JP2616067B2 - スクロール形流体機械 - Google Patents

スクロール形流体機械

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JP2616067B2
JP2616067B2 JP1316026A JP31602689A JP2616067B2 JP 2616067 B2 JP2616067 B2 JP 2616067B2 JP 1316026 A JP1316026 A JP 1316026A JP 31602689 A JP31602689 A JP 31602689A JP 2616067 B2 JP2616067 B2 JP 2616067B2
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scroll
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稔 石井
隆史 山本
利之 中村
博史 小川
達也 杉田
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、スクロール圧縮機、スクロール膨張機、
スクロールポンプなどのスクロール形流体機械に関する
ものである。
〔従来の技術〕
第3図は例えば実開昭64−36691号公報に示されたも
のに準ずる従来のスクロール形流体機械の断面図であ
る。図において、(1)は揺動スクロール、(1a)は揺
動スクロール(1)の台板、(1b)は揺動スクロール
(1)の渦巻体、(1c)は揺動スクロール台板(1a)の
揺動スクロール渦巻体(1b)が存在する面と反対側の端
面の中心部分に設けられた中空の凸部であり、この凸部
(1c)内に軸受(2)が配設されている。また前記反対
側の端面はフレーム(3)と一体で形成されるスラスト
軸受(4)と接するスラスト面(1e)となる。このスラ
スト軸受(4)により揺動スクロール(1)は軸方向に
支承される。揺動スクロール(1)は軸受(2)を介し
てクランク軸(5)の偏心部(5a)と連結しており、ク
ランク軸(5)の回転とオルダム継手(6)による自動
抑制のために固定スクロール(7)に対して揺動運動を
行うことで圧縮作用が行われている。また油溜め部
(8)の油は、クランク軸(5)の回転による遠心ポン
プあるいは容積型ポンプなどのポンプ作用または差圧を
利用することにより、クランク軸(5)内に設けた給油
穴(5b)に汲上げられ、前記軸受(2)およびスラスト
軸受(4)の潤滑を行う。
第4図は軸受(2)の付近を示す詳細図であり、図中
矢印は給油穴(5b)に汲上げられた油の流れ方向を示
す。図において、給油穴(5b)を経て第1の空間(9)
に汲上げられた油は軸受(2)を潤滑した後、一度第2
の空間(10)に貯溜され、この第2の空間(10)を満た
してスラスト軸受(4)に導かれ、スラスト軸受(4)
を潤滑する。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来のスクロール形流体機械は以上のように構成され
ているので、揺動スクロール(1)のスラスト面(1e)
に中空の凸部(1c)を設けなければならず、この凸部
(1c)のために揺動スクロール(1)のスラスト面(1
e)の研摩は困難となる。また、フレーム(3)に凸部
(1c)を収納できかつ凸部(1c)の運動を阻害しないだ
けの空間が必要となるので、スラスト軸受(4)の面積
を大きくとることができない。さらにスラスト軸受
(4)への潤滑に必要な油が前記フレーム(3)の空間
に貯溜されるため、前記揺動スクロール(1)の凸部
(1c)が貯溜された油を撹拌することになり、この撹拌
で消費される仕事量が駆動力のロスとなるなどの問題点
があった。
この発明は上記のような問題点を解消するためになさ
れたもので、揺動スクロールのスラスト面の研摩を容易
にし、スラスト軸受の面積を充分に大きくとれ、さらに
スラスト軸受の潤滑に必要な油を撹拌することなく供給
できて撹拌による駆動力のロスをなくすことができるス
クロール形流体機械を得ることを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
この発明に係るスクロール形流体機械は、揺動スクロ
ールの台板の反渦巻体側を平坦な端面としてスラスト軸
受により支承するとともに、平坦な端面の中心部分で端
面上に開口し、揺動スクロールの台板内に収納される凹
部を設け、この凹部内に軸受を配設するとともに、この
凹部内に前記クランク軸に形成される給油穴から油を供
給して給油経路を構成したものである。
〔作用〕
この発明におけるスクロール形流体機械は、揺動スク
ロールのスラスト面に凸部がなくなることにより揺動ス
クロール面の研摩が容易となる。また、揺動スクロール
に凸部がないので、フレーム側に余分な空間を必要とせ
ず、その分だけスラスト軸受の面積が確保できる。さら
にスラスト軸受の潤滑に必要な油は軸受を潤滑した後、
直ちにスラスト軸受に導かれ、スラスト軸受を潤滑する
ことにより撹拌作用は行われず、駆動力のロスがなくな
る。
〔実施例〕
以下、この発明の一実施例を図について説明する。第
1図はこの発明の一実施例であるスクロール形流体機械
の軸受付近の詳細図であり、前記従来のものと同一また
は相当部分には同一符号を付して説明を省略する。図中
矢印は油の流れ方向を示す。揺動スクロール(1)の台
板(1a)の渦巻体(1b)が形成された面と反対側のスラ
スト面(1e)側中心部分には開口する凹部(1d)を設け
てあり、この凹部(1d)内に軸受(2)が配設されてい
る。
クランク軸(5)の回転とオルダム継手(6)による
自転抑制のために揺動スクロール(1)は揺動運動を行
い、圧縮または膨張作用が行われる。揺動スクロール
(1)はスラスト軸受(4)により軸方向に支承されて
いることから、揺動スクロール(1)のスラスト面(1
e)の平面度は高精度を要求されるが、揺動スクロール
(1)のスラスト面(1e)には凸部がないことから、研
摩は非常に容易になり、しかもその平面度は極めて高精
度となる。また一般的に信頼性の観点から負荷が同一で
あるならば、スラスト軸受にかかる面圧は小さい方が焼
付きなどの軸受トラブルを生じる確率は低く、よって面
圧を減少させるためにはスラスト軸受の面積の増加が必
要であることは言うまでもない。第1図におけるスラス
ト軸受(4)は外径D1をオルダム継手(6)の運動を阻
害しない最大限の大きさにとることは従来例と同様であ
るが、内径D2をフレーム(3)のクランク軸(5)を半
径方向に支承する部分の径と等しい径まで小さくとれる
ので、スラスト軸受(4)の面積は充分に大きくなる。
また仮に、スラスト軸受(4)にかかる面圧が従来例と
同等でも充分であるという場合では、第2図に示す他の
実施例のようにスラスト軸受(4)の外径D1を第1図の
D1に比べて半径方向に小さくできるので揺動スクロール
(1)の台板(1a)の径D3も第1図のD3より小さくする
ことができ、機械全体の径方向は小型化される。また相
対的に見て揺動スクロール(1)の台板(1a)の軸方向
の変形は小さくなる。
次に、軸受(2)およびスラスト軸受(4)の潤滑に
ついて説明する。クランク軸(5)の回転により給油穴
(5b)を経て、第1の空間(9)に汲上げられた油は、
軸受(2)を潤滑した後フレーム(3)に空間がなく軸
受(2)の径とスラスト軸受(4)の内径が等しいこと
から貯溜されることなく直ちにスラスト軸受(4)に導
かれ、スラスト軸受(4)を潤滑する。
よって、軸受(2)を流出した油が直接スラスト軸受
(4)に流れていく給油経路となっているので、油の撹
拌による駆動力のロスはなくなる。
なお、上記各実施例の揺動スクロール(1)の形状は
この発明における一例にすぎず、この発明に目的および
効果を生ずる考えうる他の形状すべてがこの発明に含ま
れることは言うまでもない。
〔発明の効果〕
以上のように、この発明によれば揺動スクロールの台
板の反渦巻体側を平坦な端面としてスラスト軸受により
支承するとともに、平坦な端面の中心部分で端面上に開
口し、揺動スクロールの台板内に収納される凹部を設
け、この凹部内に軸受を配設するとともに、この凹部内
に前記クランク軸に形成される給油穴から油を供給して
給油経路を構成したので、揺動スクロールのスラスト面
の研摩が容易になることから平面度を高精度に加工で
き、またスラスト軸受の面積を多くとることができるの
でスラスト軸受にかかるスラスト面圧を小さくすること
ができ、さらにスラスト面圧を一定にした場合はスラス
ト軸受を相対的に径方向に小さくでき、全体を小型化で
きる。そして、スラスト軸受の潤滑に必要な油は軸受を
潤滑した後、直ちにスラスト軸受に導かれ、スラスト軸
受を潤滑するので油を撹拌することによる駆動力のロス
をなくすことができる。よって、信頼性が高く、高性能
なスクロール形流体機械を得ることができる。
この発明は軸受負荷の小さな小型のスクロール形流体
機械に特に有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例による軸受付近の詳細図、
第2図はこの発明の他の実施例を示す第1図と同じ図、
第3図は従来のスクロール形流体機械を示す断面図、第
4図は第3図の軸受付近の詳細図である。 図において、(1)は揺動スクロール、(1a)は揺動ス
クロールの台板、(1b)は揺動スクロールの渦巻体、
(1d)は揺動スクロールの凹部、(1e)は揺動スクロー
ルのスラスト面、(2)は軸受、(3)はフレーム、
(4)はスラスト軸受、(5)はクランク軸、(5b)は
給油穴、(7)は固定スクロールを示す。 図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小川 博史 静岡県静岡市小鹿3丁目18番1号 三菱 電機株式会社静岡製作所内 (72)発明者 杉田 達也 静岡県静岡市小鹿3丁目18番1号 三菱 電機株式会社静岡製作所内 (56)参考文献 特開 平3−156185(JP,A) 特開 平2−277988(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円板状の台板とこの台板に直立した渦巻体
    とから成る固定スクロールおよび揺動スクロールを互い
    に前記渦巻体を内側に180度ずらして組み合わせ、前記
    揺動スクロールに軸受を介してクランク軸を連結し、こ
    のクランク軸の回転により前記揺動スクロールが揺動運
    動を行うことで、圧縮または膨張作用を行うとともに、
    前記揺動スクロールを軸方向に支承するスラスト軸受
    と、前記クランク軸を半径方向に支承するフレームと、
    これら各軸受を潤滑する給油経路とを有するスクロール
    形流体機械において、 前記揺動スクロールの台板の反渦巻体側を平坦な端面と
    して前記スラスト軸受により支承するとともに、前記平
    坦な端面の中心部分で端面上に開口し、前記揺動スクロ
    ールの台板内に収納される凹部を設け、この凹部内に前
    記軸受を配設するとともに、この凹部内に前記クランク
    軸に形成される給油穴から油を供給して前記給油経路を
    構成したことを特徴とするスクロール形流体機械。
JP1316026A 1989-12-04 1989-12-04 スクロール形流体機械 Expired - Lifetime JP2616067B2 (ja)

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JPH03175187A JPH03175187A (ja) 1991-07-30
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0788822B2 (ja) * 1989-04-20 1995-09-27 株式会社日立製作所 オイルフリー式スクロール形流体機械
JPH03156185A (ja) * 1989-11-10 1991-07-04 Shin Meiwa Ind Co Ltd スクロール形流体機械

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