JP2615128B2 - 放熱システムとそのシステムに用いる放熱体の製造方法 - Google Patents

放熱システムとそのシステムに用いる放熱体の製造方法

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JP2615128B2
JP2615128B2 JP63083910A JP8391088A JP2615128B2 JP 2615128 B2 JP2615128 B2 JP 2615128B2 JP 63083910 A JP63083910 A JP 63083910A JP 8391088 A JP8391088 A JP 8391088A JP 2615128 B2 JP2615128 B2 JP 2615128B2
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正國 塚本
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、放熱システムとそのシステムに用いる放熱
体の製造方法に係り、より詳細には、床暖房や温室にお
ける土壌加温床として有効な材木の性質を保持した放熱
システムとそのシステムに用いる放熱体の製造方法に関
する。
〔発明の技術背景〕
従来、放熱体としては種々のものが知られている。そ
して、代表的なものとしては、電気カーペット、電気毛
布、赤外線放射源内蔵パネル等を挙げることができる。
しかし、これらの放熱体は、供給熱源に費やすコストが
高すぎる等の問題があり、これらの放熱体は、何れも室
内等において、床面に敷設して用いるようにした構成よ
りなる。従って、自由に移動できるという利点を有する
ものの床面の持つ、例えば、材木よりなる床の場合は、
その木質の有する吸湿性、放湿性や暖かみ等が損なわれ
る等の問題がある。
ところで、近年、建築物等における壁材として乾燥木
質材が見直されている。これは、乾燥木質材が、デザイ
ンや色調の点もあるが、根本的には『息』をしていて、
自然環境に適応するということによる。
本発明は、以上のような点に対処して創案したもので
あって、その目的とする処は、間伐材等を有効活用で
き、かつ木質としての性質を保持し、床暖房等における
放熱部材として使用できる材木の性質を保持した放熱シ
ステムとその製造方法を提供することにある。
〔目的を達成するための手段〕
そして、上記目的を達成するための手段としての本発
明の請求項1の放熱システムは、長尺の材木の芯部に貫
通孔を形成し、該貫通孔を防水処理して熱液媒路を形成
し、該芯部に熱液媒路を形成した材木を並べると共に、
該熱液媒路を接続して熱液媒循環路を形成し、該熱液媒
循環路に熱媒を流通・循環させ、該長尺材木を介して放
熱させることを特徴とする。
請求項2の放熱システムは、請求項1のシステムにお
いて、前記長尺の材木を複数本連接し、それぞれの流通
路が適宜連通するように配列して一枚のパネル状にし、
建築物用床または温室の土壌加温床を形成したことを特
徴とする。
請求項3の放熱体の製造方法は、長尺の材木を用い、
該材木の芯部に貫通孔を形成する工程と、該材木の表側
と貫通孔内側の両面より蒸気を含有する熱風を当てて、
所定の含水率まで乾燥する工程と、該貫通孔に防水パイ
プの嵌合等による防水処理を施して熱液媒路を形成する
工程を有し、該熱液媒路に熱液媒を流通させて該熱液媒
の熱を材木を介して放熱させ得ることを特徴とする。
なお、本明細書において、『熱媒』とは、『冷気を放
射する冷媒』も含む概念である。従って、この場合に
は、換言すれば、『放熱体』を『放冷体』ともいえるも
のである。
〔作用〕
そして、上記構成に基づく本発明の放熱システムは、
芯部に貫通孔を形成し、該貫通孔を防水処理して熱液媒
路を形成した長尺の材木を用いて形成し、該熱液媒路に
熱液媒を流通・循環させることで、該貫通孔内の該熱液
媒が周囲の木質材を介して、熱を放射するように作用す
る。
本発明の放熱体の製造方法は、長尺の材木を用い、該
材木の芯部に貫通孔を形成した後、該材木の乾燥を行う
ので、該貫通孔によって該材木を所定の含水率まで、容
易に乾燥することができる。
ところで、該材木は、15%以下(好ましくは10%以
下)の含水率まで乾燥させることがよい。通常、乾燥状
態の材木の含水率は、20〜25%である。この材木を用い
た場合、熱液媒体の流通による熱で、乾燥しても、該材
木は20〜25%までしか乾燥しない。これに対して、例え
ば、15%の含水率まで乾燥した材木を用いた場合、該材
木は、前記熱によって、速やかに、この含水率まで乾燥
する。従って、材木の当初の含水率を低くしておけば、
材木の呼吸作用を良好に活用でき、かつ材木の内部を熱
媒によって加熱しても『ひび割れ』等の発生を軽減でき
る。
〔実施例〕
以下、図面を参照しながら本発明を具体化した実施例
について説明する。
ここに、第1〜3図は本発明の実施例を示し、第1図
は放熱体の斜視図、第2図は放熱体の縦断面図、第3図
は放熱体を製造するための製造工程図である。
本実施例の放熱体は、第1、2図に示すように長尺の
材木1を角材で形成した構成よりなる。ここで、長尺の
材木1としては、通常、9cm×9cm×400cmの杉材や檜材
よりなる角材を用いている。しかし、他の種類、形状、
大きさのものを用いてもよいことは明らかである。
そして、材木1の芯部分2には内径が3cmの貫通孔3
が穿設され、貫通孔3には防水(液)処理が施してあ
る。ここでは、熱媒流通用管4が嵌合され、該処理がさ
れた構成となっている。また、貫通孔3は一本に限られ
たものでなく、複数本穿設した構成としてもよい。
ここで、材木1は、例えば、含水率が15%以下(好ま
しくは10%程度若しくはそれ以下の含水率)の乾燥度の
ものを採用している。これは、この含水率とした材木1
を用いることで、『木質』自体の有する特質を、一層好
ましい状態で発揮させることを考慮したものである。通
常、材木を所定の含水率(例えば、10%程度の含水率)
まで乾燥させるには前述もしたが、乾燥期間が長くな
り、かつ乾燥設備が大掛かりとなるが、貫通孔3の存在
によって、容易な乾燥ができ、しかも貫通孔3が放熱体
としての作用を司ることができるようにしている。
ところで、上述のような放熱体は、次ぎのようにして
製造する。すなわち、第3図に示すように、貫通孔穿
設工程、乾燥工程、熱媒流通路形成工程の三工程を
得て製造するようにしている。
−貫通孔穿設工程− 本工程は、材木の芯部に貫通孔を穿設する工程であ
る。すなわち、該材木の芯部を穴ぐり機等によって一個
もしくは複数個の貫通穴を穿設する工程であって、材木
としては、種々のもの、杉、檜等の内材の他に外材等も
用いることもある。また、必要に応じて、『間伐材』の
有効利用を図るために該間伐材を角材、丸材として用い
ることもある。さらに、板状材木等を用いることもあ
る。
そして、貫通孔の大きさとしては、材木の外径の1/3
程度の内径を有する孔としている。これは、乾燥後にお
ける強度等を考慮したことによるが、他の比率よりなる
大きさ、丸孔に限られるものでなく、例えば、角孔等で
あってもよい。さらに、ブロック状の材木の場合は、U
字状、エルボ状等の貫通孔とすることもある。
−乾燥工程− 本工程は、貫通孔を穿設した材木を所定の含水率まで
乾燥するための工程である。そして、例えば、含水率を
15%以下に乾燥するには、材木の表側に熱風を当てると
共に、貫通孔内部よりも熱風を送り込み、内外両面より
乾燥させるようにしている。ここで、熱風温度は、100
℃前後で、しかも木材の含水率より若干低い湿気を有す
る熱風を用いている。また、該湿気は材木の乾燥度に応
じて減じていくようにしている。しかし、この構成に限
られるものでない。
そして、乾燥作業によって、材木の乾燥度が所定の値
になった時の強度は貫通孔を穿設していない未乾燥材と
比べ、1.5倍程度まで向上し、かつ『ひび割れ』『たわ
み』も生じていないものであることを確認できた。
−熱媒流通路形成工程− 本工程は、前工程で得た乾燥木質材の貫通孔を熱媒流
通路として形成させる工程である。すなわち、貫通孔内
に蒸気や温水(液)を流通させることによって生じる漏
洩等を防止するために防水処理を施す工程である。な
お、熱媒として、熱風を通す場合は、熱風自体が木質材
の外部に直接流出するのを防止する熱風流出防止処理と
なる。
ここでは、熱媒流通用管を貫通孔に嵌合することで形
成している。嵌合は、貫通孔に挿入一体化することで行
うようにしている。しかし、貫通孔内部を樹脂コーティ
ングする等によって形成してもよい。
上述のような工程を得て、放熱体を得るが、該放熱体
の端部には、熱媒を供給、排出するためのジョイント部
(継手)を配設している。そして、本放熱体を並列、直
列に連接することでパネル状(例えば、畳と同じ大きさ
よりなる単位パネル放熱体)とし、放熱部を有する床
材、壁材、天井材、温室用土壌加温床、野路板部材等を
得ることができるようにしている。なお、単位パネル
間、単位放熱体等の熱媒流通路のジョイントは、それぞ
れのパイプ等を水密的に接合するよにうすることが肝要
である。
次ぎに、上述実施例によって得た放熱体について、そ
の効果を確認するために、畳大の大きさに接続してパネ
ル化した放熱体(長さ1800mm、幅90mmの角材よりなる放
熱体を10本横方向に接続して、それぞれの熱液媒流通路
が一つの通路を形成するように端部でジョイントし、畳
大の大きさに形成したパネルよりなる単位パネル放熱
体)を畳を敷設するようにして配設し、その熱媒流通路
を接続して6畳の部屋(室温度:10℃)の床を形成する
と共に該放熱体の端部より45℃の温湯を循環供給し、木
質材の表面温度を測定した処、22℃程度の放熱が検出で
き、また室内の中央部18℃、天井部18℃を検出した。こ
の結果より、本実施例の放熱体が床暖房等の暖房システ
ムとしても十分に使用しえることを確認した。
なお、本発明は上述した実施例に限定されるものでな
く、本発明の要旨を変更しない範囲内で変形実施できる
ものを含む。
ところで、床枠部に本実施例におけるパネル状にした
単位パネル放熱体を複数枚敷設しする場合には、該敷設
パネルより床面を若干大きい、換言すれば、床枠部より
敷設パネルを小さい状態として、それぞれの流通路をジ
ョイントできるようにして、ジョイント終了後に、その
隙間に別の木質材(流通路が通常ないものを使用するよ
うにしている。)等を嵌合することが好ましい。そし
て、このような構成(パネル化したもの)にあっては、
一連的に連通した流通路内部に熱湯等の熱媒を供給する
ことで床暖房として作用し、冷液等の熱媒を供給するこ
とで冷房としも作用し、さらに夏場等においては、各単
位パネル放熱体をそれぞれ畳と手軽に交換することがで
きるという利点を有する。
〔発明の効果〕
以上の記載より明らかなように、本発明の放熱システ
ムは、芯部に貫通孔を形成し、該貫通孔を防水処理して
熱液媒路を形成した長尺の材木を用いて形成しているの
で、間伐材などの材木を有効活用でき、かつ木質の性質
を保持した放熱体を容易に得ることができるという効果
を有する。
また、本発明の放熱体の製造方法によれば、長尺の材
木を用い、該材木の芯部に貫通孔を形成した後、該材木
の乾燥を行うので、該貫通孔によって該材木を所定の含
水率まで、容易に乾燥することができ、良好な放熱体を
容易に得ることができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1〜3図は本発明の実施例を示し、第1図は放熱体の
斜視図、第2図は放熱体の縦断面図であって、第2図
(a)は、連続して流通路を有する構成の縦断面図、第
2図(b)は、非連続して流通路を有する構成の縦断面
図、第3図は、放熱体を製造するための製造工程図であ
る。 1……長尺の材木、2……芯部分、3……貫通孔、4…
…熱媒流通用管

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】長尺の材木の芯部に貫通孔を形成し、該貫
    通孔を防水処理して熱液媒路を形成し、該芯部に熱液媒
    路を形成した材木を並べると共に、該熱液媒路を接続し
    て熱液媒循環路を形成し、該熱液媒循環路に熱媒を流通
    ・循環させ、該長尺材木を介して放熱させることを特徴
    とする材木の性質を保持した放熱システム。
  2. 【請求項2】長尺の材木を複数本連接し、それぞれの流
    通路が適宜連通するように配列して一枚のパネル状に
    し、建築物用床または温室の土壌加温床を形成した請求
    項1に記載の放熱システム。
  3. 【請求項3】長尺の材木を用い、該材木の芯部に貫通孔
    を形成する工程と、該材木の表側と貫通孔内側の両面よ
    り蒸気を含有する熱風を当てて、所定の含水率まで乾燥
    する工程と、該貫通孔に防水パイプの嵌合等による防水
    処理を施して熱液媒路を形成する工程を有し、該熱液媒
    路に熱液媒を流通させて該熱液媒の熱を材木を介して放
    熱させ得ることを特徴とする放熱体の製造方法。
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