JP2624853B2 - 微少反応検出センサ及びシステム - Google Patents
微少反応検出センサ及びシステムInfo
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、気・液両相において金属薄膜あるいは有機
物薄膜の微少な反応を検出するセンサ及びシステムに関
する。
物薄膜の微少な反応を検出するセンサ及びシステムに関
する。
従来、弾性表面波の入出力用のくし状電極を設けた圧
電基板を利用したセンサについては、ほとんど見当らな
いが、最近、日本音響学会講演論文編(1989年3月)第
679頁から第680頁において論じられた例がみられた。圧
電基板のくし状電極として及びくし状電極間の表面波伝
搬面上にAu薄膜を設け、基板表面に平行で、伝搬方向に
直角な方向に粒子変位を持つすべり表面波を用いて、発
振周波数の変化から溶液の粘性を測定するセンサが作ら
れている。ここで、このセンサの圧伝基板の発振周波数
の変化は、溶液の粘度変化をくし状電極間の表面波伝搬
面が感知しているものであり、表面波伝搬面上に形成さ
れたAu薄膜は溶液との化学的な反応を伴わず、溶液側の
物理的情報のみを得ているものであり、薄膜自体の反応
を検出するものではない。
電基板を利用したセンサについては、ほとんど見当らな
いが、最近、日本音響学会講演論文編(1989年3月)第
679頁から第680頁において論じられた例がみられた。圧
電基板のくし状電極として及びくし状電極間の表面波伝
搬面上にAu薄膜を設け、基板表面に平行で、伝搬方向に
直角な方向に粒子変位を持つすべり表面波を用いて、発
振周波数の変化から溶液の粘性を測定するセンサが作ら
れている。ここで、このセンサの圧伝基板の発振周波数
の変化は、溶液の粘度変化をくし状電極間の表面波伝搬
面が感知しているものであり、表面波伝搬面上に形成さ
れたAu薄膜は溶液との化学的な反応を伴わず、溶液側の
物理的情報のみを得ているものであり、薄膜自体の反応
を検出するものではない。
上記従来技術は、溶液側の物理的情報のみを圧電基板
上の表面波伝搬面が感知しているものであり、伝搬面上
に形成されたAu薄膜自身は環境因子との反応を引き起こ
さない。
上の表面波伝搬面が感知しているものであり、伝搬面上
に形成されたAu薄膜自身は環境因子との反応を引き起こ
さない。
本発明は、圧電基板を用いて、被対象環境中における
金属薄膜あるいは有機物薄膜の微少な反応をリアルタイ
ムで高感度に検出することを目的とし、さらに、圧電基
板の表面波伝搬面上に例えば金属あるいは有機物等の反
応性薄膜を有する高感度なセンサ及びシステムを提供す
ることを目的とする。
金属薄膜あるいは有機物薄膜の微少な反応をリアルタイ
ムで高感度に検出することを目的とし、さらに、圧電基
板の表面波伝搬面上に例えば金属あるいは有機物等の反
応性薄膜を有する高感度なセンサ及びシステムを提供す
ることを目的とする。
本発明は、弾性表面波の入出力用のくし状電極を対向
して配置した圧電基板に、前記弾性表面波が伝搬する前
記くし状電極間に金属あるいは有機物よりなり薄膜を設
け、該薄膜が露出している部分と該薄膜が露出していな
い部分とを有するセンサと、該センサへの前記弾性表面
波の発振回路と、該発振回路からの発振周波数を検出す
る検出器とを具備し、前記薄膜が露出している部分と前
記薄膜が露出していない部分のそれぞれの発振周波数を
測定するとともに、該それぞれの発振周波数の差を検出
する回路を設け、温度を補償することにより、前記薄膜
の反応を検知することを特徴とする微少反応検出システ
ムにある。
して配置した圧電基板に、前記弾性表面波が伝搬する前
記くし状電極間に金属あるいは有機物よりなり薄膜を設
け、該薄膜が露出している部分と該薄膜が露出していな
い部分とを有するセンサと、該センサへの前記弾性表面
波の発振回路と、該発振回路からの発振周波数を検出す
る検出器とを具備し、前記薄膜が露出している部分と前
記薄膜が露出していない部分のそれぞれの発振周波数を
測定するとともに、該それぞれの発振周波数の差を検出
する回路を設け、温度を補償することにより、前記薄膜
の反応を検知することを特徴とする微少反応検出システ
ムにある。
また、本発明は、弾性表面波の入出力用のくし状電極
を対向して配置した圧電基板に、前記弾性表面波が伝搬
する前記くし状電極間に金属あるいは有機物よりなる薄
膜を設け、該薄膜が前記くし状電極間の表面波伝搬面の
みを露出させ、それ以外をゴムで覆った構造体を有する
センサと、前記構造体の発振回路と、該発振回路からの
発振周波数を検出する検出器を具備し、前記発振周波数
を測定することにより、前記薄膜の反応を検知すること
を特徴とする微少反応検出システムにある。
を対向して配置した圧電基板に、前記弾性表面波が伝搬
する前記くし状電極間に金属あるいは有機物よりなる薄
膜を設け、該薄膜が前記くし状電極間の表面波伝搬面の
みを露出させ、それ以外をゴムで覆った構造体を有する
センサと、前記構造体の発振回路と、該発振回路からの
発振周波数を検出する検出器を具備し、前記発振周波数
を測定することにより、前記薄膜の反応を検知すること
を特徴とする微少反応検出システムにある。
本発明は、弾性表面波の入出力用のくし状電極を対向
して配置した圧電基板に、前記弾性表面波が伝搬する前
記くし状電極間に金属あるいは有機物よりなる薄膜を設
け、該薄膜の厚さが前記弾性表面波の波長以下であり、
前記薄膜が露出している構造体を有するセンサと、前記
構造体の発振回路と、該発振回路からの発振周波数を検
出する検出器とを具備し、前記発振周波数を測定するこ
とにより、前記薄膜の反応を検知することを特徴とする
微少反応検出システムにある。
して配置した圧電基板に、前記弾性表面波が伝搬する前
記くし状電極間に金属あるいは有機物よりなる薄膜を設
け、該薄膜の厚さが前記弾性表面波の波長以下であり、
前記薄膜が露出している構造体を有するセンサと、前記
構造体の発振回路と、該発振回路からの発振周波数を検
出する検出器とを具備し、前記発振周波数を測定するこ
とにより、前記薄膜の反応を検知することを特徴とする
微少反応検出システムにある。
更に、本発明は弾性表面波の入出力用のくし状電極を
対向して配置したLiTaO3あるいはLiNbO3からなる圧電基
板上の前記くし状電極間の表面波伝搬面上に金属薄膜を
設け、被測定対象溶液中の溶存物質との反応による前記
金属薄膜の溶解量を前記LiTaO3あるいは前記LiNbO3の発
振周波数の変化としてとらえ、前記金属薄膜の溶解量か
ら前記溶存物質の濃度を検出することを特徴とするセン
サにある。即ち、本発明では圧電基板上に形成されたく
し状電極によつて弾性表面波を発生・検出し、発振周波
数変化Δがくし状電極間の表面波伝搬面上に形成され
た薄膜の重量変化Δmに−1を乗じた−Δmに比例する
という原理を用いており、Δの減少が薄膜の重量増加
に、Δの増加が重量減少に対応している。
対向して配置したLiTaO3あるいはLiNbO3からなる圧電基
板上の前記くし状電極間の表面波伝搬面上に金属薄膜を
設け、被測定対象溶液中の溶存物質との反応による前記
金属薄膜の溶解量を前記LiTaO3あるいは前記LiNbO3の発
振周波数の変化としてとらえ、前記金属薄膜の溶解量か
ら前記溶存物質の濃度を検出することを特徴とするセン
サにある。即ち、本発明では圧電基板上に形成されたく
し状電極によつて弾性表面波を発生・検出し、発振周波
数変化Δがくし状電極間の表面波伝搬面上に形成され
た薄膜の重量変化Δmに−1を乗じた−Δmに比例する
という原理を用いており、Δの減少が薄膜の重量増加
に、Δの増加が重量減少に対応している。
また、弾性表面波のなかで、SH(Shear Horizontal)
モードの波を用いることにより、溶液中においても発振
を可能とし、気・液両相において使用可能なセンサを実
現した。
モードの波を用いることにより、溶液中においても発振
を可能とし、気・液両相において使用可能なセンサを実
現した。
つまり、SHモードの弾性表面波を発生できる圧電基板
及びくし状電極を選び、くし状電極間の表面波伝搬面上
に金属薄膜あるいは有機物薄膜を形成させることによつ
て、被対象環境中の成分との反応による金属薄膜あるい
は有機物薄膜の微重量変化を弾性表面波の発振周波数変
化にて、その場でリアルタイムで高感度に連続的に測定
することができる。
及びくし状電極を選び、くし状電極間の表面波伝搬面上
に金属薄膜あるいは有機物薄膜を形成させることによつ
て、被対象環境中の成分との反応による金属薄膜あるい
は有機物薄膜の微重量変化を弾性表面波の発振周波数変
化にて、その場でリアルタイムで高感度に連続的に測定
することができる。
本発明のセンサを用いることにより環境中の水分,ガ
ス成分,溶液中の微量イオン濃度,微量溶存ガス濃度,
金属の大気中あるいは溶液中での微量の腐食量,腐食速
度を検出することができる。
ス成分,溶液中の微量イオン濃度,微量溶存ガス濃度,
金属の大気中あるいは溶液中での微量の腐食量,腐食速
度を検出することができる。
〔作用〕 弾性表面波を入出力させるくし状電極を対向して配置
した圧電基板上の、表面波が伝搬するくし状電極間に金
属薄膜あるいは有機物薄膜を形成させ、かつ、被対象環
境に対して前記薄膜のみを露出させる構造体とすること
により、環境中の成分との反応は薄膜上においてのみ起
こすことができる。また、前記の構造を有するセンサと
発振回路と周波数カウンタを接続することにより、被対
象環境中の成分と前記薄膜の反応による重量変化を発振
周波数変化としてとらえることができる。さらに、発振
周波数の変化量の時間変化を、別途、微積分ユニツトを
備えることにより、薄膜自体の反応量及び反応速度のみ
ならず環境中の反応した成分の濃度等を計算可能とな
り、環境中の特定成分濃度の検出センサ及びシステムと
して活用できる。
した圧電基板上の、表面波が伝搬するくし状電極間に金
属薄膜あるいは有機物薄膜を形成させ、かつ、被対象環
境に対して前記薄膜のみを露出させる構造体とすること
により、環境中の成分との反応は薄膜上においてのみ起
こすことができる。また、前記の構造を有するセンサと
発振回路と周波数カウンタを接続することにより、被対
象環境中の成分と前記薄膜の反応による重量変化を発振
周波数変化としてとらえることができる。さらに、発振
周波数の変化量の時間変化を、別途、微積分ユニツトを
備えることにより、薄膜自体の反応量及び反応速度のみ
ならず環境中の反応した成分の濃度等を計算可能とな
り、環境中の特定成分濃度の検出センサ及びシステムと
して活用できる。
ところで、本発明は前記の構造を有するセンサにおい
て、薄膜が露出した構造体と露出部分のない構造体を備
え、それぞれの発振周波数の差を検出する回路を設ける
ことにより、圧電基板の温度変化による周波数変動を相
殺することができ、温度補償されたセンサが可能とな
る。
て、薄膜が露出した構造体と露出部分のない構造体を備
え、それぞれの発振周波数の差を検出する回路を設ける
ことにより、圧電基板の温度変化による周波数変動を相
殺することができ、温度補償されたセンサが可能とな
る。
また、くし状電極間の表面波伝搬面上の感知部分の薄
膜として、例えば、電子・情報機器等の材料として用い
られているAl,Cu,Ni,Fe,Cr,Co等のいずれかを含む金属
薄膜を形成し、使用環境中に曝露し前記金属薄膜の腐食
速度を検出することができ、使用環境中における金属材
料のリアルタイムでの微量腐食モニタリングが可能とな
る。
膜として、例えば、電子・情報機器等の材料として用い
られているAl,Cu,Ni,Fe,Cr,Co等のいずれかを含む金属
薄膜を形成し、使用環境中に曝露し前記金属薄膜の腐食
速度を検出することができ、使用環境中における金属材
料のリアルタイムでの微量腐食モニタリングが可能とな
る。
さらに、表面波伝搬面上の感知部分の薄膜としつ、例
えばポリエチレン,ポリ塩化ビニル,ポリビニルアルコ
ール,アセチルセルロース、テフロン、シリコン樹脂等
の高分子膜を形成し、環境中の微量成分と反応させるこ
とにより、環境中の有害成分,不純物,各種におい成
分,微生物量検出センサとして使用することができる。
例えば環境中の空気あるいは水質汚染度の測定用として
特定の戸外,河川に設置する。また、各種において発生
・充満度をモニタリングするセンサとして、例えば冷蔵
庫,電子レンジ等の庫内に設置する。また、微生物の発
生・存在量をリアルタイムにて高感度にモニタリングす
るセンサとして、例えば洗たく機の洗たく槽,衣類乾燥
器の槽内,食器洗い器の槽内,食器乾燥器の槽内に設置
する。
えばポリエチレン,ポリ塩化ビニル,ポリビニルアルコ
ール,アセチルセルロース、テフロン、シリコン樹脂等
の高分子膜を形成し、環境中の微量成分と反応させるこ
とにより、環境中の有害成分,不純物,各種におい成
分,微生物量検出センサとして使用することができる。
例えば環境中の空気あるいは水質汚染度の測定用として
特定の戸外,河川に設置する。また、各種において発生
・充満度をモニタリングするセンサとして、例えば冷蔵
庫,電子レンジ等の庫内に設置する。また、微生物の発
生・存在量をリアルタイムにて高感度にモニタリングす
るセンサとして、例えば洗たく機の洗たく槽,衣類乾燥
器の槽内,食器洗い器の槽内,食器乾燥器の槽内に設置
する。
前記圧電基板に36°回転Y板X伝搬LiTaO3,XカットLi
TaO3,41°回転Y板LiNbO3,64°回転Y板LiNbO3のいずれ
かを用いることができる。
TaO3,41°回転Y板LiNbO3,64°回転Y板LiNbO3のいずれ
かを用いることができる。
本発明は、くし状電極間の表面波伝搬面のみを露出
し、それ以外はゴムとしてシリコンゴムあるいはフッ素
ゴムで覆い、さらにアクリル板あるいはテフロン板で覆
い、ネジにて密閉する構造が好ましい。
し、それ以外はゴムとしてシリコンゴムあるいはフッ素
ゴムで覆い、さらにアクリル板あるいはテフロン板で覆
い、ネジにて密閉する構造が好ましい。
本発明は、くし状電極がCr薄膜を下地にもつAu薄膜又
はAl薄膜からなり、蒸着によって形成するのが好まし
い。
はAl薄膜からなり、蒸着によって形成するのが好まし
い。
そのくし状電極を交差長2mm,周期40μm,対数が15個で
あるAu薄膜とするものが好ましい。
あるAu薄膜とするものが好ましい。
本発明は、腐食量及び腐食速度を検出する前述の金属
薄膜を用いたセンサを用いることにより電子部品野寿命
予測システム又はその故障発生警報発令システムを構築
することができる。
薄膜を用いたセンサを用いることにより電子部品野寿命
予測システム又はその故障発生警報発令システムを構築
することができる。
本発明は、前述の有機膜を用い、吸着量を検出するRu
化合物検出センサを酸回収蒸発缶、廃液濃縮蒸発缶,精
留塔内の気液相の少なくとも一方に備えた原子燃料再処
理プラントからなるものである。
化合物検出センサを酸回収蒸発缶、廃液濃縮蒸発缶,精
留塔内の気液相の少なくとも一方に備えた原子燃料再処
理プラントからなるものである。
以下、本発明を図面に基づいて、詳細に説明する。
実施例1 第1図はセンサの平面形状の一例を示す。圧電基板2
上の入出力用のくし状電極3及びくし状電極3間の表面
波伝搬面上の感知用薄膜4からなる。
上の入出力用のくし状電極3及びくし状電極3間の表面
波伝搬面上の感知用薄膜4からなる。
第2図は測定セル5の一例を示す断面図である。中央
部の凹部が感知部分であり、第1図に示すセンサ1の感
知用薄膜4が露出するように残し、それ以外はシリコン
ゴム6で覆い、さらにアクリル板7を被せ、ネジ8で底
板9に固定し密閉した。このように感知用薄膜4以外を
密閉した構造となつているので、気・液両相において測
定可能である。
部の凹部が感知部分であり、第1図に示すセンサ1の感
知用薄膜4が露出するように残し、それ以外はシリコン
ゴム6で覆い、さらにアクリル板7を被せ、ネジ8で底
板9に固定し密閉した。このように感知用薄膜4以外を
密閉した構造となつているので、気・液両相において測
定可能である。
第3図は測定系の構成の一例を示す。第1図のセンサ
がアンプ、バツフアアンプにより構成される発振回路に
より発振し、感知用薄膜4上の反応により変化する発振
周波数を周波数カウンタによつて計測し、得られた周波
数変化Δはパーソナルコンピ ユータにデータとして
とりこまれ、処理されるようにした。
がアンプ、バツフアアンプにより構成される発振回路に
より発振し、感知用薄膜4上の反応により変化する発振
周波数を周波数カウンタによつて計測し、得られた周波
数変化Δはパーソナルコンピ ユータにデータとして
とりこまれ、処理されるようにした。
第4図は、第1図に示すセンサ1の圧電基板2とし
て、例えば36°回転Y板X伝搬LiTaO3を用い、くし状電
極3として例えば交差長2mm、周期40μm、対数15のAu
蒸着膜(下地Cu蒸着膜)とし、くし状電極3の間の表面
波伝搬面上の感知用薄膜4に例えばAl薄膜1000Å(この
膜厚は弾性表面波の波長以下である)を真空蒸着したも
のを用い、第2図に示す測定セル5を作成し、第3図に
示す構成の測定系にて感知用薄膜4のAl薄膜の液温30
℃,1mol/l HCl水溶液中における腐食挙動を連続測定し
た結果を示す。Al薄膜の溶解に伴い、薄膜の重量減少に
対応してΔが正側に増加しており、Al薄膜の溶解挙動
が周波数変動 としてとらえられている。このときの検
出感度は2ng/cm2・Hzである。
て、例えば36°回転Y板X伝搬LiTaO3を用い、くし状電
極3として例えば交差長2mm、周期40μm、対数15のAu
蒸着膜(下地Cu蒸着膜)とし、くし状電極3の間の表面
波伝搬面上の感知用薄膜4に例えばAl薄膜1000Å(この
膜厚は弾性表面波の波長以下である)を真空蒸着したも
のを用い、第2図に示す測定セル5を作成し、第3図に
示す構成の測定系にて感知用薄膜4のAl薄膜の液温30
℃,1mol/l HCl水溶液中における腐食挙動を連続測定し
た結果を示す。Al薄膜の溶解に伴い、薄膜の重量減少に
対応してΔが正側に増加しており、Al薄膜の溶解挙動
が周波数変動 としてとらえられている。このときの検
出感度は2ng/cm2・Hzである。
実施例2 第5図は、実施例1にて使用したセンサの感知用薄膜
4部分のみを1000ÅのAu蒸着膜に代えたものを用いて、
気温30℃、相対湿度95%の雰囲気中に設置し、Au薄膜表
面への水分吸着反応過程を連続測定した結果を示す。Au
薄膜上に水分が吸着するに従い、薄膜の重量増加に対応
してΔが負側にシフトしており、Au薄膜 への水分吸
着挙動をモニタできることがわかる。
4部分のみを1000ÅのAu蒸着膜に代えたものを用いて、
気温30℃、相対湿度95%の雰囲気中に設置し、Au薄膜表
面への水分吸着反応過程を連続測定した結果を示す。Au
薄膜上に水分が吸着するに従い、薄膜の重量増加に対応
してΔが負側にシフトしており、Au薄膜 への水分吸
着挙動をモニタできることがわかる。
実施例3 第6図は、測定用セルの形状の一例を示す。同一セル
内に、測定用センサ10と温度補償用センサ11を設け、測
定用センサ10の感知用薄膜のみが露出しており、それ以
外はシリコンゴムで覆われている。
内に、測定用センサ10と温度補償用センサ11を設け、測
定用センサ10の感知用薄膜のみが露出しており、それ以
外はシリコンゴムで覆われている。
第7図は、第6図に示した2つのセンサを用いた場合
のセンサ回路のブロツク図を示す。測定用センサと温度
補償用センサのそれぞれの発振周波数S,Rを測定
するとともに、ダブルバランスミキサを介してSと
Rの差分を検出する構成となつている。
のセンサ回路のブロツク図を示す。測定用センサと温度
補償用センサのそれぞれの発振周波数S,Rを測定
するとともに、ダブルバランスミキサを介してSと
Rの差分を検出する構成となつている。
第6図に示すセンサを用い、第7図に示す回路を用い
ることにより、測定中の温度の影響を除くことができ、
より精度の高い検出が可能となる。
ることにより、測定中の温度の影響を除くことができ、
より精度の高い検出が可能となる。
本発明のセンサによれば、気・液面相における薄膜の
微少な反応量あるいは環境中の微量成分をngオーダの高
感度で検出できるので、極微量な反応を問題となる分
野、例えば電子・情報機器等の信頼性評価のプローブと
しての腐食検出センサあるいは環境中の湿度センサ,ガ
スセンサ、においてセンサ,微生物検出センサ,微量イ
オン濃度センサとして適用でき、各種家電品のセンサと
して活用できる。また、本発明にて使用する圧電基板使
用センサは量産性に富んでる上、非常に小型であり、低
価格で且つ、小型のセンサが可能となる。
微少な反応量あるいは環境中の微量成分をngオーダの高
感度で検出できるので、極微量な反応を問題となる分
野、例えば電子・情報機器等の信頼性評価のプローブと
しての腐食検出センサあるいは環境中の湿度センサ,ガ
スセンサ、においてセンサ,微生物検出センサ,微量イ
オン濃度センサとして適用でき、各種家電品のセンサと
して活用できる。また、本発明にて使用する圧電基板使
用センサは量産性に富んでる上、非常に小型であり、低
価格で且つ、小型のセンサが可能となる。
第1図は、本発明の一実施例を示すセンサの平面形状を
表わした図、第2図は、第1図のセンサの断面図、第3
図は、第1図のセンサを用いる測定系の構成を示すブロ
ツク図、第4図は、第1図のセンサを用いて作製した第
2図に示す測定セルを第3図に示す測定系にて測定し
た、HCl水溶液中のAl薄膜の溶解過程を示す線図、第5
図は、第4図と同様な測定系で測定した、Au薄膜への水
の吸着過程を示す線図、第6図は、温度補償用センサを
備えた測定用セルの形状を示す平面図、第7図は、第6
図の測定セルを用いる場合のセンサ回路のブロツク図で
ある。 1…センサ、2…圧電基板、3…くし状電極、4…感知
用薄膜、5…測定セル、6…シリコンゴム、7…アクリ
ル板、8…ネジ、9…底板、10…測定用センサ、11…温
度補償用センサ。
表わした図、第2図は、第1図のセンサの断面図、第3
図は、第1図のセンサを用いる測定系の構成を示すブロ
ツク図、第4図は、第1図のセンサを用いて作製した第
2図に示す測定セルを第3図に示す測定系にて測定し
た、HCl水溶液中のAl薄膜の溶解過程を示す線図、第5
図は、第4図と同様な測定系で測定した、Au薄膜への水
の吸着過程を示す線図、第6図は、温度補償用センサを
備えた測定用セルの形状を示す平面図、第7図は、第6
図の測定セルを用いる場合のセンサ回路のブロツク図で
ある。 1…センサ、2…圧電基板、3…くし状電極、4…感知
用薄膜、5…測定セル、6…シリコンゴム、7…アクリ
ル板、8…ネジ、9…底板、10…測定用センサ、11…温
度補償用センサ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−307353(JP,A) 特開 昭62−190905(JP,A) 特表 昭61−501530(JP,A) 米国特許4312228(US,A)
Claims (4)
- 【請求項1】弾性表面波の入出力用のくし状電極を対向
して配置した圧電基板に、前記弾性表面波が伝搬する前
記くし状電極間に金属あるいは有機物よりなる薄膜を設
け、該薄膜が露出している部分と該薄膜が露出していな
い部分とを有するセンサと、該センサへの前記弾性表面
波の発振回路と、該発振回路からの発振周波数を検出す
る検出器とを具備し、前記薄膜が露出している部分と前
記薄膜が露出していない部分のそれぞれの発振周波数を
測定するとともに、該それぞれの発振周波数の差を検出
する回路を設け、温度を補償することにより、前記薄膜
の反応を検知することを特徴とする微少反応検出システ
ム。 - 【請求項2】弾性表面波の入出力用のくし状電極を対向
して配置した圧電基板に、前記弾性表面波が伝搬する前
記くし状電極間に金属あるいは有機物よりなる薄膜を設
け、該薄膜は前記くし状電極間の表面波伝搬面のみを露
出させ、それ以外をゴムで覆った構造体を有するセンサ
と、前記構造体の発振回路と、該発振回路からの発振周
波数を検出する検出器を具備し、前記発振周波数を測定
することにより、前記薄膜の反応を検知することを特徴
とする微少反応検出システム。 - 【請求項3】弾性表面波の入出力用のくし状電極を対向
して配置した圧電基板に、前記弾性表面波が伝搬する前
記くし状電極間に金属あるいは有機物よりなる薄膜を設
け、該薄膜の厚さが前記弾性表面波の波長以下であり、
前記薄膜が露出している構造体を有するセンサと、前記
構造体の発振回路と、該発振回路からの発振周波数を検
出する検出器とを具備し、前記発振周波数を測定するこ
とにより、前記薄膜の反応を検知することを特徴とする
微少反応検出システム。 - 【請求項4】弾性表面波の入出力用のくし状電極を対向
して配置したLiTaO3あるいはLiNbO3からなる圧電基板上
の前記くし状電極間の表面波伝搬面上に金属薄膜を設
け、被測定対象溶液中の溶存物質との反応による前記金
属薄膜の溶解量を前記LiTaO3あるいは前記LiNbO3の発振
周波数の変化としてとらえ、前記金属薄膜の溶解量から
前記溶存物質の濃度を検出することを特徴とするセン
サ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1251928A JP2624853B2 (ja) | 1989-09-29 | 1989-09-29 | 微少反応検出センサ及びシステム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1251928A JP2624853B2 (ja) | 1989-09-29 | 1989-09-29 | 微少反応検出センサ及びシステム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03115853A JPH03115853A (ja) | 1991-05-16 |
JP2624853B2 true JP2624853B2 (ja) | 1997-06-25 |
Family
ID=17230059
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1251928A Expired - Lifetime JP2624853B2 (ja) | 1989-09-29 | 1989-09-29 | 微少反応検出センサ及びシステム |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2624853B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005291955A (ja) * | 2004-03-31 | 2005-10-20 | Toppan Printing Co Ltd | 環境差異検出装置 |
JP2009109261A (ja) * | 2007-10-29 | 2009-05-21 | Tama Tlo Kk | 弾性表面波ガス・センサ装置 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4312228A (en) | 1979-07-30 | 1982-01-26 | Henry Wohltjen | Methods of detection with surface acoustic wave and apparati therefor |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
SE8401581L (sv) * | 1984-03-21 | 1985-09-22 | Foersvarets Forskningsanstalt | Metod och anordning for metning av vetskors korrosivitet eller reaktivitet mot fremst metaller |
JPS62190905A (ja) * | 1986-02-18 | 1987-08-21 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 弾性表面波装置 |
JPS63307353A (ja) * | 1987-06-09 | 1988-12-15 | Japan Radio Co Ltd | LiTaO↓3を圧電基板とする漏れ弾性表面波による液体中物質検出センサ |
-
1989
- 1989-09-29 JP JP1251928A patent/JP2624853B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4312228A (en) | 1979-07-30 | 1982-01-26 | Henry Wohltjen | Methods of detection with surface acoustic wave and apparati therefor |
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH03115853A (ja) | 1991-05-16 |
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