかるプラズマが消滅するという事態は、
以下に示すプラズマ発生態様の実施により解消させるこ
とができる。先ず、整合回路17をイオン源ガス種に応
じた不整合初期(プリセット)状態に調整する。この状
態の下で、主放電室2にイオン源ガスを供給し、高周波
電力を投入する。高周波電力給電路は不整合状態にあ
り、図2の時点t0に示すように、投入された高周波電
力は殆ど反射電力となる。時点t1で電子線を入射する
と、瞬時にプラズマが点灯する。高周波電力給電路は依
然として不整合状態にある。次いで、時点t2で電子線
の入射を停止する。電子線の有無によるインピーダンス
の変化があっても、不整合状態そのものは大きく変化せ
ず、電子線の入射が停止してもプラズマは消滅しない。
その後、時点t3以降に、整合回路17を反射電力が最
小となるように調整する。主放電室の高周波プラズマは
効率良く発生し、そして維持される。
【0020】イオン源ガスとして、水素、窒素、そして
燐、ボロンの水素化物等について実施した。トリガー電
源25の直流電圧は−3kVから−6kVであり、抵抗
器26は100kΩから5MΩの範囲のものを用いた。
このとき、トリガープラズマから引出された電流は3〜
10mAであった。主プラズマの点灯状態はガス種に依
存したが、かかる動作条件で、高周波電力給電路が不整
合状態にあっても、トリガープラズマの点灯と同時に主
プラズマは点灯する。
【0021】上述の実施例に示したトリガープラズマ室
21と主放電室2(の高周波フランジ5)との間を抵抗
器26で接続する方法は、トリガープラズマに負電位を
与える方法としては簡便であり、安価に実現できる。な
お、これは当然に、トリガー電極24とトリガープラズ
マ室間、トリガープラズマ室と主放電室(の高周波フラ
ンジ)間に個別に直流電源を接続し、トリガープラズマ
に負電位を与えるようにしてもよい。
【0022】また、上述の実施例ではイオン源ガスをト
リガープラズマ室21を通して主放電室2に供給してい
るが、イオン源ガスは主放電室に直接供給し、トリガー
プラズマ室にはイオン源ガスとは異なるガスを供給して
トリガープラズマそして電子ビームを発生させてもよ
く、例えば、トリガープラズマ生成用ガスとして水素、
窒素、ヘリウム等を用いることにより、イオン源ガスを
用いた場合におけるトリガープラズマ室内に発生する副
生成物による汚損を防止することができる。
【0023】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成した
ので、電子ビームを放電室に入射することによりスムー
ズにプラズマは点灯し、高周波電力給電路の不整合状態
下でプラズマを点灯させているから、その後に電子ビー
ムの入射を停止しても高周波プラズマが消滅することが
なくなり、さらに整合回路で反射電力が最小となるよう
に調整することにより、効率良く安定に高周波プラズマ
を発生させ、それを保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の構成図である。
【図2】実施例の動作説明図である。
【図3】従来技術の一例の構成図である。
【符号の説明】
1 高周波イオン源 2 主放電室 3 筒状容器部 5 高周波フランジ部 13 イオン源ガス供給ライン 16 高周波電源 17 整合回路 21 トリガープラズマ室 22,23 電子射出孔 24 トリガー電極 25 トリガー電源 26 抵抗器

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1×10-4Torr台の真空度の放電室に、
    高周波電力によるプラズマを発生させる方法であって、
    高周波電力給電路を整合回路によりガス種に応じた不整
    合初期状態に設定し、この状態のもとで放電室に、必要
    ガスを導入し、高周波電力を投入し、そして電子線を入
    射し、プラズマの点灯後に、電子線の入射を停止し、次
    いで、整合回路を反射電力が最小となるように調整する
    ことを特徴とするプラズマの発生方法。
JP4291991A 1992-10-07 1992-10-07 プラズマの発生方法 Expired - Lifetime JP2630187B2 (ja)

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