JP2623436B2 - パゥダー樹脂の射出成形方法および射出成形機 - Google Patents
パゥダー樹脂の射出成形方法および射出成形機Info
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- JP2623436B2 JP2623436B2 JP26563893A JP26563893A JP2623436B2 JP 2623436 B2 JP2623436 B2 JP 2623436B2 JP 26563893 A JP26563893 A JP 26563893A JP 26563893 A JP26563893 A JP 26563893A JP 2623436 B2 JP2623436 B2 JP 2623436B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スクリュウシリンダ内
に設けられているスクリュウを回転駆動して、ホッパか
ら供給されるパゥダー樹脂材料をスクリュウの回転作用
でホッパより前方の射出ノズル側へ送る過程で可塑化す
る、パゥダー樹脂の射出成形方法および射出成形機に関
するものである。
に設けられているスクリュウを回転駆動して、ホッパか
ら供給されるパゥダー樹脂材料をスクリュウの回転作用
でホッパより前方の射出ノズル側へ送る過程で可塑化す
る、パゥダー樹脂の射出成形方法および射出成形機に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】射出成形機は、文献名を挙げるまでもな
く従来周知で、スクリュウシリンダと、該スクリュウシ
リンダ内に回転および軸方向に駆動可能に設けられてい
るスクリュウとを備えている。スクリュウを回転方向お
よび軸方向に駆動する駆動装置はスクリュウシリンダの
後方端部に設けられ、溶融した樹脂を金型へ射出するた
めのノズルはスクリュウシリンダの前方に設けられてい
る。そしてスクリュウシリンダの後方寄りには、樹脂材
料をスクリュウシリンダに供給するためのホッパが設け
られている。したがって、スクリュウを駆動装置により
回転駆動すると、ホッパから供給され樹脂材料は、スク
リュウの回転作用で送られる過程で、外部から加えられ
る熱と、スクリュウの回転による剪断作用、摩擦作用等
により生じる熱とにより可塑化される。そしてスクリュ
ウを軸方向に駆動すると、可塑化された樹脂はノズルを
介して周知の方法で金型のキャビテイへ射出される。以
上のようにして、樹脂材料が可塑化溶融され圧縮される
ときに、樹脂材料中に含まれている空気、樹脂材料中の
揮発分等のガスが生じる。これらのガスはスクリュウの
圧縮部から供給部を通ってホッパの方へ流れ、脱気され
る。このときガスの一部は、スクリュウシリンダとスク
リュウ軸との隙間を通って駆動装置の方へ漏れる、ある
いは流入する。ところで、射出成形用の樹脂材料には、
例えばHーPVC樹脂のように、パゥダー状の樹脂もあ
るが、これらのパゥダー樹脂材料は、漏れるガスと共に
駆動装置の方へ侵入するそこで、このようなパゥダー樹
脂材料が駆動装置の方へ漏れるのを防止するために、ホ
ッパと駆動装置との間において、スクリュウシリンダと
スクリュウ軸との隙間にパッキンを設けた射出成形機が
提案されている。またスクリュウ軸の外周部に角度の小
さいスクリュ状の溝を設け、この溝でパゥダー樹脂の流
入を防止するようにした射出成形機も知られている。
く従来周知で、スクリュウシリンダと、該スクリュウシ
リンダ内に回転および軸方向に駆動可能に設けられてい
るスクリュウとを備えている。スクリュウを回転方向お
よび軸方向に駆動する駆動装置はスクリュウシリンダの
後方端部に設けられ、溶融した樹脂を金型へ射出するた
めのノズルはスクリュウシリンダの前方に設けられてい
る。そしてスクリュウシリンダの後方寄りには、樹脂材
料をスクリュウシリンダに供給するためのホッパが設け
られている。したがって、スクリュウを駆動装置により
回転駆動すると、ホッパから供給され樹脂材料は、スク
リュウの回転作用で送られる過程で、外部から加えられ
る熱と、スクリュウの回転による剪断作用、摩擦作用等
により生じる熱とにより可塑化される。そしてスクリュ
ウを軸方向に駆動すると、可塑化された樹脂はノズルを
介して周知の方法で金型のキャビテイへ射出される。以
上のようにして、樹脂材料が可塑化溶融され圧縮される
ときに、樹脂材料中に含まれている空気、樹脂材料中の
揮発分等のガスが生じる。これらのガスはスクリュウの
圧縮部から供給部を通ってホッパの方へ流れ、脱気され
る。このときガスの一部は、スクリュウシリンダとスク
リュウ軸との隙間を通って駆動装置の方へ漏れる、ある
いは流入する。ところで、射出成形用の樹脂材料には、
例えばHーPVC樹脂のように、パゥダー状の樹脂もあ
るが、これらのパゥダー樹脂材料は、漏れるガスと共に
駆動装置の方へ侵入するそこで、このようなパゥダー樹
脂材料が駆動装置の方へ漏れるのを防止するために、ホ
ッパと駆動装置との間において、スクリュウシリンダと
スクリュウ軸との隙間にパッキンを設けた射出成形機が
提案されている。またスクリュウ軸の外周部に角度の小
さいスクリュ状の溝を設け、この溝でパゥダー樹脂の流
入を防止するようにした射出成形機も知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、スクリ
ュウシリンダとスクリュウ軸との隙間にパッキンが設け
られている射出成形機によると、パゥダー樹脂材料が駆
動装置の方への流入するのを略完全に防止することはで
きる。しかしながら、パッキンはスクリュウシリンダの
内周壁とスクリュウ軸の外周壁との両壁に接して駆動さ
れるので、寿命が短いという欠点がある。特にインライ
ンスクリュウ式射出成形機においては、可塑化時の回転
方向の摺動と、射出時の軸方向の両摺動が同一箇所で行
われるために、より早期に摩耗する。これに対し、スク
リュ状の溝が設けられている射出成形機によると、非接
触的にシールされているので、摩耗の問題はない。しか
しながら、非接触的なシールであるので、スクリュウシ
リンダとスクリュウ軸との間に隙間があることに変わり
はなく、パゥダー樹脂材料が駆動装置の方への侵入する
ことは避けられない。したがって、本発明は、スクリュ
ウシリンダと、該スクリュウシリンダ内に駆動可能に設
けられているスクリュウと、スクリュウシリンダの後方
寄りに設けられているホッパと、スクリュウシリンダの
後方端に設けられている駆動装置とを備えた射出成形機
において、パゥダー樹脂材料の駆動装置の方への侵入が
略完全に防止されるにも拘らず、摩耗の問題もないパゥ
ダー樹脂の射出成形方法および射出成形機を提供するこ
とを目的としている。
ュウシリンダとスクリュウ軸との隙間にパッキンが設け
られている射出成形機によると、パゥダー樹脂材料が駆
動装置の方への流入するのを略完全に防止することはで
きる。しかしながら、パッキンはスクリュウシリンダの
内周壁とスクリュウ軸の外周壁との両壁に接して駆動さ
れるので、寿命が短いという欠点がある。特にインライ
ンスクリュウ式射出成形機においては、可塑化時の回転
方向の摺動と、射出時の軸方向の両摺動が同一箇所で行
われるために、より早期に摩耗する。これに対し、スク
リュ状の溝が設けられている射出成形機によると、非接
触的にシールされているので、摩耗の問題はない。しか
しながら、非接触的なシールであるので、スクリュウシ
リンダとスクリュウ軸との間に隙間があることに変わり
はなく、パゥダー樹脂材料が駆動装置の方への侵入する
ことは避けられない。したがって、本発明は、スクリュ
ウシリンダと、該スクリュウシリンダ内に駆動可能に設
けられているスクリュウと、スクリュウシリンダの後方
寄りに設けられているホッパと、スクリュウシリンダの
後方端に設けられている駆動装置とを備えた射出成形機
において、パゥダー樹脂材料の駆動装置の方への侵入が
略完全に防止されるにも拘らず、摩耗の問題もないパゥ
ダー樹脂の射出成形方法および射出成形機を提供するこ
とを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、請求項1記載の発明は、スクリュウシリン
ダ内に設けられているスクリュウを回転駆動して、ホッ
パから供給されるパゥダー樹脂材料をスクリュウの回転
作用でホッパより前方の射出ノズル側へ送る過程で可塑
化するとき、ホッパより後方の駆動装置側寄りの位置に
おいて、スクリュウシリンダと、スクリュウ軸との間に
所定圧の空気を供給してパゥダー樹脂材料が駆動装置側
へ漏れるのを防止するように構成される。そして請求項
2記載の発明はスクリュウシリンダと、該スクリュウシ
リンダ内に駆動可能に設けられているスクリュウと、前
記スクリュウシリンダの後方寄りに設けられているホッ
パと、前記スクリュウシリンダの後方端に設けられ前記
スクリュウを駆動する駆動装置とを備えた射出成形機に
おいて、前記ホッパより後方に寄った位置には、前記ス
クリュウ軸の外周部と、スクリュウシリンダの内周部と
の間に開口した空気吹出口が設けられる。
するために、請求項1記載の発明は、スクリュウシリン
ダ内に設けられているスクリュウを回転駆動して、ホッ
パから供給されるパゥダー樹脂材料をスクリュウの回転
作用でホッパより前方の射出ノズル側へ送る過程で可塑
化するとき、ホッパより後方の駆動装置側寄りの位置に
おいて、スクリュウシリンダと、スクリュウ軸との間に
所定圧の空気を供給してパゥダー樹脂材料が駆動装置側
へ漏れるのを防止するように構成される。そして請求項
2記載の発明はスクリュウシリンダと、該スクリュウシ
リンダ内に駆動可能に設けられているスクリュウと、前
記スクリュウシリンダの後方寄りに設けられているホッ
パと、前記スクリュウシリンダの後方端に設けられ前記
スクリュウを駆動する駆動装置とを備えた射出成形機に
おいて、前記ホッパより後方に寄った位置には、前記ス
クリュウ軸の外周部と、スクリュウシリンダの内周部と
の間に開口した空気吹出口が設けられる。
【0005】
【作用】請求項2記載の発明は、上記のように構成され
ているので、まずホッパにパゥダー樹脂材料を入れる。
そうしてスクリュウを駆動装置により回転駆動する。そ
うすると、ホッパ中の樹脂材料がスクリュウシリンダに
供給され、樹脂は外部から加えられる熱と前記スクリュ
ウの回転による剪断作用、摩擦作用等により生じる熱と
により前方に送られる過程で可塑化される。このとき空
気吹出口から、スクリュウ軸の外周部とスクリュウシリ
ンダの内周部との間に、所定圧の空気すなわちパゥダー
樹脂材料中に含まれている空気、樹脂材料中の揮発分等
のガス圧より高い圧の空気を小量吹き出す。可塑化が終
わったら、スクリュウを駆動装置により軸方向に駆動し
て型締めされている金型のキャビテイに、従来周知のよ
うにして射出する。冷却固化を待って、型を開き成形品
を取り出す。以下同様な操作を繰り返し成形する。
ているので、まずホッパにパゥダー樹脂材料を入れる。
そうしてスクリュウを駆動装置により回転駆動する。そ
うすると、ホッパ中の樹脂材料がスクリュウシリンダに
供給され、樹脂は外部から加えられる熱と前記スクリュ
ウの回転による剪断作用、摩擦作用等により生じる熱と
により前方に送られる過程で可塑化される。このとき空
気吹出口から、スクリュウ軸の外周部とスクリュウシリ
ンダの内周部との間に、所定圧の空気すなわちパゥダー
樹脂材料中に含まれている空気、樹脂材料中の揮発分等
のガス圧より高い圧の空気を小量吹き出す。可塑化が終
わったら、スクリュウを駆動装置により軸方向に駆動し
て型締めされている金型のキャビテイに、従来周知のよ
うにして射出する。冷却固化を待って、型を開き成形品
を取り出す。以下同様な操作を繰り返し成形する。
【0006】
【実施例】以下、本発明の実施例をインラインスクリュ
ウ式射出成形機について説明する。図1は本発明の第1
実施例を示す図であるが、同図に示されているように射
出成形機1は、スクリュウシリンダ2と、このスクリュ
ウシリンダ2内に回転方向と軸方向とに駆動自在に設け
られているスクリュウ3とを備えている。スクリュウシ
リンダ2は、所定長さを有し、その外周部にはヒータ
4、4、…が設けられている。スクリュウシリンダ2の
後方部にはスクリュウケース10が設けられ、このスク
リュウケース10にホッパ20の供給管21が装着され
ている。スクリュウ3は、スクリュウシリンダ2内をホ
ッパ20の供給管21よりもさらに後方まで延び、スク
リュウ軸6となっている。スクリュウ軸6にはフライト
は設けられていない。スクリュウケース10の後方に
は、スクリュウウ軸6を回転駆動するる歯車減速機構
8、軸方向に駆動する射出ラム9等からなる駆動装置が
設けられている。
ウ式射出成形機について説明する。図1は本発明の第1
実施例を示す図であるが、同図に示されているように射
出成形機1は、スクリュウシリンダ2と、このスクリュ
ウシリンダ2内に回転方向と軸方向とに駆動自在に設け
られているスクリュウ3とを備えている。スクリュウシ
リンダ2は、所定長さを有し、その外周部にはヒータ
4、4、…が設けられている。スクリュウシリンダ2の
後方部にはスクリュウケース10が設けられ、このスク
リュウケース10にホッパ20の供給管21が装着され
ている。スクリュウ3は、スクリュウシリンダ2内をホ
ッパ20の供給管21よりもさらに後方まで延び、スク
リュウ軸6となっている。スクリュウ軸6にはフライト
は設けられていない。スクリュウケース10の後方に
は、スクリュウウ軸6を回転駆動するる歯車減速機構
8、軸方向に駆動する射出ラム9等からなる駆動装置が
設けられている。
【0007】スクリュウケース10の後方部すなわちホ
ッパ20の供給管21よりも後方において、スクリュウ
ケース10にリング状の空気吹出口11が設けられてい
る。空気吹出口11は、スクリュウ軸6の外周面とスク
リュウケース10の内周面との間の隙間に全周にわたっ
て開口している。この空気吹出口11は、ホッパ20の
供給管21の方向を向くように傾斜している。スクリュ
ウケース10の端面には空気ジャケット12が設けら
れ、空気吹出口11には、この空気ジャケット12か
ら、樹脂に含まれている空気、樹脂中の揮発分等のガス
圧より高い空気が噴射されるようになっている。空気ジ
ャケット12には空気供給管13が接続され、この空気
供給管13には流量調整弁14、開閉弁16等が介装さ
れ、そして圧縮空気源15に接続されている。歯車減速
機構8を駆動するモータ7には、パルス発生機17が設
けられている。このパルス発生機17がモータ7あるい
はスクリュウ軸6の回転を検知すると、開閉弁16が開
くようになっている。
ッパ20の供給管21よりも後方において、スクリュウ
ケース10にリング状の空気吹出口11が設けられてい
る。空気吹出口11は、スクリュウ軸6の外周面とスク
リュウケース10の内周面との間の隙間に全周にわたっ
て開口している。この空気吹出口11は、ホッパ20の
供給管21の方向を向くように傾斜している。スクリュ
ウケース10の端面には空気ジャケット12が設けら
れ、空気吹出口11には、この空気ジャケット12か
ら、樹脂に含まれている空気、樹脂中の揮発分等のガス
圧より高い空気が噴射されるようになっている。空気ジ
ャケット12には空気供給管13が接続され、この空気
供給管13には流量調整弁14、開閉弁16等が介装さ
れ、そして圧縮空気源15に接続されている。歯車減速
機構8を駆動するモータ7には、パルス発生機17が設
けられている。このパルス発生機17がモータ7あるい
はスクリュウ軸6の回転を検知すると、開閉弁16が開
くようになっている。
【0008】ホッパ20は、パゥダー樹脂が入れられる
漏斗状をした貯留部を備え、この貯留部の下方の供給管
21がスクリュウケース10の開口部に装着されてい
る。貯留部には斜壁に沿ってガス抜き路22が設けられ
ている。
漏斗状をした貯留部を備え、この貯留部の下方の供給管
21がスクリュウケース10の開口部に装着されてい
る。貯留部には斜壁に沿ってガス抜き路22が設けられ
ている。
【0009】次に上記第1実施例の作用について説明す
る。ホッパ20の貯留部にパゥダー樹脂材料を入れる。
ヒータ4、4、…によりスクリュウシリンダ2を外部か
ら加熱する。そしてモータ7で歯車減速機構8を介して
スクリュウ軸6を回転駆動する。そうすると、パルス発
生機17で検出されるパルスにより開閉弁16が開く。
ホッパ20中のパゥダー樹脂材料がスクリュウシリンダ
2に順次供給され、樹脂は外部から加えられる熱とスク
リュウ3の回転による剪断作用、摩擦作用等により生じ
る熱とにより前方に送られる過程で可塑化される。この
とき、樹脂材料に含まれている空気、樹脂中の揮発分等
のガスは、スクリュウ3の圧縮部から供給部を通ってホ
ッパ20の方へ流れ、ガス抜き路22を通って脱気され
る。同時にスクリュウ軸6の外周面とスクリュウケース
10の内周面との間の隙間を通って、駆動装置側へ流れ
ようとする。このガス中には当然ながらパゥダー樹脂材
料が含まれている。ところで本実施例によると、スクリ
ュウ軸6の外周面とスクリュウケース10の内周面との
間の隙間には、所定圧の流量調整弁14で調整された小
量の空気が空気吹出口11から噴射されるので、駆動装
置側への漏れが防止される。上記のようにして可塑化が
終わったら、型締めされた可動金型と固定金型のキャビ
テイに、射出ラム9に圧油を供給して従来周知の方法に
より射出する。そして冷却固化を待って型開きして製品
を取り出す。冷却固化を待って型開きして製品を取り出
している間に、前述したようにして可塑化する。以下同
様にして射出成形する。
る。ホッパ20の貯留部にパゥダー樹脂材料を入れる。
ヒータ4、4、…によりスクリュウシリンダ2を外部か
ら加熱する。そしてモータ7で歯車減速機構8を介して
スクリュウ軸6を回転駆動する。そうすると、パルス発
生機17で検出されるパルスにより開閉弁16が開く。
ホッパ20中のパゥダー樹脂材料がスクリュウシリンダ
2に順次供給され、樹脂は外部から加えられる熱とスク
リュウ3の回転による剪断作用、摩擦作用等により生じ
る熱とにより前方に送られる過程で可塑化される。この
とき、樹脂材料に含まれている空気、樹脂中の揮発分等
のガスは、スクリュウ3の圧縮部から供給部を通ってホ
ッパ20の方へ流れ、ガス抜き路22を通って脱気され
る。同時にスクリュウ軸6の外周面とスクリュウケース
10の内周面との間の隙間を通って、駆動装置側へ流れ
ようとする。このガス中には当然ながらパゥダー樹脂材
料が含まれている。ところで本実施例によると、スクリ
ュウ軸6の外周面とスクリュウケース10の内周面との
間の隙間には、所定圧の流量調整弁14で調整された小
量の空気が空気吹出口11から噴射されるので、駆動装
置側への漏れが防止される。上記のようにして可塑化が
終わったら、型締めされた可動金型と固定金型のキャビ
テイに、射出ラム9に圧油を供給して従来周知の方法に
より射出する。そして冷却固化を待って型開きして製品
を取り出す。冷却固化を待って型開きして製品を取り出
している間に、前述したようにして可塑化する。以下同
様にして射出成形する。
【0010】本実施例によると、色々な効果が得られ
る。例えば空気吹出口11から噴射される空気で、樹脂
に含まれている空気、樹脂中の揮発分等のガス中に含ま
れるパゥダー樹脂材料が駆動装置側へ逆流するのが阻止
されるので、すなわち非接触的にシールされるので、従
来のパッキンのような摩耗の問題がない。また空気吹出
口11からは流量調整弁14で調整された小量の空気が
空気吹出口11から噴射されるので、過剰の空気が徒に
ホッパ20の方へ吹き出すようなこともない。さらには
可塑化が終わると、モータ7あるいはスクリュウ軸6の
回転が停止するので、パルスが印可されなくなり、開閉
弁16が閉じ、射出しているときに空気がホッパ20の
方へ吹き出すようなこともない。なお、樹脂に含まれて
いる空気、樹脂中の揮発分等のガスの発生時期と、可塑
化始動との間には時間差があるので、遅延回路等を設け
パルス発生機17でモータ7あるいはスクリュウ軸6の
回転を検出されてから所定時間後に開閉弁16を開くよ
うに実施することもできる。
る。例えば空気吹出口11から噴射される空気で、樹脂
に含まれている空気、樹脂中の揮発分等のガス中に含ま
れるパゥダー樹脂材料が駆動装置側へ逆流するのが阻止
されるので、すなわち非接触的にシールされるので、従
来のパッキンのような摩耗の問題がない。また空気吹出
口11からは流量調整弁14で調整された小量の空気が
空気吹出口11から噴射されるので、過剰の空気が徒に
ホッパ20の方へ吹き出すようなこともない。さらには
可塑化が終わると、モータ7あるいはスクリュウ軸6の
回転が停止するので、パルスが印可されなくなり、開閉
弁16が閉じ、射出しているときに空気がホッパ20の
方へ吹き出すようなこともない。なお、樹脂に含まれて
いる空気、樹脂中の揮発分等のガスの発生時期と、可塑
化始動との間には時間差があるので、遅延回路等を設け
パルス発生機17でモータ7あるいはスクリュウ軸6の
回転を検出されてから所定時間後に開閉弁16を開くよ
うに実施することもできる。
【0011】次に図2により、本発明の第2の実施例を
説明する。本実施例は空気ジャケット12に供給する空
気回路が前述した第1実施例と異なる。したがって、射
出成形機のスクリュウシリンダ2、スクリュウ3等は図
2には示されていない。本実施例によると、空気ジャケ
ット12と空気源15との間にバランス弁30と、流量
調整弁例えば従来周知の圧力補償形流量調整弁31とが
介装されている。バランス弁30は、シリンダ32と、
このシリンダ32内に軸方向に移動自在に設けられてい
るバランスピストン33と、このバランスピストン33
を付勢するバネ34とから概略構成されている。バラン
スピストン33は、ピストン軸35を備え、その両端部
に同じ受圧面積のピストン36、37が一体的に設けら
れている。シリンダ32には、空気管38が取り付けら
れる供給口39と、出口ポート40とが設けられてい
る。
説明する。本実施例は空気ジャケット12に供給する空
気回路が前述した第1実施例と異なる。したがって、射
出成形機のスクリュウシリンダ2、スクリュウ3等は図
2には示されていない。本実施例によると、空気ジャケ
ット12と空気源15との間にバランス弁30と、流量
調整弁例えば従来周知の圧力補償形流量調整弁31とが
介装されている。バランス弁30は、シリンダ32と、
このシリンダ32内に軸方向に移動自在に設けられてい
るバランスピストン33と、このバランスピストン33
を付勢するバネ34とから概略構成されている。バラン
スピストン33は、ピストン軸35を備え、その両端部
に同じ受圧面積のピストン36、37が一体的に設けら
れている。シリンダ32には、空気管38が取り付けら
れる供給口39と、出口ポート40とが設けられてい
る。
【0012】バランスピストン33は、後述するように
軸方向に移動するが、移動しても供給口39はピストン
36、37の間に常に開口し、出口ポート40は、条件
によりピストン37により開閉される。出口ポート40
には、絞部42が介装されている空気供給管41が接続
されている。そして空気供給管41は、前述した空気ジ
ャケット12に接続されている。バネ34は、シリンダ
32のピストン37のヘッド側に設けられ、バランスピ
ストン33を付勢している。また、シリンダ32のピス
トン36のヘッド側には、パイロット管44の一方が開
口し、他方は絞部42に開口している。
軸方向に移動するが、移動しても供給口39はピストン
36、37の間に常に開口し、出口ポート40は、条件
によりピストン37により開閉される。出口ポート40
には、絞部42が介装されている空気供給管41が接続
されている。そして空気供給管41は、前述した空気ジ
ャケット12に接続されている。バネ34は、シリンダ
32のピストン37のヘッド側に設けられ、バランスピ
ストン33を付勢している。また、シリンダ32のピス
トン36のヘッド側には、パイロット管44の一方が開
口し、他方は絞部42に開口している。
【0013】次に上記第2実施例の作用について説明す
る。可塑化していないときは、パゥダー樹脂材料に含ま
れている空気、樹脂中の揮発分等のガスは生じない。し
たがって、空気吹出口11、空気ジャケット12の方へ
の侵入あるいは逆流はなく、パイロット管44には圧が
発生しない。バランスピストン33は、バネ34により
図において左側に移動され、ピストン37が出口ポート
40を閉鎖する。したがって、空気は空気吹出口11か
ら噴射されない。モータ7を起動して可塑化するとき前
述したようにガスが発生すると、その圧が空気吹出口1
1からパイロット管44を介してピストン36のヘッド
側に作用する。バランスピストン33は、図において右
側に移動し、ピストン37は出口ポート40を開く。し
たがって、所定圧の、圧力補償形流量調整弁31で制御
された小量の空気が空気管38、バランスピストン3
0、出口ポート40、絞部42および空気ジャケット1
2を通って空気吹出口11から噴射される。これによ
り、前述したようにしてパゥダー樹脂材料が駆動装置側
へ侵入することが防止される。
る。可塑化していないときは、パゥダー樹脂材料に含ま
れている空気、樹脂中の揮発分等のガスは生じない。し
たがって、空気吹出口11、空気ジャケット12の方へ
の侵入あるいは逆流はなく、パイロット管44には圧が
発生しない。バランスピストン33は、バネ34により
図において左側に移動され、ピストン37が出口ポート
40を閉鎖する。したがって、空気は空気吹出口11か
ら噴射されない。モータ7を起動して可塑化するとき前
述したようにガスが発生すると、その圧が空気吹出口1
1からパイロット管44を介してピストン36のヘッド
側に作用する。バランスピストン33は、図において右
側に移動し、ピストン37は出口ポート40を開く。し
たがって、所定圧の、圧力補償形流量調整弁31で制御
された小量の空気が空気管38、バランスピストン3
0、出口ポート40、絞部42および空気ジャケット1
2を通って空気吹出口11から噴射される。これによ
り、前述したようにしてパゥダー樹脂材料が駆動装置側
へ侵入することが防止される。
【0014】空気吹出口11から噴射される空気は、圧
力補償形流量調整弁31で制御されているので、一定量
を越えることはないし、必要以上の空気がホッパ20か
ら吹き出すことはないが、空気が絞部42を流れると、
絞部42内の圧力が下がる。下がると、パイロット管4
4を介してピストン36ヘッド側に作用する圧力が下が
るので、バランスピストン33は、図において左側に移
動し、ピストン37は出口ポート40を絞る。これによ
り必要以上の空気が空気吹出口11から吹き出されるの
がさらに抑制される。可塑化が終わったら、前述したよ
うにして射出する。射出するときは、パゥダー樹脂材料
からガスは発生しない。したがって、空気吹出口11か
ら吹き出される空気に抵抗はなく、空気ジャケット12
内およびパイロット管44内の圧力は小さく、バランス
ピストン33は、バネ34により図において左側に移動
され、ピストン37が出口ポート40を閉鎖する。した
がって、空気は空気吹出口11から噴射されない。可塑
化するとき、パゥダー樹脂材料からガスが発生すると、
前述したように、出口ポート40が開き空気吹出口11
から空気が吹き出される。
力補償形流量調整弁31で制御されているので、一定量
を越えることはないし、必要以上の空気がホッパ20か
ら吹き出すことはないが、空気が絞部42を流れると、
絞部42内の圧力が下がる。下がると、パイロット管4
4を介してピストン36ヘッド側に作用する圧力が下が
るので、バランスピストン33は、図において左側に移
動し、ピストン37は出口ポート40を絞る。これによ
り必要以上の空気が空気吹出口11から吹き出されるの
がさらに抑制される。可塑化が終わったら、前述したよ
うにして射出する。射出するときは、パゥダー樹脂材料
からガスは発生しない。したがって、空気吹出口11か
ら吹き出される空気に抵抗はなく、空気ジャケット12
内およびパイロット管44内の圧力は小さく、バランス
ピストン33は、バネ34により図において左側に移動
され、ピストン37が出口ポート40を閉鎖する。した
がって、空気は空気吹出口11から噴射されない。可塑
化するとき、パゥダー樹脂材料からガスが発生すると、
前述したように、出口ポート40が開き空気吹出口11
から空気が吹き出される。
【0015】第2実施例によると、第1実施例と同様な
効果が得られるが、さらにパゥダー樹脂材料からガスが
実際に発生し、駆動装置側へ漏れるとき、空気吹出口1
1から空気が吹き出されるという、本実施例特有の効果
が得られる。また出口ポート40の開度がピストン37
で制御されるので、必要最小限の空気が空気吹出口11
から吹き出される効果も得られる。
効果が得られるが、さらにパゥダー樹脂材料からガスが
実際に発生し、駆動装置側へ漏れるとき、空気吹出口1
1から空気が吹き出されるという、本実施例特有の効果
が得られる。また出口ポート40の開度がピストン37
で制御されるので、必要最小限の空気が空気吹出口11
から吹き出される効果も得られる。
【0016】
【発明の効果】以上のように、本発明によると、スクリ
ュウシリンダ内に設けられているスクリュウを回転駆動
して、ホッパから供給されるパゥダー樹脂材料をスクリ
ュウの回転作用でホッパより前方の射出ノズル側へ送る
過程で可塑化するとき、ホッパより後方の駆動装置側寄
りの位置において、スクリュウシリンダと、スクリュウ
軸との間に所定圧の空気を供給するので、パゥダー樹脂
材料が可塑化溶融され圧縮されるときに、樹脂材料中に
含まれている空気、樹脂材料中の揮発分等のガスが生じ
ても、駆動装置側へ漏れるようなことはない。したがっ
て、本発明によると、パゥダー樹脂材料が駆動装置側へ
漏れないとうい効果が得られる。また、所定圧の空気
で、パゥダー樹脂材料の駆動装置側への侵入が阻止され
るので、すなわちスクリュウシリンダとスクリュウ軸と
に直接接することなく、非接触的にシールされるので、
摩耗の問題もない。
ュウシリンダ内に設けられているスクリュウを回転駆動
して、ホッパから供給されるパゥダー樹脂材料をスクリ
ュウの回転作用でホッパより前方の射出ノズル側へ送る
過程で可塑化するとき、ホッパより後方の駆動装置側寄
りの位置において、スクリュウシリンダと、スクリュウ
軸との間に所定圧の空気を供給するので、パゥダー樹脂
材料が可塑化溶融され圧縮されるときに、樹脂材料中に
含まれている空気、樹脂材料中の揮発分等のガスが生じ
ても、駆動装置側へ漏れるようなことはない。したがっ
て、本発明によると、パゥダー樹脂材料が駆動装置側へ
漏れないとうい効果が得られる。また、所定圧の空気
で、パゥダー樹脂材料の駆動装置側への侵入が阻止され
るので、すなわちスクリュウシリンダとスクリュウ軸と
に直接接することなく、非接触的にシールされるので、
摩耗の問題もない。
【図1】本発明の第1実施例を一部断面にして示す正面
図である。
図である。
【図2】本発明の第2実施例の要部を一部断面にして示
す正面図である。
す正面図である。
1 射出成形機 2 スクリュウシリンダ 3 スクリュウ 6 スクリュウ軸 8 歯車減速機構 9 射出ラム 11 空気吹出口
Claims (2)
- 【請求項1】 スクリュウシリンダ(2)内に設けられ
ているスクリュウ(3)を回転駆動して、ホッパ(2
0)から供給されるパゥダー樹脂材料をスクリュウ
(3)の回転作用でホッパ(20)より前方の射出ノズ
ル側へ送る過程で可塑化するとき、ホッパ(20)より
後方の駆動装置(8、9)側寄りの位置において、スク
リュウシリンダ(2)と、スクリュウ軸(6)との間に
所定圧の空気を供給してパゥダー樹脂材料が駆動装置
(8、9)側へ漏れるのを防止することを特徴とするパ
ゥダー樹脂の射出成形方法。 - 【請求項2】 スクリュウシリンダ(2)と、該スクリ
ュウシリンダ(2)内に駆動可能に設けられているスク
リュウ(3)と、前記スクリュウシリンダ(2)の後方
寄りに設けられているホッパ(20)と、前記スクリュ
ウシリンダ(2)の後方端に設けられ前記スクリュウを
駆動する駆動装置(8、9)とを備えた射出成形機にお
いて、 前記ホッパ(20)より後方に寄った位置には、前記ス
クリュウ軸(6)の外周部と、スクリュウシリンダ
(3)の内周部との間に開口した空気吹出口(11)が
設けられていることを特徴とするパゥダー樹脂の射出成
形機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26563893A JP2623436B2 (ja) | 1993-09-29 | 1993-09-29 | パゥダー樹脂の射出成形方法および射出成形機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26563893A JP2623436B2 (ja) | 1993-09-29 | 1993-09-29 | パゥダー樹脂の射出成形方法および射出成形機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0796540A JPH0796540A (ja) | 1995-04-11 |
JP2623436B2 true JP2623436B2 (ja) | 1997-06-25 |
Family
ID=17419921
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26563893A Expired - Lifetime JP2623436B2 (ja) | 1993-09-29 | 1993-09-29 | パゥダー樹脂の射出成形方法および射出成形機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2623436B2 (ja) |
-
1993
- 1993-09-29 JP JP26563893A patent/JP2623436B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0796540A (ja) | 1995-04-11 |
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