JP2624065B2 - 冷凍装置の運転制御装置 - Google Patents

冷凍装置の運転制御装置

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JP2624065B2
JP2624065B2 JP3325686A JP32568691A JP2624065B2 JP 2624065 B2 JP2624065 B2 JP 2624065B2 JP 3325686 A JP3325686 A JP 3325686A JP 32568691 A JP32568691 A JP 32568691A JP 2624065 B2 JP2624065 B2 JP 2624065B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷凍装置の運転制御装
置に係り、特に設定温度の上下に冷凍能力を増減調節す
るための切換点を設けたものの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、冷凍装置の運転制御装置とし
て、例えば機械等の冷却水を冷凍回路の冷媒との熱交換
により冷却するようにした水冷却装置に配置される冷凍
装置では、冷媒が蒸発する蒸発器の出口における冷却水
温度をサーモスタットの設定値と比較して、冷却水温度
が下降しているときには、設定値のディファレンシャル
の下端値に達すると、圧縮機の容量を低減するなど冷凍
能力を低減する一方、冷却水温度が上昇しているときに
は、設定値のディファレンシャルの上端値に達すると、
冷凍能力を増大させることで、冷却水温度を設定値付近
に収束させるようにしており、このような技術は一般的
な制御技術として知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のものでは、下記のような問題がある。
【0004】第1に、サ―モスタットのディファレンシ
ャルの幅つまり上端値と下端値との温度差は、一般に所
定幅例えば3℃程度に定められているが、実際には製品
ごとにバラツキがあり、一般に±0.8℃程度の範囲の
一定誤差を含んでいる。また 、サーモスタットの設定値
そのものにもある程度の製品誤差がある(規格値は±3
℃)。一方、特に液体を冷却する場合、冷却水が凍結す
るのを防止すべく凍防運転の指令信号を出力する凍結防
止サーモが設けられているが、この凍結防止サーモの作
動温度にも±1℃程度の誤差がある。したがって、例え
ば上記のような水冷却装置では、設定温度が特に低い場
合、ディファレンシャルの幅値が誤差の範囲内で3℃よ
りも大きい側にバラツキをもっているときには、設定値
が低い値に設定されると、設定値のディファレンシャル
の下端値と凍結防止サーモの作動温度とがオーバーラッ
プして、頻繁に凍防運転に突入し、その間冷凍能力が失
われるので、冷凍装置の機能が低下する虞れが生じる。
【0005】第2に、一般に例えば上述のような冷却装
置では、出口温度がディファレンシャルの両端値を通り
越して上昇又は下降するいわゆるオーバーシュートを生
じるため、ディファレンシャルの両端間で出口温度が往
復変化し、能力の増減を頻繁に繰返すハンチング状態に
陥ることがある。ディファレンシャルの規格値に対して
サ―モスタットの製品誤差がプラス側の公差内にある場
合には、ハンチング状態に陥る虞れはそれ程強くない
が、特に、ディファレンシャルの規格値に対してマイナ
ス側の公差内にある場合には、能力の変更が頻繁になさ
れる結果、ハンチング状態に陥る虞れが強くなる。
【0006】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、冷凍装置の運転状態に応じて、設定
値のディファレンシャルの幅値を変更する手段を講ずる
ことにより、凍防運転等による連続運転の中断を回避
し、制御状態のハンチングを回避することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明の講じた手段は、図1に示すように
(一点鎖線部分を除く)、液体を冷却するための蒸発器
を有し冷凍能力が複数のステップ値に変更可能に構成さ
れた冷凍回路(6)を備え、上記液体の温度を検出する
温度検出手段(Thw)と、上記液体の温度の制御目標値
を設定する設定手段(22)と、上記温度検出手段(T
hw)の出力を受け、一定のサンプリング時間ごとに上記
液体の温度を上記設定手段(22)で設定された制御目
標値と比較して、上記液体の温度が下降時には、上記
御目標値のディファレンシャルの下端値に達すると冷凍
能力のステップ値を低減する一方、上記液体の温度が上
昇時には、上記制御目標値のディファレンシャルの上端
値に達すると冷凍能力のステップ値を増大させるよう制
御する能力制御手段(20)と、液体の温度が上記蒸発
器における凍結が開始される温度に達したときを検出し
て凍結防止運転の開始信号を出力する凍防信号出力手段
(26WL)とを備えた冷凍装置の運転制御装置を対象と
する。
【0008】そして、上記ディファレンシャルの幅値と
して標準値該標準値よりも小さい縮小値を記憶する
記憶手段(21)と、該記憶手段(21)で記憶され
ィファレンシャル幅について、常時は上記標準値を選
択する一方、上記各手段(Thw,22,26WL)を構成
する機器の誤差を考慮すると、上記制御目標値のディフ
ァレンシャルの標準値における下端値が、上記凍防信号
出力手段(26WL)が凍結防止運転の開始信号を出力す
る温度範囲に入り込むには上記縮小値を選択するディフ
ァレンシャル選択手段(25)とを設ける構成としたも
のである。
【0009】請求項の発明の講じた手段は、図1に示
すように(破線部分及び一点鎖線部分を含む)、請求項
1記載の冷凍装置の運転制御装置において、上記記憶手
段(21)に、上記ディファレンシャルの幅値として、
上記標準値よりも幅の大きい拡大値をさらに記憶させて
おき、上記能力制御手段(20)により制御される冷凍
能力を検出する能力検出手段と、該能力検出手段の出力
を受け、冷凍能力が低減されてからの経過時間を計測す
る計時手段と、上記能力検出手段の出力を受け、常時は
標準値を選択する一方、上記計時手段の出力を受けるま
でに、冷凍能力の低減,増大が複数回繰返されたときに
は、ディファレンシャル幅を拡大値に切換えて一定時間
の間その状態に維持するディファレンシャル切換手段
(26)とをさらに設けたものである。
【0010】
【作用】以上の構成により、請求項1の発明では、ディ
ファレンシャル選択手段(25)により、記憶手段(2
1)に記憶されているディファレンシャルの幅値に対
し、常時は標準値が選択されて、能力制御手段(20)
により液体の温度が設定値付近に収束するように制御さ
れる。一方、凍結防止信号出力手段(26WL)により凍
結防止運転の開始信号が出力されると、その間、能力制
御手段(20)による液体の温度の通常制御を行なうこ
とができなくなる。
【0011】ここで、機器の誤差を考慮すると制御目標
値のディファレンシャルの標準値における下端値が、凍
防信号出力手段(26WL)が凍結防止運転の開始信号を
出力する温度範囲に入り込む可能性があるときには、デ
ィファレンシャル選択手段(25)によりディファレン
シャル幅が縮小値に切換えられる。例えば温度検出手段
(Thw)を構成するサーモスタットなどの製品誤差が規
格値のプラス側にあり、この誤差とディファレンシャル
の幅の誤差などとが重畳して、制御目標値のディファレ
ンシャルの下端値が凍防運転が開始される温度範囲に入
り込むのが確実に防止される。したがって、液体の温度
が適正な制御範囲にあるのに凍結防止運転に陥るような
事態が可及的に回避され、運転可能範囲が拡大する。そ
して、このことにより、低温の液体の供給が安定して行
われる。
【0012】請求項の発明では、請求項1の作用に加
えて以下の作用が得られる。すなわち、冷凍装置の運転
中、制御目標値のディファレンシャルの幅値が規格値の
マイナス側にあって、ディファレンシャルの幅が小さす
ぎると、能力制御手段(20)による冷凍能力の増減が
頻繁に繰返されるいわゆるハンチング状態に陥る虞れが
生じる。その場合、能力制御手段(20)により冷凍能
力の低減、増大が複数回繰返されると、能力検出手段に
よりこの増減の繰返しが検出され、このような制御状態
から設定手段(22)の製品誤差がマイナス側にあるこ
とが検知される。そして、ディファレンシャル切換手段
(26)により、ディファレンシャルの幅値が標準値か
ら拡大値に拡大されるので、制御のハンチング状態への
突入が可及的に回避されることになる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面に基づ
き説明する。
【0014】まず、請求項1の発明に係る第1実施例に
ついて説明する。図1は、第1実施例に係る液体冷却装
置の冷媒配管系統を示し、該液体冷却装置は、工作機械
等を冷却するためのチリングユニット(B)と、該チリ
ングユニット(B)の循環液を冷却するための冷凍装置
(A)とからなる。上記冷凍装置(A)は、後述のアン
ローダ機構(9)を備えた圧縮機(1)と、該圧縮機
(1)から吐出された冷媒を凝縮,液化するための凝縮
器(2)と、該凝縮器(2)で液化された冷媒を減圧す
る減圧機構(3)と、該減圧機構(3)で減圧された冷
媒を蒸発させる蒸発器(4)とを冷媒配管(5)で順次
接続してなる冷凍回路(6)を備えている。
【0015】ここで、上記減圧機構(3)は、開閉弁
(20Rn)(n=1〜4)とキャピラリチュ―ブ(C
n)(n=1〜4)との複数組を備えている。そして、
各キャピラリチュ―ブ(C1)〜(C4)の管径は順に
小さくなるよう、つまり第1キャピラリチュ―ブ(C
1)は大に、第2キャピラリチュ―ブ(C2)は中に、
第3キャピラリチュ―ブ(C3)は小に、第4キャピラ
リチュ―ブ(C4)は極小にそれぞれ設けられ、したが
って、減圧度が順に大きくなるようになされている。す
なわち、各開閉弁(R1)〜(R4)を個別に開くこと
により、各々減圧度の異なる第1〜第4キャピラリチュ
―ブ(C1)〜(C4)による減圧機構(3)の減圧度
を調節しうるようになされている。
【0016】そして、圧縮機(1)をフルロードにして
第1開閉弁(20R1)のみを開く最大能力の第1ステ
ップ(100%能力)と、圧縮機(1)をアンロードに
して第2開閉弁(20R2)のみを開く第2ステップ
(75%能力)と、圧縮機(1)をアンロードにして第
3開閉弁(20R3)のみを開く第3ステップ(50%
能力)と、圧縮機(1)をアンロードにして第4開閉弁
(20R4)のみを開く最小の第4ステップ(25%能
力)とに切換えるようになされている。
【0017】さらに、上記圧縮機(1)には、パイロッ
ト弁(20Ru)の開閉により容量をフルロードとアン
ロードとに切換えるためのアンローダ機構(9)が配置
されている。(Cu)は逆流防止用キャピラリチュ―ブ
である。
【0018】ここで、上記蒸発器(4)の利用媒体流通
部には、チリングユニット(B)のチラ―回路(10)
を循環する冷却液が流通するようになされており、冷凍
回路(6)において凝縮器(2)で付与された冷熱を蒸
発器(4)での熱交換により冷却液に付与し、冷却液を
冷却するようになされている。
【0019】なお、上記冷凍回路(6)の液ラインと吸
入管との間には、減圧機構(3)及び蒸発器(4)をバ
イパスして液冷媒を吸入管に注入するリキッドインジェ
クション回路(7)が設けられており、このリキッドイ
ンジェクション回路(7)には、インジェクション量を
大小切換えるための容量調節機構(8)が設けられてい
る。該容量調節機構(8)は、大小管径の異なるキャピ
ラリチュ―ブ(CI1),(CI2)と開閉弁(20I
1),(20I2)とを直列に接続してなる2つの組が
互いに並列に配置されている。すなわち、各開閉弁(2
0I1),(20I2)を個別に開閉することにより、
インジェクション量及び温度を可変としている。
【0020】また、液体冷却装置にはセンサ類が配設さ
れていて、(HPS1)は高圧保護用の圧力開閉器、(HPS
2)は高圧制御用の圧力開閉器、(26CH)は吐出ガス過
熱防止器、(Thd)は吐出管温度を検出する吐出管セン
サ、(Thw)は蒸発器(4)出口の水温Twoを検出する
温度センサ(温度検出手段)を付設してなる冷水温度調
節器、(26WL)は3±1℃で作動して凍防運転の指令
信号を出力する凍防信号出力手段としての凍結防止サー
モである。上記各センサの信号は冷凍装置(A)の運転
を制御する能力制御手段としてのコントロ―ラ(20)
に入力可能になされている。さらに、上記コントローラ
(20)には、制御用データ等を記憶する記憶手段とし
ての記憶回路(21)と、上記温度調節器(Thw)と共
冷却水の出口温度Twoの制御目標値Twsを設定する設
定手段として機能する設定回路(22)とが内蔵されて
おり、コントローラ(20)により、上記各センサの検
出値や記憶回路(21)の記憶内容,設定回路(22)
の設定内容等に応じて、装置の運転を制御するようにな
されている。
【0021】次に、上記コントローラ(20)による
却水の出口水温Twoの制御内容について説明する。図3
は冷凍能力の切換えを示し、制御目標値(設定値)Tws
の上下には、所定のサーモディファレンシャルDを隔て
た上下切換点(端値)Ts1,Ts2が設けられており、出
口水温Twoが降下するときには、出口水温Twoが下側切
換点Ts1に達した後3分間経過したときに下側切換点T
s1以下の水温であれば能力のステップ値を低減し、出口
水温Twoが上昇するときには、上側切換点Ts2に達した
後3分間経過したときに上側切換点Ts2以上であれば能
力のステップ値を増大する一方、上下切換点Ts1,Ts2
に達しても3分間経過したときに出口水温が元に戻って
いるときにはそのままの能力を維持するようになされて
いる。なお、上記設定値Twsは各切換点Ts1,Ts2の中
央値となっている。
【0022】ここで、上記コントローラ(20)内の記
憶回路(21)には、上記上下切換点Ts1,Ts2間のサ
ーモディファレンシャルの値として、標準値(例えば
3±0.8℃程度の値)と、この標準値よりも小さい縮
小値(例えば2.5±0.8℃程度の値)と、標準値よ
りも大きい拡大値(例えば3.8±0.8℃)とが記憶
されている。そして、コントローラ(20)により、出
口水温Twoの変化に応じて以下のようにサーモディファ
レンシャルの切換を行うようになされている。
【0023】図4は、コントローラ(20)のサーモデ
ィファレンシャルの切換制御の内容を示す。まず、ステ
ップST1で、設定値Twsが所定温度(8±2.1℃)
(ここで、符号±は誤差を示し、以下、同じである)以
下か否かを判別し、設定値Twsが8±2.1℃以下であ
れば、低水温条件であると判断して、ステップST2に
進み、サーモディファレンシャルを標準値(3±0.8
℃)から縮小値(2.5±0.8℃)に切換える一方、
設定値Twsが所定温度(8±0.8℃)以下でなけれ
ば、標準条件であると判断して、ステップAST3に移
行して、サーモディファレンシャルを標準値(3±0.
8℃)に戻す。
【0024】以上のステップST1〜ST3の制御によ
り、請求項1の発明にいうディファレンシャル選択手段
(25)が構成されている。
【0025】上記第1実施例では、出口水温Twoの制御
目標値である設定値Twsが標準条件よりも低い低水温条
件(例えば8±2.1℃以下)のとき、見掛上設定値T
wsと凍結防止サーモ(26WL)の作動温度とが十分離れ
ていても、製品誤差によっては設定値Twsの下側切換点
Ts1が凍結防止サーモ(26WL)の作動温度(上記実施
例では3±1.0℃)にオーバーラップすることがあ
る。すなわち、温度センサの誤差等を考慮すると凍結防
止サーモ(26WL)の作動温度は最高4℃になる。一
方、冷水温度調節器(Thw)(サ―モスタット)の製品
誤差が規格値3℃のプラス側にあり、設定温度Twsが例
えば6.3℃のとき、ディファレンシャルDにも±0.
8℃程度の誤差があることを考慮すると、下側切換点T
s1は最低4.0℃となり、両者の温度領域がオーバーラ
ップするので、設定温度Twsを6.3℃以下には設定で
きないことになる。
【0026】ここで、上記実施例では、ディファレンシ
ャル選択手段(25)により、記憶回路(21)に記憶
されるディファレンシャルの値に対し、出口水温の設定
値Twsが所定値(8±2.1℃)以下のときには、標準
値(上記実施例では3±0.8℃)よりも小さい縮小値
(上記実施例では2.5±0.8℃)に切換えられる。
すなわち、ディファレンシャルDの幅が標準値3℃±
0.8℃(最大の半値幅が1.9℃)のときに、下側切
換点Ts1が採りうる最も低い値が4℃となり、凍結防止
サーモ(26WL)が作動する温度範囲(上記実施例では
3±1.0℃)の最も高い温度4℃に一致するのは、制
御目標値が5.9℃のときである。そこで 、設定値Tws
がこのような凍結防止サーモ(26WL)が作動温度する
温度範囲に入り込むような下側切換点Ts1を与える所定
値(8±2.1℃)以下になると、ディファレンシャル
Dの幅を縮小値に切換えることで、出口水温の設定値T
wsと凍結防止サーモ(26WL)が作動する温度範囲に入
り込むような事態が可及的に回避され、運転可能範囲が
拡大することになる。そして、このことにより、低水温
の供給が安定して行われるのである。
【0027】なお、水温が低いときには冷却能力が低下
するので、ディファレンシャルを小さくしてもハンチン
グを生ずる虞れは極めて少ない。
【0028】次に、請求項2の発明に係る第2実施例に
ついて説明する。第2実施例においても、水冷却装置の
構成は上記第1実施例と同じであり、説明を省略する。
図5及び図6は第2実施例におけるコントローラ(2
0)の制御内容を示し、ステップSR1で、装置の停止
指令が出力されたか否かを判別し、停止指令が出力され
ていなければ、ステップSR2に進み、さらに、サーモ
ディファレンシャルの拡大を許容する時間(1時間程
度)を定める後述の拡大タイマ(図示せず)(計時手
段)をカウント中か否かを判別して、カウントアップ中
であれば、ステップSR3で、拡大タイマがカウントア
ップしたか否かを判別する。そして、上記ステップSR
2の判別で拡大タイマがカウント中でないとき或は拡大
タイマがカウントアップしていなければ、ステップSR
4に進んで、設定回路(22)の設定値Twsが低水温条
件(8±2.1℃以下)と標準条件(8±2.1℃より
高い温度)との間で変更されたか否かを判別し、判別結
果がYESであれば、ステップSR5に移行して、サー
モディファレンシャルを元の標準値(3±0.8℃)に
戻す。なお。上記ステップSR3の判別で、拡大タイマ
がカウントアップしたYESのときにも、上記ステップ
SR5の制御に移行する。
【0029】次に、上記ステップSR4の判別で、設定
値Twsが変更されていないときには、ステップSR6,
SR7に進んで、能力がロードダウンしたか否か、アッ
プタイマが開始条件になったか否かをそれぞれ判別し、
いずれかがNOであれば上記ステップSR1の制御に戻
る一方、判別結果がいずれもYESであれば、ステップ
SR8に進んで、アップタイマ(図示せず)がカウント
中でないときにはカウントを開始させた後、アップタイ
マがカウント中であればそのままで、ステップSR9に
進んで、アップタイマがカウントアップするまで上記制
御を繰り返す。
【0030】そして、アップタイマがカウントアップす
ると、ステップSR10の制御に進んで、能力のロード
アップ条件か否かを判別し、ロードアップ条件でなけれ
ば、ステップSR11に進んで、再びアップタイマのタ
ウントを開始した後、ステップSR1の制御に戻る。ま
た、ロードアップ条件であれば、ステップSR12に進
んで、所定時間10分間をカウントするための10分タ
イマのカウント中か否かを判別し、10分タイマのカウ
ント中でなければ、ステップSR13に移行して、10
分タイマのカウントを開始した後、ステップSR1の制
御に戻る一方、10分タイマがカウント中であれば、ス
テップSR14に移行して、10分タイマがカウントア
ップしたか否かを判別する。
【0031】そして、ステップSR14の判別で、10
分タイマがカウントアップしていなければ、ステップS
R16に移行し、上記ロードアップ,ロードダウンが2
回繰返されたか否かを判別し、NOであればステップS
R1の制御に戻る一方、能力のロードダウン,ロードア
ップが2回繰返されると、所定時間内に連続して能力の
ロードダウンとロードアップとが繰返されたことからチ
ャタリングを生じていると判断して、ステップSR17
で、上記拡大タイマ(1時間程度に設定されている)の
カウントを開始するとともに、ステップSR18でサー
モディファレンシャルの幅値を標準値(3±0.8℃)
から拡大値(3.8±0.8℃)に変更した後、ステッ
プSR1の制御に戻る。
【0032】なお、上記ステップSR14の判別で、1
0分タイマがカウントアップすると、所定時間を越えて
いるため、ハンチングになる虞れは小さいと判断し、サ
ーモディファレンシャル値を変更することなくステップ
SR1の制御に戻る。
【0033】上記フローにおいて、ステップSR17の
制御により、請求項2の発明にいうディファレンシャル
切換手段(26)が構成されている。また、請求項2の
発明にいう能力検出手段は、コントローラ(20)内に
内蔵されている。
【0034】ここで、上記第2実施例において、水冷却
装置の運転中、製品の設定値Twsのディファレンシャル
の幅値Dが標準値(3℃±0.8℃)のマイナス側の公
差内にあって、例えば2.2℃になったとすると、ディ
ファレンシャルの幅が小さすぎて、能力の増減が頻繁に
繰返されるいわゆる制御のハンチング状態に陥る虞れが
強くなる。半面、これを防止すべく、むやみにディファ
レンシャルの規格値を広げると、上記第1実施例のよう
に、凍防運転の開始温度と設定値Twsのディファレンシ
ャル域とがオーバーラップして、頻繁に凍防運転に突入
する虞れが生じることになる。
【0035】その場合、上記第2実施例では、出口水温
Twoの制御中に、出口水温Twoが設定値Twsの上下切換
点Ts1,Ts2の区間を越えて変化し、制御のハンチング
が生じるような条件下でのみ、つまりこのような制御状
態からサ―モスタットの製品誤差がマイナス側にあるこ
とを検知して、ディファレンシャル切換手段(26)に
より、ディファレンシャルの値が標準値(3±0.8
℃)から拡大値(3.8±0.8℃)に拡大されるの
で、制御のハンチング状態への突入が可及的に回避され
ることになる。
【0036】また、実施例は省略するが、上記第1,第
2実施例から推測されるように、記憶装置(21)に、
ディファレンシャルの幅値Dとして標準値(3±0.8
℃),縮小値(2.5±0.8℃),縮小値(3.8±
0.8℃)の3種類を予め記憶させておき、出口水温の
設定値Twoが所定温度(例えば8±2.1℃)よりも高
い温度である標準条件では、設定値Twsの上下切換点T
s1,Ts2間のディファレンシャルの幅値Dとして標準値
(3±0.8℃)を選択し、出口水温の制御を行う一
方、出口水温の設定値Twsが所定温度(8±2.1℃)
以下となる低水温条件では、ディファレンシャルの幅値
Dとして縮小値(2.5±0.8℃)を選択するととも
に、所定時間内に、上下切換点Ts1,Ts2間で能力のロ
ードダウンとロードアップとが連続してなされたときに
は、ディファレンシャルの幅値Dを拡大値にするよう切
換えることにより、安定した低水温の供給を確保しなが
ら制御のハンチング状態への突入を可及的に回避するこ
とができる、
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、冷凍装置の冷媒回路に液体を冷却するための蒸
発器を配置し、冷凍装置の冷凍能力を複数のステップ値
に制御可能にしておき、液体の温度とその制御目標値と
を比較して、液体の温度が制御目標値のディファレンシ
ャルの両端値に達すると、冷凍能力を増減変更するよう
にした冷凍装置の運転制御装置において、機器の誤差を
考慮すると、制御目標値のディファレンシャルの下端値
が凍結防止運転が行なわれる温度範囲に入る可能性があ
るときには、制御目標値のディファレンシャルの幅を標
準値よりも小さい縮小値に切換えるようにしたので、運
転可能範囲の拡大による制御可能な液体温度の低温化を
図ることができる。
【0038】請求項の発明によれば、請求項1におい
て、所定時間内に冷凍能力の低減,増大が複数回繰返さ
れたときには、ディファレンシャルの幅値を標準値から
縮小値に切換えるようにしたので、制御のハンチングの
発生を可及的に抑制することができ、よって、請求項1
の効果に加えて、制御の安定化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の構成を示すブロック図である。
【図2】実施例に係る水冷却装置の配管系統図である。
【図3】冷水温度調節器の切換特性を示す図である。
【図4】第1実施例における制御内容を示すフロ―チャ
―ト図である。
【図5】第2実施例における制御内容の前半部分を示す
フロ―チャ―ト図である。
【図6】第2実施例における制御内容の後半部分を示す
フロ―チャ―ト図である。
【符号の説明】
6 冷凍回路 20 コントローラ(能力制御手段) 21 記憶回路(記憶手段) 22 設定回路(設定手段) 25 ディファレンシャル選択手段 26 ディファレンシャル切換手段 Thw 冷水温度調節器(温度検出手段)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体を冷却するための蒸発器を有し冷凍
    能力が複数のステップ値に変更可能に構成された冷凍回
    路(6)を備え、上記液体の温度を検出する温度検出手
    段(Thw)と、上記液体の温度の制御目標値を設定する
    設定手段(22)と、上記温度検出手段(Thw)の出力
    を受け、一定のサンプリング時間ごとに上記液体の温度
    を上記設定手段(22)で設定された制御目標値と比較
    して、上記液体の温度が下降時には、上記制御目標値の
    ディファレンシャルの下端値に達すると冷凍能力のステ
    ップ値を低減する一方、上記液体の温度が上昇時には、
    上記制御目標値のディファレンシャルの上端値に達する
    と冷凍能力のステップ値を増大させるよう制御する能力
    制御手段(20)と、液体の温度が上記蒸発器における
    凍結が開始される温度に達したときを検出して凍結防止
    運転の開始信号を出力する凍防信号出力手段(26WL)
    を備えた冷凍装置の運転制御装置において、 上記ディファレンシャルの幅値として標準値該標準値
    よりも小さい縮小値を記憶する記憶手段(21)と、 該記憶手段(21)で記憶されるディファレンシャル幅
    について、常時は上記標準値を選択する一方、上記各手
    段(Thw,22,26WL)を構成する機器の誤差を考慮
    すると、上記制御目標値のディファレンシャルの標準値
    における下端値が、上記凍防信号出力手段(26WL)が
    凍結防止運転の開始信号を出力する温度範囲に入り込む
    ときには上記縮小値を選択するディファレンシャル選択
    手段(25)とを備えたことを特徴とする冷凍装置の運
    転制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の冷凍装置の運転制御装置
    において、 上記記憶手段(21)は、上記ディファレンシャルの幅
    値として、上記標準値よりも幅の大きい拡大値をさらに
    記憶しており、 上記能力制御手段(20)により制御される冷凍能力を
    検出する能力検出手段と、 該能力検出手段の出力を受け、冷凍能力が低減されてか
    らの経過時間を計測する計時手段と、 上記能力検出手段の出力を受け、常時は標準値を選択す
    る一方、上記計時手段の出力を受けるまでに、冷凍能力
    の低減,増大が複数回繰返されたときには、ディファレ
    ンシャル幅を拡大値に切換えて一定時間の間その状態に
    維持するディファレンシャル切換手段(26)とをさら
    備えたことを特徴とする冷凍装置の運転制御装置。
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