JP2622517B2 - 高炉操業方法 - Google Patents

高炉操業方法

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JP2622517B2
JP2622517B2 JP61189135A JP18913586A JP2622517B2 JP 2622517 B2 JP2622517 B2 JP 2622517B2 JP 61189135 A JP61189135 A JP 61189135A JP 18913586 A JP18913586 A JP 18913586A JP 2622517 B2 JP2622517 B2 JP 2622517B2
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千里 山縣
義雅 梶原
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    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21BMANUFACTURE OF IRON OR STEEL
    • C21B5/00Making pig-iron in the blast furnace
    • C21B5/001Injecting additional fuel or reducing agents
    • C21B5/003Injection of pulverulent coal
    • C21B5/004Injection of slurries

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • Materials Engineering (AREA)
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  • Organic Chemistry (AREA)
  • Manufacture Of Iron (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、荷下がり安定下において高炉の溶銑中Si濃
度を低減させることのできる高炉操業方法に関するもの
である。
(従来の技術) 高炉内における溶銑中へのSi移行は、炉床湯溜部にお
けるスラグーメタル反応よりも、むしろSiOガスを媒介
とするガスーメタル反応が主要な役割を果たしている。
SiOガスを媒介とする溶銑中へのSi移行は、次の2つの
過程に大別される(鉄と鋼)Vol.58,1972,219頁)。
すなわち、レースウェイ近傍の高温低酸素分圧領域
におけるコークス中灰分を主源とするSiO2とコークス中
の固定炭素との反応によるSiOガスの生成過程、軟化
融着帯以下における上昇ガス流中に含まれるSiOガスと
滴下している溶銑中の炭素との反応による溶銑中へのsi
移行過程であり、この両過程を反応式で表わすと以下の
ようになる。
(SiO2)+C=SiO(g)+CO(g) …… SiO2(g)+Si+CO(g) …… ここで、( )はその化合物がスラグ中に存在するこ
とを示す慣用表記法であり、元素名の下線はその成分が
溶銑中に存在することを示す慣用表記法である。また、
(g)はその化合物が気体であることを示す慣用表示法
である。従って、溶銑中Si濃度の制御方法としては、Si
Oガス発生反応の制御と溶銑中へのSi移行反応の制御と
がある。
実際の高炉操業において、前者の制御手段としては、
コークス中の灰分量の制御による羽口前持ち込みSiO2
の制御や羽口前温度制御によるSiOガス発生速度の制御
等が実施されている。また、後者の制御手段としては、
装入物分布制御に基づいたコークス比制御による融着帯
レベルの管理や焼結鉱の被還元性、軟化融着性状制御に
よる融着帯レベルの制御等がある(「鉄と鋼」Vol.68,1
982,A129頁)。
溶銑中のSi濃度の制御方法としては、上記の高炉内で
の溶銑中へのSi移行メカニズムに立脚した制御手段以外
に、送風羽口から酸化鉄を炉内に吹き込み、下記式の
反応によって溶銑中Siを酸化させる、いわゆる炉内脱珪
手段が開発されている(特開昭56−29601号公報、特開
昭58−77508号公報)。Si +2FeO=(SiO2)+2Fe …… この制御手段の場合、上記反応が適切に制御されれ
ば、出銑直前でのSi濃度の制御が可能であり、溶銑中Si
濃度の管理が容易に実施できる。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、従来の気体輸送による羽口からの酸化
鉄吹き込みによる溶銑中Si濃度の制御方法には、次の様
な欠点があった。
まず、粉体乾燥設備費・乾燥費が高い点、また、配
管、特に分配器及び曲管部における摩耗が進展する点が
問題となり、長期的な安定稼動は困難であった。
本発明は、製鋼工程での造滓剤使用量の低減を目的と
した高炉操業法における従来の前記問題点を解決するた
めになされたものであり、粉体乾燥を必要とせず、配管
摩耗を起こすことなく、羽口からの粉鉱石吹き込みを可
能とし、しかもコークス比の低減にも結びつき、荷下が
り安定下で、大きな低Si操業効果を得ることが可能な高
炉操業方法を提供せんとするものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、鉄鉱石粉とタールを混合してスラリー状と
なし、この鉄鉱石粉・タールスラリーを高炉羽口から吹
き込むことを要旨とする高炉操業方法である。
本発明において、鉄鉱石粉・タールスラリーを採用し
た理由を以下に説明する。
まず、第1に鉄鉱石粉・タールスラリーとすることに
より、粉体の乾燥が必要なくなり、コスト的に気体輸送
に比べて有利である。第2に配管摩耗の問題が無くな
り、長期的に安定に粉体を供給可能となることである。
一方、高炉操業は昭和40年代羽口から重油等の燃料を
多量に吹き込むことにより、低コークス比、高出銑比操
業が指向されてきた。その後、昭和50年代前半原油価格
の高騰によりエネルギー価格体系が大きく変化し、高炉
操業はオールコークス操業が主流となってきた。
この様なオールコークス操業下では、コークス製造に
おける副製品としてのタール生成量は増大する一方であ
る。このタールの一部は蒸留設備で、ナフタレン、クレ
ゾール酸類、クレオソート油等の化学中間製品に転換さ
れるが、残りは高炉への吹き込み燃料として直接使用さ
れコークス比低減、出銑量確保に寄与している。従っ
て、鉄鉱石粉・タールスラリーは、高炉操業上、以下の
点で非常に有効である。
まず、第1に、タールスラリー吹き込みによる水素投
入量の上昇は、羽口前温度低下による低Si操業に対して
有効であると共に、シャフト下部において水素還元反応
が進行するために鉱石類の溶融滴下性状を好転させる
点、および、レースウェイ近傍でのコークス粉量を低下
させるため荷下がり安定下に大きく寄与している。
第2点目としては、タールスラリー吹込みにおいて
は、鉄鉱石粉と共に燃料のタールが羽口より吹き込まれ
るため、鉄鉱石粉の昇温、直接還元(溶融還元)によっ
て多量に消費される熱量をタールの燃焼によって補償で
きるので、高炉のコークス比低減にも寄与する。
また、第3点目として、タールスラリー吹き込みに伴
って高炉のコークス比が低下し、装入Ore/Cokeが上昇す
るため、シャフト部での吹抜け限界の面で有利となり、
出銑量増大効果が得られる。
(作用) 本発明は、鉄鉱石粉とタールを混合してスラリー状と
なし、この鉄鉱石粉・タールスラリーを高炉羽口から吹
き込む方法である為、粉体乾燥を必要としないと共に、
配管摩耗を起こすことなく羽口からの吹き込みが可能と
なる。
(実 施 例) 以下、本発明方法を図面に基づいて説明する。
図中1のサービスホッパー内に貯蔵された鉄鉱石粉
は、サービスホッパー1下部に設けられたロータリーフ
ィーダー2を介して所定量切出されてミキシングタンク
4内に供給され、該ミキシングタンク4内で別ランク3
より供給されるタールと均一に混合されて所定濃度の鉄
鉱石粉・タールスラリーに調整される。
しかる後、ミキシングタンク4の下部からスラリーポ
ンプ5により分配器6に送られて各羽口8に分配・流送
され、吹き込みノズル7を介して高炉9内に吹き込まれ
る。
なお、図示省略したが、鉄鉱石粉・タールスラリーの
吹き込みノズル7は各羽口8に設置されており、また、
分配器6は必要に応じて1つ以上複数個、場合によって
は多段で設置されている。
また、サービスホッパー1からスラリーポンプ5まで
の系統は、1つ以上最大出銑口方位別に出銑口の数ま
で、必要に応じて複数個設置されている。
(実施結果) A高炉(内容積5050m3)において本発明方法を実施し
た結果を、従来法と比較して下記第2表に示す。なお、
鉄鉱石粉は下記第1表に示す組成のものを使用した。
期間Aでは、従来法により、溶銑中Si濃度の低減を目
的として気体輸送による高炉羽口からの鉄鉱石粉吹き込
みを実施した。この場合の鉄鉱石粉吹き込み量は40kg/P
−Tで、溶銑中Si濃度は0.17%まで低下したが、スリッ
プ回数は低減されなかった。また、気体輸送による粉体
吹込みのため、配管摩耗による設備トラブルが発生し、
月間約4回の輸送停止・設備補修を実施する必要があっ
た。
一方、期間Bでは、本発明方法を適用し、荷下がり安
定下で長期間に溶銑中Si濃度を低減させることを目的と
して鉄鉱石粉・タールスラリーの高炉吹込みを実施し
た。
鉄鉱石粉・タールスラリー吹込み量は70kg/P−Tと
し、スラリー中の鉄鉱石粉量は40kg/P−T、そして、タ
ールの量は30kg/P−Tに設定した。その結果、溶銑中Si
濃度が0.15%まで低下すると共に、高炉水素投入量が5.
7kg/P−Tまで上昇したため、高炉内の装入物荷下りは
安定化し、スリップ回数は低下した。
さらに、コークス比の低下に結び付くと共に、装入Or
e/Cokeが上昇するため吹抜け指数が低下し、シャフト部
での吹抜け限界の面で有利となった為、期間Cでは、吹
抜け指数が期間Aのレベルに上昇するまで増風したとこ
ろ、605T/日の増産効果が確認された。
なお、本発明方法は、タールスラリー輸送を採用した
為、配管摩耗は大幅に軽減され、月1回の高炉定期休風
時に設備点検を実施することにより、稼動時の設備トラ
ブル発生なしに連続運転が可能であった。
(発明の効果) 前記実施結果からも明らかな様に、本発明方法によれ
ば、鉄鉱石粉・タールスラリーを高炉羽口から吹き込む
為、コークス比の低下と共に荷下がり安定下で長期的に
低Si濃度の溶銑を製造することが可能となり、製鋼工程
での造滓剤使用量低減に大きな効果を有する。
【図面の簡単な説明】
図面は、本発明方法を実施するための装置構成を示す模
式図である。 1はサービスホッパー、3はタール供給ライン、4はミ
キシングタンク、5はスラリーポンプ、6は分配器、7
は吹込みノズル、8は羽口。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 須山 真一 尼崎市西長洲本通1丁目3番地 住友金 属工業株式会社総合技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭60−258403(JP,A) 特開 昭56−65907(JP,A) 特開 昭53−87908(JP,A) 社団法人日本鉄鋼協会編「鉄鋼製造法 (第1分冊)」昭和53年2月20日丸善株 式会社発行、P.393〜394「▲(i)▼ 燃料吹込みの目的」の欄

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉄鉱石粉とタールを混合してスラリー状と
    なし、この鉄鉱石粉・タールスラリーを高炉羽口から吹
    き込むことを特徴とする高炉操業方法。
JP61189135A 1986-08-11 1986-08-11 高炉操業方法 Expired - Lifetime JP2622517B2 (ja)

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社団法人日本鉄鋼協会編「鉄鋼製造法(第1分冊)」昭和53年2月20日丸善株式会社発行、P.393〜394「▲(i)▼燃料吹込みの目的」の欄

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