JP2624822B2 - 蓄熱装置 - Google Patents
蓄熱装置Info
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- JP2624822B2 JP2624822B2 JP1061003A JP6100389A JP2624822B2 JP 2624822 B2 JP2624822 B2 JP 2624822B2 JP 1061003 A JP1061003 A JP 1061003A JP 6100389 A JP6100389 A JP 6100389A JP 2624822 B2 JP2624822 B2 JP 2624822B2
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/14—Thermal energy storage
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、金属の潜熱蓄熱材料を利用した蓄熱装置及
びその蓄熱装置を応用した暖房機あるいは給湯器に関す
る。
びその蓄熱装置を応用した暖房機あるいは給湯器に関す
る。
従来の装置は、特開昭60−234659号公報,特開昭61−
93318号公報,特開昭61−186790号公報,特開昭62−210
394号公報,特開昭63−75443号公報に記載のように蒸着
アルミニウム箔の付いたアミネートフイルムからなる袋
または容器内に、酢酸ナトリウム等の塩やパラフインワ
ツクス等の有機物を入れて、潜熱蓄熱エレメントとして
用いるものであつた。
93318号公報,特開昭61−186790号公報,特開昭62−210
394号公報,特開昭63−75443号公報に記載のように蒸着
アルミニウム箔の付いたアミネートフイルムからなる袋
または容器内に、酢酸ナトリウム等の塩やパラフインワ
ツクス等の有機物を入れて、潜熱蓄熱エレメントとして
用いるものであつた。
上記従来技術は、金属の蓄熱体を容器内部で融解させ
たときの金属の膨張について何等配慮がなされていな
い。また袋または容器と蓄熱材間に接触熱抵抗が存在
し、これも伝熱速度を低下させる原因となつていた。
たときの金属の膨張について何等配慮がなされていな
い。また袋または容器と蓄熱材間に接触熱抵抗が存在
し、これも伝熱速度を低下させる原因となつていた。
本発明の第1の目的は、容器の破損を防止できる蓄熱
装置を提供することにある。第2の目的は、蓄熱袋また
は蓄熱容器を取り去ることにより伝熱性能を向上した蓄
熱装置を提供することにある。
装置を提供することにある。第2の目的は、蓄熱袋また
は蓄熱容器を取り去ることにより伝熱性能を向上した蓄
熱装置を提供することにある。
上記第1の目的は、容器と、この容器内に潜熱蓄熱体
として封入される金属とを備えた蓄熱装置において、前
記容器は、この容器の側面がこの容器の底部から上部に
向かって広がるようにテーパ面で構成され、前記金属が
固化しているとき前記容器の上部に空間が形成されるよ
うに前記金属を封入することにより達成される。第2の
目的を達成するため金属を半融解状態すなわち金属の内
部を融解させても、外表面は融解させない範囲に温度制
御して使うことにより、接触熱抵抗を低減するようにし
たものである。
として封入される金属とを備えた蓄熱装置において、前
記容器は、この容器の側面がこの容器の底部から上部に
向かって広がるようにテーパ面で構成され、前記金属が
固化しているとき前記容器の上部に空間が形成されるよ
うに前記金属を封入することにより達成される。第2の
目的を達成するため金属を半融解状態すなわち金属の内
部を融解させても、外表面は融解させない範囲に温度制
御して使うことにより、接触熱抵抗を低減するようにし
たものである。
第1に袋または容器内の潜熱蓄熱材を従来の塩や有機
物に代えて、金属を使うので、その部分の熱伝導率が10
0から1000倍に向上する。容器株の金属が融解してその
体積が増加しても上部のまだ固化している金属は、上部
に行くほど広がっている容器側面のテーパのため容易に
押し上げられる。第2に潜熱蓄熱材表面温度を半溶融状
態に制御しているので、袋または容器が不要となり、潜
熱蓄熱材との間の接触熱抵抗が無くなり、潜熱蓄熱材か
らの放熱速度が高まる。
物に代えて、金属を使うので、その部分の熱伝導率が10
0から1000倍に向上する。容器株の金属が融解してその
体積が増加しても上部のまだ固化している金属は、上部
に行くほど広がっている容器側面のテーパのため容易に
押し上げられる。第2に潜熱蓄熱材表面温度を半溶融状
態に制御しているので、袋または容器が不要となり、潜
熱蓄熱材との間の接触熱抵抗が無くなり、潜熱蓄熱材か
らの放熱速度が高まる。
以下本発明の蓄熱装置の一実施例を第1図及び第2図
により説明する。第2図は第1図のA−A′断面図であ
る。容器(ステンレス,銅,磁器,アルミナやマグネシ
ヤ等の酸化物など)1内に、アルミニウムやマグネシウ
ム等の金属製の潜熱蓄熱材2が入れてある。アルミニウ
ムは660℃にて融解して95.3kcal/kg、マグネシウムは65
1℃にて融解して88kcal/kgの潜熱を持つている。500℃
から1000℃の温度範囲にて融解してく、前述のような大
きな潜熱を有する金属は、アルミニウム,マグネシウム
を主体とするもの以外にない。従来この温度範囲にて利
用する顕熱形の蓄熱温風暖房機にはマグネシヤの比熱
を、もつぱら利用していたが、この種金属を潜熱蓄熱材
2として利用すれば、機器の大幅な小形化が図れる。容
器1としてステンレス,磁器,アルミナ,マグネシヤを
用いる時、前記潜熱蓄熱材2としてアルミニウム,マグ
ネシウムの熱伝導率は、容器1のそれより大きい値とな
る。容器1の内部に入つている潜熱蓄熱材2の熱伝導率
が、容器1の内部に入つている潜熱蓄熱材2の熱伝導率
が、容器1のそれより大きいと、蓄熱時及び放熱時の熱
設計が極めて容易となる。蓄熱容器1の側面3,4及び3a,
4aは、図示のように上方に向つて末広がりなテーパ面と
なつている。本実施例では潜熱蓄熱材2が融解して、体
積膨張した時、体積膨張による余剰の潜熱蓄熱材2を上
方部に逃がし、容器1の破壊を防止するようにしたもの
である。本実施例の蓄熱装置によれば、伝熱速度を大幅
に向上することができる。又、蓄熱材の融解時の体積膨
張が生じても容器が破損することはない。
により説明する。第2図は第1図のA−A′断面図であ
る。容器(ステンレス,銅,磁器,アルミナやマグネシ
ヤ等の酸化物など)1内に、アルミニウムやマグネシウ
ム等の金属製の潜熱蓄熱材2が入れてある。アルミニウ
ムは660℃にて融解して95.3kcal/kg、マグネシウムは65
1℃にて融解して88kcal/kgの潜熱を持つている。500℃
から1000℃の温度範囲にて融解してく、前述のような大
きな潜熱を有する金属は、アルミニウム,マグネシウム
を主体とするもの以外にない。従来この温度範囲にて利
用する顕熱形の蓄熱温風暖房機にはマグネシヤの比熱
を、もつぱら利用していたが、この種金属を潜熱蓄熱材
2として利用すれば、機器の大幅な小形化が図れる。容
器1としてステンレス,磁器,アルミナ,マグネシヤを
用いる時、前記潜熱蓄熱材2としてアルミニウム,マグ
ネシウムの熱伝導率は、容器1のそれより大きい値とな
る。容器1の内部に入つている潜熱蓄熱材2の熱伝導率
が、容器1の内部に入つている潜熱蓄熱材2の熱伝導率
が、容器1のそれより大きいと、蓄熱時及び放熱時の熱
設計が極めて容易となる。蓄熱容器1の側面3,4及び3a,
4aは、図示のように上方に向つて末広がりなテーパ面と
なつている。本実施例では潜熱蓄熱材2が融解して、体
積膨張した時、体積膨張による余剰の潜熱蓄熱材2を上
方部に逃がし、容器1の破壊を防止するようにしたもの
である。本実施例の蓄熱装置によれば、伝熱速度を大幅
に向上することができる。又、蓄熱材の融解時の体積膨
張が生じても容器が破損することはない。
第3図は他の実施例を示しており、第4図は第3図B
−B′断面図である。本実施例では容器1の隅部5,5aを
図示のように丸くして、潜熱蓄熱材2の体積膨張に対し
て強くしたものである。
−B′断面図である。本実施例では容器1の隅部5,5aを
図示のように丸くして、潜熱蓄熱材2の体積膨張に対し
て強くしたものである。
第5図は他の実施例を示しており、第6図のD−D′
断面図を示している。また第6図は第5図のC−C′断
面図であり、第7図は第6図のE−E′断面図である。
本実施例は容器1の上面部に凸部6と凹部7を設け、図
示のように水平方向に開き易くし、もつて潜熱蓄熱材2
の体積膨張を逃げ易くしたものである。
断面図を示している。また第6図は第5図のC−C′断
面図であり、第7図は第6図のE−E′断面図である。
本実施例は容器1の上面部に凸部6と凹部7を設け、図
示のように水平方向に開き易くし、もつて潜熱蓄熱材2
の体積膨張を逃げ易くしたものである。
第8図は第6図で示した実施例の変形であり、容器1
の下面部にも凸部6aと凹部7aを設けたものである。第9
図も第6図で示した実施例の変形例であり、容器1の下
面部を、図示のように湾曲した皿状としているものであ
る。第10図も第6図で示した実施例の変形例であり、容
器1の断面が図示のように逆三角形をしており、上面部
に凹部1が設けてあるものである。これらの実施例は、
すべて潜熱蓄熱材2の体積膨張を逃げるように構成した
ものである。
の下面部にも凸部6aと凹部7aを設けたものである。第9
図も第6図で示した実施例の変形例であり、容器1の下
面部を、図示のように湾曲した皿状としているものであ
る。第10図も第6図で示した実施例の変形例であり、容
器1の断面が図示のように逆三角形をしており、上面部
に凹部1が設けてあるものである。これらの実施例は、
すべて潜熱蓄熱材2の体積膨張を逃げるように構成した
ものである。
第11図に本発明の他の実施例を示す。本実施例は潜熱
蓄熱材2の入つた容器1を積重ね、容器集合形の蓄熱装
置として利用する場合のものである。図示のように、容
器1は互に間隙部を設けるように配置されている。そし
て1列目の容器1群と2列目の容器2群は容器厚さの約
1/2程ずらして配置され、かつ1列目と2列目の容器1
は、互に間隙部が狭められている。これは容器1のテー
パ面3aと4aを利用して容器1群を全体として小形にまと
めること、及びそれらの間を通る流体(空気,水)が蛇
行して流れるようにして、容器1外面と流体間の伝熱性
を高めるようにしたものである。図中で8は容器収納
器、9は流体入口部、10は流体出口部である。
蓄熱材2の入つた容器1を積重ね、容器集合形の蓄熱装
置として利用する場合のものである。図示のように、容
器1は互に間隙部を設けるように配置されている。そし
て1列目の容器1群と2列目の容器2群は容器厚さの約
1/2程ずらして配置され、かつ1列目と2列目の容器1
は、互に間隙部が狭められている。これは容器1のテー
パ面3aと4aを利用して容器1群を全体として小形にまと
めること、及びそれらの間を通る流体(空気,水)が蛇
行して流れるようにして、容器1外面と流体間の伝熱性
を高めるようにしたものである。図中で8は容器収納
器、9は流体入口部、10は流体出口部である。
第12図は他の実施例を示す図である。本実施例では、
容器1の配列は、第11図で示したものと同様であるが、
流体の流す方向が、容器1の上面あるいは下面に平行に
流れるようにしてある。このような場合にも第11図と同
様の効果がある。
容器1の配列は、第11図で示したものと同様であるが、
流体の流す方向が、容器1の上面あるいは下面に平行に
流れるようにしてある。このような場合にも第11図と同
様の効果がある。
第13図に本発明の他の実施例を示す。本実施例は本発
明の蓄熱装置を給湯器に利用したものである。外囲器11
内に本発明の蓄熱装置を収納した容器収納器8,熱交換器
13,フアン12が図示のように設けてある。容器収納器8
内に設けてある容器(図示せず)1周りには、ヒータ14
が設けてある。深夜電力等を利用してヒータ14より発生
する熱を容器1内の潜熱蓄熱材2に伝えて、それを融解
しながら蓄熱する。この熱を取出して湯に変えるには、
フアン12を回転して流体(空気)を循環しながら、潜熱
蓄熱材2から発生する熱を流体に伝えた後、再び熱交換
器13に伝える。バルブ19を開いて、パイプ18より水を熱
交換器13内に導入すると、バルブ15部より湯が取出され
る。この図で穴20aの付いている壁20は、流体を仕切つ
て循環する流体が、熱交換器13部を通るようにしたもの
である。本実施例の給湯器によれば、蓄熱装置の伝熱速
度が大幅に向上されており、蓄熱温度も高いので、高温
の湯がすぐ取り出される効果がある。
明の蓄熱装置を給湯器に利用したものである。外囲器11
内に本発明の蓄熱装置を収納した容器収納器8,熱交換器
13,フアン12が図示のように設けてある。容器収納器8
内に設けてある容器(図示せず)1周りには、ヒータ14
が設けてある。深夜電力等を利用してヒータ14より発生
する熱を容器1内の潜熱蓄熱材2に伝えて、それを融解
しながら蓄熱する。この熱を取出して湯に変えるには、
フアン12を回転して流体(空気)を循環しながら、潜熱
蓄熱材2から発生する熱を流体に伝えた後、再び熱交換
器13に伝える。バルブ19を開いて、パイプ18より水を熱
交換器13内に導入すると、バルブ15部より湯が取出され
る。この図で穴20aの付いている壁20は、流体を仕切つ
て循環する流体が、熱交換器13部を通るようにしたもの
である。本実施例の給湯器によれば、蓄熱装置の伝熱速
度が大幅に向上されており、蓄熱温度も高いので、高温
の湯がすぐ取り出される効果がある。
第14図に本発明の他の実施例を示す。本実施例は、外
囲器11の一部にダンパー16の付いた流体入口部16a、ダ
ンパー17の付いた流体出口部17aを設けたもので、湯の
他温風が取出せるようにしてある。湯を取出す時は、ダ
ンパー16と17は閉じ、第13図と同様の運転をすればよ
い。温風を取出したい場合には、ダンパー16とダンパー
17を開いて、ダンパー16より導入した流体をフアン12に
より容器収納器8内を通してダンパー17より室内へ送り
出せばよい。本実施例の給湯器では、高温の湯を短時間
で給湯できる他、高温の温風を室内へ送風できる効果が
ある。
囲器11の一部にダンパー16の付いた流体入口部16a、ダ
ンパー17の付いた流体出口部17aを設けたもので、湯の
他温風が取出せるようにしてある。湯を取出す時は、ダ
ンパー16と17は閉じ、第13図と同様の運転をすればよ
い。温風を取出したい場合には、ダンパー16とダンパー
17を開いて、ダンパー16より導入した流体をフアン12に
より容器収納器8内を通してダンパー17より室内へ送り
出せばよい。本実施例の給湯器では、高温の湯を短時間
で給湯できる他、高温の温風を室内へ送風できる効果が
ある。
第15図は本発明に用いる、金属性の潜熱蓄熱体を容器
に注入して封止するまでの製造方法の行程をフローチヤ
ートで示したものである。精練した良質のアルミニウム
やマグネシウムを用いても良いが、安価な蓄熱装置を製
作する場合は、廃棄物としてのスクラツプを回収して再
利用するのがよい。スクラツプは旋盤で切削して油が付
いていることが多いので、アルコール,アセトン等を用
いて脱脂する。これをるつぼ炉等に入れて融解し、この
湯を蓄熱容器1に入れた後封止すればよい。融解した湯
を鋳形に鋳入して、別種の潜熱蓄熱体を作つて、性能を
向上することもあるが、これについて以下詳述する。
に注入して封止するまでの製造方法の行程をフローチヤ
ートで示したものである。精練した良質のアルミニウム
やマグネシウムを用いても良いが、安価な蓄熱装置を製
作する場合は、廃棄物としてのスクラツプを回収して再
利用するのがよい。スクラツプは旋盤で切削して油が付
いていることが多いので、アルコール,アセトン等を用
いて脱脂する。これをるつぼ炉等に入れて融解し、この
湯を蓄熱容器1に入れた後封止すればよい。融解した湯
を鋳形に鋳入して、別種の潜熱蓄熱体を作つて、性能を
向上することもあるが、これについて以下詳述する。
第16図は、蓄熱容器1を設けないで、金属製の潜熱蓄
熱材のみで容器1を兼ねそなえた潜熱蓄熱体の製造方法
を示したものである。第16図(a)に示すように、まず
鋳型(半割りにしてある)21中にヒータ14をセツトす
る。ヒータ14の上方には電気及び熱の絶縁体(ガラス,
セラミツクなど)22が設けてあり、23はリード線であ
る。次に第16図(b)に示すように、融解した湯2を鋳
型21中に注入する。これを冷却し第16図(c)に示すよ
うに鋳型21を取去る。蓄熱時、ヒータ14に入力を入れる
と、その周りの金属製の潜熱蓄熱材2は融解して2aとな
る。この潜熱蓄熱材2の外表面まで融解しない範囲にて
使用すれば、蓄熱容器1は不要となり、蓄熱容器1と潜
熱蓄熱材2との間の接触熱抵抗は無くなり、伝熱性が一
段と向上する。潜熱蓄熱材2の外表面を融解させないよ
うに制御するには、その表面部に温度センサ(熱電体な
ど)25を設けるのがよい。
熱材のみで容器1を兼ねそなえた潜熱蓄熱体の製造方法
を示したものである。第16図(a)に示すように、まず
鋳型(半割りにしてある)21中にヒータ14をセツトす
る。ヒータ14の上方には電気及び熱の絶縁体(ガラス,
セラミツクなど)22が設けてあり、23はリード線であ
る。次に第16図(b)に示すように、融解した湯2を鋳
型21中に注入する。これを冷却し第16図(c)に示すよ
うに鋳型21を取去る。蓄熱時、ヒータ14に入力を入れる
と、その周りの金属製の潜熱蓄熱材2は融解して2aとな
る。この潜熱蓄熱材2の外表面まで融解しない範囲にて
使用すれば、蓄熱容器1は不要となり、蓄熱容器1と潜
熱蓄熱材2との間の接触熱抵抗は無くなり、伝熱性が一
段と向上する。潜熱蓄熱材2の外表面を融解させないよ
うに制御するには、その表面部に温度センサ(熱電体な
ど)25を設けるのがよい。
第17図は第16図に示した潜熱蓄熱体の製造方法の変形
例である。(a)に示すように鋳型21の内側に熱絶縁性
の板(アルミナ,マグネシヤなど)24を、図示のように
セツトし、第17図(b)に示すように潜熱蓄熱材2を注
入し、その後第17図(c)に示すように鋳型21を除去す
ると、潜熱蓄熱材2の内側に、熱絶縁性の板24が鋳込ま
れたものが出来る。この板24の存在によつてヒータ14に
て発生する熱は、潜熱蓄熱材2の外表面部まで伝達し難
くなり、したがつて表面は融解しないようになる。
例である。(a)に示すように鋳型21の内側に熱絶縁性
の板(アルミナ,マグネシヤなど)24を、図示のように
セツトし、第17図(b)に示すように潜熱蓄熱材2を注
入し、その後第17図(c)に示すように鋳型21を除去す
ると、潜熱蓄熱材2の内側に、熱絶縁性の板24が鋳込ま
れたものが出来る。この板24の存在によつてヒータ14に
て発生する熱は、潜熱蓄熱材2の外表面部まで伝達し難
くなり、したがつて表面は融解しないようになる。
第18図に本発明の他の実施例を示す。本実施例は第16
図(c)図に示す蓄熱装置を複合化したものである。す
なわち、多きな潜熱蓄熱材2中に複数本のヒータ14が設
けてある。この潜熱蓄熱材2の熱を効率よく取出すため
に、潜熱蓄熱材2の要所に貫通穴26を設け、流体が通る
ようになつている。
図(c)図に示す蓄熱装置を複合化したものである。す
なわち、多きな潜熱蓄熱材2中に複数本のヒータ14が設
けてある。この潜熱蓄熱材2の熱を効率よく取出すため
に、潜熱蓄熱材2の要所に貫通穴26を設け、流体が通る
ようになつている。
第19図に他の実施例を示す。本実施例はヒータ14の下
方部にも電気及び熱の絶縁体22aが設けてあり、ヒータ1
4の支持を強固にし、融解している潜熱蓄熱材2aの中に
おいて、ヒータ14が動きにくいようにしたものである。
方部にも電気及び熱の絶縁体22aが設けてあり、ヒータ1
4の支持を強固にし、融解している潜熱蓄熱材2aの中に
おいて、ヒータ14が動きにくいようにしたものである。
第20図に本発明の他の実施例を示す。本実施例ではヒ
ータ14の周りにフイン27を設け、ヒータ14から潜熱蓄熱
材2中へ熱が伝わり易くしたものである。第21図は第20
図のF−F′断面図である。
ータ14の周りにフイン27を設け、ヒータ14から潜熱蓄熱
材2中へ熱が伝わり易くしたものである。第21図は第20
図のF−F′断面図である。
第22図に本発明の他の実施例を示す。本実施例は蓄熱
容器1の上面が流体中に開放されているものである。こ
のようにすると、容器1の上壁と潜熱蓄熱材2との間の
熱抵抗がなくなり、伝熱性が向上する。
容器1の上面が流体中に開放されているものである。こ
のようにすると、容器1の上壁と潜熱蓄熱材2との間の
熱抵抗がなくなり、伝熱性が向上する。
第23図は本発明の他の実施例を示す。本実施例は潜熱
蓄熱材2中に、流体の入口パイプ29,出口パイプ30を有
するジヤケツト28を設けたものである。ヒータ14に代つ
て、高温の熱媒体(空気,アルゴン,ヘリウムなど)
が、ジヤケツト28の入口部より入つて出口部より出てい
く間に、潜熱蓄熱材2を融解して蓄熱する。
蓄熱材2中に、流体の入口パイプ29,出口パイプ30を有
するジヤケツト28を設けたものである。ヒータ14に代つ
て、高温の熱媒体(空気,アルゴン,ヘリウムなど)
が、ジヤケツト28の入口部より入つて出口部より出てい
く間に、潜熱蓄熱材2を融解して蓄熱する。
本発明によれば、第1に金属の蓄熱体を封入する容器
は上部にいくほど広がるテーパ側面となっており、底部
の蓄熱体が融解しても簡単にまだ固化している上部の金
属を押し上げるので、容器を破損変形することがないと
いう効果がある。第2に蓄熱材の表面温度を計測して、
該表面温度の制御して、金属製の潜熱蓄熱材そのものを
半融解状態にして使うことにより、袋または容器そのも
のを無くすことができるので、袋または容器と潜熱蓄熱
材との間の接触熱抵抗を無くすることもでき、伝熱性を
さらに高めることができる効果がある。
は上部にいくほど広がるテーパ側面となっており、底部
の蓄熱体が融解しても簡単にまだ固化している上部の金
属を押し上げるので、容器を破損変形することがないと
いう効果がある。第2に蓄熱材の表面温度を計測して、
該表面温度の制御して、金属製の潜熱蓄熱材そのものを
半融解状態にして使うことにより、袋または容器そのも
のを無くすことができるので、袋または容器と潜熱蓄熱
材との間の接触熱抵抗を無くすることもでき、伝熱性を
さらに高めることができる効果がある。
第1図は本発明の蓄熱装置の縦断面図、第2図は第1図
のA−A′断面図、第3図は他の実施例を示す蓄熱装置
の縦断面図、第4図は第3図のB−B′断面図、第5図
は他の実施例を示す蓄熱装置の縦断面図、第6図は第5
図のC−C′断面図、第7図は第6図のE−E′断面
図、第8図から第10図は本発明の他の実施例を示す蓄熱
装置の断面図、第11図,第12図は、本発明の他の実施例
を示す縦断面図、第13図,第14図は本発明の蓄熱装置を
暖房機あるいは給湯器に応用した実施例を示す縦断面
図、第15図は本発明の蓄熱装置の製造方法を示すフロー
チヤート、第16図,第17図は本発明の蓄熱装置の他の製
造方法を示す縦断面図、第18図,第19図,第20図は他の
実施例を示す縦断面図、第21図は第20図のF−F′断面
図、第22図,第23図は他の実施例を示す縦断面図であ
る。 1……容器、2……金属製の潜熱蓄熱材、3,4,3a,4a…
…テーパ面、5,5a……丸み付隅部、6……凸部、7……
凹部、8……容器収納器、9,16a……入口部、10,17……
出口部、11……外囲器、12……フアン、13……熱交換
器、14……ヒータ、15,19……バルブ、16,17……ダン
パ、18……パイプ、20……壁、20a……穴、21……鋳
型、22……絶縁体、23……リード線、24……板、25……
温度センサー、26……貫通孔、27……フイン、28……ジ
ヤケツト、29……入口パイプ、30……出口パイプ。
のA−A′断面図、第3図は他の実施例を示す蓄熱装置
の縦断面図、第4図は第3図のB−B′断面図、第5図
は他の実施例を示す蓄熱装置の縦断面図、第6図は第5
図のC−C′断面図、第7図は第6図のE−E′断面
図、第8図から第10図は本発明の他の実施例を示す蓄熱
装置の断面図、第11図,第12図は、本発明の他の実施例
を示す縦断面図、第13図,第14図は本発明の蓄熱装置を
暖房機あるいは給湯器に応用した実施例を示す縦断面
図、第15図は本発明の蓄熱装置の製造方法を示すフロー
チヤート、第16図,第17図は本発明の蓄熱装置の他の製
造方法を示す縦断面図、第18図,第19図,第20図は他の
実施例を示す縦断面図、第21図は第20図のF−F′断面
図、第22図,第23図は他の実施例を示す縦断面図であ
る。 1……容器、2……金属製の潜熱蓄熱材、3,4,3a,4a…
…テーパ面、5,5a……丸み付隅部、6……凸部、7……
凹部、8……容器収納器、9,16a……入口部、10,17……
出口部、11……外囲器、12……フアン、13……熱交換
器、14……ヒータ、15,19……バルブ、16,17……ダン
パ、18……パイプ、20……壁、20a……穴、21……鋳
型、22……絶縁体、23……リード線、24……板、25……
温度センサー、26……貫通孔、27……フイン、28……ジ
ヤケツト、29……入口パイプ、30……出口パイプ。
Claims (7)
- 【請求項1】容器と、この容器内に潜熱蓄熱体として封
入される金属とを備えた蓄熱装置において、前記容器
は、この容器の側面がこの容器の底部から上部に向かっ
て広がるようにテーパ面で構成され、前記金属が固化し
ているとき前記容器の上部に空間が形成されるように前
記金属を封入した蓄熱装置。 - 【請求項2】請求項1において、前記容器の上部若しく
は底部に凸凹部を設けた蓄熱装置。 - 【請求項3】請求項1において、前記容器の上部に凹部
あるいは凹凸部を設け、底部を皿形あるいは逆三角形構
造とした蓄熱装置。 - 【請求項4】金属からなる潜熱蓄熱体と、この蓄熱体中
に設けられた発熱体と、前記前記蓄熱体の外表面の温度
を検出する温度センサと、この温度センサの出力に基づ
き前記蓄熱体の外表面が融解しないように前記発熱体の
発熱量を制御する手段とを備えた蓄熱装置。 - 【請求項5】請求項4において、前記発熱体の周囲であ
って前記蓄熱体の外表面より内側に熱絶縁体を備えた蓄
熱装置。 - 【請求項6】請求項4又は5において、前記発熱体は、
前記蓄熱体に設けられた入口及び出口を有するジャケッ
トと、このジャケット内部に通流させる熱媒体である蓄
熱装置。 - 【請求項7】請求項4乃至6のいずれかに記載のものに
おいて、前記蓄熱体に流体を流すことのできる貫通孔を
設けた蓄熱装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP1061003A JP2624822B2 (ja) | 1989-03-15 | 1989-03-15 | 蓄熱装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1061003A JP2624822B2 (ja) | 1989-03-15 | 1989-03-15 | 蓄熱装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02242046A JPH02242046A (ja) | 1990-09-26 |
JP2624822B2 true JP2624822B2 (ja) | 1997-06-25 |
Family
ID=13158745
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1061003A Expired - Lifetime JP2624822B2 (ja) | 1989-03-15 | 1989-03-15 | 蓄熱装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2624822B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014521918A (ja) * | 2011-08-09 | 2014-08-28 | パーキンソン ニール | 蓄熱装置 |
Families Citing this family (4)
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JP4614705B2 (ja) * | 2004-06-17 | 2011-01-19 | 株式会社ヤノ技研 | 蓄熱ブロック体及び蓄熱槽 |
JP5307841B2 (ja) * | 2011-02-10 | 2013-10-02 | 大建工業株式会社 | 潜熱蓄熱体及び潜熱蓄熱床材 |
JP5426750B2 (ja) * | 2012-12-25 | 2014-02-26 | 大建工業株式会社 | 潜熱蓄熱体及び潜熱蓄熱床材 |
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JPS6298154A (ja) * | 1985-10-22 | 1987-05-07 | Agency Of Ind Science & Technol | 蓄熱装置 |
JPS6366743U (ja) * | 1986-10-21 | 1988-05-06 |
-
1989
- 1989-03-15 JP JP1061003A patent/JP2624822B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014521918A (ja) * | 2011-08-09 | 2014-08-28 | パーキンソン ニール | 蓄熱装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH02242046A (ja) | 1990-09-26 |
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