JP2617191B2 - 架橋可能なフルオロシリコーン重合体の製造方法 - Google Patents

架橋可能なフルオロシリコーン重合体の製造方法

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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は架橋可能なフルオロシリコーン重合体の製造
方法、特に長鎖フルオロオルガノポリシロキサンとビニ
ル基などを有するオルガノポリシロキサンを特定割合で
共重合させたフルオロシリコーン重合体の製造方法に関
する。
[従来の技術] 従来高性能ゴムとしては、フッ素ゴムやシリコーンゴ
ムが知られている。フッ素ゴムは耐熱性、耐油・耐溶剤
性に優れているが、耐寒性に難点が認められる。またシ
リコーンゴムは耐寒性に優れているが、耐油・耐溶剤性
に難点が認められる。シリコーンゴムの上記難点を改良
する目的でフルオロシリコーンゴムが提案されている。
従来のフルオロシリコーンゴムとしては、もっぱらメチ
ルトリフルオロプロピルシロキサン成分を用いたものが
提案され、市販されている。例えば特公昭34-10940号、
同55-50056号、同60-10045号、特開昭50-143900号、同5
6-92921号公報などにはメチルトリフルオロプロピルシ
ロキサンの重合体あるいは共重合体の各種製造方法が開
示されている。
[発明の解決しようとする問題点] 本発明者の研究によれば、メチルトリフルオロプロピ
ルシロキサン成分からなる従来のフルオロシリコーン重
合体は架橋させることにより、耐寒性が−60℃というゴ
ムにすることができるが、アセトンの如き極性有機溶剤
に対する耐性に難点が認められる。本発明者は、C4F9CH
2CH2基の如き直鎖フルオロアルキル基を有するシロキサ
ンを成分とするフルオロシリコーン重合体について種々
検討した結果、次の様な興味深い知見を得るに至った。
すなわち、従来のメチルトリフルオロプロピルシロキサ
ン系の重合体は、パーオキサイドなどによる架橋が容易
であるが、長鎖フルオロアルキル基含有シリコーン重合
体の場合には、かかる架橋反応を進行させ難いものであ
る。ジメチルシロキサン成分などを所定量以上共重合さ
せることによって架橋を進行させ得るが、燃料油等の非
極性溶剤に対する耐性はジメチルシロキサン成分の増加
につれて悪化する。而して、長鎖フルオロアルキル基含
有シロキサン成分を所定量以上にし、且つビニル基含有
シロキサン成分などを所定量で共重合させることによ
り、上記の如き架橋反応を円滑有利に進行させることが
でき、しかも得られるフルオロシリコーンゴムは極性、
非極性の両有機溶剤に対する耐性についても極めて優れ
たものであるという新規知見を得るに至った。勿論、か
かる長鎖フルオロアルキル基含有シロキサンとビニル基
などを有するシロキサンの特定共重合体は、耐寒性は勿
論のこと、耐熱性や耐油・耐溶剤性についても、従来の
フルオロシリコーンゴムと同等以上の性能を発揮するも
のである。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、前記の如き知見に基づいて完成されたもの
であり、少なくとも2種の重合可能なオルガノポリシロ
キサンを触媒の存在下に共重合させて架橋可能な高分子
量のフルオロシリコーン重合体を製造する方法におい
て、重合可能なオルガノポリシロキサンの少なくとも1
種が、一般式[RfCH2CH2(R1)SiO]3(ただし、Rfは炭素数
2個以上のパーフルオロアルキル基、R1はRfCH2CH2基又
は1価の有機基を示す)で表わされる環状トリシロキサ
ンであり、他の少なくとも1種が、炭素−炭素二重結合
含有基を有する低分子量オルガノポリシロキサンであ
り、触媒が、アルカリ金属水酸化物と環状エーテル類と
の錯体、アルカリ金属水酸化物と非環状エーテル類との
錯体、アルカリ金属水酸化物シラノレートと環状エーテ
ル類との錯体、または、アルカリ金属水酸化物シラノレ
ートと非環状エーテル類との錯体であり、かつ、重合可
能なオルガノポリシロキサンの全量基準で上記の環状ト
リシロキサン(以下、長鎖フルオロオルガノポリシロキ
サンという)を50〜99.95モル%、及び炭素−炭素二重
結合含有基を有する低分子量オルガノポリシロキサンを
10〜0.05モル%用いて共重合させることを特徴とする架
橋可能なフルオロシリコーン重合体の製造方法を新規に
提供するものである。
本発明においては、特定の長鎖フルオロオルガノポリ
シロキサンを使用することが重要である。長鎖フルオロ
オルガノポリシロキサンにおける長鎖フルオロアルキル
基としては、RfCH2CH2(ただし、Rfは炭素数2個以上の
パーフルオロアルキル基を示す)なる基が採用される。
好適にはRfが炭素数3〜9個、特に3〜6個のパーフル
オロアルキル基であるものが採用される。而して、長鎖
フルオロオルガノポリシロキサンとしては、具体的には
一般式[RfCH2CH2(R1)SiO]3(ただし、Rfは前記に同じで
あり、R1はRfCH2CH2基又は他の一価の有機基を示す)で
表わされる環状トリシロキサンを用いる。好適には、R1
が低級アルキル基、特にメチル基であるものが採用され
る。
次に特定の長鎖フルオロオルガノポリシロキサンは、
共重合反応に供される重合可能なオルガノポリシロキサ
ンの全量基準で50〜99.95モル%使用することが重要で
ある。好ましくは70〜99.9モル%、特に96〜99.5モル%
が採用される。長鎖フルオロオルガノポリシロキサンの
使用量が上記範囲よりも少量すぎる場合は、アセトンの
如き極性有機溶剤又は燃料油の如き非極性溶剤のいずれ
かに対する耐性の改善効果が小さくなると共に、架橋反
応を進行させる効果について意義が薄れる。また余りに
多量すぎる場合には、後述のビニル基などを有するシロ
キサン成分の割合が所定量以下になってしまうことから
架橋反応を進行させ難くなる。
さらに、本発明においては、ビニル基の如き炭素−炭
素二重結合含有基を有する低分子量オルガノポリシロキ
サンを必須成分として、上記特定の長鎖フルオロオルガ
ノポリシロキサンと共に使用することが重要である。こ
のビニル基などを有する低分子量オルガノポリシロキサ
ンとしては、上記特定の長鎖フルオロオルガノポリシロ
キサンと共重合するものであり且つ炭素−炭素二重結合
含有基を有するものであれば、特に限定されることな
く、従来より公知乃至周知のものなどが広範囲にわたっ
て採用可能である。通常は、炭素−炭素二重結合含有基
がビニル基であるものが好適に採用される。特定のビニ
ル基などを有する低分子量オルガノポリシロキサンとし
ては、通常は環状トリシロキサンが採用されるが、これ
に限らずに環状テトラシロキサンなども採用され得る。
好適な具体例としては、一般式[(CH2=CH)(R2)SiO]n(た
だし、R2はCH2=CH基又は他の有機基を示し,nは3又は
4)で表わされる環状ポリシロキサンが挙げられる。好
適にはR2が低級アルキル基、特にメチル基であり、nが
3であるものが採用される。
而して、特定の炭素−炭素二重結合含有基を有する低
分子量オルガノポリシロキサンの使用量は、共重合反応
に供される重合可能なオルガノポリシロキサンの全量基
準で10〜0.05モル%が採用される。好ましくは5〜0.1
モル%、特に4〜0.5モル%である。このビニル基など
を有する低分子量オルガノポリシロキサンの使用量が余
りに少量すぎる場合は、架橋可能なフルオロシリコーン
重合体を得ることが困難であり、また余りに多量すぎる
場合は、架橋過剰となり、架橋ゴムの機械的特性がそこ
なわれる。
本発明は、長鎖フルオロオルガノポリシロキサンを特
定量以上で使用したフルオロシリコーン重合体であり、
該フルオロシリコーン重合体を架橋可能なものとする上
で上記特定のビニル基などを有する低分子量オルガノポ
リシロキサンの採用が必須となる。長鎖フルオロオルガ
ノポリシロキサンに共重合せしめて生成共重合体を架橋
可能なものにできる重合可能なオルガノポリシロキサン
としては、他にも例えばジメチルポリシロキサンなどが
あるが、これらの場合には比較的多量の使用が必要とな
り、目的とする改良物性の達成が困難となる。本発明の
特定のビニル基などを有する低分子量オルガノポリシロ
キサンの場合には、比較的少量の使用で生成フルオロシ
リコーン重合体を架橋可能なものとすることができ、耐
寒性、耐熱性、耐油・耐溶剤性などは勿論のこと、アセ
トンの如き極性有機溶剤に対する耐性にも優れたフルオ
ロシリコーンゴムを与え得るものである。
本発明においては、上記の必須の二種の重合可能なオ
ルガノポリシロキサンを特定量で使用する限り、これら
以外の他の重合可能なオルガノポリシロキサンを併用す
ることができる。例えばジメチルポリシロキサン、メチ
ルトルフルオロプロピルポリシロキサンなどが採用され
得る。言うまでもないが、上記特定の重合可能なオルガ
ノポリシロキサンについても、一種単独での採用は勿
論、二種以上の併用が可能である。
重合触媒としては、例えば特公昭60-10045号、同61-1
0487号公報などに記載されている、水酸化カリウムと環
状エーテル類や非環状エーテル類などのエーテル類との
錯体、水酸化カリウムのシラノレートと同エーテル類と
の錯体などの活性の高いアルカリ触媒の使用する。シラ
ノレートとしては、通常は上記特定の長鎖フルオロオル
ガノポリシロキサンと水酸化カリウムを反応させて得ら
れるシラノレートが好ましい。アルカリ触媒の使用量は
特に限定されるものではないが、共重合反応に供される
重合可能なオルガノポリシロキサンの全量に対して約0.
1〜1000ppm、特に1〜100ppmが適当である。
一般的に環状ポリシロキサンは環が大きくなる程開環
重合性が低く、また環の大きさが同じ場合ケイ素原子に
結合している置換基がバルキーになる程開環重合性が低
い。本発明者の検討によれば、上記RfCH2CH2基の如き長
鎖フルオロアルキル基を有する環状ポリシロキサンは、
環状トリシロキサンの場合には開環重合するが、それよ
りも環の大きい環状ポリシロキサン(たとえば、環状テ
トラシロキサン)はほとんど開環重合しない。一方、ト
リフルオロプロピル基や低級アルキル基等の置換基を有
する環状ポリシロキサンは、環の大きさにかかわらず開
環重合する。勿論、アルカリ触媒の活性が低い場合に
は、これらの内の特に環の大きいものは開環重合し難い
ものがある。それ故に、本発明においては、長鎖フルオ
ロアルキル基を有する環状ポリシロキサンとしては、上
記の[RfCH2CH2(R1)SiO]3で表わされる環状トリシロキサ
ンを使用し、またアルカリ触媒としては活性の高い前記
のようなアルカリ触媒を使用する。
上記環状ポリシロキサンの開環重合性は重合操作に影
響を与える。前記特公昭34-10940号公報などに記載され
ているように、環状ポリシロキサンの開環重合反応は開
環重合体が分解して環状ポリシロキサンを生じる分解反
応を伴う。分解して生じる環状ポリシロキサンは環状ト
リシロキサン以外に環状テトラシロキサンなどのより環
の大きい環状ポリシロキサンを含む。従って、これら分
解生成物が開環重合しうる環状ポリシロキサンであれ
ば、開環重合反応は最終的にある平衡状態に達する。と
ころが、前記のように長鎖フルオロアルキル基を有する
環状ポリシロキサンは、環状トリシロキサン以外のより
環の大きい環状ポリシロキサンはほとんど開環重合しな
い。従って、環状トリシロキサンが開環重合した共重合
体から分解反応で生じた長鎖フルオロアルキル基を有す
るより環の大きい環状ポリシロキサンは副生物として反
応系に残る結果となる。仮に、本発明において開環重合
反応を平衡状態に達するまで進行させたとすれば、分解
反応で生じた非重合性の低分子量環状ポリシロキサンが
大部分のものとなり、生成物中に長鎖フルオロオルガノ
ポリシロキサンの高分子量重合体がほとんど存在しない
ものとなると考えられる。上記の故に、本発明において
は、開環重合反応をその平衡状態に達する前に停止しな
ければならない。通常、得られる重合体としてはより高
分子量のもの程好ましく、かつ上記[RfCH2CH2(R1)SiO]3
で表わされる環状トリシロキサンの利用効率を考える
と、開環重合反応の停止は、生じる重合体の分子量がほ
ぼ最大になった時点あるいはそれ以前に行なわれること
が好ましい。生じる重合体の分子量は反応系粘度にほぼ
比例すると考えられる。従って、開環重合反応の停止
は、反応系の粘度がほぼ最高に達した時点あるいはそれ
以前の所望の粘度に達した時点に行なわれることが好ま
しい。勿論、他の分子量測定法で開環重合反応の停止時
点を決めることもでき、さらに反応条件と生じる重合体
の分子量との関係を明らかにして反応条件(たとえば、
反応時間)によって停止時点を決めることができる。
開環重合により生じる重合体の分子量の調節は、また
水や低分子量オルガノポリシロキサンなどの連鎖移動剤
を用いて行なうことができる。この方法による分子量の
調節は、上記最大分子量に達する以前の比較的低い分子
量の重合体を製造する場合に用いられる。即ち、より活
性の高いアルカリ触媒を用い、比較的短時間に所望の分
子量の重合体を製造する方法として適当である。一方、
より高分子量の重合体を製造する場合は、比較的少量
(たとえば1〜10ppm)の高活性アルカリ触媒を用い分
子量調節剤を用いることなく反応を行なうことが好まし
い。
開環重合反応は溶剤中で行なってもよく、無溶剤で行
なってもよい。溶剤としては、テトラヒドロフランやト
リクロロトリフルオロエタンなどの中性溶剤が適当であ
る。反応温度は特に限定されるものではないが、約0〜
150℃、特に約0〜80℃が適当である。前記のように、
所定の重合度に達した時点で重合反応を停止する。重合
反応の停止は中和剤などの触媒毒の添加や末端封止剤の
添加などによって行なわれる。中和剤としては、アルカ
リ触媒を中和する酸類が適当である。酸類としては、酢
酸などの有機酸、塩酸やリン酸などの無機酸、あるいは
炭酸ガスなどが用いられる。末端封止剤としてはR3R4R5
SiXで表わされるハロシラン類が適当である。R3,R4,R
5はそれぞれ同一あるいは異なり、炭素数6以下のアル
キル基、炭素数12以下のフルオロアルキル基、炭素数8
以下のシクロアルキル基、アルケニル基、フェニル基、
あるいはXを表わす。Xは塩素原子あるいは臭素原子を
表わす。好ましいハロシラン類はR3,R4,R5の少なくと
も1つがRfCH2CH2基、トリフルオロプロピル基、ビニル
基、あるいは低級アルキル基であり、他が低級アルキル
基、特にメチル基であるかXであるハロシラン類、また
はテトラハロシランである。Xは塩素原子が好ましい。
最も好ましいハロシラン類はR3,R4,R5の1つがRfCH2C
H2基、トリフルオロプロピル基あるいはビニル基であ
り、他の2つがメチル基であり、Xが塩素原子であるト
リオルガノクロルシラン、または、トリメチルクロルシ
ランである。
開環重合反応を停止させた後、蒸留、溶剤抽出、洗浄
あるいは再沈等を行なって、重合体から未反応モノマ
ー、副生物、触媒残渣などを除き、目的とするフルオロ
シリコーン重合体を得る。生成フルオロシリコーン重合
体の25℃における粘度は少なくとも約100センチポイズ
であることが必要である。フルオロシリコーン重合体が
そのままあるいは架橋してエラストマーやゴムの用途に
使用される場合、その粘度は約100万センチポイズ以
上、特に約1000万センチポイズ以上であることが好まし
い。粘度の上限は特にないが、通常約1億センチポイズ
以下である。シリコーン油などの他の用途に使用される
フルオロシリコーン重合体においては、その粘度はこれ
ら以下の粘度であってもよい。
[作用] 従来公知のメチルトリフルオロプロピルシロキサンを
主成分とするフルオロシリコーンゴムにおいて、トリフ
ルオロプロピル基が燃料油等の非極性溶剤からゴムへの
攻撃を保護するため、耐油性はジメチルシロキサンを主
成分とするシリコーンゴムに比較して大きく改善されて
いるが、逆にトリフルオロプロピル基の極性のため、極
性溶剤からの攻撃は受けやすくなる。
本発明における長鎖フルオロアルキル基含有シロキサ
ンを主成分とするフルオロシリコーンゴムにおいて、長
鎖フルオロアルキル基はゴム中のフッ素含量を増大さ
せ、その結果、非極性溶剤のみならず、極性溶剤からゴ
ムへの攻撃をも保護するため、両溶剤に対する耐性を改
善している。一方本発明における第二の必須成分中のビ
ニル基などの炭素−炭素二重結合含有基は、長鎖フルオ
ロアルキル基の保護効果のため架橋が困難となっている
長鎖フルオロアルキル基含有シロキサン重合体の架橋を
容易ならしめている。
なお、上記説明は、本発明の理解の助けとするための
ものであり、本発明を何ら限定するものではない。
[実施例] 実施例1 [(C4F9CH2CH2)(CH3)SiO]320g(22mmol)及び[(CH2=C
H)(CH3)SiO]30.227g(0.88mmol)をアルゴン雰囲気下に
内容積50mlのフラスコに仕込み25℃に保った。KOHとジ
シクロヘキシル‐18-クラウン‐6の等モル錯体の[(C4F
9CH2CH2)(CH3)SiO]m(mは4以上の整数)中での均一溶
液を触媒として、KOHがSi/K=34,000となる量で加えて
重合を開始せしめた。2.5時間重合を行なった後、ジメ
チルビニルクロルシランの過剰量で触媒を中和し、重合
を停止した。生成物をトリクロロトリフルオロエタンに
溶解させ、水洗後、ヘプタンより再沈し、減圧下に100
℃で乾燥し、25℃での粘度1000万センチポイズの重合体
18gを得た。
実施例2 [(CH2=CH)(CH3)SiO]3を0.114g(0.44mmol)使用する
以外は実施例1と同様な操作を行ない、25℃での粘度10
00万センチポイズの重合体18gを得た。
比較例1 [(C4F9CH2CH2)(CH3)SiO]320g(22mmol)、[(CH3)2Si
O]32.2g(10mmol)及び[(CH2=CH)(CH3)SiO]30.124g(0.
48mmol)をアルゴン雰囲気下に内容積50mlのフラフコに
仕込み75℃に保った。CsOH 0.0048g(0.032mmol)を加
えて重合を開始し、20分後にジメチルビニルクロルシラ
ンの過剰量で触媒を中和し、重合を停止した。生成物を
トリクロロトリフルオロエタンに溶解させ、水洗後、ヘ
プタンより再沈し、減圧下に100℃で乾燥し、25℃での
粘度900万センチポイズの重合体19gを得た。
(参考例) 実施例1、2、比較例1で得た重合体に[(C4F9CH2CH2
(CH3)SiO]3で処理したシリカ50部及び過酸化物(トーレ
・シリコーン製“RC-450":商品名)2部を配合し、170
℃×10分間加圧架橋し、さらに200℃×4時間オーブン
架橋した。実施例1及び比較例1で得た重合体の架橋物
の浸せき試験(JIS K-6301)の結果を、ジメチルシリコ
ーンゴム及びメチルトリフルオロプロピルシリコーンゴ
ムの結果と共に表1に示す。また実施例1、2、比較例
1で得た重合体及びビニル基を含有しない[(C4F9CH2C
H2)(CH3)SiO]3の単独重合体配合物のキュラストメータ
による架橋時のトルク変化を表2に示す。
[発明の効果] 本発明は、耐寒性、耐熱性、耐油・耐溶剤性は勿論の
こと、極性、非極性の両有機溶剤に対する耐性について
も極めて優れたフルオロシリコーンゴムを与え得る架橋
可能なフルオロシリコーン重合体が円滑有利に得られる
という優れた効果を有する。また、本発明は、上記の如
き優れた特性を発揮する長鎖フルオロアルキル基含有シ
リコーン重合体を架橋可能なものとし得るという効果も
有する。得られる架橋物は、従来のフルオロシリコーン
ゴムに比しても、アセトンの如き極性有機溶剤に対する
耐性の点で極めて優れたものであり、また、各種溶剤に
対する耐食性、酸、アルカリに対する耐食性、酸化雰囲
気に対する耐性、耐熱性・耐寒性に優れており、これら
の条件下に使用されるゴム部品として有用である。
例えば、自動車、航空機、車両等における耐燃料油、
耐潤滑油等のパッキン、ガスケット、O−リング、オイ
ルシール、シャフトシール、バイブスチームシール、ク
ランクオイルシール等のシール材、燃料ホース、バキュ
ームコントロールチューブ等のホース・チューブ類、フ
ューエルポンプマウント、エンジンマウント等の防振ゴ
ム、ダイヤフラム等に有用である。また、化学工業を始
めとする各工業における極性液、非極性液等の耐食パッ
キン、ガスケット、O−リング等の各種シール材、ホー
ス・チューブ類、ケーブルジャケット、ダイヤフラム等
に有用である。
さらには、機械工業用、電気工業用、一般工業用、そ
の他の産業分野における各種シール材、ホース・チュー
ブ類、ケーブルジャケット、ダイヤフラム、ロール等の
ゴム部品として有用である。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも2種の重合可能なオルガノポリ
    シロキサンを触媒の存在下に共重合させて架橋可能な高
    分子量のフルオロシリコーン重合体を製造する方法にお
    いて、 重合可能なオルガノポリシロキサンの少なくとも1種
    が、一般式[RfCH2CH2(R1)SiO]3(ただし、Rfは炭素数2
    個以上のパーフルオロアルキル基、R1はRfCH2CH2基又は
    1価の有機基を示す)で表わされる環状トリシロキサン
    であり、他の少なくとも1種が、炭素−炭素二重結合含
    有基を有する低分子量オルガノポリシロキサンであり、 触媒が、アルカリ金属水酸化物と環状エーテル類との錯
    体、アルカリ金属水酸化物と非環状エーテル類との錯
    体、アルカリ金属水酸化物シラノレートと環状エーテル
    類との錯体、または、アルカリ金属水酸化物シラノレー
    トと非環状エーテル類との錯体であり、 かつ、重合可能なオルガノポリシロキサンの全量基準で
    上記の環状トリシロキサンを50〜99.95モル%、及び炭
    素−炭素二重結合含有基を有する低分子量オルガノポリ
    シロキサンを10〜0.05モル%用いて共重合させることを
    特徴とする架橋可能なフルオロシリコーン重合体の製造
    方法。
  2. 【請求項2】炭素−炭素二重結合含有基がビニル基であ
    る特許請求の範囲第1項記載の製造方法。
  3. 【請求項3】炭素−炭素二重結合含有基を有する低分子
    量オルガノポリシロキサンが、一般式[(CH2=CH)(R2)Si
    O]n(ただし、R2はCH2=CH基又は他の有機基を示し、n
    は3又は4を示す)で表わされる環状ポリシロキサンで
    ある特許請求の範囲第1項記載の製造方法。
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