JP2627754B2 - 多重接地配電線の事故点探査方法 - Google Patents
多重接地配電線の事故点探査方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は多重接地配電線の事故箇所の探査方法に関
し、詳しくは、配電線の接地線に流れる漏電電流と当該
配電線に流れる漏電電流との位相関係から漏電箇所の探
査を行おうとする方法に関する。
し、詳しくは、配電線の接地線に流れる漏電電流と当該
配電線に流れる漏電電流との位相関係から漏電箇所の探
査を行おうとする方法に関する。
架空低圧配電線の第2種接地工事が施されている相
は、変圧器の設置箇所の他に、各所に接地工事が施され
ているため、漏電箇所があれば、その配電線のどの場所
でも漏電電流が検出されるので、その漏電箇所の探査に
は多大の労力と時間を必要とすることが多い。
は、変圧器の設置箇所の他に、各所に接地工事が施され
ているため、漏電箇所があれば、その配電線のどの場所
でも漏電電流が検出されるので、その漏電箇所の探査に
は多大の労力と時間を必要とすることが多い。
従来、かかる漏電があったときには、停電させ、メガ
一で絶縁測定を行なうような方法が採用されていた。
一で絶縁測定を行なうような方法が採用されていた。
また、従来の探査方法は、零相電圧と零相電流の位相
差を比較して事故点の方向を判別するというような方法
も採られていたが、零相電圧をとり出すことはやっかい
な操作を要し、簡単ではないなどの難点があり、当業者
間では、漏電探査時間を短縮させ、装置的にも簡単で省
力化された方法で漏電探査を行なえるような技術が開発
されることが希求されていた。
差を比較して事故点の方向を判別するというような方法
も採られていたが、零相電圧をとり出すことはやっかい
な操作を要し、簡単ではないなどの難点があり、当業者
間では、漏電探査時間を短縮させ、装置的にも簡単で省
力化された方法で漏電探査を行なえるような技術が開発
されることが希求されていた。
本発明は、かかる技術的背景の下、漏電箇所の探査を
比較的簡単に行なうことができ、従って、漏電箇所の探
査時間が短縮され、装置的にも省力化された形での探査
を行なうことのできる技術を提供することを目的とす
る。
比較的簡単に行なうことができ、従って、漏電箇所の探
査時間が短縮され、装置的にも省力化された形での探査
を行なうことのできる技術を提供することを目的とす
る。
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴
は、本明細書の記述および添付図面からあきらかになる
であろう。
は、本明細書の記述および添付図面からあきらかになる
であろう。
本願において開示される発明のうち代表的なものの概
要を簡単に説明すれば、下記のとおりである。
要を簡単に説明すれば、下記のとおりである。
本発明では多重接地配電線の接地線に流れる漏電電流
(事故電流)と、当該接地線を帰路として配電線に流れ
る漏電電流との位相関係から漏電箇所の探索を行おうと
するものである。
(事故電流)と、当該接地線を帰路として配電線に流れ
る漏電電流との位相関係から漏電箇所の探索を行おうと
するものである。
配電線には変流器を設置するが、これは順次移動さ
せ、当該配電線に流れる零相電流を検出する。
せ、当該配電線に流れる零相電流を検出する。
接地線にも変流器を設置し、この変流器により、帰路
電流を検出する。これら変流器に位相を弁別(比較)で
きる探査装置を接続し、配電線に沿って移動させる上記
零相電流検出変流器の検出した電流の位相と、上記帰路
電流検出変流器の検出した電流の位相関係とを上記探査
装置にて弁別しつつ、漏電箇所の特定を行なう。
電流を検出する。これら変流器に位相を弁別(比較)で
きる探査装置を接続し、配電線に沿って移動させる上記
零相電流検出変流器の検出した電流の位相と、上記帰路
電流検出変流器の検出した電流の位相関係とを上記探査
装置にて弁別しつつ、漏電箇所の特定を行なう。
多重接地配電線の配電系統において漏電(箇所)があ
った場合その漏電電流は接地線を経てその帰路電流は配
電線に帰路していく。
った場合その漏電電流は接地線を経てその帰路電流は配
電線に帰路していく。
配電線に沿って零相電流検出変流器を順次その測定箇
所を移動させて行き、その2次電流の位相と、接地線に
設置した帰路電流検出変流器の2次電流の位相とを、こ
れら変流器に接続した探査装置により観察して行くと、
例えば、同相から逆相にあるいは、逆相から同相に変る
ところが出てくるので、例えばこのように相の変わる中
間に漏電箇所があることが判明できる。
所を移動させて行き、その2次電流の位相と、接地線に
設置した帰路電流検出変流器の2次電流の位相とを、こ
れら変流器に接続した探査装置により観察して行くと、
例えば、同相から逆相にあるいは、逆相から同相に変る
ところが出てくるので、例えばこのように相の変わる中
間に漏電箇所があることが判明できる。
本発明によれば、上記の如く電流相互間の位相差比較
のため、構造的に簡単で、かつ、探査時間も短く、漏電
箇所を停電させずに、やっかいな操作を要する零相電圧
のとり出しも必要とせずに、漏電箇所の探査を可能とす
る。
のため、構造的に簡単で、かつ、探査時間も短く、漏電
箇所を停電させずに、やっかいな操作を要する零相電圧
のとり出しも必要とせずに、漏電箇所の探査を可能とす
る。
次に、本発明の実施例を図面を参照しつつ説明する。
第1図に示す一例により、本発明の方法の原理を説明
する。
する。
変圧器1は、低圧配電線(以下単に配電線という)
U、V、Wに電力を供給している。
U、V、Wに電力を供給している。
配電線U、V、Wの一線Wを接地線2A、2B、2C、2Dと
共用させる。
共用させる。
接地線共用線Wに多重接地3A、3B、3C、3Dが行われて
いる。
いる。
各接地3A〜3Dの接地抵抗はそれぞれRA、RB、RC、RDで
ある。
ある。
今、配電線Vで図示のように事故(漏電)Mが大地g
と生じたとき、地絡事故電流Igは、RAの接地抵抗をもつ
接地線2Aを帰路として矢印の方向に帰路電流IAとして配
電線Wに帰路する。
と生じたとき、地絡事故電流Igは、RAの接地抵抗をもつ
接地線2Aを帰路として矢印の方向に帰路電流IAとして配
電線Wに帰路する。
同様にしてRBの接地抵抗をもつ接地線2Bには帰路電流
IBとして、また、RCの接地抵抗をもつ接地線2Cには、帰
路電流ICとして、さらに、RDの接地抵抗をもつ接地線2D
には帰路電流IDとして、それぞれ、地絡事故電流Igと反
対方向に、配電線Wに帰路する。
IBとして、また、RCの接地抵抗をもつ接地線2Cには、帰
路電流ICとして、さらに、RDの接地抵抗をもつ接地線2D
には帰路電流IDとして、それぞれ、地絡事故電流Igと反
対方向に、配電線Wに帰路する。
配電線には変流器4を設置する。第1図の図示ではこ
の変流器4が3個示されているが、1個の変流器4を適
宣方向に配電線U、V、Wに沿って移動させれば足り
る。
の変流器4が3個示されているが、1個の変流器4を適
宣方向に配電線U、V、Wに沿って移動させれば足り
る。
変流器4は、配電線U、V、Wに流れる零相電流を検
出する変流器(零相電流検出変流器、以下単に変流器と
いう)で、例えば、3相配電線または3相と単相の組合
せよりなる配電線に流れる総和の電流によって発生する
零相電流を検出する。
出する変流器(零相電流検出変流器、以下単に変流器と
いう)で、例えば、3相配電線または3相と単相の組合
せよりなる配電線に流れる総和の電流によって発生する
零相電流を検出する。
例えば、全配電線U、V、Wと一括して後述のごとく
磁気的に鎖交させて零相電流を検出するかまたは各相
U、V、Wに流れる電流の総和から零相電流を検出す
る。
磁気的に鎖交させて零相電流を検出するかまたは各相
U、V、Wに流れる電流の総和から零相電流を検出す
る。
第2図は変流器4の一例を示し、この変流器4は、本
体5と分割鉄心6とトリガ7とを備えて成る。分割鉄心
6はその上部略中央切断位置8において、磁路6Aおよび
磁路6Bが開閉する。配電線U、V、Wにはこのクランプ
型変流器4を順次移動させる。零相電流の検出は、この
変流器4トリガ7を操作することにより、各相U、V、
Wに磁気的に鎖交させて行うことができる。
体5と分割鉄心6とトリガ7とを備えて成る。分割鉄心
6はその上部略中央切断位置8において、磁路6Aおよび
磁路6Bが開閉する。配電線U、V、Wにはこのクランプ
型変流器4を順次移動させる。零相電流の検出は、この
変流器4トリガ7を操作することにより、各相U、V、
Wに磁気的に鎖交させて行うことができる。
本体5の下部には、後述する探査装置と接続するため
の導線9が引出されている。
の導線9が引出されている。
一方、第1図に示すように、接地線にも任意の個数の
変流器10を設置する。第1図では、接地線2Bと接地線2C
に設置している例を示す。この変流器10は接地線に固設
する。この変流器10は、多重接地3A〜3Dに流れる電流
(帰路電流)を検出する。
変流器10を設置する。第1図では、接地線2Bと接地線2C
に設置している例を示す。この変流器10は接地線に固設
する。この変流器10は、多重接地3A〜3Dに流れる電流
(帰路電流)を検出する。
この帰路電流検出変流器(以下補助変流器という)10
は、前記変流器4と同様の構造より成っており、同様の
クランプ形変流器である。
は、前記変流器4と同様の構造より成っており、同様の
クランプ形変流器である。
これら変流器4や補助変流器10には、事故点側、接地
側を示す表示を付すことが好ましい。当該表示は、必ず
しもこれら変流器4、10のL側、K側に特定されること
はないが、探査装置との極性の関係でいずれかに特定す
る。
側を示す表示を付すことが好ましい。当該表示は、必ず
しもこれら変流器4、10のL側、K側に特定されること
はないが、探査装置との極性の関係でいずれかに特定す
る。
当該表示としては、例えば、事故点側なる文字表示を
変流器表面に直接書くとか、あるいは、ラベルを貼着す
るとか、さらには赤の塗装による矢印を付すとかが例示
される。表示11は変流器4、10の本体5の見易い部分に
付すことが好ましい。
変流器表面に直接書くとか、あるいは、ラベルを貼着す
るとか、さらには赤の塗装による矢印を付すとかが例示
される。表示11は変流器4、10の本体5の見易い部分に
付すことが好ましい。
変流器4および補助変流器10の端部から引出された導
線9に、第1図に例示するように探査装置12を接続す
る。
線9に、第1図に例示するように探査装置12を接続す
る。
探査装置12は、これら変流器4、10の電流の位相関係
を弁別できる限り、ブラウン管オシロなどであってもよ
いが、装置が大形となるため小形にできる次の如き弁別
装置によることが好ましい。
を弁別できる限り、ブラウン管オシロなどであってもよ
いが、装置が大形となるため小形にできる次の如き弁別
装置によることが好ましい。
第3図は当該位相弁別装置12の系統図である。
該位相弁別装置12の補助変流器10用入力端子13から
は、補助変流器10の出力(検出帰路電流)が入力され
る。また、変流器4用入力端子14からは、変流器4の出
力(検出零相電流)が入力される。
は、補助変流器10の出力(検出帰路電流)が入力され
る。また、変流器4用入力端子14からは、変流器4の出
力(検出零相電流)が入力される。
各出力は、それぞれの増幅回路15、16を経て、次の波
形成形回路に入力する際に波形歪のない様に増幅され、
それぞれ波形成形回路17、18にて波形成形される。
形成形回路に入力する際に波形歪のない様に増幅され、
それぞれ波形成形回路17、18にて波形成形される。
波形成形された出力は、共に、NAND回路19に入力され
る。
る。
NAND回路19はカウンタ20に接続される。
カウンタ20には、発振器21から適宜パルス信号が送出
され、適宜該パルス信号をカウントする。
され、適宜該パルス信号をカウントする。
カウンタ20と置数器22との間には、これらの内容を比
較する比較器23が接続されており、該比較器23は表示部
24に接続しており、この表示部24では事故点の方向の判
定が誤りであるなどの必要な表示をディスプレイする。
較する比較器23が接続されており、該比較器23は表示部
24に接続しており、この表示部24では事故点の方向の判
定が誤りであるなどの必要な表示をディスプレイする。
事故点Mの探査方法の例をこれら図に従い説明する
に、事故点Mを探査するに先立ち、仮想事故点を仮に定
め、一つの事故方向を推定する。
に、事故点Mを探査するに先立ち、仮想事故点を仮に定
め、一つの事故方向を推定する。
変流器4および補助変流器10をそれぞれ、配電線U、
V、Wおよび接地線2B(2C)に設置する。このとき、変
流器4の事故点側表示を仮想事故点の方向に、また、補
助変流器10の接地側(表示)を接地線2B(2C)の接地点
3B(3C)に向くようにする。換言すれば、これら変流器
4、10の極性を固定するようにする。
V、Wおよび接地線2B(2C)に設置する。このとき、変
流器4の事故点側表示を仮想事故点の方向に、また、補
助変流器10の接地側(表示)を接地線2B(2C)の接地点
3B(3C)に向くようにする。換言すれば、これら変流器
4、10の極性を固定するようにする。
仮想事故点方向を変更せずに、変流器4の位置を、そ
れぞれ位置X、Y、Zに移動する。
れぞれ位置X、Y、Zに移動する。
各位置X、Y、Zにて変流器4の検出した零相電流の
位相と、補助変流器10の検出した接地電流の位相を比較
するのであるが、今、事故が大地gと生じたとき、地絡
事故電流Igは、配電線Vから大地gに流れ、接地3A〜3
D、接地線2A〜2Dを経て配電線U、V、Wに帰路する。
すなわち、事故電流Ig、帰路電流IA〜IDは全て事故点M
の方向に帰り、この事故点Mに電流源を挿入したことと
同じとなる。
位相と、補助変流器10の検出した接地電流の位相を比較
するのであるが、今、事故が大地gと生じたとき、地絡
事故電流Igは、配電線Vから大地gに流れ、接地3A〜3
D、接地線2A〜2Dを経て配電線U、V、Wに帰路する。
すなわち、事故電流Ig、帰路電流IA〜IDは全て事故点M
の方向に帰り、この事故点Mに電流源を挿入したことと
同じとなる。
位置Xに設置した変流器4Xに流れる電流は上記からIA
でその2次電流の位相はIBと同相となり、位置Yに移動
した変流器4Yに流れる電流は、Ig−(ID+IC)でその2
次電流の位相はIBと同相である。位置Zに移動した変流
器4Zに流れる電流はID+ICでその2次電流の位相はICと
逆相となる。
でその2次電流の位相はIBと同相となり、位置Yに移動
した変流器4Yに流れる電流は、Ig−(ID+IC)でその2
次電流の位相はIBと同相である。位置Zに移動した変流
器4Zに流れる電流はID+ICでその2次電流の位相はICと
逆相となる。
従って、変流器位置X、Yにおいて、事故点Mの方向
を図示の右側と見て変流器4Xを設置し、それを位置Yに
移動していった場合、変流器4X、4Yに誘起される2次電
流の極性は、補助変流器10に誘起される2次電流の極性
と同極性であり、変流器4X、4Yと補助変流器10の極性が
同極性のときには、変流器4Yの事故点側を示す表示方向
に事故点Mがあることが判断されるので、順次、変流器
を位置Zに移動して行くと、位置Zでは逆相となり当該
極性が異なってくるので、これらの中間箇所において事
故点Mがあることが判る。
を図示の右側と見て変流器4Xを設置し、それを位置Yに
移動していった場合、変流器4X、4Yに誘起される2次電
流の極性は、補助変流器10に誘起される2次電流の極性
と同極性であり、変流器4X、4Yと補助変流器10の極性が
同極性のときには、変流器4Yの事故点側を示す表示方向
に事故点Mがあることが判断されるので、順次、変流器
を位置Zに移動して行くと、位置Zでは逆相となり当該
極性が異なってくるので、これらの中間箇所において事
故点Mがあることが判る。
前記位相弁別装置12を、位置X、Y、Zにおいて、変
流器4と補助変流器10とに接続し、上記のごとき、位相
関係を判断するのであるが、この位相弁別装置12の入力
端子13、14には、これら変流器4、10の検出交流電流に
比例する電圧信号が入力される。
流器4と補助変流器10とに接続し、上記のごとき、位相
関係を判断するのであるが、この位相弁別装置12の入力
端子13、14には、これら変流器4、10の検出交流電流に
比例する電圧信号が入力される。
増幅回路(増幅器)15、16は、この端子13、14に入力
する電圧信号を増幅する。その際のそれぞれの出力波形
は第4図のa、bで示されるように正弦波である。
する電圧信号を増幅する。その際のそれぞれの出力波形
は第4図のa、bで示されるように正弦波である。
波形成形回路(波形成形器)17、18は、入力交流信号
a、bの零クロスを検出し、この零クロス点で反転する
論理矩形波信号c、dに変換する(第4図)。
a、bの零クロスを検出し、この零クロス点で反転する
論理矩形波信号c、dに変換する(第4図)。
NAND回路19は、入力矩形波信号c、dの両方が存在す
るときのみ、カウンタ20のリセット信号を送出せず、カ
ウンタ20の計数窓を開放する。
るときのみ、カウンタ20のリセット信号を送出せず、カ
ウンタ20の計数窓を開放する。
カウンタ20はリセット信号の送出がない時間中、発振
器21の送出するパルス信号をカウントする。
器21の送出するパルス信号をカウントする。
第4図にて示すタイミングチャート図において、e出
力とは上記NAND回路19からの出力を示し、また、T1、T2
とはカウンタの計数時間を示す。同タイミングチャート
図から、波形成形回路17、18へのa入力とb入力の位相
差がない場合が、カウンタの計数時間が一番長いことが
判る。その際、位相差が大きくなるにしたがって計数時
間は短くなる。180゜の位相差では計数時間は零とな
る。
力とは上記NAND回路19からの出力を示し、また、T1、T2
とはカウンタの計数時間を示す。同タイミングチャート
図から、波形成形回路17、18へのa入力とb入力の位相
差がない場合が、カウンタの計数時間が一番長いことが
判る。その際、位相差が大きくなるにしたがって計数時
間は短くなる。180゜の位相差では計数時間は零とな
る。
NAND回路19の入力信号c、dのうちいずれかがなくな
ると、NAND回路19は、カウンタ20をリセットし、カウン
タ20はカウントを停止する。このときのカウンタ20の内
容と置数器22の内容とを比較する。
ると、NAND回路19は、カウンタ20をリセットし、カウン
タ20はカウントを停止する。このときのカウンタ20の内
容と置数器22の内容とを比較する。
変流器4を位置X、Y、Zと移動させて行き、地絡事
故方向を弁別して行くと、位置X、Yでは、変流器4X、
4Yと補助変流器10の二次誘起電圧の極性は等しく、ほぼ
同相となり、カウンタ20の計数値は大きくなる。このた
め、カウンタ20の内容は、置数器22の内容より大きく、
表示部24において、方向が誤りであることをディスプレ
イしない。
故方向を弁別して行くと、位置X、Yでは、変流器4X、
4Yと補助変流器10の二次誘起電圧の極性は等しく、ほぼ
同相となり、カウンタ20の計数値は大きくなる。このた
め、カウンタ20の内容は、置数器22の内容より大きく、
表示部24において、方向が誤りであることをディスプレ
イしない。
波形成形回路18には、第3図に示すように、極性切替
用スイッチ25を接続しておくとよい。このスイッチ25
は、波形成形器18の出力波形dを正負回転させる。位相
弁別装置12が、正常に作動しているか否かを確認するこ
とができる。
用スイッチ25を接続しておくとよい。このスイッチ25
は、波形成形器18の出力波形dを正負回転させる。位相
弁別装置12が、正常に作動しているか否かを確認するこ
とができる。
そこで、この正常動作確認用スイッチ25を押圧する
と、波形成形回路18の出力波形dは正負反転し、表示部
24の表示灯が点灯するので、位相弁別装置12が正常に作
動していることを確認することができる。
と、波形成形回路18の出力波形dは正負反転し、表示部
24の表示灯が点灯するので、位相弁別装置12が正常に作
動していることを確認することができる。
変流器位置Zに移動すると、配電線U、V、Wに帰路
する電流ID+ICは、変流器4Zを図示右から左に事故点M
の方向に流れ、変流器4Zの2次誘起電流の極性と補助変
流器10の2次誘起電流の極性がほぼ180゜位相差を生ず
る。このため、カウンタ20の内容は置数器22の内容より
小さくなり、比較器23は表示器24を駆動して推定方向が
誤りであることを表示し、前述のごとくして、事故点M
を特定することができる。
する電流ID+ICは、変流器4Zを図示右から左に事故点M
の方向に流れ、変流器4Zの2次誘起電流の極性と補助変
流器10の2次誘起電流の極性がほぼ180゜位相差を生ず
る。このため、カウンタ20の内容は置数器22の内容より
小さくなり、比較器23は表示器24を駆動して推定方向が
誤りであることを表示し、前述のごとくして、事故点M
を特定することができる。
上記誤り表示の際にも、スイッチ25を押圧(投入)す
ることによりその動作が正常に行われているかどうかの
確認をすることができる。
ることによりその動作が正常に行われているかどうかの
確認をすることができる。
以上の実施例では当該第3図に示す探査装置により位
相弁別する方法を述べたが、当該第3図に示す探査装置
よりも一層簡略化された装置で位相弁別する方法を本発
明者らの鋭意検討の結果可能としたので、次に、当該装
置について第5図および第6図を参照しつつ説明する。
相弁別する方法を述べたが、当該第3図に示す探査装置
よりも一層簡略化された装置で位相弁別する方法を本発
明者らの鋭意検討の結果可能としたので、次に、当該装
置について第5図および第6図を参照しつつ説明する。
当該探査装置12′は、第5図に示すように、零相電流
検出変流器(変流器)4からの入力信号を増幅する増幅
回路26と、当該増幅後の出力信号から高調波成分を除去
するフィルター27と、前記零相電流検出変流器4からの
フィルター出力の位相をシフトさせる移相回路28と、当
該シフトされた出力を波形成形する波形成形回路29と、 帰路電流検出変流器(補助変流器)10からの入力信号
を増幅する増幅回路20と、 該増幅後の出力信号から高調波成分を除去するフィルタ
ー31と、 帰路電流検出変流器10からのフィルター出力を波形成形
する波形成形回路32と、 上記各波形成形回路29、32の出力をフリップフロップす
るフリップフロップ回路33と を備えて成る。
検出変流器(変流器)4からの入力信号を増幅する増幅
回路26と、当該増幅後の出力信号から高調波成分を除去
するフィルター27と、前記零相電流検出変流器4からの
フィルター出力の位相をシフトさせる移相回路28と、当
該シフトされた出力を波形成形する波形成形回路29と、 帰路電流検出変流器(補助変流器)10からの入力信号
を増幅する増幅回路20と、 該増幅後の出力信号から高調波成分を除去するフィルタ
ー31と、 帰路電流検出変流器10からのフィルター出力を波形成形
する波形成形回路32と、 上記各波形成形回路29、32の出力をフリップフロップす
るフリップフロップ回路33と を備えて成る。
この探査装置12′による作用を説明するに、各変流器
4,10の出力をそれぞれ増幅回路26,30で増幅し、それぞ
れフィルター27,31にて高調波成分を除去する。
4,10の出力をそれぞれ増幅回路26,30で増幅し、それぞ
れフィルター27,31にて高調波成分を除去する。
フィルター27からの出力は、移相回路28で90゜位相を
遅らせる。
遅らせる。
フィルター31および移相回路28の出力をそれぞれ波形
成形回路29,32にて正の半波(または負の半波)のとき
だけ[H](High)となる方形波に成形し、次いで、D
型フリップフロップ回路(以下F、F回路と称す)33に
入力する。
成形回路29,32にて正の半波(または負の半波)のとき
だけ[H](High)となる方形波に成形し、次いで、D
型フリップフロップ回路(以下F、F回路と称す)33に
入力する。
同相(補助変流器10側の出力に対し変流器4側の出力
が進み90゜〜遅れ90゜とのとき)の場合には、FF回路33
のD入力が[H]のときに、CP入力が[L](Low)か
ら[H]になるので、出力Qは[H]となる。
が進み90゜〜遅れ90゜とのとき)の場合には、FF回路33
のD入力が[H]のときに、CP入力が[L](Low)か
ら[H]になるので、出力Qは[H]となる。
同相でない場合はD入力が[L]のとき、CP入力が
[L]から[H]となり、Q出力は[L]となる。
[L]から[H]となり、Q出力は[L]となる。
このようにしてFF回路33の出力により位相判別を行な
うことができる。
うことができる。
この探査装置12′により、前記探査装置12と同様にし
て漏電箇所の探査が可能である。
て漏電箇所の探査が可能である。
第6図(イ)〜(ヘ)にそれぞれ、当該探査装置12′
における各部出力のタイミングチャート図を示す。
における各部出力のタイミングチャート図を示す。
以上本発明によれば漏電箇所の探査が簡単にでき、探
査時間が短縮され、装置的にも省力化された形での探査
を行なうことのできる技術を提供することができた。
査時間が短縮され、装置的にも省力化された形での探査
を行なうことのできる技術を提供することができた。
第1図は本発明の実施例を示す原理図、第2図は本発明
に使用される変流器の一例構成図、第3図は本発明の実
施例を示す探査装置の系統図、第4図は本発明の実施例
を示す波形図、第5図は本発明の他の実施例を示す探査
装置の系統図、第6図は同装置における出力のタイミン
グチャート図である。 1……変圧器、2A〜2D……接地線、3A〜3D……多重接
地、4……零相電流検出変流器、5……本体、6……分
割鉄心、7……トリガ、10……帰路電流検出変流器、11
……表示、12、12′……探査装置、13,14……入力端
子、15,16……増幅器、17,18……波形成形回路、19……
NAND回路、20……カウンタ、21……発振器、22……置数
器、23……比較器、24……表示器、26……増幅回路、27
……フィルター、28……移相回路、29……波形成形回
路、30……増幅回路、31……フィルター、32……波形成
形回路、33……フリップフロップ回路。
に使用される変流器の一例構成図、第3図は本発明の実
施例を示す探査装置の系統図、第4図は本発明の実施例
を示す波形図、第5図は本発明の他の実施例を示す探査
装置の系統図、第6図は同装置における出力のタイミン
グチャート図である。 1……変圧器、2A〜2D……接地線、3A〜3D……多重接
地、4……零相電流検出変流器、5……本体、6……分
割鉄心、7……トリガ、10……帰路電流検出変流器、11
……表示、12、12′……探査装置、13,14……入力端
子、15,16……増幅器、17,18……波形成形回路、19……
NAND回路、20……カウンタ、21……発振器、22……置数
器、23……比較器、24……表示器、26……増幅回路、27
……フィルター、28……移相回路、29……波形成形回
路、30……増幅回路、31……フィルター、32……波形成
形回路、33……フリップフロップ回路。
Claims (7)
- 【請求項1】多重接地配電線の適宜個数の接地点を境界
として事故点方向を判別しつつ事故点の探査を行う方法
において、当該配電線に、該配電線に流れる零相電流を
検出する零相電流検出変流器を設置し、当該接地線に、
該接地線を流れる帰路電流を検出する帰路電流検出変流
器を設置し、かつ、両変流器が検出する電流の極性を比
較する探査装置を設け、最初に一の事故点方向を推定し
て、前記零相電流検出変流器を、その極性を固定して前
記配電線に設置し、当該零相電流検出変流器の2次電流
の極性と、その極性を定めて前記接地線のうち一つに固
定設置した前記帰路電流検出変流器の2次電流の極性と
を比較して事故点方向を判別し、次いで、前記零相電流
検出変流器の極性を固定したまま次の事故点方向判別位
置に当該変流器を移動させ、該変流器の2次電流の極性
と、前記帰路電流検出変流器の2次電流の極性とを順次
比較して事故点方向を判別しつつ事故点の探査を行うこ
とを特徴とする多重接地配電線の事故点探査方法。 - 【請求項2】零相電流検出変流器が、分割鉄心と本体と
トリガとを備えて成るクランプ形変流器で、当該トリガ
を操作することにより配電線の各相と磁気的に鎖交して
零相電流を検出する変流器である、特許請求の範囲第1
項記載の多重接地配電線の事故点探査方法。 - 【請求項3】零相電流検出変流器が、その本体に事故点
側なる文字表示を付して成る、特許請求の範囲第2項記
載の探査方法。 - 【請求項4】帰路電流検出変流器が、分割鉄心と本体と
トリガとを備えて成るクランプ形変流器である、特許請
求の範囲第1項記載の探査方法。 - 【請求項5】帰路電流検出変流器が、その本体に接地側
なる文字表示を付して成る、特許請求の範囲第4項記載
の探査方法。 - 【請求項6】探査装置が、零相電流検出変流器および帰
路電流検出変流器からのそれぞれの入力信号を増幅する
増幅回路と、当該増幅後の出力をそれぞれ波形成形する
波形成形回路と、該波形成形回路に接続した論理回路
と、該論理回路に接続したカウンタと、該カウンタにパ
ルス信号を送出する発振器と、当該カウンタの内容と後
述する置数器の内容とを比較する比較器と、置数器と、
表示部とを備えて成る、特許請求の範囲第1項記載の探
査方法。 - 【請求項7】探査装置が、零相電流検出変流器からの入
力信号を増幅する増幅回路と、当該増幅後の出力信号か
ら高調波成分を除去するフイルターと、当該フイルター
出力の位相をシフトさせる移相回路と、当該シフトされ
た出力を波形成形する波形成形回路と、 帰路電流検出変流器からの入力信号を増幅する増幅回路
と、当該増幅後の出力信号から高調波成分を除去するフ
イルターと、当該フイルター出力を波形成形する波形成
形回路と、 上記各波形成形回路の出力をフリップフロップするフリ
ップフロップ回路と、 を備えて成る、特許請求の範囲第1項記載の探査方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31227387A JP2627754B2 (ja) | 1987-12-11 | 1987-12-11 | 多重接地配電線の事故点探査方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31227387A JP2627754B2 (ja) | 1987-12-11 | 1987-12-11 | 多重接地配電線の事故点探査方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01153976A JPH01153976A (ja) | 1989-06-16 |
JP2627754B2 true JP2627754B2 (ja) | 1997-07-09 |
Family
ID=18027255
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31227387A Expired - Lifetime JP2627754B2 (ja) | 1987-12-11 | 1987-12-11 | 多重接地配電線の事故点探査方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2627754B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5021341B2 (ja) * | 2006-03-06 | 2012-09-05 | 関西電力株式会社 | 地絡バンク特定方法および地絡バンク特定装置 |
JP5026906B2 (ja) * | 2007-10-04 | 2012-09-19 | 関西電力株式会社 | 地絡発生バンク特定方法および地絡発生バンク特定装置 |
JP5529300B1 (ja) * | 2013-01-23 | 2014-06-25 | 一般財団法人 関西電気保安協会 | 高圧絶縁監視方法及び高圧絶縁監視装置 |
-
1987
- 1987-12-11 JP JP31227387A patent/JP2627754B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01153976A (ja) | 1989-06-16 |
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